JPH0737446A - 銅被覆鋼トロリ線の製造方法 - Google Patents
銅被覆鋼トロリ線の製造方法Info
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- JPH0737446A JPH0737446A JP17829593A JP17829593A JPH0737446A JP H0737446 A JPH0737446 A JP H0737446A JP 17829593 A JP17829593 A JP 17829593A JP 17829593 A JP17829593 A JP 17829593A JP H0737446 A JPH0737446 A JP H0737446A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 導電性が良好であると共にパンタグラフの摺
動により鋼芯が露出するまでの時間が短く、導電率の低
下及び波状の摩耗を抑制できる銅被覆鋼トロリ線を得る
ことができる銅被覆鋼トロリ線の製造方法を提供する。 【構成】 先ず、鋼芯の周囲に銅被覆層が被覆された銅
被覆鋼線を、その被覆層の一部が欠落した形状に伸線加
工して異形銅被覆鋼線5を得る。次いで、この異形銅被
覆鋼線5の欠落部8側が大弧面側となるように伸線加工
して、大弧面側の被覆層が薄いトロリ線形状とする。
動により鋼芯が露出するまでの時間が短く、導電率の低
下及び波状の摩耗を抑制できる銅被覆鋼トロリ線を得る
ことができる銅被覆鋼トロリ線の製造方法を提供する。 【構成】 先ず、鋼芯の周囲に銅被覆層が被覆された銅
被覆鋼線を、その被覆層の一部が欠落した形状に伸線加
工して異形銅被覆鋼線5を得る。次いで、この異形銅被
覆鋼線5の欠落部8側が大弧面側となるように伸線加工
して、大弧面側の被覆層が薄いトロリ線形状とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電車のパンタグラフ等
が摺動する間にパンタグラフ等を介して電車に給電を行
う銅被覆鋼トロリ線の製造方法に関する。
が摺動する間にパンタグラフ等を介して電車に給電を行
う銅被覆鋼トロリ線の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の銅被覆鋼トロリ線を示す断
面図である。この種の銅被覆鋼トロリ線は、断面が円形
の鋼芯26の周囲に銅又は銅合金からなる被覆層27を
配置して構成されている。そして、被覆層27の上半部
の両側には、架設時に銅製の取付具で保持するための1
対の溝部28が設けられている。この溝部28により、
トロリ線の周面は、取付具側である小弧面側25aと、
パンタグラフとの接触面側である大弧面側25bとに分
けられる。
面図である。この種の銅被覆鋼トロリ線は、断面が円形
の鋼芯26の周囲に銅又は銅合金からなる被覆層27を
配置して構成されている。そして、被覆層27の上半部
の両側には、架設時に銅製の取付具で保持するための1
対の溝部28が設けられている。この溝部28により、
トロリ線の周面は、取付具側である小弧面側25aと、
パンタグラフとの接触面側である大弧面側25bとに分
けられる。
【0003】銅被覆鋼トロリ線は、鋼芯の機械的強度が
高いため、銅又は銅合金のみからなるトロリ線に比して
引張強度が高いという長所がある。また、銅被覆鋼トロ
リ線は、被覆層が銅又は銅合金からなるため、導電性も
比較的良好である。更に、銅被覆鋼トロリ線は、パンタ
グラフの摺動によりトロリ線が摩耗して鋼芯が露出する
と、パンタグラフが鋼芯に摺動するようになってトロリ
線の摩耗速度が著しく減少するため、銅又は銅合金のみ
からなるトロリ線に比して耐摩耗性が優れ、寿命が長い
という長所もある。例えば、パンタグラフが鋼芯に摺動
するようになると、銅被覆鋼トロリ線の摩耗速度は銅又
