JPH0737703A - 正温度特性樹脂組成物 - Google Patents
正温度特性樹脂組成物Info
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- JPH0737703A JPH0737703A JP17703893A JP17703893A JPH0737703A JP H0737703 A JPH0737703 A JP H0737703A JP 17703893 A JP17703893 A JP 17703893A JP 17703893 A JP17703893 A JP 17703893A JP H0737703 A JPH0737703 A JP H0737703A
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- resin
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- thermoplastic resin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 PTC樹脂組成物の耐熱性、抵抗安定性およ
び抵抗立上り温度の可変性の付与を可能とする。 【構成】 マトリックス樹脂として、30〜90体積%
の非晶性熱可塑性樹脂を含み、これに70〜10体積%
の導電性粉体を分散させる。マトリックス樹脂として、
非晶性熱可塑性樹脂を50〜99体積%と非晶性熱可塑
性樹脂の熱的特性を変化させる変性剤を50〜1体積%
とを混合したものを用いてもよい。
び抵抗立上り温度の可変性の付与を可能とする。 【構成】 マトリックス樹脂として、30〜90体積%
の非晶性熱可塑性樹脂を含み、これに70〜10体積%
の導電性粉体を分散させる。マトリックス樹脂として、
非晶性熱可塑性樹脂を50〜99体積%と非晶性熱可塑
性樹脂の熱的特性を変化させる変性剤を50〜1体積%
とを混合したものを用いてもよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、正の温度係数をもっ
て温度により抵抗値が変化する正温度特性樹脂組成物に
関するもので、特に、マトリックス樹脂の改良に関する
ものである.
て温度により抵抗値が変化する正温度特性樹脂組成物に
関するもので、特に、マトリックス樹脂の改良に関する
ものである.
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレン、フッ素樹脂などの
結晶性高分子をマトリックスとして、このマトリックス
樹脂中にカーボンブラック等の導電性粉体を分散した組
成物が、有機正温度特性(以下「PTC」)組成物とし
て一般的である。ここで、マトリックスとして結晶性高
分子を用いるのは、融点付近での結晶融解に伴う急激な
体積膨脹を利用して、導電性粒子の形成しているリンク
を切断したり、粒子間の間隔を広げたりして、抵抗値を
増大させる性質を利用するためである。
結晶性高分子をマトリックスとして、このマトリックス
樹脂中にカーボンブラック等の導電性粉体を分散した組
成物が、有機正温度特性(以下「PTC」)組成物とし
て一般的である。ここで、マトリックスとして結晶性高
分子を用いるのは、融点付近での結晶融解に伴う急激な
体積膨脹を利用して、導電性粒子の形成しているリンク
を切断したり、粒子間の間隔を広げたりして、抵抗値を
増大させる性質を利用するためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た結晶性高分子をマトリックス樹脂とした場合、融点以
上では樹脂が液状化するため、抵抗値がむしろ低下する
傾向がある。そのため、万一、抵抗ピーク温度以上に樹
脂組成物が加熱された場合、抵抗値が下がり、電流が増
大し、損傷に至る可能性がある。また、融点付近まで加
熱された場合、変形しやすく、そのため、室温に戻した
とき、抵抗値が昇温前の抵抗値から変化する現象が生じ
ることがある。
た結晶性高分子をマトリックス樹脂とした場合、融点以
上では樹脂が液状化するため、抵抗値がむしろ低下する
傾向がある。そのため、万一、抵抗ピーク温度以上に樹
脂組成物が加熱された場合、抵抗値が下がり、電流が増
