JPH0748096B2 - 光偏向素子 - Google Patents

光偏向素子

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JPH0748096B2
JPH0748096B2 JP1-508308A JP50830889A JPH0748096B2 JP H0748096 B2 JPH0748096 B2 JP H0748096B2 JP 50830889 A JP50830889 A JP 50830889A JP H0748096 B2 JPH0748096 B2 JP H0748096B2
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青児 西脇
義尚 武富
真司 内田
孝明 冨田
潤一 麻田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は光の方向を変化させ制御する、または光の集光
点を変位させ制御する装置に関するものである。
背景技術 従来の技術について、例えば「光集積回路(西原浩
他、オーム社」)のp328に記載のLiNbO3導波路を用いた
音響光学ブラックセルや第35回応用物理学関連連合講演
会28a−ZQ−4の講演に示されているSAW光偏向素子に基
づいて説明する。第1図は従来の光偏向素子の構成図を
示す。LiNbO3基板27上にTi拡散導波層28が形成され、入
力プリズム29に入射するレーザ光30は導波層28内を伝搬
する導波光31となり、導波光31はSAW光偏向素子32によ
って透過導波光33と回折導波光34に分離し、それぞれ出
力プリズム35によって放射され、透過光36と回折光37に
なる。回折導波光34の回折角はSAW光偏向素子26によっ
ておこされる弾性波38のピッチによって決まり、SAW光
偏向素子32に加えられる電気信号により回折導波光34の
回折角、すなわち回折光37の放射方向を変えることがで
きる。
しかしながら、このような従来の光偏向素子において以
下の問題点があった。すなわちSAW光偏向素子32によっ
て生じる回折角の変化は微少であり、光を大きく偏向す
ることができなかった。また、偏向されるのは回折光で
ありその入力光30に対するエネルギーの利用効率が低い
ものであった。
発明の開示 本発明はかかる問題点を解消し、光を大きく偏向するこ
とができ、またエネルギーの利用効率の高い、極めて新
規な光偏向素子を提供するものである。
すなわち、本発明は基板上に導電性薄膜を形成し、導電
性薄膜上に透明層を挟んで導波層を形成し、導波層上に
液晶を挟んで表面に透明導電性薄膜の形成された透明基
板を密着させ、導波層には導波光の伝搬方向に沿って周
期構造が形成されており、この周期構造により導波光が
放射されて放射光となり、導電性薄膜と透明導電性薄膜
との間に電圧信号を加えることで放射光の方向を加える
ことを特徴とする。なお、導波層または透明導電性薄膜
の表面には液晶を配向する手段が構成されており、その
配向方向が導波光の伝搬方向と平行または直交すること
を特徴とする光偏向素子である。
また周期構造を同心円状とし、導波光は周期構造に直交
して伝搬し、導波層からの放射光を導波層外の一つもし
くはいくつかの集光点に集光させ、電圧信号により集光
点の位置を変えることを特徴とする。なお、導電性薄膜
または透明導電性薄膜を多くの領域に分割し、各分割領
域に電圧信号を独立して加えることで集光点の位置を変
えてもよい。
図面の簡単な説明 第1図は従来の光偏向素子を示す原理説明図、第2図は
本発明の一実施例の光偏向素子の断面構成図、第3図
(a)(b)は同光偏向素子における信号波の振幅変調
を示す説明図、第4図(a)(b)(c)は本発明にお
ける振幅変調信号による液晶配向方向の変化と屈折率分
布の変化を示す説明図、第5図(a)(b)は本発明に
おける振幅変調信号振幅vと等価導波層厚Teffの関係図
および等価導波層厚Teffと等価屈折率Nの関係図、第6
図(a)(b)は液晶の屈折率異方性による偏光影響を
