JPH0749263B2 - 車両における駆動輪空転防止装置 - Google Patents

車両における駆動輪空転防止装置

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JPH0749263B2
JPH0749263B2 JP61137824A JP13782486A JPH0749263B2 JP H0749263 B2 JPH0749263 B2 JP H0749263B2 JP 61137824 A JP61137824 A JP 61137824A JP 13782486 A JP13782486 A JP 13782486A JP H0749263 B2 JPH0749263 B2 JP H0749263B2
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【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、車両における駆動輪空転防止装置に関し、特
に駆動輪速度および従動輪速度の少なくとも一方から駆
動輪のスリップ状態を表す現象値を算出するとともに、
その算出値と予め設定した基準値との比較に基づいて駆
動輪の駆動力を減少するようにした駆動輪空転防止装置
に関する。
(2) 従来の技術 従来、かかる駆動輪空転防止装置では、一定の基準値を
定めておき、その基準値との比較結果に基づいて駆動輪
の駆動力を制御するようにしている。ところが、路面の
状態たとえば凍結路、新雪路、圧雪路、浮き砂利路およ
びウエット路によっては、同一駆動力であってもスリッ
プ状態が異なるので、同一基準値による制御では常に最
適制御を行なうのは困難である。
そこで斯かる問題を解決するために、例えば特開昭61−
72850号公報に開示されるように路面状態検出器(湿潤
度センサ22)により路面状態を検出し、その検出された
路面状態に応じて基準値(駆動輪の許容最大加速度α
B)を可変とする技術が既に提案されている。
(3) 発明が解決しようとする課題 ところが上記提案のものでは、1つの路面状態および1
つの現象値に対応して唯1つの基準値しか設定されない
ため、例えば低μ路(ウエット路、圧雪路等)において
基準値を高めに設定すると、駆動輪のスリップ量が多め
になり、逆に基準値を低めに設定すると駆動輪の駆動力
が不足してしまう問題がある。
本発明は、斯がる従来装置の問題を一挙に解決しなが
ら、駆動輪の空転防止のための制御を路面状態に応じて
きめ細かく最適に行ない得るようにした、車両における
駆動輪空転防止装置を提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明は、駆動輪速度及び従
動輪速度の少なくとも一方から駆動輪のスリップ状態を
表す複数の現象値を算出する演算回路と;予測制御を行
うために比較的低く設定される第1の基準値ならびにそ
の第1の基準値よりも大きい第2の基準値を、想定され
る複数の路面状態のそれぞれに対応して各現象値ごとに
予め準備した基準値設定回路と;路面状態を検出する路
面状態検出器と;その路面状態検出器によって検出され
た路面状態に応じて各現象値ごとに第1および第2の基
準値を前記基準値設定回路から選択する基準値切換手段
と;全ての現象値が第1の基準値を超えたときに駆動輪
の駆動力を減少するための信号を出力する予測制御判断
手段と;各現象値が第2の基準値を超えたときに駆動輪
の駆動力を減少するための信号をそれぞれ出力する比較
器と;を備えることを特徴とする。
(2) 作用 上記構成によれば、1つの現象値ごとに比較的低い第1
の基準値と、第1の基準値よりも高い第2の基準値とを
設定しておき、実際の路面状態に応じた第1および第2
の基準値を選択し、それら基準値に基づき駆動輪の駆動
力を制御することができ、低μ路において比較的低めの
第1の基準値に基づくスリップの予測判断により駆動力
制御を早めに的確に行い得る一方、その第1の基準値よ
りも高い第2の基準値に基づく駆動力制御により必要な
駆動力の確保を図ることができる。このため、全体とし
て路面状態に応じた、よりきめ細かく的確な駆動力制御
が可能となる。
(3) 実 施 例 以下、図面により本発明の一実施例について説明する
と、車両における左右の駆動輪たとえば左右の前輪の速
度Wfl,Wfrは、左前輪速度検出器Sflおよび右前輪速度検
出器Sfrによってそれぞれ検出される。また左右の従動
輪たとえば左右の後輪の速度Wrl,Wrrは、左後輪速度検
出器Srlおよび右後輪速度検出器Srrによってそれぞれ検
出される。
左,右前輪速度検出器Sfl、Sfrで検出された左,右前輪
速度Wfl,Wfrは、駆動輪のスリップ状態を表す現象値の
