JPH0743348A - 湿式磁粉探傷試験方法及び該方法に用いる余剰磁粉除去装置 - Google Patents

湿式磁粉探傷試験方法及び該方法に用いる余剰磁粉除去装置

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JPH0743348A
JPH0743348A JP5208999A JP20899993A JPH0743348A JP H0743348 A JPH0743348 A JP H0743348A JP 5208999 A JP5208999 A JP 5208999A JP 20899993 A JP20899993 A JP 20899993A JP H0743348 A JPH0743348 A JP H0743348A
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JP5208999A
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Hidefumi Matsukawa
英文 松川
Masaaki Ichikawa
雅章 市川
Kazuhiko Yamaoka
一彦 山岡
Yasuhiro Ishiwatari
康弘 石渡
Masami Motoyama
正躬 本山
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Original Assignee
Marktec Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 バックグランド現象が解消でき、精度の高い
試験結果が得られる湿式磁粉探傷試験技術を提供する。 【構成】 磁化された被検査物表面に蛍光磁粉を分散し
た磁粉液を接触させて欠陥部に蛍光磁粉を付着させた
後、当該被検査物を磁石3又は磁気フィルターの存在下
に流水速度12 m/min 〜60 m/min の流水中に浸漬して
引き上げ、次いで、欠陥部に付着している蛍光磁粉模様
によって欠陥部の存在を探傷する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿式磁粉探傷試験方法
及び該方法に用いる余剰磁粉除去装置に係り、欠陥部に
付着せずに被検査物表面に残留している余剰蛍光磁粉を
適切に除去でき、精度の高い湿式磁粉探傷試験結果が得
られる新規技術手段を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、鉄鋼材料の磁粉探傷試験方
法は、JIS G 0565−1992に規格化されて
いる。上掲JIS規格の内に、磁性体(例えば角鋼片)
からなる被検査物を磁化し、その表面に蛍光磁粉(通
常、純鉄粒子粉末や四三酸化鉄粒子粉末等の粒子表面
に、紫外線照射により励起されて黄色〜黄緑色に発光す
る蛍光顔料や蛍光染料を付着させたものが用いられてい
る)を分散した磁粉液を接触させて欠陥部に生じる漏洩
磁束により該欠陥部に蛍光磁粉を付着させた後、当該欠
陥部に付着している蛍光磁粉模様によって欠陥部の存在
を探傷するという態様を採る磁粉探傷試験方法がある。
なお、蛍光磁粉模様の観察は紫外線灯照射下において目
視又はテレビカメラによって行われる。
【0003】上記態様を採る磁粉探傷試験方法は、一般
に「湿式磁粉探傷試験方法」と呼ばれ、鉄鋼業界におい
ては角ビレットや丸ビレットなどの鋼材検査に汎用さ
れ、自動車業界においては鋼製ナックルアームや鋼製シ
ャフトなどの部品検査に汎用されている。
【0004】ところで、湿式磁粉探傷試験方法の実施に
際し、探傷精度を高めるためには、欠陥部に蛍光磁粉を
付着させた後、欠陥部に付着せずに被検査物表面に残留
している余剰蛍光磁粉を除去する必要がある。何故な
ら、被検査物表面の欠陥部以外の個所、換言すれば、健
全部に蛍光磁粉が残留していると、紫外線灯照射下にお
ける観察時に、当該残留している蛍光磁粉も発光するた
め、欠陥部に付着している蛍光磁粉模様を明確に観察す
ることが困難となるからである。特に、上記観察をテレ
ビカメラにより行って得られた映像信号を処理すること
により探傷する場合には、健全部に残留している蛍光磁
粉の発光がノイズとなるため精度の高い試験結果を得る
ことが非常に困難となる。なお、当業界において、上記
した紫外線灯照射下の観察時において健全部に残留して
いる蛍光磁粉が発光する現象を「バックグランド現象」
