JPH075969B2 - 脆性亀裂伝播停止特性と低温靭性の優れた鋼板の製造方法 - Google Patents
脆性亀裂伝播停止特性と低温靭性の優れた鋼板の製造方法Info
- Publication number
- JPH075969B2 JPH075969B2 JP2076830A JP7683090A JPH075969B2 JP H075969 B2 JPH075969 B2 JP H075969B2 JP 2076830 A JP2076830 A JP 2076830A JP 7683090 A JP7683090 A JP 7683090A JP H075969 B2 JPH075969 B2 JP H075969B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slab
- cooling
- steel sheet
- crack propagation
- thickness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、−50℃レベル以上での使用時において400kgf
・mm-3/2以上の優れた脆性亀裂伝播停止特性と、中心部
が−100℃を超える靱性を有する構造用鋼板の製造方法
に関するものである。
・mm-3/2以上の優れた脆性亀裂伝播停止特性と、中心部
が−100℃を超える靱性を有する構造用鋼板の製造方法
に関するものである。
<従来の技術> 鋼板に発生する脆性亀裂は、通常、主亀裂が先行亀裂に
連結して伝播する。
連結して伝播する。
この連結は結晶粒界のテアと呼ばれる延性破壊で形成さ
れるが、その時テアの延性破壊により亀裂伝播エネルギ
ーが吸収される。
れるが、その時テアの延性破壊により亀裂伝播エネルギ
ーが吸収される。
この吸収能は、結晶粒径の微細化により上記延性破壊の
機会が増えて高まり、亀裂の減速効果が向上し、上記脆
性亀裂伝播停止特性を向上する。
機会が増えて高まり、亀裂の減速効果が向上し、上記脆
性亀裂伝播停止特性を向上する。
実際に脆性亀裂伝播停止特性の向上に大きく寄与するの
は、脆性亀裂伝播時に鋼板表層部に発生するシアリップ
と稱する塑性変形であり、このシアリップも結晶粒の微
細化で伝播する脆性亀裂が有する伝播エネルギーの吸収
能が増大する。
は、脆性亀裂伝播時に鋼板表層部に発生するシアリップ
と稱する塑性変形であり、このシアリップも結晶粒の微
細化で伝播する脆性亀裂が有する伝播エネルギーの吸収
能が増大する。
そこで効果的な結晶粒の微細化の試みが種々行われてい
る。
る。
これを実現するため、例えば特開昭61−235534号公報
は、第1図(a)及び(d)に示す如く温度がAc3点以
上の鋳片鋳片表面から中心部への板厚の1/8以上の距離
にわたってAr3点以下に冷却し、該鋳片の厚み方向に温
度差をつけた儘圧延を開始し、該圧延中又は圧延後に該
鋳片厚の全域をAc3点以上に復熱する事により、ESSO試
験による−20℃における脆性亀裂伝播停止特性を表すKc
aが、460〜960kgf・mm-3/2程度の厚鋼板を製造する方法
を提案している。
は、第1図(a)及び(d)に示す如く温度がAc3点以
上の鋳片鋳片表面から中心部への板厚の1/8以上の距離
にわたってAr3点以下に冷却し、該鋳片の厚み方向に温
度差をつけた儘圧延を開始し、該圧延中又は圧延後に該
鋳片厚の全域をAc3点以上に復熱する事により、ESSO試
験による−20℃における脆性亀裂伝播停止特性を表すKc
aが、460〜960kgf・mm-3/2程度の厚鋼板を製造する方法
を提案している。
しかし前記特開昭61−235534号公報のKca値は−20℃で
の値であり、これを板厚効果の影響を受けない条件とし
て、板厚を一定にして−50℃でのKca値に換算すると、
−50℃のKca値は−20℃のKca値の約1/2.5〜1/2.7とな
り、−50℃のKca値は概ね170〜380kgf・mm-3/2程度とな
り、当分野で要望されているKca値400kgf・mm-3/2以上
を満たせないのが実状である。
の値であり、これを板厚効果の影響を受けない条件とし
て、板厚を一定にして−50℃でのKca値に換算すると、
−50℃のKca値は−20℃のKca値の約1/2.5〜1/2.7とな
