JPH074716B2 - 工作物用の保持治具とその使用方法 - Google Patents

工作物用の保持治具とその使用方法

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JPH074716B2
JPH074716B2 JP30555090A JP30555090A JPH074716B2 JP H074716 B2 JPH074716 B2 JP H074716B2 JP 30555090 A JP30555090 A JP 30555090A JP 30555090 A JP30555090 A JP 30555090A JP H074716 B2 JPH074716 B2 JP H074716B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はフライス盤やマシニングセンター、その他の工
作機械により、工作物に対して穿孔や溝切り、罫書、測
定などの精密な諸加工を行なうに際し、その工作物を工
作機械の加工テーブル上へ、自づと正確な芯出し状態に
保持する治具と、その使用方法に関する。
<従来の技術> 工作物を工作機械の加工テーブル上へ保持する治具とし
ては、従来から一般的にVブロツクが使用されている。
つまり、その典型例を示した第17図から明白なように、
工作物(1)の加工を行なう爾前準備として、その保持
用のVブロツク(2)とステツプブロツク(3)とを工
作機械の加工テーブル(4)に載置させる一方、その加
工テーブル(4)の断面倒立T字型に開口するキー溝
(5)から、ネジ支柱(6)を固定状態に垂立させると
共に、上記Vブロツク(2)とステツプブロツク(3)
との双方に跨がる押え金(7)をネジ支柱(6)へ挿入
して、その上方からネジ支柱(6)にナツト(8)を螺
合締結することにより、工作物(1)と一緒にその保持
用Vブロツク(2)を加工テーブル(4)上へ位置決め
固定している。
<発明が解決しようとする課題> ところが、このようなVブロツク(2)を治具とする工
作物(1)の保持手段では、そのブロツク(2)の上面
に切り欠かれたV字型の拡開角度(θ)が予じめの一定
であるため、工作物(1)の太さが極めて太い場合に
は、これをその芯出し状態に位置決め保持できないこと
が起り、その意味から工作物(1)に応じた各種のVブ
ロツク(2)を多数作成用意しておき、これを着脱・交
換使用しなければならない。各種の工作物(1)に対し
て汎用的に使うことができないわけである。
又、Vブロツク(2)の下面はフラツト面をなしている
ため、工作物(1)と一緒に加工テーブル(4)へ位置
決め固定させるほかなく、そうすると工作物(1)を着
脱作業するたび毎に、そのVブロツク(2)を工作物
(1)の芯出し状態に一々調整し直さなければならず、
著しく煩雑であって、作業能率の低下や加工のコストア
ツプなどを余儀なくされる結果となる。そして、このこ
とは仮令Vブロツク(2)の上面や下面に磁力を帯有さ
せたとしても、抜本的に改善されるものではない。
<課題を解決するための手段> 本発明はこのような課題の解決を企図しており、そのた
めに役立つ工作物用の保持治具として、金属丸棒材から
断面形状が半円よりも大きく加工形成された一定長さの
かまぼこ型ブロツク本体と、 そのフラツトな下面の偏心位置から連続一体に張り出し
垂下された芯出し凸条とを備え、 その芯出し凸条を工作機械の加工テーブルに開口する断
面倒立T字型のキー溝内へ、上方から抜き差し自在に差
し込み嵌合させるように定めたことを第1の特徴と
し、、 又、同じく金属丸棒材から断面形状が半円よりも大きく
加工形成された一定長さのかまぼこ型ブロツク本体と、 そのフラツトな下面の偏心位置から連続一体に張り出し
垂下された芯出し凸条と、 その芯出し凸条の垂直中心線上に沿って貫通開口された
段付き形態のボルト挿入孔とを備え、 上記芯出し凸条を工作機械の加工テーブルに開口する断
面倒立T字型のキー溝内へ、上方から抜き差し自在に差
し込み嵌合させると共に、 上記ボルト挿入孔から挿入したキヤツプボルトを、上記
加工テーブルのキー溝内に通し入れた断面倒立T字型の
ナツトと螺合締結することにより、上記ブロツク本体を
