JPH0749426Y2 - シールド掘進機における切羽探知レーダ装置 - Google Patents

シールド掘進機における切羽探知レーダ装置

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JPH0749426Y2
JPH0749426Y2 JP1991046930U JP4693091U JPH0749426Y2 JP H0749426 Y2 JPH0749426 Y2 JP H0749426Y2 JP 1991046930 U JP1991046930 U JP 1991046930U JP 4693091 U JP4693091 U JP 4693091U JP H0749426 Y2 JPH0749426 Y2 JP H0749426Y2
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幸司 多田
徹 谷口
雅弘 中川
裕次 舘川
誠 請川
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、シールド掘進機におけ
る切羽探知レーダ装置、特に表面伝播波の伝播時間から
切羽の土質を判別するシールド掘進機における切羽探知
レーダ装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】都市トンネルなどの施工法としてシール
ド工法はよく用いられており、このシールド工法におい
ては、カッターの回転数や切羽側への負荷圧力などの掘
削条件を適切に設定し、安全かつ確実な施工を行うこと
が要求される。
【0003】このような施工管理の最適化を図るため、
掘進機の掘進経路の探査を行うことが必要となる。この
ような探査方式の1つとして、電磁波を利用した探査方
法が開発されている。
【0004】この方法は、切羽前方の状況の探査や土質
の判別を、電磁波の送受波によって行うものである。す
なわち、送信した電磁波の反射波によって、杭や埋木、
緩み領域などを探知し、表面伝播波によって切羽土質の
判別などを行っている。
【0005】図6(A)には、本出願人により既に提案
された切羽探知レーダシステムの原理図が示されている
(特開平2−28586号公報)。このシステムは、シ
ールド掘進機のカッター20に設けられた送信アンテナ
24、受信アンテナ26を制御し、送信アンテナ24か
ら切羽前方に向け高周波のパルス状電波を送受信する。
このとき受信される電波には、地中内に存在する反射物
150からの反射波200と、送信アンテナ12から受
信アンテナ14へ直接伝播される表面伝播波210とが
ある。
【0006】図6(B)には、この受信波形の一例が示
されている。ここで反射波200からは、地中内に存在
する反射物150、例えば杭や埋もれ木、地中構造物な
どが捉えられる。また、表面伝播波210からは、切羽
土質の判別や緩み土質の探知などができる。
【0007】前記表面伝播波210は、送信アンテナ2
4及び受信アンテナ26が別体のものとして形成した場
合に見られるものであり、伝播距離が最も短いことか
ら、図6(B)に示すよう受信波形の先頭に記録され
る。表面伝播波210が、表層のどの程度のところを通
過するかは、アンテナ間の距離にもよるが、実験による
とアンテナ間50cmの場合20〜25cmの範囲を通
過することが確認されている。表層部(切羽22)の領
域を通過する波であるため、反射物の有無によらず必ず
記録されるという特殊性を有する。
【0008】前方探査回路28は、この表面伝播波21
0を用い、次のようにして土質の判別を行っている。
【0009】一定距離Lの間を電波が通過する時間は、
各土質の比誘電率によって次のように表される。
【0010】
【数1】 t:伝播時間,v:電波の速度,L:距離,c:光速,
ε:比誘電率この特性を利用し、前方探査回路28は、
発信から受信迄の時間tを測定することにより、各種土
質の比誘電率あるいは伝播速度を計算し、これを基準値
と比較することによって土質の判別を行っている。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】このように、従来の切
羽探知レーダ装置では、表面伝播波210を用い切羽2
0の土質判別を行うものであるが、アンテナ防護材など
の影響によっては、表面伝播波210の伝播時間tがほ
とんど同一で、それだけでは土質判別を正確に行うこと
ができないものがあるという問題があった。
【0012】すなわち、理論上は前記(1)式からも明
らかなように、土質の誘電率が異なれば、表面伝播波2
10の伝播時間tも異なった値となる。しかし、場合に
よっては、誘電率の異なる土質であっても、表面伝播波
210の伝播時間tがほとんど同一の値を示すことがあ
り、このような場合には、この伝播時間tからだけでは
土質を正確に判別することはできなかった。
【0013】本考案は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、その目的は、表面伝播波からより
正確に土質の判別を行うことが可能なシールド掘進機に
おける切羽探知レーダ装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本考案は、 シールド掘進機の切羽前方に向け探知用電磁波を送信お
よび受信する送信アンテナおよび受信アンテナを含み、
切羽前方の状態の探知を行うシールド掘進機における切
羽探知レーダ装置において、前記送信アンテナから送信された電磁波のうち、切羽の
表面近くを伝播して受信アンテナに直接伝播される 表面
伝播波の伝播時間を、前記受信アンテナの受信信号から
演算する伝播時間演算部と、 演算された伝播時間から切羽の土質を判別する土質判別
部と、 を含み、 前記伝播時間演算部は、表面伝播波の2番目以降のピー
クの伝播時間、または複数のピークの伝播時間を所定演
