JPH0748692B2 - 光ビーム追尾装置 - Google Patents

光ビーム追尾装置

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JPH0748692B2
JPH0748692B2 JP1037173A JP3717389A JPH0748692B2 JP H0748692 B2 JPH0748692 B2 JP H0748692B2 JP 1037173 A JP1037173 A JP 1037173A JP 3717389 A JP3717389 A JP 3717389A JP H0748692 B2 JPH0748692 B2 JP H0748692B2
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卓 原田
勘四郎 樫木
賢一 荒木
交二 安川
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株式会社エイ・ティ・アール光電波通信研究所
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、光空間通信装置において受信光の光ビームを
追尾するための光ビーム追尾装置に関する。
[従来の技術] 第5図は従来例の光空間通信装置のブロック図である。
第5図において、相手局から送信される信号光は光アン
テナ1で集束された後、光偏向器2、光結合器3、並び
に、例えば太陽光などの背景雑音光(以下、背景光とい
う。)の帯域を制限するために所定の通過帯域を有する
帯域通過フィルタである光フィルタ4を介して、ビーム
スプリッタ5に入射される。ビームスプリッタ5は、入
射された受信光の例えば約1%の信号電力を有する信号
光を捕捉検出器6に出力するとともに、約99%の信号電
力を有する信号光をビームスプリッタ7に出力する。ビ
ームスプリッタ7は、該ビームスプリッタ7に入射され
た受信光の例えば約90%の信号電力を有する信号光を光
信号検出器8に出力するとともに、約10%の信号電力を
有する信号光を追尾検出器9に出力する。
捕捉検出器6はイメージセンサを備え、上記イメージセ
ンサを用いて上記光検出器8及び追尾検出器9の受光の
ための中心軸からの上記入射された受信光の偏向方向及
び偏向角度を検出して、該偏向方向及び偏向角度の情報
を光アンテナ方向制御装置10に出力する。これらの情報
に基づいて、光アンテナ方向制御装置10は、受光される
信号光が概ね上記中心軸の近傍となるように光アンテナ
1を所定の2軸方向に回転させて、該光アンテナ1の送
受光方向を制御する。
追尾検出器9は、第7図に示すように、それぞれ例えば
アバランシェフォトダイオードにてなる4個の光検出器
9aないし9dを有する公知の4象限受光素子を備え、上記
各光検出器9aないし9dからそれぞれ出力される各信号電
圧e1ないしe4を信号処理回路11に出力する。これに応答
して信号処理回路11は、入力された上記各信号電圧e1
いしe4から第7図の低域通過フィルタ(以下、LPFとい
う。)22aないし22dによってそれぞれ低周波成分e1′な
いしe4′を抽出し、この低周波成分e1′ないしe4′に基
づいて次式で表される正規化誤差電圧Vx及びVyを算出し
て光偏向器制御装置12に出力する。
Vx=(e1′+e4′−e2′−e3′)/(e1′+e2′+e3′+e4′) ……(1) Vy=(e1′+e2′−e3′−e4′)/(e1′+e2′+e3′+e4′) ……(2) 光偏向器制御装置12は、上記正規化誤差電圧Vx及びVyに
基づいて公知の通り受信光に対する光偏向器2の傾斜角
度を変化させるなどして、受信光が上記中心軸に位置す
るように制御する。
光信号検出器8は入射された信号光を検出して電気信号
に変換し、該電気信号を復調器13に出力する。これに応
答して、復調器13は、該電気信号に対して強度変調信号
に対する復調及び波形成形等の処理を行い、例えば100M
b/sの伝送速度を有する情報信号であるデジタル受信信
号に変換して受信信号処理装置14に出力する。
一方、送信信号発生装置15は、例えば100Mb/sの伝送速
度を有する情報信号であるデジタル送信信号を変調器16
に出力する。これに応答して変調器16は、入力されたデ
ジタル送信信号に基づいて強度変調した駆動電流をレー
