JPH0746982B2 - 変異酵母の培養法 - Google Patents

変異酵母の培養法

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JPH0746982B2
JPH0746982B2 JP62142350A JP14235087A JPH0746982B2 JP H0746982 B2 JPH0746982 B2 JP H0746982B2 JP 62142350 A JP62142350 A JP 62142350A JP 14235087 A JP14235087 A JP 14235087A JP H0746982 B2 JPH0746982 B2 JP H0746982B2
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JP
Japan
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yeast
caproic acid
mutant yeast
mutant
ethyl caproate
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英治 市川
洋二 秦
聰 今安
孝二 杉並
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Gekkeikan Sake Co Ltd
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Gekkeikan Sake Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、香りの高いアルコール飲料等の製造法に関す
るものである。
さらに詳細には、本発明は、突然変異によって香気成分
のうちカプロン酸及び/又はカプロン酸エチルを多く生
成するようになった変異酵母を用いて、各種アルコール
飲料、食品、さらには、香料を製造する方法に関するも
のである。
一般に、香りは、アルコール飲料や食品の品質を決定す
る重要な要素であり、香気エステルであるカプロン酸エ
チルは、リンゴの香りに似た好ましい香気成分の一つと
なっている。このカプロン酸エチルは、酵母によってカ
プロン酸とエタノールから生成するものであるが、一般
的にはその生成量はあまりにも少い。
即ち、本発明者らの研究の結果、酵母において、カプロ
ン酸エチルの生成の律速となっているのはカプロン酸で
あることが明らかになった。そして、このカプロン酸
は、酵母の脂肪酸生合成系の途中で生成されているが、
カプロン酸として蓄積されずに、次の化合物に変化して
しまうので、カプロン酸から誘導されるカプロン酸エチ
ルの量は、ごくわずかとなる。
そこで、本発明者らは、脂肪酸合成酵素に変異を有し、
カプロン酸の量の多い変異酵母を求めて鋭意研究したと
ころ、これを多く生成する変異酵母を選択取得する方法
を見出し、さらにこの変異酵母を用いて、香りの高いア
ルコール飲料等を製造する方法を開発したものである。
本発明において変異酵母を得るには、変異方法として
は、いかなる方法でもよい。変異の物理的方法として
は、紫外線照射、放射線照射などがあり、化学的方法と
しては、変異剤、例えば、エチルメタンサルホネート、
N-メチル‐N-ニトロ‐N-ニトロソグアニジン、亜硝酸、
アクリジン系色素などの溶液に懸濁させる変異方法があ
る。
本発明においては、これらの変異方法が適宜使用できる
が、変異酵母の選別に特色を有するものである。すなわ
ち変異株の生育培地にセルレニンを含有させなければな
らない。
セルレニンは、脂肪酸合成酵素を阻害する抗生物質とし
て知られており、セルレニンに対して耐性を獲得したと
いうことは脂肪酸合成酵素もしくはその機能に変化が生
じたことを意味している。
そこで、このセルレニン耐性株の性質を検討したところ
カプロン酸を含む中級脂肪酸が親株よりも増加した株が
多数存在することを見出した。
セルレニンの添加は、固体培地、液体培地のいずれでも
よく、25μM程度添加して使用する。
処理酵母としては、清酒酵母、焼酎酵母、ビール酵母、
ワイン酵母、パン酵母のいずれの酵母でもセルレニン耐
性株を得ることができる。
各種酵母を変異処理した後、セルレニン含有培地に移
し、30℃、1週間程度培養して生育した菌株を分離し、
これから、カプロン酸をよく生成する酵母を採用すれば
よい。
ここに得られる変異酵母は、清酒酵母、焼酎酵母、ビー
ル酵母、ワイン酵母、パン酵母のいずれにおいてもカプ
ロン酸をよく生成するようになっているので、これらを
用いて清酒、焼酎、ビール、ワイン、パンなどを製造す
れば、カプロン酸エチルの多いそれぞれの製品を製造す
ることができる。
実施例1 日本醸造協会7号酵母より分離した1倍体酵母(以下K-
7-Hと略す)を、YPD培地(酵母エキス1%、ペプトン2
%、ブドウ糖2%)5mlに植菌し、1日培養した後、菌
体を集菌、洗浄した。この洗浄菌体に、0.2Mリン酸緩衝
液(pH8.0)5ml40%ブドウ糖溶液0.25ml、エチルメタン
サルホネート0.25mlを加え、30℃で1時間ゆっくり攪拌
しながら変異処理を行った。処理後、菌体を滅菌水を洗
浄し、セルレニン(最終濃度25μM)を含むYPD寒天培
地(YPD培地に寒天2%を加えたもの)に塗沫した。こ
