JPH0751742B2 - 時計用外装部品 - Google Patents

時計用外装部品

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JPH0751742B2
JPH0751742B2 JP61271407A JP27140786A JPH0751742B2 JP H0751742 B2 JPH0751742 B2 JP H0751742B2 JP 61271407 A JP61271407 A JP 61271407A JP 27140786 A JP27140786 A JP 27140786A JP H0751742 B2 JPH0751742 B2 JP H0751742B2
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titanium
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はイオンプレーティング法を用いた時計用外装部
品に関し、更に詳しくは酸化チタンで被覆され、青色系
の金属光沢を有する時計用外装部品に関する。
〔発明の概要〕 本発明は時計用外装部品において金属チタンを蒸発源と
し酸素系ガスを含む雰囲気中におけるイオンプレーティ
ング法より従来にない耐摩耗性,耐擦傷性,密接性及び
高硬度を有する金属光沢のある青色系の装飾用部品を提
供するところにある。
〔従来の技術〕
従来の携帯時計,メガネフレーム等の装飾用部品の表面
処理技術における青色系の色調を有するものとしては電
着塗装,アルミニウム等の陽極酸化法及び溶射法等が一
般的知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし前述の従来技術において電着塗装では時計ケース
様に複雑な立体形状を有する品物への均一な膜厚分布が
得られず1/100mm単位の寸法が必要な時計用外装部品で
は使用できず、さらに被膜硬度が鉛筆硬度で5H〜7H程度
の為耐擦傷性の点で時計ケースとしての品質を満足でき
ない問題点を有する。他の方法としてのアルミニウム等
に陽極酸化被膜は膜厚が数百Åと極端に薄い為、耐擦傷
性,耐摩耗性,耐食性に問題がありまた溶射法は耐食性
が劣り且つホーニング状の外観を呈するという点で時計
用外装部品としては適用ができないという問題点があっ
た。
そこで本発明はこの様な問題点を解決するものでその目
的とするところはイオンプレーティング法により作成し
た高硬度の酸化チタン被膜による耐摩耗性,耐擦傷性,
及び耐食性を満足した全く新規な金属光沢を有する青色
系の表面処理を施した時計用外装部品を適用しうる技術
を提供するところにある。
〔問題点を解決する為の手段〕
本発明の時計用外装部品は、金属チタンを主成分とする
下層、金属チタンと酸化チタンとの混合物からなる中間
層、酸化チタを主成分とする外層を三層に積層し、前記
下層と前記中間層と前記外層の厚さの比が3:3:4の関係
にあり総被膜の厚さが5ミクロン以下の青色系の色調を
呈する被膜が酸素ガスを含む雰囲気中におけるイオンプ
レーティング法により基板表面を形成したことを特徴と
する。
〔作用〕
本発明の上記構成によれば基板上の第一層に純金属で活
性な金属チタン層を形成し、基板との密着性を確保し、
次いで金属チタン層形成の途中から酸化反応を進めて最
終的に被膜の表面部分は充分に進んだ酸化チタン層とす
る。この金属チタン層から酸化チタン層に至るまでの中
間層としての金属チタンと酸化チタンとの混合領域を形
成することが被膜への機械的歪及び熱的ショックに対
し、応力の伝達層として働き、金属チタン層が応力の吸
収層及び衝撃層として働くための必要不可欠のものであ
る。上記構成により被膜トータルの基板に対する密着性
はほぼ完全に確保され、酸化被膜特有の脆さが改善され
る。該酸化チタン被膜はイオンプレーティング法にによ
り生成される為Hv,1000以上の硬さを有し、耐摩耗性及
び耐擦傷性に優れ、且つ被膜の色調が金属光沢を有する
青色系の為時計用外装部品として十分な装飾的価値を有
している。本発明の酸化チタン被膜はJIS Z 8105−2068
で規定する(CIE 1976)L,a,b色空間におい
て、L,a,bはそれぞれ20%≦L≦55%,80≦
(a+(b≦595,3≦b/a≦8の関係
を満足する色調を有していることを特徴とする。この色
調においてL値が低すぎると被膜表面の明度が低くな
