JPH0737923B2 - 車両の4輪操舵特性検査方法 - Google Patents

車両の4輪操舵特性検査方法

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JPH0737923B2
JPH0737923B2 JP2579787A JP2579787A JPH0737923B2 JP H0737923 B2 JPH0737923 B2 JP H0737923B2 JP 2579787 A JP2579787 A JP 2579787A JP 2579787 A JP2579787 A JP 2579787A JP H0737923 B2 JPH0737923 B2 JP H0737923B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はステアリングホイールの操作による前輪の転舵
に応じて後輪も転舵させることができるようになった4
輪操舵装置を有する車両に関し、さらに詳しくは前輪に
対する後輪の転舵比および転舵位相が車速に応じて可変
制御されるようになった4輪操舵装置を有する車両での
操舵特性を検査する方法に関するものである。
(従来の技術) 従来4輪車両の操舵はステアリングホイールによって前
輪のみを転舵するのが普通であったが、前輪のみを転舵
するのでは走行状況によって後輪に横すべりが生じた
り、旋回半径に限度があって小まわりが効かないなどの
操縦性,操向性の点から問題が指摘され、この点に鑑み
最近前輪と共に後輪をも転舵する4輪操舵装置が提案,
研究されている。
即ち4輪操舵装置では比較的高速での走行時に前輪の転
舵方向と同一の方向に後輪を転舵すれば(これを同位相
転舵という)、前,後輪に同時に横方向の力が加わるの
で操舵輪操舵からの位相のおくれがなく、車両の姿勢を
旋回円の接線上にほぼ保つことが出来、例えば高速走行
時のレーンチェンジなどもスムーズに行なえる。又極低
速走行時に前輪の転舵方向と逆方向に後輪を転舵すれば
(これを逆位相転舵という)、車両の向きを大きく変化
出来るので縦列駐車や車庫入れなどに便利である。
さらに比較的高速では前輪を大きく転舵することはな
く、前輪を大きく転舵するのは比較的低速での走行時で
あることを考えると、前輪が小さく転舵される範囲では
後輪をも同一方向に転舵し、大きく転舵する時には後輪
を逆方向に転舵する4輪操舵装置が求められることが判
る。
このようなことから、前輪の転舵角に対して後輪の転舵
角の比、すなわち転舵比を任意に可変制御できる機構を
設け、車速,前輪転舵角等に応じて転舵比を可変制御し
操縦性,走行安定性等の向上を図ることが提案されてい
る。例えば、特開昭61−108070号公報に開示されている
ように、車速に応じて転舵位相および転舵比を可変制御
するようにした4輪操舵装置がある。
(発明が解決しようとする問題点) 従来の2輪のみを操舵する車両においては、ステアリン
グホイールの操作に対して前輪は比例的に転舵されるの
で、ステアリングの水平位置と前輪の直進方向とを調整
するだけでよかったが、4輪操舵装置においては、ステ
アリングホイールの操作に対応して前輪は比例的に転舵
されるが、後輪は前輪の転舵角や車速などに応じて決ま
る転舵特性に基づいて転舵されるため、従来のような調
整のみでは前輪に対する後輪の転舵特性の検査が不足し
ており、このままでは車両の走行安定性が充分に保証で
きないという問題がある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は上記のような従来の方法での問題に鑑み、4輪
操舵装置の特性検査を正確に且つ迅速に行なえるような
方法を提供して上記問題を解決せんとするものであり、
そのための手段として、本発明の検査方法は、ステアリ
ングホイールの操作等によって前輪を転舵させるととも
に、後輪転舵手段へ、逆位相なし且つ転舵比を最大にす
るような模擬車速信号を送出し、このときの前輪および
後輪の転舵角を測定し、この測定によって得られた前輪
転舵角に対する後輪転舵角の特性を予め設定された基本
特性と比較対照して、4輪操舵特性の検査を行なうよう
に構成されている。
(作用) 上記方法を用いれば、模擬車速信号を送出することによ
り実際に車両を所定の速度で走行させることなく、この
所定の速度で走行したときの前輪転舵に対する後輪の逆
位相側での転舵特性を正確に且つ迅速に検出することが
でき、この特性検査に基づいて前後輪の転舵手段の調整
を行なうことにより、4輪操舵装置の的確な調整を行な
うことが可能になり、この4輪操舵装置を有する車両の
走行安定性を充分に保証することができるようになる。
なお、この場合、逆位相転舵における最大転舵比を与え
