JPH0743924B2 - 情報記憶方法及び情報記憶素子 - Google Patents

情報記憶方法及び情報記憶素子

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JPH0743924B2
JPH0743924B2 JP61201052A JP20105286A JPH0743924B2 JP H0743924 B2 JPH0743924 B2 JP H0743924B2 JP 61201052 A JP61201052 A JP 61201052A JP 20105286 A JP20105286 A JP 20105286A JP H0743924 B2 JPH0743924 B2 JP H0743924B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、情報を高密度に記憶する方法及びそれを用い
た素子に関するものである。更に詳しく述べれば、磁気
バブルの磁壁内に情報を書き込むことにより高密度化を
発成するメモリ素子に関するものである。
(従来の技術) 磁気バブルを情報の担体として用いる磁気バブルメモリ
素子では、2進データー情報の(1,0)に、磁気バブル
の有無を対応させることが一般的に行われている。この
磁気バブルメモリ素子の情報記憶密度を規定するのは、
磁気バブル転送パタン周期そのものである。従って高密
度記憶を達成する為には、転送パタン周期を縮めること
が必要である。転送パタン周期の決定は、その時点での
露光・食刻技術水準に依存する。この技術水準は、通常
の光学露光方法を用いる場合、高々0.8μm程のパタン
が加工出来る程度である。
この露光食刻技術を用いて、記憶情報密度が最も高くな
るイオン注入デバイスでも、その憶密度は高々10Mb/cm2
程度である。近年半導体ICメモリ素子の記憶度の上昇に
伴ない、そのバックアップ機能性を要求される磁気記憶
素子に於いても、更に高記憶密度性を要求される様にな
ってきた。このため、従来の磁気バブルを転送する磁気
バブルメモリ素子では、記憶密度の点で、不十分となっ
てきた。
一方、記憶密度の点で、従来の磁気バブルメモリに比べ
て、飛躍的に記憶密度を高めることの出来るブロッホラ
インメモリ素子が、特願昭57−211747号明細書にて提案
された。このメモリ素子は、磁気バブルを保持し得る磁
性材料薄膜に存在するストライプ状磁区の境界である磁
壁部の磁化状態の一形態である垂直ブロッホライン対の
有無で情報を記憶することを特徴としている。情報の一
単位が、前述の磁気バブルメモリ素子のごとく磁区の存
無で定められるのではなく、磁区の境界磁壁内の微細磁
化構造である垂直ブロッホライン(以下VBL)対の存無
で定められるため、きわめて記憶密度が高くなる。同じ
ストライプ状磁区幅をもつ磁気バブルメモリ素子に比べ
て、記憶密度は約100倍となることが同明細書中に述べ
られている。
しかし乍ら、前記ブロッホラインメモリを安定に動作さ
せるためには、ストライプ状磁区の磁壁に、VBL対安定
用のビットポジション形成パタンを設けることが必要で
あることが1985年11月発行の第9回日本応用磁気学会学
術講演概要集第83ページで述べられている。ビットポジ
ション形成パタンを設けることは、即ち、従来の磁気バ
ブルメモリ素子と同じ露光食刻技術によるパタン精度の
制限を受けることを意味している。従って、この様なビ
ットポジション形成を行なうブロッホラインメモリ素子
では、その記憶密度は従来の磁気バブルメモリ素子のそ
れと大差はなくなり、記憶単位としては微小なVBL対を
用いた利点が失われてしまう。
更に、ブロッホラインメモリ素子では、情報の読み出し
を、周期的に並んだVBL対の転送でもあるストライプ状
磁区の各々の先端部でのVBL対から磁気バブルへの変換
可能の有無で行なっている。このストライプ状磁区の周
期は、記憶情報の高密度化に伴ない増々短くなる。この