大し、損傷に至る可能性がある。また、融点付近まで加
熱された場合、変形しやすく、そのため、室温に戻した
とき、抵抗値が昇温前の抵抗値から変化する現象が生じ
ることがある。
【0004】そこで、これらの対策として、融点以上で
の融解状態を抑制するため、マトリックス樹脂に対して
電子線架橋や有機過酸化物による化学架橋を施したり、
また、融点の異なる別の結晶性高分子を添加したりする
ことなどが行なわれている。しかし、電子線架橋は、そ
のための装置が高価であり、また、熱可塑性高分子単体
の化学架橋では短時間で十分な架橋密度を得ることが困
難であり、さらに、融点の異なる結晶性高分子を添加す
ると、PTC樹脂組成物としての抵抗変化量(最大抵抗
値/室温抵抗値)の低下が顕著に発生する、という問題
に遭遇する。
の融解状態を抑制するため、マトリックス樹脂に対して
電子線架橋や有機過酸化物による化学架橋を施したり、
また、融点の異なる別の結晶性高分子を添加したりする
ことなどが行なわれている。しかし、電子線架橋は、そ
のための装置が高価であり、また、熱可塑性高分子単体
の化学架橋では短時間で十分な架橋密度を得ることが困
難であり、さらに、融点の異なる結晶性高分子を添加す
ると、PTC樹脂組成物としての抵抗変化量(最大抵抗
値/室温抵抗値)の低下が顕著に発生する、という問題
に遭遇する。
【0005】さらに、前述したように、結晶性高分子を
用いたPTC樹脂組成物は、その融点と抵抗立上り温度
とに相関関係があるため、この抵抗立上り温度を各用途
に合わせて調節するには、結晶性高分子の融点を変える
必要がある。しかし、融点は高分子自体の化学構造によ
って決定されるため、それぞれ必要とされる抵抗立上り
温度に対し、構造の異なる結晶性高分子を用意しなけれ
ばならない。そのため、任意の温度に抵抗立上り温度を
調節するのは困難である。
用いたPTC樹脂組成物は、その融点と抵抗立上り温度
とに相関関係があるため、この抵抗立上り温度を各用途
に合わせて調節するには、結晶性高分子の融点を変える
必要がある。しかし、融点は高分子自体の化学構造によ
って決定されるため、それぞれ必要とされる抵抗立上り
温度に対し、構造の異なる結晶性高分子を用意しなけれ
ばならない。そのため、任意の温度に抵抗立上り温度を
調節するのは困難である。
【0006】それゆえに、この発明の目的は、上述した
ような耐熱性、抵抗安定性、および抵抗立上り温度の可
変性を満足できるPTC樹脂組成物を提供しようとする
ことである。
ような耐熱性、抵抗安定性、および抵抗立上り温度の可
変性を満足できるPTC樹脂組成物を提供しようとする
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係るPTC樹
脂組成物は、非晶性熱可塑性樹脂をマトリックスとし、
そこに導電性粉体が分散されたことを特徴としている。
脂組成物は、非晶性熱可塑性樹脂をマトリックスとし、
そこに導電性粉体が分散されたことを特徴としている。
【0008】上述したPTC樹脂組成物において、好ま
しくは、非晶性熱可塑性樹脂が30〜90体積%、およ
び導電性粉体が70〜10体積%それぞれ含むようにさ
れる。導電性粉体が70体積%を越えると、マトリック
ス樹脂中への導電性粉体の混合が困難となり、さらに、
抵抗値が低くなり過ぎて良好なPTC特性が得られなく
なる。また、導電性粉体が10体積%未満の場合、抵抗
値が高くなり過ぎて、絶縁体に近くなり、この場合で
も、良好なPTC特性が得られなくなる。
しくは、非晶性熱可塑性樹脂が30〜90体積%、およ
び導電性粉体が70〜10体積%それぞれ含むようにさ
れる。導電性粉体が70体積%を越えると、マトリック
ス樹脂中への導電性粉体の混合が困難となり、さらに、
抵抗値が低くなり過ぎて良好なPTC特性が得られなく
なる。また、導電性粉体が10体積%未満の場合、抵抗
値が高くなり過ぎて、絶縁体に近くなり、この場合で
も、良好なPTC特性が得られなくなる。
【0009】また、この発明では、マトリックスとし
て、非晶性熱可塑性樹脂と非晶性熱可塑性樹脂の熱的特
性を変化させる変性剤との混合物が用いられてもよい。
て、非晶性熱可塑性樹脂と非晶性熱可塑性樹脂の熱的特
性を変化させる変性剤との混合物が用いられてもよい。