る模擬車速信号が用いられるので、逆位相側での後輪の
転舵特性が最も顕著に現われ、その特性の検査が行ない
やすく、且つ精度良く検査を行なうことができる。
(実施例) 以下、図面に基づいて本発明の好ましい実施例について
説明する。
第1図は車両の4輪操舵装置を模擬的に示す平面図であ
り、前輪1a,1bがステアリングホイール3の操作に応じ
て前輪転舵手段4により転舵され、後輪2a,2bは後輪転
舵手段10により転舵されるようになっている。この後輪
転舵手段10には前輪転舵手段4の転舵量が伝達体5a,5b
を介して伝達されており、この転舵量や、車速センサ8
から入力される車速信号等に応じて転舵位相、転舵比が
可変制御され、これら転舵位相、転舵比に基づいて後輪
転舵手段10による後輪2a,2bの転舵制御がなされる4輪
操舵がなされるようになっている。なお、伝達体5a,5b
は連結手段6を介して連結されているが、この伝達体5
a,5bは前輪1a,1bの転舵を後輪転舵手段10に機械的に伝
達するシャフトであってもよく、また前輪1a,1bの転舵
電気信号として伝達するためのケーブルのようなもので
あってもよい。
ここで、まず、上記4輪操舵装置の特性検査を行なう方
法を概略的に説明する。この特性検査を行なうには、ま
ず、車速センサ8に代えて模擬車速信号送出手段から後
輪転舵手段10に逆位相側で且つ最大の転舵比を与える車
速信号に相当する模擬車速信号(例えば、0Km/Hの車速
に相当する信号)を送出する。そして、ステアリングホ
イール3を操作して前輪転舵手段4により左右の前輪1
a,1bを転舵させ、同時にこの前輪1a,1b2の転舵角を測定
する。このようにして前輪1a,1bが転舵されると、この
前輪1a,1bの転舵は連結手段6により連結された伝達体5
a,5bを介して後輪転舵手段10に伝達され、後輪転舵手段
10は上記前輪1a,1bの転舵量や模擬車速信号等に応じて
後輪2a,2bを転舵させるのでこのときの後輪2a,2bの転舵
角も測定する。そして、これらの測定によって、逆位相
側での最大転舵比を与える車速で走行したときの前輪1
a,1bの転舵角に対する後輪2a,2bの転舵角の変化特性を
検出し、この特性を予め設定されている基本特性と比較
対照し、この基本特性に合致しているか否かを検査する
とともに、最大転舵比が設定範囲にあるか否かを検査す
る。なお、上記測定特性が基本特性に合致していなかっ
たり、最大転舵比が設定範囲外にあるときには、所望の
特性が得られるように4輪操舵装置の調整がなされる。
概略、以上のようにして特性検査が行なわれるのである
が、以下に、4輪操舵装置の具体例を示すとともに、こ
の装置を有する車両における前後輪のトーイン調整やこ
の装置の特性検査を行なう具体的な方法および装置につ
いて説明する。
第2図は4輪操舵装置の1例を示す平面概略図である。
前輪転舵手段4ステアリングホイール3の下端に形成さ
れた第1ピニオン3aと噛合する第1ラックを有する前輪
転舵ロッド4aと、このロッド4aの両端に連結されたタイ
ロッド4b,4bと、タイロッド4b,4bの外端に連結されなナ
ックル4c,4cとからなり、ステアリングホイール3の操
作に応じて前輪転舵ロッド4aが車幅方向に移動され、こ
の移動がタイロッド4b,4bを介してナックル4c,4cに伝え
られ前輪1a,1bが転舵される。また、前輪転舵ロッド4a
には回転伝達シャフト(伝達体)5aの前端に設けられた
第2ピニオン5cが噛合する第2ラックが形成されてお
り、ステアリングホイール3の操作により前輪転舵ロッ
ド4aが車幅方向に移動されると、同時に第2ピニオン5c
を介して回転伝達シャフト5aが回転される。この回転は
連結手段6およびもう一方の伝達シャフト5bを介して後
輪転舵手段10の転舵比可変機構20に伝達され、ここで調
整される転舵位相および転舵比に応じて後輪が後述のよ
うにして転舵される。
一方、後輪転舵手段10は、車幅方向に延びて配された後
輪転舵ロッド15と、このロッド15の両端に連結されたタ
イロッド16,16と、このタイロッド16,16の外端に連結さ
れたナックルアームを有し後輪2a,2bを転舵自在に支持
するナックル17,17とからなり、後輪転舵ロッド15の車
幅方向の移動により後輪2a,2bの転舵がなされる。この
後輪転舵ロッド15には、車体に固定されるとともに後輪
転舵ロッド15を車幅方向に移動自在に支持するシリンダ
11と、このシリンダ11内空間を2分割するとともに後輪
転舵ロッド15に固設されたシリンダ11内を摺動自在なピ
ストン12と、このピストン12によって分割画成された左
右油圧室13a,13b内に配設された中立復帰バネ14a,14bと
からる油圧アクチュエータが取付けられている。この油
圧アクチュエータの左右油圧室13a,13bにはコントロー