加工テーブルへ抜け止め状態に位置決め固定するように
定めたことを第2の特徴とする。
更に、その保持治具の使用方法として、断面形状が半円
よりも大きな一定長さのかまぼこ型ブロツク本体と、そ
のフラツトな下面の偏心位置から連続一体に張り出し垂
下する芯出し凸条とを備えた保持治具の合計4個を、共
通する1本の金属丸棒材から加工形成し、 その合計4個の1組として工作機械の加工テーブル上へ
点在分布するように、その各個の上記芯出し凸条を加工
テーブルに開口する断面倒立T字型のキー溝内へ、上方
から抜き差し自在に差し込み嵌合させて、そのブロツク
本体における円弧凸曲状の上面全体により、工作物を自
づと芯出し状態に保持すると共に、 上記ブロツク本体の向きを反転状に差し替えることによ
り、工作物の太さ変化に対処させることを特徴とするも
のである。
<作用> 本発明の上記構成によれば、その保持治具はかまぼこ型
ブロツク本体の下面から張り出し垂下する芯出し凸条を
備えており、その芯出し凸条が工作機械の加工テーブル
に開口するキー溝へ、上方から差し込み嵌合されるよう
に定められているため、その差し込み嵌合させた時には
芯出し凸条を加工テーブルに対するキーとして、そのブ
ロツク本体により支持される工作物を、自づと正確な芯
出し状態に保つことができ、工作物を着脱作業するたび
毎に、その治具による工作物の芯出し状態を調整し直す
必要がない。
又、上記芯出し凸条はブロツク本体の偏心位置に張り出
し形成されており、しかも加工テーブルのキー溝へ抜き
差し操作できるようになっているので、その向きの反転
状に差し替え使用することによって、隣り合う治具の左
化一対づつによる工作物の支持間隔を広狭調整すること
ができ、そのまま工作物の太さ変化に即応し得るのであ
り、工作物に応じた各種の治具を予じめ多数作成用意す
る必要もない。
<実施例> 以下、図面に基いて本発明の詳細を説明すると、第1〜
4図はその工作物用保持治具(A)の基本実施例を表わ
しており、(11)は金属丸棒材(M)から一定長さ
(L)の全体的なかまぼこ型に製作加工されたブロツク
本体であって、その切断端面の断面形状が特に半円より
も若干大きく形成されている。つまり、ブロツク本体
(11)はその丸棒材(M)の直径寸法(D)よりも、若
干小さい一定幅(W)のフラツトな下面(11a)を備え
ていると共に、その円弧凸曲状をなす上面(11b)が、
後述するように工作物(12)の円周面と言わば線接触す
る枕として、その工作物(12)を安定良く保持するよう
になっている。尚、(O)は丸棒材(M)の軸芯を示唆
している。
この点、図例では上記丸棒材(M)の直径寸法(D)と
ブロツク本体(11a)の一定長さ(L)を何れも約50m
m、その下面(11a)の一定幅(W)を約44mmとして各々
寸法化しているけれども、これらの寸法は工作物(12)
における太さや長さなどとの関係を考慮して、その大小
相違する数種類が予じめ製作用意されることになる。因
みに、上記直径寸法(D)と長さ(L)を何れも約50mm
のほか、約75mm及び約100mmとして寸法化した小型品、
中型品並びに大型品の3種類を製作用意すれば、殆んど
の工作物(12)に広く対処することができる。
又、(13)は上記ブロツク本体(11)におけるフラツト
な下面(11a)の偏心位置から連続一体に張り出し垂下
する芯出し凸条であり、その断面形状や大きさが工作機
械の加工テーブル(T)に開口する断面倒立T字型キー
溝(14)の開口上部と正確に嵌合し得る関係として、高
精度に形成されている。つまり、その芯出し凸条(13)
がキーとして、加工テーブル(T)のキー溝(14)へ嵌
合することにより、工作物(12)を自づと芯出し状態に
保持し得るようになっているわけである。但し、その芯
出し凸条(13)はキー溝(14)に対して、特別の工具を
用いることなく、その上方から手先により抜き差し自在
に差し込み嵌合させることも可能である。その芯出し凸
条(13)の垂直中心線(H−H)が上記ブロツク本体
(11)の垂直な直径線(Y−Y)から偏心する一定量
を、符号(X)によって図示している。
(15)は上記芯出し凸条(13)の垂直中心線(H−H)
上に沿って貫通開口された段付き形態のボルト挿入孔で