1つとしての前輪速度Wfを演算する演算回路としてのハ
イセレクト回路1に入力され、このハイセレクト回路1
ではいずれか高い方の速度が前輪速度Wfとして選択され
る。一方、左,右後輪速度検出器Srl,Srrで検出された
左,右後輪速度Wrl,Wrrは選択回路2に入力される。こ
の選択回路2はハイセレクト回路1の選択作動に応動す
るものであり、ハイセレクト回路1で選択された側の後
輪速度が選択回路2で選択される。たとえばハイセレク
ト回路1で左前輪速度Wflが前輪速度Wfとして選択され
たことには、左後輪速度Wrlが後輪速度Wrとして選択回
路2で選択される。これは、左,右の軌跡長差を除去す
るためのものであり、後輪速度Wrは車速Vとしても用い
られる。
ハイセレクト回路1で選択された前輪速度Wfと、選択回
路2で選択された後輪速度Wrとは第1演算回路3に入力
され、第1演算回路3では、次式に基づいてスリップ率
λが演算される。
λ=(Wf−Wr)/Wf 第1演算回路3で算出されたスリップ率λは、駆動輪の
スリップ状態を表す現象値としてのスリップ率の微分値
(dλ/dt)を演算する演算回路としての第2演算回
路4に入力され、この第2演算回路4でスリップ率λが
微分されて微分値が得られる。
左,右いずれか一方の駆動輪すなわち前輪のスリップ状
態を表す現象値として、前輪速度Wfおよびスリップ率の
微分値にそれぞれ対応した基準値が、基準値設定回路
5で車速Vの関数としてそれぞれ設定されている。しか
も複数の路面状態(例えば凍結路、新雪路、圧雪路、浮
き砂利路およびウエット路等)のそれぞれに対して1つ
の現象値ごとに第1および第2の基準値が基準値設定回
路5で準備される。
すなわち、前輪速度Wfに対応して第1の基準値(k1V+C
1)および第2の基準値(k2V+C2)が1つの路面状態に
対応して準備される。ただしk1,k2,C1,C2は定数であ
る。またスリップ率の微分値に対応して第1の基準値
(r1V+F1)および第2の基準値(r2V+F2)が1つの路
面状態に対応して準備される。ただしr1,r2,F1,F2は定
数である。
第1および第2の基準値(k1V+C1),(k2V+C2);
(r1V+F1),(r2V+F2)は各路面状態毎に準備されて
おり、車速Vに対応して各基準値を定めるために、選択
回路2で選択された後輪速度Wrが基準値設定回路5に入
力される。
添字を付して示した第1の基準値(k1V+C1),(r1V
+F1)は、予測制御をするために設定されるものであ
り、添字を付して示した第2の基準値(k2V+C2),
(r2V+F2)よりもそれぞれ小さく設定される。また各
路面状態に応じた基準値は、摩擦係数が小となる程小さ
くなるように設定されている。
この車両には、たとえば光や超音波の反射率および外気
温により総合的に路面状態を検出する路面状態検出器S
が装備されており、この路面状態検出器Sで検出された
路面状態に応じて基準値切換手段6が作動し、基準値設
定回路5からは路面状態に対応した第1および第2の基
準値(k1V+C1),(k2V+C2);(r1V+F1),(r2V+
F2)が出力される。
第2演算回路4で算出されたスリップ率の微分値は、
第1および第2比較器7,8の非反転入力端子にそれぞれ
入力される。また第1比較器7の反転入力端子には、基
準値設定回路5から前記微分値に対応した第2の基準
値(r2V+F2)が入力され、第2比較器8の反転入力端
子には基準値設定回路5から第1の基準値(r1V+F1
が入力される。
ハイセレクト回路1で選択された前輪速度Wfは、第3お
よび第4比較器9,10の非反転入力端子にそれぞれ入力さ
れる。また第3比較器9の反転入力端子には、基準値設
定回路5から第1の基準値(k1V+C1)が入力され、第
4比較器10の反転入力端子には基準値設定回路5から第
2の基準値(k2V+C2)が入力される。
第2および第3比較器8,9と、それらの比較器の出力が
並列して入力されるANDゲート11とは予測制御判断手段1
4を構成するものであり、予測制御判断手段14、第1比
較器7および第4比較器10の出力端子はORゲート12に並
列して接続される。
第1比較器7では微分値が過大であるかどうかが判定
され、第4比較器10では前輪速度Wfが過剰スリップ状態
にあるかどうかが判定され、微分値が過大であるか、
前輪速度Wfが過剰スリップ状態にあるときにORゲート12
の出力がハイレベルとなる。また予測制御判断手段14に
おいて、前輪速度Wfが第1の基準値(k1V+C1)を超え
るとともに微分値が第1の基準値(r1V+F1)を超え
るときには、過剰スリップ状態に入りそうであるとし
て、ORゲート12の出力がハイレベルとなる。
