JPH074600U - 注液定着式支保部材 - Google Patents

注液定着式支保部材

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JPH074600U
JPH074600U JP3525193U JP3525193U JPH074600U JP H074600 U JPH074600 U JP H074600U JP 3525193 U JP3525193 U JP 3525193U JP 3525193 U JP3525193 U JP 3525193U JP H074600 U JPH074600 U JP H074600U
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業者に負担を掛けることなく、確実に注入
液をシールすることのできる注液定着式支保部材を提供
する。 【構成】 ロックボルト30の手元側外周面に、間隔をあ
け多孔質弾性部材36〜40を装着して、打込時に、弾性復
元力でボアホールとロックボルト30の間を緩やかにシー
ルドし、その後、ロックボルト30の内部を通してボアホ
ール内に注入された注入液を多孔質弾性部材36より先端
側に滞留可能とする。注入液から弱い初期圧力を受ける
多孔質弾性部材36には注入液が浸透するが速度は遅く、
多孔質弾性部材36内で硬化が進み、仮にボアホール内に
注入液が満杯になったことで、高圧力が掛かって多孔質
弾性部材38側に一部リークしても、その圧力は弱く、多
孔質弾性部材36、38の間での滞留、硬化や、多孔質弾性
部材38への浸透、硬化により注入液の外部への洩れが阻
止され、最終的には多孔質弾性部材40で阻止される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はトンネル工事、擁壁工事等で用いるロックボルト等を本体とした注液 定着式支保部材に係り、特に定着用の注入液がロックボルト等の本体と岩盤、地 盤等の間の隙間から洩れ出ないようにした注液定着式支保部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
山岳等のトンネル工事で一般的なナトム工法(NATM工法)では、地山を掘 削したあと(必要な場合は壁をセメントで固めた後)、壁から岩盤内部へ垂直に 多数のロックボルトを打ち込み、モルタル、定着剤、地山改良材等の所定の注入 液(注入材)で定着させて内壁周辺の崩落を防ぐようにしている。 ロックボルトは、予め、穿岩機等で岩盤に孔(ボアホール)をあけておき、該 穴に後からロックボルトを打ち込んだり、アダプタを介して穿岩機で自穿孔ロッ クボルトを回転させ、該自穿孔ロックボルトの先端に装着したビットで岩盤を掘 削しながら打ち込んだりするようになっている。
【0003】 図15は、予め岩盤にボアホールを穿設しておき、注入パイプ、排気パイプを 用いて注入液を注入する場合のロックボルト使用例を示す。 地山10に掘削したトンネル12の内壁14から該内壁14に対し垂直に岩盤 内部へ所定深さのボアホール16を穿孔したのち、ロックボルト18を打ち込む 。ロックボルト18には、予め、注入パイプ20、排気パイプ22、パッカー2 4が取りつけてある。 パッカー24は、図16に示す如く、布部材をロックボルト18の口元所定箇 所に袋状となるようにテープ等で装着したものであり、ロックボルト18での該 パッカー24の装着位置に当たる注入パイプ20には噴出口26が形成されてい る。
【0004】 排気パイプ22からボアホール内の空気を排気しながら、注入パイプ20より 注入液(モルタル、定着剤、地山改良材等)を注入すると、注入パイプ20の噴 出口26から注入液がパッカー24の内部に入り、該パッカー24を膨大させる 。これにより、ロックボルト18の口元付近で、ロックボルト18とボアホール 16の間の隙間が密閉される。一方、注入パイプ20の先端からも注入液がボア ホール内に出て、該ボアホール16とロックボルト18の間の隙間に充填されて いく。この際、ボアホール16内の空気は排気パイプ22を通ってトンネル12 内に排気される。 但し、注入液で膨らんだパッカー24がシールの働きをするので、ボアホール 内に注入液の充填不良箇所が生じることはない。
【0005】 一定量の注入液を注入した時点または排気パイプ22から注入液が洩れ出て来 た時点で作業完了であり、注入液の注入を止める。その後、注入液が硬化すれば 、ロックボルト18と内壁周辺が一体的に固着し、ロックボルト先端部の打ち込 まれた固い内部岩盤に支えられることで、内壁周辺の崩落が防止される。
【0006】 図17はパッカーの他の例を示す説明図である。パッカー28はゴム部材をロ ックボルト18の口元所定箇所に袋状となるようにテープ等で装着したもので、 この際、パッカー28の内部に開口する注入パイプ30も一緒に取りつけておく 。 そして、注入液の注入開始前から注入が完了するまでの間、注入パイプ30を 通してエア、水等をパッカー28の内部に送り込み、該パッカー28を膨大させ る。これにより、ロックボルト18の口元付近で、ロックボルト18とボアホー ル16の間の隙間を塞ぐことができ、注入液の充填不良を防止できる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、従来のパッカー24、28は、ロックボルト18をボアホール16 に挿入し、打ち込んだ後、内部に注入液やエア、水等を送り込んで風船の如く、 袋状に膨らますことができるようにするため、布、ゴム等の比較的柔軟な膜部材 でしか形成できない。 一方、岩盤に穿孔するボアホール16をきれいな孔壁とするのは難しく、尖っ た岩が内部に露出していたり、砕けた岩が落ちていたりすることが多い。このた め、ロックボルト18をボアホール16に挿入し、打ち込む際に、パッカー24 、28が尖った岩や砕けた岩に擦れて一部が破損し、注入液やエア、水等を送り 込んでも膨大させられなくなる場合があった。
