JPH0753632B2 - 半導体エピタキシヤル成長法 - Google Patents

半導体エピタキシヤル成長法

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JPH0753632B2
JPH0753632B2 JP21063486A JP21063486A JPH0753632B2 JP H0753632 B2 JPH0753632 B2 JP H0753632B2 JP 21063486 A JP21063486 A JP 21063486A JP 21063486 A JP21063486 A JP 21063486A JP H0753632 B2 JPH0753632 B2 JP H0753632B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はGaAs,InP等を始めとするIII−V族化合物半導
体およびZnTe,ZnSe等をはじめとするII−VI族化合物半
導体のエピタキシャル成長技術に関するものである。
[従来の技術] III−V族化合物半導体およびII−VI族化合物半導体を
高い膜厚制御性をもってエピタキシャル成長させる技術
としては、半導体レーザやFET用材料の成長技術として
実用化されている分子線エピタキシャル(MBE法)およ
び有機金属気相成長法(MOCVD法)がある。これらの方
法は急峻な境界面をもつヘテロ接合構造や、精密な膜厚
の制御などすぐれた特性を持つが下記のように二つの問
題点をもっている。その一つはこれらの方法で製作した
ヘテロ接合界面には原子層の厚さのレベルの無数のステ
ップが生じることであり、第2の問題点は成長温度が高
いという点である。これらの問題点についてGaAs,AlAs,
AlGaAs等、代表的なIII−V族化合物半導体の例を用い
て説明する。
第11図に従来法によって製作されたヘテロ界面の様子を
模式的に示す。図において1はGaAs層,2はAlAs層で、そ
のヘテロ界面3には図示するようなステップを生ずる。
このステップの高さhは1原子層の厚さである。このよ
うなステップを低減するために、例えば第12図(A)〜
(C)に示すような方法が考えられてきた。すなわちGa
As膜1を一定厚さ成長させた後(第12図(A)),表面
に生じている1〜3原子層厚の“島”を熱的に移動さ
せ、平坦化し(第12図(B))てから、その上にAlAs層
やGaAlAs層を成長させる(第12図(C))。しかしなが
らこの方法では数μmから100μm程度の範囲では平坦
にはなるものの、図から分かるようにさらに大きい範囲
で見ると不均一が強くなる。
成長温度が高いという第2の問題点について説明する。
たとえば良質のAlGaAsを成長させるためには、MBE法で
は650℃以上、MOCVD法では700℃以上の温度が必要であ
る。このような高温では不純物の拡散が生じ、不純物分
布に十分な急峻性を期待することができない。とくにp
形不純物に関しては上記のような温度では成長中に数10
0Åの拡散が生じ、GaAsやAlGaAsによって構成される半
導体デバイスの設計に制限を与える。上記の2つの問題
が解決できれば、これらの材料から作られる半導体デバ
イスの特性向上すなわち半導体レーザの低しきい値化、
FET,バイポーラトランジスタの高速化等は勿論、新しい
機能を持つデバイスの設計も可能になる。しかしながら
以上述べたように従来のMBE法、MOCVD法ではこれを達成
することは不可能であった。
MBEの改良法として、GaAs基板上にGa分子線とAs分子線
を交互に照射する方法が特開昭60−112692号公報におい
て提案されている。しかしこの方法はAs分子線照射後Ga
分子線照射まで一定時間の照射停止期間を設けているの
で、成長結晶中からAsが抜ける危険があり、また結晶成
長に長時間を要する。
最近これらの問題を解決できる可能性をもつエピタキシ
ャル成長技術として原子層エピタキシ(ALE)/(T.Sun
tola他,SID Digest,(1980),128;A.Usui他,Jpn.J.App
l.Phys.,25(1986),L212)、あるいは分子層エピタキ