って黒味をおびる為光沢が不満足となり、またLが高
すぎると明度が高くなりすぎてキラつくばかりとなる為
値は20%〜55%の範囲が好ましく、更には30%〜40
%が最も好ましい。またb/aが小さすぎると緑ぼく
なりすぎ、逆に大きすぎると紫味が強くなりすぎるし
(a+(bが小さすぎると色としてはっき
りせずぼんやりとしてしまい、大きすぎると色がさえす
ぎる為(a+(b及びb/aはそれぞれ
80≦(a+(b≦595,3≦b/a≦8の
範囲が好ましく更には150≦(a+(b≦4
20,3.5≦b/a≦6.0が最も好ましい。次にイオンプ
レーティング法による青色系の酸化チタン被膜はチタン
又はチタン合金を蒸発源とし酸素系ガスを反応性ガスと
して生成されるチタンと酸素との化合物が適用できう
る。さらには反応性ガスとして酸素系ガスの他に炭素系
ガス又は窒素系ガスを一種又は二種微量に用いることに
より生成されるチタンと酸素と炭素,チタンと酸素と窒
素及びチタンと酸素と炭素と窒素の化合物も適用できう
る。いずれも青色系の被膜の厚みは生産性,機能性(耐
摩耗性,耐擦傷性,密着性)より総厚が5ミクロン以下
が好ましく、さらには1ミクロン〜2ミクロンの範囲が
最適である。また青色被膜の生成方法においては本発明
のイオンプレーティング法以外にも同様な物理蒸着法
(PVD法)に位置付けられるスパッタリング法又は化学
蒸着法(CVD法)及びプラズマ化学蒸着法(PCVD法)等
が容易に適用できうる。
本発明の基板としてはセラミック,超硬,ステンレス,
銅合金,亜鉛,亜鉛合金等が適用できうるが、イオンプ
レーティング法により得られる被膜は相対的にピンホー
ルの介在するものがほとんどの為、該被膜を被覆する以
前に耐食性品質を満足しておく必要がある。セラミッ
ク,超硬及びステンレスの基板はそれ自体耐食性が良好
な為基本的には下地メッキは必要としないがS(サルフ
ァ)の様な快削成分の多いステンレス基板は若干耐食性
が劣る為、下地層として金,金合金,クロム,パラジウ
ム,パラジウム合金あるいはロジウムメッキ層を単層又
は数種の積層とし基板の耐食性を確保する必要がある。
また銅合金,亜鉛,亜鉛合金を基板とする場合はメッキ
により銅,ニッケル,ニッケル合金を単層又は積層した
後金,金合金,クロム,パラジウム,パラジウム合金,
ロジウム等のメッキを単層又は数種積層して耐食性を確
保する必要がある。特に銅合金,亜鉛,亜鉛合金の基板
については上記のメッキを施すことによりイオンプレー
ティング処理中に基板材料が直接高温,高真空雰囲気に
さらされるのを防止し、該基板材料内部の温度上昇を防
ぎ、脱亜鉛現象によるフクレの発生を防止することがで
きる。下地メッキの厚みは単層の場合でも積層の場合で
も生産性,機能性の点より2ミクロン〜5ミクロンが最
適であるが0.5ミクロン〜10ミクロンへ範囲に拡大して
も基本品質は変わらない。以下本発明について実施例に
基づいて説明する。
〔実施例〕
ステンレス材料により形成された時計ケース基板上にイ
オンプレーティング法により青色系の酸化チタン被膜を
生成する工程に先だち、真空槽内にアルゴンガスを10-2
torr基板への印加電圧0.5Kvでイオンボンバードメント
を行い時計ケース表面のクリーニングを行った。次にア
ルゴンを排出し真空室内を2×10-4に戻した後電子ビー
ム加熱により金属チタンを蒸発させ、基板電圧0.3Kv印
加しプラズマを発生させ、イオン化した金属チタンを基
板へ生成させる。ついで酸素ガスを徐々に真空槽内へ導
入し、最終的に種々の一定圧力まで導入して基板へ青色
系の酸化チタン被膜を生成させた。上記の方法により被
膜形成させたステンレス製の時計ケースを用い携帯時計
ケース完成品とした後、色調,耐食性,耐摩耗性,密着
性について検査し第一表の値を得た。
上記実施例に示した基板の中から時計ケースを選びX線
分析の結果、第1図に示す様にステンレス基板1上に金
属チタンを主成分とする層2が形成されており、続いて
金属チタンと酸化チタンとがおよそ半分づつ混在してい
る層3が認められ、表面層では酸化チタンを主成分とす
る層4が確認された。実施例1〜4に対するそれぞれの
層1,2,3の厚み測定結果は以下のとおりであった。
また前項第一表に対する評価基準を第二表に示す。
前記実施例においてイオンプレーティング法により酸化
チタン被膜を表面に形成した携帯時計ケース完成品は青
色系の色調を呈し、人工汗及び人工海水の耐食性試験に
て腐食の発生が見られず、更に折り曲げによる密着性試