【0010】上述したPTC樹脂組成物において、好ま
しくは、次のような組成比率に選ばれる。すなわち、マ
トリックスにおいて、非晶性熱可塑性樹脂が50〜99
体積%、および変性剤が50〜1体積%それぞれ含み、
かつ、導電性粉体は、上述した非晶性熱可塑性樹脂と変
性剤との混合物30〜90体積%に対して70〜10体
積%含むようにされる。ここで、変性剤が50体積%を
越えると、マトリックス樹脂においてのPTC特性を発
現する非晶性熱可塑性樹脂の割合が少なくなり、良好な
PTC特性が得られなくなる。また、変性剤が1体積%
未満の場合、添加する変性剤の効果による非晶性熱可塑
性樹脂の熱的特性の変化が小さく、PTCの抵抗立上り
温度の変化が起こらない。また、前述した変性剤を添加
しない場合と同様に、導電性粉体が70体積%を越える
と、マトリックス樹脂中への導電性粉体の混合が困難と
なり、さらに、抵抗値が低くなり過ぎて、良好なPTC
特性が得られなくなる。また、導電性粉体が10体積%
未満の場合、抵抗値が高くなり過ぎて、絶縁体に近くな
り、良好なPTC特性が得られなくなる。
しくは、次のような組成比率に選ばれる。すなわち、マ
トリックスにおいて、非晶性熱可塑性樹脂が50〜99
体積%、および変性剤が50〜1体積%それぞれ含み、
かつ、導電性粉体は、上述した非晶性熱可塑性樹脂と変
性剤との混合物30〜90体積%に対して70〜10体
積%含むようにされる。ここで、変性剤が50体積%を
越えると、マトリックス樹脂においてのPTC特性を発
現する非晶性熱可塑性樹脂の割合が少なくなり、良好な
PTC特性が得られなくなる。また、変性剤が1体積%
未満の場合、添加する変性剤の効果による非晶性熱可塑
性樹脂の熱的特性の変化が小さく、PTCの抵抗立上り
温度の変化が起こらない。また、前述した変性剤を添加
しない場合と同様に、導電性粉体が70体積%を越える
と、マトリックス樹脂中への導電性粉体の混合が困難と
なり、さらに、抵抗値が低くなり過ぎて、良好なPTC
特性が得られなくなる。また、導電性粉体が10体積%
未満の場合、抵抗値が高くなり過ぎて、絶縁体に近くな
り、良好なPTC特性が得られなくなる。
【0011】この発明に係るPTC樹脂組成物により成
型物を得るには、溶剤を添加、混合してペースト化した
ものを、スクリーン印刷、ドクターブレード法等により
基板上に厚状物を作製し、これを加熱する方法、あるい
は加熱溶融したものを押し出し成型、圧縮成型等の手段
で作製する方法などがある。
型物を得るには、溶剤を添加、混合してペースト化した
ものを、スクリーン印刷、ドクターブレード法等により
基板上に厚状物を作製し、これを加熱する方法、あるい
は加熱溶融したものを押し出し成型、圧縮成型等の手段
で作製する方法などがある。
【0012】
【作用】この発明では、マトリックスとして、結晶性高
分子ではなく、非晶性熱可塑性樹脂を使用して、高分子
の結晶融解に伴う体積変化ではなく、ガラス転移点から
軟化点間付近での急激な体積変化により、PTC特性を
与えている。
分子ではなく、非晶性熱可塑性樹脂を使用して、高分子
の結晶融解に伴う体積変化ではなく、ガラス転移点から
軟化点間付近での急激な体積変化により、PTC特性を
与えている。
【0013】
【発明の効果】したがって、この発明によれば、従来の
結晶性高分子組成物のように、融点以上でも樹脂の液状
化による形状変化および抵抗値の急激な低下が起こらな
いので、抵抗値が昇温前の抵抗値から変化したり、損傷
を引起こしたりすることを防止できる。また、これらの
対策としての電子線架橋、化学架橋等の後処理が不要と
なる。
結晶性高分子組成物のように、融点以上でも樹脂の液状
化による形状変化および抵抗値の急激な低下が起こらな
いので、抵抗値が昇温前の抵抗値から変化したり、損傷
を引起こしたりすることを防止できる。また、これらの
対策としての電子線架橋、化学架橋等の後処理が不要と
なる。
【0014】この発明において、非晶性熱可塑性樹脂
は、可とう性付与剤等の非晶性熱可塑性樹脂の熱的特性
を変化させる変性剤を添加することにより、ガラス転移
点および軟化点を低下させることができるとともに、そ
の低下の度合を任意に調節することができる。したがっ
て、PTC特性の抵抗急上昇点温度の調節を任意に行な