の培地に生育した多数のセルレニン耐性株をYNBC培地
(デイフコ製イーストニトロゲンベース0.67%、ブドウ
糖2%、カザミノ酸1%)に植菌し、30℃、3日間培養
して培地中のカプロン酸濃度を測定した。ここで親株に
比して、カプロン酸生産能が向上した株7-C-8を得た。
この菌株は、微工研にFERM-P-8452として寄託されてい
る。7-C-8と親株であるK-7-HをYNBC培地で30℃、3日間
培養した場合の培地中のカプロン酸濃度を第1表に示
す。
第1表のように7-C-8株は親株と比べて約6倍のカプロ
ン酸を生成することがわかった。
実施例2 変異酵母7-C-8(FERM P-8452)および協会7号酵母を用
いて、次の第2表に示す仕込配合で清酒を製造した。
酵母は培養酵母を湿菌体重量で、2gを加え15℃で、15日
間醗酵させた。ここに得られた清酒の成分を第3表に示
す。
この結果、清酒の香気成分の中で、特に重要なものの一
つとされているカプロン酸エチルが親株の約5倍に増加
しており官能検査でもリンゴ様の香りが強く認められ
た。
また、カプロン酸エチルの基質の一つであるカプロン酸
が親株に比べ、約6倍に増加していた。セルレニンは、
脂肪酸合成酵素の阻害剤であることや、酵母においてカ
プロン酸の生合成は、脂肪酸合成酵素によって行なわれ
ることにより、この耐性株は脂肪酸合成酵素に変異が起
って、カプロン酸の生成量が増加したものと考えれる。
実施例3 変異酵母7-C-8(FERM P-8452)およびワイン酵母Saccha
romyces cerevisiae(IAM 4274)でワインを醸造した。
新鮮な甲州種ブドウ果汁にブドウ糖を補糖して、糖分24
%に調整した。この果汁1に対してそれぞれの酵母を
湿菌体重量として2gを加え18℃で7日間醗酵させた。こ
こで得られたワインの成分を第4表に示す。
7-C-8を使用したワインは、カプロン酸エチルがIAM 427
4の5倍と高く、官能的にも、今までのワインとは異な
る新しいタイプのものであった。
実施例4 変異酵母7-C-8(FERM P-8452)およびワイン酵母Saccha
romyces cerevisiae(IAM 4274)を用いてブランデーを
製造した。
新鮮な甲州種ブドウ果汁に、ブドウ糖を補糖して、糖分
を24%に調整した。この果汁1にそれぞれの酵母を湿
菌体重量として2gを加え18℃で7日間醗酵させた。得ら
れた醗酵液をロータリーエバポレーターを用い、減圧下
で蒸留した。これによって得られたブランデーの成分を
第5表に示す。
7-C-8を使用したブランデーはカプロン酸エチル濃度が
高く、官能的にも従来のブランデーとは異なるものであ
った。
実施例5 変異酵母7-C-8(FERM P-8452)およびビール酵母Saccha
romyces uvarum(IFO 0565)を使用してビールを醸造し
た。
麦芽160gに水1を加え、加熱糖化した後、濾過して麦
汁を得た。これにホップ2gを加え、煮沸した後、ホップ
を除き、冷却後加水して全量を1とした。この麦汁1
にそれぞれの酵母を湿菌体重量として2gを加え、15℃
で10日間醗酵した。ここで得られたビールの成分を第6
表に示す。
第6表に示すように、7-C-8で醸造したビールは、カプ
ロン酸エチル濃度が高く、官能的にも今までのビールと
は異なる新しいタイプのビールであった。
実施例6 変異酵母7-C-8(FERM P-8452)およびビール酵母Saccha
romyces uvarum(IFO 0565)を用いてウィスキーを製造
した。麦芽160gに水1を加え、加熱糖化した後濾過し
て麦汁を得た。これを冷却した後加水して全量を1と
した。この麦汁1にそれぞれの酵母を湿菌体重量とし
て2gを加え、15℃で10日間醗酵を行なった。この醗酵液
をロータリー・エバポレーターで減圧下で蒸留してウィ
スキーを得た。ここで得られたウィスキーの成分を第7
表に示す。
第7表に示すように、7-C-8で製造したウィスキーは、
カプロン酸エチル濃度が高く、また官能的にも今までウ
ィスキーとは異なるものであった。
実施例7 変異酵母7-C-8(FERM P-8452)および醸造協会焼酎2号
酵母を使用して、第8表に示す仕込配合で焼酎を製造し
た。
第8表の仕込配合に、培養酵母を、湿菌体重量として2g
を加え、1段仕込を行った。15℃で14日間醗酵させた
後、醪をロータリー・エバポレーターで減圧下で蒸留し
た。得られた焼酎の成分を第9表に示す。
7-C-8を使用した焼酎は、カプロン酸エチルの濃度が高
く、官能的にも新しいタイプの焼酎であった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】突然変異によって香気成分のうちカプロン
    酸及び/又はカプロン酸エチルを多く生成するようにな
    った変異酵母を使用することを特徴とするアルコール飲
    料又はパンの製造法。
  2. 【請求項2】突然変異による香気成分のうちカプロン酸
    及び/又はカプロン酸エチルを多く生成する変異酵母
    が、各種酵母を変異処理し、セルレニン含有培地で、生
    育した菌株から取得されたものである特許請求範囲第1
    項記載のアルコール飲料又はパンの製造法。
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