は銅合金からなるトロリ線の約1/10に減少すること
が判明している。
高いため、銅又は銅合金のみからなるトロリ線に比して
引張強度が高いという長所がある。また、銅被覆鋼トロ
リ線は、被覆層が銅又は銅合金からなるため、導電性も
比較的良好である。更に、銅被覆鋼トロリ線は、パンタ
グラフの摺動によりトロリ線が摩耗して鋼芯が露出する
と、パンタグラフが鋼芯に摺動するようになってトロリ
線の摩耗速度が著しく減少するため、銅又は銅合金のみ
からなるトロリ線に比して耐摩耗性が優れ、寿命が長い
という長所もある。例えば、パンタグラフが鋼芯に摺動
するようになると、銅被覆鋼トロリ線の摩耗速度は銅又
は銅合金からなるトロリ線の約1/10に減少すること
が判明している。
【0004】更にまた、銅又は銅合金のみからなるトロ
リ線では、パンタグラフとの接触面が波状に摩耗して、
パンタグラフがトロリ線から瞬間的に離れる所謂離線現
象が頻繁に発生する。パンタグラフがトロリ線から離線
する際にはアークが発生するため、このような離線現象
は騒音の原因になる。しかし、銅被覆鋼トロリ線の場合
は、鋼芯がパンタグラフと接触するようになると、パン
タグラフとの接触面が平滑となって離線現象が少なくな
ることが知られている。
リ線では、パンタグラフとの接触面が波状に摩耗して、
パンタグラフがトロリ線から瞬間的に離れる所謂離線現
象が頻繁に発生する。パンタグラフがトロリ線から離線
する際にはアークが発生するため、このような離線現象
は騒音の原因になる。しかし、銅被覆鋼トロリ線の場合
は、鋼芯がパンタグラフと接触するようになると、パン
タグラフとの接触面が平滑となって離線現象が少なくな
ることが知られている。
【0005】このように、銅被覆鋼トロリ線は、銅又は
銅合金からなるトロリ線に比して種々の優れた長所を備
えている。
銅合金からなるトロリ線に比して種々の優れた長所を備
えている。
【0006】従来、銅被覆鋼トロリ線は、以下に示すよ
うな方法により製造されている。即ち、先ず、鋼芯の周
囲に銅又は銅合金からなる被覆層が同心円状に配置され
てなる銅被覆鋼線を複数個の伸線加工ダイスに順次通
し、所定の線径にまで細線化すると共に、図5に示すよ
うに、被覆層27の上半部の両側に、長さ方向に延びる
溝部28を形成する。これにより、銅被覆鋼トロリ線が
完成する。
うな方法により製造されている。即ち、先ず、鋼芯の周
囲に銅又は銅合金からなる被覆層が同心円状に配置され
てなる銅被覆鋼線を複数個の伸線加工ダイスに順次通
し、所定の線径にまで細線化すると共に、図5に示すよ
うに、被覆層27の上半部の両側に、長さ方向に延びる
溝部28を形成する。これにより、銅被覆鋼トロリ線が
完成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の銅被覆鋼トロリ線の製造方法には以下に示す問
題点がある。即ち、従来の方法により製造された銅被覆
鋼トロリ線は、図5に示すように、引張強度及び耐摩耗
性の向上に寄与する鋼芯26がトロリ線の中心にあるた
め、パンタグラフによる摺動摩擦により鋼芯26が露出
するまでの初期段階で鋼芯26よりも下方の部分の銅又
は銅合金が多量に摩滅する。このため、鋼芯26が露出
するまでの間にトロリ線の導電率が著しく低下してしま
う。また、パンタグラフとの接触面側の銅被覆層の厚さ
が比較的厚いため、パンタグラフとの接触面が波状に摩
耗して離線現象によるアークが発生する。この離線現象
はパンタグラフが鋼芯と接触するようになれば低減する
ものの、鋼芯がパンタグラフに接触するようになるまで
に長時間かかるため、従来の銅被覆鋼トロリ線では比較
的長期間に亘って離線現象が発生する。
た従来の銅被覆鋼トロリ線の製造方法には以下に示す問
題点がある。即ち、従来の方法により製造された銅被覆
鋼トロリ線は、図5に示すように、引張強度及び耐摩耗
