JPH0741317A - カセイソーダ固形物及びその製造法 - Google Patents

カセイソーダ固形物及びその製造法

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JPH0741317A
JPH0741317A JP22521293A JP22521293A JPH0741317A JP H0741317 A JPH0741317 A JP H0741317A JP 22521293 A JP22521293 A JP 22521293A JP 22521293 A JP22521293 A JP 22521293A JP H0741317 A JPH0741317 A JP H0741317A
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nacl
salt
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JP22521293A
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Kazunori Akiyama
一則 秋山
Masahiro Kondo
雅博 近藤
Shinji Abiko
真司 我彦
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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 品質が十分で、かつ強度も十分なカセイソー
ダ固形物及びその製造法を提供すること、及びニッケル
の腐蝕性を抑え、濃縮装置の使用寿命を長くすることが
できる製造法を提供すること。 【構成】 本発明のカセイソーダ固形物は、IM法また
はHg法により得られるカセイソーダに塩類(例えばN
aCl)を2.5重量%以下の割合で添加してなる。本
発明のカセイソーダ固形物の製造法は、IM法またはH
g法により得られた液体カセイソーダ(電解液)を溶融
カセイソ−ダとする前に当該液体カセイソーダ中に塩類
の水溶液を添加してカセイソーダ固形物を製造するか、
またはIM法またはHg法により得られた液体カセイソ
ーダを濃縮して溶融カセイソーダを得た後に固体の塩類
を添加してカセイソーダ固形物を製造する。またカセイ
ソ−ダに塩類を添加することにより、ニッケルの腐蝕性
が抑えられ、濃縮装置の使用寿命が長くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カセイソーダ固形物及
びその製造法に関するものである。本発明のカセイソー
ダ固形物は、一般洗浄用、中和用、メッキ用、食品添加
物用、合成樹脂添加用、その他の種々の用途に使用され
るものである。
【0002】
【従来の技術】カセイソーダの製造法としては、従来、
隔膜法(以下「D法」という。)、イオン交換膜法(以
下「IM法」という。)、水銀法(以下「Hg法」とい
う。)が知られている。
【0003】図5は、D法の製造プロセスの概要を示
し、このD法においては、原塩を原塩溶解装置41で溶
解し、塩水精製装置42で原塩中の不純物であるCa、
Mg、Fe等、隔膜に害のあるものをNaOH、Na2
CO3 を加えて除き、その後HClで中和し電解槽43
へ送る。電解槽43では、石綿繊維及び石綿綿布を隔膜
として用いて陰極室と陽極室に分け、陽極室では金属電
極を陽極とし、陰極室では鉄を陰極とし、これらの電極
にシリコン整流器44により得られた直流を加える。
【0004】陽極室に注入された精製飽和塩水は電解さ
れて陽極に95%前後の塩素ガス、陰極に10〜12%
のカセイソーダ(NaOH)及び約99.5%の水素ガ
スが生成する。陰極室のOH- が陽極室に拡散しないよ
う塩水を陽極室に注入して陽極室の塩水レベルを上げ
る。隔膜は陰極室で発生した水素ガスが陽極室の塩素ガ
スと混合するのを防ぎ、かつ酸性陽極液とアルカリ性陰
極液とを分離して次亜塩素酸ナトリウムや塩素酸ナトリ
ウム等の生成による電流効率の低下を防ぐために用いら
れる。供給塩水中のNaClがカセイソーダに変化する
率(分解率)は50〜60%で、電解槽43からの流出
液の組成は、カセイソーダ10〜12%、塩化ナトリウ
ム11〜15%である。
【0005】電解槽43から流出したカセイソーダ液
は、蒸発缶45で濃縮してNaOH45〜50%の液に
する。蒸発缶45の下部には析出する塩を分離するため
に精製塩分離装置46が設けられ、これを遠心分離等で
分離して循環再使用する。濃縮カセイソーダ液中にはな
お塩分があるので、これを冷却静置して析出塩を除去す
ると塩分が1.0〜1.4%程度となる。
【0006】次いで、この濃縮カセイソーダを煮詰釜に
