JPH0749640B2 - 中性紙の製造方法 - Google Patents

中性紙の製造方法

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JPH0749640B2 JP63287819A JP28781988A JPH0749640B2 JP H0749640 B2 JPH0749640 B2 JP H0749640B2 JP 63287819 A JP63287819 A JP 63287819A JP 28781988 A JP28781988 A JP 28781988A JP H0749640 B2 JPH0749640 B2 JP H0749640B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は炭酸カルシウムを含有した、サイズ性を有する
中性紙の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
酸性紙の欠点である紙の劣化が指摘されて以来、タルク
やクレーより安価な炭酸カルシウムを使うメリツトを生
かして、中性抄紙化が急速に進み、今や中性紙は珍らし
いものではなくなつた。しかし酸性抄紙とは違つた未だ
克服できていない問題点がある。それは抄紙機ないしそ
の付属設備や配管内の汚れであり、それはパルプに添加
するサイズ剤に由来することが多い。中性抄紙には中性
抄紙に適したサイズ剤が上市されているが、未だパルプ
への定着が、定着剤の助けを得ても完璧ではなく、パル
プへ留まらないサイズ剤が抄紙機のワイヤーをくぐり抜
け、白水系を経由して再循環するうちに、抄紙機をはじ
めとする各種器具に付着する問題がある。
従つて、各紙メーカーともサイズ剤の添加率を極力下げ
る努力を傾注しているが、サイズ剤の添加率を下げれ
ば、紙のサイズ度が下がるので、ユーザーからの要望に
応えるには、サイズ剤の添加率におのずから限度があ
る。従つてパルプへの定着のより良いサイズ剤の上市を
期待するものであるが、紙メーカーとしては中性抄紙技
術を根本から見直し、対策を見出すのが急務となつてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
中性抄紙の問題点である抄紙機をはじめとする各種器具
の汚れをなくし、かつ紙のサイズ度の向上をはかる方法
を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者はパルプに定着し切れないで抄紙機のワイヤー
を抜け循環しているサイズ剤が汚れを形成することに着
目し、鋭意検討した結果、サイズ剤をより多くパルプに
定着せしめ、かつパルプに定着し切れなかつたサイズ剤
を、抄紙機をめぐる循環系から除去する手段を見出し、
本発明に至つた。すなわちサイズ剤を優先的にパルプに
定着させるために、高濃度のパルプスラリーに先ずカチ
オン性サイズ剤を添加し、水で希釈した後、アニオン性
の炭酸カルシウムを添加するのが有効な汚れ解決策であ
ることを見出した。
詳しく説明すると、パルプ固形分換算で1.7重量%以
上、15重量%以下の濃度の原料スラリーにカチオン性サ
イズ剤と好ましくはサイズ定着剤とを添加した後、当該
スラリーをパルプ固形分換算で濃度1.2重量%以下に希
釈し、その後ゼータ電位が負の炭酸カルシウムを添加す
るのが、抄紙機等の汚れの防止および紙のサイズ度の向
上にとつて有効である。
本発明の特長はサイズ剤を優先的にパルプに定着させ、
その後パルプに定着し切れていないサイズ剤を、填料と
して用いている炭酸カルシウムに吸着させ、炭酸カルシ