性の向上に寄与する鋼芯26がトロリ線の中心にあるた
め、パンタグラフによる摺動摩擦により鋼芯26が露出
するまでの初期段階で鋼芯26よりも下方の部分の銅又
は銅合金が多量に摩滅する。このため、鋼芯26が露出
するまでの間にトロリ線の導電率が著しく低下してしま
う。また、パンタグラフとの接触面側の銅被覆層の厚さ
が比較的厚いため、パンタグラフとの接触面が波状に摩
耗して離線現象によるアークが発生する。この離線現象
はパンタグラフが鋼芯と接触するようになれば低減する
ものの、鋼芯がパンタグラフに接触するようになるまで
に長時間かかるため、従来の銅被覆鋼トロリ線では比較
的長期間に亘って離線現象が発生する。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、導電性が良好であると共にパンタグラフの
摺動により鋼芯が露出するまでの時間が短く、導電率の
低下及びパンタグラフの離線現象を抑制することができ
る銅被覆鋼トロリ線を製造できる銅被覆鋼トロリ線の製
造方法を提供することを目的とする。
のであって、導電性が良好であると共にパンタグラフの
摺動により鋼芯が露出するまでの時間が短く、導電率の
低下及びパンタグラフの離線現象を抑制することができ
る銅被覆鋼トロリ線を製造できる銅被覆鋼トロリ線の製
造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る銅被覆鋼ト
ロリ線の製造方法は、鋼芯の周囲に銅又は銅合金からな
る被覆層が被覆された銅被覆鋼線をその被覆層の一部が
欠落した形状に伸線加工して異形銅被覆鋼線を得る異形
銅被覆鋼線形成工程と、前記異形銅被覆鋼線を大弧面側
の被覆層が薄いトロリ線形状に成形する成形工程とを有
することを特徴とする。
ロリ線の製造方法は、鋼芯の周囲に銅又は銅合金からな
る被覆層が被覆された銅被覆鋼線をその被覆層の一部が
欠落した形状に伸線加工して異形銅被覆鋼線を得る異形
銅被覆鋼線形成工程と、前記異形銅被覆鋼線を大弧面側
の被覆層が薄いトロリ線形状に成形する成形工程とを有
することを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明においては、先ず、鋼芯の周囲に銅又は
銅合金からなる被覆層が被覆された銅被覆鋼線を素材と
し、この銅被覆鋼線の被覆層の一部が欠落した形状に伸
線加工して異形銅被覆鋼線を得る。これにより、鋼芯の
周囲の被覆層の厚さが不均一になり、欠落部側の被覆層
の厚さがその他の部分の被覆層よりも薄くなる。次に、
この異形銅被覆鋼線を、異形銅被覆鋼線の欠落部側が大
弧面側になるようにトロリ線形状に成形すると、大弧面
側の被覆層が薄いトロリ線形状に成形することができ
る。この場合に、前記異形銅被覆鋼線は伸線加工により
成形するので、大弧面側の被覆層が薄いトロリ線を容易
に製造することができると共に、異形状を切削等により
成形する場合と異なり、銅又は銅合金被覆層が無駄に切
り捨てられることがない。このようにして製造された銅
被覆鋼トロリ線は、大弧面側(即ち、パンタグラフとの
接触面側)の被覆層が薄いため、使用開始から短時間で
鋼芯が露出する。従って、鋼芯が露出するまでに摩滅す
る銅又は銅合金の量が少なく導電率の低下を抑制できる
と共に、トロリ線の波状の摩耗及び離線現象を抑制する
ことができる。また、本発明方法によれば、必然的にト
ロリ線の小弧面側の銅又は銅合金被覆層が厚くなるた
め、導電性も良好に維持される。
銅合金からなる被覆層が被覆された銅被覆鋼線を素材と
し、この銅被覆鋼線の被覆層の一部が欠落した形状に伸
線加工して異形銅被覆鋼線を得る。これにより、鋼芯の
周囲の被覆層の厚さが不均一になり、欠落部側の被覆層
の厚さがその他の部分の被覆層よりも薄くなる。次に、
この異形銅被覆鋼線を、異形銅被覆鋼線の欠落部側が大