り、−50℃のKca値は概ね170〜380kgf・mm-3/2程度とな
り、当分野で要望されているKca値400kgf・mm-3/2以上
を満たせないのが実状である。
又、前記特開昭61−235534号公報の提案は、鋳片全域を
Ac3点以上に復熱させるので復熱時間が長くなって生産
性が低下すると共に、Ar3点以下に冷却される範囲が少
なく、従ってオーステナイトからフェライトへの逆変態
及び再結晶が利用できる領域が狭く、結晶粒の微細化、
組織の微細化が不十分となり、シアリップ効果が充分発
揮されず、これ等が実用上の妨げとなっている。
Ac3点以上に復熱させるので復熱時間が長くなって生産
性が低下すると共に、Ar3点以下に冷却される範囲が少
なく、従ってオーステナイトからフェライトへの逆変態
及び再結晶が利用できる領域が狭く、結晶粒の微細化、
組織の微細化が不十分となり、シアリップ効果が充分発
揮されず、これ等が実用上の妨げとなっている。
又溶接性に優れ、且つ良好な強度、靱性を有する厚鋼板
の製造方法としては、例えば、特公昭49−7291号公報に
記載の提案がある。
の製造方法としては、例えば、特公昭49−7291号公報に
記載の提案がある。
該提案は、冷却,加熱を繰り返して最終組織にいたる迄
の変態の回数を多くし、結晶粒の微細化をはかる方法で
あるが、単なる変態の回数の増加のみでは結晶粒の微細
化に限界があり、良好な脆性亀裂伝播停止特性及び良好
な靱性が得られず、更にこの様な温度制御のみを繰り返
す工程を用いる製造方法は、経済性、生産性が共に悪
い。
の変態の回数を多くし、結晶粒の微細化をはかる方法で
あるが、単なる変態の回数の増加のみでは結晶粒の微細
化に限界があり、良好な脆性亀裂伝播停止特性及び良好
な靱性が得られず、更にこの様な温度制御のみを繰り返
す工程を用いる製造方法は、経済性、生産性が共に悪
い。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は上記した従来技術の問題点を伴う事なく、鋼板
全体に及んで優れた脆性亀裂伝播停止特性を形成し、そ
の上板厚中心部の靱性が特に優れた構造用厚鋼板を生産
性良く、経済的に製造する方法を提供する事を課題とす
るものである。
全体に及んで優れた脆性亀裂伝播停止特性を形成し、そ
の上板厚中心部の靱性が特に優れた構造用厚鋼板を生産
性良く、経済的に製造する方法を提供する事を課題とす
るものである。
<課題を解決するための手段> 本発明は上記課題を達成するため、 (1)重量%で、 C :0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N :0.001〜0.01% その他Fe及び不可避的成分からなる構造用圧延鋼を連続
鋳造して得た鋳片をAc3点以上の温度から冷却速度2℃/
sec以上で冷却を開始し、該鋳片表裏面から厚みの1/8程
度迄の表層部をAr3点以下に冷却して該冷却を中止し、
該冷却、復熱を2回以上経由させる経過で鋳片の復熱が
終了する迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上圧延終了後
該鋳片の表裏面から厚みの1/8程度迄をAc3点未満に復熱
する事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性と低温靱性の
優れた鋼板の製造方法を第1手段とし、 (2)重量%で、 C :0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N :0.001〜0.01% 更に、 Cr:≦0.5 % Ti:≦0.1 % Ni:≦1.0 % Nb:≦0.05 % Mo:≦0.5 % B :≦0.0015% V :≦0.1 % Cu:≦0.9 % の1種又は2種以上を含み、その他Fe及び不可避的成分
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片をAc3点
以上の温度から冷却速度2℃/sec以上で冷却を開始し、
該鋳片表裏面から厚みの1/8程度迄の表層部をAr3点以下
に冷却して該冷却を中止し、該冷却、復熱を2回以上経
由させる経過で鋳片の復熱が終了する迄の間に仕上圧延
