JPH075281Y2 - 油圧モータの容量制御装置 - Google Patents

油圧モータの容量制御装置

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JPH075281Y2
JPH075281Y2 JP13171188U JP13171188U JPH075281Y2 JP H075281 Y2 JPH075281 Y2 JP H075281Y2 JP 13171188 U JP13171188 U JP 13171188U JP 13171188 U JP13171188 U JP 13171188U JP H075281 Y2 JPH075281 Y2 JP H075281Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は一般機械、建設機械等に使用する油圧モータ
を、2速に切換制御して2速モータとして用いると共
に、必要に応じて容量を固定して固定モータしても用い
ることができるようにした油圧モータの容量制御装置に
関する。
〔従来の技術〕
通常、建設機械等に用いる油圧モータは、当該建設機械
の設計仕様に応じた固定のモータ容量をもった固定モー
タが選定される。しかし、実際の運転条件によっては低
速でもよいから高トルクを得たい、逆に低トルクでもよ
いから高速を得たいということがある。このような場
合、前記固定モータの場合には機能が制限されてしまう
という問題点がある。
そこで、限定された出力馬力の範囲内で、油圧モータの
機能を有効に発揮させるために、当該油圧モータを2速
に切換えて使用すればよい。
例えば、建設機械の走行用モータを考えると、頻度の高
い平地走行の場合には、トルクが低くてよいが高速走行
したいという要求があり、この場合には油圧モータを小
容量にして高速回転で対応する。一方、坂道登坂や貨物
の積荷時には、走行速度は遅くてよいが大トルクがほし
いという要求があり、この場合には油圧モータを大容量
に切換えて対応すればよい。
従来、このような油圧モータの容量制御装置として、第
6図、第7図に示すものが知られている。
まず、第6図において、1は可変容量型の油圧モータ
で、該油圧モータ1は例えば斜軸型、斜板型、ラジアル
ピストン型の油圧モータが用いられ、弁板、斜板等の容
量可変部1Aを変位させることによってモータ容量を可変
とできる構成となっている。2A,2Bは該油圧モータ1に
圧油を供給する油圧配管で、該油圧配管2A,2Bはブレー
キ装置、方向切換弁を介して油圧源(いずれも図示せ
ず)と接続されている。3は前記油圧配管2A,2Bのうち
の高圧側を選択する高圧選択弁で、該高圧選択弁3で導
出された駆動圧力は後述の容量制御装置4に入力され
る。
4は油圧モータ1に付設された容量制御装置で、該容量
制御装置4はケーシング4Aと一端側が該ケーシング4内
に摺動可能に設けられ、他端側がケーシング4A外に突出
して油圧モータ1の容量可変部1Aと連結された制御ピス
トン4Bと、該制御ピストン4Bによってケーシング1A内に
画成された大油室4Cおよび小油室4Dとから構成されてい
る。
5は高圧選択弁3と容量制御装置4との間を接続する圧
力導入配管、6は該圧力導入配管5の途中に設けられた
4ポート2位置の切換弁からなる制御弁で、該制御弁6
を切換位置(イ)とすることにより、駆動圧力を小油室
4Dに導入すると共に大油室4Cをタンク7と接続して制御
ピストン4Bを図示の縮小方向とし、モータ容量を小容量
に切換え、一方制御弁6を切換位置(ロ)とすることに
より、駆動圧力を大油室4Cに導入すると共に小油室4Dを
タンク7と接続して制御ピストン4Bを伸長方向とし、モ
ータ容量を大容量とする。
このように構成される油圧モータの容量制御装置は、運
転室側の指令制御弁(図示せず)から出力される油圧指
令に基づき、制御弁6を切換え、容量制御装置4の制御
ピストン4Bを伸縮させることにより、油圧モータ1の容
量を2段階に切換えることができ、第7図の特性を得
る。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、上記従来技術によるものは、運転室側の指令制
