JPH0738461B2 - 青色発光素子の製法 - Google Patents

青色発光素子の製法

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JPH0738461B2
JPH0738461B2 JP6327386A JP6327386A JPH0738461B2 JP H0738461 B2 JPH0738461 B2 JP H0738461B2 JP 6327386 A JP6327386 A JP 6327386A JP 6327386 A JP6327386 A JP 6327386A JP H0738461 B2 JPH0738461 B2 JP H0738461B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は青色発光素子の製法に関する。さらに詳しく
は、表示体、照明、イメージセンサーなどに用いられる
青色発光素子の製法に関する。
〔従来の技術〕
II−VI族化合物半導体材料であるZnS,ZnSeあるいはそれ
らの混晶ZnSxSe1−x(0≦x≦1)はバンドギヤツプ
が室温で2.6〜3.7eVと大きく、短波長の発光素子、とり
わけ青色発光素子用材料として極めて有望であり、その
研究が活発に行なわれている。これまでに両伝導型の結
晶が得られていないために素子化の際は主にMIS構造が
用いられている。
従来報告されているZnカルコゲナイドに関する研究の概
略を以下に述べる。
1. 減圧MO−CVD法により、原料としてDMZ,H2Sを用い、
GaAs基板上にノンドープZnS膜を成長させ、as−grown状
態で低抵抗(約1Ωcm)化が可能となつた。(昭和59年
秋季応用物理学会予稿集12a−S−5 p.630) 2. 基板にGaPを用い、TEAlを原料と同時に供給するこ
とによりZnS:Al膜を形成して低抵抗化を図り、これを発
光層として青色発光素子を作製する。(Extended Abstr
acts of the 15th Conference on Solid State Devices
and materials P.349(1983)) 〔発明が解決しようとする問題点〕 上述の従来技術には以下の問題点を有し、改善が望まれ
ていた。
1. 従来技術1に示された報告はノンドープ膜であるに
もかかわらず低抵抗膜が得られ、その低抵抗に起因する
オリジンが不明確で、制御された形で素子化のための膜
を作製することが困難である。
2. 従来技術2で得られた膜は比抵抗で104Ωcmと、素
子に用いるには高抵抗すぎ青色発光を得るには至つてい
ない。またフオトルミネセンス(PL)測定でも青を示す
460〜480nm付近の発光とともに570nm付近の橙色のピー
クも見られ、青色発光素子としての純度に問題がある。
そこで本発明の目的は上記の問題点を解決し、高効率の
発光が可能な直接遷移型であるZnSxSe1−x(0<x≦
1)を発光層とするMIS型LEDを塩素(Cl)をMO−CVD法
によつて導入することにより制御性、再現性良く提供す
るところにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の青色発光素子の製法は、ジアルキル亜鉛とジア
ルキル硫黄とからなる付加体またはジアルキル亜鉛とジ
アルキルセレンとからなる付加体を亜鉛ソースとし、塩
素をドーパントとする有機金属気相熱分解法によるn型
ZnSXSe1−X(0<X≦1)薄膜からなる発光層を有す
る青色発光素子の製法において、 前記薄膜形成雰囲気中に、VI族ソースの導入量に対して
体積比1.0×10-5〜3.0×10-3となる前記塩素ガスを導入
することを特徴とする。
また、前記薄膜の成長温度が280℃〜380℃であることを
特徴とする。
〔実施例1〕 第1図には、本発明に係る青色発光素子の断面構造の一
例を示す。は低抵抗の単結晶下地基板でここではGaAs
を用いた。は付加体を原料とするMO−CVD法により作
製したClを含む低抵抗n型ZnS単結晶薄膜、その上に順
次絶縁層、電極を形成し、素子化した。
以下、上述の青色発光素子に関しその製造法を詳細に説