を開始し、該仕上圧延終了後該鋳片の表裏面から厚みの
1/8程度迄をAc3点未満に復熱する事を特徴とする脆性亀
裂伝播停止特性と低温靱性の優れた鋼板の製造方法を第
2手段とし、 (3)重量%で、 C :0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N :0.001〜0.01% その他Fe及び不可避的成分からなる構造用圧延鋼を連続
鋳造して得た鋳片をAc3点以上の温度から冷却速度2℃/
sec以上で冷却を開始し、該鋳片表裏面から厚みの1/8程
度迄の表層部をAr3点以下に冷却して該冷却を中止し、
該冷却、復熱を2回以上経由させる経過で鋳片の復熱が
終了する迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上圧延終了後
該鋳片の表裏面から厚みの1/8程度迄をAc3点以上に復熱
する事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性と低温靱性の
優れた鋼板の製造方法を第3手段とし、 (4)重量%で、 C :0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N :0.001〜0.01% 更に、 Cr:≦0.5 % Ti:≦0.1 % Ni:≦1.0 % Nb:≦0.05 % Mo:≦0.5 % B :≦0.0015% V :≦0.1 % Cu:≦0.9 % の1種又は2種以上を含み、その他Fe及び不可避的成分
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片をAc3点
以上の温度から冷却速度2℃/sec以上で冷却を開始し、
該鋳片表裏面から厚みの1/8程度迄の表層部をAr3点以下
に冷却して該冷却を中止し、該冷却、復熱を2回以上経
由させる経過で鋳片の復熱が終了する迄の間に仕上圧延
を開始し、該仕上圧延終了後該鋳片の表裏面から厚みの
1/8程度迄をAc3点以上に復熱する事を特徴とする脆性亀
裂伝播停止特性と低温靱性の優れた鋼板の製造方法を第
4手段とし、 (5)上記手段1〜4に記載の前記復熱過程中の圧延終
了後、鋼板温度を5〜300秒保持した事を特徴とする脆
性亀裂伝播停止特性と低温靱性の優れた鋼板の製造方法
を第5〜第8手段とし、 (6)上記手段1〜8に記載の復熱終了後の鋼板を40℃
/秒以下の冷却速度で650℃以下迄冷却をする事を特徴
とする脆性亀裂伝播停止特性と低温靱性の優れた鋼板の
製造方法を第9〜第16手段とするものである。
鋳造して得た鋳片をAc3点以上の温度から冷却速度2℃/
sec以上で冷却を開始し、該鋳片表裏面から厚みの1/8程
度迄の表層部をAr3点以下に冷却して該冷却を中止し、
該冷却、復熱を2回以上経由させる経過で鋳片の復熱が
終了する迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上圧延終了後
該鋳片の表裏面から厚みの1/8程度迄をAc3点未満に復熱
する事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性と低温靱性の
優れた鋼板の製造方法を第1手段とし、 (2)重量%で、 C :0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N :0.001〜0.01% 更に、 Cr:≦0.5 % Ti:≦0.1 % Ni:≦1.0 % Nb:≦0.05 % Mo:≦0.5 % B :≦0.0015% V :≦0.1 % Cu:≦0.9 % の1種又は2種以上を含み、その他Fe及び不可避的成分
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片をAc3点
以上の温度から冷却速度2℃/sec以上で冷却を開始し、
該鋳片表裏面から厚みの1/8程度迄の表層部をAr3点以下
に冷却して該冷却を中止し、該冷却、復熱を2回以上経
由させる経過で鋳片の復熱が終了する迄の間に仕上圧延
を開始し、該仕上圧延終了後該鋳片の表裏面から厚みの
1/8程度迄をAc3点未満に復熱する事を特徴とする脆性亀
裂伝播停止特性と低温靱性の優れた鋼板の製造方法を第