ザ駆動装置17を介して半導体レーザ18に出力する。レー
ザ18は、入力された駆動電流に応答して送信信号光を発
生して光結合器3に出力する。光結合器3は、入射され
た送信信号光を、光偏向器2から出力される受信信号光
の光軸と同一又は一定角度だけずれた軸方向であって受
信信号光とは逆の方向で、光偏向器2、並びに光アンテ
ナ1を介して相手局に送信する。
第6図(A)は、追尾検出器9を用いた光ビームの到来
角度検出方法を示す原理図であり、第6図(B)は上記
追尾検出器9の正面図である。
第6図(A)において、受信された光ビーム100が光ア
ンテナ1によって集光され、該集光された光ビーム100
により追尾検出器9上に光スポット110が結像する。こ
れに応答して追尾検出器9の各光検出器9aないし9dはそ
れぞれ、入射される光信号を検出して、検出した信号電
圧e1ないしe4を出力する。
ここで、もし光アンテナ1の光軸と、上記光ビーム100
の到来方向が一致するとき、追尾検出器9の各光検出器
9aないし9eからそれぞれ出力される信号電圧e1ないしe4
が同一となる。一方、もし光アンテナ1の光軸と、上記
光ビーム100の到来方向が一致していなければ、第6図
(A)及び(B)において点線で示すように、光ビーム
100aによる光スポット110aの中心と、追尾検出器9の中
心が一致しなくなり、各光検出器9aないし9eからそれぞ
れ出力される信号電圧e1ないしe4に差を生じる。従っ
て、この差に基づいて、受信された光ビームの到来角度
を検出することができる。
各光検出器9aないし9dからそれぞれ出力される信号電圧
e1ないしe4はそれぞれ、第7図に示すように、信号処理
回路11に入力された後、プリアンプ21aないし21d、並び
に例えば約数kHzのカットオフ周波数を有するLPF22aな
いし22dを介して演算回路23に入力される。演算回路23
は、上記各信号電圧に基づいて、上記(1)式及び
(2)式の演算を行い、演算された正規化誤差電圧Vx,V
yを光偏向器制御装置12に出力する。これに応答して光
偏向器制御装置12は、正規化誤差電圧Vx,Vyに基づいて
それぞれ、第7図の追尾検出器9の水平方向(以下、x
方向という。)に対応する方位角と、該検出器9の垂直
方向(以下、y方向という。)に対応する仰角を推定
し、受信光が上記中心軸に位置するように光偏向器2を
制御する。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述の従来例の光空間通信装置において
は、受信される信号光とともに、例えば太陽光などの強
力な背景光を受信したとき、追尾検出器9の各光検出器
9aないし9dの出力端における上記雑音光による直流成分
が、信号光による直流成分よりも極めて大きくなるた
め、正規化誤差電圧Vx,Vyの信号電圧対雑音電圧比(以
下、SN比という。)が大幅に低下し、信号光の光ビーム
を追尾することができなくなる。すなわち、上述の光空
間通信装置は、上記強力な背景光を受信する場合には光
ビームの追尾が不可能であり、従って通信もできなくな
る。また、背景光が去った時点で光ビームの捕捉及び追
尾をやり直す必要がある。
上記問題点を解決するための方法として、ビーコン方式
が知られており、この方式では、太陽光などの背景光の
受信時に、相手局において、情報信号に代えて例えば数
10kHzの正弦波信号で光信号を変調して得られた光ビー
コン信号を送信し、これに対して自局において、追尾検
出器9の各光検出器9aないし9dから出力される信号か
ら、上記正弦波信号の周波数成分を帯域通過フィルタ
(以下、BPFという。)を用いて抽出し、上記周波数成
分に基づいて、光ビームの追尾を行う。
しかしながら、このビーコン方式において双方向通信を
行うためには、相手局において追尾を行うための正弦波
信号で変調された光信号と、情報信号光とを送信するた
めに、2系統の光学系が必要となるという問題点があっ
た。例えば太陽光などの背景光の受信時のみ、双方向通
信をあきらめ、光ビームの追尾のみを行うにしても、情
報信号に代えて正弦波信号で光信号を変調するので、自
局において情報信号を受信する信号処理回路を正弦波信
号を受信する信号処理回路に置き換えなければならない
という問題点があった。
本発明の目的は以上の問題点を解決し、情報信号を含む
信号光の受信時において、太陽光などの比較的強い背景