験においても生成被膜の剥離は発生せず十分な密着性が
得られた。まま被膜の表面硬度はHv=1000以上を有する
為耐摩耗試験においては素地の露出は全く見られなかっ
た。
被膜の色調についてはO2ガス圧の条件により若干違って
きたが、ほとんどが金属光沢を有する深い青色を有し、
色調において時計用外装部品として十分適用できうるも
のであった。しかし比較例2に示す様にO2ガス圧が極端
に高くなった場合の被膜はL=15%と明度が低く黒味
をおびており光沢のない外観でありまたb/a=2.5
と小さい為緑味の強い色調となり時計用外装部品として
は使用できないものとなった。これはガス圧が高くなっ
た為酸化チタン被膜中のチタンとO2との組成比において
O2の重量%が極端に多くなり、結晶的に結合が不安定と
なる為、被膜は非常にポーラスな構造で光を吸収しやす
くなることよりL値が低い暗い色調となっているから
である。実施例における被膜の色調はO2ガス圧及びチタ
ンの蒸発量を一定にしてイオンプレーティング処理する
ことにより、色調の制御は容易に行なえ、同一条件にて
10回の別々に処理したイオンプレーティングによる製品
を抜きとって色差計及び目視にて比較したがその差を全
く認めることができず色調に対する繰返し精度の高い製
法であることが確認できた。
被膜厚みについてはトータル厚みが5μmまでは全く問
題なかったが比較例1で示す様に5μmを越えると被膜
の内部応力が高くなり、酸化被膜特有の脆さが顕著にあ
らわれる為、折り曲げ試験において被膜の剥離が生じて
来る。また5μm以上の被膜厚を得るには約1Hの処理時
間を要する為生産性が非常に低くなるという問題点があ
る。このため被膜厚は5μm以下とした。
各特性の確認方法について以下に述べる。
各被膜表面の色調はJIS Z 8105−2014で規定する分光反
射率を求め、この値を(CIE1976)L,a,b色空間
に変換して定量化した、膜厚はケースを樹脂埋込後断面
を研摩し倍率1000倍の金属顕微鏡又は小坂研究所社製微
少粗さ測定機にてケース表面の被膜を部分的に剥離し、
被膜段差を測定した。また硬度はマイクロビッカース硬
度計10gr荷重にて測定した。耐摩耗性は牛皮上に時計ケ
ース側面を密着させ500gr荷重を時計ケースに加えなが
ら10cmストロークにて3万回往復摩耗させた時計ケース
側面の被膜の摩耗程度を確認した。密着性試験の折り曲
げ試験では折曲部を90゜以上になる様にし、被膜の剥離
程度を調べた。耐食性は40℃の人工汗および人工海水中
にケース完成品を24H半浸漬し、腐食及び変色の発生を
調べた。
〔発明の効果〕
本発明は、金属チタンを主成分とする下層、金属チタン
と酸化チタンとの混合物からなる中間層、酸化チタンを
主成分とする外層を三層に積層し、前記下層と前記中間
層と前記外層の厚さの比が3:3:4の関係にあり総被膜の
厚さが5ミクロン以下の青色系の色調を呈する被膜が酸
素ガスを含む雰囲気中におけるイオンプレーティング法
により基板表面を形成したことにより、色調、耐摩擦
性、密着性、耐食性の最も優れた時計の外装部品を提供
することができる。適用にあたっては携帯時計のみなら
ず、時計バンド,メガネフレーム,ライター,装飾バン
ド,バックル,ネクタイピン等の装飾部品すべてに適用
可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例で作成した時計製品の断面図であ
る。 (1)……ステンレス基板 (2)……金属チタンを主成分とする層 (3)……金属チタンと酸化チタンの混合層 (4)……酸化チタンを主成分とする層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属チタンを主成分とする下層、金属チタ
    ンと酸化チタンとの混合物からなる中間層、酸化チタン
    を主成分とする外層を三層に積層し、前記下層と前記中
    間層と前記外層の厚さの比が3:3:4の関係にあり総被膜
    の厚さが5ミクロン以下の青色系の色調を呈する被膜が
    酸素ガスを含む雰囲気中におけるイオンプレーティング
    法により基板表面を形成したことを特徴とする時計用外
    装部品。
JP61271407A 1986-11-14 1986-11-14 時計用外装部品 Expired - Lifetime JPH0751742B2 (ja)

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