2手段とし、 (3)重量%で、 C :0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N :0.001〜0.01% その他Fe及び不可避的成分からなる構造用圧延鋼を連続
鋳造して得た鋳片をAc3点以上の温度から冷却速度2℃/
sec以上で冷却を開始し、該鋳片表裏面から厚みの1/8程
度迄の表層部をAr3点以下に冷却して該冷却を中止し、
該冷却、復熱を2回以上経由させる経過で鋳片の復熱が
終了する迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上圧延終了後
該鋳片の表裏面から厚みの1/8程度迄をAc3点以上に復熱
する事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性と低温靱性の
優れた鋼板の製造方法を第3手段とし、 (4)重量%で、 C :0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N :0.001〜0.01% 更に、 Cr:≦0.5 % Ti:≦0.1 % Ni:≦1.0 % Nb:≦0.05 % Mo:≦0.5 % B :≦0.0015% V :≦0.1 % Cu:≦0.9 % の1種又は2種以上を含み、その他Fe及び不可避的成分
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片をAc3点
以上の温度から冷却速度2℃/sec以上で冷却を開始し、
該鋳片表裏面から厚みの1/8程度迄の表層部をAr3点以下
に冷却して該冷却を中止し、該冷却、復熱を2回以上経
由させる経過で鋳片の復熱が終了する迄の間に仕上圧延
を開始し、該仕上圧延終了後該鋳片の表裏面から厚みの
1/8程度迄をAc3点以上に復熱する事を特徴とする脆性亀
裂伝播停止特性と低温靱性の優れた鋼板の製造方法を第
4手段とし、 (5)上記手段1〜4に記載の前記復熱過程中の圧延終
了後、鋼板温度を5〜300秒保持した事を特徴とする脆
性亀裂伝播停止特性と低温靱性の優れた鋼板の製造方法
を第5〜第8手段とし、 (6)上記手段1〜8に記載の復熱終了後の鋼板を40℃
/秒以下の冷却速度で650℃以下迄冷却をする事を特徴
とする脆性亀裂伝播停止特性と低温靱性の優れた鋼板の
製造方法を第9〜第16手段とするものである。
以下に上記した成分限定理由を説明する。
Cは鋼材の強化成分として添加し、溶接部の靱性劣化の
防止から上限を定めている。
防止から上限を定めている。
Siは脱酸と強度維持を目的に添加し、溶接性の劣化防止
から上限を定めている。
から上限を定めている。
Mnは低温靱性の向上を目的に添加し、溶接割れの防止か
ら上限を定めている。
ら上限を定めている。
NはAlと共に窒化物の生成による結晶粒の微細化を目的
として添加し、溶接部の靱性劣化の防止から上限を定め
ている。
として添加し、溶接部の靱性劣化の防止から上限を定め
ている。
Cr,Ni,Mo,B,Cuは何れも焼入れ性を向上し、効果的な強
度上昇を目的として添加し、低温変態生成物の生成を抑
制し、フェライト面積率の減少を防止するため上限を定
めている。
度上昇を目的として添加し、低温変態生成物の生成を抑
制し、フェライト面積率の減少を防止するため上限を定
めている。
Ti,Nbは結晶粒の微細化を目的として添加し、溶接部の
靱性圧下の防止から上限を定めている。
靱性圧下の防止から上限を定めている。
Vは析出強化を目的に添加し、経済性から上限を定めて
いる。
いる。
又本発明が対象とする構造用圧延鋼鋳片は、連続鋳造の
儘の高温の鋼片、及び一旦冷却後再加熱した鋼片、更に
は連続鋳造の儘の形状の鋼片、及び連続鋳造後形状調整
圧延等の圧延を行った鋼片等を指す。
儘の高温の鋼片、及び一旦冷却後再加熱した鋼片、更に
は連続鋳造の儘の形状の鋼片、及び連続鋳造後形状調整
圧延等の圧延を行った鋼片等を指す。
又本発明における冷却は、連続鋳造で通常使用されてい
る冷却速度2℃/秒以上の水冷手段を使用して充分に行
える。
る冷却速度2℃/秒以上の水冷手段を使用して充分に行
える。