あり、これには使用上第8〜12図から明白なように、ブ
ロツク本体(11)の上方からキヤツプボルト(16)が抜
き差し自在に挿入されることとなる。その場合、キヤツ
プボルト(16)の径大な頭部(16a)はボルト挿入孔(1
5)の中途段部(15a)に係止して、その頭部(16a)が
ブロツク本体(11)の上面(11b)から張り出さぬよう
に定められている。(17)はそのキヤツプボルト(16)
のネジ軸部(16b)に螺合締結されるナツトであって、
上記加工テーブル(T)のキー溝(14)と対応する断面
倒立T字型をなしており、キー溝(14)内において空転
するおそれがない。
そのため、そのナツト(17)を加工テーブル(T)のキ
ー溝(14)内へ、予じめスライド自在に通し入れた上、
その上方からキヤツプボルト(16)を螺合締結すること
により、ブロツク本体(11)をその芯出し凸条(13)が
キー溝(14)に嵌合した状態として、加工テーブル
(T)の任意位置へ離脱不能に位置決め固定することが
できる。
又、そのキヤツプボルト(16)を若干緩め、キー溝(1
4)に沿ってスライドさせることにより、加工テーブル
(T)に対するブロツク本体(11)の固定位置を変える
ことも可能である。尚、(16c)はキヤツプボルト(1
6)の頭部(16a)に切り欠かれた回動操作工具用の係止
凹溝であり、平面視の正多角形を呈している。
但し、断面形状が半円よりも若干大きなかまぼこ型ブロ
ツク本体(11)における下面(11a)の偏心位置から、
上記加工テーブル(T)のキー溝(14)に対するキーと
して働く芯出し凸条(13)が張り出し垂下された治具
(A)である限り、第6、7図の変形実施例に示すよう
に、上記ボルト挿入孔(15)の設置を省略してもさしつ
かえない。蓋し、その変形実施例の治具(A)にあって
も、これが後述するように工作物(12)と一緒に加工テ
ーブル(T)上へ位置決め固定された時には、その芯出
し凸条(13)が第13図のように加工テーブル(T)のキ
ー溝(14)と嵌合して、そのブロツク本体(11)の上面
(11b)により工作物(12)を自づと芯出し状態に保持
できるからである。
何れにしても、上記ブロツク本体(11)と芯出し凸条
(13)とから成る保持治具(A)は、第5図のように1
本の金属丸棒材(M)から平削り加工された上、その一
定長さ(L)に寸断された合計4個の1組として、工作
物(12)を支持すべく使用されるようになっている。例
えば、各別の金属丸棒材(M)から治具(A)の1個づ
つを製作加工する時には、その丸棒材(M)自身におけ
る寸法精度のバラツキによって、上記治具(A)の加工
精度についても所謂ペアー誤差が生じるため、茲に1本
の共通する金属丸棒材(M)から、上記組として使用す
べき治具(A)を言わば多数個取りする如く、一挙に製
作加工することによって、工作物保持上の芯出し精度を
昂めるのである。
その場合、上記のようにブロツク本体(11)の断面形状
は、半円よりも若干大きく形成されているため、その金
属丸棒材(M)からの削り取りロスを節減でき、所謂材
料取りに有益であるほか、そのブロツク本体(11)には
丸棒材(M)の軸芯(O)が残置しているので、その軸
芯(O)を基準とし、これにマイクロメーターなどを当
てて測定することにより、上記芯出し上の加工精度を検
査・補修するようなことも、極めて容易に行なえること
となる。
上記基本実施例の保持治具(A)によって、工作物(1
2)を工作機械の加工テーブル(T)上へ保持させるに
当っては、その治具(A)の合計4個を1組として使用
し、第8〜12図のように加工テーブル(T)へ点在配置
させるのである。
即ち、工作機械の加工テーブル(T)には多数のキー溝
(14)が、その隣り合う一定の左右相互間隔(P1)を保
って、平行に開口列設されているので、工作物(12)の
太さや長さなどを考慮の上、その工作物(12)に対して
治具(A)の合計4個による安定な支持枕を形作れるよ
うに、各治具(A)の芯出し凸条(13)を任意なキー溝
(14)へ、上方から差し込み嵌合させると共に、そのキ
ー溝(14)へ先に通し入れたナツト(17)に対して、や
はり上方からキヤツプボルト(16)を螺合締結すること
により、ブロツク本体(11)を位置決め固定する。
