JPH0755539B2 - 導電性複合材の製造法 - Google Patents

導電性複合材の製造法

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JPH0755539B2
JPH0755539B2 JP62309742A JP30974287A JPH0755539B2 JP H0755539 B2 JPH0755539 B2 JP H0755539B2 JP 62309742 A JP62309742 A JP 62309742A JP 30974287 A JP30974287 A JP 30974287A JP H0755539 B2 JPH0755539 B2 JP H0755539B2
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実 吉田
康順 佐々木
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、導電性複合材の製造法に関する。更に詳しく
は、静電防止機能を有しかつ摩擦摩耗特性にすぐれた導
電性複合材の製造法に関する。
〔発明の詳細な説明〕
OA機器の記憶部として利用されているフロッピーディス
クドライブ、ハードディスクドライブなどの駆動部、伝
達部の部品には、ノイズ防止や記憶データーの破壊防止
という観点から、静電防止機能を有することが要求され
ており、また低フリクションロスという摩擦摩耗特性に
すぐれていることも求められている。
静電防止に関しては、従来から高分子材料に導電性を付
与する配合剤を添加することが有効な手段として一般的
に行われており、また低フリクションロスに関しては、
ポリテトラフルオロエチレン粒子の添加やコーティング
といった方法などがとられている。しかしながら、ポリ
テトラフルオロエチレン粒子の添加は、粒子が脱落し易
いため摩耗量が大きく、またコーティングでは摩耗によ
る機能低下という問題がみられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本出願人は先に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
のファインパウダーに液体潤滑剤を添加してこれを押出
し、せん断条件下で成形した後液体潤滑剤を除去し、次
いで延伸した後加熱する方法あるいはPTFEの未焼成成形
体をこれを濡らし得る液体中で延伸させた後加熱する方
法などで得られたPTFE多孔質体の空孔部にポリイミド樹
脂を含浸させることにより、摩耗特性にすぐれた摺動材
料を得る方法を提案している(特開昭61−228,122号公
報)。
また、導電性を有するPTFE樹脂シートの製造に関して
は、導電性カーボン粉末を充填したPTFEファインパウダ
ーのペースト押出物をロール圧延してシート状となし、
この未焼成シートを前記圧延方向と平行方向への張力を
加えながら焼成する方法が知られており、これによって
高い導電性と大なる強度を有しかつ表面が平滑な樹脂シ
ートが得られるとされている(特公昭57−49,020号公
報)。
本発明者らは、これらの先行技術、特に後者の導電性物
質を充填したPTFEファインパウダーをPTFEが繊維化する
せん断条件下で成形する方法の際、導電性物質充填PTFE
ファインパウダーにゴムまたはポリイミド樹脂を混合し
て用いることにより、あるいはこの場合のPTFEのファイ
ンパウダーに代えてそれのディスパージョンを用いるこ
とにより、導電性にすぐれかつ低フリクションロスの材
料が得られることを見出した。
〔問題点を解決するための手段〕
従って、本発明は導電性複合材の製造法に係り、導電性
複合材の製造は、導電性物質を混合したゴムまたはポリ
イミド樹脂をポリテトラフルオロエチレンのファインパ
ウダーまたはディスパージョンと混合し、混合物をポリ
テトラフルオロエチレンが繊維化するせん断条件下で成
形し、これを加熱硬化させることにより行われる。
導電性物質としては、例えばカーボンブラック、金属粉
末、金属メッキ粉末、カーボン短繊維、メタライズド短
繊維などが、複合材中約5〜50体積%を占めるような割
合で用いられる。
これらの導電性物質を混合するために、ポリイミド樹脂
と同様に用いられるゴムとしては、ニトリルゴム、ヒド
リンゴム、フッ素ゴム、エチレン・プロピレン系共重合
ゴム、シリコーンゴムなどが用いられる。これらのゴム
には、当然それらの各種配合剤が添加されるが、配合剤
の一部は最初からゴムに添加せずに、PTFEとの混合物を
形成させた後添加することもできる。
PTFEは、ファインパウダーまたはディスパージョンの形
で、固型分として約10〜70体積%占める量で用いられ