と呼んでいる。
【0005】従来、湿式磁粉探傷試験方法におけるバッ
クグランド現象を解消するために採られている技術的手
段には、A:磁化された被検査物表面の欠陥部に蛍光磁
粉を付着させた後、当該被検査物表面に乾燥圧縮空気を
ノズルを用いて吹き付けることによって、欠陥部に付着
せずに被検査物表面に残留している余剰蛍光磁粉を除去
しようとするもの(特開昭 50-104687号公報参照)と
B:磁化された被検査物表面の欠陥部に蛍光磁粉を付着
させた後、当該被検査物表面に水をノズルを用いて散水
することによって、欠陥部に付着せずに被検査物表面に
残留している余剰蛍光磁粉を除去しようとするもの(特
開昭62-25253号公報参照)とがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前掲A及びBの技術的
手段によってバックグランド現象の解消をはかる場合に
は、次の通りの問題点がある。第一の問題点は、A及び
Bのいずれの技術的手段も、前掲各公報に例示されてい
る鋼管や鋼角材或いは鋼板のような単純形状の被検査物
には適用できるが、自動車用ナックルアームやアクスル
シャフトの如き凹凸部をもつ複雑形状の被検査物には適
用できない点である。即ち、A及びBの技術的手段を複
雑形状の被検査物に適用する場合には、凹凸部周囲に存
在する余剰蛍光磁粉を充分に除去できないので、バック
グランド現象を解消することができず、また、バックグ
ランド現象が解消できるまで凹凸部周囲に存在する余剰
蛍光磁粉を除去しようとすれば、欠陥部に付着している
蛍光磁粉模様を乱したり、消失させてしまうことになる
からである。
【0007】第二の問題点は、A及びBの技術的手段を
単純形状の被検査物に適用すれば、勿論、適用しない場
合と比較してバックグランド現象は減少するが、バック
グランド現象を充分に解消することはできない点であ
る。即ち、本発明者の実験結果によれば、A及びBの技
術的手段を適用した場合、ノズルから出た空気又は水が
当った個所とその近傍の余剰蛍光磁粉は被検査物表面に
ある水中に浮遊した状態となって被検査物表面から離れ
るが、この浮遊状態にある余剰蛍光磁粉の全てが当該水
と共に被検査物表面から除去されることはなく、その一
部は再び被検査物表面に沈着することが要因で、バック
グランド現象を充分に解消することができないことが判
った。
【0008】そこで、本発明者は、前記諸問題点を解決
できる湿式磁粉探傷法におけるバックグランド現象を解
消するための新規技術的手段の提供を技術的課題として
試行錯誤的な数多くの実験を重ねた結果、磁化された被
検査物表面の欠陥部に蛍光磁粉を付着させた後、当該被
検査物を特定条件の下において流水中に浸漬して引き上
げることによって、欠陥部に付着せずに被検査物表面に
残留している余剰蛍光磁粉を除去する場合には、被検査
物が凹凸部をもつ複雑形状のものであっても、欠陥部に
付着している蛍光磁粉模様を乱したり、消失させたりす
ることなくバックグランド現象が充分に解消できるまで
余剰蛍光磁粉を除去することができ、且つ、被検査物表
面から離れた余剰蛍光磁粉が再び被検査物表面に沈着す
ることを防止できるという刮目すべき新知見を得、本発
明を完成した。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記技術的課題は、次の
通りの本発明によって達成できる。即ち、本発明は、磁
化された被検査物の表面に蛍光磁粉を分散した磁粉液を
接触させて欠陥部に生じる漏洩磁束により該欠陥部に蛍
光磁粉を付着させ、次いで、当該被検査物を磁石又は磁
気フィルターの存在下に流水速度12 m/min 〜60 m/mi
n の流水中に浸漬して引き上げることによって欠陥部に
付着せずに被検査物表面に残留していた余剰蛍光磁粉を
除去した後、欠陥部に付着している蛍光磁粉模様によっ
て欠陥部の存在を探傷することを特徴とする湿式磁粉探
傷試験方法及び該方法に用いる余剰磁粉除去装置であ
る。
【0010】本発明に係る余剰磁粉除去装置とは、上記
の通りの本発明に係る湿式磁粉探傷試験方法に用いられ
るものであって、水槽と該水槽に充填される水に流水速
度12m/min 〜60 m/min の水流を発生させる攪拌機と
該水槽中に設置された磁石とからなる余剰磁粉除去装置
並びに水槽と該水槽に充填される水に流水速度12 m/mi
n 〜60 m/min の水流を発生させるポンプ循環機構と該
ポンプ循環機構の水路中に設置された磁気フィルターと