弧面側になるようにトロリ線形状に成形すると、大弧面
側の被覆層が薄いトロリ線形状に成形することができ
る。この場合に、前記異形銅被覆鋼線は伸線加工により
成形するので、大弧面側の被覆層が薄いトロリ線を容易
に製造することができると共に、異形状を切削等により
成形する場合と異なり、銅又は銅合金被覆層が無駄に切
り捨てられることがない。このようにして製造された銅
被覆鋼トロリ線は、大弧面側(即ち、パンタグラフとの
接触面側)の被覆層が薄いため、使用開始から短時間で
鋼芯が露出する。従って、鋼芯が露出するまでに摩滅す
る銅又は銅合金の量が少なく導電率の低下を抑制できる
と共に、トロリ線の波状の摩耗及び離線現象を抑制する
ことができる。また、本発明方法によれば、必然的にト
ロリ線の小弧面側の銅又は銅合金被覆層が厚くなるた
め、導電性も良好に維持される。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例について添付の図面を
参照して説明する。
参照して説明する。
【0012】図1は本発明の実施例方法に使用する異型
ダイスを示す平面図である。この異型ダイス1は、その
加工部2が平面視で円の一部が直線状に欠落した形状に
なっている。
ダイスを示す平面図である。この異型ダイス1は、その
加工部2が平面視で円の一部が直線状に欠落した形状に
なっている。
【0013】本実施例においては、先ず、素材として、
鋼芯の周囲に銅又は銅合金からなる被覆層が同心円状に
配置された銅被覆鋼線を用意する。そして、この銅被覆
鋼線を、図1に示す異型ダイス1に通し伸線加工(引き
抜き加工)する。このように、断面形状が円形の銅被覆
鋼線を異型ダイス1に通すことにより、異型ダイス1の
加工部2の形状に倣った断面形状の異形銅被覆鋼線を得
ることができる。
鋼芯の周囲に銅又は銅合金からなる被覆層が同心円状に
配置された銅被覆鋼線を用意する。そして、この銅被覆
鋼線を、図1に示す異型ダイス1に通し伸線加工(引き
抜き加工)する。このように、断面形状が円形の銅被覆
鋼線を異型ダイス1に通すことにより、異型ダイス1の
加工部2の形状に倣った断面形状の異形銅被覆鋼線を得
ることができる。
【0014】図2は、このようにして得た異形銅被覆鋼
線5を示す断面図である。この図2に示すように、異型
ダイス1を通った異形銅被覆鋼線5は、鋼芯6の断面形
状が略円形のままであり、銅被覆層7の一部が直線状に
欠落した形状になる。即ち、鋼芯5の周囲の被覆層7の
厚さは均一でなくなり、欠落部8側の被覆層7は他の部
分の被覆層7よりも薄くなる。
線5を示す断面図である。この図2に示すように、異型
ダイス1を通った異形銅被覆鋼線5は、鋼芯6の断面形
状が略円形のままであり、銅被覆層7の一部が直線状に
欠落した形状になる。即ち、鋼芯5の周囲の被覆層7の
厚さは均一でなくなり、欠落部8側の被覆層7は他の部
分の被覆層7よりも薄くなる。
【0015】次に、所定の形状の複数個のダイスを用い
て異形銅被覆鋼線を順次伸線加工し、これらのダイスに
より異形銅被覆鋼線を順次円形断面形状に加工する。な
お、伸線加工工程の少なくとも最終段には、図3に示す
ように、その加工部12の形状が略円形でありその上半
部の両側に突起11が設けられたダイス10を配置し、
このダイス10の突起11により、銅被覆鋼線の上半部
の両側に周面を大弧面側と小弧面側とに分ける1対の溝
部を形成する。この伸線加工工程においては、異形銅被
覆鋼線5の欠落部8側を各伸線ダイスの大弧面形成部側
13に配置してダイスに通すことが必要である。そうす
ると、図4に示すように、断面形状が略円形であり、そ
の周面を小弧面側15aと大弧面側15bとに分ける1
対の溝部18を備えた銅被覆鋼トロリ線を得ることがで
きる。この銅被覆鋼トロリ線は、大弧面側(パンタグラ
フとの接触面側)の被覆層17が薄く、小弧面側の被覆