シ(MLE)(J.Nishizawa他,J.Electrochem.Soc.,132
(1985),1197)なるものが提案された。
ALE法は基板上に1原子層づつ成長させる方法である
が、蒸気圧の高いII族元素を含むII−VI族化合物半導体
にのみ適用され、蒸気圧の低いIII族元素を含むIII−V
族化合物半導体には適用できない。
MLE方法ではIII族元素のAIII原子を含む材料(化合物)
とV族元素のBVを含む材料(化合物)を交互に成長基板
上に供給してAIII−BV化合物半導体を形成する。この方
法の特徴はAIII原子材料を一定量以上いくら供給しても
基板結晶上には1分子層しか吸着されず、このため成長
膜厚は自動的に制御される。すなわち1サイクルあたり
の成長層厚は供給量によらず一定に保たれる。しかしな
がらこの方法には以下に述べるような大きな問題点があ
る。その第1は成長に長時間を要することである。これ
らの方法では一分子層の吸着で吸着プロセスを停止させ
る必要があるため、原子状態で吸着させるのではなく、
分子状態で吸着させる。GaAs基板10上にGaAs層を成長さ
せる場合を例として第13図(A),(B)に示す。この
場合、Gaは第13図(A)に示すようにGa原子11,炭素原
子12,水素原子13からなるトリメチルガリウム(TMG)14
の形で基板10上に供給され、吸着される。基板に吸着さ
れたトリメチルガリウムのうち、2個のメチル基は簡単
化のために図示を省略した(Gaはトリエチルガリウム,
塩化ガリウムなどの形で供給されることもある)。この
場合吸着した分子は基板表面上でほとんど移動しないた
め“島”を形成する。吸着の遅れた基板表面上の“島”
は確率的にその場所へ分子が供給されるのを待たなけれ
ばならず、完全な一分子層吸着には時間がかかる。さら
に次のプロセスではAsを吸着させるわけであるが、Asは
第13図(B)に示すようにAs原子15を含むアルシン(As
H3)分子16の形で供給され、下地のGaを含む吸着分子と
反応して単純なGa−As分子となる。余分のCとHはメタ
ン(CH4)分子17となって系外に取り去られる。ところ
が上に述べたGaを含む分子の吸着の場合と同様、未反応
の“島”が生じると、反応の終了したGa−As分子のAsは
Ga面で移動することはほとんどないから、島の部分の反
応は確率的にその場所にアルシンが飛来してくるのを待
って反応するため、完全な反応終了には極めて長時間を
有し、実用的な手段にならない。
第2の問題は成長する化合物半導体中に不純物を取込み
易いことである。上述したように分子の形で吸着するた
めに、成長のプロセスでアルキルなどの未反応分子がわ
ずかながら残り、これから炭素原子が不純物となって結
晶内に取り込まれてしまう。この問題はきわめて大きい
問題で、このため、これらの方法ではこれまで高純度の
結晶は得られていない。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は上述した従来の欠点である(1)ヘテロ接合界
面に1ないし数原子層厚の微小な凹凸が生ずること、
(2)エピタキシャル成長温度が高いこと、(3)成長
に長時間を要すること、(4)不純物原子をとりこみ易
いこと、を解決し、原子面的に平坦なヘテロ接合界面を
実現できる技術を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] このような目的を達成するために、本発明においては半
導体単結晶基板上にIII族元素またはII族元素とV族元
素またはVI族元素を交互に供給してIII−V族またはII
−VI族化合物半導体を基板上にエピタキシャル成長させ
る方法において、III族元素またはII族元素と結合して
化合物層を形成しない量のV族元素またはVI族元素のビ
ームを基板上に照射しながら、1原子層を形成するのに
必要な原子数の90%ないし110%の調節された個数のIII
族原子またはII族原子を基板上に供給して付着せしめる
第1の過程と、1原子層を形成するのに必要な原子数の
1倍ないし50倍に調節された個数のV族原子またはVI族
原子を基板上に供給して付着せしめる第2の過程とを、
交互に繰返すことを特徴とする。
[作 用] 従来の方法で成長表面やヘテロ界面に無数の原子層ステ