からなる余剰磁粉除去装置である。
【0011】本発明の構成をより詳しく説明すれば、次
の通りである。先ず、本発明に係る湿式磁粉探傷試験方
法は、その余剰蛍光磁粉除去手段を除けば、従来の湿式
磁粉探傷試験方法と変るところはなく、前掲JIS規格
に従って実施できる。従って、被検査物としては、鋼材
の如き磁化可能な磁性体が対象となり、その磁化には、
周知の残留法や連続法が適用でき、蛍光磁粉には、市販
の湿式磁粉探傷試験用蛍光磁粉(例えば、スーパーマグ
ナLYシリーズ:商品名:マークテック株式会社製)が
適用でき、適用に当っては、常法に従って、水1l当り
0.5〜1.0程度を分散させ磁粉液を調製すればよく、ま
た、当該磁粉液を被検査物に接触させるに当っても、常
法に従って、被検査物を磁粉液中に浸漬して引き上げる
手法や被検査物に磁粉液を散布する手法を採ればよい。
そして、余剰蛍光磁粉を除去した後も、常法に従って、
紫外線灯(ブラックライト)照射下において目視又はテ
レビカメラによって欠陥部に付着している蛍光磁粉模様
を観察する。
【0012】本発明においては、磁化された被検査物表
面の欠陥部に蛍光磁粉を付着させた後、当該被検査物を
磁石又は磁気フィルターの存在下に流水速度12 m/min
〜60m/min の流水中に浸漬して引き上げるという余剰
蛍光磁粉除去手段によって、欠陥部に付着せずに被検査
物表面に残留している余剰蛍光磁粉を除去する。
【0013】磁石は、周知の永久磁石又は電磁石を用い
ることができ、磁気フィルターは市販品(例えば、マグ
ネットフィルターCSC型:商品名:株式会社ダルトン
製)を用いればよい。
【0014】流水速度は、上記範囲に設定する必要があ
り、12 m/min 未満では余剰蛍光磁粉の除去を充分に行
えないのでバックグランド現象が改善できず、60 m/mi
n を越えると欠陥部に付着している蛍光磁粉模様の一部
又は全部が消失してしまう。本発明者は数多くの実験結
果から上記範囲の流水速度に設定した場合には、バック
グランド現象が可及的に解消されてコントラストよく明
瞭な蛍光磁粉模様が観察できることを確認している。な
お、浸漬時間は、通常、約3〜10秒間程度で充分である
が、被検査物の寸法・形状に応じて延長することもでき
る。所要流水速度の設定は、水を充填した水槽に攪拌機
を付設し、その攪拌羽回転数を制御することによって行
ったり、或いは、水を充填した水槽にポンプ循環機構を
付設し、そのポンプ回転数を制御することによって行え
ばよく、攪拌機やポンプ循環機構は周知のものを用いれ
ばよい。なお、水を充填した水槽に、必要ある場合に
は、防錆剤(例えば、亜硝酸ソーダ、トリエタノールア
ミン等)を添加して置くこともできる。
【0015】次に、本発明に係る余剰磁粉除去装置の具
体的態様は、図1〜図3に示す通りである。図1に示す
態様では、水11を充填した円筒状水槽1に攪拌機2が付
設されており、当該円筒状水槽1の内底部には磁石3が
設置されている。なお、同図には自動車用鋼製ナックル
アームが浸漬されている状態を示した。
【0016】図2に示す態様では、水11を充填した長方
形箱状水槽10にポンプ循環機構20が付設されており、当
該ポンプ循環機構20の水路21中には磁気フィルター30が
設置されている。なお、同図には自動車用鋼製リヤーア
クスルシャフトが浸漬されている状態を示した。図1及
び図2において、図中の矢印は水流の方向を示してお
り、また、ナックルアーム及びリヤーアクスルシャフト
の吊下げ具は図示していない。
【0017】図1及び図2に示す余剰磁粉除去装置の流
水中に、蛍光磁粉が欠陥部に付着している被検査物を浸
漬して引き上げるに当って、当該被検査物が磁化時に使
用した磁化機構から取り外された状態であっても、通常
は、残留磁気によって欠陥部に蛍光磁粉が付着している
から浸漬・引き上げによって該蛍光磁粉が脱落すること
はないが、被検査物の寸法・形状或いは浸漬時間等によ
って脱落する可能性を考慮する必要がある場合には、被
検査物を水槽中において磁化する磁化装置を付設すれば
よい。
【0018】図2に示した態様の余剰磁粉除去装置に上
記磁化装置を付設した態様を図3に示す。図3に示す態
様は、水11を充填した長方形箱状水槽10にポンプ循環機
構20が付設されており、当該ポンプ循環機構20の水路21
中には磁気フィルター30が設置されていると共に、周知
の軸通電法に使用する磁化機構が付設されており被検査
物の両端部には該磁化機構の通電パット40、40′が当着