層17が厚くなっている。なお、鋼芯16は銅被覆層1
7を介してダイスの壁面に押圧され、略楕円形の断面形
状となる。
て異形銅被覆鋼線を順次伸線加工し、これらのダイスに
より異形銅被覆鋼線を順次円形断面形状に加工する。な
お、伸線加工工程の少なくとも最終段には、図3に示す
ように、その加工部12の形状が略円形でありその上半
部の両側に突起11が設けられたダイス10を配置し、
このダイス10の突起11により、銅被覆鋼線の上半部
の両側に周面を大弧面側と小弧面側とに分ける1対の溝
部を形成する。この伸線加工工程においては、異形銅被
覆鋼線5の欠落部8側を各伸線ダイスの大弧面形成部側
13に配置してダイスに通すことが必要である。そうす
ると、図4に示すように、断面形状が略円形であり、そ
の周面を小弧面側15aと大弧面側15bとに分ける1
対の溝部18を備えた銅被覆鋼トロリ線を得ることがで
きる。この銅被覆鋼トロリ線は、大弧面側(パンタグラ
フとの接触面側)の被覆層17が薄く、小弧面側の被覆
層17が厚くなっている。なお、鋼芯16は銅被覆層1
7を介してダイスの壁面に押圧され、略楕円形の断面形
状となる。
【0016】本実施例方法によれば、被覆層の一部が欠
落した形状の異形銅被覆鋼線を伸線加工してトロリ線を
製造するため、大弧面側の被覆層が薄い銅被覆鋼トロリ
線を容易に製造することができる。また、本実施例方法
により製造された銅被覆鋼トロリ線は、小弧面側の銅被
覆層の厚さが厚いため導電性が良好である。更に、本実
施例方法により製造された銅被覆鋼トロリ線は、パンタ
グラフとの接触面側である大弧面側の被覆層の厚さが薄
いため、パンタグラフの摺動により鋼芯が露出するまで
の時間が短く、鋼芯による耐摩耗性の向上及び離線現象
の抑制等の効果を使用開始から比較的短時間で得ること
ができると共に、鋼芯が露出するまでに摩滅する被覆層
の量が少ないため導電率の変化が小さい。更にまた、本
実施例においては、鋼芯がパンタグラフとの接触面に直
交する方向を長径とする楕円状に変形するため、鋼芯に
よる耐摩耗性向上効果及び離線現象抑制効果等の効果を
長期間に亘って維持することができる。なお、異形銅被
覆鋼線を伸線加工する際に、異形銅被覆鋼線をその両側
から圧縮するように突出部が設けられたダイスを使用し
て異型銅被覆鋼線を引き抜くことにより、鋼芯をより一
層確実に楕円形状に変形させることができる。
落した形状の異形銅被覆鋼線を伸線加工してトロリ線を
製造するため、大弧面側の被覆層が薄い銅被覆鋼トロリ
線を容易に製造することができる。また、本実施例方法
により製造された銅被覆鋼トロリ線は、小弧面側の銅被
覆層の厚さが厚いため導電性が良好である。更に、本実
施例方法により製造された銅被覆鋼トロリ線は、パンタ
グラフとの接触面側である大弧面側の被覆層の厚さが薄
いため、パンタグラフの摺動により鋼芯が露出するまで
の時間が短く、鋼芯による耐摩耗性の向上及び離線現象
の抑制等の効果を使用開始から比較的短時間で得ること
ができると共に、鋼芯が露出するまでに摩滅する被覆層
の量が少ないため導電率の変化が小さい。更にまた、本
実施例においては、鋼芯がパンタグラフとの接触面に直
交する方向を長径とする楕円状に変形するため、鋼芯に
よる耐摩耗性向上効果及び離線現象抑制効果等の効果を
長期間に亘って維持することができる。なお、異形銅被
覆鋼線を伸線加工する際に、異形銅被覆鋼線をその両側
から圧縮するように突出部が設けられたダイスを使用し
て異型銅被覆鋼線を引き抜くことにより、鋼芯をより一
層確実に楕円形状に変形させることができる。
【0017】次に、本実施例方法により実際に銅被覆鋼
トロリ線を製造し、その銅被覆層の厚さを調べた結果に
ついて説明する。
トロリ線を製造し、その銅被覆層の厚さを調べた結果に
ついて説明する。
【0018】先ず、素材として、直径が17mmの銅被
覆鋼線を用意した。この銅被覆鋼線の被覆層の厚さは約
