JPH0742723B2 - 減衰付加装置を用いた構造物の制震方法および減衰付加装置 - Google Patents

減衰付加装置を用いた構造物の制震方法および減衰付加装置

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JPH0742723B2
JPH0742723B2 JP5706989A JP5706989A JPH0742723B2 JP H0742723 B2 JPH0742723 B2 JP H0742723B2 JP 5706989 A JP5706989 A JP 5706989A JP 5706989 A JP5706989 A JP 5706989A JP H0742723 B2 JPH0742723 B2 JP H0742723B2
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damping
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、構造物の柱梁架構(柱梁等の構造部材によっ
て構成される構造物の骨組をいうが、本願において、単
に柱梁架構というときは、原則として、1つの構面を形
成する個々の柱梁架構をいうものとする)内に設置され
る減衰付加装置について、減衰係数が異なる2以上の減
衰付加装置を、構造物全体として分散させて配置するこ
とにより、地震や風などによる構造物の振動を低減させ
る制震方法および該制震方法に使用する減衰付加装置の
構造に関するものである。
〔従来の技術〕
出願人は構造物の柱梁架構内に、ブレースや壁などの形
で可変剛性要素を組み込み、可変剛性要素自体の剛性、
あるいは架構本体と可変剛性要素との連結状態を可変と
し、地震や風などの振動外力に対し、振動外力の特性を
コンピューターにより解析して、非共振となるよう構造
物の剛性を変化させて構造物の安全を図る能動的制震シ
ステムおよび可変剛性構造を種々提案している(例えば
特開昭62−268479号、特開昭63−114770号、特開昭63−
114771号など)。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、従来の能動的制震システムは、主として地震
動などの卓越周期と構造物の固有振動数(通常、1次の
固有振動数が問題となる場合が多い)との関係に着目
し、卓越周期に対し、構造物の固有振動数を能動的にず
らすことにより、共振現象を避け、応答量の低減を図っ
ている。
しかし、特に地震動などの場合、非定常振動であること
から、例えば卓越周期がはっきりしない場合や卓越周期
が複数ある場合など、必ずしも最適な制御とならない場
合も考えられる。
また、能動的制震システムの場合、制御用のコンピュー
ターの他、各種センサーを用いるため、何らかの異常が
あった場合に対し、種々の安全維持機構を必要とするな
ど制御機構が複雑となり、コスト面での問題も考えられ
る。その他、制御の遅れにより十分な効果を発揮するま
で時間を要するような場合も考えられる。
本発明はコンピュータープログラムなどによる制御シス
テムを必要としない受動的制震を可能とするものであ
り、シリンダー内で往復動する両ロッド形式のピストン
を有する減衰付加装置を用い、減衰係数の異なる装置を
構造物全体として分散させて柱梁架構内に適切に配置す
ることにより、小さい振動から大きな振動まで安定した
大きな減衰効果を与え、構造物の安全性を確保するとと
もに、快適な居住空間を実現することを目的としてい
る。
〔課題を解決するための手段〕
以下に、本発明を実施例に対応する符号を用いて説明す
る。
本発明の減衰付加装置1は第2図の概念図に示すよう
に、シリンダー2内で往復動する両ロッド形式のピスト
ン3の左右に油圧室5を設け、この左右の油圧室5を連
結する油路6に固定オリフィス7を設けたもので、シリ
ンダー2とピストン3を構造物の柱梁架構を構成する異
なる構造部材(柱、梁、ブレースまたはこれらを構成す
る部材等)に固定し、柱梁架構の変形により前記シリン
ダー2とピストン3が相対移動する。
この減衰付加装置1は、固定オリフィス7の設計(形
状、寸法、その他)により、任意の減衰係数cを実現す
ることができる。
また、固定オリフィス7により、レイノルズ数が大きな
流れ(乱流)を生み、抵抗力として、シリンダー2とピ
ストン3の相対速度vの2乗に比例する減衰力が得ら
れ、この装置1を柱梁架構内に設置した場合、振動の大
きさにより、その柱梁架構の減衰定数hが変化する。
第3図のグラフはこのような個々の柱梁架構の特性を4
