JPH0748368B2 - 複合イオンビーム照射方法及び照射装置 - Google Patents

複合イオンビーム照射方法及び照射装置

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JPH0748368B2
JPH0748368B2 JP1327393A JP32739389A JPH0748368B2 JP H0748368 B2 JPH0748368 B2 JP H0748368B2 JP 1327393 A JP1327393 A JP 1327393A JP 32739389 A JP32739389 A JP 32739389A JP H0748368 B2 JPH0748368 B2 JP H0748368B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は質量分折器によって複合ビームを各ビームに分
離し、互いに完全に分離したイオンビームにより形成し
た薄膜の高機能化を行って薄膜と基板のミキシング及び
薄膜の表面改質を目的とするイオンビームの照射方法及
び照射装置に関する。
(従来の技術) 従来、イオンビームによる薄膜の高機能化とは、スパッ
タリング、真空蒸着、電子ビーム蒸着等の成膜技術によ
り予め基板上に形成した薄膜を、イオンビームで照射す
ることにより薄膜と基板の付着力の強化、薄膜表面の摩
擦係数の改善等を行う技術である。
前述の付着力の強化は、前述の成膜技術で基板表面に形
成した薄膜にイオンビームを照射することにより、基板
表面とこの基板に接触している薄膜の原子との間でミキ
シングが行われ、薄膜の付着力が強化されるものであ
る。
また、薄膜表面の摩擦係数の改善は、例えばゴム製品の
表面に金属原子のスパッタリングを行い、ゴム材の表面
は金属の薄膜とし、金属の摩擦係数(ゴムの摩擦係数よ
り小さい)とすることにより、表面の摩擦係数の改善を
行うものである。
従来、前述の成膜と高機能化は別々に行っていたもので
あるが、最近、電子ビーム蒸着とイオンビーム照射を同
時に行う技術(装置)が提案されている。これは2種類
の装置を組み合わせ、成膜と高機能化とをそれぞれの装
置で同時に行うものである。
(発明が解決しようとする課題) 前述の成膜技術では2種類以上の成膜装置の組み合わせ
であるので、装置が大型で複雑であり、従って高価とな
ってしまう。
また、前者の成膜後にミキシングを行う方法では、既に
成膜完了して厚くなった薄膜にイオンビームを照射せし
めるので、イオンビームのエネルギーを増加させる必要
がある。通常200〜400keVのエネルギーのビームが必要
である。
更に、従来の成膜とミキシングとを同時に行う装置で
は、通常、質量分析器が設けられていないので、例えば
N2 +とN+とが混在している混在ビームでミキシングを行
うことになり、最初から発生していたN+と、N2 +が基板1
1に衝突して発生したN+とはエネルギー量に差があるた
め、工事終了後の解析や品質管理が困難である。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたも
ので、小型の装置で、低エネルギーで必要な成膜及び高
機能化を行う方法及び装置を提供することを課題とす
る。
(課題を解決するための手段) 本発明による複合イオンビーム照射方法は、1個のイオ
ン源から質量の異なる2種類のイオンが混在した複合イ
オンビームを発生させ、この複合イオンビームを単独の
第1、第2イオンビームに分離し、前記第2イオンビー
ムより質量の大きい前記第1イオンビームをターゲット
に照射することによって、前記ターゲットから発生した
ターゲット原子により前記ターゲットに対応して設けら
れた基板上にターゲット原子層の薄膜を成膜すると同時
に、ビームスキャナーを介して前記基板上に前記第2イ
オンビームを照射し前記ターゲット原子層の薄膜にミキ
シングを行う際に、前記ターゲット及び基板に互いに異
なるレベルの電圧を供給して前記各イオンビームの速度
を制御する方法である。
また、本発明による複合イオンビーム照射装置は、スパ
ッタリングにより基板上に薄膜を形成させる装置におい
て、2種類のイオンよりなる複合イオンビームを発生さ
せる1個のイオン源と、この複合イオンビームの軌道上
に設けられ前記複合イオンビームをそれぞれの単独の第
1、第2イオンビームに分離させる質量分析器と、分離
された各単独イオンビームの軌道をそれぞれ修正する複
合イオンビーム偏向装置と、前記基板に照射する前記第
1イオンビームより質量の小さい第2イオンビームの軌
道を偏向させて基板上の全面に走査して照射するための
ビームスキャナーと、前記基板側に向けて傾斜し前記第
1イオンビームが照射されるターゲットと、前記ターゲ
ット及び基板に接続され互いに異なる電圧レベルの電圧
源とを備えた構成である。
(作 用) 本発明による複合イオンビーム照射方法及び照射装置に
おいては、1個のイオン源で2種類のイオンビームを発