算式で演算した時間を基準伝播時間として出力するよう
形成され、 前記土質判別部は、前記基準伝播時間から切羽の土質を
判別するよう形成されたことを特徴とする。
【0015】
【作用】本考案者らは、表面伝播波の伝播時間について
実験を重ね、そのデータを詳細に検討したところ次のよ
うな事実を見い出だした。すなわち、図3に示すよう
に、従来の装置では、送信アンテナからの電磁波の送信
時点から、表面伝播波の最初のピークAの受信時点迄の
時間taを表面伝播波の伝播時間として計測し、切羽の
土質判別を行っていた。
【0016】このようにすると、土質が異なっているに
もかかわらず、表面伝播波の伝播時間がほとんど同一と
なり、区別できないことがあった。
【0017】これに対し、本考案者らは、表面伝播波の
2番目以降のピークの伝播時間を測定したところ、第1
のピークの伝播時間が同じ値であっても、2番目以降の
ピークの伝播時間が全く異なる値となることを見い出し
た。
【0018】そこで、本考案の特徴は、表面伝播波の2
番目以降のピークの伝播時間、または複数のピーク値の
伝播時間を所定演算式で演算した時間を基準伝播時間と
して測定することにあり、これにより、測定された基準
伝播時間から、切羽の土質を正確に判別することが可能
となる。
【0019】
【実施例】図2には、本考案が適用されたシールドシス
テムの好適な一例が示され、実施例のシステムは、トン
ネルTの掘削に用いられるシールド掘進機Sと、この掘
進機Sを制御するよう地表部に設けられた中央制御室3
00とを有する。
【0020】前記シールド掘進機Sは、シールド10の
前部に隔壁12を設け、この隔壁12の切羽22側に、
トンネル坑内24と隔絶された密閉空間をシールドチャ
ンバ14として形成する。このシールドチャンバ14内
は、注水パイプ16から供給される泥水100によって
満たされる。
【0021】切羽22の掘削は、図示しない駆動装置に
より回転駆動される円盤上のカッター20によって行な
われ、削りとられた土砂は、シールドチャンバ14内に
取り込まれ、泥水と撹拌されスラリー化された後、排水
パイプ18から排出される。
【0022】前記カッター20の表面には、切羽前方に
向け一対の送信アンテナ24及び受信アンテナ26が設
けられ、切羽22の前方に向けパルス状の電波を送受信
し、切羽前方の状態の探知を行っている。
【0023】図1には、前記一対の送信アンテナ24及
び受信アンテナ26を用いて構成された切羽探知レーダ
装置の具体的な構成が示されている。
【0024】送信制御部34は、送信器30を制御し、
送信アンテナ34から切羽前方に向け1〜10nsの高
周波のパルス状電波を送信する。このとき受信アンテナ
26に受信される電波には、地中内に存在する反射物1
50からの反射波200と、送信アンテナ24から直接
伝播される表面伝播波210とが存在することは前述し
た通りである。
【0025】図3には、この受信波形の一例が示されて
いる。ここで反射波200からは、地中内に存在する反
射物150を促えることができる。表面伝播波210か
らは、切羽22の土質判別などを行うことができる。こ
こでは、反射波200による切羽前方探知の説明は省略
し、以下、表面伝播波210による切羽22の土質判別
について詳細に説明する。
【0026】受信アンテナ26で受信された表面伝播波
210は、受信器32を介して伝播時間演算部36へ入
力される。
【0027】伝播時間演算部36は、この入力信号に基
づき表面伝播波210の伝播時間を演算し土質判別部3
8へ向け出力する。
【0028】本考案の特徴は、図3に示すよう表面伝播
波210に含まれる複数のピークA、B…のうち2番目
のピークBの伝播時間Tbを基準伝播時間として演算出
力することにある。このため伝播時間演算部36は、送
信制御部34から出力される発信タイミング信号の受信
時から、表面伝播波210に含まれる第2のピークBの
受信時点までの時間Tb を測定し、これを基準伝播時間
として土質判別部38へ向け出力する。
【0029】データベースメモリ40には、この基準伝
播時間が、各土質毎に予め記憶されており、土質判別部
38は、入力される基準伝播時間とデータベースメモリ
40内のデータと照合し切羽22の土質判別を行い、そ
の判別データを図示しない画像処理部へ向け出力する。
【0030】図4には、細砂、砂質シルト、シルトの3
種類の土質に対する表面伝播波210の受信波形が示さ
れている。これら各土質から得られる表面伝播波210
では、第1のピークAの伝播時間Taがほぼ同じ値を示
し、これらを正確に区別することはむずかしい。しか
し、表面伝播波210の第2のピークBに着目してみる
と、その伝播時間Tb は明らかに相違する。したがっ
て、本実施例のように第2のピークBの伝播時間Tb
基準伝播時間として用い土質判別をすることにより、細
砂、砂質シルト、シルトなどを明確に区別することがで
きる。
【0031】図5には、本実施例の切羽探知レーダ装置
に用い、切羽22の土質判別を行う場合の概念図が示さ
れている。同図は円盤型をしたカッター20が、細砂、
砂質シルト、シルトの三層からなる切羽22を掘削する
状態を示している。ここにおいて、送信アンテナ24と
受信アンテナ26は、カッター20の回転方向に離隔配
置されているため、カッター20をOを中心に360度
回転したとき表面伝播波210で探査できる領域は30
0で示す斜線領域となる。
【0032】したがって、土質判別部38から出力され
る土質データを、カッター20が例えば1度回転するご
とに順次記憶し、これを画像処理していくことにより、
カッター20が360度回転した時点で、図5に示すよ
うな切羽22の断面積層状態をCRT上に画像表示する
ことができる。
【0033】なお、同一の土質でも、含水量が異なった
場合にはその基準伝播時間も変化する。このような場合
でも、本実施例の装置では、各土質ごとにこの基準伝播
時間が異なるため、切羽22における異なる土質の積層