ルバルブ38からの油圧ライン39a,39bが接続されてお
り、コントロールバルブ38からの供給油圧により油圧ア
クチュエータが作動され後輪転舵ロッド15の車幅方向の
移動がなされ、これにより後輪の転舵がなされる。な
お、コントロールバルブ38へはタンク35内の作動油がポ
ンプにより加圧されて供給される。このコントロールバ
ルブ38は、公知のスプールバルブ式のもので構成されて
おり、後輪転舵ロッド15にアーム15aを介して一体に連
結された筒状のバルブハウジング38aと、このバルブハ
ウジング38内に嵌装されたスプールバルブ38bとを備え
てなり、スプールバルブ38bの車幅方向の移動に応じて
これに追従して後輪転舵ロッド15とともにバルブハウジ
ング38aを移動させるように油圧アクチュエータの油圧
室13a,13bに油圧が選択的に供給制御される。すなわ
ち、スプールバルブ38bを車幅方向に移動させることに
よりこのスプールバルブ38bに追従して後輪転舵ロッド1
5が移動され、後輪の転舵がなされる。
また、上記油圧ライン39a,39bはそれぞれ油圧ライン37
a,37bを介して常時閉のフェイルセーフ用のソレノイド
バルブ37に連通されており、このバルブ37のソレノイド
37cを通電させてこのバルブ37を開いたときには、油圧
アクチュエータの両油圧室13a,13b内の油圧が等しくな
り、中立復帰バネ14a,14bの付勢力によりピストン12を
中立位置に位置せしめ、後輪2a,2bの転舵角を常に零に
して、車両の操舵特性を2輪操舵状態とするフェイルセ
ーフ機構が働くようになっている。
上記スプールバルブ38bの車幅方向の移動は、回転伝達
シャフト5bからの回転を受けた転舵比可変機構20によっ
て行なわれるのであるが、この転舵比可変機構20を第3
図を併用して説明する。この転舵比可変機構20は、基端
部がU字状ホルダ21に支持ピン22aを介して揺動自在に
支承された揺動アーム22を備え、ホルダ21は車体に固定
したケーシング(図示せず)に上記スプールバルブ38b
の移動軸線l1と直行する回動軸線l2を持つ支持軸21aを
介して回動自在に支持されている。揺動アームの22の支
持ピン22aは両軸線l1,l2の交差部に位置して回動軸線l2
と直行する方向に延びており、ホルダ21を支持軸21a回
動軸線l2)回りに回動させることにより、その先端の支
持ピン22aとスプールバルブ38bの移動軸線l1とのなす傾
斜角、すなわち支持ピン22aを中心とする揺動アーム22
の揺動軌跡面が移動軸線l1と直行する面(以下、基準面
という)に対してなす傾斜角を変化させるようになされ
ている。
また、上記揺動アーム22の先端部にはボールジョイント
23aを介してコネクティングロッド23の一端部が連結さ
れ、該コネクティングロッド23の他端部はボールジョイ
ント23bを介してスプールバルブ38bの他端部に連結され
ており、揺動アーム22の揺動に伴う該アーム22の先端部
の第3図左右方向の変位に応じてスプールバルブ38bを
左右方向に変位させるようになされている。
コネクティングロッド23は、そのボールジョイント23a
に近い部位において回転付与アーム24にボールジョイン
ト23cを介して摺動可能に支持されている。この回転付
与アーム24は、移動軸線l1上に支持軸24aを介して回動
自在に支持された大径の傘歯車からなり、該傘歯車には
回転伝達シャフト5bの後端に取付けた傘歯車5dが噛合さ
れており、ステアリングホイール3の回動を回転付与ア
ーム24に伝達するようになされている。このため、ステ
アリングホイール3の回動角に応じた量だけ回転付与ア
ーム24およびコネクティングロッド23が移動軸線l1回り
に回動し、それに伴って揺動アーム22が支持ピン22aを
中心にして揺動された場合、ピン22aの軸線がスプール
バルブ38bの移動軸線l1と一致しているときには、揺動
アーム22先端のボールジョイント23aは上記基準面上を
揺動するのみで、スプールバルブ38bは静止保持される
が、ピン22aの軸線が移動軸線l1に対し傾斜して揺動ア
ーム22の揺動軌跡面が基準面からずれていると、このピ
ン22aを中心にした揺動アーム22の揺動に伴ってボール
ジョイント23aが第3図の左右方向に変位して、この変
位はコネクティングロッド24を介してスプールバルブ38
bに伝達され、該スプールバルブ38bが移動軸線l1に沿っ
て移動する。すなわち、支持ピン22aの軸線を中心とし
た揺動アーム22の揺動角が同じであっても、スプールバ
ルブ38bの左右方向の変位はピン22aの傾斜角すなわちホ
ルダ21の回動角の変化に伴って変化する。
そして、このホルダ21の回動角を変化させるために、ホ
ルダ21の支持軸21aにはウォームホイールとしてのセク
