JPH074157B2 - コ−テイングした凍結水産食品及びその製造法 - Google Patents

コ−テイングした凍結水産食品及びその製造法

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JPH074157B2
JPH074157B2 JP61243050A JP24305086A JPH074157B2 JP H074157 B2 JPH074157 B2 JP H074157B2 JP 61243050 A JP61243050 A JP 61243050A JP 24305086 A JP24305086 A JP 24305086A JP H074157 B2 JPH074157 B2 JP H074157B2
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芳彦 本多
珠美 三橋
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、調理上の簡便性並びに安定な保存性を考慮し
たコーテイングした凍結水産食品に関し、さらに詳しく
は、凍結水産食品を被覆したコーテイング材が剥離した
り、ひび割れ等のすることのないコーテイング処理に関
する。
技術的背景 近年、成形された凍結水産食品、例えば凍結した魚貝
類、練製品、その他の加工品を調理する際、マーガリン
やバターなどを用いて、焼いたりすることが多い。その
場合、これらの水産食品をそのまま加熱するのみで調理
できるように(フライパンなどにマーガリンやバターを
引く手間を省いて)凍結水産食品に予めマーガリンやバ
ターなどでコーテイングすることが考えられる。
また、練製品の原料であるすり身の凍結保存に際しても
コーテイング処理することが考慮される。しかしなが
ら、凍結水産食品は室温下に取り出した場合、表面に付
着している霜が直ちに溶解し、その結果水産食品に含ま
れる氷も溶解して表面に滲出してきて、凍結水産食品の
表面は水滴に覆われた状態になる。
したがつて、凍結水産食品をコーテイング処理する場合
には、上記のように水滴で覆われた水産食品を、溶解し
たコーテイング材に浸漬もしくはシヤワリングによりコ
ーテイングしても、その凍結時にコーテイング材にひび
割れが生じてコーテイング材が剥離してしまう問題があ
る。
例えば、コーテイング材としてマーガリンやバターを用
いた場合、コーテイング処理した水産食品を再凍結する
際、水産食品表面を覆つている水滴が凍結膨張するのに
対し、それを被覆しているマーガリンやバターは逆に収
縮するため、体積的に不均衡が生じ、加うるに固化した
マーガリンやバターは水産食品に対する結着性が低いの
で、上記のごとくひび割れ及び剥離が生ずるようにな
る。
また、マーガリンやバターをコーテイング材として用い
る場合、その使用量からみて温度を上げて低粘化しなけ
ればならず、そのためマーガリンやバターは解乳化し易
く、このような状態でコーテイングするとひび割れが発
生し易いという問題もある。
なお、上記解乳化を防止するために、乳化力の強い乳化
剤の使用が考えられるが、この場合、粘度が上昇する。
このため、コーテイング量が過多となることから、さら
に温度を上げて粘度を低下させコーテイング量を減少さ
せることが必要である。したがつて、マーガリンやバタ
ーは常に乳化が破壊され易い状態にある。
発明が解決しようとする課題 本発明は、叙上の状況に鑑みなされたものであつて、固
化性と乳化安定性を改善したマーガリンまたはバターを
コーテイング材として利用することにより、コーテイン
グ処理後の水産食品の再凍結保存に際してコーテイング
にひび割れが生じたり、また、コーテイング材が剥離す
ることのないコーテイング処理した凍結水産食品および
その製造法を提供することを課題とする。
以下本発明を詳しく説明する。
発明の構成 本発明の特徴は、凍結水産食品に、卵白粉、乳蛋白粉も
しくは大豆蛋白粉のような蛋白粉を均一にまぶして付着
させることにより、凍結水産食品を上記蛋白粉で被覆
し、更に、この被覆を、高融点油脂を配合して固化速度
を高め、かつ安定剤を添加したマーガリンまたはバター
で被覆したことにある。
また、本発明は、このようなコーテイングした凍結水産
食品を製造する方法も特徴として包含する。
なお、ここでいう“水産食品”とは、魚貝類、練製品、
すり身及びその他の冷凍用水産加工品を意味する。
課題を解決するための手段 本発明は、凍結水産食品に、まず、卵白粉、乳蛋白粉も