様な短かい周期のストライプ状磁区の各々の先端部にVB
L対から磁気バブルへ変換するVBL対を設けることは前述
の露光食刻技術からするときわめて困難である。
(発明が解決しようとする問題点) 従来の磁気バブルメモリ素子の高密度化が困難である点
及び、ブロッホラインメモリ素子のVBL対から磁気バブ
ルへの変換部の複雑さが本発明の解決しようとしている
主な問題点である。更に本発明は、従来の磁気バブルメ
モリ素子を形成すると同等の露光食刻技術を用いて、一
層の高密度の記憶素子の提供することを目的とするもの
である。
(問題点を解決するための手段) 本発明の情報記憶方法は、磁気バブルを保持・転送し得
る磁性材料薄片と、該薄片上に設けた複数個のループ状
磁気バブル転送路と、該ループ状転送路に近接した情報
入力用磁気バブル転送路と情報出力用バブル転送路と、
上記2種の転送路を結合する磁気バブルトランスファー
ゲートと、情報入力用磁気バブル転送路と情報出力用バ
ブル転送路に設けられた、磁気バブルとストライプ状磁
区の相互変換手段と、該ストライプ状磁区の磁壁に垂直
ブロッホライン対を書き込む手段と、前記ストライプ状
磁区内の垂直ブロッホライン対の数を検出する手段を持
つ磁気記憶素子に於いて、(l1,l2,…,ln)(但しlI
1又は0)で表わされる2進データー情報に対して、 の垂直ブロッホライン対を前記磁気バブルの境界磁壁に
注入することにより、各1ケの磁気バブルにつきn重の
情報を記憶せしめることを特徴とするものである。
又、本発明の情報記憶素子は、磁気バブルを保持・転送
し得る磁性材料薄片と、該薄片上に設けた複数個のルー
プ状磁気バブル転送路と、該ループ状転送路に近接した
情報入力用バブル転送路と情報出力用バブル転送路と、
上記2種の転送路を結合する磁気バブルトランスファー
ゲートと、情報入力用磁気バブル転送路と情報出力用バ
ブル転送路に設けられた、磁気バブルとストライプ状磁
区の相互変換手段と、該ストライプ状磁区の磁壁に垂直
ブロッホライン対を書込む手段と、前記ストライプ状磁
区内の垂直ブロッホライン対の数を検出する手段を持
ち、該ブロッホライン対数検出手段は、最大ブロッホラ
イン対数−1のブロッホライン安定位置を形成するすだ
れ状導体パタンと、局所バイアス磁界変調導体パタン
と、ストライプ磁区先端引伸し導体パタンと、ストライ
プ磁区チョッピング導体パタンからなるブロッホライン
対磁気バブル変換部と、これにより生成された相異なる
磁壁状態をもつ磁気バブルを、勾配バイアス磁界中を移
動せしめることによりそれぞれの磁壁状態の磁気バブル
を弁別し、特定の磁壁状態の磁気バブル個数を計数する
ことを特徴としている。
(実施例) 本発明の原理及び動作例について、図面を用いて説明を
行なう。第1図(a),(b)を用いて本発明の原理に
係る情報記憶方法を説明する。第1図(a)には、磁気
バブルの平面図を模式的に示している。磁気バブル1の
内外では、4に示す磁化方向が異なっているため、その
境界部には磁壁2が生じている。磁壁中央部の磁化方向
は面内に寝ている。この磁壁内の磁化方向は更に微細構
造を有し、磁化が磁壁面に垂直に向く部分をもつ垂直ブ
ロッホライン(VBL)が存在し得る。一箇のVBL部では、
磁化は面内で180゜ねじれている。更に180゜ねじれたVB
Lと対を作って、VBL対3とすると、この対は磁壁内で安
定となる。
本発明の原理は、データー情報をVBL対の数に対応させ
て、磁気バブルの磁壁内に書き込むことにある。例えば
第1図(b)に示す様に、2進のデーター情報列に対応
して一意的に数NBを割り当てることが可能である。本例
では、2進データー(l1,l2,l3,l4)(但しli=1又は
0)に対応してNB=1+l1+l2×2+l3×22+l4×23
関係で一意に定まっている。この関係は、逆も成り立
ち、NBが定まれば、それに対応して2進データー(l1,l
2,l3,l4)も一意に決定される。即ち、磁気バブルの磁