タギヤ25aが取付けられ、このセクタギヤ25aにはウォー
ムギヤ25bが噛合されている。このウォームギヤ25bの軸
上には傘歯車25cが取付けられ、この傘歯車25cにはアク
チュエータとしてのステッピングモータ26の出力軸上に
取付けた傘歯車25dが噛合されており、ステッピングモ
ータ26を作動させてセクタギヤ25aを回動させることに
より、ホルダ21の基準面に対する傾斜角を変更して後輪
2a,2bの転舵角、つまり、前後輪1a,1b,2a,2bの転舵比お
よび転舵位相を制御する。さらに、上記ホルダ21の支持
軸21aには、ステッピングモータ26により制御された実
際の転舵比に対応するセクタギヤ25aの回動角を検出す
る転舵比検出手段としてのポテンショメータよりなる転
舵比センサ27が設けられている。
ステッピングモータ26による転舵比および転舵位相の制
御は車速センサ34から車速信号を受けるとともにバッテ
リ31から電源供給を受けるコントローラ33によりなさ
れ、例えば、第4図に示すように、車速が零の時には逆
位相で転舵比が最大となり、車速30Km/Hの時には零位相
で2輪操舵状態となり、車速が120Km/Hの時に同位相で
転舵比が最大となるようにしてなされる。
次に、上記のような4輪操舵装置を有する車両の4輪操
舵特性を検査する装置を示し、その構造および特性検査
方法について説明する。
第5図はトーイン調整および4輪操舵特性検査をするた
めの検査装置40を示す平面図であり、この装置40は、前
輪のトーイン角、転舵角等の測定を行なう前輪スタティ
ックテスタ41と、この前輪スタティックテスタ41に左右
の前輪を導く前輪ガイド43と、後輪のトーイン角、転舵
角等の測定を行なう後輪スタティックテスタ45と、この
後輪スタティックテスタ45に左右の前輪を導く後輪ガイ
ド47とが図示のように一列に並んで配されて構成されて
おり、矢印A方向に車両を搬送して前後輪をそれぞれ前
輪および後輪ガイド43,47によってガイドして前輪およ
び後輪スタティクテスタ41,45の上に位置せしめるよう
になっている。なお、この装置40は、検査対象となる車
両にフェイル信号、車速信号等を送出する信号送出手段
105および該装置40によって特性された4輪操舵特性を
予め設定された基本特性と比較する比較検査手段100を
有している。このため、比較検査手段100には前後輪の
転舵角測定値が入力されるライン100a〜100dが接続さ
れ、信号送出手段105には車両のコントローラと接続さ
れるコネクタ105bを有したライン105aが接続されてい
る。
前輪スタティックテスタ41を矢印VI−VIに沿って詳細に
示すのが第6図の正面図であり、このスタティックテス
タ41の詳細平面図が第7図である。このスタティックテ
スタ41は図から分るように左右の前輪のトーイン角や転
舵角を測定するため左右に線対称となった一対のテスタ
からなるのであるが、左右対称であるので、同一機能部
品には同一番号を付し、一方の説明のみを行なう。この
スタティックテスタ41は、支持台41a上に取付けられ前
輪を転舵自在かつ左右および前後に移動可能に支持する
フルフロート式のターンテーブル50と、このターンテー
ブル50上に載置された前輪のタイヤ側面に当接して前輪
のトーイン角、転舵角等の測定を行なう前輪角度測定手
段60と、上記支持台41a上に取付けられてこの前輪角度
測定手段60を車幅方向に移動させるテスタ移動手段70と
から構成される。前輪角度測定手段60は前輪のタイヤ側
面に当接する測定板61を有し、上記テスタ移動手段70に
よる移動によってターンテーブル50上に載置された前輪
のタイヤ側面に測定板61を当接させるとともにこの測定
板61の傾斜を測定してトーイン角度や転舵角度の測定を
行なうようになっている。
ここで、上記ターンテーブル50を第8図および第9図に
詳細に示しこのターンテーブル50の構造について説明す
る。このターンテーブル50は支持台41aに固設された複
数の部材からなるフレーム51を有し、このフレーム51の
上面に同一円周上に並んで複数のベアリング52が固設さ
れている。このベアリング52は回転自在なボール52aを
有し、このボール52aによってテーブル53が回転自在か
つ前後左右に移動自在に支持されている。このテーブル
53はその上に前輪を載置させて支持するもので、前輪の
前後方向の位置決めを行なわせる前後ガイド53a,53aが
設けられるとともに、前輪の内側面に当接して前輪の幅
(左右)方向の位置決めを行なわせる左右ガイド板53b
が設けられている。さらに、テーブル53にはその中央か
ら下方に伸びる回転軸54が取付けられており、この回転
軸55の下端にはテーブル53の回転角を検出するエンコー
ダ55が取付けられている。上記フレーム51にはテーブル