より無水物にまで煮詰め、例えばフレーカーを用いてリ
ン片状のカセイソーダ固形物とする。このカセイソーダ
固形物における塩分(NaCl)の残存割合は通常3%
以上となる。これは、カセイソーダを液状から固形物に
する際に、元々含有されていたNaClにNaClOが
分解してできたNaClが加えられてしまうからであ
る。
【0007】図6は、IM法の製造プロセスの概要を示
し、このIM法においては、電解槽53に至るまでの工
程はD法と同様であるが、電解槽53においては、液不
浸透性の陽イオン交換膜で陽極室と陰極室との間を仕切
り、交換膜自身の陽イオン選択透過性によって陰極で生
成するOH- が陽極へ電気泳動するのを防いでいる。ま
た、陽イオン交換膜はNa+ のみを通過させ、陽極室か
ら陰極室への陰イオンの移動を妨害しているので、陰極
液タンク54から塩分の非常に少ない高純度のカセイソ
ーダが得られる。
【0008】図7は、Hg法の製造プロセスの概要を示
し、このHg法においては、電解槽63に至るまでの工
程はD法と同様であるが、電解槽63においては、陽極
に金属電極(人造黒鉛)、陰極に水銀を用いている。こ
の両極に直流を通して塩水を電気分解すると、陽極に塩
素ガスが生成し、陰極の水銀にNa+ が放電してナトリ
ウムアマルガムが生成する。さらにこのアマルガムを解
汞塔64に移して水と反応させると、50%カセイソー
ダと水素ガスが発生する。このカセイソーダは塩分が非
常に少ない高純度のものである。尚、Hg法は公害防止
のための政府の行政指導により国内では現在使用されて
いないため、Hg法によるカセイソーダ固形物は専ら外
国からの輸入による。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、D法で
は、上述したように電解槽43からの流出液には塩化ナ
トリウムが11〜15%の割合で残留し、その後の塩分
分離工程を経ても塩化ナトリウムを完全には除去できな
いため、結果的にはカセイソーダ固形物中に不可避的に
塩分(NaCl)が3%以上残留し、品質が劣る問題が
ある。
【0010】一方、IM法やHg法では、上述したよう
に原理的に電解槽53又は63からの流出液には塩分が
ほとんど残留しないため、カセイソーダ固形物中の塩分
(NaCl)はきわめて少なく、品質が良好である。し
かし、これらのIM法やHg法で得られたカセイソーダ
固形物をフレーク状、ビーズ状、粉状にして例えばホッ
パーやミキサー等へ投入して処理しようとすると、固形
物が粉化したり、発塵する現象が生じて、作業環境が悪
化することが判明した。
【0011】またD法やIM法では、蒸発缶45からな
る濃縮装置を用いてカセイソ−ダ液を濃縮しているが、
蒸発缶45の材料となるニッケル(Ni)は、カセイソ
−ダに対する耐蝕性が低く、使用寿命が短かった。この
ため蒸発缶45の取換えが必要となり、製造コストが高
くなるという問題があった。
【0012】本発明は、以上のような事情に基づいてな
されたものであって、その目的は、品質が十分で、かつ
強度も十分なカセイソーダ固形物及びその製造法を提供
することにある。
【0013】本発明の他の目的は、ニッケルの腐蝕性を
抑えて、濃縮装置の使用寿命を長くすることができるカ
セイソ−ダ固形物の製造法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、カセイソーダ
固形物における塩類の割合が固形物の強度に大きな影響
を与えており、当該割合を2.5重量%以下に設定する
ことにより、強度的にも十分な固形物が得られることを
見出し、さらには固形物の強度は塩類を添加することに
よっても十分なものとすることができることを見出して
本発明を完成するに至ったものである。
【0015】即ち、本発明のカセイソーダ固形物は塩類
を2.5重量%以下の割合で含有することを特徴とす
る。また、IM法又はHg法で得られたカセイソーダに
塩類を添加して得られるものであることが好ましい。さ
らに塩類としては塩化ナトリウム(NaCl)が好まし
い。
【0016】本発明のカセイソーダ固形物の製造法は、
IM法又はHg法により得られたカセイソーダに塩類を
添加してカセイソーダ固形物を得ることを特徴とする。
また、塩類の添加は、IM法又はHg法により得られた
液体カセイソーダを濃縮する前に、つまり電解液を例え
ば2段階で濃縮して溶融カセイソ−ダとする前に行って
もよいし、IM法又はHg法により得られた液体カセイ
ソーダを濃縮して溶融カセイソーダを得た後に行っても
よい。
【0017】
【作用】詳細は後述する実施例で説明するが、カセイソ
ーダ固形物中における塩類の含有割合が2.5重量%以
下であると、当該固形物をフレーク状、ビーズ状、粉状