示す説明図、第7図は本発明の第2実施例における光偏
向素子の断面構成図、第8図は本発明の第3実施例にお
ける光偏向素子の説明図、第9図は本発明の第3実施例
におけるにおける導波光を中心から放射方向に伝搬させ
るための実施例を示す断面説明図、第10図は本発明の第
3実施例における光偏向素子の説明図である。
発明を実施するための最良の形態 以下本発明の実施例を第2図から第10図に基づいて説明
する。第2図は本発明の第1実施例における光偏向素子
の断面構成図である。第2図に示すように、基板1上に
は導電性薄膜2、透明層3を挟んで透明層3よりも高屈
折率の透明層4が形成されている。透明層3上にはグレ
ーティング3Gが形成されており、透明層4の表面にはポ
リイミド等の透明配向膜4Pが形成されている。なお透明
層4は透明配向膜4Pと合わさり導波層として機能する。
透明基板7の表面にはITO等の透明導電性薄膜6が形成
されており、液晶5を挟んで透明配向膜4Pと密着されて
いる。導波層4、4Pを導波する導波光8はグレーティン
グ3Gにより液晶5側に放射される光9と基板1側に放射
される光9′となり、放射光9′は導電性薄膜2または
基板1表面を反射して放射光9に重なる。放射光9の回
折角θ(基板表面の法線10となる角、なお最終的に空気
層に放射されるときの角で表わす)は次式で与えられ
る。
sinθ=N+qλ/Λ …(1) λはレーザー光の波長、Nは導波路の等価屈折率、Λは
グレーティングのピッチ、 qは結合次数であり2ビーム結合の場合q=−1とな
る。
配向膜4Pは導波光8の伝搬方向またはこれと直交する方
向にラビングされており、配向膜表面近傍における液晶
の配向方向もこのラビング方向と一致する。信号波発生
器11により得られる信号波は振幅変調器12により振幅変
調され、その振幅変調信号が導電性薄膜2と透明導電性
薄膜6との間に加えられる。なお、液晶の配向手段を透
明導電性薄膜6の表面に施してもよい。
第3図(a)(b)は信号波13が振幅変調され振幅変調
信号14となる様子を示し、振幅変調信号14のエンベロー
ブ波形は振幅vAを中心に振れている。なお電極に加える
電圧信号は液晶の加水分解の問題から本実施例の様に振
幅変調したほうが好ましいが、信号波13を直接電極に印
加してもよい。
第4図(a)(b)(c)は振幅変調信号による配向方
向の変化と、法線方向の屈折率分布の変化を示す。な
お、一般に液晶5は屈折率異方性を示し、その正常光に
対する屈折率nOは異常光に対する屈折率nEよりも小さ
く、その配向方向の変化は基板法線10(x軸方向)とラ
ビング方向(z軸方向)とを含む平面内で起こる。第4
図(a)(b)(c)は振幅変調信号14の振幅が小さい
時を示し、液晶分子5Aの配向方向は配向膜4P表面に平行
である。従ってTMモードの導波光8がラビング方向(z
軸方向)またはそれに直交する方向(y軸方向、すなわ
ち紙面に垂直な方向)に伝搬すれば、導波光に対する液
晶5の屈折率は正常光に対する屈折率nOに等しい。従っ
てx軸方向に沿った液晶5の屈折率分布はほぼ一様にnO
となり18aの分布を示す。透明層4の膜厚をtFとすると
導波層の等価導波層厚はtFと2つのエバネッセント光の
幅の和で表され、導波層から液晶内ににじみ出るエバネ
ッセント光の幅をta、透明層3内ににじみ出るエバネッ
セント光の幅をt0とした場合Teff=t0+tF+tbとなる。
なお一般に液晶内を伝搬する導波光の伝搬損失は20〜30
dB/cmと大きいが、液晶内のエバネッセント光量の、全
導波光量に対する比率は小さいので導波光全体としての
伝搬損失は小さい。
一方、TEモードの導波光8が配向方向に直交する方向
(y軸方向)に伝搬すれば、導波光に対する液晶5の屈
折率は異常光に対する屈折率nEに等しい。従って、法線
方向に沿った液晶5の屈折率分布は18a′の分布とな
る。この時導波光が導波層から液晶内ににじみ出るエバ
ネッセント光の幅をta′、透明層3内ににじみ出るエバ
ネッセント光の幅をt0′とする。
第4図(b)は振幅変調信号14の振幅を大きくした場合