【0008】 かかる場合、パッカー24、28がシール効果を発揮せず、注入パイプ20を 通してボアホール16の隙間に送り込んだ注入液が当該ボアホール16の口元か ら洩れ出てしまい、ボアホール16とロックボルト18間の隙間に充填不良が生 じてしまう。このとき、ウエスを口元から詰め込んだりしなければならず、余計 な手間が掛かるとともに、ウエスの詰め込み不良で注入液の洩れを防げなかった 場合には、ロックボルト16と内壁周辺との固着不良で所期の支保強度を確保で きなくなってしまうという問題があった。
【0009】 一方、自穿孔ロックボルトでは、回転させるため、よりパッカーを破損する危 険性が高いので、パッカーの使用ができず、打ち込み後、ボアホールの口元にウ エスや急結性のセメントを詰め込んでいたため作業負担が大きく、また、作業の バラツキにより詰め込み不良で注入液が洩れ出てしまう恐れもあった。
【0010】 以上から本考案の目的は、作業者に負担を掛けることなく、確実に注入液をシ ールすることのできる注液定着式支保部材を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題は本考案においては、ロックボルト、アンカー、グラウト管等の注液 定着式支保部材本体と、該注液定着式支保部材本体の手元近くに、軸方向に間隔 をあけて外周面を包み込むように装着した複数の多孔質弾性部材を設けたことに より達成される。
【0012】
【作用】 本考案によれば、注液定着式支保部材を地盤に打ち込むと、多孔質弾性部材が 圧縮され、弾性復元力でボアホールと注液定着式支保部材本体の間の隙間が緩や かにシーリングされる。この状態で、注液定着式支保部材本体内を通したり、注 入パイプを通したりしてボアホール内に注入液を注入すると、注液定着式支保部 材本体とボアホールの間で、最も先端寄りの多孔質弾性部材から見て先端側の第 1空間に注入液が充填されていき、一部は地盤に浸透する。 そして、注入液から弱い初期圧力を受けて、最も先端寄りの多孔質弾性部材の 中に注入液が浸透するが、多孔質弾性部材から抵抗を受けるので当初の浸透速度 は遅い。その後、第1空間に注入液が満杯となり圧力が高まったとき、多孔質弾 性部材内に注入液が目詰まり状態で入っていること、及び、或る程度硬化が進ん でいることから、耐圧性が高くなっており、注入液が一気に外部に洩れ出ること はなく、多孔質弾性部材内で完全に硬化していないときに、一部が最も先端寄り と2番目に先端寄りの多孔質弾性部材の間の第2空間に徐々に洩れ出て、該2番 目に先端に近い多孔質弾性部材に浸透するだけである。 第2空間での圧力は第1空間より遙かに弱くなり、2番目に先端寄りの多孔質 弾性部材の中への浸透速度はかなり遅いので、第2空間で滞留、硬化が進み、ま た、2番目に先端寄りの多孔質弾性部材の中で注入液の硬化が進む。完全に硬化 すれば、大きな耐圧性が生じて第2空間の注入液が外部に洩れ出ることはなくな り、これに伴い、先端に最も近い多孔質弾性部材内への注入液の浸透も止まり、 該多孔質弾性部材も硬化して大きな耐圧性を発揮するので、第1空間内を確実に 注入液で満たしかつ滞留、硬化させることができ、所期の支保強度を実現ること かできる。 なお、2番目に先端寄りの多孔質弾性部材の中で注入液が硬化する前に、第2 空間が注入液で満たされて圧力が高まったことで、2番目に先端寄りの多孔質弾 性部材より手元側の空間に洩れ出てきたとしても最早少量であり、3番目の多孔 質弾性部材があるときは、2番目の多孔質弾性部材と同様にして、注入液の外部 への洩れ出しが阻止される。
【0013】 このように、注液定着式支保部材本体の手元近くに装着した複数の多孔質弾性 部材により注入液のシールドを確実に行うことができるので、注入作業中、注入 液が外部に洩れて、注液定着式支保部材本体とボアホールの間の隙間に注入液の 充填不良が生じるようなことはなく、よって、従来の如き、パッカーを膨らませ たり、パッカーが破れた場合の漏れ止めをしたり、注液定着式支保部材本体が自 穿孔式の場合のように、ウエスや急結性セメントを詰めたりしなくて済み、現場 での作業負担が大幅に軽減する。
【0014】 また、中空で先端等に1または複数の噴出口が設けられたロックボルト、アン カー、グラウト管等の注液定着式支保部材本体を有する注液定着式支保部材にお いて、注液定着式支保部材本体の手元近くに、軸方向に間隔をあけながら外周面 を包み込むように装着した複数の多孔質弾性部材を設けるとともに、多孔質弾性 部材間の注液定着式支保部材本体に噴出口を穿設する。 これにより、注液定着式支保部材本体を地盤に打ち込んだあと、注入液の注入 を行うと、まず、手元近くの噴出口から多孔質弾性部材間の空間に注入液が入り 、該多孔質弾性部材内にも浸透する。噴出口がそれほど大きくなければ、多孔質 弾性部材が受ける圧力は弱く、浸透速度が遅いので硬化が進む。 その後、注液定着式支保部材本体の先端等の噴出口から注入液がボアホール内 に入り、注液定着式支保部材本体の最も先端寄りの多孔質弾性部材より先端側の 空間が注入液で充填されていく。該空間が注入液で満杯になると最も先端寄りの 多孔質弾性部材に高い圧力が掛かるが、既に、複数の多孔質弾性部材にわたる範 囲が硬化しているので、十分なシールド効果が発揮され、注入液が外部に洩れ出 すことはない。よって、ボアホール内は注入液が満たされた状態で硬化し、所期 の支保強度となるので、従来の如き、使用したパッカーが破れたため漏れ止めを したり、ウエスや急結性セメントを詰めたりしなくて済み、現場作業を簡単に行 える。