種類の減衰係数c1〜c4(c1<c2<c3<c4)について概念
的に示したものであり、前述のようにシリンダー2とピ
ストン3の相対速度vの2乗に比例する減衰力が得ら
れ、柱梁架構に対し最大の減衰定数hを与える付近で、
その柱梁架構の固有周期が短い方(T0>T1>T2>T3
T4)へ移行し、減衰定数hも徐々に低下する。また、グ
ラフからも明らかなように、振動レベル、すなわち相対
速度vが大きくなるに従って、最大の減衰効果を与える
減衰付加装置の減衰係数cは小さなものとなる。
本発明の制震方法は、このような特性を生かしたもの
で、減衰係数の異なる装置1を構造物内において適切に
分散配置することにより、小さな振動から大きな振動ま
で、安定した大きな減衰効果を得ることができる。ま
た、振動レベルが大きくなるに従って、ブレースや壁な
どの可変剛性要素が効きはじめ、剛性が徐々に高くな
り、固有周期が変化する。この性質を利用することによ
り、非共振化による構造物の応答低減も可能としてい
る。
〔実施例〕
次に、図示した実施例について説明する。
第1図は本発明の一実施例としての、1つの階における
架構配置(伏図)を示したもので、減衰係数c1〜c4を有
する4種類の減衰付加装置1a,1b,1c、1dを対称に近い形
で分散配置し、後述するような形で個々の柱梁架構内に
設置したブレースやモーメント抵抗柱、壁などの可変剛
性要素を、振動レベルに応じ、徐々に効かせるようにし
ている。なお、図中13は柱梁架構本体12を構成する柱、
14は大梁を示す。
減衰付加装置1は前述した第2図に示すように、シリン
ダー2内を往復動する両ロッド形式のピストン3を有す
る油圧式の装置であり、左右の油圧室5を結ぶ油路6に
設けた固定オリフィス7の設計により、それぞれ減衰係
数c1〜c4を有する装置1a〜1dとすることができる。
第3図において、例えば架構の振動レベルが比較的小さ
い振動レベルであるv1(相対速度)の場合には、減衰係
数c1の減衰付加装置1aが固定に近い状態となり、減衰付
加装置1aを介在させたブレースまたは壁などの可変剛性
要素の剛性が柱梁架構本体の剛性に加わり、固有周期は
T1となる。また、減衰性に関しては、減衰係数c2の減衰
付加装置1bによる寄与が最も大きく、減衰係数c4の減衰
付加装置1dはピストン3の移動がほとんどフリーに近い
状態で、構造物の減衰性に対する寄与は小さい。
一方、比較的大きな振動レベルであるv2の場合には、減
衰係数c1〜c3の減衰付加装置1a〜1cが固定に近い状態と
なり、固有周期はT3となる。また、減衰性に関しては、
減衰係数c4の減衰付加装置1dによる寄与が最も大きく、
減衰係数c1の減衰付加装置1aによる寄与が最も小さくな
る。
このように、装置1の減衰係数cにより、可変剛性要素
の効き出す振動レベルが異なり、これを調整することに
より、例えば常に平均値的な減衰定数h0を構造物に与
え、安定した減衰性を発揮させることができる。また、
第3図に示すように振動レベルが大きくなるに従って、
構造物の固有周期Tが徐々に短くなるため、地震動など
の振動外乱に対し構造物が共振しはじめ、構造物の応答
が徐々に大きくなると、構造物の固有周期が変動して、
非共振の状態に移行するため、共振による大きな被害を
防ぐことができる。
第4図は振動レベルと固有周期の関係を示したもので、
振動レベルにより、装置の減衰抵抗力が変化し、これに
従って可変剛性がなされる。
第5図〜第12図は本発明における個々の減衰付加装置の
構造物架構に対する適用位置の例を示したものである。
第5図の例では架構本体12としての柱梁架構と、可変剛
性要素としての逆V型ブレース15の間に減衰付加装置1
を介在させている。
第6図の例は架構本体12としての柱梁架構と、上下の梁
14より立設したまたは垂下させたフレーム21どうしの間
に減衰付加装置1を介在させて、可変剛性要素としての
モーメント抵抗フレームを構成した場合である。
第7図の例では架構本体12としての柱梁架構と、可変剛
性要素としてのRC耐震壁22との間に減衰付加装置1を介
在させている。
第8図の例は、免震構造物の基部に積層ゴムなどの免震
ゴム23と併用して減衰付加装置を設けた場合の例であ
り、減衰付加装置1が免震構造におけるダンパーの役割
を果たしている。この場合の可変剛性要素は構造物の基
礎と考えることができる。
第9図の例では、架構本体12としての柱梁架構内に設け
たX型ブレース24を可変剛性要素としており、X型の中
央に減衰付加装置1を横向き(横型)に介在させてあ
る。
第10図の例は第9図の例と同様X型ブレース25に適用し