明する。
第2図は本発明においてZnS単結晶薄膜を作製する際に
用いるMO−CVD装置の概略図である。
石英製横型反応管の内部にはSiCコーテイングを施し
たグラフアイト製サセプターが置かれ、さらにその上
には基板が置かれている。反応炉の側面から高周波誘
導加熱炉、赤外線加熱炉、または抵抗加熱炉などによ
り基板加熱を行なう。基板温度はグラフアイト製サセプ
ターの中に埋め込んだ熱電対によりモニターする。
反応管は排気系及び廃ガス処理系とバルブ,を
介して接続されている。Znソースとなる液体原料はバブ
ラーに封入されている。キヤリアーガス及び硫化水素
はそれぞれマスフローコントローラにより流量制御さ
れる。バブラーに封入された原料は恒温槽により所
定の温度に維持されている。このバブラーの中に適当量
のキヤリアーガスを導入、バブリングを行なうことによ
り、所望の量の原料が気化し供給される。バブラー及
びボンベ、より供給されたZnソースとなる原料、硫
化水素及び塩素ガスはそれぞれキヤリアーガスによつて
希釈され合流した後、三方バルブを経て反応管へ導
入及び廃ガス処理系への廃棄の切り換えを行なう。第
2図には横型反応炉を示したが縦型反応炉においても基
本的構成は同じである。但し縦型の場合基板の回転機構
を設けることにより、得られる膜の膜厚及び膜質の均一
性を確保する必要がある。
以下上記装置を用いてZnS単結晶薄膜の、本発明に係る
具体的な作製プロセスを説明する。
用いる基板としては低温で結晶性の良いZnS膜が得られ
るGaAsとし、これの(100)面においてスライスし、鏡
面研磨された物を、トリクロルエチレン、アセトン、メ
タノールによる超音波洗浄を施した後にエツチングをす
る。エツチング条件は以下の通りである。
GaAs基板 H2SO4:H2O:H2O2=5:1:1(体積比)室温で90
秒間 純水を用いてエツチングを停止し、純水、メタノールに
て洗浄した後、ダイフロン中に保存した。基板は反応管
へのセツトを行なう直前にダイフロンより取出し、乾燥
窒素ブローによりダイフロンを乾燥除去する。基板セツ
トの後反応炉内を10-5Torr程度まで真空引きし、系内に
残留するガスを除く。キヤリアーガスを導入して系内を
常圧に戻した後1〜2(リットル/min)程度のキヤリア
ーガスを流しつつ昇温を開始する。加熱には赤外線加熱
炉を用いた。キヤリアーガスとしては、純度99.9999%
のHeまたは純化装置を通過させたH2を用いた。
Znソースとして用いた液体原料は、ジアルキル亜鉛(以
下R2Znと略す)及びジアルキル硫黄(以下R2Sと略す)
を、両者のうち低沸点成分の量を概ね過剰に混合し、加
熱によつて反応及び熟成を行なつた後、過剰成分を留出
除去して得られるR2ZnとR2Sの付加体である有機亜鉛化
合物であり、VI族ソースとしては硫化水素又はセレン化
水素である。
基板温度が所定の温度に到達し、安定した後原料ガスの
供給を開始する。このときの成長条件は以下の通りであ
る。
基板温度280℃〜380℃、原料導入口から基板までの距離
20cm、付加体バブリング量−5℃において30ml/min、He
で希釈された2%のH2Sの供給量400ml/min、ドーパント
として供給されるHeで希釈されたCl2ガス180ml/min、キ
ヤリアーガスを含む全ガス流量4.5/min、成長時間90
〜120min、 用いた付加体は純度99.9999%のジメチル亜鉛とジエチ
ル硫黄から得られたもので、これは30℃において280mmH
g程度の蒸気圧を有する。
所定の時間成長を行なつた後、原料の供給をやめ、冷却
を開始する。冷却中はHe又はH2を1〜2(リットル/mi
n)流しておく。基板表面の熱エツチを防ぐためにHe希
釈2%のH2Sを50〜60ml/min程度流しながら冷却しても
よい。基板が室温に戻つたら反応炉内を排気し、系内に
残留する硫化水素を除去する。系内を大気圧に戻した後
に基板を取出す。この時に得られたZnS膜の厚さは、約
1.5μmであり、成長速度は約1μm/hrであつた。
上記プロセスで作製したZnS:Cl単結晶薄膜を結晶学的に
評価した結果を図3及び図4に示す。X線回析ではCuの