御弁によって制御弁6を切換えるもので、油圧モータ1
の駆動圧力の高低に応じて2速に自動切換できないとい
う問題点がある。
また、油圧モータ1側に容量可変部1Aの他に容量制御装
置4、制御弁6を一体的に組込む必要があり、部品点数
が増加し、形状が大型化するという問題点がある。特
に、油圧モータ1が装軌式建設機械の走行用モータであ
る場合、形状、寸法が大型化する結果、当該走行用モー
タが履帯のシュー間から幅方向に突出してしまい、いわ
ゆる「インシュー」が達成できなくなってしまうという
問題点がある。
本考案はこのような従来技術の問題点に鑑みなされたも
ので、モータ駆動圧力自体で油圧モータを2速に自動切
換でき、しかも必要に応じて大容量または小容量に固定
して固定モータとしても使用でき、さらに制御弁等を不
要にして2速モータを固定モータなみに小型化できるよ
うにした油圧モータの容量制御装置を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記問題点を解決するため、本考案は、内部がシリンダ
となったケーシングと、一端側が該ケーシングのシリン
ダに摺動可能に設けられ、内部を大油室と小油室とに画
成すると共に、他端側が該ケーシング外に突出して油圧
モータの容量可変部と連結される制御ピストンと、該制
御ピストンに形成したスプール用シリンダ内に摺動可能
に設けられ、該スプール用シリンダ内で前記小油室に常
時連通するスプール環状室を軸方向中間に形成したスプ
ールと、該スプールの両端側のうち一方の軸端側に位置
して前記スプール用シリンダ内に画成されるばね室およ
び他方の軸端側に位置して前記スプール用シリンダ内に
画成されるスプール端部室と、該ばね室内に設けられ、
前記スプールをスプール端部室側に向けて常時付勢する
ばねと、前記スプール端部室内に開口するように前記ス
プールに形成された有底の指令ピストン用シリンダと、
該指令ピストン用シリンダの底部側に前記スプール環状
室と常時連通する作用室を画成すべく、該指令ピストン
用シリンダ内に摺動可能に設けられ、前記作用室内の圧
力に応じて前記ピストンをばねに抗して摺動変位させる
指令ピストンと、前記油圧モータの駆動圧力を前記小油
室、スプール環状室および作用室に導入する圧力導入ポ
ートと、前記制御ピストンに形成され、常時は前記スプ
ールによって大油室をばね室と連通させ、前記スプール
がばねに抗して前記ばね室側に摺動変位したときには、
前記大油室をスプール環状室と連通させる切換ポート
と、前記ばね室をケーシングまたは制御ピストン外と連
絡させる連絡ポートと、前記スプール端部室をケーシン
グまたは制御ピストン外に連絡させる他の連絡ポートと
を備え、該各連絡ポートのうち、一方の連絡ポートは切
換弁によって外部の油圧源とドレンとに選択的に切換接
続する構成とし、他方の連絡ポートは常時ドレンに接続
してなる構成を採用している。
〔作用〕
上記構成により、切換弁とドレン側に切換接続した場合
には、ばね室とスプール端部室とが共にドレンと連通す
るようになるから、この場合には油圧モータの容量を駆
動圧力に応じて自動切換することが可能となる。
即ち、圧力導入ポートから小油室、スプール環状室を介
して作用室へ導入される油圧モータの駆動圧力が低いと
きは、スプールがばね室内のばねによりスプール端部室
側に付勢され、前記切換ポートを介して大油室をばね室
に連通させるから、大油室がタンク圧状態となり、制御
ピストンは小油室内の圧力でケーシング内へと縮小する
ように摺動変位し、油圧モータの容量可変部を小容量
(大容量)側に駆動できる。また、前記駆動圧力が高く
なると、作用室内の圧力も上昇し、指令ピストンが該作
用室内の圧力に応じスプールをばねに抗して摺動変位さ
せるから、このときには前記大油室が切換ポートを介し
てスプール環状室と連通するようになり、この大油室内
には油圧モータの駆動圧力が導かれ、前記制御ピストン
は大油室内の圧力でケーシングから伸長するように摺動
変位し、油圧モータの容量可変部を大容量(小容量)側
に駆動できる。
一方、前記切換弁を油圧源側に切換接続した場合には、