光を受信し、かつ信号光の電力が従来例に比較して小さ
い場合であっても、上記信号光の光ビームを安定に追尾
することができる光ビーム追尾装置を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明に係る光ビーム追尾装置は、所定の伝送ビットレ
ートの情報信号であるデジタル信号で変調された光信号
を受信し、上記光信号を電気信号に光電変換して出力す
る受信手段と、 上記受信手段から出力される電気信号から直流成分を除
去するように高域通過ろ波して出力する第1のろ波手段
と、 上記第1のろ波手段から出力される電気信号に対して所
定の非線形操作を行うことにより、上記伝送ビットレー
トと同一の周波数のタイミング成分を抽出して当該タイ
ミング成分を含む電気信号を出力する非線形手段と、 上記タイミング成分の周波数と実質的に同一の中心周波
数と所定の通過帯域幅を有して、上記非線形手段から出
力される電気信号を帯域通過ろ波して出力する第2のろ
波手段と、 上記第2のろ波手段から出力される電気信号を検波する
ことにより、上記タイミング成分を直流成分に周波数変
換するとともに、上記タイミング成分以外の周波数成分
をより低い周波数に周波数変換して出力する検波手段
と、 上記検波手段から出力される電気信号のうち、直流成分
である上記タイミング成分を低域通過ろ波して出力する
第3のろ波手段と、 上記第3のろ波手段から出力されるタイミング成分に基
づいて上記受信手段によって受信された光信号の光ビー
ムを追尾する追尾手段とを備えたことを特徴とする。
[作用] 以上のように構成された光ビーム追尾装置の上記受信手
段の出力において、所定の伝送ビットレート(以下、伝
送ビットレートをfo[bps]とする。)の情報信号であ
るデジタル信号の電力は、例えば第3図(A)に示すよ
うに、直流成分から周波数foまでの連続的なスペクトル
成分からなる一方、背景光による雑音電力は、比較的大
きい直流成分と、上記受信手段の光電変換によって生じ
当該背景光の雑音電力に比例し上記直流成分よりは小さ
くかつ周波数に無関係なランダム雑音成分である白色シ
ョット雑音成分とからなる。さらに、上記受信手段の出
力においては、実際上、上記受信手段の回路によって生
じる周波数に無関係で直流成分から高周波まで連続的な
スペクトル成分である熱雑音成分が存在する。
第7図の従来技術の装置においては、この状態のスペク
トル成分に対してLPF22a,22b,22c,22dによって、実質的
に上記白色ショット雑音成分と熱雑音成分とを含む高域
雑音を除去し、追尾信号成分(直流成分)として、デジ
タル信号の直流成分と背景光による雑音成分とが加算さ
れることになる。もし、背景光による雑音成分の電力が
デジタル信号の直流成分の電力よりも大きい場合、デジ
タル信号は背景光に隠れてしまい、デジタル信号でなく
背景光を追尾することになり、上記光信号の光ビームを
全く追尾することができない。
一方、本発明によれば、上記第1のろ波手段により背景
光による雑音成分の比較的大きな直流成分を除去するこ
とができ、次いで、上記非線形手段により、上記伝送ビ
ットレートと同一の周波数のタイミング成分を抽出して
当該タイミング成分を含む電気信号を出力することがで
き、この電気信号を上記第2のろ波手段を通過させて上
記白色ショット雑音成分と熱雑音成分の大部分を除去し
た後、上記検波手段によって検波することにより上記タ
イミング成分を直流成分に周波数変換して、さらに上記
第3のろ波手段により低域通過ろ波することにより上記
タイミング成分のみを抽出することができ、抽出したタ
イミング成分に基づいて光ビームの追尾を行うことがで
きる。すなわち、本発明では、背景光の比較的大きな直
流成分を除去することができ、その後上記非線形手段に
よって抽出されたタイミング成分を検波して直流成分に
周波数変換することにより、背景光の雑音を実質的に除
去したタイミング成分を得ることができる。
なお、上記非線形手段による処理によって、背景光によ
る白色ショット雑音、並びにデジタル信号のスペクトル
成分と背景光による白色ショット雑音との相関から雑音
が生成されるが、この雑音は上記第3のろ波手段によっ
て除去することができ、信号電力対雑音電力比を改善す
ることができる。
従って、デジタル信号を含む信号光の受信時において、
太陽光などの比較的強い背景光を受信し、かつ信号光の