ップができる根本原因は、従来のMBE法、MOCVD法等にお
ける成長が、AIIIBV化合物半導体の成長に関して言え
ば、BV安定化条件下でおこなわれていたことによる。す
なわち、GaAsやAlGaAsの成長ではAs安定化条件下でおこ
なわれていたことによる。この成長モードはいわばAs雰
囲気下におかれた基板結晶上にGaやAlを供給する方法で
あり、このような成長モードは良質の結晶を成長させる
ための最も基本的な条件と考えられてきた。このような
成長では、例えばGaAsのについて言えば、成長表面にGa
が付着するやいなやAsがその上に吸着し、このため成長
表面を移動(migrate)する物質はGa−As分子である。
良質のしかも平坦な原子面を成長させるためには表面付
着物質(この場合はGa−As分子)の表面移動(migratio
n)を活発にしなければならない。ところが比較的高温
(GaAs成長の場合は約600℃以上)でもGa−As分子の表
面での移動はきわめて小さく、このため成長中に成長表
面の十分な平坦化が進まず、これが原子層厚レベルの多
数の凹凸の原因となっている。この様子を第1図(A)
〜(C)に示す。図において10は基板、11はGa原子、15
はAs原子である。基板10上に形成されるGaAs分子は図の
(A)→(B)→(C)の過程に従って順次増加する
が、例えば図(B)に示すように、第1層のGaAs分子が
基板上を完全に覆わないうちに第2層のGaAs分子が形成
される。GaAs分子の移動速度は小さいので、この第2層
のGaAs分子が移動して第1層の空所を埋める前に第2
層,第3層のGa−As分子層が形成され、それらのうちの
一部がたまたま基板上の空所に吸着され、図(C)に示
すような凹凸を形成する。
このGa−As分子の成長表面での移動(migration)は温
度の低下とともにさらに小さくなり、400℃以下の温度
では表面分子は安定な格子位置に移動することすらなく
なる。この結果結晶性は劣化し、これが成長温度を低く
できない原因である。
ところが我々は成長表面にAIII−BV分子ではなくAIII
子のみを、すなわちGaAsの成長ではGa原子のみを供給す
ると、Ga原子はGa−As分子に比べて表面の移動速度が10
0倍以上速いことを発見した。この現象のために成長表
面に供給されたGa原子は極めて短時間に平坦な原子層を
形成する。BV原子(GaAsの場合はAs)はAIII原子供給終
了後に供給され、平坦なAIII原子面上に吸着してAIII
BV分子系を形成するが、このプロセスはBVが原子の状態
あるいは単純な分子の状態にあれば、極めて短時間に終
了する。このようにして平坦な原子面が成長する模様を
第1図(D)〜(F)に示す。Ga原子11は移動速度が速
いので、図(D)→(E)の過程で所要量が基板1上に
供給されると、基板を急速に覆い、またGa−Gaの金属結
合はGa−Asの結合に比べて弱いので、Ga原子上のGa原子
はAs面に引かれ、基板を完全に覆ってGa原子面を形成す
る。次にAsが供給されると図(F)に示すように、GaAs
の平坦な層が形成される。実際の成長はこれを周期的に
繰返すことによっておこなわれる。このAIII(Ga)原子
の表面移動は低温でもきわめて活発で、このためこのよ
うな成長は著しく低い温度でも可能である。この成長技
術では各周期に供給するAIII原子の数は1原子層形成に
必要な数にしなければならないが、実験によれば厳密な
一原子層の制御は必要ではなく、1原子層成長に必要な
原子数の90%〜110%の範囲であれば全く問題のない特
性が得られることが判明した。この程度の制御は従来の
MBE法やMOCVD法の成長層厚制御の技術で十分達成でき
る。
III族のGaのマイグレーションが速いのは、Ga−Gaの金
属結合が弱いためと考えられ、In、AlもGaと同じ電子状
態を有するので同様にマイグレーションが速い。したが
って1原子層の配列を高速に実現できる。
[実施例] 以下に実施例にもとずいて本発明を詳細に説明する。
実施例1 分子線エピタキシャル成長(MBE)装置を用い、GaAs基
板上にGaAs結晶を成長させた。原料元素および基板を納
めた超高真空容器を10-6〜10-11Torrの範囲に排気し、