た例であり、第9図の例が減衰付加装置1を横向きに設
けた横型だったのに対し、本例では減衰付加装置を縦向
きに設け、縦型としている。
第11図の例は、第7図の例と同様、架構本体12としての
柱梁架構と、可変剛性要素としてのRC耐震壁26との間に
減衰付加装置1を介在させたものであるが、減衰付加装
置1を出入口などの開口部27の上方に設けた点に特徴を
有している。
第12図の例は、大架構におけるX型ブレース28の中央に
減衰付加装置1を介在させたもので、中間の大梁29とブ
レース28は分離されている。
〔発明の効果〕
本発明の減衰付加装置は、架構本体と可変剛性要素との
間に介在させた場合において、ピストンの両側の油圧室
を連結する油路に設けたオリフィスにより油の流れに所
定の抵抗を与える構成を有し、このオリフィスの設計
(設定)により所定の減衰係数を実現し、振動レベルに
応じて抵抗力の形で構造物に減衰性を与えることができ
る。
また、本発明の制震方法は、減衰係数の異なる2種以上
の減衰付加装置を、構造物全体として分散させて配置す
ることにより、ブレース、壁などの可変剛性要素を振動
レベルに応じて、徐々に効かせることができ、安定した
減衰性を確保するとともに、振動外乱に対する構造物の
共振を防ぎ、安全かつ快適な居住空間を実現することが
できる。
すなわち、2以上の減衰付加装置の減衰係数が異なるこ
とで、可変剛性要素の効き出す振動レベルが異なり、こ
れを調整することにより、例えば常に平均値的な減衰定
数を構造物に与え、安定した減衰性を発揮させるといっ
たことが可能となり、また振動レベルが大きくなるに従
って、構造物の固有周期が徐々に短くなるため、地震動
などの振動外乱に対し構造物が共振しはじめ、構造物の
応答が徐々に大きくなると、構造物の固有周期が変動し
て、非共振の状態に移行し、共振による大きな被害を防
ぐことができる。
本発明の減衰付加装置は、シリンダー、ピストン等によ
り構成される外部エネルギーを使用しない受動型の装置
であり、またこの装置を使用した本発明の制震方法も受
動的制震機構を与えるものであるため、装置設置の際の
構造物の特性に応じた設計および調整を必要とするだけ
であり、複雑な制御システムや付帯設備を必要とせず、
能動的制震機構に比べ低コストで設置することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制震方法における減衰係数の異なる減
衰付加装置の配置例を示す平面図、第2図は本発明の減
衰付加装置の概念図、第3図は本発明における柱梁架構
の特性を説明するためのグラフ、第4図は本発明におけ
る振動レベルと固有周期の関係を示すグラフ、第5図〜
第12図は本発明における個々の減衰付加装置の構造物の
個々の柱梁架構に対する適用位置の例を示す概要図であ
る。 1…減衰付加装置、2…シリンダー、3…ピストン、4
…ロッド、5…油圧室、6…油路、7…固定オリフィ
ス、12…柱梁架構本体、13…柱、14…梁、15…ブレース

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダーと、該シリンダー内で往復動す
    る両ロッド形式のピストンと、前記ピストンの両側の油
    圧室を連結する油路と、該油路に設けられ、装置に所定
    の減衰係数を与える固定オリフィスとからなる減衰付加
    装置を構造物の柱梁架構内設置し、これを構造物全体と
    して複数個分散させて配置するとともに、前記複数個の
    減衰付加装置として、減衰係数の異なる少なくとも2種
    以上の減衰付加装置を用いることを特徴とする減衰付加
    装置を用いた構造物の制震方法。
  2. 【請求項2】シリンダーと、該シリンダー内で往復動す
    る両ロッド形式のピストンと、前記ピストンの両側に設
    けられた油圧室と、前記両油圧室を連結する油路と、該
    油路に設けられ、装置に所定の減衰係数を与える固定オ
    リフィスとからなり、前記シリンダーとピストンを構造
    物の柱梁架構を構成する異なる構造部材に固定し、柱梁
    架構の変形により前記シリンダーとピストンが相対移動
    するようにしたことを特徴とする構造物用減衰付加装
    置。
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JP3870287B2 (ja) * 1997-01-06 2007-01-17 北村 二郎 免震装置、滑り支承また免震構造

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