ばね室またはスプール端部室のうち、一方の室には一方
の連絡ポートを介して油圧源からの圧油が供給され、他
方の室は他方の連絡ポートを介してドレンと接続される
から、前記油圧モータの駆動圧力に拘わりなく、前記ス
プールは制御ピストンのスプール用シリンダ内で一定位
置に保持されるようになり、これによって制御ピストン
も一定位置に固定され、油圧モータの容量可変部を大容
量(小容量)一定の位置に固定することができる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を第1図ないし第5図を参照しつ
つ、詳細に説明する。なお、従来技術と同一構成要素に
は同一符号を付し、その説明を省略する。
第1図、第2図は本考案の第1の実施例を示す。
同図において、11は本実施例のケーシングで、該ケーシ
ング11は一端が開口し、他端が底部となったケーシング
本体12と、該ケーシング本体12の一端側開口を閉塞する
蓋体13とによって構成され、該ケーシング本体12内には
軸方向にシリンダ14が形成されると共に、底部にロッド
挿通穴15が形成されている。
16は制御ピストンで、該制御ピストン16は一端側がシリ
ンダ14内に摺動可能に挿嵌されたピストン部16Aと、ロ
ッド挿通穴15を介して他端側がケーシング本体12外に突
出したロッド部16Bとから一体に形成され、ピストン部1
6Aによってシリンダ14内を蓋体13側の大油室Aと、底部
側の小油室Bとに画成し、ロッド部16Bは油圧モータ1
の容量可変部1Aと連結されている。そして、前記制御ピ
ストン16には一端側が開口部17Aとなり、他端側が底部1
7Bによって閉塞したスプール用シリンダ17が軸方向に形
成され、該一端側開口部17Aはプラグ18によって閉塞さ
れている。
19は前記スプール用シリンダ17内に摺動可能に設けられ
たスプールで、該スプール19には軸方向に2個のランド
19A,19Bが離間して形成され、一方のランド19Aとプラグ
18との間にはばね室Cが画成され、ランド19A,19B間に
はスプール環状室Dが画成され、他方のランド19Bとス
プール用シリンダ17の底部17B間にはスプール端部室E
が形成されている。20はばね室C内に設けられた圧縮ば
ねで、該圧縮ばね20はプラグ18とスプール19のランド19
Aとの間に張設され、該スプール19を常時矢示Xで示す
左方側に付勢し、図示の状態に保持している。
21は前記スプール19の他端側に位置して軸方向に形成さ
れた端面開口の指令ピストン用シリンダで、該シリンダ
21には指令ピストン22が摺動可能に、かつスプール用シ
リンダ17の底部17Bに当接して設けられている。そし
て、指令ピストン22は指令ピストン用シリンダ21の底部
(奥部)側に作用室Fを画成し、該作用室Fは油孔23を
介してスプール環状室Dと常時連通している。ここで、
スプール19についてみると、後述するようにスプール環
状室Dに駆動圧力が導入されても、該スプール19は油圧
的にバランスしており、一方油孔23を介して作用室Fに
駆動圧力が作用すると、指令ピストン22に作用する油圧
力の反力がスプール19に作用し、該スプール19を圧縮ば
ね20に抗して矢示Yで示す右方側に押圧するようになっ
ている。
また、24はケーシング本体12の底部近傍に穿設された圧
力導入ポートで、該圧力導入ポート24は圧力導入配管5
を介して高圧選択弁3と接続されている。25は制御ピス
トン16のロッド部16B基端側に穿設された連通ポート
で、該連通ポート25は小油室Bとスプール環状室Dとの
間を常時連通し、駆動圧力を該スプール環状室Dと作用
室Fとに導びく。
一方、26は制御ピストン16のピストン部16Aに穿設され
た切換ポートで、該切換ポート26はピストン部16Aの軸
方向に形成した連通路27を介して大油室Aと連通してい
る。ここで、駆動圧力が低く、スプール19が圧縮ばね20
によって矢示X方向に変位している状態においては、前
記切換ポート26はばね室Cに開口して大油室Aとの間を
連通させ、前記スプール19のランド19Aによってスプー
ル環状室Dとの間は遮断されている。また、駆動圧力が
高まり、スプール19が矢示Y方向に変位した状態におい