状態を正確に把握することができる。
【0034】このように、本考案によれば、従来表面伝
播波210の第1のピークAの伝播時間Taでは判別で
きなかった土質を、第2のピークBの伝播時間Tb を利
用することにより正確に判別することが可能となる。
【0035】なお、本考案は前記実施例に限定されるも
のではなく、本考案の要旨の範囲内で各種の変型実施が
可能である。
【0036】例えば、前記実施例では表面伝播波210
の第2のピークBの伝播時間Tb を基準伝播時間として
使用する場合を例にとり説明したが、例えば表面伝播波
に3個以上のピークが存在する場合には、3番目以降の
ピークの伝播時間を基準伝播時間として使用してもよ
い。
【0037】また、これ以外にも、表面伝播波210に
含まれる各ピークの伝播時間を所定演算式で演算した時
間を基準伝播時間として使用してもよい。例えば、第1
のピークAの伝播時間Ta、第2のピークBの伝播時間
をTb とした場合、その基準伝播時間をT=(Ta+T
b)/2というように演算出力してもよい。
【0038】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
表面伝播波の2番目以降のピークの伝播時間、または複
数のピークの伝播時間を所定演算式で演算した時間を基
準伝播時間として用いるという新規な構成を採用するこ
とにより、切羽の土質を正確に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図は、本考案が適用されたシールド掘進機にお
ける切羽探知レーダ装置の要部のブロック図である。
【図2】図は、本考案の適用されたシールド掘進機の全
体概略説明図である。
【図3】図1に示す装置の受信波形の説明図である。
【図4】同図(A),(B),(C)は、細砂、砂質シ
ルト、シルトの表面伝播波の受信波形の説明図である。
【図5】図は本実施例の装置を用いて行われる切羽探知
動作の概念図である。
【図6】従来の切羽探知レーダ装置の説明図であり、同
図(A)はそのブロック回路図、同図(B)はその受信
波形図である。
【符号の説明】
10 シールド 20 カッタ 22 切羽 24 送信アンテナ 26 受信アンテナ 36 伝播時間演算部 38 土質判別部 40 データベースメモリ
TD003902
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 中川 雅弘 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)考案者 舘川 裕次 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)考案者 請川 誠 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−173294(JP,A) 特開 昭60−157065(JP,A)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド掘進機の切羽前方に向け探知用
    電磁波を送信および受信する送信アンテナおよび受信ア
    ンテナを含み、切羽前方の状態の探知を行うシールド掘
    進機における切羽探知レーダ装置において、前記送信アンテナから送信された電磁波のうち、切羽の
    表面近くを伝播して受信アンテナに直接伝播される 表面
    伝播波の伝播時間を、前記受信アンテナの受信信号から
    演算する伝播時間演算部と、 演算された伝播時間から切羽の土質を判別する土質判別
    部と、 を含み、 前記伝播時間演算部は、表面伝播波の2番目以降のピー
    クの伝播時間、または複数のピークの伝播時間を所定演
    算式で演算した時間を基準伝播時間として出力するよう
    形成され、 前記土質判別部は、前記基準伝播時間から切羽の土質を
    判別するよう形成されたことを特徴とするシールド掘進
    機における切羽探知レーダ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記伝播時間演算部
    は、表面伝播波の第1のピークおよび第2のピークの伝
    播時間の平均値を基準伝播時間として出力するよう形成
    されたことを特徴とするシールド掘進機における切羽探
    知レーダ装置。
JP1991046930U 1991-05-24 1991-05-24 シールド掘進機における切羽探知レーダ装置 Expired - Lifetime JPH0749426Y2 (ja)

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JPH04131792U JPH04131792U (ja) 1992-12-04
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JP3309242B2 (ja) * 1994-10-21 2002-07-29 飛島建設株式会社 地中の比誘電率測定方法及び地質測定方法並びに位置測定方法
JP7772545B2 (ja) * 2021-10-14 2025-11-18 戸田建設株式会社 地中レーダ装置
JP7772546B2 (ja) * 2021-10-14 2025-11-18 戸田建設株式会社 地中レーダ装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60157065A (ja) * 1984-01-27 1985-08-17 Koden Electronics Co Ltd シ−ルド掘削機用土質監視装置
JPS60173294A (ja) * 1984-02-20 1985-09-06 株式会社光電製作所 地質探知シ−ルド工法

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