ウムとともに紙匹に含ませることによつて、循環系から
除去することであり、そのためには先ずパルプへの定着
の比較的良好なカチオン性サイズ剤を用いること、そし
て当該サイズ剤並びにサイズ定着剤を、パルプへの定着
に有利なように原料スラリー濃度が高い条件下で添加
し、その後炭酸カルシウムを、既にパルプに定着された
サイズ剤が炭酸カルシウムに吸着され移動しないよう
に、スラリー濃度の低い条件下で添加するものである。
炭酸カルシウムはパルプへ定着し切れないサイズ剤を吸
着しなければならないので、また、サイズ剤としてカチ
オン性のものを用いているため、アニオン性でなければ
役立たない。更に詳しく述べるならば、サイズ剤、サイ
ズ定着剤を添加する時の原料スラリー濃度が1.7重量%
未満の場合はサイズ剤のパルプへの定着が不十分であ
り、また15重量%を越えると、パルプスラリーへのサイ
ズ剤の分散が、強い攪拌下でも不十分であり、好ましく
ない。
また、炭酸カルシウムを添加するときの原料スラリー濃
度が1.2重量%を越えると、既にパルプに定着されてい
たサイズ剤が一部、炭酸カルシウムに吸着され、移動す
るので、その分紙のサイズ効果が損われ、好ましくない
し、それ以前の問題として、そのような高濃度スラリー
で抄紙すると、均一ないわゆる地合いの良い紙が得られ
ない。
本発明でいう1.7重量%以上15重量%以下の濃度の原料
スラリーとは損紙を再離解したものを含んでも良いが、
なるべく損紙の配合率を低くすべきである。さもないと
パルプスラリーにサイズ剤を添加した際、損紙に由来す
る炭酸カルシウムが、パルプへ定着されるべきサイズ剤
の一部を吸着するので、本発明の効果を十分に発揮でき
ない。
本発明で用いるカチオン性サイズ剤は、一般に上市され
ているものを用いうるが、アニオン性であるパルプへの
定着を良くするために、その骨格をなす化合物がカチオ
ン性であるか、カチオン変性されたもの、あるいはカチ
オン性の乳化剤で乳化されたサイズ剤等何れも使用可能
である。
すなわち、 自己定着性のあるカチオン性サイズ剤 ノニオン性サイズ剤をカチオンデンプン等のカチオ
ン性物質で処理したものあるいはカチオン乳化剤等で乳
化分散したもの が本発明において有効に用いうるが、本発明で用いるカ
チオン性サイズ剤は、原料スラリーに添加する際にカチ
オン性を保持していることが必要である。
本発明において使用しうるサイズ剤の例としては、カチ
オン性サイズ剤として、マレイン化石油樹脂やα−オレ
フインと無水マレイン酸との反応物をカチオン変性した
もの、アルキルケテンダイマー、アルケニルコハク酸無
水物が最も代表的な例である。アルキルケテンダイマー
は、通常、カチオンデンプンや乳化剤で分散させて添加
されるか、あるいは他の定着剤と併用してパルプに添加
される。アルケニルコハク酸無水物は、カチオンデンプ
ンで乳化分散してパルプに添加される。
サイズ定着剤とはサイズ剤をパルプに定着させるための
助剤を意味し、カチオン化デンプンや硫酸バンドが一般
的であるが、ポリアクリルアミドの誘導体等の合成高分
子物質でも良い。
本発明でいうゼータ電位が負の炭酸カルシウムとは一般
的なものとは言い難く、むしろ本発明の効果を有効に発
揮させるために調製したものである。
すなわち、炭酸カルシウムは天然品である重質炭酸カル
シウム、合成品である沈降性炭酸カルシウム共に一般に
カチオン性であるので、予めアニオン物質で処理してゼ
ータ電位が−5mV〜−40mVの範囲になるように調整した
ものを用いる必要がある。
アニオン性物質で処理する方法としては、微量のポリア
クリル酸ソーダ等のアニオン性分散剤を炭酸カルシウム