【0015】 また、中空で先端等に1または複数の噴出口が設けられたロックボルト、アン カー、グラウト管等の注液定着式支保部材本体を有する注液定着式支保部材にお いて、注液定着式支保部材本体の手元近くに、外周面を包み込むように装着した 1または複数の多孔質弾性部材を設けるとともに、注液定着式支保部材本体の多 孔質弾性部材の装着された箇所に噴出口を穿設する。 これにより、注液定着式支保部材本体を地盤に打ち込んだあと、注入液の注入 を行うと、まず、手元近くの噴出口から各多孔質弾性部材内に注入液が浸透する 。噴出口がそれほど大きくなければ、多孔質弾性部材が受ける圧力は弱く、浸透 速度が遅いので硬化が進む。 その後、注液定着式支保部材本体の先端等の噴出口から注入液がボアホール内 に入り、多孔質弾性部材との間の空間が注入液で充填されていく。該空間が注入 液で満杯になると多孔質弾性部材に高い圧力が掛かるが、既に、多孔質弾性部材 の硬化が或る程度進んでいること、及び、先に多孔質弾性部材に注入液を浸透さ せた噴出口の圧力も高くなって、該多孔質弾性部材を孔壁側に押しつけることか ら十分なシールド効果が発揮され、注入液が外部に洩れ出すことはない。よって 、ボアホール内は注入液が満たされた状態で硬化し、所期の支保強度となるので 、従来の如き、使用したパッカーが破れたため漏れ止めをしたり、ウエスや急結 性セメントを詰めたりしなくて済み、現場作業を簡単に行える。
【0016】 また、ロックボルト、アンカー、グラウト管等の注液定着式支保部材本体と、 注液定着式支保部材本体の外面に装着した1または複数の注入パイプを有する注 液定着式支保部材において、注液定着式支保部材本体の手元近くに、軸方向に間 隔をあけながら外周面を包み込むように装着した複数の多孔質弾性部材を設ける とともに、少なくとも1つの注入パイプが多孔質弾性部材間に開口した噴出口を 有するようにする。 これにより、注液定着式支保部材本体を地盤に打ち込んだあと、注入パイプを 通して注入液の注入を行うと、まず、手元近くの噴出口から多孔質弾性部材間の 空間に注入液が入り、該多孔質弾性部材内にも浸透する。噴出口がそれほど大き くなければ、多孔質弾性部材が受ける圧力は弱く、浸透速度が遅いので硬化が進 む。 その後、注入パイプの他の噴出口から注入液がボアホール内に入り、注液定着 式支保部材本体の最も先端寄りの多孔質弾性部材より先端側の空間が注入液で充 填されていく。該空間が注入液で満杯になると最も先端寄りの多孔質弾性部材に 高い圧力が掛かるが、既に、複数の多孔質弾性部材にわたる範囲が硬化している ので、十分なシールド効果が発揮され、注入液が外部に洩れ出すことはない。よ って、ボアホール内は注入液が満たされた状態で硬化し、所期の支保強度となる ので、従来の如き、使用したパッカーが破れたため漏れ止めをしたり、ウエスや 急結性セメントを詰めたりしなくて済み、現場作業を簡単に行える。
【0017】 また、ロックボルト、アンカー、グラウト管等の注液定着式支保部材本体と、 注液定着式支保部材本体の外面に装着した1または複数の注入パイプを有する注 液定着式支保部材において、注液定着式支保部材本体の手元近くに、外周面を包 み込むように装着した1または複数の多孔質弾性部材を設けるとともに、少なく とも1つの注入パイプが多孔質弾性部材の装着された箇所に開口した噴出口を有 するようにする。 これにより、注液定着式支保部材本体を地盤に打ち込んだあと、注入パイプを 通して注入液の注入を行うと、まず、手元近くの噴出口から各多孔質弾性部材内 に注入液が浸透する。噴出口がそれほど大きくなければ、多孔質弾性部材が受け る圧力は弱く、浸透速度が遅いので硬化が進む。 その後、注入パイプの他の噴出口から注入液がボアホール内に入り、多孔質弾 性部材との間の空間が注入液で充填されていく。該空間が注入液で満杯になると 多孔質弾性部材に高い圧力が掛かるが、既に、多孔質弾性部材の硬化が或る程度 進んでいること、及び、先に多孔質弾性部材に注入液を浸透させた噴出口の圧力 も高くなって、該多孔質弾性部材を孔壁側に押しつけることから十分なシールド 効果が発揮され、注入液が外部に洩れ出すことはない。よって、ボアホール内は 注入液が満たされた状態で硬化し、所期の支保強度となるので、従来の如き、使 用したパッカーが破れたため漏れ止めをしたり、ウエスや急結性セメントを詰め たりしなくて済み、現場作業を簡単に行える。
【0018】
【実施例】
図1は本考案の第1実施例に係わる注液定着式支保部材の外観斜視図である。 図1は岩盤に予め、穿設したボアホールに挿入するタイプで、注入パイプ不要の ロックボルトを注液定着式支保部材本体としたものである。 図1において、30は注液定着式支保部材本体の一例としての中空のロックボ ルトであり、注入液を手元側から内部を通して先端及び先端近くに設けた噴出口 32、34よりボアホール内に圧入するようになっている。 36〜40はロックボルト30の手元側(ボアホールの口元側に相当)に、軸 方向に所定間隔離して外周面を包み込むようにして接着された、所定長さで所定 厚さの3つの多孔質弾性部材である。これらの多孔質弾性部材36〜40は、例 えば、通常のスポンジ材(連続気泡体)で良いが、吸水膨張性を合わせ持つ部材 であっても良い。多孔質弾性部材36〜40の厚さは、ロックボルト30に接着 した段階での外径がボアホールの孔径より少し大きくなるようにしてある。