基板を580℃に加熱し、金属Gaおよび金属Asを加熱して
それらの元素のビームを作り、基板上に供給した。各元
素の供給法は第2図のタイムチャートに従って行った。
すなわち常時基板表面積当り約1×1014個/cm2・secのA
sビームを照射しながら、6.4×1014個/cm2・secのGaビ
ームと、2.5×1015個/cm2・secのAsビームをそれぞれ1
秒づつ交互に基板に照射した。常時照射するAsビーム量
は、Gaと結合としてGaAsを形成しないが、成長する結晶
からのAs抜けを防ぐ。Ga原子の基板への供給量は、1回
の照射で1原子面を形成する量、Asの供給量は1原子面
を形成するのに必要な量の約4倍である。各原子の供給
量はビーム強度と照射時間の積で定められ、ビーム強度
は原料元素の加熱温度を調整することによって制御でき
る。1原子層を形成するGaの供給量は、通常のMBE成長
における反射電子線(RHEED)強度の振動の周期から決
定した。
このようにして基板上にGaAs結晶を成長させながら、そ
の表面に約10keVに加速された電子ビームを照射し、RHE
ED強度を観測した。第3図に得られたRHEED強度の時間
変化を示す。図に見られるように、RHEED強度はGaの供
給開始とともに減少してGa面形成によって極小を示し、
Asの供給開始とともに増加してAs面形成と共に極大を示
す。すなわちRHEED強度は原料元素の供給周期と対応し
て振動する。本実施例の場合はRHEED振動は数1000原子
層の成長後もほとんど衰えることなく続き、成長面の原
子レベルでの平坦性が成長と共に全く劣化していないこ
とを示している。
第4図に比較のために通常のMBE法でGaAs結晶を成長さ
せた場合のRHEED強度の振動の様子を示す(J.H.Neave
他,Appl.Phys.,A31,(1983,1)。基板温度は同じく580
℃である。通常のMBE法では成長前はAs分子が基板表面
に供給されており、長時間の処理により基板表面は原子
レベルで比較的平坦となっている。成長開始前、すなわ
ちt≦0のRHEEDの強度はこの平坦さを反映している。A
s分子に加えてGa原子の供給をはじめると(すなわちt
>0では)、RHEED強度は急激に減少しやがて極小に達
する。これは丁度単分子層の1/2の成長が完了し、第1
図(B)に示すように成長表面の凹凸の激しさが極度に
達し、このため電子線の反射率が減少し、RHEED強度が
減少すると考えられている。成長とともにRHEED強度は
今度は極大に達する。これは丁度1分子層分の成長が完
了したことを意味するが、ここできわめて重要なこと
は、各周期の極大の値は前の周期の極大の強度よりも著
しく低いことである。これは第1図(A)〜(C)に関
連して述べたように成長表面におけるGa−As分子の移動
が不十分なため、1分子層成長後にもとの平坦な原子面
を再現することができず、1〜数原子層原のステップが
発生してしまうためである。この傾向は成長とともにま
すます激しくなり、第4図に示すように数10分子層の成
長後はRHEED強度の振動は見られるなくなってしまう。
これは成長表面に第1図(C)に示すような凹凸が激し
くなるためである。
このように、本発明の方法によれば、従来法に比べて格
段に改善され、原子レベルの平坦性を保った結晶成長が
行われる。
次に1原子層を形成するためのGaの供給量を検討した。
微量のAsを基板上に照射しながら、いろいろな量のGa原
子を基板上に供給し、一定時間後化合物形成のためのAs
原子の供給を再開し、その時のRHEED信号の変化を観察
した。この結果を第5図(A)〜(C)に示す。同図
(A)は化合物を形成するためのAsとGaのビーム強度の
タイムチャートであり、Gaの供給量はビーム強度または
照射時間τをかえて変化させた。同図(B)はGaおよび
Asの照射によるRHEED強度の変化を示し、同図(C)は
供給するGa原子の量によるRHEED強度の回復の状況を示
したものである。同図(C)において、Ga原子の供給量
は1原子層を形成する量を1として規格化してある。こ
の量はGaAs基板(100)面上に成長させる場合は6.4×10
14/cm2である。回復量としてはRHEED強度の初期値とGa