スラリーに添加するか、あるいはアニオン性の酸化デン
プン等で炭酸カルシウムをアニオン性になるように処理
してもよい。
ゼータ電位が−5mVより0に近いほど、その炭酸カルシ
ウムはサイズ剤を吸着する力は弱く、また−40mVを越え
るものは炭酸カルシウムの処理に要するアニオン化物質
が多量必要となるため、そのような炭酸カルシウムを抄
紙に使うと、アニオン化物質が汚れトラブルの原因にな
り、好ましくない。
また、該炭酸カルシウムを添加する際タルクないしクレ
ーと併用するのは差しつかえない。タルクやクレーもゼ
ータ電位が負であるので、当該炭酸カルシウムの効果を
減退させることがないからである。
また、抄紙機のワイヤーの延命のため、予めサンドミル
処理された炭酸カルシウムを使うのも本発明を活用する
一例である。その理由はサンドミル処理時の増粘対策の
ため、炭酸カルシウムに、既に、アニオン性の分散剤が
添加され、十分にアニオン性になつているからである。
更に本発明の効果を助ける上で、填料歩留向上剤を添加
するのが有用である。すなわち高濃度の原料スラリーに
カチオン性サイズ剤とサイズ定着剤を添加した後、当該
スラリーを希釈しその後アニオン性の炭酸カルシウムを
添加するまでが本発明の手順であるが、この後填料歩留
向上剤を添加すると、パルプに定着し切れなかつたサイ
ズ剤を吸着した炭酸カルシウムを積極的にパルプ中に留
め、その分炭酸カルシウムがサイズ剤を伴い、ワイヤー
を抜けずに紙匹に含まれていくので、サイズ剤の抄紙機
系内の循環量が更に減り、汚れ防止が徹底される。
填料歩留り向上剤は、通常の抄紙に使用されるものであ
れば何れも本発明において使用可能である。代表的な例
として、ポリエチレンイミン、カチオン変性ポリアクリ
ルアミド、ポリアミン、ポリアミドポリアミン、カチオ
ンデンプン等のカチオン性高分子物質がある。
〔実施例〕
以下本発明を実施例および比較例によつて具体的に説明
するが、本発明は実施例によつて限定されるものではな
い。なお実施例および比較例において、原料配合の比
率、各種薬剤の添加率、そして倍とは固形重量基準であ
り、またパルプ濃度、原料スラリー濃度、あるいはスラ
リー濃度とあるのはパルプ固形分換算の重量基準であ
る。
実施例1 針葉樹の晒クラフトパルプ(NBKP)と広葉樹の晒クラフ
トパルプ(LBKP)とを3:7の比率にて、水とともに、パ
ルプ濃度15%で高濃度パルパーを用いて離解した後、レ
フアイナーを用いて、カナデイアンスタンダードフリー
ネス480mlに叩解した結果、原料スラリーの濃度は14.5
%であつた。このスラリーを、順次、中継タンク(マシ
ンチエスト)、スタツフボツクス(種箱)、クリーナー
(遠心式異物除去器)、スクリーン(スリツト式異物除
去器)を経て、テスト抄紙機にて24時間連続で抄紙した
が、その際中継タンクにてアルキルケテンダイマー系サ
イズ剤(花王製サイリーンH40)を対BKP0.15%添加し、
クリーナーの直前で水でスラリー濃度1.18%に希釈し、
スクリーンの直前で、沈降性炭酸カルシウム30%のスラ
リーに予めポリアクリル酸ナトリウム水溶液(東亜合成
化学工業製アロンT−40)を添加し、攪拌してゼータ電
位−10mVにしたものを対BKP2.0%添加した。
得られた紙の坪量は98.5g/m2で、ステキヒトサイズ度は
32秒であつた。
24時間の秒紙テストの後各種器具の汚れ状況を調べた
が、テスト前と何等変つておらず、問題はなかつた。
以上の結果を表1に示す。
実施例2 NBKPとLBKPとを3:7の比率にて、かつ両者を合わせたBKP
8に対して、損紙(炭酸カルシウム6%を含有)を2の