【0019】 多孔質弾性部材36〜40のロックボルト30への装着は、図2に示す如く、 予め、円筒形に形成したものをロックボルト30に嵌め込むようにしたり、角形 のものをロックボルト30に巻きつけるようにすればよい。 ロックボルト30、多孔質弾性部材36〜40により注液定着式支保部材42 が構成されている。
【0020】 図3と図4は本実施例の使用状態説明図である。 地山10に掘削したトンネル12の内壁14から該内壁14に対し垂直に岩盤 内部へ所定深さのボアホール16を穿孔する(図3(1)参照)。 次いで、ロックボルト30と多孔質弾性部材36〜40を一体化した注液定着 式支保部材42を、ボアホール16に挿入し、打ち込む(図3(2)参照)。こ の際、多孔質弾性部材36〜40が孔壁から受ける外力で容易に圧縮されるので 、挿入、打ち込みの妨げになることはない。注液定着式支保部材42の挿入、打 ち込みが終われば、弾性復元力でボアホール16とロックボルト30の間の隙間 が多孔質弾性部材36〜40により比較的緩やかにシールドされる。注液定着式 支保部材42の挿入、打ち込みに際し、多孔質弾性部材36〜40のいずれか1 つが孔壁で一部破損したり、打ち込み完了後、孔壁から突き出た岩等に当たり凹 んだとしても、他の多孔質弾性部材が孔壁に密接することでシールド性が確保さ れる。
【0021】 この後、ロックボルト30の手元側から注入液(モルタル、定着剤、地山改良 材等で、ここでは比較的ゲルタイム(硬化時間;30〜70秒程度)の短いもの とする)を注入すると、まず、先端等の噴出口32、34からボアホール内に出 て、該ボアホール16とロックボルト30の間で、最も先端寄りの多孔質弾性部 材36より先端側の第1空間Aに充填されていき、地山10の地質が浸透性を有 していれば一部が地盤中に浸透する(図3(3)参照)。
【0022】 第1空間Aがまだ注入液で満杯となっていない間は、最も先端寄りの多孔質弾 性部材36には第1空間Aの注入液より比較的弱い初期圧力が掛かるだけなので 、多孔質弾性部材36のシールド作用の方が勝り、第1空間Aに大部分の注入液 が滞留し、一部が多孔質弾性部材36に浸透するだけである。但し、多孔質弾性 部材36から抵抗を受けるので当初の浸透速度は遅く、第1空間Aに対する注入 液の充填が進行する(図4(1)参照)。
【0023】 その後、第1空間Aに注入液が満杯となり圧力が高まったとき、多孔質弾性部 材36内に注入液が目詰まり状態で入っていること、及び、或る程度硬化が進ん でいることから、多孔質弾性部材36の耐圧性が高くなっており、注入液が一気 に外部に洩れ出ることはなく、多孔質弾性部材36内で完全に硬化していないと きに、一部が最も先端寄りと2番目に先端寄りの多孔質弾性部材36と38の間 の第2空間Bに徐々に洩れ出て、2番目の多孔質弾性部材38に浸透するように なるだけである(図4(2)参照)。
【0024】 第2空間Bでの注入液の圧力は第1空間Aより遙かに弱くなっており、多孔質 弾性部材38の中への浸透速度はかなり遅いので、該多孔質弾性部材38の中や 第2空間Bで注入液の硬化が進む。完全に硬化すれば、大きな耐圧性が生じて第 2空間の注入液が外部に洩れ出ることはなくなり、これに伴い、多孔質弾性部材 36内への注入液の浸透も止まり、該多孔質弾性部材36も硬化して大きな耐圧 性を発揮するので、第1空間A内を確実に注入液で満たしかつ滞留、硬化させる ことができる。
【0025】 なお、2番目に先端寄りの多孔質弾性部材38の中で注入液が硬化する前に、 第2空間Bが注入液で満たされて圧力が高まったことで、多孔質弾性部材38よ り手元側の第3空間Cに洩れ出てきたとしても最早少量であり、3番目の多孔質 弾性部材40への浸透、硬化で注入液の外部への洩れ出しは阻止される(図4( 3)参照)。
【0026】 所定量の注入液を注入すれば作業完了であり、注入液の注入を止める。その後 、ボアホール16内の注入液全体が硬化すれば、ロックボルト30とトンネルの 内壁周辺が一体的に固着し、ロックボルト先端部の打ち込まれた固い内部岩盤に 支えられることで、内壁周辺の崩落が防止される。
【0027】 この第1実施例によれば、ロックボルト30の手元近くに装着した複数の多孔 質弾性部材36、38、40により注入液のシールドを確実に行うことができる ので、注入作業中、注入液が外部に洩れて、ロックボルト30とボアホール16 の間の隙間に注入液の充填不良が生じるようなことはなく、よって、従来の如き 、パッカーを何らかの方法で膨らませたり、パッカーが破れた場合の洩れ止めを したりしなくて済み、現場での作業負担が大幅に軽減する。
【0028】 なお、多孔質弾性部材36〜40は、接着でロックボルト30に装着するほか 、両端部分でテープ巻きすることで装着するようにしてもよい。 また、多孔質弾性部材は2つだけ設けたり、4つ以上設けるようにしてもよい 。 また、ロックボルトが中実で注入パイプを用いて注入液をボアホール内に注入 するタイプの場合、図5に示す如く、ロックボルト30Aに注入パイプ44と、 必要な排気パイプ46とをテープ等で装着した上に、複数の多孔質弾性部材36 〜40を装着して注液定着式支保部材42Aを構成するようにすればよい。なお 、注入パイプ44、必要な排気パイプ46の所で、ロックボルト30Aと多孔質 弾性部材36〜40の間に生じる隙間は、図6に示す如く充填材48で充填して おけばよい。