電力が従来例に比較して小さい場合であっても、第4図
を参照して詳細後述するように、所定のしきい値以上の
光信号電力を受信できれば、上記信号光の光ビームを安
定に追尾することができる。
以上説明したように、受信した光信号から抽出したタイ
ミング成分は、当該光信号に含まれる情報信号の伝送ビ
ットレートと同一であって、比較的高い周波数領域に存
在するため、背景光による直流成分とは容易に分離する
ことができ、当該光信号の光ビームの追尾において、上
記背景光の直流成分による影響を受けない。このため、
上記背景光を受信する時にも、安定な光ビームの追尾を
行うことができる。
また、上記タイミング成分を受信された信号光から抽出
するため、デジタル信号を相手局が送信している限りに
おいては、必ず自局において上記タイミング成分を抽出
することができる。従って、上記ビーコン方式による光
ビームの追尾を行うための光学系と、デジタル信号光を
送信するための光学系の2系統の光学系を必要とすると
いう問題点を回避することができるとともに、自局にお
いて情報信号を受信する信号処理回路を正弦波信号を受
信する信号処理回路に置き換えなければならないという
問題点をも回避することができる。
[実施例] 第1図は本発明の一実施例である光空間通信装置の信号
処理回路11aのブロック図であり、第2図は第1図の信
号演算処理回路24aのブロック図である。
本実施例の信号処理回路11aにおいて、従来例のLPF22a
ないし22dに代えてそれぞれ、第2図の信号演算処理回
路24aないし24dを備えたことを特徴としている。なお、
相手局において、光信号が、伝送ビットレートfo〔bp
s〕の情報信号であるノン・リターン・ツー・ゼロ(以
下、NRZという。)デジタル信号で変調されているもの
とする。
第2図の信号演算処理回路24aにおいて、プリアンプ21a
から出力される信号は、直流成分を除去するための高域
通過フィルタ(以下、HPFという。)31を介して等化回
路32に入力される。等化回路32は、入力信号に含まれる
周波数fo[Hz]を超える周波数成分を除去して該信号に
含まれる雑音の帯域を制限し、かつ次段の非線形素子33
において上記情報信号のタイミング成分を抽出しやすい
ように、例えばフルコサイン・ロール・オフ法又はガウ
ス等化法等の公知の方法で該信号の波形成形を行った
後、第3図(A)のスペクトラムを有する信号を非線形
素子22に出力する。非線形素子22は、例えば1個又は複
数個のダイオードによって構成され、入力信号に対し
て、例えば全波整流又は2乗特性による公知の非線形操
作を行い、これによって、第3図(B)に示すように、
周波数fo[Hz]のタイミング成分TSを抽出し、該タイミ
ング成分TSを含む信号をBPF34に出力する。BPF34は、上
記タイミング成分TSの周波数fo[Hz]と実質的に同一の
中心周波数と所定の通過帯域幅を有する帯域通過フィル
タであり、入力信号を上記タイミング成分TSと周波数軸
上でその近傍に位置する雑音のみを通過させた後、検波
回路35に出力する。検波回路35は、第3図(C)に示す
ように、上記タイミング成分TSを直流成分に周波数変換
するとともに、上記タイミング成分TSの近傍の雑音成分
を直流近傍の低周波数に周波数変換した後、該雑音成分
を除去するためのLPF36を介して演算回路23に出力す
る。
信号演算処理回路24bないし24dは、信号演算処理回路24
aと同様に構成され、同様に動作する。
上記信号演算処理回路24aないし24dによって抽出された
各タイミング成分TSは演算回路23に入力され、演算回路
23は、該各タイミング成分TSに基づいて、従来例と同様
に、正規化誤差電圧Vx,Vyを演算し、光偏光器制御装置1
2に出力する。光偏光器制御装置12は、入力された正規
化誤差電圧Vx,Vyに基づいて公知の通り受信光の光ビー
ムを追尾するように光偏光器2を制御する。
以上のように構成された信号演算処理回路24aないし24e
を用いた光空間通信装置の追尾特性の評価例について、
以下に説明する。
光空間通信装置の追尾特性を評価するパラメータとし
て、雑音等価角NEAを用いる。この雑音等価角NEAは、信
号処理回路11aの出力における雑音を等価な光ビームの
到来角度の検出誤差に置き換えたものであり、例えばジ
ェイ・ディー・バリー及びジー・エス・メケールによる