を示し、5B′に示すように液晶分子の配向方向が配向膜
4P表面と直交する方向(x軸方向)を向く。ただし配向
膜近傍の液晶分子5Bは配向膜4Pによる配向保持力が強く
十分に法線方向を向いていない。従ってTMモードの導波
光8がz軸方向またはy軸方向に伝搬すれば、導波光に
対する液晶5の屈折率は透明導電性薄膜6近傍では異常
光に対する屈折率nEに近く、配向膜表面近傍では正常光
に対する屈折率nOに近い。従って法線方向(x軸方向)
に沿った液晶5の屈折率は18bの分布を示す。この時導
波光が導波層から液晶内ににじみ出るエバネッセント光
の幅をtbとすると、tb>taである。一方TEモードの導波
光8がy軸方向にに伝搬すれば、導波光に対する液晶5
の屈折率は透明導電性薄膜6近傍では正常光に対する屈
折率nOに近く、配向膜表面近傍では異常光に対する屈折
率nEに近い。従って法線方向(x軸方向)に沿った液晶
5の屈折率は18b′の分布を示す。この時導波光が導波
層から液晶内ににじみ出るエバネッセント光の幅をtb
とすると、tb′<ta′である。
第4図(c)は更に振幅変調信号14の振幅を大きくした
場合であり、屈折率分布18b,18b′はそれぞれ18c,18c′
に、エバネッセント光の幅tb、tb′はそれぞれtc、tc
に収束し、tc>tb、tc′<tb′を満たす。
したがって、TEモードの導波光8がy軸方向に伝搬する
場合、振幅変調信号振幅vと等価導波層厚Teffの関係は
第5図(a)の通りである。すなわち、振幅変調信号14
の振幅vが小さい時(v<v0)、膜厚Teffはt0+tF
ta′に等しい。反対に振幅vがv1を越えるとTeff=t0
tF+tc′である。v0<v<v1の時は振幅vの増大と共に
Teffは単調に減少する。従って、振幅vをvAを中心に波
形14のごとく変動させるとTeffはt0+tF+tb′を中心に
変動する波形15となる。
第5図(b)は等価導波層厚Teffと等価屈折率Nの関係
を示し、等価屈折率Nは膜厚Teffの増大に伴い屈折率nO
(透明層3の屈折率nBがnOより大きい場合にはnB)から
導波層の屈折率nFまで単調増加する曲線16となる。前述
のごとく幅Teffがt0+tF+tb′を中心に変動する波形15
を示せば、等価屈折率NはNAを中心に変動する波形17を
示す。
式(1)で示したように、等価屈折率Nの変動は回折角
θの変動として現れるので、Teffの変化により放射光の
回折角が変わる、すなわち振幅変調信号の振幅vを変動
させることで放射光の回折角が変わることになる。振幅
変調信号の振幅vの変動に伴う等価屈折率Nの変動幅は
(nF−nO)×(0.1〜0.3)程度期待でき、仮に0.1の変
動幅が得られたとして回折角θは回折角の変動中心をθ
=45度として約10度程度の偏向が可能である。また配向
保持力の強い導波層表面近傍の液晶の配向方向変化を利
用するので、偏向の応答性も速い。
なお、第5図はTEモードの導波光が配向方向に直交する
方向(y軸方向)に伝搬する場合を例にとって説明した
が、TMモードの導波光8が配向方向(z軸方向)または
それに直交する方向(y軸方向)に伝搬する場合も同様
で、振幅変調信号14の振幅v<v0の時Teff=t0+tF
ta、振幅vがv1を越えるとTeff=t0+tF+to、v0<v<
v1の時は振幅vの増大と共にTeffは単調に増大し、振幅
vをvAを中心に波形14のごとく変動させるとTeffは波形
15と同様にt0+tF+tbを中心に変動する波形を描く。す
なわち振幅変調信号の制御により放射光の偏向が同様に
して実現できる。
なお、一般にエバネッセント光量の導波光量に対する割
合が大きいほど等価屈折率の変動の度合も大きくなるの
で、nO>nBであれば導波光の等価屈折率が変わりやす
く、特に等価屈折率の変動が最も効果的なのはnE>nF
時である。
第6図は液晶の屈折率異方性による導波光及び放射光の
偏向影響を示す説明図である。第6図(a)において8G
は導波光の光線の動きを示し、8Eに示す様に光波は液晶
内に侵み出す。また放射光9は一般に液晶内を斜めに横
