JPH0757468B2 - 放電加工による金型の研掃方法 - Google Patents

放電加工による金型の研掃方法

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JPH0757468B2
JPH0757468B2 JP62038003A JP3800387A JPH0757468B2 JP H0757468 B2 JPH0757468 B2 JP H0757468B2 JP 62038003 A JP62038003 A JP 62038003A JP 3800387 A JP3800387 A JP 3800387A JP H0757468 B2 JPH0757468 B2 JP H0757468B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は放電加工による金型の研掃方法に関し、より詳
しくは放電加工による金型表面の硬化層等の変質層の除
去と加工表面の面粗さを改善し、ピーニングにより疲労
強度を増加するための研掃方法に関する。
【従来技術及び問題点】 一般に型彫り放電加工により製作したダイカスト金型等
の金型は、放電加工による加工表面が一度溶融して再凝
固した層の存在によって表面に引張応力が作用した残留
応力が残り、この引張応力の残留は疲労強度を弱くする
と共に、前記再凝固層の下層の硬化層はマイクロクラッ
ク発生の原因となるため凝固層及び硬化層の変質層を除
去しないと、金型として使用できないものであって、
又、ダイカスイト製品に要求される表面粗さをえるため
には当然にダイカスト金型自体の表面粗さをこれに対応
するものにしなければならず、さらに、硬化層等の変質
層は機械彫りの金型に比し、放電加工の金型の寿命を約
半分にする原因ともなるため、変質層の除去及び研磨が
必要となる。 又、上記研磨に際しては、硬化層が障害となるため、こ
の意味でも変質層の除去が必要である。 かような例えば高低のある凸凹や溝、テーパ等から成る
複雑な形状の自動車部品等のダイカスト金型等の変質層
の除去及び研磨は、従来、手工具によるダイヤモンドヤ
スリ等で人手により行い、研磨に関しても熟練者が手に
よって順次紙ヤスリの粒度を細かくしながら作業すると
いう方法しかなく、約30〜40時間という長時間の単純労
働のため大量生産の需要に応ずることができず、又、極
めてコストの高いものとなっていた。
【目的】
本発明は上記した従来の完全な手作業を自動化すると共
に、約20分という短時間に前記金型の変質層の除去と加
工表面の研磨を行い、10μ(Rmax)以下の表面粗さに加
工し、同時にピーニングによる効果で、寿命を機械彫り
の金型以上にすることのできる研掃方法を提供すること
を目的とするものである。
【構成】
本願第1発明の構成は、放電加工による金型の加工表面
に対して該加工表面の変質層よりも高い硬度の#46〜#
80の不定形の研削材を噴射して第2工程のピーニング処
理に適した表面粗さを得る第1工程と、前記金形の母材
よりも高い硬度の#80〜#150の球形の研掃材を噴射し
て、金型表面にピーニング処理を施す第2工程とから成
ることを特徴とする。 また、本願第2発明の構成は、放電加工による金型の加
工表面に対して該加工表面の変質層よりも高い硬度の不
定形の研削材を噴射する第1工程と、前記金型の母材よ
りも高い硬度の球形の研掃材に、第1工程の研掃材及び
/又は第1工程において摩滅・破砕した前記研削材を重
量比50%以下に混合した混合物を噴射材として噴射する
第2工程とから成ることを特徴とする。
【作用】
従って本発明によれば、放電加工による金型の加工表面
の変質層よりも高い硬度の不定型の研削材の噴射によ
り、前記変質層が殆ど除去され、ついで、第2工程の球
形の研掃材または該研掃材に第1工程の研削材を50%以
下混合した混合物の噴射によって、加工表面の変質層が
完全に除去されると共に面粗さが改善され、光沢面程度
の研磨が行われると同時に、第2工程によるピーニング
効果により被加工材たる金型の疲労強度が増加する。
【実施例】
図は本願第1発明の方法を実施するための装置の全体を
示すもので、10は直圧ブラスト室で圧縮空気により研削
材が回収タンク41から圧送され、前記圧縮空気を分岐導
入したノズルから圧縮空気と共に研削材が金型、実施例
においてはアルミダイカスト金型の加工表面に噴射され
る。11は重力ブラスト室で、研掃材は重量によりノズル
へ移送され、ノズルから圧縮空気と共に被加工表面に噴
射される。前記直圧ブラスト室10及び重力ブラスト室11
は、それぞれエアシリンダ16で開閉する入口および出口
の扉12、12により密閉可能に構成され、モータ14により
回転駆動される回転テーブルと複数本のノズルを内部に
備え、これらのノズルをモータ15により往復揺動運動さ