“衛星搭載自由空間光通信システムのための重要な設計
パラメータとしてのビーム指示誤差",オプティカル・エ
ンジニアリング,Vol.24,No.6,1985年12月によれば、次
式で与えられる。ここで、第1図の追尾検出器9が受光
面の全面において感度を有し、4個の光検出器9aないし
9dが電気的に完全に分離され、該追尾検出器9の受光面
において結像する光スポットがエアリー像であるとす
る。
NEA={3π(λ/D)}/{16(SNR)v} ……(3) ここで、λは光信号の波長であり、Dは光アンテナ1の
直径であり、(SNR)vは信号演算処理回路24aないし24
dの出力端における信号電圧対雑音電圧比である。
第4図は太陽光による背景光がある場合の本実施例の装
置の光ビーム追尾方式及びビーコン方式の雑音等価角NE
Aを示す図である。なお、これらの雑音等価角NEAの算出
においては、第1表に示す条件を用い、また、従来例の
ビーコン方式においては、上述のように、光信号を検波
した後、上記正弦波信号を同期検波するものとする。ま
た、第4図における横軸は、追尾検出器9の入力端にお
ける光信号電力[dBm]である。
例えば荒木ほか“光ISL追尾・指向システムの2局間相
互作用",電子情報通信学会,宇宙航行エレクトロニクス
研究会,SANE87-23,1987年9月によれば、安定した追尾
を行うための条件として、例えば0.3μrad程度以下の雑
音等価角NEAが要求される。従って、この要求条件を満
足するためには、第4図に示すように、情報信号のビッ
トレートが400Mbpsでは、−52dBmの追尾用光電力が必要
となる。また、ビットレートが100Mbpsでは−53dBmの追
尾用光電力が必要となり、さらに、ビットレートが10Mb
psでは−54dBmの追尾用光電力が必要となる。一方、ビ
ーコン方式では、−61dBmの追尾用光電力が必要とな
る。
例えば、太陽光による背景光の干渉時に10-9のビット誤
り率で伝送ビットレート400Mbpsの情報伝送を行うため
には、受信側で−42dBmの光電力が必要になる。この条
件が満足される場合、受信光電力の10%、すなわち−52
dBmの光電力を追尾用に割り当てれば、太陽光による背
景光の干渉時にも通信信号光の一部を用いて双方向通信
を行いながら光ビームの追尾が可能となる。
以上のように構成された光空間通信装置は、衛星局相互
間、地上固定局相互間、並びに自動車等の移動局又は地
上固定局と衛星局との間の通信などに広く適用すること
ができる。また、上記通信装置に含まれる光ビーム追尾
装置及び方法は、コンパクト・ディスクなどの光ディス
クなどのピックアップ、信号光を用いたレーザーレーダ
ー、並びに光ビームを用いた各種計測装置に広く適用で
きる。
第5図において、光アンテナ方向制御装置10と光偏向器
制御装置12を別々に備えているが、これに限らず、装置
12の機能を装置10に含ませ、かつ上記光偏向器2を備え
ず、例えば副反射鏡を備えているカセグレン型光アンテ
ナを用いて、上記信号処理回路11の出力に基づく上記装
置10の制御によって上記副反射鏡の角度を変化させて上
記光アンテナのビーム方向を変化するように構成するよ
うにしてもよい。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、上記第1のろ波手
段により背景光による雑音成分の比較的大きな直流成分
を除去することができ、次いで、上記非線形手段によ
り、上記伝送ビットレートと同一の周波数のタイミング
成分を抽出して当該タイミング成分を含む電気信号を出
力することができ、この電気信号を上記第2のろ波手段
を通過させて上記白色ショット雑音成分と熱雑音成分の
大部分を除去した後、上記検波手段によって検波するこ
とにより上記タイミング成分を直流成分に周波数変換し
て、さらに上記第3のろ波手段により低域通過ろ波する
ことにより上記タイミング成分のみを抽出することがで
き、抽出したタイミング成分に基づいて光ビームの追尾
を行うことができる。すなわち、本発明では、背景光の
比較的大きな直流成分を除去することができ、その後上
記非線形手段によって抽出されたタイミング成分を検波
して直流成分に周波数変換することにより、背景光の雑
音を実質的に除去したタイミング成分を得ることができ
る。
従って、デジタル信号を含む信号光の受信時において、
太陽光などの比較的強い背景光を受信し、かつ信号光の