切る光線である。第6図(b)において5D、5E、5Gは共
に液晶の屈折率異方性を示す屈折率楕円体であり、それ
ぞれ第4図5A、5B′、5Bに相当し、長さnEの長軸と、長
軸に直交する2つの短軸(長さnO)によって表され、長
軸はxz平面内にある。導波光がz方向に進むTEモード光
であればその電界ベクトルはy軸方向(紙面に垂直)に
あり、TMモード光であればその電界ベクトルはx軸方向
にある。また導波光がy軸方向に進むTMモード光であれ
ばその電界ベクトルはz方向、TMモード光であればその
電界ベクトルはx方向にある。一般に屈折率異方性の媒
質内を伝搬することで直線偏光の光が受ける偏光影響は
光の伝搬方向に直交する平面で屈折率楕円体を切った楕
円形状の切口と直線偏光の振動面の位置関係で決まる。
すなわち振動面と切口楕円の長軸が平行、または直交の
関係にあれば光は偏光影響を受けず直線偏光のままであ
るが、平行、直交関係からずれると楕円偏向となる。従
って屈折率楕円体が5Dの場合、z軸方向またはy軸方向
に伝搬するTMモード、z軸方向に伝搬するTEモードの導
波光の振動面は切口楕円の長軸と直交するので、それら
のエバネッセント光(液晶内に侵み出す光波8E)の直線
偏光性は維持され、y軸方向に伝搬するTEモードの導波
光の振動面は切口楕円の長軸と平行で、そのエバネッセ
ント光の直線偏光性も維持される。従って液晶層を通過
して導波層に戻ってくるエバネッセント光はもとのモー
ドのままであり、液晶による偏光影響はない。同様に、
z軸方向またはy軸方向に伝搬するTMモード、z軸方向
に伝搬するTEモードの導波光からの放射光9の直線偏光
性は維持され、y軸方向に伝搬するTEモードの導波光か
らの放射光の直線偏光性も維持される。
これに対し屈折率楕円体が5Gに示すようにxz平面内でz
軸に対し傾きを持つの場合、z軸方向に伝搬する導波光
のエバネッセント波はTE、TMモードに拘らず直線偏光性
が維持されるが、y軸方向に伝搬するエバネッセント波
はTE、TMモードとも偏光影響を受けて楕円偏光となり、
導波層内に戻ってともにTEモード成分とTMモード成分と
に分離する。同様に、z軸方向に伝搬する導波光からの
放射光は、TE、TMモードに拘らず直線偏光性が維持され
るが、y軸方向に伝搬する導波光に対する放射光はTE、
TMモードとも偏光影響を受けて一般に楕円偏光となる。
従って屈折率楕円体がz軸に対し傾きを持ち導波光がy
軸方向に伝搬する場合は、導波光がTEとTMにモード分離
し、かつそれぞれの導波光から回折角の異なった楕円偏
光の光が放射される。第5図(a)の説明で行ったよう
にTEモードではv0<v<v1で振幅vの増大と共にTeffは
単調減少するのに対し、TMモードでは単調増加する。す
なわち同じ印加信号に対しTEとTMとでTeff変動の極性が
異なり、放射光の偏向方向も逆方向である。よって導波
光がTE、TMに分離する場合、放射角の近接した2つの放
射光が発生し、電圧信号の印加によるそれらの放射光の
偏光方向が互いに逆方向となるので偏光素子としては好
ましくなく、導波方向は配向方向(z軸方向)にある方
がよい。なお、z軸方向に伝搬するTEモードの導波光に
対する液晶の屈折率はxz平面内で液晶の配向方向が変わ
ってもnoのままであり、放射光を偏向させることはでき
ないので、導波光はTMモードでなければならない。
第7図は本発明の第2実施例における光偏向素子の断面
構成図を示す。凹凸のグレーティング1Gが基板1上形成
されており、その上に導電性薄膜2、透明層3を挟んで
透明層3よりも高屈折率の導波層4が形成されている。
透明基板7の表面にはITO等の透明導電性薄膜6が形成
され、液晶5を挟んで導波層4と密着されている。導電
性薄膜2、透明層3および導波層4を合わせてもその膜
厚は薄いので導波層4の表面には凹凸のグレーティング
4Gが残り、これが導波層中の導波光8を放射させると共
に液晶中の液晶分子を配向させる働きを持つ。この場
合、導波方向が配向方向と直交する方向に伝搬する場合
に相当するので導波光のモード分離、放射光の偏光影響