される。なお、同図には自動車用鋼製リヤーアクスルシ
ャフトが浸漬されており、その両端部に通電パット40、
40′が当着されている状態を示した。図3において、図
中の矢印は水流の方向を示しており、また、リヤーアク
スルシャフトの吊下げ具及び通電パット40、40′以外の
磁化機構(磁化ケーブル、磁化電源等)は図示していな
い。
【0019】なお、図2及び図3に示した長方形箱状水
槽10を用いる場合には、必要に応じて当該水槽内に整流
板を設ければ水流の安定化がはかれる。
【0020】
【作用】本発明においては、磁化された被検査物表面の
欠陥部に蛍光磁粉を付着させた後、当該被検査物を流水
速度12 m/min 〜60 m/min の流水中に浸漬すると、被
検査物表面に残留している余剰蛍光磁粉は水中に浮遊し
た状態で該表面から離れて水の流れに従って速やかに移
動するから再び被検査物表面に沈着することはない。そ
して、流水中に浮遊した状態で移動している余剰蛍光磁
粉は磁石又は磁気フィルターによって収束補捉される。
【0021】また、凹凸部をもつ複雑形状の被検査物を
対象とする場合には余剰蛍光磁粉は凹凸部のエッジに残
留していることが多い(なお、欠陥部に生じる漏洩磁束
に比較すれば弱いものではあるがエッジにも漏洩磁束が
生じる。)が、当該被検査物を流水中に浸漬すると、凹
凸部のエッジ周辺では流速が早くなると共に乱流が生じ
るから、当該エッジ周辺に残留している余剰蛍光磁粉が
容易に除去される。
【0022】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げる。 実施例1 自動車用炭素鋼製ナックルアームを被検査物とし、当該
被検査物を、常法に従って、残留法により磁化し、その
検査面に蛍光磁粉LY−5000(商品名:マークテッ
ク株式会社製)を1l当り0.8g分散させた磁粉液を接触
させた。一方、櫂型攪拌機が付設されている直径50cmの
円筒状水槽の内底に市販の永久磁石(SUS被覆ネオジ
オブロン:磁束密度9000ガウス)を設置した余剰磁
粉除去装置を準備し、当該水槽に水100lを充填し、攪拌
機を回転させて、水槽内の流水速度を24 m/min に設定
した。上記水槽内の流水速度24 m/min の流水中に、前
記磁粉液に接触後の被検査物を5秒間浸漬(図1参照)
して引き上げ、紫外線灯照射下において目視にて検査面
を観察したところ、バックグランド現象は殆んど認めら
れず、黄緑色の鮮明な蛍光磁粉模様によって欠陥部が明
確に識別できた。なお、引き続き、連続して同寸・同形
状の自動車用炭素鋼製ナックルアーム 200個について、
上記と同じ操作にて探傷を行ったが、いずれの場合に
も、バックグランド現象は殆んど認められず、欠陥部が
明確に識別できた。
【0023】実施例2 自動車用炭素鋼製リヤーアクスルシャフトを被検査物と
し、当該検査物を、常法に従って、連続法により磁化
し、その検査面に実施例1と同じ磁粉液を接触させた。
一方、深さ35cm、巾35cm、長さ 101cmの長方形箱状水槽
にポンプ循環機構を付設すると共に該循環機構の水路管
の途中(循環ポンプの吸い込み側)に市販の磁気フィル
ター(マグネットフィルターCSC−140:商品名:
株式会社ダルトン製:磁束密度4500ガウス)を設置
した余剰磁粉除去装置を準備し、当該水槽内の水の容積
が約30×30× 100cmとなる量の水を充填し、循環ポンプ
を回転させて、水槽内の一方向に流れる流水速度を12 m
/min に設定した。上記水槽内の流水速度12 m/min の
流水中に、前記磁粉液に接触後の被検査物を5秒間浸漬
(図2参照)して引き上げ、紫外線灯照射下において目
視にて検査面を観察したところ、バックグランド現象は
殆んど認められず、黄緑色の鮮明な蛍光磁粉模様によっ
て欠陥部が明確に識別できた。なお、引き続き、連続し
て同寸・同形状の自動車用炭素鋼製リヤーアクスルシャ
フト 200個について、上記と同じ操作にて探傷を行った
が、いずれの場合にも、バックグランド現象は殆んど認
められず、欠陥部が明確に識別できた。
【0024】実施例3 自動車用炭素鋼製リヤーアクスルシャフトを被検査物と
し、当該検査物を、常法に従って、連続法により磁化
し、その検査面に実施例1と同じ磁粉液を接触させた。
一方、実施例2で用いた余剰磁粉除去装置に、周知の軸
通電法に使用する磁化機構を付設し、当該水槽内の水の
容積が約30×30× 100cmとなる量の水を充填し、循環ポ