電力が従来例に比較して小さい場合であっても、所定の
しきい値以上の光信号電力を受信できれば、上記信号光
の光ビームを安定に追尾することができる。
また、上記タイミング成分を受信された信号光から抽出
するため、デジタル信号を相手局が送信している限りに
おいては、必ず自局において上記タイミング成分を抽出
することができる。従って、上記ビーコン方式による光
ビームの追尾を行うための光学系と、デジタル信号光を
送信するための光学系の2系統の光学系を必要とすると
いう問題点を回避することができるとともに、自局にお
いて情報信号を受信する信号処理回路を正弦波信号を受
信する信号処理回路に置き換えなければならないという
問題点をも回避することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である光空間通信装置の信号
処理回路11aのブロック図、 第2図は第1図の信号演算処理回路24aのブロック図、 第3図(A)は第2図の等化回路32の出力電力スペクト
ラムを示す図、 第3図(B)は第2図の非線形素子33の出力電力スペク
トラムを示す図、 第3図(C)は第2図のLPF36の出力電力スペクトラム
を示す図、 第4図は太陽光による背景光がある場合の本実施例の装
置の光ビーム追尾方式及びビーコン方式の雑音等価角を
示す図、 第5図は従来例の光空間通信装置のブロック図、 第6図(A)は従来例の光ビーム追尾方法を示す図、 第6図(B)は第6図(A)の光追尾検出器の平面図、 第7図は第5図の信号処理回路11のブロック図である。 1……光アンテナ、2……光偏向器、9……追尾検出
器、11a……信号処理回路、12……光偏向器制御回路、2
1aないし21d……プリアンプ、23……演算回路、24aない
し24d……信号演算処理回路、31……高域通過フィルタ
(HPF)、32……等化回路、33……非線形素子、34……
帯域通過フィルタ(BPF)、35……検波回路、36……低
域通過フィルタ(LPF)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 賢一 京都府相楽郡精華町大字乾谷小字三平谷5 番地 株式会社エイ・ティ・アール光電波 通信研究所内 (72)発明者 安川 交二 京都府相楽郡精華町大字乾谷小字三平谷5 番地 株式会社エイ・ティ・アール光電波 通信研究所内 (56)参考文献 特開 昭54−149406(JP,A) 特開 昭60−35282(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の伝送ビットレートの情報信号である
    デジタル信号で変調された光信号を受信し、上記光信号
    を電気信号に光電変換して出力する受信手段と、 上記受信手段から出力される電気信号から直流成分を除
    去するように高域通過ろ波して出力する第1のろ波手段
    と、 上記第1のろ波手段から出力される電気信号に対して所
    定の非線形操作を行うことにより、上記伝送ビットレー
    トと同一の周波数のタイミング成分を抽出して当該タイ
    ミング成分を含む電気信号を出力する非線形手段と、 上記タイミング成分の周波数と実質的に同一の中心周波
    数と所定の通過帯域幅を有して、上記非線形手段から出
    力される電気信号を帯域通過ろ波して出力する第2のろ
    波手段と、 上記第2のろ波手段から出力される電気信号を検波する
    ことにより、上記タイミング成分を直流成分に周波数変
    換するとともに、上記タイミング成分以外の周波数成分
    をより低い周波数に周波数変換して出力する検波手段
    と、 上記検波手段から出力される電気信号のうち、直流成分
    である上記タイミング成分を低域通過ろ波して出力する
    第3のろ波手段と、 上記第3のろ波手段から出力されるタイミング成分に基
    づいて上記受信手段によって受信された光信号の光ビー
    ムを追尾する追尾手段とを備えたことを特徴とする光ビ
    ーム追尾装置。
JP1037173A 1989-02-16 1989-02-16 光ビーム追尾装置 Expired - Fee Related JPH0748692B2 (ja)

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