しくは大豆蛋白粉の蛋白粉を全体的に均一にまぶして付
着させて被覆する。この蛋白粉を被覆した凍結水産食品
では、それを室温下に置いた場合に前述のごとく、凍結
水産食品の表面に生じた水滴が蛋白粉に吸収され、そし
て水滴を吸収した蛋白粉は結着性を有するようになる。
したがつて、ついで上記蛋白粉被覆の凍結水産食品に、
上述のマーガリンまたはバターをコーテイングするとコ
ーテイング材と凍結水産食品との結着が良好となる。
本発明で、コーテイング材として用いるマーガリンは、
通常のマーガリンに高融点油脂を配合して固化速度を高
めると共に、安定剤を添加して凍結時の油脂の収縮を抑
制したものである。ここでマーガリンに配合する高融点
油脂としては、魚油硬化油、ナタネ極硬油等を例示し
得、魚油硬化油はマーガリンに対して10〜30wt%、ナタ
ネ極硬油は0.1〜2.0wt%配合するとよい。
また、安定剤としては、プルラン、キサンタンガム、グ
アガム等が好ましく、マーガリンに対して1〜10wt%の
水溶液として5〜20wt%添加する。
上記安定剤の水溶液を添加したマーガリンでは、凍結水
産食品へのコーテイングのために加温した時、マーガリ
ン中の水滴は、水のみの場合に比べて合体しにくく、そ
の粒径も4〜5μ程度であるので(因に、水のみの場合
の粒径は8〜10μになる)、このような微細な水滴が全
体に分布したマーガリンでは、水滴が凍結時に均一に膨
張するための油脂の収縮を緩和し、その結果、通常のマ
ーガリンを用いた場合にみられる凍結時の体積的不均衡
が防止できる。なお、バターの場合も同様である。
上述のとおり、凍結水産食品を、上記の蛋白粉で被覆
し、さらにこの被覆を上述のマーガリンまたはバターで
被覆することにより、コーテイング材のひび割れや剥離
の生じないコーテイングした凍結水産食品を提供でき
る。
このようなコーテイングした凍結水産食品を有利に製造
するには、凍結水産食品に予め冷却しておいた蛋白粉を
水産食品全体に均一に付着させて、いわゆるプレコーテ
イングする。このプレコーテイングは人手で行つてもよ
く、また、網状のコンベアで凍結水産食品を移動させな
がら、その上方から蛋白粉を振動させて散布してもよ
い。
なお、この蛋白粉によるプレコーテイングは、冷凍庫か
ら取り出した凍結水産食品の解凍が進行しないように迅
速に行うことが望しく、また、コンベアを用いた行う場
合は、蛋白粉をすり身に均一に付着させるために、コン
ベアの適当箇所に凍結水産食品を反転させるための突起
を設けるとよい。
なお、プレコーテイングした凍結水産食品は、振動装置
を備えたコンベアに移して過剰に付着した蛋白粉を除去
する。
次いで、蛋白粉を均一に付着させた凍結水産食品を、コ
ンベア上で移動させながら、加温して得られるマーガリ
ンの溶融液中に浸漬するか、もしくはこの溶融液をシヤ
ワリングすることにより、均一にコーテイングする。
また、本発明では、コーテイング時において溶解したマ
ーガリンの解乳化を防止するために、マーガリンの溶融
液を、ステンレスボール、合成樹脂、アミ状物等を充填
したカラム中を高速で通液循環させることにより、マー
ガリンの溶融液を常時乳化しながらコーテイングに供す
ることができる。
例えば、コンベア上の凍結水産食品を、マーガリンの溶
液を収容した液槽中へ浸漬してコーテイングを行う場
合、槽中の溶融液を適時槽下部から引抜き、ポンプを介
して上記カラムへ導入して通液したものをコーテイング
液槽へ戻す操作を循環的に繰返して行うとよい。
なお、凍結水産食品をコンベアによりコーテイング液槽
中に浸漬する場合、水産食品をネツトコンベア間にはさ
んで強制的に浸漬する。
上述のようにしてコーテイングした凍結水産食品は、コ
ーテイング材としてのマーガリンが持ち運びできる程度
の硬さに固化した時点で冷凍庫に収容し、再凍結する。
本発明でコーテイング材として用いるマーガリンは、前
述のごとく、高融点油脂が配合されているので、液体窒
素等を利用した冷却室を使用しなくても室温下で短時間
で固化し得る。
以上述べたとおり、本発明によると、コーテイング材の
ひび割れや剥離の生じない安定なコーテイングした凍結
水産食品を、効率的な方法で提供することができるの
で、凍結水産食品の保存及び流通上の取扱い上有用であ
り、又、その調理に際してフライパンなどにマーガリン
やバターを引く手間を省き、これをそのまま加熱するだ
けで調理できるので、凍結水産食品の調理上の簡便性を
高めることもできる。