そうすれば、その治具(A)の合計4個に亘って載置さ
れた工作物(12)の円周面が、ブロツク本体(11)の円
弧凸曲状上面(11b)と言わば線接触した状態のもとに
安定良く支持され、上記キー溝(14)に対する芯出し凸
条(13)のキー嵌合作用とも相俟って、工作物(12)が
自づと正確な芯出し状態に保たれることとなる。
その場合、各治具(A)の芯出し凸条(13)はブロツク
本体(11)から一定量(X)だけ偏心した位置に垂下し
ているため、第10〜12図の総合的な対比から示唆される
ように、そのブロツク本体(11)の向きを反転させて、
隣り合う治具(A)の左右一対づつによる工作物(12)
の支持間隔(S)を広狭調整することができ、、その結
果工作物(12)の太さ変化に即応対処し得るのである。
又、その太さが一定であるとすれば、工作物(12)が加
工テーブル(T)から張り出す高さを低く抑制できるこ
ととなり、その加工上の支持剛性や安定性も昂め得る。
更に、ブロツク本体(11)は上記した通り、半円よりも
大きな断面形状のかまぼこ型をなしているため、工作物
(12)の円周面を加工テーブル(T)からの浮上状態に
支持させやすく、その意味でも工作物(12)の太さ変化
に対処できるのである。
そして、このような作用効果は第6、7図の変形実施例
に示した保持治具(A)にあっても、全く同様に達成す
ることができる。蓋し、上記基本実施例のようなキヤツ
プボルト(16)とそのナツト(17)を用いて、ブロツク
本体(11)を加工テーブル(T)へ位置決めしなくて
も、工作物(12)を第17図のような押え金(7)や、そ
の他の公知なクランプ手段を用いて、その上方から加工
テーブル(T)へ押え付け固定した時には、これと一緒
に保持治具(A)も位置決め固定されることになるから
である。
本発明の場合、治具(A)によって保持された工作物
(12)のクランプ手段としては、従来から公知のものを
広く使用することができるが、特に第14、15図のような
クランプ手段を採用するならば、工作物(12)の全長に
亘る溝切りやその他の加工を支障なく行なえる点で、一
層効果的であると言える。
その効果的なクランプ手段を示した第14、15図におい
て、(18)は正面視のL字型をなして向かい合う左右一
対づつのクランプ台であり、加工テーブル(T)のキー
溝(14)内に通し込まれたナツト(19)と、その上方か
ら螺合締結されたキヤツプボルト(20)とによって、加
工テーブル(T)に据え付け固定される。尚、キヤツプ
ボルト(20)とナツト(19)は上記したキヤツプボルト
(16)及びナツト(17)と同一の構成を備えている。
(21)はそのクランプ台(18)の起立壁部に貫通形成さ
れた複数の水平なネジ孔であり、これには押しボルト
(22)が進退操作自在に螺合されていると共に、その複
数個のネジ孔(21)によって押しボルト(22)の取付高
さを調整できるようになっている。工作物(12)の太さ
変化に応じて、そのネジ孔(21)を選択しつつ、これに
押しボルト(22)を螺入させ、後述の押え金を背後から
押し止めるのである。
又、(23)は工作物(12)の円周面を横方向から拘束す
る押え金であって、これには横方向に沿って延在する長
孔(24)が開口されており、その長孔(24)へクランプ
台(18)から一般的に垂立するスタツドボルト(25)が
貫通されていると共に、上方からナツト(26)によって
固定されるようになっている。(27)はそのスタツドボ
ルト(25)と相俟って押え金(23)を支持する支持ボル
トであり、その押え金(23)の基端部に螺合植立されて
いる。
そのため、押え金(23)を背後から押しボルト(22)に
より押した規制状態として、上記ナツト(26)を締め上
げることにより、その押え金(23)の先端部を工作物
(12)の円周面へ横方向から接触させる如く、その工作
物(12)を固定することができる。そして、その固定状
態では工作物(12)の上方に障害物が全然ないので、そ
の工作物(12)の全長に亘る溝加工などを支障なく行な
えるのである。
又、上記押え金(23)には長孔(24)が開口形成されて
おり、ネジ孔(21)も複数として、その押しボルト(2