とした場合にも、脆さがなくなり、壊れにくくなる。ま
た、ニッケルの腐蝕が抑えられて、濃縮装置の使用寿命
が長くなる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。本
発明のカセイソーダ固形物は、塩類を2.5重量%以下
の割合で含有してなるが、かかる塩類としては、例えば
塩化物(NaCl等)、硫酸塩(Na2 SO4 等)チオ
硫酸塩、亜硫酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、ケイ酸塩類(N
2 Si2 3 等)、炭酸塩(Na2 CO3 等)、過塩
素酸塩類、リン酸塩類、ホウ酸塩類、アルカリ又はアル
カリ土類金属塩等が挙げられる。これらの中でも特にN
aCl(塩化ナトリウム)が好ましい。
【0019】本発明においては、品質が良好で強度的に
十分なカセイソーダ固形物を得るために、塩類の含有割
合が2.5重量%以下であることが必要であるが、さら
に0.5〜1.75重量%であることが好ましく、特に
1.0〜1.5重量%であることが好ましい。この割合
が2.5重量%を超える場合は、不純物が多くなるた
め、カセイソーダ固形物がやや着色し、品質面で劣るよ
うになる。
【0020】固形物の形態としては、特に限定されない
が、ホッパーやミキサー等に投入されて処理されるよう
な用途においては、例えばフレーク状、ビーズ状、粉状
等とされる。
【0021】本発明のカセイソーダ固形物は、IM法又
はHg法で得られたカセイソーダに塩類を添加して得ら
れるものであることが好ましい。IM法又はHg法によ
れば、不純物(塩分)のきわめて少ないカセイソーダが
得られるので、塩類の添加割合を大きな自由度で選択し
て調整することができる。
【0022】図1は、本発明の製造法に使用することが
できるカセイソーダ固形物の製造システムの一例を示
す。例えばIM法で得られた例えば35重量%の液体カ
セイソーダ(電解液)は、蒸発濃縮器10により蒸発濃
縮されて48重量%の液体カセイソーダとされてNaO
H受槽11に送られる。このNaOH受槽11中のカセ
イソーダは蒸発煮詰め器12に送られて煮詰められ、シ
ールポット13に送られる。シールポット13からの濃
縮カセイソーダはフレーカー14に送られてフレーク状
のカセイソーダ固形物とされる。このフレーク状のカセ
イソーダ固形物は、例えば充填ホッパー15に供給され
るか、又は系外に排出される。
【0023】本発明においてカセイソーダに塩類を添加
する方法としては、次の2つの方法を挙げることができ
る。 (1)製造法1 IM法又はHg法により得られた液体カセイソーダを蒸
発煮詰め器12で濃縮する前に、塩類受槽16より当該
液体カセイソーダ中に塩類の水溶液を予め混合する。次
いで、この混合物を蒸発煮詰め器12で濃縮して上記と
同様に処理してカセイソーダ固形物を得る。ここで液体
カセイソーダ中に塩類を混合するタイミングとしては、
IM法あるいはHg法で得られた液体カセイソーダ(電
解液)に塩類を混合してもよいし、蒸発濃縮器10で電
解液を濃縮した後の(図1のフローの前段側に示す工
程)例えばNaOH受槽11内に塩類を添加するように
してもよい。 (2)製造法2 IM法又はHg法により得られた液体カセイソーダを蒸
発煮詰め器12で濃縮して溶融カセイソーダ(濃度約1
00%)を得た後に、塩類受槽17より当該溶融カセイ
ソーダ中に固体の塩類を添加し、これを熱拡散により溶
融カセイソーダ中に均一に分散させる。次いで、この分
散物を上記と同様に処理してカセイソーダ固形物を得
る。
【0024】次に、本発明の効果を確認するために行っ
たカセイソーダ固形物の強度試験について説明する。カ
セイソーダ固形物をフレーク状にしたものを約410℃
で溶融し、これを型に流し込み、凝固させた後、型から
取り出して試験片(5×25×45mm)を作成した。
これらの試験片の抗折力を、抗折力試験機「2万トン用
万能試験機(島津社製、フルスケール200Kgを使
用)」を用いてJISH5501に準拠して測定した。
【0025】即ち、抗折試験片テスト用ジグ(荷重は刃
で加える)上に試験片を所定通り載せた後、上記試験機
で試験片の厚み方向に荷重をほぼ等速度で加えていき、
破断した時の荷重を読み取り、この値より下記に示した
計算式に従って抗折力を算出した。尚、実施例1〜21
におけるカセイソーダ固形物は、上記製造法2により製
造したものである。結果を後記表1、表2、表3に示
す。但し、各表中「%」は「重量%」を表し、「攪拌あ
り」は塩類と溶融カセイソーダとを攪拌しながら分散さ
せたことを表し、「攪拌なし」は塩類と溶融カセイソー
ダとを攪拌せずに分散させたことを表す。また、「IM