【0029】 更に、自身を回転させながら先端のビットでボアホールを穿孔していく自穿孔 式のロックボルトの場合、図7(1)に示す如く、自穿孔ロックボルト30Bの 手元近くに装着した多孔質弾性部材36〜40に対し、これら多孔質弾性部材3 6〜40を少し圧縮させた状態で、剛性有る薄肉鋼管やプラスチックパイプ等か ら成るカラー50を着脱自在に被嵌して注液定着式支保部材42Bを構成してお く。カラー50は、ボアホールの孔径より少しだけ小さい径とし、穿孔作業の妨 げにならないようにしてある。多孔質弾性部材36〜40に被せたカラー50は 外力を加えて引き抜くことで、簡単に取り外すことができる。
【0030】 そして、多孔質弾性部材36〜40、カラー50を装着した自穿孔ロックボル ト30Bを、アダプタ52を介して穿岩機54で回転させ、該自穿孔ロックボル ト30Bの先端に装着したビット56で岩盤を掘削させながら所定深さまで打ち 込んでいく(図7(1)参照)。 この際、多孔質弾性部材36〜40がビット56で穿孔されるボアホール16 の孔径より外径が小さく強度有るカラー50で保護されているので、打ち込み作 業の妨げになることはなく、また、多孔質弾性部材36〜40が破損することも ない。また、カラー50はアダプタ52に押されるので、自穿孔ロックボルト3 0Bを岩盤に打ち込んでも該カラー50が多孔質弾性部材36〜40から抜ける ことはない。
【0031】 自穿孔ロックボルト30Bの打ち込みが完了したならば、アダプタ52、カラ ー50を取り外す(図7(2)、(3)参照)。すると、多孔質弾性部材36〜 40が弾性復元し、ボアホール16の口元付近における該ボアホール16と自穿 孔ロックボルト30Bの間の隙間を緩くシーリングすることができる。自穿孔ロ ックボルト30Bを打ち込む際、多孔質弾性部材36〜40にカラー50を被せ てあったことから、これら多孔質弾性部材36〜40に傷みが生じず、隙間を確 実に塞ぐことができる。
【0032】 この後、自穿孔ロックボルト30Bの中空内部を通して、注入液を圧入すれば (図7(4)参照)、前述した第1実施例と同様にして、確実に注入液をボアホ ール16内に充填し、滞留、硬化させて所期の支保強度を実現することができる 。 なお、注液定着式支保部材本体として自穿孔ロックボルトを使用する場合、必 ずしもカラーは用いなくてもよい。
【0033】 図8は本考案に係る第2実施例の使用状態説明図であり、図1と同一の構成部 分には同一の符号が付してある。 図8の注液定着式支保部材42Cでは、ロックボルト30の内、多孔質弾性部 材36と38の間、及び、多孔質弾性部材38と40の間に相当する箇所にも噴 出口58、60が穿設してある。
【0034】 次に、第2実施例における注液定着式支保部材42Cの使用状態を説明する。 注液定着式支保部材42Cの挿入、打ち込みが終わると、弾性復元力でボアホ ール16とロックボルト30の間の隙間が多孔質弾性部材36〜40により比較 的緩やかにシールドされる(図8(1)参照)。 この後、ロックボルト30の手元側から32より注入液を注入すると、まず、 噴出口58、60から多孔質弾性部材36と38の間の第3空間C、多孔質弾性 部材38と40の間の第2空間Bに注入液が入り、多孔質弾性部材36〜40内 にも浸透する。噴出口58、60がそれほど大きくなければ、各多孔質弾性部材 36〜40が受ける圧力は弱く、浸透速度が遅いので硬化が進む(図8(2)参 照)。
【0035】 その後、ロックボルト30の先端等の噴出口32、34から注入液がボアホー ル16内に入り、ボアホール16とロックボルト30の間で最も先端寄りの多孔 質弾性部材36より先端側の第1空間Aが注入液で充填されていく(図8(3) 参照)。該第1空間Aが注入液で満杯になると多孔質弾性部材36に高い圧力が 掛かるが、既に、複数の多孔質弾性部材36〜40にわたる範囲が硬化している ので、十分なシールド効果が発揮され、注入液が外部に洩れ出すことはなく、第 1空間A内を確実に注入液で満たしかつ滞留、硬化させることができる。
【0036】 所定量の注入液を注入すれば作業完了であり、注入液の注入を止める。その後 、ボアホール16内の注入液全体が硬化すれば、ロックボルト30とトンネルの 内壁周辺が一体的に固着し、ロックボルト先端部の打ち込まれた固い内部岩盤に 支えられることで、内壁周辺の崩落が防止される。
【0037】 この第2実施例によっても、ロックボルト30の手元近くに装着した複数の多 孔質弾性部材36、38、40により注入液のシールドを確実に行うことができ るので、注入作業中、注入液が外部に洩れて、ロックボルト30とボアホール1 6の間の隙間に注入液の充填不良が生じるようなことはなく、よって、従来の如 き、パッカーを何らかの方法で膨らませたり、パッカーが破れた場合の洩れ止め をしたりしなくて済み、現場での作業負担が大幅に軽減する。 なお、多孔質弾性部材間に設ける噴出口は、各第2,第3空間B,Cのいずれ も、1個としても複数個としてもよい。
【0038】 また、注入パイプを用いて注入液の注入を行う場合は、図9に示す如く、注入 パイプ44の内、多孔質弾性部材36と38の間と、多孔質弾性部材38と40 の間に相当する箇所に噴出口62、64を設けるようにしたり、図10に示す如 く、注入パイプ44とは別に設けた注入パイプ440の内、多孔質弾性部材36 と38の間と、多孔質弾性部材38と40の間に相当する箇所に噴出口62、6 4を設けるようにすれば、図8の第2実施例と同様にして、第1空間(図8のA 参照)より時間的に先に多孔質弾性部材36〜40の範囲が硬化し、第1空間に 満杯となった注入液を確実に滞留、硬化させることができる。