うことができる。
は、可とう性付与剤等の非晶性熱可塑性樹脂の熱的特性
を変化させる変性剤を添加することにより、ガラス転移
点および軟化点を低下させることができるとともに、そ
の低下の度合を任意に調節することができる。したがっ
て、PTC特性の抵抗急上昇点温度の調節を任意に行な
うことができる。
【0015】また、上述した変性剤として、非晶性熱可
塑性樹脂との反応性を有するものを用いれば、非晶性熱
可塑性樹脂間の架橋反応が簡単に起こるため、PTC樹
脂組成物の耐熱性等の信頼性が向上する。なお、上述し
た反応性を持つ変性剤としては、たとえば、エポキシ系
樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂などが有利に
用いられる。
塑性樹脂との反応性を有するものを用いれば、非晶性熱
可塑性樹脂間の架橋反応が簡単に起こるため、PTC樹
脂組成物の耐熱性等の信頼性が向上する。なお、上述し
た反応性を持つ変性剤としては、たとえば、エポキシ系
樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂などが有利に
用いられる。
【0016】
【実施例】実施例1 非晶性熱可塑性樹脂として、以下の表1に示すようなガ
ラス転移点(Tg )および軟化点がそれぞれ異なる2種
類のポリビニルブチラール(以下「PVB」)を用意し
た。また、導電性粉体として、平均粒径5μmの球状カ
ーボンパウダーを用意した。
ラス転移点(Tg )および軟化点がそれぞれ異なる2種
類のポリビニルブチラール(以下「PVB」)を用意し
た。また、導電性粉体として、平均粒径5μmの球状カ
ーボンパウダーを用意した。
【0017】
【表1】
【0018】次に、これらPVBおよびカーボンパウダ
ーを、以下の表2に示すような組成比で、図1に示すよ
うな手順に従って処理した。
ーを、以下の表2に示すような組成比で、図1に示すよ
うな手順に従って処理した。
【0019】
【表2】
【0020】図1を参照して、原料調合工程1におい
て、PVBとカーボンパウダーとを調合し、混合工程2
において、これらの粉体を乳鉢にて混合した。このと
き、溶剤としてブチルカービトールを添加し、ペースト
状の混合物を得た。次に、混練工程3において、三本ロ
ールを用いて、上述のペースト状混合物を混練した。次
に、印刷工程4において、スクリーン印刷により、PT
C樹脂組成物の膜を形成すべく印刷し、次いで、乾燥工
程5において、150℃で2時間の乾燥処理を行なっ
た。
て、PVBとカーボンパウダーとを調合し、混合工程2
において、これらの粉体を乳鉢にて混合した。このと
き、溶剤としてブチルカービトールを添加し、ペースト
状の混合物を得た。次に、混練工程3において、三本ロ
ールを用いて、上述のペースト状混合物を混練した。次
に、印刷工程4において、スクリーン印刷により、PT
C樹脂組成物の膜を形成すべく印刷し、次いで、乾燥工
程5において、150℃で2時間の乾燥処理を行なっ
た。
【0021】図2には、上述した印刷工程4および乾燥
工程5を経て得られたサンプル6が示されている。サン
プル6は、厚さ0.25mmのポリエチレンテレフタレ
ートからなる基材7を備える。基材7上には、銀ペース
トの焼付けによる1対の電極8および9が形成されてい
る。これら電極8および9は、ともに厚み約20μmで
あり、互いの間隔が10mmである。これら電極8およ
び9間に跨がるように、PTC樹脂組成物膜10が、前
述したように形成される。この膜は、10mm×14m
mの平面寸法を有しており、その厚みは約20μmであ
る。
工程5を経て得られたサンプル6が示されている。サン
プル6は、厚さ0.25mmのポリエチレンテレフタレ
ートからなる基材7を備える。基材7上には、銀ペース
トの焼付けによる1対の電極8および9が形成されてい
る。これら電極8および9は、ともに厚み約20μmで
あり、互いの間隔が10mmである。これら電極8およ
び9間に跨がるように、PTC樹脂組成物膜10が、前
述したように形成される。この膜は、10mm×14m
mの平面寸法を有しており、その厚みは約20μmであ
る。
【0022】上述のようにして得られたサンプルのPT
C特性が図3に示されている。図3からわかるように、