比率で配合し、スラリー濃度4%で実施例1と同様に離
解し、叩解した結果、原料スラリーの濃度は3.5%であ
つた。当該スラリーを用いて実施例1と同じ要領で抄紙
したが、その際中継タンクにてカチオン澱粉(王子ナシ
ヨナル製 ケート15)を対BKP0.3%、並びに硫酸バンド
を対BKP0.5%添加し、中継タンクの出口にあるポンプの
入口側配管にて、アルケニルコハク酸無水物系サイズ剤
(王子ナシヨナル製 フアイブラン81)をその2倍量の
カチオン澱粉とともに乳化したもの(ゼータ電位+18m
V)を、サイズ剤換算で対BKP0.15%添加し、クリーナー
の直前にて、抄紙際ワイヤーを通過した希薄スラリー、
いわゆる白水でスラリー濃度0.67%に希釈し、スクリー
ンの直前で重質炭酸カルシウム(三共精粉製 エスカロ
ン)30%のスラリーに予めポリアクリル酸ナトリウムを
添加し、攪拌してゼータ電位−38mVにしたものを対BKP
8.0%添加した。
結果を表1に示す。
得られた紙の坪量は62.0g/m2で、ステキヒトサイズ度は
16秒であつた。テスト終了後の各種器具の汚れはテスト
前と変りなく、問題はなかつた。
実施例3 クリーナーの直前にて、水でスラリー濃度0.64%に希釈
し、スクリーンの直前で、予め実施例2と同じ要領でゼ
ータ電位を−5mVに調製した重質炭酸カルシウムを対BKP
8.0%添加した以外は実施例2と同じ要領で実施した。
結果を表1に掲げたが得られた紙のサイズ度は15秒で、
各種器具の汚れは問題なかつた。
実施例4 砕木パルプ(GP)、脱墨パルプ(DIP)およびNBKPを各
々2:3:5の比率にて、かつその合計パルプ8に対して、
実施例2で用いたのと同じ損紙を2の比率で配合し、ス
ラリー濃度2%で実施例1と同じ要領で離解し、叩解し
た結果、原料スラリーの濃度は1.8%であつた。このス
ラリーを用いて実施例2と同様に抄紙したが、その際、
サイズ剤の添加率を対パルプ0.20%、白水による希釈後
のスラリー濃度を0.73%、炭酸カルシウムとしては、予
め分散剤(東亜合成化学工業製ポリアクリル酸ナトリウ
ム、アロンT−40)を対炭酸カルシウム0.20%添加し
て、70重量%濃度でサンドミル(五十嵐機械製造製 SL
G−64G)を用いて、湿式処理した、ゼータ電位−23mVの
重質炭酸カルシウムを対パルプ12.0%添加し、更にスク
リーンの直後にて填料の歩留向上用にポリアクリルアミ
ド誘導体(アライドコロイズ製パーコール57)を対パル
プ0.03%添加した。
その結果を第1表に掲げたが、得られた紙のステキヒト
サイズ度は13秒で、各種器具の汚れは問題なかつた。
比較例1 叩解後の原料スラリーの濃度が1.6%であり、白水によ
る希釈後のスラリーの濃度が0.63%であつた以外は実施
例2と同じ要領で実施した。
表2にその結果を掲げた。
得られた紙の坪量は61.5g/m2であるが、ステキヒトサイ
ズ度が8秒と実施例2に比べ低く、また抄紙機等の各種
器具の汚れがひどかつた。サイズ剤並びにサイズ定着剤
の添加時の原料スラリーの濃度が低過ぎたため、サイズ
剤のパルプへの留りが悪かつたのが原因と思われる。
比較例2 NBKPとLBKPとを1:9の比率にて、かつ両者を合わせたBKP
9に対して損紙を1の比率で配合し、スラリー濃度3%
で実施例1と同じ要領で離解し、叩解した結果、原料ス
ラリーの濃度は2.7%であつた。このスラリーを用いて
実施例2と同じ要領で抄紙したが、クリーナー直前での
スラリーの希釈は水で行い、濃度1.24%とした。
結果を表2に掲げたが、炭酸カルシウム添加時のスラリ
ー濃度がまだ高いので、パルプへ定着されるべきサイズ