3.10mmである。次に、図1に示す形状の異型ダイ
スを使用しこの銅被覆鋼線を引き抜き加工して、図2に
示す形状の異形銅被覆鋼線5を得た。この異形銅被覆鋼
線5の幅Dは17mmであり、高さHは14.8mmで
ある。この異形銅被覆鋼線5の大弧面側の被覆層7の厚
さは殆ど引き抜き加工前と同じであり、欠落部8の部分
の被覆層7の厚さは引き抜き加工前の約半分になった。
覆鋼線を用意した。この銅被覆鋼線の被覆層の厚さは約
3.10mmである。次に、図1に示す形状の異型ダイ
スを使用しこの銅被覆鋼線を引き抜き加工して、図2に
示す形状の異形銅被覆鋼線5を得た。この異形銅被覆鋼
線5の幅Dは17mmであり、高さHは14.8mmで
ある。この異形銅被覆鋼線5の大弧面側の被覆層7の厚
さは殆ど引き抜き加工前と同じであり、欠落部8の部分
の被覆層7の厚さは引き抜き加工前の約半分になった。
【0019】次いで、複数個の引き抜きダイス及び溝部
形成用の突起が設けられたダイスに異形銅被覆鋼線を順
次通し伸線加工して、直径が12.34mmであり図4
に示す形状の溝付き銅被覆鋼線トロリ線を得た。なお、
この伸線加工工程においては、異形銅被覆鋼線の欠落部
側を各ダイスの大弧面形成部側に配置した。
形成用の突起が設けられたダイスに異形銅被覆鋼線を順
次通し伸線加工して、直径が12.34mmであり図4
に示す形状の溝付き銅被覆鋼線トロリ線を得た。なお、
この伸線加工工程においては、異形銅被覆鋼線の欠落部
側を各ダイスの大弧面形成部側に配置した。
【0020】このようにして製造した銅被覆鋼トロリ線
(断面積:110mm2 )について、鋼芯の寸法及び銅
被覆層の厚さを測定した。その結果、大弧面側(パンタ
グラフとの接触面側)の銅被覆層の厚さは1.24m
m、小弧面側の銅被覆層の厚さは2.78mmであり、
鋼芯がパンタグラフとの接触面側に偏心していることが
確認できた。なお、従来方法により製造した銅被覆鋼ト
ロリ線(断面積:110mm2 )の場合は、その大弧面
側及び小弧面側での銅被覆層の厚さはいずれも2.1m
mである。また、本実施例方法により製造した銅被覆鋼
トロリ線の鋼芯は略楕円状に変形しており、その高さは
8.35mm、幅は6.8mmであった。
(断面積:110mm2 )について、鋼芯の寸法及び銅
被覆層の厚さを測定した。その結果、大弧面側(パンタ
グラフとの接触面側)の銅被覆層の厚さは1.24m
m、小弧面側の銅被覆層の厚さは2.78mmであり、
鋼芯がパンタグラフとの接触面側に偏心していることが
確認できた。なお、従来方法により製造した銅被覆鋼ト
ロリ線(断面積:110mm2 )の場合は、その大弧面
側及び小弧面側での銅被覆層の厚さはいずれも2.1m
mである。また、本実施例方法により製造した銅被覆鋼
トロリ線の鋼芯は略楕円状に変形しており、その高さは
8.35mm、幅は6.8mmであった。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明方法において
は、先ず、銅被覆鋼線を伸線加工して被覆層の一部が欠
落した形状の異形銅被覆鋼線を形成し、この異形銅被覆
鋼線を大弧面側の被覆層が薄いトロリ線形状に成形する
から、鋼芯がパンタグラフとの接触面側に偏心したトロ
リ線を容易に製造することができる。従って、本発明方
法により製造されたた銅被覆鋼トロリ線は、導電性が良
好であると共に、鋼芯が露出するまでの時間が短く、導
電率の低下及び波状の摩耗を抑制することができる。
は、先ず、銅被覆鋼線を伸線加工して被覆層の一部が欠
落した形状の異形銅被覆鋼線を形成し、この異形銅被覆
鋼線を大弧面側の被覆層が薄いトロリ線形状に成形する
から、鋼芯がパンタグラフとの接触面側に偏心したトロ
リ線を容易に製造することができる。従って、本発明方
法により製造されたた銅被覆鋼トロリ線は、導電性が良