面形成時の差aに対するAs供給直後の急激な回復量bの
比b/a、およびAs供給後10秒後の回復度を表す(a−
c)/aで示した。Gaの供給に伴って表面の平坦性が劣化
し、RHEED反射ビームの強度は急激に劣化する。一定時
間後As原子の供給再開とともにRHEED信号は回復する
が、その速度はGaの供給量に強く依存していることが判
る。Gaの量が丁度1原子層に相当するとき、回復の度合
は最も速い。しかしこの最適値は極端に狭いものではな
く、図に見るように1原子層に対応する量の90%〜110
%の間であればほとんど問題はない。
正確な機構は不明であるが、Gaの不足分は次のGa周期に
より補われ、Gaの過剰分は過剰のAsによって置換される
ものと想像される。この結果は基板温度580℃のもので
あるが、他の温度においても傾向はほとんど同じであ
る。この範囲にGaの量を定めてGaとAsを交互に基板上に
供給するとRHEED振動の振幅は極めて大きく、かつ振動
は成長の続いている限り長続きすることが判った。
第5図(A)におけるGaの供給停止からAsの供給開始ま
での時間は化合物形成およびGa面の平坦性に全く関係な
く、Ga原子の移動度の速いことを示している。
Asの供給量について言えば、As1原子面を形成するのに
必要な量の1ないし50倍の量を供給することによって平
坦なAs面を形成することができる。Asの蒸気圧は高いの
で、Ga−Asの結合に寄与しない過剰のAsは気化して基板
面上から去り、平坦なAs面が形成される。
第6図はGaAs基板の温度を100℃とし、常時1×1014個/
cm2・secのAsビームを照射しながら、3×1014個/cm2
secのGaビームと6×1014個/cm2・secのAsビームをそれ
ぞれ2.2秒および4秒づつ基板上に交互に照射してGaAs
結晶を成長させた時のRHEED信号を示す。この場合はRHE
ED強度はGaの供給と共に増加して極大を示し、Asの供給
と共に減少し、原料元素の供給周期に対応した振動を示
す。この振動は数千周期の成長(膜厚で数ミクロン)後
も持続した。このことは100℃という驚くほど低い基板
温度にかかわらず、Gaが単独で供給されることによって
原子面の平坦さが保たれるためと考えられる。
第7図は基板温度200℃で成長した1.1μm厚のGaAsにお
いて観察された4.2kにおけるフォトルミネッセンス ス
ペクトルである。図中21はバンド端の励起子による発光
を示しており、この結晶が十分に高品質であることを示
している。
基板上へのGaおよびAsの供給方法として、第2図に示し
たように2個のAs供給源によるのではなく、第8図に示
すように、1個のAs供給源のビーム強度を強弱に切りか
え、常時微量のAsを照射しながらGaとAsを交互に照射す
るようにしてもよい。
実施例2 基板温度を580℃とし、従来のMBE成長モード、すなわち
Ga(あるいはAl)とAsを同時に供給する方法と本発明に
よる成長法、すなわち微量のAsを照射しながら、Ga(あ
るいはAl)とAsを交互に基板上に供給する方法とによっ
て同じ構造を持つAlAs−GaAs単一量子井戸構造を製作し
て、フォトルミネッセンススペクトルの比較をおこなっ
た。第9図にその構造を示す。量子井戸幅は共に約60Å
(20原子層)であった。第9図において31はGaAs基板、
32はGaAsバッファ層、33はAlAsバリヤ層(600Å)、34
はGaAs量子井戸(60Å)、35はGaAsキャップ層(50Å)
である。第10図は4.2kにおけるスペクトルを示したもの
で41は本発明によって製作した量子井戸構造のスペクト
ル、42は従来法によって製作した構造のスペクトルであ
る。本発明によるスペクトル41の幅が40Åと狭く、量子
井戸を形成するヘテロ界面がきわめて平坦であることを
示している。
GaAsと同様AlAsも低温の基板上に良好な結晶品質をもっ
て成長させることができる。AlAs−GaAsヘテロ接合を組
合せることにより、基板温度200〜300℃で良質の量子井
戸が成長できた。30Åの井戸幅(GaAs幅)の単一井戸か
らは量子準位間遷移に相当する7200Åの強い発光が得ら
れ、AlAsの品質も十分に良いことが明らかとなった。