3)の取付高さを調整できるようになっているため、工
作物(12)の太さ変化などに対しても、効果的に対応し
得るのである。
何れにしても、工作物(12)を加工テーブル(T)上へ
保持させるに当り、その加工テーブル(T)におけるキ
ー溝(14)の隣り合う左右相互間隔(P1)が、工作物
(12)の太さなどとの相対関係上、広きに過ぎる場合に
は、第16図のような左右相互間隔(P2)の狭いキー溝
(14a)が開口列設された補助テーブル(28)を用意
し、これを上記加工テーブル(T)へ積み重ね状態に据
え付け固定すると共に、その補助テーブル(28)のキー
溝(14a)へ上記と同様に、各治具(A)の芯出し凸条
(13)を差し込み嵌合させて、ブロツク本体(11)によ
って工作物(12)を支持するのである。
(29)は補助テーブル(28)の下面に切り欠き形成され
たキー溝であり、これと上記加工テーブル(T)のキー
溝(14)との相互間に亘って嵌合されたキー(30)によ
って、その補助テーブル(28)が加工テーブル(T)へ
位置決め固定されることになる。その補助テーブル(2
8)や工作物(12)のクランプ手段としては、公知のも
のを広く採用することができる。
尚、図示の実施例では保持治具(A)の合計4個を1組
として使用する旨説明したが、短小な工作物(12)を保
持するような場合には、上記ブロツク本体(11)の長さ
(L)を長く寸法化することにより、治具(A)の合計
2個を1組として、工作物(12)を保持使用することも
可能である。
<発明の効果> 以上のように、本発明に係る工作物用の治具(A)は金
属丸棒材(M)から断面形状が半円よりも大きく加工形
成された一定長さ(L)のかまぼこ型ブロツク本体(1
1)と、 そのフラツトな下面(11a)の偏心位置から連続一体に
張り出し垂下された芯出し凸条(13)とを備え、 その芯出し凸条(13)を工作機械の加工テーブル(T)
に開口する断面倒立T字型のキー溝(14)内へ、上方か
ら抜き差し自在に差し込み嵌合させるように定めてある
ため、冒頭に述べた従来技術の課題を完全に解決できる
効果がある。
即ち、本発明の場合保持治具(A)では工作物(12)を
支持するブロツク本体(11)の下面(11a)から、芯出
し凸条(13)が連続一体に張り出し垂下されており、そ
の芯出し凸条(13)を加工テーブル(T)のキー溝(1
4)へ、上方から差し込み嵌合させるようになっている
ため、その芯出し凸条(13)が加工テーブル(T)への
工作物保持上、キーとして働き、その工作物(12)を自
づと正確な芯出し状態に常時保持させることができるの
であり、その結果従来のように工作物(1)を着脱作業
するたび毎に、そのVブロツク(2)による工作物
(1)の芯出し状態を一々調整し直す必要がなく、所期
する加工作業をすばやく開始できることとなる。その加
工の準備作業性に著しく優れる。
又、その芯出し凸条(13)はブロツク本体(11)の偏心
位置から張り出し垂下されており、しかも加工テーブル
(T)のキー溝(14)へ上方から抜き差し自在に差し込
み嵌合されるようになっているため、そのブロツク本体
(11)の向きを反転させる如く、キー溝(14)へ差し替
え使用することにより、工作物(12)の太さ変化に対処
することができ、その各種工作物(12)に応じた常時安
定な、且つ剛性に富む支持状態を得られるのであり、従
来のように工作物(1)の太さ変化に応じた各種Vブロ
ツク(2)を、予じめ多数作成用意しておく必要もな
い。その意味から量産効果も最大限に期待できることと
なる。
特に、請求項2の構成を採用するならば、上記効果を達
成できることに加えて、その治具(A)のブロツク本体
(11)をキヤツプボルト(16)とナツト(17)により、
加工テーブル(T)へ抜け止め状態に位置決め固定する
ことができるので、これに対して引き続き工作物(12)
を載置させる作業が容易となり、又その工作物(12)を
一層安定・確固に支持できる効果もある。
更に、請求項3に記載の通り、本発明の治具(A)を合
計4個の1組として、これを共通する1本の金属丸棒材
(M)から加工形成するならば、その丸棒材(M)自身
の寸法バラツキによる治具(A)の所謂ペアー誤差を無
くすことができ、その1組を常時均一な高精度に仕上げ