53への前輪の搬送をスムーズに行なわせるための搬送板
51b,51bがテーブル53を前後に挟んで取付けられてい
る。さらに、フレーム51には回転軸54を前後に挟むよう
に対抗するとともに前後に移動自在に軸保持板56,56が
配設されており、この軸保持板56,56は中央部58aがフレ
ーム51に回動自在に取付けられたアーム58の上端とそれ
ぞれ連結されている。アーム58の下端58cはシリンダ59
の両端に連結されており、シリンダ59の伸縮によりアー
ム58が回動されて軸保持板56が前後に移動されるように
なっており、シリンダ59が伸びたときに両軸保持板56,5
6が互いに近づき、縮んだたときに互いに遠ざかる。こ
れら両軸保持板56,56および回転軸54を矢印VIII−VIII
に沿って断面して示すのが第8A図で、この図から分かる
ように、軸保持板56,56の互いに対向する端部には直角
三角形状の切込み56aが設けられており、回転軸54のこ
の切込み56aに対向する部分54aは断面が上記切込みに合
わせた正方形状になっている。このため、上記シリンダ
59が伸ばされて両軸保持板56,56が近づくと、切込み56
a,56aが正方形状部54aを挾持し、この回転軸54を固定保
持する。このため、上記状態ではテーブル53も前後ガイ
ド53aが前後に向いた状態で固定保持される。
次に、第10図から第12図を用いて前輪角度測定手段60お
よびテスタ移動手段70の構造について説明する。前輪角
度測定手段60はフレーム65に前方に延びて支持シャフト
62が取付けられるとともに、この支持シャフト62の前端
にボールジョイント62aを介して回動自在に測定板61が
取付けられている。このままでは測定板61はボールショ
イント62aを中心に回動自在であるが、フレーム65に対
して圧縮スプリング63a、引張りスプリング63bおよびリ
ンク63cによって図示のように垂直に起立した状態で保
持される。なお、このように起立した状態で保持される
のは測定板61に外力が作用しない場合であって、この測
定板61が外力を受けると、上記スプリング63a,63bの撓
みやリンク63cの変形によって測定板61は外力に応じて
ボールジョイント62aを中心に回動される。このため、
測定板61を前輪のタイヤ側面に当接させると、この測定
板61はタイヤの傾きに応じて傾けられるので、この測定
板の傾きを測定すれば、前輪のトーイン角、転舵角、キ
ャンバ角等の測定を行なうことができる。この測定板61
の傾斜角を測定するために、フレーム65に3個の変位測
定器64が取付けられている。この変位測定器64は前方に
突出するとともに前後に移動自在なプローブ64aを有
し、第12図に示すように、ボールジョイント62aの左右
および上方に取付けられている。このプローブ64aは測
定板61がタイヤの側面に当接されるときには測定板61に
固設された当接座61aに当接するようになっており、測
定板61が傾斜している場合には角プローブ64aの前後方
向の移動量(変位測定器64内での前後の移動量)に差が
生じるのでこの差からトーイン角、転舵角、キャンバ角
等を検出することができる。具体的には、ボールジョイ
ント62aの左右に配された変位測定器64のプローブ64aの
前後の移動量の差からトーイン角および転舵角を測定す
ることができ、上記両移動量の平均値とボールジョイン
ト62aの上方に配された変位測定器64の移動量とからキ
ャンバ角を測定することができる。このため、本発明の
ようにトーイン角の調整および転舵角の測定を行なうだ
けであれば、ボールジョイント62aに左右に配した2個
の変位測定器64のみでもよい。なお、これら変位測定器
64等は第10図に2点鎖線で示すようにカバー60aにより
覆われている。
上記構成の前輪角度測定手段60はフレーム65を介してテ
スタ移動手段70により前後方向に移動自在に支持される
のであるが、このテスタ移動手段70の構造およびこれに
よる前輪角度測定手段60の支持について説明する。テス
タ移動手段70は支持台41a上に固設されたフレーム71を
有し、このフレーム71によって前後に延びる左右一対の
ガイドロッド72,72およびこれらガイドロッド72,72の間
を前後に伸びる搬送ロッド74が支持されている。各ガイ
ドロッド72上には前輪角度測定手段60のフレーム65の下
面に固設された2本のガイド脚67,67がそれぞれ摺動自
在に嵌合しており、これにより前輪角度測定手段60はテ
スタ移動手段70により前後に移動自在に支持される。さ
らに、搬送ロッド74にはその外周にネジが形成されてお
り、前輪角度測定手段60のフレーム65の下面に固設され
た搬送脚66のネジブッシュ66aが上記搬送ロッド74とネ
ジ係合している。搬送ロッド74はフレーム71により回転