以下に水産食品としてすり身を用いた場合の実施例を示
して本発明を具体的に説明する。
実施例 −30℃に凍結した円柱形状のすり身(径40mm、厚さ12m
m)を、予め冷却しておいた卵白粉中に入れて、室温下
に、卵白粉がすり身全体に均一に付着するように手でま
ぶしながら、プレコーテイングを行つた。この際、すり
身表面に付着していた霜は、室温下に取り出されると瞬
時に溶解し、卵白粉はこの溶解水を吸収しながらすり身
全体に付着した。
次に、このプレコーテイングした凍結すり身を、ネツト
コンベア上に並べ、34〜36℃の温度にコントロールされ
ているマーガリン溶液中に2〜10秒間浸漬してコーテイ
ングを行つた。このコーテイングにより、マーガリンが
1〜3mmの厚さで被覆された。
上述のようにしてコーテイングした凍結すり身を15〜20
℃の室温下に設置したネツトコンベア上で60〜120秒間
保持してマーガリンを固化させた。
なお、ここで用いたマーガリンの配合は、魚油硬化油を
マーガリンに対して10〜30wt%、ナタネ極硬油を0.1〜
2.0wt%の割合で用い、また安定剤としてプルラン、キ
サンタンガム、グアガムなどをマーガリンに対して1〜
10wt%の水溶液として5〜20wt%添加したものである。
上記配合のマーガリンは解乳化温度が37〜38℃であるた
め、コーテイング時の温度(36℃)で部分的に乳化が破
壊される。
したがつて、本例では上記コーテイングに際し、マーガ
リンの溶液をその液槽下部より引抜き、ポンプを介して
径3mmのステンレスボール1500〜2000個充填したカラム
(30φ×100)中を5〜10m/秒の流速で通液、循環させ
て解乳化を防止しながらコーテイングを行つた。
上記方法によりコーテイングした凍結すり身は、−30℃
〜−20℃の冷凍庫に長期間保存しても、コーテイングの
ひび割れは発生しなかつた。また、この凍結すり身を0
〜10℃の低温下に保存してもコーテイングの剥離は生じ
なかつた。
なお、上記例においてマーガリンに代えて魚油硬化油と
ナタネ極硬油を添加したバターを用いても同様の効果が
得られた。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凍結水産食品を、卵白粉、乳蛋白粉及び大
    豆蛋白粉から成る群から選択される蛋白粉で被覆し、さ
    らにこの被覆を、高融点油脂を配合して固化速度を高
    め、かつ安定剤を添加したマーガリン又はバターで被覆
    して成るコーテイングした凍結水産食品。
  2. 【請求項2】高融点油脂として魚油硬化油を10〜30wt%
    及びナタネ極硬油を0.1〜2.0wt%を配合する特許請求の
    範囲第(1)項記載の凍結水産食品。
  3. 【請求項3】安定剤がプルラン、キサンタンガム及びグ
    アガムから成る群から選択される特許請求の範囲第
    (1)項記載の凍結水産食品。
  4. 【請求項4】安定剤を1〜10wt%の水溶液として5〜20
    wt%添加する特許請求の範囲第(1)項又は第(3)項
    記載の凍結水産食品。
  5. 【請求項5】凍結水産食品に、卵白粉、乳蛋白粉及び大
    豆蛋白粉から成る群から選択される蛋白粉を全体に均一
    に付着させ、得られた蛋白粉付着凍結水産食品を、魚油
    硬化油及びナタネ極硬油を配合し、かつ安定剤を添加し
    て成るマーガリンまたはバターの溶融液と接触させ、つ
    いで該マーガリンまたはバターを固化させてコーテイン
    グを形成することを特徴とするコーテイング処理した凍
    結水産食品の製造法。
  6. 【請求項6】加温溶融し、一部解乳化したマーガリンま
    たはバターを充填物を入れたカラム中を高速で通液循環
    することにより、剪断力を与えて再乳化しながら製造す
    る特許請求の範囲第(5)項記載の凍結水産食品の製造
    法。
  7. 【請求項7】上記蛋白粉付着凍結水産食品へのマーガリ
    ンまたはバターの溶融液の接触を、該凍結水産食品をコ
    ンベアに載置してマーガリンまたはバターの溶融液中に
    浸漬するか、もしくはコンベア上に載置した凍結水産食
    品にマーガリンまたはバターの溶融液をシヤワリングす
    ることにより行う特許請求の範囲第(5)項又は第
    (6)項記載の凍結水産食品の製造法。
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