ORゲート12は出力端子13に接続されており、この出力端
子13から出力される信号がハイレベルであるときに、エ
ンジンの点火時期を遅くしたり、ブレーキをかけたりし
て駆動輪すなわち前輪の駆動力が減少せしめられる。
このようにして、車両が走行している路面の状態に応じ
て、1つの現象値ごとに第1および第2の基準値を選択
して、その各基準値と対応する現象値との比較結果に基
づき、路面状態に応じた駆動輪の駆動力制御がなされ
る。すなわち低μ路において比較的低めの第1の基準値
(k1V+C1),(r1V+F1)に基づくスリップの予測判断
により駆動力制御を早めに的確に行い得る一方、その第
1の基準値よりも高い第2の基準値(k2V+C2),(r2V
+F2)に基づく駆動力制御により必要な駆動力の確保が
図られる。
C.発明の効果 以上のように本発明装置は、駆動輪速度および従動輪速
度の少なくとも一方から駆動輪のスリップ状態を表す複
数の現象値を算出する演算回路と;予測制御を行うため
に比較的低く設定される第1の基準値ならびにその第1
の基準値よりも大きい第2の基準値を、想定される複数
の路面状態のそれぞれに対応して各現象値ごとに予め準
備した基準値設定回路と;路面状態を検出する路面状態
検出器と;その路面状態検出器によって検出された路面
状態に応じて各現象値ごとに第1および第2の基準値を
前記基準値設定回路から選択する基準値切換手段と;全
ての現象値が第1の基準値を超えたときに駆動輪の駆動
力を減少するための信号を出力する予測制御判断手段
と;各現象値が第2の基準値を超えたときに駆動輪の駆
動力を減少するための信号をそれぞれ出力する比較器
と;を備えるので、車両走行中、検出された実際の路面
状態に応じて1つの現象値ごとに第1および第2の基準
値を選択して、それら基準値に基づき駆動輪の駆動力を
制御することができ、低μ路において比較的低めの第1
の基準値に基づくスリップの予測判断により駆動力制御
を早めに的確に行い得る一方、その第1の基準値よりも
高い第2の基準値に基づく駆動力制御により必要な駆動
力の確保を図ることができるから、全体として路面状態
に応じた、よりきめ細かく的確な駆動力制御を行うこと
が可能となって、駆動輪の空転防止に極めて効果的であ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例の制御回路を示すブロック図で
ある。 1……演算回路としてのハイセレクト回路、4……演算
回路、5……基準値設定回路、6……基準値切換手段、
7,10……比較器、14……予測制御判断手段、S……路面
状態検出器、Wf……現象値としての前輪速度、Wfl,Wfr
……駆動輪速度としての前輪速度、Wrl,Wrr……従動輪
速度としての後輪速度、……現象値としてのスリップ
率の微分値、(k1V+C1)……前輪速度に対応した第1
の基準値、(r1V+F1)……スリップ率の微分値に対応
した第1の基準値、(k2V+C2)……前輪速度に対応し
た第2の基準値、(r2V+F2)……スリップ率の微分値
に対応した第2の基準値

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動輪速度(Wfl,Wfr)及び従動輪速度(W
    rl,Wrr)の少なくとも一方から駆動輪のスリップ状態を
    表す複数の現象値(Wf,)を算出する演算回路(1,4)
    と;予測制御を行うために比較的低く設定される第1の
    基準値(k1V+C1,r1V+F1)ならびにその第1の基準値
    (k1V+C1,r1V+F1)よりも大きい第2の基準値(k2V+
    C2,r2V+F2)を、想定される複数の路面状態のそれぞれ
    に対応して各現象値(Wf,)ごとに予め準備した基準
    値設定回路(5)と;路面状態を検出する路面状態検出
    器(S)と;その路面状態検出器(S)によって検出さ
    れた路面状態に応じて各現象値(Wf,)ごとに第1お
    よび第2の基準値(k1V+C1,k2V+C2;r1V+F1,r2V+
    F2)を前記基準値設定回路(5)から選択する基準値切
    換手段(6)と;全ての現象値(Wf,)が第1の基準
    値(k1V+C1,r1V+F1)を超えたときに駆動輪の駆動力
    を減少するための信号を出力する予測制御判断手段(1
    4)と;各現象値(Wf,)が第2の基準値(r1V+F1,r2
    V+F2)を超えたときに駆動輪の駆動力を減少するため
    の信号をそれぞれ出力する比較器(10,7)と;を備える
    ことを特徴とする車両における駆動輪空転防止装置。
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