自在に支持されるとともに、その端部に取付けた第1ス
プロケット75aがチェーン75bを介してモータ76の軸上に
取付けられた第2スプロケット75cと噛合しており、モ
ータ76を回転駆動して搬送ロッド74を回転させることに
より、搬送脚66を介して前輪角度測定手段60全体を前後
に移動させることができる。この時の前後の移動位置を
設定するため、テスタ移動手段70のフレーム71には前後
方向に離れた2個のリミットスイッチ73,73が取付けら
れるとともに、前輪角度検出手段60のフレーム65には上
記リミットスイッチ73と対向する一対のスイッチ板68,6
8が取付けられており、スイッチ板68とリミットスイッ
チ73の当接によるリミットスイッチ73の作動によりモー
タ76の駆動制御を行なって、前輪角度測定手段60の前後
の移動位置決めを行なわせている。
以上においては前輪スタティックテスタ41について説明
したが、次に後輪スタティックテスタ45について説明す
る。後輪スタティックテスタ45も前輪スタティックテス
タ41と同様に、左右一対のテスタからなり、各テスタは
フルフロート式のターンテーブル150と、後輪角度測定
手段160と、テスタ移動手段170とから構成されている。
ターンテーブル150は第13図に示すように、フレーム151
と、フレーム151に取付けられた複数のベアリング(図
示せず)と、このベアリングにより回転自在且つ前後左
右に移動自在に支持されたテーブル153とを有してお
り、これらは前輪用のターンテーブル50と若干形状は異
なるが、その機能および本質的な構造は同じであるので
これらの説明は省略する。上記テーブル153から下方に
延びる回転軸154は前輪用のテーブル53の回転軸54と比
べて下方への延長量が少なく、且つその下端には正方形
断面部154aがあるだけでこの軸の回転を検出するエンコ
ーダは取付けられていない。これは、4輪操舵車におい
て前輪の転舵角は大きいため前輪角度測定手段60のみで
はその転舵角の測定を行なえないので、その直進方向を
中心として±5゜の範囲の転舵角については前輪角度測
定手段60によって精度の良い測定を行ない、上記範囲を
超える角度についてはエンコーダ55により測定を行なわ
せるようにしているのであるが、後輪の転舵角はその直
進方向を中心として±5゜の範囲内であるので、後輪角
度測定手段160のみにより充分に測定できるためである
なお、上記回転軸154の下端の正方形断面部154aを前後
に挟むようにして一対の軸保持板156,156が配されてお
り、両軸保持板156,156は通常はスプリング157によって
押し拡げられているのであるが、前後に配された各シリ
ンダ158,158に押されて両軸保持板156,156によって正方
形断面部154aが挾持されることにより、回転軸154が固
定保持されるようになっている。後輪のトーイン角、転
舵角等を測定する後輪角度測定手段160およびこの後輪
角度測定手段160を車幅方向(左右方向)に移動させる
テスタ移動手段170は前輪スタティックテスタ41の場合
とその機能および本質的な構造は同じなので、その説明
は省略する。
次に、前輪および後輪を前輪スタティックテスタ41およ
び後輪スタティックテスタ4にそれぞれ導く前輪43およ
び後輪ガイド47について説明する。これら両ガイド43,4
7は同形状なので第14図に前輪ガイド43を示しこれに基
づいて説明する。この前輪ガイド43は左右の前輪をそれ
ぞれスタティックテスタ41の方へ案内するための案内溝
90aを有する一対のガイド体90,90を有し、これらガイド
体90,90は車幅方向(左右方向)に移動自在となってい
る。また、上記案内溝90aに正しく前輪を導くために後
方に向かって“ハ”字状に開いた案内板91,91が取付け
られている。両ガイド体90,90の外側面側に対向するフ
レーム96,97には図中右方に延びた回動自在な第1アー
ム92aおよび第2アーム92bが取付けられており、両アー
ム92a,92bは第1連結ロッド93により連結されている。
また、第1アーム92aは図示の如く第2連結ロッド95に
より右前輪を支持するガイド体90に連結され、左前輪を
支持するガイド体90の外側面に対向するフレーム97には
第2アーム92bの取付け部から前方(図中左方)に延び
た第3アーム92cが第2アーム92bと一体となって回動自
在に取付けられており、この第3アーム92cは図示の如
く第3連結ロッド94によって左前輪を支持するガイド体
90に連結されている。このため、第1連結ロッド93シリ
ンダ(図示せず)等により車幅方向に移動させれば、両
ガイド体90,90を車幅方向で互いに反対方向に移動させ
ることができ、これにより前輪のトレッドが異なる場合