壁内にNBケのVBL対が存在しているとき、その磁気バブ
ルは(l1,l2,l3,l4)のデーターを表わしていることに
なる。これを一般化すれば、 のVBL対をもつ磁壁を有する磁気バブル1個の内には、
(l1,l2,…,ln)のn個の2進情報を貯えることが出来
ることを意味するものである。
この様に、n個の情報をもつ1個の磁気バブルを、従来
の磁気バブルメモリ素子と同様に、ループ状の磁気バブ
ル転送路に貯えることにより、一挙に記憶密度はn倍に
なることが判る。この際、磁気バブル転送路自体のパタ
ン精度は、従来と何ら変ることがないことは言うまでも
ない。
次に、第2図を用いて本発明の素子構成とその動作につ
いて説明する。磁気バブル保持用材料薄膜10に、バブル
発生器20、磁気バブルのストライプ磁区への相互変換手
段を持つVBL対書込み部22、メジャーライン転送路23、
発生した磁気バブルVBL対書込み部に導く磁気バブル転
送路21、書込みトランスファーゲート24、磁気バブル転
送マイナーループ5、取り出しトランスファーゲート3
4、磁気バブルのストライプ磁区への相互変化手段を持
つVBL対個数計数部32、取り出しメジャーライン転送路3
3、計数部で生じた磁気バブルを磁気バブル検出器30に
導く磁気バブル転送路31を、精膜、露光、エッチング等
の工程を用いて形成し、これら全部を含めてメモリチッ
プ11と為す。
この基本動作は次の通りである。まず、磁気バブルを発
生器20で発生する。発生した磁気バブルを、転送路21上
を転送して、VBL対書込部22に導く。VBL対書込み部22で
は、バイアス磁界を局所的に下げて、磁界バブルをスト
ライプ磁区状に引き伸ばす。この機能は、磁気バブルと
ストライプ状磁区の相互変換手段を構成している。この
ストライプ状磁区に、昭和61年3月発行の昭和61年度電
子通信学会総合全国大会講演論文集1、第224ページで
示す如き方法にてVBL対を、あらかじめ定められた個数N
Bだけ書き込む。次に、これを再び磁気バブル状に縮め
て、メジャー転送路23上を転送する。この過程を次々に
繰返し、メジャー転送路上の各マイナーループに対応す
る位置に磁気バブルが整列したときに、書込みトランス
ファーゲート24を開いて、磁気バブルをマイナーループ
転送路5に移す。さらにこの過程を、マイナーループの
磁気バブル収納可能数だけ繰返して、マイナーループを
VBL対をもつ磁気バブルで満杯にする。磁気バブルで満
杯になったマイナーループ内では、磁気バブルの転送は
きわめて安定であることは、周知の通りである。
情報を読み出す場合は、次の様に行なう。マイナールー
プ5にあるVBL対をもつ磁気バブルを、取り出しトラン
スファーゲート34を開いて、取り出しメジャーライン33
に移す。メジャーライン33を転送して、磁気バブルをVB
L対個数計数部32に導く。個数計数部32では、バイアス
磁界を局所的に低下させて、磁気バブルをストライプ状
磁区に伸長する。次に後で詳述する手法を用いて、この
ストライプ状磁区内に書き込まれるVBL対の最大数をM
としたとき 個の磁気バブルを切り出す。このとき、NB−1個の磁気
バブルの磁壁状態(S=−1)と、残りのM−(NB
1)個の磁気バブルの磁壁状態(S=0)は相異なり、
この異なる磁壁状態の磁気バブルを弁別することで、最
初の磁気バブルが持っていた情報を判定する。
第3図を用いて、本発明の記憶素子の駆動法を簡単に説
明する。上述のメモリチップ11のVBL対書き込み部にカ
ウンタ62、変調器61をつなぐ。これは入力部60と結合し
ている。2進の入力データー流れに応じて、変調器61
で、データーをnケずつに区切る。そして、n個のデー
ターをカウンタ62に入力し、データーに応じた数NBを発
生し、NB回のVBL対書き込み部励起パルスを生成する。
データー読み出しの際には、この逆過程を行なう。メモ
リチップ11のバブル検出器部にカウンタ72を継ぐ。カウ
ンタ72は、復調器71に結合し、71からは、出力70が得ら