以上の実施例においてはMBE装置を用い、III−V族化合
物半導体を主として説明してきたが、本発明は他の薄膜
成長装置によっても実現でき、またII−VI化合物半導体
に適用できることは言うまでもない。
[発明の効果] 以上説明したようにIII−V族化合物半導体においては
微量のBV元素を常時供給しながらAIII元素とBV元素を、
II−VI族化合物半導体の成長では微量のB′VI元素を常
時供給しながらA′II元素とB′VI元素を成長基板上に
交互に供給し、AIII原子またはA′II原子の1周期あた
りの供給量を1原子層形成に必要な量の90%〜110%と
することにより、AIIIおよびA′II原子が基板表面上で
きわめて速く移動できる性質を十分に利用することがで
き、これによって従来のMBE成長の問題点であったヘテ
ロ界面に発生する多数の原子レベルでの凹凸が消滅し、
きわめて良質のヘテロ界面が得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)〜(F)は本発明と従来法の作用を比較し
て説明する模式図で、同図(A)〜(C)は従来法の、
同図(D)〜(F)は本発明による結晶成長の模式図、 第2図は本発明における原料元素の供給法の実施例のタ
イムチャート、 第3図および第4図は、それぞれ本発明の実施例および
従来法によって成長させたGaAs結晶のRHEED強度の振動
の様子を示す線図、 第5図(A)は本発明の実施例におけるGaとAsの供給タ
イムチャート、同図(B),(C)はそれぞれ成長過程
におけるRHEED強度の回復を示す線図、 第6図は本発明により基板温度100℃で成長させたGaAs
成長層のRHEED強度を示す線図、 第7図は基板温度200℃で成長させたGaAsの4.2Kにおけ
るフォトルミネッセンススペクトル、 第8図は原料元素の供給法の他の実施例のタイムチャー
ト、 第9図は量子井戸構造を示す図、 第10図は本発明および従来法で作成した量子井戸構造の
フォトルミネッセンススペクトル、 第11図は従来法によるヘテロ界面の凹凸を示す模式図、 第12図(A),(B),(C)は従来の成長方法を示す
模式図、 第13図(A),(B)は従来の分子層エピタキシによる
成長を示す模式図である。 1……GaAs層、 2……AlAs層、 3……ヘテロ界面、 10……GaAs基板、 11……Ga原子、 12……C原子、 13……H原子、 14……トリメチルガリウム、 15……As原子、 16……アルシン、 17……メタン、 31……GaAs基板、 32……GaAsバッファ層、 33……AlAsバリヤ層、 34……GaAs量子井戸、 35……GaAsキャップ層。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体単結晶基板上にIII族元素またはII
    族元素とV族元素またはVI族元素を交互に供給してIII
    −V族またはII−VI族化合物半導体を前記基板上にエピ
    タキシャル成長させる方法において、 III族元素またはII族元素と結合して化合物層を形成し
    ない量のV族元素またはVI族元素のビームを前記基板上
    に照射しながら、1原子層を形成するのに必要な原子数
    の90%ないし110%に調節された個数のIII族原子または
    II族原子を前記基板上に供給して付着せしめる第1の過
    程と、 1原子層を形成するのに必要な原子数の1倍ないし50倍
    に調節された個数のV族原子またはVI族原子を基板上に
    供給して付着せしめる第2の過程とを、 交互に繰返すことを特徴とする半導体エピタキシャル成
    長法。
  2. 【請求項2】前記基板の温度が100℃ないし700℃である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の半導体エ
    ピタキシャル成長法。
JP21063486A 1985-12-09 1986-09-09 半導体エピタキシヤル成長法 Expired - Lifetime JPH0753632B2 (ja)

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