などの問題が存在するが、導波光の放射手段であるグレ
ーティング4Gを液晶の配向手段と兼用できるためポリイ
ミド等の配向手段がいらず、構成が簡単になる。なお、
第2実施例において凹凸のグレーティングの位置は導電
性薄膜2、透明層3の表面等の上にあってもよい。
第8図は本発明の第3実施例における光偏向素子の説明
図を示す。その断面構成図は第1実施例と同じであり、
第1実施例におけるグレーティング3Gが点Oを中心とし
た同心円状をなしており、導波光8をグレーティング3G
に直交して伝搬させ、グレーティングピッチを変調させ
て形成することで導波層からの放射光を導波層外の集光
点Fに集光させれば、導電性薄膜2と透明導電性薄膜6
との間に加えられる電圧信号により引き起こされる放射
光の偏向は直線OFに沿った集光点Fの変位として作用す
る。
第9図は第3実施例において導波光8を同心円のグレー
ティング3Gに直交して伝搬させるための一実施例であ
る。半導体レーザー19からの出射光は集光レンズ20によ
って平行光となり1/4波長板21を経て円偏光の光22とな
る。基板1上には導電性薄膜2、透明層3を挟んで透明
層3よりも高屈折率の導波層4が形成されている。導波
層表面にはフォトレジスト等によって凹凸の同心円状グ
レーティング23が形成されており、円偏光の光22はこの
同心円状のグレーティングカプラ23によって導波層4内
に入力結合され、放射方向に伝搬する導波光8となる。
第10図は本発明の第4実施例における光偏向素子の説明
図を示す。第三実施例と同様に、グレーティング3Gが点
Oを中心とした同心円状をなしており、導波光8をグレ
ーティング3Gに直交して伝搬させ、導波層からの放射光
を導波層外の集光点Fに集光させている。導電性薄膜2
または透明導電性薄膜6は放射方向(径方向)に沿った
直線で例えば24A,24B,24C,24D等の多数の領域に分割さ
れており、それぞれの領域に電圧信号を独立して加える
ことができる。このそれぞれの領域に加えられる電圧信
号の大きさをグレーティング表面3Gを底面とした中空円
柱を用いて表すと、中空円柱を平面で切った切口25の円
周上の点の、グレーティング表面3Gに対する高さ(例え
ば点26A、26Bを底面3Gへの垂線の足として、点25Aと26A
の距離、25Bと26Bの距離)をその円周上の点に対応する
分割領域に加わる振幅変調信号の振幅vとする。点25
A、25Bを結ぶ線は切口25の中心を通り切口平面25と底面
3Gとの交点に直交する。切口25が底3Gと非平行の場合に
は、集光点は点25A、25Bおよび26A、26Bを含む平面内で
点Fから点F′へと移動する。すなわち切口の高さは集
光点の光軸OF方向における変位に関係するが、切口の傾
斜の度合は集光点の光軸直交方向の変位に関係する。よ
って第3実施例で集光点を直線OFに沿ってしか変位でき
なかったものが、24A,24B,24C,24D等の多数の領域に電
圧信号を独立して加えることで、任意の位置への変位が
可能となる。なお、導電性薄膜2または透明導電性薄膜
6の分割方法はその他にも考えられ、必ずしも放射方向
(径方向)に沿った直線で分割する必要はない。
産業上の利用可能性 以上説明したように、本発明の光偏向素子により、導電
性薄膜と透明導電性薄膜との間に加えられる電圧信号に
より導波層表面近傍における液晶の配向方向が変わり、
導波光に対する液晶の屈折率が変わって導波光の等価屈
折率が変わり、導波層からの放射光の回折角が変わるの
で放射光の偏向素子として機能し、その偏光幅は大き
い。また配向保持力の強い導波層表面近傍の液晶の配向
方向変化を利用するので、偏光の応答性は速い。更に、
導波光は液晶側と基板側とにその全てが放射され、基板
側への放射光は基板表面の導電性薄膜を反射し液晶側の
放射光に重なるので液晶側の放射光量は大きくなり、偏
向される光のエネルギーの利用効率は高い。一方、周期
構造を同心円状とし導波光を周期構造に直交して伝搬さ
せ、導波層からの放射光を導波層外の集光点に集光させ
れば、導電性薄膜と透明導電性薄膜との間に加えられる