【0039】 図11は本考案に係る第3実施例の使用状態説明図であり、図1と同一の構成 部分には同一の符号が付してある。 図11の注液定着式支保部材42Dでは、ロックボルト30の内、多孔質弾性 部材36、38、40に相当する箇所に噴出口66、68、70が穿設してある 。
【0040】 図11を参照して注液定着式支保部材42Dの使用状態を説明する。 注液定着式支保部材42Dの挿入、打ち込みが終わると、弾性復元力でボアホ ール16とロックボルト30の間の隙間が多孔質弾性部材36〜40により比較 的緩やかにシールドされる(図11(1)参照)。 この後、ロックボルト30の手元側から注入液を注入すると、まず、手元近く の噴出口66〜70から各多孔質弾性部材36〜40内に注入液が浸透する。噴 出口66〜70がそれほど大きくなければ、多孔質弾性部材36〜40が受ける 圧力は弱く、浸透速度が遅いので硬化が進む(図11(2)参照)。
【0041】 その後、ロックボルト30の先端等の噴出口32、34から注入液がボアホー ル16内に入り、最も先端寄りの多孔質弾性部材36との間の第1空間Aが注入 液で充填されていく(図11(3)参照)。 第1空間Aが注入液で満杯になると多孔質弾性部材36に高い圧力が掛かるが 、既に、各多孔質弾性部材36〜40の硬化が或る程度進んでいること、及び、 先に多孔質弾性部材36〜40に注入液を浸透させた噴出口66〜70の圧力も 高くなって、該多孔質弾性部材36〜40を孔壁側に押しつけることから十分な シールド効果が発揮され、注入液が外部に洩れ出すことはない。よって、ボアホ ール16内は注入液が満たされた状態で滞留、硬化する。
【0042】 所定量の注入液を注入すれば作業完了であり、注入液の注入を止める。その後 、ボアホール16内の注入液全体が硬化すれば、ロックボルト30とトンネルの 内壁周辺が一体的に固着し、ロックボルト先端部の打ち込まれた固い内部岩盤に 支えられることで、内壁周辺の崩落が防止される。
【0043】 この第3実施例によっても、ロックボルト30の手元近くに装着した複数の多 孔質弾性部材36、38、40により注入液のシールドを確実に行うことができ るので、注入作業中、注入液が外部に洩れて、ロックボルト30とボアホール1 6の間の隙間に注入液の充填不良が生じるようなことはなく、よって、従来の如 き、パッカーを何らかの方法で膨らませたり、パッカーが破れた場合の洩れ止め をしたりしなくて済み、現場での作業負担が大幅に軽減する。 なお、多孔質弾性部材の位置に設ける噴出口は、1つの多孔質弾性部材に対し 1個としても、複数個としてもよい。
【0044】 また、注入パイプを用いて注入液の注入を行う場合は、図12に示す如く、注 入パイプ44の内、多孔質弾性部材36〜40に相当する箇所に噴出口72〜7 6を設けるようにしたり、図13に示す如く、注入パイプ44とは別に設けた注 入パイプ440の内、多孔質弾性部材36〜40に相当する箇所に噴出口72〜 76を設けるようにすれば、図11の第3実施例と同様にして、第1空間(図1 1のA参照)より時間的に先に多孔質弾性部材36〜40の範囲が硬化し、第1 空間に満杯となった注入液を確実に滞留、硬化させることができる。
【0045】 また、第2実施例と第3実施例を組み合わせ、ロックボルト(図14参照)ま たは注入ハイプ(図示せず)の内、各多孔質弾性部材36〜40の間に相当する 箇所と、各多孔質弾性部材36、38、40の位置の両方に相当する箇所に噴出 口58、60、66〜70を設けるようにしてもよい。 また、上記した各実施例及び変形例では、多孔質弾性部材を3つ設けるように したが、第1,第2実施例とその変形例では、2つまたは4つ以上としてもよく 、また、第3実施例とその変形例では1つ、2つまたは4つ以上としてもよい。
【0046】 更に、各実施例及び変形例では、ナトム工法によるトンネル工事等で使用する ロックボルトを例に挙げたが、擁壁工事等に使用するアンカー、地山改良工事や 地盤補強工事等に使用するグラウト管等、他の種類の注液定着式支保部材本体に も同様に適用することができる。
【0047】
【考案の効果】
以上本考案によれば、注液定着式支保部材本体の手元近くに、軸方向に間隔を あけながら外周面を包み込むように装着した複数の多孔質弾性部材を設けたので 、注液定着式支保部材を地盤に打ち込むと、多孔質弾性部材が圧縮され、弾性復 元力でボアホールと注液定着式支保部材本体の間の隙間が緩やかにシーリングさ れる。この状態で、注液定着式支保部材本体内を通したり、注入パイプを通した りしてボアホール内に注入液を注入すると、注液定着式支保部材本体とボアホー ルの間で、最も先端寄りの多孔質弾性部材から見て先端側の第1空間に注入液が 充填されていき、一部は地盤に浸透する。 そして、注入液から弱い初期圧力を受けて、最も先端寄りの多孔質弾性部材の 中に注入液が浸透するが、多孔質弾性部材から抵抗を受けるので当初の浸透速度 は遅い。その後、第1空間に注入液が満杯となり圧力が高まったとき、多孔質弾 性部材内に注入液が目詰まり状態で入っていること、及び、或る程度硬化が進ん でいることから、耐圧性が高くなっており、注入液が一気に外部に洩れ出ること はなく、多孔質弾性部材内で完全に硬化していないときに、一部が最も先端寄り と2番目に先端寄りの多孔質弾性部材の間の第2空間に徐々に洩れ出て、該2番 目に先端に近い多孔質弾性部材に浸透するだけである。 第2空間での圧力は第1空間より遙かに弱くなり、2番目に先端寄りの多孔質 弾性部材の中への浸透速度はかなり遅いので、第2空間で滞留、硬化が進み、ま た、2番目に先端寄りの多孔質弾性部材の中で注入液の硬化が進む。完全に硬化 すれば、大きな耐圧性が生じて第2空間の注入液が外部に洩れ出ることはなくな り、これに伴い、先端に最も近い多孔質弾性部材内への注入液の浸透も止まり、 該多孔質弾性部材も硬化して大きな耐圧性を発揮するので、第1空間内を確実に 注入液で満たしかつ滞留、硬化させることができ、所期の支保強度を実現ること かできる。 なお、2番目に先端寄りの多孔質弾性部材の中で注入液が硬化する前に、第2 空間が注入液で満たされて圧力が高まったことで、2番目に先端寄りの多孔質弾 性部材より手元側の空間に洩れ出てきたとしても最早少量であり、3番目の多孔 質弾性部材があるときは、2番目の多孔質弾性部材と同様にして、注入液の外部 への洩れ出しが阻止される。