ては、前記切換ポート26はスプール環状室Dに開口して
大油室Aとの間を連通させ、スプール19のランド19Aに
よってばね室Cとの間は遮断されている。
次に、28は切換ポート26よりも蓋体13側に位置して制御
ピストン16のピストン部16A外周に形成された周溝、29
はばね室Cと周溝28を連通すべく、ピストン部16Aに穿
設された連通ポート、30は周溝28をタンク7と連通すべ
く、ケーシング本体12に穿設された一の連絡ポートを示
し、本実施例では該連絡ポート30は常時タンク7と接続
され、制御ピストン16の変位状態に拘わらず、ばね室C
を常時タンク7に連通せしめている。
一方、31はケーシング本体12のロッド挿通穴15内周面に
形成された周溝、32はスプール端部室Eを周溝31と連通
すべく、制御ピストン16のロッド部16Bに穿設された連
通ポート、33は周溝31を後述の切換弁34と連通すべく、
ケーシング本体12に穿設された他の連絡ポートを示し、
前記スプール端部室E内圧力は該連絡ポート33を介して
切換弁34によって制御される。
さらに、34は例えば運転室等に設けられた3ポート2位
置の切換弁で、該切換弁34の流入側は外部油圧源35、タ
ンク7と接続され、流出側は配管36を介して連絡ポート
33と接続されている。そして、切換弁34を切換位置
(ハ)とすることによって、スプール端部室Eとタンク
7に連通し、切換位置(ニ)とすることによって、スプ
ール端部室Eと油圧源35と連通する。
本実施例はこのように構成されるが、次にその作動につ
いて述べる。
初めに、油圧モータ1の駆動圧力を用いて、油圧モータ
1を大容量と小容量とに自動切換し、2速モータとして
駆動する場合の作動について述べる。
このためには、切換弁34を切換位置(ハ)とし、スプー
ル端部室Eをタンク7と同圧状態とし、ばね室C側とバ
ランスさせておく。なお、第1図は自動切換の状態で、
かつ油圧モータ1の駆動圧力が低圧であり、従ってモー
タ容量は小容量の状態を示している。
さて、油圧モータ1を回転駆動すべく供給された圧油の
うち、高圧選択弁3から圧力導入配管5を介して圧力導
入ポート24に導入された駆動圧力は、小油室B、連通ポ
ート25を介してスプール環状室Dに導びかれると共に、
油孔23から作用室Fにも導びかれている。そして、小油
室Bに作用している圧油によって、制御ピストン16を図
中右方に押圧し、作用室Fに作用している圧油でスプー
ル19も図中右方に押圧している。
いま、駆動圧力が低圧な状態においては、作用室F内で
スプール19に働く油圧力も小さいから、該スプール19は
圧縮ばね20のばね力によって図示の状態に保持され、切
換ポート26は大油室Aとばね室Cとの間を連通し、これ
らはドレン圧状態にある。従って、制御ピストン16は小
油室Bに導びかれた駆動圧力によって矢示Y方向に変位
し、モータ容量は小容量となっている。
次に、駆動圧力が上昇すると、作用室F内の圧力も上昇
するから、スプール19に作用する油圧力(=指令ピスト
ン22の断面積×圧力)が圧縮ばね20のセット荷重よりも
大となると、該スプール16は矢示Y方向に移動し始め
る。さらに圧力が上昇すると、スプール19もこれに応じ
て移動し、切換ポート26は該スプール19のランド19Aに
よってばね室Cとの連通を遮断すると同時に、スプール
環状室Dと連通する。従って、スプール環状室D内の圧
油は切換ポート26、連通路27を介して大油室Aに導びか
れ、該大油室Aを小油室Bと同圧にする。この結果、制
御ピストン16には大油室Aと小油室Bとの受圧面積差に
よる油圧力が作用することになり、該制御ピストン16は
矢示X方向に変位し、油圧モータ1を大容量に切換え
る。かくして、第2図中の実線で示すように、駆動圧力
に応じてモータ容量を自動切換することができ、2速モ
ータとして使用することができる。
一方、建設機械を運搬用トレーラに乗せる場合のよう
に、微操作しながら昇降板上を登るときには、油圧モー
タ1を低速に固定しておく必要がある。
そこで、油圧モータ1を大容量で低速に固定し、固定モ
ータとして使用する場合の作動について述べる。
この場合には、切換弁34を切換位置(ニ)に切換え、外