各サンプルにおいて、ガラス転移点から軟化点間で大き
な抵抗増加を示し、かつ、ピーク抵抗値となる軟化点の
温度以上の高温領域でも抵抗値の低下が非常に小さい。
C特性が図3に示されている。図3からわかるように、
各サンプルにおいて、ガラス転移点から軟化点間で大き
な抵抗増加を示し、かつ、ピーク抵抗値となる軟化点の
温度以上の高温領域でも抵抗値の低下が非常に小さい。
【0023】上述した実施例1においては、マトリック
ス樹脂として、ポリビニルアセタールの1種であるPV
Bを用いたが、ポリビニルホルマール等がある。その
他、アクリル樹脂等の非晶性熱可塑性樹脂も用いること
ができる。また、カーボンパウダーとしては、カーボン
ブラック、グラファイト等の各種カーボンパウダーのう
ち、粒子径が小さく、複雑な凝集をしたカーボンパウダ
ーより、粒子径が大きく(1〜50μm)、球形に近い
形状の球状カーボンパウダーを用いる方が、マトリック
ス樹脂の体積変化に対して、導電性粒子の形成している
リンクが切断されやすくなるので、より効果的である。
また、カーボンパウダーに代えて、金、銀等の各種金属
粒子等の導電性を有する粉体を用いてもよい。なお、P
TC樹脂組成物をペースト化するための溶剤としては、
各種の有機溶剤が使用可能である。
ス樹脂として、ポリビニルアセタールの1種であるPV
Bを用いたが、ポリビニルホルマール等がある。その
他、アクリル樹脂等の非晶性熱可塑性樹脂も用いること
ができる。また、カーボンパウダーとしては、カーボン
ブラック、グラファイト等の各種カーボンパウダーのう
ち、粒子径が小さく、複雑な凝集をしたカーボンパウダ
ーより、粒子径が大きく(1〜50μm)、球形に近い
形状の球状カーボンパウダーを用いる方が、マトリック
ス樹脂の体積変化に対して、導電性粒子の形成している
リンクが切断されやすくなるので、より効果的である。
また、カーボンパウダーに代えて、金、銀等の各種金属
粒子等の導電性を有する粉体を用いてもよい。なお、P
TC樹脂組成物をペースト化するための溶剤としては、
各種の有機溶剤が使用可能である。
【0024】実施例2 非晶性熱可塑性樹脂として、以下の表3に示すような特
性を有するPVBを用意した。
性を有するPVBを用意した。
【0025】
【表3】
【0026】また、この非晶性熱可塑性樹脂の熱的特性
を変化させるための変性剤として、エポキシ系可とう性
樹脂であるビスフェノールA系のジグルシジルエーテル
を用意した。以下の表4に示すように、非晶性熱可塑性
樹脂に、変性剤としてのエポキシ系可とう性樹脂を0、
10、20、30体積%それぞれ添加し、これらと平均
粒径5μmの球状カーボンパウダーとを、実施例1と同
様に処理し、サンプルを得た。
を変化させるための変性剤として、エポキシ系可とう性
樹脂であるビスフェノールA系のジグルシジルエーテル
を用意した。以下の表4に示すように、非晶性熱可塑性
樹脂に、変性剤としてのエポキシ系可とう性樹脂を0、
10、20、30体積%それぞれ添加し、これらと平均
粒径5μmの球状カーボンパウダーとを、実施例1と同
様に処理し、サンプルを得た。
【0027】
【表4】
【0028】上述したエポキシ系可とう性樹脂は、鎖状
構造の末端にエポキシ基を持つ構造を有しており、PV
Bと反応することにより、PVBの分子構造における鎖
を長くして、架橋点間分子量を大きくし、その結果、架
橋密度を下げ、可とう性を付与する作用を果たす。
構造の末端にエポキシ基を持つ構造を有しており、PV
Bと反応することにより、PVBの分子構造における鎖
を長くして、架橋点間分子量を大きくし、その結果、架
橋密度を下げ、可とう性を付与する作用を果たす。
【0029】上述のようにして得られたサンプルにおけ
るPTC樹脂組成物のPTC特性が図4に、また、ガラ
ス転移点および軟化点が以下の表5に示されている。
るPTC樹脂組成物のPTC特性が図4に、また、ガラ
ス転移点および軟化点が以下の表5に示されている。
【0030】
【表5】
【0031】図4および表5からわかるように、可とう
性樹脂の添加量に応じて、ガラス転移点および軟化点が
低温側にシフトし、同様に抵抗立上り温度も低温側にシ
フトしている。
性樹脂の添加量に応じて、ガラス転移点および軟化点が