【0048】 このように、注液定着式支保部材本体の手元近くに装着した複数の多孔質弾性 部材により注入液のシールドを確実に行うことができるので、注入作業中、注入 液が外部に洩れて、注液定着式支保部材本体とボアホールの間の隙間に注入液の 充填不良が生じるようなことはなく、よって、従来の如き、パッカーを膨らませ たり、パッカーが破れた場合の漏れ止めをしたり、注液定着式支保部材本体が自 穿孔式の場合のように、ウエスや急結性セメントを詰めたりしなくて済み、現場 での作業負担が大幅に軽減する。
【0049】 また、中空で先端等に1または複数の噴出口が設けられたロックボルト、アン カー、グラウト管等の注液定着式支保部材本体を有する注液定着式支保部材にお いて、注液定着式支保部材本体の手元近くに、軸方向に間隔をあけながら外周面 を包み込むように装着した複数の多孔質弾性部材を設けるとともに、多孔質弾性 部材間の注液定着式支保部材本体に噴出口を穿設する。 これにより、注液定着式支保部材本体を地盤に打ち込んだあと、注入液の注入 を行うと、まず、手元近くの噴出口から多孔質弾性部材間の空間に注入液が入り 、該多孔質弾性部材内にも浸透する。噴出口がそれほど大きくなければ、多孔質 弾性部材が受ける圧力は弱く、浸透速度が遅いので硬化が進む。 その後、注液定着式支保部材本体の先端等の噴出口から注入液がボアホール内 に入り、注液定着式支保部材本体の最も先端寄りの多孔質弾性部材より先端側の 空間が注入液で充填されていく。該空間が注入液で満杯になると最も先端寄りの 多孔質弾性部材に高い圧力が掛かるが、既に、複数の多孔質弾性部材にわたる範 囲が硬化しているので、十分なシールド効果が発揮され、注入液が外部に洩れ出 すことはない。よって、ボアホール内は注入液が満たされた状態で硬化し、所期 の支保強度となるので、従来の如き、使用したパッカーが破れたため漏れ止めを したり、ウエスや急結性セメントを詰めたりしなくて済み、現場作業を簡単に行 える。
【0050】 また、中空で先端等に1または複数の噴出口が設けられたロックボルト、アン カー、グラウト管等の注液定着式支保部材本体を有する注液定着式支保部材にお いて、注液定着式支保部材本体の手元近くに、外周面を包み込むように装着した 1または複数の多孔質弾性部材を設けるとともに、注液定着式支保部材本体の多 孔質弾性部材の装着された箇所に噴出口を穿設したので、注液定着式支保部材本 体を地盤に打ち込んだあと、注入液の注入を行うと、まず、手元近くの噴出口か ら各多孔質弾性部材内に注入液が浸透する。噴出口がそれほど大きくなければ、 多孔質弾性部材が受ける圧力は弱く、浸透速度が遅いので硬化が進む。 その後、注液定着式支保部材本体の先端等の噴出口から注入液がボアホール内 に入り、多孔質弾性部材との間の空間が注入液で充填されていく。該空間が注入 液で満杯になると多孔質弾性部材に高い圧力が掛かるが、既に、多孔質弾性部材 の硬化が或る程度進んでいること、及び、先に多孔質弾性部材に注入液を浸透さ せた噴出口の圧力も高くなって、該多孔質弾性部材を孔壁側に押しつけることか ら十分なシールド効果が発揮され、注入液が外部に洩れ出すことはない。よって 、ボアホール内は注入液が満たされた状態で硬化し、所期の支保強度となるので 、従来の如き、使用したパッカーが破れたため漏れ止めをしたり、ウエスや急結 性セメントを詰めたりしなくて済み、現場作業を簡単に行える。
【0051】 また、ロックボルト、アンカー、グラウト管等の注液定着式支保部材本体と、 注液定着式支保部材本体の外面に装着した1または複数の注入パイプを有する注 液定着式支保部材において、注液定着式支保部材本体の手元近くに、軸方向に間 隔をあけながら外周面を包み込むように装着した複数の多孔質弾性部材を設ける とともに、少なくとも1つの注入パイプが多孔質弾性部材間に開口した噴出口を 有するようにしたので、注液定着式支保部材本体を地盤に打ち込んだあと、注入 パイプを通して注入液の注入を行うと、まず、手元近くの噴出口から多孔質弾性 部材間の空間に注入液が入り、該多孔質弾性部材内にも浸透する。噴出口がそれ ほど大きくなければ、多孔質弾性部材が受ける圧力は弱く、浸透速度が遅いので 硬化が進む。 その後、注入パイプの他の噴出口から注入液がボアホール内に入り、注液定着 式支保部材本体の最も先端寄りの多孔質弾性部材より先端側の空間が注入液で充 填されていく。該空間が注入液で満杯になると最も先端寄りの多孔質弾性部材に 高い圧力が掛かるが、既に、複数の多孔質弾性部材にわたる範囲が硬化している ので、十分なシールド効果が発揮され、注入液が外部に洩れ出すことはない。よ って、ボアホール内は注入液が満たされた状態で硬化し、所期の支保強度となる ので、従来の如き、使用したパッカーが破れたため漏れ止めをしたり、ウエスや 急結性セメントを詰めたりしなくて済み、現場作業を簡単に行える。