れる。まず検出器部から、NB−1個の特定磁壁状態(S
=−1)の磁気バブルに対応して、NB−1個の出力が得
られる。これをカウンタ72でカウントして、復調器71に
入力する。復調器71では、NB−1に対応したn個のデー
ターが生成される。これをデータ出力70とする。このデ
ーター読みだしは、後述のように非破壊ではない。従っ
て、データーの保存性を確保するために、70から得られ
た出力データーを入力60にも導いて、データーの再書込
みを行なう。
次に、NB対のVBLを、その磁壁にもつ磁気バブルのVBL対
の計数について詳述する。まず、第4図〜第9図を用い
て、VBL対の個数を特定の磁壁状態の磁気バブルの個数
に変換するVBL〜磁気バブル変換器について説明する。
第4図に示す如く、NB個のVBL対を持った磁気バブル1
が、メジャー転送路33を転送されこの変換器に来る。こ
の変換器部は、簾状のVBL対固定用導体パタン35、局所
バイアス磁界変調用往復導体パタン36,36′、ストライ
プ磁区先端引伸しパタン37、ストライプ磁区チョップ用
導体パタン38,38′から構成され、各導体パタンは電気
的に絶縁されている。
次に第5図の如く面内磁界Hin40を印加しつつ、往復導
体36,36′に電流を印加し、中央部のバイアス磁界を下
げて、磁界バブル1をストライプ状磁区15に引伸ばす。
磁気バブルの磁壁に存在しているVBL対3も、磁区の伸
長に伴なってストライプ磁区15の磁壁に分散する。しか
しながら、その安定位置は定まらない。ストライプ磁区
の両端には、Hinの存在のために、一個のVBL対が分離し
て、それぞれのVBLがHinの方向を向いて常に安定に存在
する。
次いで、第6図に示す様に、簾状導体パタン35に電流を
印加する。簾状導体パタン35の各桟に生じる局所的面内
磁界42と、VBL対の間の磁壁の磁化方向が一致するた
め、各桟を挾んでVBL対は安定する。桟の数の2倍がVBL
対の安定位置の数に等しい。合計のVBL対の数は、前述
のストライプ磁区の両端にある2つのVBLを一対と数え
ると、桟の数の2倍+1となる。この時、桟の数は で規定され、VBL対の定位置の数は で、最大書込みVBL対の数−1となってる。
このとき第7図の41の示す様にバイアスパルス磁界を印
加する。このバイアスパルス磁界は、例えば局所磁界発
生往復導体パタン36に加える電流値をパルス状に減少す
ることで容易に発明することが出来る。バイアスパルス
磁界の印加により、ストライプ状磁区15の磁壁2が運動
し、この運動によりVBLに対しジャイロ力が生じて、VBL
対は移動する。即ち、第6図の3aのVBL対は,第7図3a
の位置に移動する。6図でVBL対の存在しない箇所3b
は、第7図の3bの位置に移動する。このとき、ストライ
プ磁区先端のVBL3cが移動しない様に導体38′に電流を
印加してVBL局所固定磁界を発生させておく。この結
果、ストライプ磁区先端には、VBLが1対とVBLが1本存
在する。他の位置のVBL対は、それぞれ安定位置を1個
分移動する。
更に、第8図に示す様に磁区先端引伸しパタン37に電流
パルスを印加して、磁区先端を磁区チョップ用導体パタ
ン38,38′を越える様に引伸ばす。そして、第9図に示
す様に、磁区チョップ用導体パタン38,38′に電流パル
スを印加して、ストライプ磁区の先端のみを分割する。
切断されて生じた先端部は、負符号をもつVBLが2対入
っている磁壁状態(S=−1)の磁気バブルが生成され
る。以上の第6図から第9図のシーケンスを再度くりか
えすと、今度は、第9図の3bで示すVBL対安定位置にVBL
対が存在しないため、切断されて生じた磁気バブルの磁
壁部には1対のVBLが存在することになる。これは磁壁
状態ではS=0に相当する。
以上の動作を 回くりかえすと、M個の磁気バブルが分割されて生じ
る。生じたM個の磁気バブルは、NB−1個のS=−1状
態の磁気バブルと、M−(NB−1)個のS=0状態の磁