剤が炭酸カルシウムに吸着され、紙のサイズ度が十分に
出ていないし、その分炭酸カルシウムはサイズ剤を多く
吸着したため、粘稠を帯び、各種器具を汚した。
ここまでで言えることはアニオン性の炭酸カルシウム
が、パルプにサイズ剤が十分に定着された後の、それで
もまだ定着し切れない少量のサイズ剤を吸着する程度な
らば、遊離のサイズ剤を循環系内から除去できる点で、
表1の各実施例が示す通り、汚れ防止に有効であるが、
この比較例のように、パルプへ定着されるべきサイズ剤
が炭酸カルシウムに吸着された場合は、遊離のサイズ剤
を循環系内から除去することにはなつても、炭酸カルシ
ウムは、吸着したサイズ剤の量が多いので粘稠となり、
遊離のサイズ剤の場合とあまり変りない汚れ方をするも
のと思われる。なお比較例2のように、高濃度で抄紙す
るのは紙の均一性、いわゆる地合いが悪くなり、実用的
でない。
比較例3 炭酸カルシウムとして無処理の、ゼータ電位+12mVの重
質炭酸カルシウム(三共精粉製エスカロン)を使用した
他は実施例2と同じ要領でテストした。
結果を表2に掲げたが、サイズ剤とサイズ定着剤を添加
した時の原料スラリー濃度が適正なので、パルプのサイ
ズ剤の定着は良く、従つて紙のサイズ度は表1の各実施
例並に出たが、パルプへ定着し切れないサイズ剤を吸着
する力が、当該カチオン性の炭酸カルシウムにはないの
で、各種器具を汚してしまつた。
比較例4 カチオン澱粉の添加率を対パルプ0.6%とし、サイズ剤
としてアルケニルコハク酸無水物系サイズ剤を、予め水
で乳化した後(ゼータ電位は−45wVのアニオン性)、対
パルプ0.15%添加し、炭酸カルシウムとして実施例3で
用いたのと同じゼータ電位−5mVの重質炭酸カルシウム
を対パルプ12.0%添加した以外は実施例2と同じ要領で
テストした。
結果を表2に示したが、サイズ剤がアニオン性のため、
サイズ定着剤を併用しても、パルプに定着されにくく、
従つて紙のサイズ効果は表1の各実施例はおろか、表2
の他の各比較例と比べても最悪で、また大半がパルプに
定着しないサイズ剤は後で添加される炭酸カルシウムが
アニオン性のため、炭酸カルシウムに吸着されないの
で、各種器具の汚れも最悪であつた。
比較例5 NBKPとLBKPとを3:7の比率にて、パルプ濃度4%で実施
例1と同じ要領で離解し、叩解した結果原料スラリーの
濃度は3.5%であつた。当該スラリーを用いて、実施例
1と同じ要領で抄紙したが、その際、中継タンクにて、
実施例2で用いたのと同じ、ゼータ電位−38mVの重質炭
酸カルシウムを対パルプ2.0%、並びにアルキルケテン
ダイマー系サイズ剤を対パルプ0.15%添加し、中継タン
クの出口にあるポンプの入口側配管にてカチオン化澱粉
を対パルプ0.4%、クリーナーの直前にて、硫酸バンド
を対パルプ0.2%添加しながら水でスラリー濃度0.60%
に希釈した。
結果を表2に掲げたが、得られた紙の坪量は60.5g/m
2で、ステキヒトサイズ度は8秒と、表1の各実施例に
比べ低く、また各種器具の汚れがひどかつた。すなわち
パルプに定着させるべきサイズ剤が炭酸カルシウムにも
吸着され、かつその吸着量が多いので、そのサイズ剤と
炭酸カルシウムとの結合物は粘稠を帯び、結合物のまま
各種器具に付着し、汚れになつた。また紙のサイズ度が
低かつたのは、パルプに定着すべきサイズ剤のかなりが
炭酸カルシウムに吸着されたからである。
比較例6 実施例2と同じ叩解済みのスラリーを原料に用いて、実
施例2と同じ要領で抄紙したが、その際、中継タンクに
実施例3で用いたのと同じゼータ電位−5mVの重質炭酸
カルシウムを対パルプ12.0%、カチオン化澱粉を対パル