部油圧源35からの圧油を配管36、連絡ポート33,周溝3
1、連通ポート32を介して、スプール端部室Eに導入す
る。この結果、スプール19の他端側の端面には外部油圧
源35による油圧力が常時作用し、該スプール19はばね20
のばね力に打勝って矢示Y方向に移動し、この状態を保
持する。
従って、切換ポート26はスプール環状室Dと大油室Aと
を常時連通状態に保ち、油圧モータ1の駆動圧力の大き
さに無関係に、当該駆動圧力は大油室Aに導入されるこ
とになり、制御ピストン16は矢示X方向に伸長し、油圧
モータ1の容量可変部1Aを大容量に設定する。かくし
て、第2図中の点線を示すように、モータ容量を大容量
に固定でき、低速、大トルクを得ることができる。
次に、第3図は本考案の第2の実施例を示す。なお、第
1の実施例と同一構成要素には同一符号を付すものとす
る。
然るに、本実施例の特徴は、配管41を介して切換弁34を
連絡ポート30と接続すると共に、他の連絡ポート33をタ
ンク7と接続する構成としたことにある。
本実施例はこのように構成されるが、切換弁34を切換位
置(ハ)とした場合には、ばね室Cはタンク7と連通
し、該ばね室Cとスプール端部室Eは共にタンク圧とな
り、第1の実施例における自動切換時の作動と同一の作
動を発揮する。
一方、切換弁34を切換位置(ニ)とすると、外部油圧源
35からの圧油は連絡ポート30を介してばね室Cに導入さ
れる。これにより、スプール19はばね室Cとスプール環
状室Dとに作用する油圧力差とばね20のばね力で矢示X
方向に常時変位し、該ばね室C内の圧油は切換ポート26
から大油室Aに導入される。従って、外部油圧源35の圧
力を所定圧以上に設定することにより、制御ピストン16
を常時伸長状態に保持することができ、油圧モータ1を
大容量に固定し、固定モータとして使用しうる。
また、第4図は本考案の第3の実施例を示し、第1、第
2の実施例と同一構成要素には同一符号を付すものとす
る。
然るに、本実施例の特徴は前記実施例における周溝31、
連通ポート32、連絡ポート33を廃止し、制御ピストン16
のロッド部16Bに軸方向に延びて突出端側に開口する他
の連絡ポート51を穿設すると共に、外部油圧源35を廃止
し、圧力導入配管5に連なる配管52を介して切換弁34の
流入側と接続し、高圧選択弁3から得られる駆動圧力を
油圧源として用いる構成としたことにある。
本実施例はこのように構成されるが、その作動について
は第2の実施例と変わるところがない。しかし、本実施
例ではモータ駆動圧を自己圧として導入することがで
き、構成が簡単となる。
更に、第5図は本考案の第4の実施例を示す。なお、前
述した第2実施例と同一の構成要素には同一符合を付し
て、その説明を省略する。
然るに、図中61は本実施例のスプールで、該スプール61
には軸方向一側から他側に2個のランド61A,61Bが離間
して形成され、一方のランド61Aとプラグ18との間には
スプール端部室Gが画成され、ランド61A,61B間にはス
プール環状室Hが画成され、他方のランド61Bとスプー
ル用シリンダ17の底部17B間にはばね室Jが形成されて
いる。
62は前記スプール61の一端側に位置して軸方向に形成さ
れた端面開口の指令ピストン用シリンダで、該シリンダ
62には指令ピストン63が摺動可能に、かつプラグ18の端
面に当接して設けられている。そして、指令ピストン63
は指令ピストン用シリンダ62の底部(奥部)側に作用室
Kを画成し、該作用室Kは油孔64を介してスプール環状
室Hと常時連通している。ここで、スプール61について
みると、後述するようにスプール環状室Hに駆動圧力が
導入されても、該スプール61は油圧的にバランスしてお
り、一方油孔64を介して作用室Kに駆動圧力が作用する
と、指令ピストン63に作用する油圧力の反力がスプール
61に作用し、該スプール61を後述する圧縮ばね65に抗し
て矢示Xで示す左方側に押圧するようになっている。
一方、65はばね室J内に設けられた圧縮ばねで、該圧縮
ばね65はシリンダ17の底部17Bとスプール61のランド61B
との間に張設され、該スプール61を常時矢示Yで示す右
方側に付勢し、図示の状態に保持している。