気バブルに分かれる。S=0の磁壁状態の磁気バブル
は、第10図に示す様に負符号のVBLを一対もつ。S=−
1の磁壁状態の磁気バブルは、負符号のVBLを二対も
つ。これら、S=0の磁壁状態の磁気のバブルは、いわ
ゆるソフトバブル、S=−1の磁壁状態の磁気バブル
は、ハードバブルとしてよくその性質が知られている。
第11図に示す様に、磁気バブルをバイアス磁界勾配▽Hb
中に置くと、S=0状態の磁気バブルは、磁界勾配の方
向に移動し、S=−1状態の磁気バブルは、磁界勾配方
向と一定の角度ρだけずれた方向に移動することが、一
般にハードバブルのスキュー効果として知られている。
又、第12図に示す様に、磁気バブルの磁壁状態により、
その磁気バブル消滅磁界H0と、消滅臨界径d0が異なるこ
とが知られている。即ち、S=0の磁気バブルに比べ
て、S=−1状態の磁気バブルは、消滅磁界▲H
は高く、消滅臨界径▲d ▼は小さい。
以上の性質を用いた磁壁状態の弁別法を具体的に次に述
べる。第13図、第14図(a),(b)はハードバブルの
スキュー効果を用いた第1の磁壁状態の分別方法を示す
ものである。まず、第13図は、VBL対計数部32に、2層
のジクザグ導体パタン81、82で形成され磁気バブル転送
路31が設けられている。この導体パタン81、82に夫々位
相が90゜異なる交番電流を印加すると、磁気バブルはこ
の転送路に沿って転送される。この際、磁気バブルのス
キュー効果により、その転送方向は異った二つの方向を
取得る。従って、この転送路(全長L)の先に、パーマ
ロイ薄膜等で構成された磁気バブル検出器30、30′を配
置すると、スキュー角度ρに対してL・tanρの位置に
ある検出器30からシグナルが得れる磁気バブルの磁壁状
態がS=−1であり、直線的前方にある検出器30′から
シグナルが得られる場合はS=0の磁気バブルであると
判明する。
第14図(a),(b)は、ハードバブルのスキュー効果
を用いた磁壁弁別手段の今一つの例である。VBL対計数
部32に接して、ストライプ状導体パタン84、これに接し
てイオン注入連接円形パタン83で形成された磁気バブル
転送路31及びこの転送路31に付帯した磁気バブル検出器
30からこの弁別手段は構成されている。VBL対計数部で
磁気バブル1が生成すると、導体パタン84に電流パルス
Iを印加する。導体パタンから発生するバイアス成分の
磁界は、導体パタン84の幅方向に勾配▽Hbをもつ。従っ
て、S=0の磁気バブルは連接円形パタンの磁気バブル
安定位置であるカスプ部83aに移動する。一方、S=−
1の磁気バブルは、スキュー効果のため一ビット先のカ
スプ部83bに移動する。磁気バブル移動完了後、導体パ
タン84への電流印加を停止する。その後、面内回磁磁界
を2サイクル回転した後、次の磁気バブルをVBL対計数
部32で生成し、同様のシーケンスを くりかえす。磁気バブル転送路31に付帯した磁気バブル
検出器30では、第14図(b)に示す様に、回転磁界Hr
2クロックの内、早い方のクロックタイミングで磁気バ
ブル出力Vsが検出される場合、S=−1の磁壁状態の磁
気バブルと判別される。遅い方のクロック・タイミング
でVsが検出されると、これはS=0の磁壁状態の磁気バ
ブルであると判別される。
次に、磁気バブル消滅磁界差を用いた磁壁状態の異なる
磁気バブルの第二の弁別手段について第15図(a),
(b)及び第16図を用いて説明する。これは、磁壁状態
の異なる磁気バブルの消滅磁界の差を用いる手段であ
る。第15図(a)に示す様に、VBL対計数部32の近傍
に、磁気バブル転送路31を配置する。本例では、この転
送路は、イオン注入連接円形パタンで形成されている。
この転送路の途中に、ヘアピン型若しくはリング型の導
体パタンで構成された磁気バブル消滅磁界発生部85を設
ける。S=0とS=−1磁壁状態の不明な磁気バブルを
VBL計数部より生成させ、これを順次、転送路に導き転
送させる。途中の消滅磁界発生部85で、第12図に示す様