好であると共に、鋼芯が露出するまでの時間が短く、導
電率の低下及び波状の摩耗を抑制することができる。
【図1】本発明の実施例方法に使用する異型ダイスを示
す平面図である。
す平面図である。
【図2】異型ダイスを用いて伸線加工された異形銅被覆
鋼線を示す断面図である。
鋼線を示す断面図である。
【図3】引き抜きダイスを示す平面図である。
【図4】本実施例方法により製造された銅被覆鋼トロリ
線を示す断面図である。
線を示す断面図である。
【図5】従来の銅被覆鋼トロリ線を示す断面図である。
1;異型ダイス 2,12;加工部 5;異形銅被覆鋼線 6,16,26;鋼芯 7,17,27;被覆層 8;欠落部 10;ダイス 11;突起 15a,25a;小弧面側 15b,25b;大弧面側 18,28;溝部
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼芯の周囲に銅又は銅合金からなる被覆
層が被覆された銅被覆鋼線をその被覆層の一部が欠落し
た形状に伸線加工して異形銅被覆鋼線を得る異形銅被覆
鋼線形成工程と、前記異形銅被覆鋼線を大弧面側の被覆
層が薄いトロリ線形状に成形する成形工程とを有するこ
とを特徴とする銅被覆鋼トロリ線の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17829593A JPH0737446A (ja) | 1993-07-19 | 1993-07-19 | 銅被覆鋼トロリ線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17829593A JPH0737446A (ja) | 1993-07-19 | 1993-07-19 | 銅被覆鋼トロリ線の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0737446A true JPH0737446A (ja) | 1995-02-07 |
Family
ID=16045978
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17829593A Pending JPH0737446A (ja) | 1993-07-19 | 1993-07-19 | 銅被覆鋼トロリ線の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0737446A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105118569A (zh) * | 2015-09-22 | 2015-12-02 | 山东理工职业学院 | 一种电车用架空电线 |
| CN115488320A (zh) * | 2022-09-21 | 2022-12-20 | 中铁建电气化局集团康远新材料有限公司 | 一种防冰除冰高强高导铜钢复合线材的生产设备及其方法 |
-
1993
- 1993-07-19 JP JP17829593A patent/JPH0737446A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105118569A (zh) * | 2015-09-22 | 2015-12-02 | 山东理工职业学院 | 一种电车用架空电线 |
| CN105118569B (zh) * | 2015-09-22 | 2017-03-08 | 山东理工职业学院 | 一种电车用架空电线 |
| CN115488320A (zh) * | 2022-09-21 | 2022-12-20 | 中铁建电气化局集团康远新材料有限公司 | 一种防冰除冰高强高导铜钢复合线材的生产设备及其方法 |
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