せながらローラコンベアから成るコンベアライン30上を
直圧ブラスト室10から重力ブラスト室11方向へ移送され
てくる放電加工により成形された金型に対して研削材お
よび研掃材から成る噴射材を噴射させて、変質層の除去
及び研磨加工並びにピーニング処理を行う。 本願第1発明の研掃方法において、先ず、第1工程とし
て、被加工材が直圧ブラスト室10の入口12から該室10へ
搬送され、該入口が閉じられると、直圧ブラスト室10に
おいて、直径5mmのノズル3本が研削材を噴射する。こ
の研削材としては、研削効果を高め且つ、処理時間を短
縮できるよう、被加工材の硬化変質層よりも硬度の高
い、比較的粒度の大きい不定形の研削材を用いる。硬化
変質層の凹凸を効率よく研削するため#46〜#80(590
〜125μ)とする。本実施例では、#46〜#80の白色溶
融アルミナ室(WA)ト粒を空気圧力4〜5kg/cm2、射程
距離150〜200mmにおいて約15分間、ノズルを揺動させな
がら、該室10内で回転するテーブル上の被加工材たる金
型の加工表面を噴射し、加工表面の変質層を除去する。 前記WAト粒はカッ色溶融アルミナ質(A)ト粒、所謂ア
ランダムあるいはカーボランダム等所定の硬度を有する
他の研掃材で代用することができる。 ついで、前記WAト粒が噴射された被加工材たる金型は、
直圧ブラスト室10の出口13が開放されて、該部からコン
ベアライン30上を移送され入口12を開放している重力ブ
ラスト室11内へ搬入され、前記入口12が閉じると、第2
工程として回転するテーブル上の、前記加工表面に対し
て、直径4mmのノズル3本が#80〜#150(297〜44μ)
の粒径のスチールビーズを約5分間、空気圧力4〜5kg/
cm、噴射距離150〜200mmにおいてノズルを揺動させなが
ら噴射しピーニング処理を施す。 研掃材はスチールビーズに限らず、消耗度を考慮しなけ
ればセラミックビーズ、ガラスビーズが代用可能であ
る。前記スチールビーズ等の研掃材は、研削効果ではな
く、主としてピーニング効果を求めるものであるから球
形で且つ、放電による高温度が材料内部に伝わっておら
ず従って、金属組織に変化を生じていない前記第1工程
で除去された変質層の下層に位置する金型の母材の硬度
よりも高い硬度(HRC60〜65)である。かようなスチー
ルビーズの噴射により被加工材に作用する圧縮残留応力
により被加工材の疲労強度を向上させる等のピーニング
効果を与え同時に加工表面の研掃、研磨を行う。 第2工程の重力ブラスト室11におけるピーニング処理が
終了すると、出口13がエアシリンダ16により開かれコン
ベアライン30から次工程へ移送される。次工程では加工
表面の塵埃が除去される。 尚、第1工程でのブラストを吹込式のもので行うと、金
型に刻設加工された溝部の深い側面の研削処理に長時間
を要するため直圧式ブラストによる手段を採用してい
る。 又、上記第1、第2工程のブラスト室には一の集塵装置
40及び直圧ブラスト室10に連通する研削材の回収タンク
41そして重力ブラスト室11に連通する研掃材の回収タン
ク42がそれぞれ付設されており、摩滅あるいは破砕した
研削材および研掃材と、再使用可能な研削材および研掃
材を分離回収する。すなわちダストコレクタ45に挿着さ
れた排風機17により、このダストコレクタ45と図示せざ
るエアシリンダから成る切換ダンパを介して交互に連通
する各回収タンク41、42内には除塵気流による遠心力が
作用し、研削材および研掃材の噴射材が被加工材に衝突
して処理する際に再生した微粉、粉塵かダストコレクタ
45に集められ、再使用できる噴射材は、各タンクの下部
に溜まる。尚、スチールビーズの消耗は殆ど無い。 上述実施例においては、第1工程及び第2工程を異なる
別個のブラスト室10,11で行ったが、限られたスペース
で本発明を実施するには両ブラスト室10,11を合体して
一のブラスト室を構成してこれを処理することも可能で
ある。 この場合、第1工程で研削材たるWAト粒によりブラスト
処理が行われ、集塵装置40でダストコレクタ45へ集めき
れなかった第1工程の研削材たるWAト粒の摩滅、あるい
は破砕したものを例えば100メッシュの金網を通過させ
て、これを通過した破砕、摩滅した研削材をスチールビ
ーズの回収タンク42へ送り、前期ストレーナを通過しな
い再使用可能な研削材をWAト粒等の第1工程の回収タン
ク41へ回収する。尚、上述回収タンク41そして100メッ
シュの金網を通過した破砕、摩滅した研削材を導入した
回収タンク42における除塵作用で通常は前記破砕、摩滅
した研削材の略大半を除去することができる。 次いで、第2工程として、上述実施例と同様にスチール
ビーズから成る第2工程の研掃材の回収タンク42内のス
チールビーズによりピーニング処理を施す。 本願第1発明の上記実施例によるダイカスト金型の研掃