でもこのトレッドに合わせて両ガイド体90,90の距離を
調整することができる。
また、前輪ガイド43の前後に車体を持上げて支持するリ
フタ48,49が配設されている(第5図参照)。このリフ
タは第5図の矢印XV−XV−に沿った断面を示す第15図に
示すように、フレーム105と、このフレーム105に固設さ
れて上下に延びるシリンダ102とからなり、このシリン
ダ102のロッド101は上方に突出自在であり、その上端に
溝101bを有するヘッド101aが取付けられている。このた
め、シリンダ102のロッド101が上方に伸ばされるとヘッ
ド101aの溝101bは車体のサイドシルを受けて車体を持上
げる。前後車輪がそれぞれフルフロート式のターンテー
ブルに載置されたときには、車体に水平方向に外力が加
わるとターンテーブルが動かされて車体が動かされ、前
輪および後輪角度測定手段による測定が不正確となるの
であるが、上記リフタにより車体を持上げるようにして
支持することにより車体に水平方向の外力が加わった場
合でも車体が動かされるのを防止することができる。さ
らに、上記リフタにより車体を持上げることによりター
ンテーブル上に載置されるタイヤに加わる車体重量を軽
くすることができ、これによりタイヤの変形を小さくす
ることができるとともに、ターンテーブルへの荷重を小
さくしてターンテーブルの回転をスムーズに行なわせる
ことができるようにしている。
以上のような検査装置40を用いて4輪操舵装置を備えた
車両の4輪操舵特性の検査を行なう方法について第2図
に示した4輪操舵車両を例に挙げて説明する。まず、前
輪ターンテーブル50および後輪ターンテーブル150の各
シリンダ59,158,158を伸長させて軸保持板56,56および1
56,156により回転軸54,154を固定保持させた後、この装
置40上に第5図における図中右側から矢印A方向に上記
車両を搬送し、前輪および後輪ガイド43,47によって前
輪1a,1bおよび後輪2a,2bをそれぞれ前輪および後輪スタ
ティックテスタ41,45の上に載置せしめる。次いで、リ
フタ48,49のヘッド101aを上動させこのヘッド101aによ
り車体のサイドシル部を持上げて、前後輪からターンテ
ーブル50,150への荷重を軽減させるとともに、車体を保
持して外力による車体の水平方向への移動を防止する。
このリフタ48,49による車体の持上げ力は、前輪および
後輪の転舵に応じてテーブル53,153がスムーズに回転さ
れる程度の荷重がテーブル53,153に残されるように設定
する。次いで、前輪ターンテーブル50および後輪ターン
テーブル150の各シリンダ59,158,158を収縮させて軸保
持板56,56および156,156による回転軸54,154の固定保持
を解除しテーブル53,153をフルフロート状態にする。
この状態からまず、前輪および後輪のトーイン調整がな
される。このトーイン調整は、前輪および後輪転舵手段
4,10の連結手段6による連結を解除した状態で、前後輪
別々に行なわれる。この場合、前輪および後輪スタティ
ックテスタ41,45の角度測定手段60,160によるトーイン
角の測定が行なわれ、前後輪が直進状態を向き且つステ
アリングホイールが水平に向いた状態でのトーイン角が
所定の軸となるように調整され、この後上記連結手段6
による前輪および後輪転舵手段の連結がなされるのであ
るが、その具体的な調整方法についての説明は省略す
る。なお、ここでいうトーイン調整とは、いわゆる車輪
のトーイン調整のみならず、トーアウト方向の調整をも
含む。
上記トーイン調整の後、4輪操舵特性の検査が行なわれ
る。こ4輪操舵特性の調整は、ステアリングホイール3
の操作に伴う前輪1a,1bの転舵角と後輪2a,2bの転舵角と
の関係を測定して検査するものであり、種々の検査が行
なわれるのであるが、ここでは、本発明の方法に関する
4輪操舵特性の検査を行なう方法についてのみ説明す
る。検査装置40には車速信号を送出する信号送出手段10
5が設けられており、この信号送出手段105のコネクタ10
5bは検査対象となる車両の車速センサ34に代えてコント
ローラ33に接続される。そして、この信号送出手段105
からライン105aを介してコントローラ33に転舵位相を逆
位相にし且つ転舵比を最大にするような模擬車速信号
(例えば、車速0Km/Hに相当する車速信号)を送出す
る。この状態でステアリングホイール3を操作して前輪
1a,1bを転舵させると、後輪2a,2bは逆位相に転舵される
ので、これら前後輪の転舵角を前輪および後輪スタティ
ックテスタ41,45の角度測定手段60,160により測定す
る。このようにして測定された前輪転舵角と後輪転舵角
との関係の1例を示すのが第16図のグラフである。この