得るため、工作物(12)の芯出し状態を確保する用具と
して著しく有益である。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図は本発明に係る保持治具の基本実施例を示す
正面図、平面図並びに側面図、第4図は第2図の4−4
線断面図、第5図はその金属丸棒材からの加工状態を示
す斜面図、第6図は第2図に対応する保持治具の変形実
施例を示す平面図、第7図は第6図の7−7線断面図、
第8、9図は基本実施例に係る保持治具の使用状態を示
す斜面図と平面図、第10図は第9図の10−10線断面図、
第11、12図は第10図に対応する保持治具の向き反転使用
状態を2種示す断面正面図、第13図は変形実施例に係る
保持治具の使用状態を示す断面正面図、第14図は工作物
のクランプ状態を示す平面図、第15図は第14図の15−15
線に沿う拡大断面図、第16図は補助テーブルの積み重ね
使用状態を示す断面正面図、第17図は第8図に対応する
従来の保持治具を示す斜面図である。 (11)……ブロツク本体 (11a)……下面 (11b)……上面 (12)……工作物 (13)……芯出し凸条 (14)(14a)……キー溝 (15)……ボルト挿入孔 (16)……キヤツプボルト (17)……ナツト (28)……補助テーブル (A)……保持治具 (M)……金属丸棒材 (T)……加工テーブル (X)……偏心量

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属丸棒材(M)から断面形状が半円より
    も大きく加工形成された一定長さ(L)のかまぼこ型ブ
    ロツク本体(11)と、 そのフラツトな下面(11a)の偏心位置から連続一体に
    張り出し垂下された芯出し凸条(13)とを備え、 その芯出し凸条(13)を工作機械の加工テーブル(T)
    に開口する断面倒立T字型のキー溝(14)内へ、上方か
    ら抜き差し自在に差し込み嵌合させるように定めたこと
    を特徴とする工作物用の保持治具。
  2. 【請求項2】金属丸棒材(M)から断面形状が半円より
    も大きく加工形成された一定長さ(L)のかまぼこ型ブ
    ロツク本体(11)と、 そのフラツトな下面(11a)の偏心位置から連続一体に
    張り出し垂下された芯出し凸条(13)と、 その芯出し凸条(13)の垂直中心線(H−H)上に沿っ
    て貫通開口された段付き形態のボルト挿入孔(15)とを
    備え、 上記芯出し凸条(13)を工作機械の加工テーブル(T)
    に開口する断面倒立T字型のキー溝(14)内へ、上方か
    ら抜き差し自在に差し込み嵌合させると共に、 上記ボルト挿入孔(15)から挿入したキヤツプボルト
    (16)を、上記加工テーブル(T)のキー溝(14)内に
    通し入れた断面倒立T字型のナツト(17)と螺合締結す
    ることにより、上記ブロツク本体(11)を加工テーブル
    (T)へ抜け止め状態に位置決め固定するように定めた
    ことを特徴とする工作物用の保持治具。
  3. 【請求項3】断面形状が半円よりも大きな一定長さ
    (L)のかまぼこ型ブロツク本体(11)と、そのフラツ
    トな下面(11a)の偏心位置から連続一体に張り出し垂
    下する芯出し凸条(13)とを備えた保持治具(A)の合
    計4個を、共通する1本の金属丸棒材(M)から加工形
    成し、 その合計4個の1組として工作機械の加工テーブル
    (T)上へ点在分布するように、その各個の上記芯出し
    凸条(13)を加工テーブル(T)に開口する断面倒立T
    字型のキー溝(14)内へ、上方から抜き差し自在に差し
    込み嵌合させて、そのブロツク本体(11)における円弧
    凸曲状上面(11b)の全体により、工作物(12)を自づ
    と芯出し状態に保持すると共に、 上記ブロツク本体(11)の向きを反転状に差し替えるこ
    とにより、工作物(12)の太さ変化に対処させることを
    特徴とする工作物用保持治具の使用方法。
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