る。ファインパウダーの代りにモールディングパウダー
を用いると、繊維化が行われず、摩擦摩耗特性、特に耐
摩耗性の改善が達成されない。
導電性物質を混合したゴムまたはポリイミド樹脂は、PT
FEのファインパウダーまたはディスパージョンと混合す
るに際し、予め塩化メチレン、ジオキサン、ケトン類、
酢酸エステル類などの有機溶剤を添加しておき、混合を
容易にさせるようにすることが好ましい。同様の理由に
より、PTFEのファインパウダーを用いる場合にも、トリ
クロルトリフルオロエタン、シリコーン油、塩化メチレ
ンなどの有機溶剤を添加しておくことが好ましい。
これら両者の混合は、例えば次のような方法により、種
々の方法で行なうことができる。
(1)導電性物質を混合したゴムに有機溶剤を加えて調
製した液状物を、約15℃以下、好ましくは約10〜5℃に
その温度を下げた後、PTFEディスパージョン中に滴下
し、これをメタノールなどの不溶性溶剤中に滴下して沈
殿を形成させ、そこに溶液法で各種ゴム配合剤を加え、
キャストし、減圧乾燥する方法 (2)導電性物質およびゴム配合剤を配合したゴム配合
物の有機溶剤溶液に、有機溶剤中に浸漬したPTFEファイ
ンパウダーを、約15℃以下、好ましくは約10℃以下の温
度で密封容器中で混合し、この密封容器を回転させなが
ら減圧して溶剤を除去した後、加圧下に円柱状などに予
備成形する方法 (3)導電性物質を練り込んだポリイミド樹脂ワニスに
有機溶剤を加えた後、PTFEファインパウダーを添加し、
約15℃以下、好ましくは約10℃以下の温度でボールミル
で混合し、次に密封筒に入れ、減圧下で回転し、一定重
量となった時点で加圧下に円筒状に押固める方法 このようにして得られた混合物は、混合物中のPTFEが繊
維化するせん断条件下で成形される。それに先立って絞
り率約50〜100のスリットダイを通して押出し、これを
約2〜3倍延伸しながらシート状に圧延するなどのせん
断条件を適用することにより、PTFE成分の繊維化(フィ
ブリル化)が行われる。その後、ゴムであれば用いられ
たゴムの種類に応じた加硫温度に加熱することにより、
あるいはポリイミド樹脂であればその硬化温度(約150
〜250℃)に加熱することにより、加熱硬化が行われる
が、最近ではイミド化された溶剤可溶タイプのものも市
販されている(例えば三菱化成製品ポリイミド2080)の
で、その場合には溶剤除去後圧縮成形または射出成形に
より硬化させる。
〔作用〕および〔発明の効果〕 本発明によれば、導電性物質をゴムまたはポリイミド樹
脂に保持せしめて導電性を確保すると共に、これらに混
合されたポリテトラフルオロエチレンをせん断条件下で
繊維化させることにより、ポリテトラフルオロエチレン
についても脱落性がなく、従って耐摩耗性にすぐれ、低
摩擦抵抗を長期間保持できる導電性複合材が得られる。
即ち、ポリテトラフルオロエチレンは、繊維化すること
で粒子間に結晶状の橋架けができ、これにより摩擦・摩
耗特性を向上させる。これに対して、繊維化されないポ
リテトラフルオロエチレンのモールディングパウダーを
用いた場合には、このような効果は得られない。また、
複合材は、全体もしくは大部分がポリテトラフルオロエ
チレンの複合体より形成されているので、コーティング
物にみられるような摩耗による機能低下もみられない。
従って、このような効果を奏する本発明の導電性複合材
は、前記のOA機器のみならず、AV機器、自動車用機器な
ど電気ノイズが問題となる各種機器などに有効に使用す
ることができる。
〔実施例〕
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1 ニトリルゴム(バイエル社製品Perbutan N3807NS)500
g、ケッチェンブラックEC 225gおよび亜鉛華25gをオー
プンロールで混合し、コンパウンドとした後、これに塩
化メチレン2500mlを加えた。この液状物の温度を6℃迄
下げた後、撹拌しながらポリテトラフルオロエチレンデ
ィスパージョン(三井・デュポン フロロケミカル製品
テフロン41−J、固型分濃度20%)2150mlを120分間か
けて滴下しながら加えた。滴下終了後、これにメタノー
ルを加えて沈殿を形成させた。
得られた沈殿物に、塩化メチレンおよびメチルエチルケ
トン各1000mlを加えて溶解させた後、ステアリン酸7.5
g、老化防止剤RD(住友化学工業製品アンチゲンRD−
G)10g、可塑剤DOP35g、イオウ4g、加硫促進剤TMT(大
内新興化学製品ノクセラーTT)12.5g、同CZ(同社製品
ノクセラーCZ)10gおよび塩化メチレン500mlの混合液を
これに加え、テフロン(登録商標名)枠中でキャスト