電圧信号により引き起こされる放射光の偏向を集光点の
変位として作用させることができる。特に導電性薄膜ま
たは透明導電性薄膜を多数の領域に分割し電圧信号を独
立して加えることで、集光点を任意の位置へ変位させる
ことが可能となる。以上の効果により、本発明は新規な
偏向素子、可変焦点素子として実用的に極めて有効であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 麻田 潤一 大阪府茨木市南春日丘6丁目9番39号

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に導電性薄膜を形成し、前記導電性
    薄膜上に直接もしくは透明層を挟んで導波光を伝搬する
    導波層を形成し、前記導波層上に液晶を挟んで表面に透
    明導電性薄膜の形成された透明基板を密着させ、前記導
    波層には導波光の伝搬方向に沿って周期構造が形成され
    ており、この周期構造により前記導波光が放射されて放
    射光となり、前記導波層に前記液晶を配向する手段を構
    成し、前記導電性薄膜と透明導電性薄膜との間に電圧信
    号を加えることで前記放射光の方向を変えることを特徴
    とする光偏向素子。
  2. 【請求項2】基板上に導電性薄膜を形成し、前記導電性
    薄膜上に直接もしくは透明層を挟んで導波光を伝搬する
    導波層を形成し、前記導波層上に液晶を挟んで表面に透
    明導電性薄膜の形成された透明基板を密着させ、前記導
    波層には導波光の伝搬方向に沿って周期構造が形成され
    ており、この周期構造により前記導波光が放射されて放
    射光となり、前記周期構造を導波層の表面の凹凸溝と
    し、この周期溝を配向手段として前記液晶を配向し、前
    記導電性薄膜と透明導電性薄膜との間に電圧信号を加え
    ることで前記放射光の方向を変えることを特徴とする光
    偏向素子。
  3. 【請求項3】前記導電層の屈折率が前記液晶の正常光に
    対する屈折率よりも大きいことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の光偏向素子。
  4. 【請求項4】前記液晶の正常光に対する屈折率が前記透
    明層の屈折率よりも大きいことを特徴とする請求項1、
    2または3に記載の光偏向素子。
  5. 【請求項5】前記電圧信号が振幅変調波であることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光偏向素子。
  6. 【請求項6】前記液晶の配向手段による配向方向が前記
    導波光の伝搬方向と平行または直交することを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載の光偏向素子。
  7. 【請求項7】前記液晶の配向手段による配向方向が前記
    導波光の伝搬方向と平行の場合には前記導波光がTMモー
    ドであることを特徴とする請求項6に記載の光偏向素
    子。
  8. 【請求項8】前記周期構造を同心円もしくはスパイラル
    状とし、前記導波光は前記周期構造に直交して伝搬し、
    前記導波層からの放射光を導波層外の一つもしくはいく
    つかの集光点に集光させ、前記電圧信号により前記集光
    点の位置を変えることを特徴とする請求項1〜7のいず
    れかに記載の光偏向素子。
  9. 【請求項9】前記導電性薄膜または透明導電性薄膜を多
    くの領域に分割し、前記各分割領域に電圧信号を独立し
    て加えることで前記集光点の位置を変えることを特徴と
    する請求項8に記載の光偏向素子。
  10. 【請求項10】前記分割領域を導波光伝搬方向に沿った
    分割線によって区切られる扇形状とすることを特徴とす
    る請求項9に記載の光偏向素子。
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