KαとKαの間の明瞭な分離が認められ、ロツキン
グカーブの半値幅(FWHM)も0.15゜付近を再現性良く示
している。
またキセノンランプを励起光源とするフオトルミネセン
ス測定では、励起波長を250〜400nmまで変化させて調べ
たところ、室温において強い青色発光(発光波長460〜4
70nm)が観測された。また可視域全域の発光波長を調べ
ても460〜470nm付近以外の発光は観測されなかつた。こ
のことは得られたドーピング膜が極めて高品位であるこ
とを示している。
以上の様なZnS:Cl単結晶薄膜をas−grownで比抵抗を測
定した。室温において0.1〜10Ω・cm程度の値を再現性
良く示し、極めて制御された状態で低抵抗化が図られた
ことがわかる。
図5には膜の成長温度を250℃〜450℃まで変化させた時
のas−grown ZnS:Cl膜の比抵抗の傾向を示す。280℃〜3
80℃で低抵抗となり、280℃より低く、380℃より高い成
長温度では比抵抗はρ>10Ω・cmと極めて高抵抗とな
り、今回用いた測定系では正確な値は得られなかつた。
59年秋季応用物理学会予稿集12a−S−5等でも報告さ
れている様に、ZnS膜で素子化を図る際に低抵抗な結晶
を得るにはエピタキシヤル成長の場合、300℃付近で成
長させることが必要である。本発明によれば、この温度
領域で高品質の結晶が得られ、ドナー性不純物としてCl
を採用したことで膜中に原料が分解して取込まれること
が可能となつた。IMA(イオン−マイクロアナライザ)
法による組成分析では膜中にZn,Sと共にClも検出されて
おり、ZnS膜低抵抗化のオリジンがドーピングしたClド
ナーによることが明瞭となつた。
図6にCl2(塩素ガス)の供給量に対する比抵抗の傾向
を示す。これからもわかる様に塩素をドーピングして低
抵抗化が図られるのはVI族ソースの供給量に対して1×
10-5〜3×10-3で、さらに詳しくは1×10-4〜1×10-3
である。成長温度により膜中へのClの取込まれ量に差が
出てくるものの極小となる領域は概ね上記1×10-4〜1
×10-3であつた。
本製法によるZnS:Cl膜を用いての素子化工程を以下に述
べる。
上述の実施例に示されたMO−CVDプロセスにより(100)
面又は(100)面から(110)面方向へ2゜又は5゜傾む
いた面でスライスしたn−型のgaAsの基板上に低抵抗Zn
S:Cl層を約2μm成長させる。このときのCl2のドーピ
ング量はH2Sの供給量に対して3.0×10-2(%)、また膜
の成長温度は310℃である。
次にスパツタ、又は電子ビーム蒸着等により、ZnS:Cl膜
上に厚さ1000〜2000Å程度の絶縁層を形成する。材料は
SiO2,Si3N4,Ta2O5,Al2O3,ZnS,NaF,MgF2などで良い。
続いて上記絶縁層上に注入電極としてAuを蒸着により作
製する。GaAs基板側の電極はAu−Ge蒸着膜によりオーミ
ツクコンタクトをとつた。
以上の様にして作製したMIS構造を有する素子の電流−
電圧特性を図7に示す。このとき1〜2V付近で青色の発
光が確認された。発光の閾値電圧は用いる絶縁膜の材料
や厚さに依存して変わるが例えばSiO2を1000Å積層した
とき約2.2Vで発光が観測された。発光強度は素子に流れ
る電流に比例して増加した。同一ウエハー内又は異なる
バツチ間で比較した素子特性のばらつきは約7%以内に
おさまつていた。この特性のばらつきも素子作製工程の
改良によりさらに低減できると思われる。
〔実施例2〕 GaAsとZnSでは格子定数が4%違い。その差が結晶成長
初期の段階でZnS層に様々な歪を生じさせる。そのため
電気素子として考えた場合、この領域は高抵抗層として
作用することになる。電流注入の効率化を考えるとこの
領域を使わない素子の構造が望ましい。
以下に上記の視点に立つた素子の作製工程を述べる。プ
ロセスの詳細は実施例1と同様にして行なつた、n−型
GaAs単結晶基板上に付加体原料を用いたMO−CVD法によ
りZnS膜を約10μm成長させる。このときの成長温度は3
50℃、Cl2(塩素ガス)のドーピング量はH2Sの供給量2
×10-4このときの膜の特性は次の様であつた。X線ロツ