し、減圧乾燥して混合物を得た。
この混合物を、絞り率50のスリットダイ(5×100mm)
を通して押出し、押出速度の3倍の速度で引取りなが
ら、厚さ2mmのシート状にカレンダーロールで圧延し
た。この帯状シートを、150mm間隔で切断し、170℃、8
分間の条件下でプレス加硫して、厚さ1mmのシートを得
た。
比較例1 実施例1において、ポリテトラフルオロエチレンのディ
スパージョンの代りに、同じ固型分量のモールディング
パウダー(同社製品テフロン820−J)が用いられた。
実施例2 カーボンブラック配合導電性シリコーンゴムコンパウン
ド(信越シリコーン製品KE3601U)460g、ジクミルパー
オキサイド4gおよび塩化メチレン1000mlの溶液に、トリ
クロルトリフルオロエタン1000ml中に浸漬したポリテト
ラフルオロエチレンファインパウダー(三井・デュポン
フロロケミカル製品テフロン6−J)1320gを、密封
容器中で液温6℃で混合した。
この密封容器を回転させながら、減圧して溶剤を除去し
た後、押圧30Kg/cm2で150mm径の円柱状に予備成形し
た。この予備成形物を、実施例1と同じスリットを通し
て押出し、押出速度の3倍の速度で引取った。この帯状
シートを、150mm間隔で切断し、180℃、5分間の条件下
でプレス加硫して、厚さ1mmのシートを得た。
比較例2 実施例2において、ポリテトラフルオロエチレンファイ
ンパウダーの浸漬液が用いられなかった。
以上の各実施例および比較例で得られたシートについ
て、摺動速度0.5m/秒、荷物25gの条件下で5mm径のステ
ンレス鋼球を用いての摩擦係数の測定およびテーバー摩
耗試験機を用い、荷重1Kg、H−18砥石、1000回の条件
下での摩耗量の測定をそれぞれ行なった。得られた結果
は、体積固有抵抗の値と共に、次の表1に示される。
実施例3 熱硬化性ポリイミド樹脂ワニス(三井東圧化学製品LARC
−TPI)1000gにケッチェンブラックEC190gを加え、この
混合物を加圧式ニーダーで均一になる迄練り込んだ。こ
れにジオキサン1000mlを加えた後、ポリテトラフルオロ
エチレンファインパウダー(テフロン6−J)440gを添
加し、0℃の条件下でボールミルで混合した。
混合物をボールミルから取出し、今度は密封筒に入れて
減圧条件下で半日間回転し、全体の重量が1600gになっ
た時点で、圧力20Kg/cm2円筒状に押固め、これを絞り率
100で、厚さ2mm、幅100mmの帯状に押出した。
この帯状シートを、毎秒10%の延伸速度で100%延伸
し、延伸方向の長さを保持したまま加熱しつつ、減圧下
で厚み方向にプレスし、得られたプレスシートを270℃
に18時間、次いで350℃に6時間保持してから徐冷し
た。得られたシートの厚さは、1mmであった。
比較例3 実施例3において、ポリテトラフルオロエチレンのファ
インパウダーの代りに、モールディングパウダー(ダイ
キン工業製品M−12)が用いられた。
比較例4 実施例3において、ジオキサンおよびポリテトラフルオ
ロエチレンファインパウダーを用いずに、厚さ1mmのシ
ートを作製した。
このシートの片面側に、ケッチェンブラック−ポリテト
ラフルオロエチレン(テフロン41−J)[容積比1:2]
混合物のディスパージョン(固型分濃度20%)をコーテ
ィングし、シートに寸法変化がみられないように固定し
ながら、350℃で6時間加熱し、シート表面にコーティ
ング層を形成させた。
実施例3および比較例3〜4の各シートについて、摺動
速度0.5m/秒、荷重8Kg/cm2、相手材鋼の条件下での摩擦
係数を摩耗試験の前後で測定すると共に、体積固有抵抗
および比摩耗率(鋼材を1Nの力で1m動かしたとき、測定
試料が摩耗した量に換算した値)の測定をそれぞれ行な
った。得られた結果は、次の表2に示される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 79:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性物質を混合したゴムまたはポリイミ
    ド樹脂をポリテトラフルオロエチレンのファインパウダ
    ーまたはディスパージョンと混合し、混合物をポリテト
    ラフルオロエチレンが繊維化するせん断条件下で成形
    し、これを加熱硬化させることを特徴とする導電性複合
    材の製造法。
  2. 【請求項2】ゴムまたはポリイミド樹脂が複合材中約10
    〜70体積%を占めるような割合で用いられる特許請求の
    範囲第1項記載の導電性複合材の製造法。
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