<作用> 本発明者等は上記課題を達成するため、 重量%で、 C :0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N :0.001〜0.01% 更に、 Cr:≦0.5 % Ti:≦0.1 % Ni:≦1.0 % Nb:≦0.05 % Mo:≦0.5 % B :≦0.0015% V :≦0.1 % Cu:≦0.9 % の1種又は2種以上を含み、その他Fe及び不可避的成分
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片を用いて
種々の実験検討を繰り返した。
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片を用いて
種々の実験検討を繰り返した。
その結果鋼板は、第1図(a)(b)に示す如く該鋳片
の厚み方向に該鋳片の表裏面から厚みtの1/8(以下1/8
tと記す)程度迄を2℃/秒以上の冷却速度でAr3点以下
迄冷却し、該鋳片の表層部と中心部に温度差をつけた儘
仕上圧延を開始して該仕上圧延終了後、該鋳片の表裏面
から1/8t程度迄の表層部をAc3点未満に復熱すると、該
圧延が昇温過程内の圧延のため、フェライトが充分に再
結晶して結晶粒が微細化し、脆性亀裂伝播停止特性が向
上する事を知得した。
の厚み方向に該鋳片の表裏面から厚みtの1/8(以下1/8
tと記す)程度迄を2℃/秒以上の冷却速度でAr3点以下
迄冷却し、該鋳片の表層部と中心部に温度差をつけた儘
仕上圧延を開始して該仕上圧延終了後、該鋳片の表裏面
から1/8t程度迄の表層部をAc3点未満に復熱すると、該
圧延が昇温過程内の圧延のため、フェライトが充分に再
結晶して結晶粒が微細化し、脆性亀裂伝播停止特性が向
上する事を知得した。
又、第1(a)(c)の如く、該鋳片の表裏面から1/8t
程度迄をAc3点以上に復熱すると、該圧延が逆変態過程
内での圧延のため、フェライトからオーステナイトへの
逆変態で結晶粒が一段と微細化し、脆性亀裂伝播停止特
性が向上する事を知得した。
程度迄をAc3点以上に復熱すると、該圧延が逆変態過程
内での圧延のため、フェライトからオーステナイトへの
逆変態で結晶粒が一段と微細化し、脆性亀裂伝播停止特
性が向上する事を知得した。
この時、Ar3点以下への冷却とAc3以上への復熱による逆
変態を一回当たりの冷却条件、板厚、加熱温度を一定に
して2回以上の複数回行うと、第4図(a)(b)に示
す如く、脆性亀裂伝播停止特性及びvTrsは一段と向上す
る事を見出した。
変態を一回当たりの冷却条件、板厚、加熱温度を一定に
して2回以上の複数回行うと、第4図(a)(b)に示
す如く、脆性亀裂伝播停止特性及びvTrsは一段と向上す
る事を見出した。
又、この時の圧延は何れの場合も第2図に示すパターン
を辿り、その時の被圧延材は第3図に示す如く、表面か
ら1/8t程度の表層部と中心部に温度差があり、結晶粒径
も同様に1/8t程度の表層部と中心部に差が生じており、
これをそのまま圧延加工すると、被圧延材は表面から1/
8t程度迄の表層部が大きな変形抵抗で形成した板状抵抗
体となり、変形抵抗の小さい中心部を該板状抵抗体が強
圧下する結果、該中心部に極めて大きな歪みが蓄積さ
れ、変態後のフェライトは一段と微細化し、中心部の靱
性を向上すると共にセンターポロシティーを圧着する事
を見出した。
を辿り、その時の被圧延材は第3図に示す如く、表面か
ら1/8t程度の表層部と中心部に温度差があり、結晶粒径
も同様に1/8t程度の表層部と中心部に差が生じており、
これをそのまま圧延加工すると、被圧延材は表面から1/
8t程度迄の表層部が大きな変形抵抗で形成した板状抵抗
体となり、変形抵抗の小さい中心部を該板状抵抗体が強
圧下する結果、該中心部に極めて大きな歪みが蓄積さ
れ、変態後のフェライトは一段と微細化し、中心部の靱
性を向上すると共にセンターポロシティーを圧着する事
を見出した。
又、この時、TiとNbを含まない鋼板は、5μm以下の結
晶粒径のフェライトが表層部の50%以上の面積率に達
し、TiとNbを含む鋼板は3μm以下の結晶粒径のフェラ
イトが表層部の面積率50%以上に達し、共にkca(−50
℃)が≧400kgf・mm-3/2と安定した脆性亀裂伝播停止特
性を発揮する事を見出した。
晶粒径のフェライトが表層部の50%以上の面積率に達