生させ、この複合イオンビームを引き出し、加速して質
量分析器を通過させると、それぞれの原子の原子量(例
えばNは14、Arは40)に応じた質量数とそれぞれの電荷
数に応じた数値(質量数電荷数)に対応して異なった曲
率半径の円を描いて通過する。
このようにして分離されて出力したそれぞれのイオンビ
ームは複合イオンビーム偏向装置によりそれぞれ軌道修
正されて、一方のイオンビームはターゲットを照射し、
ターゲット原子をスパッタさせ、ターゲットに対向して
置かれた規板上にターゲット原子の薄膜を形成させると
同時に、他方のイオンビームは基板上を照射することに
より、薄膜形成の最初から同時にイオンビームミキシン
グを起こし、基板と薄膜の付着強度を向上させる等の薄
膜の高機能化を同時に行うことができる。
さらに、前述の状態で、前記基板及びターゲットには、
正電圧又は負電圧のいずれかを印加しているため、この
逆電圧のレベルに応じてイオンビームの速度を減速する
ことができ、各イオンビームの一部の重合を完全に避け
ることができることにより、ターゲットには例えばAr+
ビームのみを、基板にはN2 +ビームのみを照射すること
で、高効率のイオンビームミキシングを得ることができ
る。
(実施例) 以下、図面と共に本発明による複合イオンビーム照射方
法及び照射装置の好適な実施例について詳細に説明す
る。まず、イオン源1には2種類のイオン源ガス(例え
ばAr、N2)を導入する第1、第2ガス導入管1a,1bが設
けられている。このイオン源1のイオン放出口1cの外側
には放出されたイオン(Ar+、N2 +)を加速して複合イオ
ンビーム3とする加速電極2が設けられている。この加
速電極2の出力側には前記複合イオンビーム3の軌跡上
に質量分析器4が設けられている。この質量分析器4の
出力端4aには分離された第1イオンビームとしてのAr+
イオンビーム5と第2イオンビームとしてのN2 +イオン
ビーム6の軌跡を別個に微調整するための2組の電圧源
V1,V2で構成された複合イオンビーム偏向装置7が設け
られている。
この複合イオンビーム偏向装置7を通過した各イオンビ
ーム5,6のうち、一方の質量の大きいAr+イオンビーム5
はそのまま直進してターゲット8を照射してスパッタ原
子9を発生させ、他方の質量の小さいN2 +イオンビーム
6はビームスキヤナー10を通過して基板11を照射する。
前記の質量分析器4はイオンビームの軌跡と垂直方向に
印加された磁場を有するもので、この磁場を通過するイ
オンビーム5,6は、加速された電圧が同じであればその
原子特有の原子量(質量数)とイオンの電荷数との比に
対応した曲率半径ρで湾曲した軌跡を描く。例えばAr+
(ρ1)とN2 +(ρ2)の場合には ρ1/ρ2=40/28≒1.2 となりAr+イオンビーム5とN2 +イオンビーム6の軌跡は
分離する。
さらに、前記複合イオンビーム偏向装置7はそれぞれ独
立した2組の電場を構成する電極7a,7bを有していると
共に、前記ターゲット8には逆電圧である第1正電圧V3
が接続され、前記基板11には逆電圧である第2正電圧V4
が接続されている。
なお、前述のターゲット8のAr+イオンビーム5による
照射面は基板11の方向に傾斜しており、Ar+イオンビー
ム5の照射により発生するスパッタ原子9により基板11
上に薄膜が形成される。
前述のイオン源1からターゲット8、基板11までのイオ
ンビームの軌跡は図示しない容器内に収容されて10-5〜
10-6Torrの真空状態に保持されているものである。
本発明による複合イオンビーム照射方法及び照射装置は
前述したように構成されており、以下にその動作につい
て説明する。
まず、イオン源1のガス導入管1a,1bからそれぞれ異な
ったガスを導入する。本実施例ではArガスとN2ガスを使
用している。この結果、イオン源1からはAr+とN2 +のイ
オンが混在した複合イオン出力される。この複合イオン
を加速電極2で加速して複合イオンビーム3とする。こ
の複合イオンビーム3は質量分析器4に入力され、そこ
に印加されている磁場B(図示せず)により各イオン原
子の原子量及び荷電されている電荷数に応じて磁場B方
向と垂直方向に湾曲された軌跡を描くことになる。
この場合、各イオンの受ける力Fは F=qvB=m(d2x/dt2) q:イオンの電荷量で、 1価イオンでは1.6×10-19クローン 2価イオンでは2×1.6×10-19クローン v:イオンビームの速度(m/sec) B:磁場の強さ(Wb/m2) m:イオンの質量で、 N+では m=14×938MeV N2+では m=28×938MeV Ar+では m=40×938MeV この力Fにより、イオンビームはその原子特有の前記の
質量数/電荷数に対応した曲率半径で湾曲した軌道を描
くので、同一点から入力した2種類のイオンビーム5,6
の軌道は分離され、異なつた点から出力する。
このようにして分離されたAr+イオンビーム5及びN2 +イ
オンビーム6は複合イオンビーム偏向装置7のそれぞれ
の電場によってその軌道が修正される。