ンプを回転させて、水槽内の一方向に流れる流水速度を
60 m/min に設定した。上記水槽内の流水速度60 m/mi
n の流水中に、前記磁粉液に接触後の被検査物を、その
両端部に上記磁化機構の通電パットを当着して軸通電に
よって磁化した状態で、5秒間浸漬(図3参照)して引
き上げ、通電パットを外した後、紫外線灯照射下におい
て目視にて検査面を観察したところ、バックグランド現
象は認められず、黄緑色の鮮明な蛍光磁粉模様によって
欠陥部が明確に識別できた。なお、引き続き、連続して
同寸・同形状の自動車用炭素鋼製リヤーアクスルシャフ
ト 200個について、上記と同じ操作にて探傷を行った
が、いずれの場合にも、バックグランド現象は認められ
ず、欠陥部が明確に識別できた。
【0025】
【発明の効果】以上の通りの構成の本発明によれば、実
施例にも示した通り、被検査物が凹凸部をもつ複雑形状
のものであっても、欠陥部に付着している蛍光磁粉模様
を脱落させることなく、バックグランド現象が充分に解
消できるまで余剰蛍光磁粉を除去できるので、精度の高
い湿式磁粉探傷試験結果を得ることができる。
【0026】また、本発明においては、余剰蛍光磁粉の
除去に用いた水に存在する蛍光磁粉が収束補捉されるの
で、水の再使用・循環使用が可能となり工業用水の節約
がはかれる。しかも、従来法では、空気の吹き付けや散
水にともなって発生する周囲への余剰蛍光磁粉を含んで
いる水の飛散に対処するため、周辺機器への防水対策が
必要であったが、本発明の実施に当ってはかかる対策は
不要である。従って、本発明の産業利用性は非常に大き
いといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る余剰磁粉除去装置の一態様を模型
的に示した縦断面説明図。
【図2】本発明に係る余剰磁粉除去装置の他の態様を模
型的に示した縦断面説明図。
【図3】本発明に係る余剰磁粉除去装置の他の態様を模
型的に示した縦断面説明図。
【符号の説明】
1 円筒状水槽 11 水 2 攪拌機 3 磁石 10 長方形箱状水槽 20 ポンプ循環機構
21 水路 30 磁気フィルター 40、40′ 通電パット
フロントページの続き (72)発明者 石渡 康弘 神奈川県横須賀市舟倉町641 マークテッ ク株式会社久里浜工場内 (72)発明者 本山 正躬 神奈川県横須賀市舟倉町641 マークテッ ク株式会社久里浜工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁化された被検査物の表面に蛍光磁粉を
    分散した磁粉液を接触させて欠陥部に生じる漏洩磁束に
    より該欠陥部に蛍光磁粉を付着させ、次いで、当該被検
    査物を磁石又は磁気フィルターの存在下に流水速度12 m
    /min 〜60 m/min の流水中に浸漬して引き上げること
    によって欠陥部に付着せずに被検査物表面に残留してい
    た余剰蛍光磁粉を除去した後、欠陥部に付着している蛍
    光磁粉模様によって欠陥部の存在を探傷することを特徴
    とする湿式磁粉探傷試験方法。
  2. 【請求項2】 水槽と該水槽に充填される水に流水速度
    12 m/min 〜60 m/min の水流を発生させる攪拌機と該
    水槽中に設置された磁石とからなることを特徴とする請
    求項1記載の湿式磁粉探傷試験方法に用いる余剰磁粉除
    去装置。
  3. 【請求項3】 水槽内に設置される磁石が、永久磁石又
    は電磁石のいずれかである請求項2記載の余剰磁粉除去
    装置。
  4. 【請求項4】 水槽と該水槽に充填される水に流水速度
    12 m/min 〜60 m/min の水流を発生させるポンプ循環
    機構と該ポンプ循環機構の水路中に設置された磁気フィ
    ルターとからなることを特徴とする請求項1記載の湿式
    磁粉探傷試験方法に用いる余剰磁粉除去装置。
  5. 【請求項5】 浸漬される磁性体からなる被検査物を水
    槽中において磁化する磁化機構が付設されている請求項
    2又は請求項4記載の余剰磁粉除去装置。
JP5208999A 1993-07-30 1993-07-30 湿式磁粉探傷試験方法及び該方法に用いる余剰磁粉除去装置 Pending JPH0743348A (ja)

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