し、TiとNbを含む鋼板は3μm以下の結晶粒径のフェラ
イトが表層部の面積率50%以上に達し、共にkca(−50
℃)が≧400kgf・mm-3/2と安定した脆性亀裂伝播停止特
性を発揮する事を見出した。
又、圧延終了後にその時の温度で5〜300秒保持する
と、微細化した結晶の方位がランダム化して脆性亀裂伝
播停止特性が更に向上する事を見出した。
と、微細化した結晶の方位がランダム化して脆性亀裂伝
播停止特性が更に向上する事を見出した。
更にこれ等の鋼板は、40℃/秒以下の冷却速度で650℃
以下迄強制冷却すると、母材強度と靱性が向上する事を
見出した。
以下迄強制冷却すると、母材強度と靱性が向上する事を
見出した。
これ等の知見を基に上記した課題を達成する本発明がな
されたのである。
されたのである。
<実施例> 1.供試鋼 :表1に示す。
2.圧延条件 :表2に示す。
3.冷却条件 :表2に示す。
4.冷却停止条件:表2に示す。
5.復熱条件 :表2に示す。
6.熱延後の制御冷却条件:表2に示す。
7.脆性亀裂伝播停止特性:表3に示す。
8.靱性、その他の特性 :表3に示す。
尚、脆性亀裂伝播停止特性はESSO試験値(Kca)で、靱
性はシャルピー試験における破面遷移温度(vTrs)で、
センターポロシティーの圧着はZ方向引張試験による絞
り値(RAZ)で評価した。
性はシャルピー試験における破面遷移温度(vTrs)で、
センターポロシティーの圧着はZ方向引張試験による絞
り値(RAZ)で評価した。
本発明例の鋼番A−1〜A−23は、Kca(−50℃)が405
〜660kgf・mm-3/2と従来例に比較して格段に優れ、鋼板
の厚み方向中心、つまり1/2tのvTrsが−100〜−160℃、
1/2tのRAZが72〜85%と優れた特性をを示した。
〜660kgf・mm-3/2と従来例に比較して格段に優れ、鋼板
の厚み方向中心、つまり1/2tのvTrsが−100〜−160℃、
1/2tのRAZが72〜85%と優れた特性をを示した。
一方比較例の鋼番B−1〜B−19は、Kca(−50℃)は2
10〜385kgf・mm-3/2と従来並みであり、1/2tvTrsは−50
〜−90℃、1/2tのRAZは43〜53%しか得られなかった。
10〜385kgf・mm-3/2と従来並みであり、1/2tvTrsは−50
〜−90℃、1/2tのRAZは43〜53%しか得られなかった。
<発明の効果> 本発明は、2回以上の逆変態後の昇温中に再結晶と並行
して圧延するか、又は2回以上の逆変態後の逆変態中に
圧延を行うので、鋼板の全域に及んで組織は微細化し、
鋼板表層部のシアリップ効果が向上し、課題の一つの脆
性亀裂伝播停止特性がKca(−50℃)≧400kgf・mm-3/2
と優れ、更に鋼板厚み方向中心部に効果的に強圧下が作
用するので、課題の他の一つである板厚中心部の靱性が
vTrs≦−100(℃)と優れ、しかもこの鋼板の生産性、
経済性は高く、この種鋼板を製造し、使用する分野にも
たらす効果は極めて大きい。
して圧延するか、又は2回以上の逆変態後の逆変態中に
圧延を行うので、鋼板の全域に及んで組織は微細化し、
鋼板表層部のシアリップ効果が向上し、課題の一つの脆
性亀裂伝播停止特性がKca(−50℃)≧400kgf・mm-3/2
と優れ、更に鋼板厚み方向中心部に効果的に強圧下が作
用するので、課題の他の一つである板厚中心部の靱性が
vTrs≦−100(℃)と優れ、しかもこの鋼板の生産性、
経済性は高く、この種鋼板を製造し、使用する分野にも
たらす効果は極めて大きい。
第1図(a)は、本発明が規制する鋳片及び鋼板の厚み
方向の位置を示し、(b)は、請求項1,2の本発明例に
おける上記位置と冷却・復熱温度の関係を示し、(c)
は、請求項3,4の本発明例における上記位置と冷却・復
熱温度の関係を示し、(d)は、従来例(特開昭61−23
5534号公報例)における上記位置と冷却・復熱温度の関
係を示す。 第2図は本発明の圧延パターンを示し、第3図は本発明
の圧延時の被圧延材の表層と中心部の温度関係を従来例
と対比して示し、第4図(a)は、逆変態回数と脆性亀
裂伝播停止特性の関係を示し、(b)は、逆変態回数と
靱性(シャルピー試験における破面遷移温度)の関係を
示す。
方向の位置を示し、(b)は、請求項1,2の本発明例に