にHo<H<▲H ▼のバイアス磁界を印加する。する
と、S=0の状態の磁気バブルは消滅し、S=−1の状
態の磁気バブルは消滅しない。この消滅しなかった磁気
バブルのみを転送路31の先に付帯した検出器で検出出力
Vsとして検出される。第15図(b)に示す如く、この磁
気バブルを検出すべき回転磁界HrのNケのクロックタイ
ミングの内、JケのVsを検出することにより、J−1の
VBL対が最初の情報磁気バブルに存在していたことが判
明する。
この磁気バブル転送路は、第16図に示す如き、二層導体
電流アクロス磁気バブル転送路であっても、本手段の効
果には何ら変りはないことは明かである。
(発明の効果) 本発明の実施することにより、次の効果が得られる。ま
ず、1個の磁気バブルに複数の情報を持たせるため、従
来の磁気バブルメモリ技術と同じ露光・食刻技術水準で
も、容易に記憶密度を上げることが可能となった。1ケ
の磁気バブルの周囲の磁壁部にVBL対は、32対程度は容
易に保持し得る。これは最大5ビットの情報が、1ケの
磁気バブルに貯えられることに対応している。イオン注
入法を用いた磁気バブルメモリ素子では16Mb/cm2の記憶
密度は容易に達成出来る。本発明をこれに適用すると80
Mb/cm2の記憶密度が可能となる。
本発明のVBL対の書き込みや個数計数部は、単に一本の
ストライプ状磁区について設けるだけで済む。従って、
従来のブロッホラインメモリ素子のVBL対書き込みやVBL
対読み出し機能をより単純な形で利用でき、この部分を
多数設けることによるパタン加工技術の制限を受けるこ
とはない。即ち、従来のブロッホラインメモリ素子で
も、その実用化は容易であると言える。
又、本発明の製造方法によれば、高密度な磁気バブル転
送方式をもつイオン注入磁気バブルメモリ素子では不可
能であった磁気バブルの磁壁内でのVBL対の安定存在
が、可能となった。このため、高密度磁気バブルメモリ
素子の技術で直ちに、5倍程度の記憶密度の向上となっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明の情報記憶方法を示す図、
第3図は、本発明の情報記憶素子の駆動方法を示す図、
第4図〜第9図は、本発明の情報記憶素子に於ける垂直
ブロックホライン対(VBL対)計数部動作を説明する
図、第10図は、VBL対の有無に対応する磁気バブルの磁
壁状態図、第11図及び第12図は、磁壁状態の異なる磁気
バブルの弁別原理図、第13図〜第14図は、本発明の情報
記憶素子に於ける第1の磁壁状態弁別手段を示す図、第
15図〜第16図は、第2の磁壁状態弁別手段を説明する
図。 図に於いて、1は磁気バブル、2は磁壁、3,3aはVBL
対、3bはVBLのない位置、3cはVBL、4は磁化方向、5は
マイナーループ磁気バブル転送路である。10は磁気バブ
ル保持材料、11はメモリチップ、15はストライプ状磁
区、20は磁気バブル発生器、21、31は磁気バブル転送
路、22はVBL対書き込み部、23、33はメジャーライン転
送路、24、34はトランスファーゲート、30、30′は磁気
バブル検出器、32はVBL対計数部、35はVBL対固定パタ
ン、36、36′はバイアス磁界変調導体、37はストライプ
磁区先端引伸しパタン、38、38′はストライプ磁区チョ
ップパタン、40は面内磁界、41はバイアス磁界パルス、
42はVBL対固定用面内磁界、43は回転磁界、60はデータ
ー入力部、61は変調器、62はカウンター、70はデーター
出力部、71は復調器、72はカウンター、81、82、83は磁
気バブル転送パタン、83a、83bは磁気バブル安定位置、
84は、導体パタン、85はS=0バブル消滅磁界パタンで
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気バブルを保持・転送し得る磁性材料薄
    片と、該薄片上に設けた複数個のループ状磁気バブル転