法+NaCl」はIM法により得られたカセイソーダに
NaClを添加したことを表す。
【0026】抗折力=3pl/2bt2 (Kgf/mm
2 、N/mm2 ) ここに、pは破断した時の荷重(Kgf(N))、bは
試験片の幅(mm)、tは試験片の厚さ(mm)、lは
両支点間の距離(mm)を表し、lは30mmに設定し
た。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】 図2及び図3は、上記製造法1及び製造法2によりNa
Clを添加したカセイソーダ固形物の抗折力と当該Na
Clの添加割合との相関関係を示すグラフである。尚、
図2中■はNaCl添加、□はIM法単独、○はD法単
独である。また図3中□は攪拌した場合の平均値、■は
攪拌した場合の平均値を近似回帰して回帰曲線を求めた
もの、○は攪拌しない場合の平均値、●は攪拌しない場
合の平均値を近似回帰して回帰曲線を求めたものであ
る。
【0030】以上の表1、表2、表3及び図2及び図3
の抗折力のデータから明らかなように、本発明の製造法
により得られたカセイソーダ固形物は塩類が2.5重量
%以下の割合で含有されているため、その抗折力は、I
M法で得られたカセイソーダ固形物よりも大きく、D法
で得られたカセイソーダ固形物とほぼ同等であることが
分かる。従って、本発明の製造法によるカセイソーダ固
形物をフレーク状、ビーズ状、粉状としてホッパーやミ
キサー等に投入した際に、粉化や発塵の発生が従来より
低く抑えられ、作業環境を改善することができる。
【0031】このように塩類の添加により抗折力が高く
なる理由は、X線回折の結果から次のように推察され
る。例えばNaClを添加した溶融カセイソーダ系の状
態は、溶融カセイソーダ液の中にNaClが溶けた状態
であり、これが冷却することによりNaCl或いはカセ
イソーダ(NaOH)の結晶が生成していく。この場
合、個々に結晶が生長しそれらが偏析或いは混晶してい
くと考えられるが、そのX線回折像はカセイソーダ(N
aOH)或いはNaClのピーク強度は著しく弱くなっ
ており、特にNaOHでは著しい。また、高角度側(5
0〜60゜)に未知のピークが出現しており、これは新
たな結晶組成を持つ化合物の生成を示唆している。
【0032】以上の事実から、NaOHの持つ層状結晶
の二重平面間にNaCl結晶が侵入すると考えられ、イ
オン半径の違いから層状構造或いは岩塩型構造がきし
み、結晶の持つ方向性がなくなり非晶化する一方、結合
方向は二重平面間(NaOHの結晶)ではなく、NaC
lを含めて多次元(配位度が増す)となって密に結合
し、その結果、NaClを含んだNaOHの強度が増す
ものと考えられる。一般に、侵入型固溶体の場合、硬く
て耐水性があるといわれているが、塩類を添加した場合
についてもこの現象が該当していると考えられる。
【0033】また、品質の面においても、本発明の製造
法により得られた実施例1〜21のカセイソーダ固形物
は不純物が少なく、良好であった。
【0034】次に本発明者らは、48重量%の液体カセ
イソ−ダを濃度約100重量%の溶融カセイソ−ダに濃
縮する工程で使用される蒸発煮詰め器12からなる濃縮
装置がニッケルを材料としているため、ニッケルがカセ
イソ−ダに添加される塩類により腐蝕し、蒸発煮詰機1
2の使用寿命が短縮されることを懸念して、ニッケルに
対する塩類の影響を確認することを目的とし、以下の実
験を試みた。
【0035】即ち実験例1として、図4のフロ−チャ−
トに示すように、IM法により得られた48重量%液体
カセイソ−ダにNaClを5重量%添加したものをジル
コニウムるつぼに満たし、2cm×2cm×0.5cm
の大きさのNi板を添加して、濃度約100重量%の溶
融カセイソ−ダの状態になるまで濃縮し(濃縮工程)、
その後これを410℃に設定した電気炉内で保温して、
120時間後及び240時間後のNi板の重量を測定
し、その増減を計算した。実験は3回繰り返して行い、
その平均値を求めた。
【0036】また実験例2として、Ni板を濃縮工程が
終了した後に添加した場合についても同様の実験を試み
た。さらに実験例1、2の比較実験として、NaClを
添加せずIM法により得られた48重量%カセイソ−ダ
のみを用いて同様の実験を行った(実験例3、実験例
4)。
【0037】実験結果は表4に示すが、Ni板の重量は
実験例1〜4のいずれにおいても減少し、その減少量は
NaClを添加したカセイソ−ダの方がカセイソ−ダの
みより1/4以下に少なく、また濃縮工程後にNi板を
添加した場合の方が少なかった。さらにこの結果は電気
炉内での保温時間を240時間に延長した場合も同様で
あった。
【0038】
【表4】 以上の結果により、NaClをカセイソ−ダに添加する