おける上記位置と冷却・復熱温度の関係を示し、(c)
は、請求項3,4の本発明例における上記位置と冷却・復
熱温度の関係を示し、(d)は、従来例(特開昭61−23
5534号公報例)における上記位置と冷却・復熱温度の関
係を示す。 第2図は本発明の圧延パターンを示し、第3図は本発明
の圧延時の被圧延材の表層と中心部の温度関係を従来例
と対比して示し、第4図(a)は、逆変態回数と脆性亀
裂伝播停止特性の関係を示し、(b)は、逆変態回数と
靱性(シャルピー試験における破面遷移温度)の関係を
示す。
Claims (6)
- 【請求項1】重量%で、 C :0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N :0.001〜0.01% その他Fe及び不可避的成分からなる構造用圧延鋼を連続
鋳造して得た鋳片をAc3点以上の温度から冷却速度2℃/
sec以上で冷却を開始し、該鋳片表裏面から厚みの1/8程
度迄の表層部をAr3点以下に冷却して該冷却を中止し、
該冷却、復熱を2回以上経由させる経過で鋳片の復熱が
終了する迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上圧延終了後
該鋳片の表裏面から厚みの1/8程度迄をAc3点未満に復熱
する事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性と低温靱性の
優れた鋼板の製造方法。 - 【請求項2】重量%で、 C :0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N :0.001〜0.01% 更に、 Cr:≦0.5 % Ti:≦0.1 % Ni:≦1.0 % Nb:≦0.05 % Mo:≦0.5 % B :≦0.0015% V :≦0.1 % Cu:≦0.9 % の1種又は2種以上を含み、その他Fe及び不可避的成分
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片をAc3点
以上の温度から冷却速度2℃/sec以上で冷却を開始し、
該鋳片表裏面から厚みの1/8程度迄の表層部をAr3点以下
に冷却して該冷却を中止し、該冷却、復熱を2回以上経
由させる経過で鋳片の復熱が終了する迄の間に仕上圧延
を開始し、該仕上圧延終了後該鋳片の表裏面から厚みの
1/8程度迄をAc3点未満に復熱する事を特徴とする脆性亀
裂伝播停止特性と低温靱性の優れた鋼板の製造方法。 - 【請求項3】重量%で、 C :0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N :0.001〜0.01% その他Fe及び不可避的成分からなる構造用圧延鋼を連続
鋳造して得た鋳片をAc3点以上の温度から冷却速度2℃/
sec以上で冷却を開始し、該鋳片表裏面から厚みの1/8程
度迄の表層部をAr3点以下に冷却して該冷却を中止し、
該冷却、復熱を2回以上経由させる経過で鋳片の復熱が
終了する迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上圧延終了後
該鋳片の表裏面から厚みの1/8程度迄をAc3点以上に復熱
する事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性と低温靱性の
優れた鋼板の製造方法。 - 【請求項4】重量%で、 C :0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N :0.001〜0.01% 更に、 Cr:≦0.5 % Ti:≦0.1 % Ni:≦1.0 % Nb:≦0.05 % Mo:≦0.5 % B :≦0.0015% V :≦0.1 % Cu:≦0.9 % の1種又は2種以上を含み、その他Fe及び不可避的成分
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片をAc3点
以上の温度から冷却速度2℃/sec以上で冷却を開始し、
該鋳片表裏面から厚みの1/8程度迄の表層部をAr3点以下
に冷却して該冷却を中止し、該冷却、復熱を2回以上経
由させる経過で鋳片の復熱が終了する迄の間に仕上圧延