    送路と、該ループ状転送路に近接した情報入力用磁気バ
    ブル転送路と情報出力用バブル転送路と、上記2種の転
    送路を結合する磁気バブルトランスファーゲートと、前
    記情報入力用磁気バブル転送路と前記情報出力用バブル
    転送路に設けられた、磁気バブルとストライプ状磁区の
    相互変換手段と、該ストライプ状磁区の磁壁に垂直ブロ
    ッホライン対を書込む手段と、前記ストライプ状磁区内
    の垂直ブロッホライン対の数を検出する手段を持つ磁気
    記憶素子に於いて、(l1,l2,…,ln)(但しli=1又は
    0)で表わされる2進データー情報に対して、 の垂直ブロッホライン対を前記磁気バブルの境界磁壁に
    注入することにより、各1個の磁気バブルにつきn重の
    情報を記憶せしめることを特徴とする情報記憶方法。
  2. 【請求項2】磁気バブルを保持・転送し得る磁性材料薄
    片と、該薄片上に設けた複数個のループ上磁気バブル転
    送路と、該ループ状転送路に近接した情報入力用磁気バ
    ブル転送路と情報出力用バブル転送路と、上記2種の転
    送路を結合する磁気バブルトランスファーゲートと、前
    記情報入力用磁気バブル転送路と前記情報出力用バブル
    転送路に設けられた、磁気バブルとストライプ状磁区の
    相互変換手段と、該ストライプ状磁区の磁壁に垂直ブロ
    ッホライン対を書込む手段と、前記ストライプ状磁区内
    の垂直ブロッホライン対の数を検出する手段を持つ情報
    記憶素子において、該垂直ブロッホライン対数検出手段
    は最大ブロッホライン対数−1のブロッホライン安定位
    置を形成するすだれ状導体パタンと、局所バイアス磁界
    変調導体パタンと、ストライプ磁区先端引伸し導体パタ
    ンと、ストライプ磁区チョッピング導体パタンからなる
    ブロッホライン対磁気バブル変換部と、これにより生成
    された相異なる磁壁状態をもつ磁気バブルを、勾配バイ
    アス磁界中を移動せしめることによりそれぞれの磁壁状
    態の磁気バブルを弁別し、特定の磁壁状態の磁気バブル
    個数を計数する垂直ブロッホライン対の個数検出手段を
    有することを特徴とする情報記憶素子。
  3. 【請求項3】磁気バブルを保持・転送し得る磁性材料薄
    片と、該薄片上に設けた複数個のループ状磁気バブル転
    送路と、該ループ状転送路に近接した情報入力用磁気バ
    ブル転送路と情報出力用バブル転送路と、上記2種の転
    送路を結合する磁気バブルトランスファーゲートと、前
    記情報入力用磁気バブル転送路と前記情報出力用バブル
    転送路に設けられた、磁気バブルとストライプ状磁区の
    相互変換手段と、該記ストライプ状磁区の磁壁に垂直ブ
    ロッホライン対を書込む手段と、前記ストライプ状磁区
    内の垂直ブロッホライン対の数を検出する手段を持つ情
    報記憶素子において、該垂直ブロッホライン対数検出手
    段は最大ブロッホライン対数−1のブロッホライン安定
    位置を形成するすだれ状導体パタンと、局所バイアス磁
    界変調導体パタンと、ストライプ磁区先端引伸し導体パ
    タンと、ストライプ磁区チョッピング導体パタンからな
    るブロッホライン対磁気バブル変換部と、これにより生
    成された相異なる磁壁状態をもつ磁気バブルをこれに近
    接して設けた磁気バブル転送路に導き、この転送路中に
    設けた局所磁界印加部通加時に局所バイアス磁界を印加
    することにより特定の磁壁状態の磁気バブルを消滅する
    ことにより、異なる磁壁状態を持つ磁気バブルの個数を
    計数する垂直ブロッホライン対の個数検出手段を有した
    ことを特徴とした情報記憶素子。
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