また、66は前記各実施例の連通ポート25に代えて制御ピ
ストン16に傾斜した状態で穿設された連通ポートで、該
連通ポート66は小油室Bとスプール環状室Hとの間を常
時連通し、駆動圧力を該スプール環状室Hと作用室Kと
に導びく。
一方、67は制御ピストン16のピストン部16Aに穿設され
た切換ポートで、該切換ポート67はピストン部16Aの軸
方向に形成した連通路68を介して大油室Aと連通してい
る。ここで、駆動圧力が低く、スプール61が圧縮ばね65
によって矢示Y方向に変位している状態においては、前
記切換ポート67はばね室Jに開口して大油室Aとの間を
連通させ、前記スプール61のランド61Bによってスプー
ル環状室Hとの間は遮断されている。また、駆動圧力が
高まり、スプール61が矢示X方向に変位した状態におい
ては、前記切換ポート67はスプール環状室Hに開口して
大油室Aとの間を連通させ、スプール61のランド61Bに
よってばね室Jとの間は遮断されている。
次に、69は切換ポート67よりも蓋体13側に位置して制御
ピストン16のピストン部16A外周に形成された周溝、70
はスプール端部室Gを該周溝69と連通すべく、ピストン
部16Aに穿設された連通ポートで、該連通ポート70、周
溝69、一の連絡ポート30を介してスプール端部室G内の
圧力を切換弁34により制御する。
また、71はばね室Jをケーシング本体12の周溝31と連通
すべく制御ピストン16のロッド部16Bに穿設された他の
連通ポートで、該連通ポート71、周溝31、連絡ポート33
を介してばね室Jは制御ピストン16の変位状態に拘ら
ず、常時タンク7と連通している。
本実施例は上述の如く構成されるが、次にその作動につ
いて説明する。
初めに、油圧モータ1の駆動圧力を用いて、油圧モータ
1を大容量と小容量とに自動切換し、2速モータとして
駆動する場合の作動について述べる。
このためには、切換弁34を切換位置(ハ)とし、スプー
ル端部室Gをタンク7と同圧状態とし、ばね室J側とバ
ランスさせておく。なお、第5図は自動切換の状態で、
かつ油圧モータ1の駆動圧力が低圧であり、従ってモー
タ容量は小容量の状態を示している。
さて、油圧モータ1を回転駆動すべく供給された圧油の
うち、高圧選択弁3から圧力導入配管5を介して圧力導
入ポート24に導入された駆動圧力は、小油室B、連通ポ
ート66を介してスプール環状室Hに導びかれると共に、
油孔64から作用室Kにも導びかれている。そして、小油
室Bに作用している圧油によって、制御ピストン16を図
中右方に押圧し、圧縮ばね65のばね力によってスプール
61も図中右方に押圧している。
いま、駆動圧力が低圧な状態においては、作用室K内で
スプール61に働く油圧力も小さいから、該スプール61は
圧縮ばね65のばね力によって図示の状態に保持され、切
換ポート67は大油室Aとばね室Jとの間を連通し、これ
らはドレン圧状態にある。従って、制御ピストン16は小
油室Bに導びかれた駆動圧力によって矢示Y方向に変位
し、モータ容量は小容量となっている。
次に、駆動圧力が上昇すると、作用室K内の圧力も上昇
するから、スプール61に作用する油圧力(=指令ピスト
ン63の断面積×圧力)が圧縮ばね65のセット荷重よりも
大となると、該スプール61は矢示X方向に移動し始め
る。さらに圧力が上昇すると、スプール61はこれに応じ
て移動し、切換ポート67は該スプール61のランド61Bに
よってばね室Jとの連通を遮断すると同時に、スプール
環状室Hと連通する。従って、スプール環状室H内の圧
油は切換ポート67、連通路68を介して大油室Aに導びか
れ、該大油室Aを小油室Bと同圧にする。この結果、制
御ピストン16には大油室Aと小油室Bとの受圧面積差に
よる油圧力が作用することになり、該制御ピストン16は
矢示X方向に変位し、油圧モータ1を大容量に切換え
る。かくして、第2図中の実線で示すように、駆動圧力
に応じてモータ容量を自動切換することができ、2速モ
ータとして使用することができる。
一方、建設機械を運搬用トレーラに乗せる場合のよう
に、微操作しながら昇降板上を登るときには、油圧モー
タ1を低速に固定しておく必要がある。