【0052】 また、ロックボルト、アンカー、グラウト管等の注液定着式支保部材本体と、 注液定着式支保部材本体の外面に装着した1または複数の注入パイプを有する注 液定着式支保部材において、注液定着式支保部材本体の手元近くに、外周面を包 み込むように装着した1または複数の多孔質弾性部材を設けるとともに、少なく とも1つの注入パイプが多孔質弾性部材の装着された箇所に開口した噴出口を有 するようにしたので、注液定着式支保部材本体を地盤に打ち込んだあと、注入パ イプを通して注入液の注入を行うと、まず、手元近くの噴出口から各多孔質弾性 部材内に注入液が浸透する。噴出口がそれほど大きくなければ、多孔質弾性部材 が受ける圧力は弱く、浸透速度が遅いので硬化が進む。 その後、注入パイプの他の噴出口から注入液がボアホール内に入り、多孔質弾 性部材との間の空間が注入液で充填されていく。該空間が注入液で満杯になると 多孔質弾性部材に高い圧力が掛かるが、既に、多孔質弾性部材の硬化が或る程度 進んでいること、及び、先に多孔質弾性部材に注入液を浸透させた噴出口の圧力 も高くなって、該多孔質弾性部材を孔壁側に押しつけることから十分なシールド 効果が発揮され、注入液が外部に洩れ出すことはない。よって、ボアホール内は 注入液が満たされた状態で硬化し、所期の支保強度となるので、従来の如き、使 用したパッカーが破れたため漏れ止めをしたり、ウエスや急結性セメントを詰め たりしなくて済み、現場作業を簡単に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係る注液定着式支保部材
の外観斜視図である。
【図2】多孔質弾性部材のロックボルトへの装着方法の
説明図である。
【図3】第1実施例の使用状態を示す第1の説明図であ
る。
【図4】第1実施例の使用状態を示す第2の説明図であ
る。
【図5】第1実施例の変形例を示す外観斜視図である。
【図6】注液定着式支保部材の断面図である。
【図7】第1実施例の他の変形例の使用状態説明図であ
る。
【図8】第2実施例の使用状態説明図である。
【図9】第2実施例の変形例構成図である。
【図10】第2実施例の他の変形例構成図である。
【図11】第3実施例の使用状態説明図である。
【図12】第3実施例の変形例構成図である。
【図13】第3実施例の他の変形例構成図である。
【図14】第2実施例と第3実施例を組み合わせた注液
定着式支保部材の構成図である。
【図15】従来のロックボルトの使用例を示す説明図で
ある。
【図16】図15中のパッカーの構成図である。
【図17】他の種類のパッカーの構成図である。
【符号の説明】
30、30A ロックボルト 30B 自穿孔ロックボルト 36、38、40 多孔質弾性部材 32、34、58、60、62、64、66、68、7
0、72、74 噴出口 42、42A、42B、42C、42D 注液定着式支
保部材 44、440 注入パイプ

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロックボルト、アンカー、グラウト管等
    の注液定着式支保部材本体を有する注液定着式支保部材
    において、 注液定着式支保部材本体の手元近くに、軸方向に間隔を
    あけながら外周面を包み込むように装着した複数の多孔
    質弾性部材を設けたこと、 を特徴とする注液定着式支保部材。
  2. 【請求項2】 中空で先端等に1または複数の噴出口が
    設けられたロックボルト、アンカー、グラウト管等の注
    液定着式支保部材本体を有する注液定着式支保部材にお
    いて、 注液定着式支保部材本体の手元近くに、軸方向に間隔を
    あけながら外周面を包み込むように装着した複数の多孔
    質弾性部材を設けるとともに、 多孔質弾性部材間の注液定着式支保部材本体に噴出口を
    穿設したこと、 を特徴とする注液定着式支保部材。
  3. 【請求項3】 中空で先端等に1または複数の噴出口が
    設けられたロックボルト、アンカー、グラウト管等の注
    液定着式支保部材本体を有する注液定着式支保部材にお
    いて、 注液定着式支保部材本体の手元近くに、外周面を包み込
    むように装着した1または複数の多孔質弾性部材を設け
    るとともに、 注液定着式支保部材本体の多孔質弾性部材の装着された
    箇所に噴出口を穿設したこと、 を特徴とする注液定着式支保部材。
  4. 【請求項4】 ロックボルト、アンカー、グラウト管等
    の注液定着式支保部材本体と、注液定着式支保部材本体
    の外面に装着した1または複数の注入パイプを有する注
    液定着式支保部材において、 注液定着式支保部材本体の手元近くに、軸方向に間隔を
    あけながら外周面を包み込むように装着した複数の多孔
    質弾性部材を設けるとともに、 少なくとも1つの注入パイプが多孔質弾性部材間に開口
    した噴出口を有すること、 を特徴とする注液定着式支保部材。
  5. 【請求項5】 ロックボルト、アンカー、グラウト管等
    の注液定着式支保部材本体と、注液定着式支保部材本体
    の外面に装着した1または複数の注入パイプを有する注
    液定着式支保部材において、 注液定着式支保部材本体の手元近くに、外周面を包み込
    むように装着した1または複数の多孔質弾性部材を設け
    るとともに、 少なくとも1つの注入パイプが多孔質弾性部材の装着さ
    れた箇所に開口した噴出口を有すること、 を特徴とする注液定着式支保部材。
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