軌道を修正された重い方のAr+イオンビーム5は直進し
てターゲット8を照射し、ターゲット8の材質のスパッ
タ原子9を放射させる。このスパッタ原子9は基板11の
表面に薄膜を形成する。
一方、同じく軌道を修正された軽い方のN2 +イオンビー
ム6はビームスキャナー10で基板11の全面を走査するよ
うに偏向され、基板11の全面を照射する。
この場合、Ar+イオンビーム5によるターゲット8の照
射とN2 +イオンビーム6による基板11の照射とは同時に
行われているので、スパッタ原子9による基板11上の成
膜は、成膜が進行しながら同時にミキシングが行われて
いる。
また、前述の場合、前記ターゲット8及び基板11には、
互いに異なるレベルの逆電圧の電圧源である第1正電圧
V3及び第2正電圧V4が接続されているため、各Ar+イオ
ンビーム5及びN2 +イオンビーム6の速度を減速させる
ことができ、最適の電圧レベルに調整することによっ
て、前記各ビーム5,6の一部の重合状態を解消し、各ビ
ーム5,6を完全に独立した状態とすることができる。
尚、前記ターゲット8及び基板11には、前述の正電圧に
限らず、逆電圧としての負電圧の場合もある。
(発明の効果) 本発明による複合イオンビーム照射方法及び照射装置
は、以上のように構成されているため、次のような効果
を得ることができる。すなわち、従来は2台のイオンビ
ーム照射装置で成膜とミキシングを別々に行っていた
が、本発明の方法(装置)では1台のイオンビーム照射
装置で成膜とミキシングと異なる動作を同時に進行せし
めるので、ビームエネルギーも少なくて済み、装置の小
型化が可能であると共に、ターゲットと基板に対して、
逆電圧である正電圧が印加されているため、各ビームの
減速を行うことができ、各ビームの一部の重合を避け、
各ビームの完全な分離を行うことができ、成膜及びミキ
シングの品質向上を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による複合イオンビーム照射方法及び装
置を示す概略構成図である。 1はイオン源、3は複合イオンビーム、4は質量分析
器、5,6はイオンビーム、7は複合イオンビーム偏向装
置、8はターゲット、10はビームスキャナー、11は基
板、V3,V4は正電圧(電圧源)である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1個のイオン源(1)から質量の異なる2
    種類のイオンが混在した複合イオンビーム(3)を発生
    させ、この複合イオンビーム(3)を単独の第1、第2
    イオンビーム(5,6)に分離し、前記第2イオンビーム
    (6)より質量の大きい前記第1イオンビーム(5)を
    ターゲット(8)に照射することによって、前記ターゲ
    ット(8)から発生したターゲット原子により前記ター
    ゲット(8)に対応して設けられた基板(11)上にター
    ゲット原子層の薄膜を成膜すると同時に、ビームスキャ
    ナー(10)を介して前記基板(11)上に前記第2イオン
    ビーム(6)を照射し前記ターゲット原子層の薄膜にミ
    キシングを行う際に、前記ターゲット(8)及び基板
    (11)に互いに異なるレベルの電圧を供給して前記各イ
    オンビーム(5,6)の速度を制御することを特徴とする
    複合イオンビーム照射方法。
  2. 【請求項2】複合イオンビーム照射により基板(11)上
    に薄膜を形成させる装置において、2種類のイオンより
    なる複合イオンビーム(3)を発生させる1個のイオン
    源(1)と、この複合イオンビーム(3)の軌道上に設
    けられ前記複合イオンビーム(3)をそれぞれの単独の
    第1、第2イオンビーム(5,6)に分離させる質量分析
    器(4)と、分離された各単独イオンビーム(5,6)の
    軌道をそれぞれ修正する複合イオンビーム偏向装置
    (7)と、前記基板(11)に照射する前記第y1イオンビ
    ーム(5)より質量の小さい第2イオンビーム(6)の
    軌道を偏向させて基板(11)上の全面に走査して照射す
    るためのビームスキャナー(10)と、前記基板(11)側
    に向けて傾斜し前記第1イオンビーム(5)が照射され
    るターゲット(8)と、前記ターゲット(8)及び基板
    (11)に接続され互いに異なる電圧レベルの電圧源
    (V3,V4)とを備えたことを特徴とする複合イオンビー
    ム照射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6176665A (ja) * 1984-09-21 1986-04-19 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 蒸着膜形成装置

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