そこで、油圧モータ1を大容量で低速に固定し、固定モ
ータとして使用する場合の作動について述べる。
この場合には、切換弁34を切換位置(ニ)に切換え、外
部油圧源35からの圧油を配管41、連絡ポート30,周溝6
9、連通ポート70を介して、スプール端部室Gに導入す
る。この結果、スプール61の一端側の端面には外部油圧
源35による油圧力が常時作用し、該スプール61はばね65
のばね力に打勝って矢示X方向に移動し、この状態を保
持する。
従って、切換ポート67はスプール環状室Hと大油室Aと
を常時連通状態を保ち、油圧モータ1の駆動圧力の大き
さに無関係に、当該駆動圧力は大油室Aに導入されるこ
とになり、制御ピストン16は矢示X方向に伸長し、油圧
モータ1の容量可変部1Aを大容量に設定する。かくし
て、第2図中の点線で示すように、モータ容量を大容量
に固定でき、低速、大トルクを得ることができる。
本実施例は上述した如くであるが、第1実施例と同様に
一の連絡ポート30をタンク7と接続すると共に、配管を
介して切換弁34を他の連絡ポート33と接続する構成とし
てもよい。このように構成することにより、切換弁34を
切換位置(ハ)とした場合には、ばね室Jはタンク7と
連通し、該ばね室Jとスプール端部室Gは共にタンク圧
となり、第1の実施例における自動切換時の作動と同一
の作動を発揮する。
一方、切換弁34を切換位置(ニ)とすると、外部油圧源
35からの圧油は連絡ポート33を介してばね室Jに導入さ
れ、該ばね室J内の圧油は切換ポート67から大油室Aに
導入される。従って、外部油圧源35の圧力を所定圧以上
に設定することにより、制御ピストン16を常時伸長状態
に保持することができ、油圧モータ1を大容量に固定
し、固定モータとして使用しうる。
ところで、前述した各実施例においては、スプール用シ
リンダ17内でスプール19,61が駆動圧力の変化に対応し
て円滑に作動できるようにすると共に、該シリンダ17と
スプール19,61の各ランド19A,61A,19B,61Bとの隙間をよ
り小さく設定してスプール環状室D,H内に導入された圧
油の洩れ損失を防止する必要がある。このためにはスプ
ール19,61の各ランド19A,61A,19B,61Bの外周面の加工精
度を向上させることはもとより、シリンダ17内面の加工
精度、即ち面粗度、真円度、真直度、寸法公差等を向上
させる必要がある。しかし、実施例に示すスプール用シ
リンダ17の如く孔径が小さく、しかも奥行きの深い有底
の孔を全長にわたって精度良く加工することは、極めて
困難であり、特にシリンダ17の底部17B側奥部になる程
加工精度を維持することが困難であるため、スプール1
9,61の摺動性や圧油の洩れ防止が損なわれる恐れがあ
る。
そこで、本実施例ではスプール用シリンダ17の内面のう
ち高い加工精度が可能な開口部17A側をスプール61の摺
動部位とし、該スプール61の各ランド61A,61Bをシリン
ダ17の開口部17A側に挿嵌すると共に、シリンダ17の底
部17B側奥部がばね室Jとなるように構成してある。従
って、シリンダ17の内面のうち開口部17A側のみに高精
度の加工を行えば足りることになり、加工精度の一層の
向上と加工作業の能率向上を図ることができると共に、
スプール61の摺動性の向上及び圧油の洩れ損失の防止を
実現できる。
なお、各実施例では、ばね室C,(J)は連通ポート29,
(71)、周溝28,(31)、連絡ポート30,(33)を介して
ケーシング本体12に開口させるものとして述べたが、制
御ピストン16の軸方向に穿設した連絡ポートを介してロ
ッド部16Bの他端側突出部に直接開口させてもよい。ま
た、第3の実施例を第1の実施例に適用し、自己圧を用
いてもよい。さらに、制御ピストン16の伸縮に応じて、
油圧モータ1の容量を逆に制御する構成としてもよいこ
とは勿論である。
〔考案の効果〕
本考案に係る油圧モータの容量制御装置は以上詳細に述
べた如くであって、下記各項の効果を奏する。
油圧モータの駆動圧力の高、低圧に応じて制御ピス
トンを大容量側と小容量側とに摺動変位させ、該油圧モ
ータのモータ容量を制御しうるから、油圧モータ自身の