低温側にシフトし、同様に抵抗立上り温度も低温側にシ
フトしている。
【0032】実施例3 非晶性熱可塑性樹脂として、実施例2と同様、表3に示
した特性を有するPVBを用意した。
した特性を有するPVBを用意した。
【0033】他方、この非晶性熱可塑性樹脂の熱的特性
を変化させる変性剤としては、シリコーン系可とう性樹
脂であるエポキシ変性シリコーン樹脂を用意した。以下
の表6に示すように、非晶性熱可塑性樹脂に、可とう性
樹脂を、0、10、20、30体積%それぞれ添加し、
これらと平均粒径5μmの球状カーボンパウダーとを、
実施例1と同様に処理し、サンプルを得た。
を変化させる変性剤としては、シリコーン系可とう性樹
脂であるエポキシ変性シリコーン樹脂を用意した。以下
の表6に示すように、非晶性熱可塑性樹脂に、可とう性
樹脂を、0、10、20、30体積%それぞれ添加し、
これらと平均粒径5μmの球状カーボンパウダーとを、
実施例1と同様に処理し、サンプルを得た。
【0034】
【表6】
【0035】この実施例3において用いたシリコーン系
可とう性樹脂も、実施例2と同様、鎖状構造の一部にエ
ポキシ基を持つ構造を有しており、PVBと反応するこ
とにより、PVBの分子構造における鎖を長くして、架
橋点間分子量を大きくし、その結果、架橋密度を下げ、
可とう性を付与する作用を果たす。
可とう性樹脂も、実施例2と同様、鎖状構造の一部にエ
ポキシ基を持つ構造を有しており、PVBと反応するこ
とにより、PVBの分子構造における鎖を長くして、架
橋点間分子量を大きくし、その結果、架橋密度を下げ、
可とう性を付与する作用を果たす。
【0036】このようにして得られた各サンプルにおけ
るPTC樹脂組成物のPTC特性が図5に、また、ガラ
ス転移点および軟化点が以下の表7に示されている。
るPTC樹脂組成物のPTC特性が図5に、また、ガラ
ス転移点および軟化点が以下の表7に示されている。
【0037】
【表7】
【0038】図5および表7からわかるように、この実
施例3においても、可とう性樹脂の添加量に応じて、ガ
ラス転移点および軟化点が低温側にシフトし、同様に抵
抗立上り温度も低温側にシフトしている。
施例3においても、可とう性樹脂の添加量に応じて、ガ
ラス転移点および軟化点が低温側にシフトし、同様に抵
抗立上り温度も低温側にシフトしている。
【0039】以上説明した実施例2および3において、
マトリックス樹脂としては、実施例1の場合と同様、P
VB等のポリビニルアセタールの他、アクリル樹脂等の
非晶性熱可塑性樹脂を用いることができる。また、変性
剤である可とう性付与剤としては、エポキシ系樹脂、シ
リコーン系樹脂の他、ウレタン系樹脂も用いることがで
きる。これらの樹脂は、非晶性熱可塑性樹脂との反応性
を有しているが、このような反応性を持たない可とう性
付与剤も用いることができる。すなわち、ゴムラテック
ス等は、熱可塑性樹脂との反応性を持たないが、分散微
粒子相を形成することにより、マトリックス樹脂に可と
う性を付与することができるので、このようなゴムラテ
ックス等も可とう性付与剤として用いることができる。
さらに、実施例2および3において用いられる導電性粉
体および溶剤としては、実施例1の場合と同様、各種導
電性粉体および各種有機溶剤が使用可能である。
マトリックス樹脂としては、実施例1の場合と同様、P
VB等のポリビニルアセタールの他、アクリル樹脂等の
非晶性熱可塑性樹脂を用いることができる。また、変性
剤である可とう性付与剤としては、エポキシ系樹脂、シ
リコーン系樹脂の他、ウレタン系樹脂も用いることがで
きる。これらの樹脂は、非晶性熱可塑性樹脂との反応性
を有しているが、このような反応性を持たない可とう性
付与剤も用いることができる。すなわち、ゴムラテック
ス等は、熱可塑性樹脂との反応性を持たないが、分散微
粒子相を形成することにより、マトリックス樹脂に可と
う性を付与することができるので、このようなゴムラテ
ックス等も可とう性付与剤として用いることができる。
さらに、実施例2および3において用いられる導電性粉
体および溶剤としては、実施例1の場合と同様、各種導
電性粉体および各種有機溶剤が使用可能である。
【図1】この発明によるPTC樹脂組成物のペーストの
作製手順の一例を示す工程図である.