グラフにおいては、縦軸に後輪転舵角を示し、横軸に前
輪転舵角を示しており、縦軸の上側および横軸の右側が
後輪および前輪の右方向への転舵を示している。このグ
ラフから分かるように、前輪を右に転舵させると、後輪
はこれに応じて左に転舵される(逆位相に転舵される)
のであるが、この後輪の転舵角変化は徐々に小さくなり
所定転舵角(左側最大転舵角)θ以上は転舵されな
い。前輪を左に転舵した場合も同様であり、後輪は逆位
相に且つ右側最大転舵角θまでその変化を徐々に小さ
くしながら転舵される。このような前輪転舵角に対応す
る後輪転舵角変化の特性に対して予め所望の基本特性が
設定されており、比較検査手段100により上記測定によ
る特性と基本特性が比較されて測定特性が基本特性の要
求範囲内に入っているか否か、および上記左側最大転舵
角θおよび右側最大転舵角θが予め設定された基本
特性としての所定範囲内に入っているか否かが検査さ
れ、上記基本特性に合っていない場合にはこれに合わせ
るように転舵特性の調整がなされる。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、ステアリングホ
イールの操作等によって前輪を転舵させるとともに、後
輪転舵手段へ、転舵位相を逆位相になし且つ転舵比を最
大にするような模擬車速信号を送出し、このときの前輪
および後輪の転舵角を測定し、この測定によって得られ
た前輪転舵角に対する後輪転舵角の特性を予め設定され
た基本特性と比較対照して、4輪操舵特性の検査を行な
うように構成しているので、模擬車速信号を送出するこ
とにより実際に車両を所定の速度で走行させることな
く、この所定の速度で走行したときの前輪転舵に対する
後輪の逆位相側での転舵特性を正確に且つ迅速に検出す
ることができ、この特性検査に基づいて前後輪の転舵手
段の調整を行なうことにより、4輪操舵装置の的確な調
整を行なうことが可能になり、この4輪操舵装置を有す
る車両の走行安定性を充分に保証することができるよう
になる。なお、この場合、逆位相転舵における最大転舵
比を与える模擬車速信号が用いられるので、後輪の逆位
相側での最大転舵角の把握が行なえるだけでなく、逆位
相側での後輪の転舵特性が最も顕著に現われ、その特性
の検査が行ないやすく精度良く検査を行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は車両の4輪操舵装置を模式的に示す平面図、 第2図は上記4輪操舵装置の平面概略図、 第3図は転舵比可変機構を示す斜視概略図、 第4図は車速と転舵角との関係を示すグラフ、 第5図は検査装置を示す平面図、 第6図および第7図は前輪スタティックテスタの正面図
および平面図、 第8図および第9図は前輪用のターンテーブルを示す正
面断面図および側面図、 第8A図は上記ターンテーブルを矢印VIII−VIIIに沿って
示す断面図、 第10図から第12図は前輪角度測定手段およびテスタ移動
手段を示す正面図、平面図および側面図、 第13図は後輪用のターンテーブルを示す正面図、 第14図は前輪ガイドを示す平面図、 第15図はリフタを示す断面図、 第16図は前輪転舵角に対する後輪転舵角変化の測定結果
の1例を示すグラフである。 4……前輪転舵手段、6……連結手段 10……後輪転舵手段、14a,14b……中立復帰バネ 20……転舵比可変機構、26……ステッピングモータ 27……転舵比センサ、33……コントローラ 34……車速センサ、38……コントロールバルブ 40……検査装置、41,45……スタティックテスタ 43,47……ガイド、48,49……リフタ 50,150……ターンテーブル、60,160……角度測定手段 70,170……テスタ移動手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前輪の転舵を行なわせる前輪転舵手段と、
    車速センサからの車速信号を受け該車速信号に応じて前
    輪に対する後輪の転舵比および転舵位相を可変制御し該
    転舵比および転舵位相に基づいて後輪の転舵を行なわせ
    る後輪転舵手段とからなる4輪操舵装置を有する車両の
    4輪操舵特性を検査する方法であって、 上記後輪転舵手段へ、転舵位相を逆位相にし且つ転舵比
    を最大とするような模擬車速信号を送出するとともに、
    前輪を転舵させ、このときの前輪および後輪の転舵角を
    測定し、該測定によって得られた前輪転舵角に対する後
    輪転舵角の特性を予め設定された基本特性と比較対照し
    て4輪操舵特性の検査を行なうようにしたことを特徴と
    する車両の4輪操舵特性検査方法。
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