キングカーブ0.15゜,PLスペクトルは470nm付近のみにピ
ークが出、可視域の他の波長では全くピークが観測され
ない状態、膜の比抵抗は0.14Ω・cmと測定された。
この様な膜の上に絶縁膜を形成した後、次の様な手順に
沿つてプレーナ型のMIS型素子を作製した。
まずフオトリソグラフイーの技術及びエツチングを施こ
して絶縁膜に開口部を設ける。次にフオトリソグラフイ
ーの技術を用いて、パターニングされた電極を形成す
る。このときの電極材料にはAuを用いた。絶縁膜に設け
た開口部を通して、In−Ga、またはIn−Hgにより低抵抗
ZnS薄膜にオーム性接触を形成した。
このようにして作製したプレーナ構造を有する素子に順
方向のバイアス電圧を印加すると、約1.2V付近から発光
が確認された。また発光強度は素子に流れる電流に比例
し、発光波長は室温で470nm、発光効率は10-4であつ
た。
〔発明の効果〕
以上述べた様に本発明によれば、n型ZnSxSe1−x(0
<x≦1)単結晶薄膜を活性層とするMIS型構造を有す
る青色発光素子において、活性層に添加するドーパント
として塩素ガス(Cl2)を導入し、その量をVI族ソース
に対して1.0×10-5〜3.0×10-3としたことで、低抵抗の
ZnS:Cl膜が再現性・制御性良く得られることが可能とな
り、この膜を用いて素子を作製することで高輝度・高効
率の青色発光素子を提供できる様になつた。また付加体
を用いたMO−CVD法を用いたことで活性層の質の向上と
量産性の利点を有する。
本発明がデイスプレイ及び照明用光源として、その果た
す役割は大であると確信する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によつて作製される青色発光素子の断面
図。 1……低抵抗GaAs基板 2……n型ZnS単結晶膜 3……絶縁層 4,5……電極 第2図に本発明において用いるMO−CVD装置の概略図を
示す図。 6……SiCコーテイングを施したグラフアイト製サセプ
ター 7……基板 8……高周波加熱炉又は赤外線炉又は抵抗加熱炉 9……熱電対 10……排気系 11……廃ガス処理系 12,13……バルブ 14……付加体の入ったバブラー 15……マスフローコントローラ 16……恒温槽 17……硫化水素の入つたボンベ 18……キヤリアーガスの入つたボンベ 19……三方バルブ 20……石英ガラス製反応管 27……塩素ガスの入ったボンベ 第3図は本発明において得られたZnS膜のX回折を示す
図。 第4図は本発明において得られたZnS膜のX線ロツキン
グカーブを示す図。 第5図は本発明の製法において得られた膜の比抵抗の成
長温度に対する依存性を示す図。 第6図は本発明の製法を用いて得られた膜の比抵抗のCl
濃度依存性を示す図。 第7図は本発明のZnS:Cl膜を用いてMIS型素子としたと
きの電流−電圧特性を示す図。 第8図は本発明によつて作製されるプレーナ構造を有す
る青色発光素子の断面図。 21……低抵抗GaAs単結晶基板 22……n型ZnS単結晶膜 23……絶縁層 24……開口部 25……電極 26……オーミツク電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジアルキル亜鉛とジアルキル硫黄とからな
    る付加体またはジアルキル亜鉛とジアルキルセレンとか
    らなる付加体を亜鉛ソースとし、塩素をドーパントとす
    る有機金属気相熱分解法によるn型ZnSXSe1−X(0<
    X≦1)薄膜からなる発光層を有する青色発光素子の製
    法において、 前記薄膜形成雰囲気中に、VI族ソースの導入量に対して
    体積比1.0×10-5〜3.0×10-3となる前記塩素ガスを導入
    することを特徴とする青色発光素子の製法。
  2. 【請求項2】前記薄膜の成長温度が280℃〜380℃である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の青色発光
    素子の製法。
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