処理は、被加工物の面粗さが加工表面の底面および側面
でそれぞれRmax、40μおよび150μであったものが、第
1工程でそれぞれ30〜40μ、第2工程を経ると、それぞ
れ10μに減少させることができた。 次に本願第2発明について説明すると、本願第2発明
は、上述第1発明の第2の実施例における説明にあるよ
うに第1工程の研削材たるWAト粒の摩滅、あるいは破砕
したものは、上述回収タンク41そして100メッシュの金
網を通過した破砕、摩滅した研削材を導入した回収タン
ク42における集塵装置による除塵作用で通常はその略大
半を除去することができるのであるが、金型の変質層の
硬度等により、第1工程におけるWAト粒の摩滅消耗が著
しいと、必然的に前記金網を通過して回収タンク42内に
送られ、ここに残留するWAト粒(WAト粒の摩滅したもの
およびこれに混入した再使用可能なものの混合物を含
む)の量も増加することになる。そこで、このWAト粒を
そのままスチールビーズと共に、第2工程のノズルへ移
送しピーニング処理を行うことができれば、能率的であ
るため、出願人において、試験、研究を繰り返した結
果、前記WAト粒のスチールビーズとの混入割合が約50%
以下であれば、スチールビーズによるピーニング効果に
悪影響を及ぼさないこと、および、逆に10%程度の混入
で、面粗さをかえって10μ以下に減少することができる
との知見を得たことにもとづくもので、第2工程におけ
るピーニング処理において、研掃材たるスチールビーズ
に回収タンク42内において第1工程のWAト粒の摩滅、破
砕したものあるいは回収した再使用可能なWAト粒を10%
前後を目安に積極的に混合させて、これを第2工程にお
ける噴射材とするものである。その他の加工条件等は上
述した第1発明の実施例と同様である。 尚、第1発明および第2発明の実施例において第1工程
及び第2工程を経過した加工表面の硬度は、それぞれ、
第1工程前:HRC60以上、第2工程後:HRC45〜50であっ
た。 又、第1発明および第2発明において第1工程及び第2
工程における研削材、研掃材の噴射材の種類、硬度、粒
(度)径等は研掃処理する金型の種類、硬度、面粗さに
より相対的に決定され、また、ブラスト及びピーニング
処理に際しては金型のいわゆる角ダレを防ぐため、加工
表面周囲にマスク材を取付けるか、あるいは研掃処理
後、加工表面周囲の被加工材表面をごく微かな深さ削り
取る。
【効果】
以上のように本発明によれば、従来の完全な手作業を自
動化すると共に、一例で20分という短時間の加工で前記
金型の変質層の除去と加工表面の研磨を行い光沢面程度
の表面粗さに加工し、同時にショツトピーニングによる
効果で、寿命を機械彫りの金型以上にすることができ
る。さらに、この工程を極めて限られたスペースで実施
するための一のブラスト室における処理も可能である。
【図面の簡単な説明】 図は本発明の実施例を示すもので、第1図は第1実施例
の正面図、第2図は側面図である。 10……直圧ブラスト室、11……重力ブラスト室、12,13
……扉、14,15……モータ、40……集塵装置、41,42……
回収タンク、45……ダストコレクタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電加工による金型の加工表面に対して該
    加工表面の変質層よりも高い硬度の#46〜#80の不定形
    の研削材を噴射して金型の加工表面を研削する第1工程
    と、前記金型の母材よりも高い硬度の#80〜#150の球
    形の研掃材を噴射してピーニング処理を施す第2工程と
    から成る放電加工による金型の研掃方法。
  2. 【請求項2】前記第1工程は、研削材としてWAト粒を15
    分間噴射する工程から成り、前記第2工程は研掃材とし
    てスチールビーズを5分間噴射する工程である特許請求
    の範囲第1項記載の放電加工による金型の研掃方法。
  3. 【請求項3】放電加工による金型の加工表面に対して該
    加工表面の変質層よりも高い硬度の不定形の研削材を噴
    射して金型の加工表面を研削する第1工程と、前記金型
    の母材よりも高い硬度の球形の研掃材に前記第1工程の
    研削材及び/又は第1工程において摩滅・破砕した前記
    研削材を重量比50%以下において混合した混合物を噴射
    材として噴射してピーニング処理を施す第2工程とから
    成る放電加工による金型の研掃方法。
  4. 【請求項4】前記第1工程における研削材及び又は摩
    滅、破砕した研削材を重量比10%以下において前記第2
    工程における研削材に混合した特許請求の範囲第3項記
    載の放電加工による金型の研掃方法。
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