作製手順の一例を示す工程図である.
【図2】この発明によるPTC樹脂組成物を評価するた
めに作製されたサンプル6を示す平面図である.
めに作製されたサンプル6を示す平面図である.
【図3】この発明の実施例1によって得られたサンプル
のPTC特性を示す図である。
のPTC特性を示す図である。
【図4】この発明の実施例2によって得られたサンプル
のPTC特性を示す図である。
のPTC特性を示す図である。
【図5】この発明の実施例3によって得られたサンプル
のPTC特性を示す図である。
のPTC特性を示す図である。
10 PTC樹脂組成物膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長久保 博 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 弓倉 博実 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内
Claims (7)
- 【請求項1】 非晶性熱可塑性樹脂をマトリックスと
し、導電性粉体がそこに分散された、正温度特性樹脂組
成物。 - 【請求項2】 前記非晶性熱可塑性樹脂が30〜90体
積%、および前記導電性粉体が70〜10体積%それぞ
れ含む、請求項1に記載の正温度特性樹脂組成物。 - 【請求項3】 非晶性熱可塑性樹脂と非晶性熱可塑性樹
脂の熱的特性を変化させる変性剤との混合物をマトリッ
クスとし、導電性粉体がそこに分散された、正温度特性
樹脂組成物。 - 【請求項4】 前記マトリックスにおいて、前記非晶性
熱可塑性樹脂が50〜99体積%、および前記変性剤が
50〜1体積%それぞれ含み、かつ、前記導電性粉体
は、前記混合物30〜90体積%に対して70〜10体
積%含む、請求項3に記載の正温度特性樹脂組成物。 - 【請求項5】 前記変性剤は、エポキシ系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、シリコーン系樹脂およびゴムラテックスから
なる群から選ばれた1つである、請求項3または4に記
載の正温度特性樹脂組成物。 - 【請求項6】 前記非晶性熱可塑性樹脂は、ポリビニル
アセタールまたはアクリル樹脂である、請求項1ないし
5のいずれかに記載の正温度特性樹脂組成物。 - 【請求項7】 前記導電性粉体は、カーボンパウダーま
たは金属粒子である、請求項1ないし6にいずれかに記
載の正温度特性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17703893A JPH0737703A (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 正温度特性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17703893A JPH0737703A (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 正温度特性樹脂組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0737703A true JPH0737703A (ja) | 1995-02-07 |
Family
ID=16024065
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17703893A Withdrawn JPH0737703A (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 正温度特性樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0737703A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6372067B1 (en) | 1999-07-05 | 2002-04-16 | Uni-Charm Corporation | Process for making elastically stretchable composite sheet |
| US6531014B1 (en) | 1999-07-05 | 2003-03-11 | Uni-Charm Corporation | Process for making elastically stretchable composite sheet |
| KR100680173B1 (ko) * | 2004-09-03 | 2007-02-08 | 삼성전자주식회사 | 용량형 온도센서 |
| US8262066B2 (en) | 2006-11-09 | 2012-09-11 | Hisaka Works, Ltd. | Vapor contact-type heating device |
| KR101484114B1 (ko) * | 2006-11-28 | 2015-01-19 | 유니 참 코포레이션 | 복합 시트 및 복합 시트를 사용한 흡수성 물품 |
| JP2019212893A (ja) * | 2018-04-16 | 2019-12-12 | 三菱ケミカル株式会社 | ポリマーptc組成物、層状ポリマーptc要素、ポリマーptc素子、ptcデバイス、電気装置及び2次電池セル |
| CN117487412A (zh) * | 2023-11-08 | 2024-02-02 | 信和新材料股份有限公司 | 一种风电叶片防除冰用ptc自限温电热涂料及其制备方法 |
-
1993
- 1993-07-16 JP JP17703893A patent/JPH0737703A/ja not_active Withdrawn
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6372067B1 (en) | 1999-07-05 | 2002-04-16 | Uni-Charm Corporation | Process for making elastically stretchable composite sheet |
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| CN117487412A (zh) * | 2023-11-08 | 2024-02-02 | 信和新材料股份有限公司 | 一种风电叶片防除冰用ptc自限温电热涂料及其制备方法 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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