プ0.3%並びに硫酸バンドを対パルプ0.5%添加し、中継
タンクの出口にあるポンプの入口側配管にて、実施例2
と同じ要領で乳化して得たアルケニルコハク酸、無水物
系のカチオン性サイズ剤を対パルプ0.15%添加し、クリ
ーナーの直前にて、白水でスラリー濃度0.62%に希釈
し、更にスクリーン直後にてポリアクリルアミド誘導体
を対パルプ0.03%添加した。
結果を表2に掲げたが、得られた紙の坪量は61.4g/m
2で、ステキヒトサイズ度は7秒と表1の各実施例に比
べ低く、また各種器具は汚れたが、填料歩留向上剤を添
加したため、サイズ剤を多量に吸着した填料がかなり紙
匹に留まり、その分各種用具の汚れが軽かつた。
なお表−1,表−2において、原料スラリーが高濃度パル
パーから、各種器具を経て、抄紙機に向つて送られる過
程で行つた諸操作のうち、最も高濃度パルパーに近い所
で行つたものをとし、抄紙機に近づくに従つて順次
,,・・・と各操作に番号を付した。従つてこれ
は原料スラリーを用いて抄紙するまでになされた各操作
の順番を表わすものである。
各試験の試験方法は下記の通りである。
ゼータ電位の測定方法 試料を蒸留水中に入れ、攪拌し、十分に分散させた後、
ペンケム社製 レーザージーメーター102型で測定し
た。
紙の坪量はJIS P−8124に準じて測定した。
紙のステキヒトサイズ度はJIS P−8122に準じて測
定した。
抄紙機をはじめとする各種器具の汚れ状況は、各テ
ストについて、24時間抄紙した後、中継タンク、スタツ
クボツクス、クリーナー、スクリーン、抄紙機のストツ
クインレツトおよびワイヤー、並びに各部配管内の汚れ
状況を見て、下記の3段階で表示した。
○……良好 △……汚れてははいるが、ひどくはない ×……ひどく汚れている 〔発明の効果〕 以上の通り、本発明の範囲内の適正な条件で中性抄紙す
れば、抄紙機をはじめとする各種用具が汚れなくなり、
かつ紙のサイズ度が向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 17/14 17/33 17/37 7199−3B D21H 3/36 7199−3B 3/38 101 7199−3B 3/02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭酸カルシウムを含有する中性紙の製造方
    法において、1.7重量%以上15重量%以下のパルプ濃度
    の原料スラリーにカチオン性サイズ剤を添加した後、該
    スラリーのパルプ濃度を1.2重量%以下に希釈し、その
    後ゼータ電位が負の炭酸カルシウムスラリーを添加した
    後抄紙することを特徴とする中性紙の製造方法。
  2. 【請求項2】炭酸カルシウムを含有する中性紙の製造方
    法において、1.7重量%以上15重量%以下のパルプ濃度
    の原料スラリーにカチオン性サイズ剤と定着剤とを添加
    した後、該スラリーのパルプ濃度を1.2重量%以下に希
    釈し、その後ゼータ電位が負の炭酸カルシウムスラリー
    を添加した後抄紙することを特徴とする中性紙の製造方
    法。
  3. 【請求項3】炭酸カルシウムスラリーのゼータ電位が−
    5mV〜−40mVの範囲内のものである請求項1又は2記載
    の中性紙の製造方法。
  4. 【請求項4】炭酸カルシウムが予めサンドミルで粉砕さ
    れたものである請求項1、2又は3記載の中性紙の製造
    方法。
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