駆動圧力で容量の自動制御が可能となる。
切換弁の弁切換のみで大容量または小容量への容量
固定ができるから、油圧モータの使用条件に応じて2速
モータとし、または固定モータとして用いることがで
き、多機能化を図ることができる。
油圧モータには単一の容量制御装置を付設すればよ
く、従来技術の如き制御弁が不要となり、小型でコンパ
クトな構成としうる。従って、走行用モータとして使用
するとき、油圧モータのケーシング全体を履帯のシュー
幅内に収容することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は第1の実施例を示し、第1図は本実施
例によるモータの容量制御装置を示す縦断面図、第2図
は駆動圧力とモータ容量の関係を示す線図、第3図は第
2の実施例を示す第1図と同様の縦断面図、第4図は第
3の実施例を示す第1図と同様の縦断面図、第5図は第
4の実施例を示す第1図と同様の縦断面図、第6図及び
第7図は従来技術に係り、第6図は従来技術による油圧
モータの容量制御装置を示す回路構成図、第7図は駆動
圧力とモータ容量の関係を示す線図である。 1…油圧モータ、1A…容量可変部、2A,2B…油圧配管、
3…高圧選択弁、11…ケーシング、12…ケーシング本
体、13…蓋体、14…シリンダ、16…制御ピストン、17…
スプール用シリンダ、19,61…スプール、20,65…圧縮ば
ね、21,62…指令ピストン用シリンダ、22,63…指令ピス
トン、23,64…油孔、24…圧力導入ポート、25,29,32,6
6,70,71…連通ポート、26,67…切換ポート、27,68…連
通路、28,31,69…周溝、30,33…連絡ポート、34…切換
弁、35…外部油圧源、A…大油室、B…小油室、C,J…
ばね室、D,H…スプール環状室、E,G…スプール端部室、
F,K…作用室。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部がシリンダとなったケーシングと、一
    端側が該ケーシングのシリンダに摺動可能に設けられ、
    内部を大油室と小油室とに画成すると共に、他端側が該
    ケーシング外に突出して油圧モータの容量可変部と連結
    される制御ピストンと、該制御ピストンに形成したスプ
    ール用シリンダ内に摺動可能に設けられ、該スプール用
    シリンダ内で前記小油室に常時連通するスプール環状室
    を軸方向中間に形成したスプールと、該スプールの両端
    側のうち一方の軸端側に位置して前記スプール用シリン
    ダ内に画成されるばね室および他方の軸端側に位置して
    前記スプール用シリンダ内に画成されるスプール端部室
    と、該ばね室内に設けられ、前記スプールをスプール端
    部室側に向けて常時付勢するばねと、前記スプール端部
    室内に開口するように前記スプールに形成された有底の
    指令ピストン用シリンダと、該指令ピストン用シリンダ
    の底部側に前記スプール環状室と常時連通する作用室を
    画成すべく、該指令ピストン用シリンダ内に摺動可能に
    設けられ、前記作用室内の圧力に応じて前記スプールを
    ばねに抗して摺動変位させる指令ピストンと、前記油圧
    モータの駆動圧力を前記小油室に導入する圧力導入ポー
    トと、前記制御ピストンに形成され、常時は前記スプー
    ルによって大油室をばね室と連通させ、前記スプールが
    ばねに抗して前記ばね室側に摺動変位したときには、前
    記大油室をスプール環状室と連通させる切換ポートと、
    前記ばね室をケーシングまたは制御ピストン外と連絡さ
    せる連絡ポートと、前記スプール端部室をケーシングま
    たは制御ピストン外に連絡させる他の連絡ポートとを備
    え、該各連絡ポートのうち、一方の連絡ポートは切換弁
    によって油圧源とドレンとに選択的に切換接続する構成
    とし、他方の連絡ポートは常時ドレンに接続する構成と
    してなる油圧モータの容量制御装置。
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