ことにより、濃縮工程及び保温工程におけるニッケルの
耐蝕性が向上することが明らかとなった。即ち、本発明
の方法でカセイソ−ダを製造することにより、従来の方
法と比較して、ニッケルを材料とする濃縮装置の使用寿
命が長くなることが確認された。従って本発明のカセイ
ソ−ダの製造方法によれば、濃縮装置の交換回数が少な
くなるためカセイソ−ダの製造コストを低減できる。
【0039】なお実験例は本発明においてカセイソ−ダ
にNaClを添加する方法として掲げた製造法1に対応
するものであり、また実験例2はその製造法2に対応す
るものであるが、製造法2によれば、さらに濃縮装置の
使用寿命を長くすることができる。
【0040】また本発明の製造法では、例えば塩類を3
5重量%カセイソ−ダに添加した後に蒸発濃縮器10で
濃縮してもよく、この場合には蒸発煮詰め器12と同様
に、ニッケル製の蒸発濃縮器10の腐蝕が抑えられ、使
用寿命を長くすることができる。
【0041】
【発明の効果】本発明のカセイソーダ固形物によれば、
品質が良好であり、かつ、強度が十分であり、例えばホ
ッパーやミキサーに投入した際の粉化や発塵が起こりに
くく、作業環境を十分に改善することができる。
【0042】また、本発明の製造法によれば、塩類の添
加割合の調整が容易であり、上記の優れた性能を有する
カセイソーダ固形物を確実かつ簡単に製造することがで
きる。
【0043】さらに本発明の製造法によれば、ニッケル
の腐蝕性が抑えられるので、濃縮装置の使用寿命を長く
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造法に使用することができるカセイ
ソーダ固形物の製造システムの一例の説明図である。
【図2】本発明の製造法1によりNaClを添加したカ
セイソーダ固形物の抗折力と当該NaClの添加割合と
の相関関係を示すグラフである。
【図3】本発明の製造法2によりNaClを添加したカ
セイソーダ固形物の抗折力と当該NaClの添加割合と
の相関関係を示すグラフである。
【図4】本発明の製造法の効果を確認するために行った
実験例のフロ−チャ−トを示す説明図である。
【図5】D法の製造プロセスの説明図である。
【図6】IM法の製造プロセスの説明図である。
【図7】Hg法の製造プロセスの説明図である。
【符号の説明】
10 蒸発濃縮器 11 NaOH受槽 12 蒸発煮詰め器 13 シールポット 14 フレーカー 15 充填ホッパー 16、17 塩類受槽 43、53、63 電解槽

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩類を2.5重量%以下の割合で含有す
    ることを特徴とするカセイソーダ固形物。
  2. 【請求項2】 イオン交換膜法又は水銀法で得られたカ
    セイソーダに塩類が添加されてなることを特徴とする請
    求項1のカセイソーダ固形物。
  3. 【請求項3】 塩類が塩化ナトリウム(NaCl)であ
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2のカセイソー
    ダ固形物。
  4. 【請求項4】 イオン交換膜法又は水銀法により得られ
    たカセイソーダに塩類又は糖類を添加して請求項1のカ
    セイソーダ固形物を得ることを特徴とするカセイソーダ
    固形物の製造法。
  5. 【請求項5】 イオン交換膜法又は水銀法により得られ
    た液体カセイソーダを濃縮する前に当該液体カセイソー
    ダ中に塩類の水溶液を添加することを特徴とする請求項
    4のカセイソーダ固形物の製造法。
  6. 【請求項6】 イオン交換膜法又は水銀法により得られ
    た液体カセイソーダを濃縮して溶融カセイソーダを得た
    後に固体の塩類を添加することを特徴とする請求項4の
    カセイソーダ固形物の製造法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010260758A (ja) * 2009-05-01 2010-11-18 Tsurumi Soda Co Ltd カリウム含有量の少ない水酸化ナトリウム水溶液、固形状水酸化ナトリウム、及びこれらの製造方法

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JP2010260758A (ja) * 2009-05-01 2010-11-18 Tsurumi Soda Co Ltd カリウム含有量の少ない水酸化ナトリウム水溶液、固形状水酸化ナトリウム、及びこれらの製造方法

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