を開始し、該仕上圧延終了後該鋳片の表裏面から厚みの
1/8程度迄をAc3点以上に復熱する事を特徴とする脆性亀
裂伝播停止特性と低温靱性の優れた鋼板の製造方法。 - 【請求項5】上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の
復熱過程中の圧延終了後、鋼板温度を5〜300秒保持し
た事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性と低温靱性の優
れた鋼板の製造方法。 - 【請求項6】上記請求項1〜5のいずれか1項に記載の
復熱終了後の鋼板を40℃/秒以下の冷却速度で650℃以
下迄冷却をする事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性と
低温靱性の優れた鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2076830A JPH075969B2 (ja) | 1989-03-29 | 1990-03-28 | 脆性亀裂伝播停止特性と低温靭性の優れた鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7738889 | 1989-03-29 | ||
| JP1-77388 | 1989-03-29 | ||
| JP2076830A JPH075969B2 (ja) | 1989-03-29 | 1990-03-28 | 脆性亀裂伝播停止特性と低温靭性の優れた鋼板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03260015A JPH03260015A (ja) | 1991-11-20 |
| JPH075969B2 true JPH075969B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=26417946
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2076830A Expired - Fee Related JPH075969B2 (ja) | 1989-03-29 | 1990-03-28 | 脆性亀裂伝播停止特性と低温靭性の優れた鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH075969B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07100814B2 (ja) * | 1990-09-28 | 1995-11-01 | 新日本製鐵株式会社 | 脆性亀裂伝播停止特性と低温靭性の優れた鋼板の製造方法 |
| JP2659661B2 (ja) * | 1993-01-06 | 1997-09-30 | 新日本製鐵株式会社 | 継手部の脆性破壊伝播停止性能の優れた溶接用構造用鋼とその製造方法 |
| JP5064149B2 (ja) * | 2006-12-14 | 2012-10-31 | 新日本製鐵株式会社 | 脆性き裂伝播停止性能に優れた高強度厚鋼板及びその製造方法 |
| JP5051001B2 (ja) * | 2008-05-29 | 2012-10-17 | 住友金属工業株式会社 | 圧延方向に対し45°方向のアレスト特性に優れた高強度厚肉鋼板およびその製造方法 |
-
1990
- 1990-03-28 JP JP2076830A patent/JPH075969B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03260015A (ja) | 1991-11-20 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6423083B2 (ja) | 曲げ性に優れたhpf成形部材及びその製造方法 | |
| JPH10509769A (ja) | 優れた靭性及び溶接性を有する高強度二相鋼板 | |
| JPH064903B2 (ja) | 脆性き裂伝播停止特性の優れた厚鋼板およびその製造法 | |
| JPH07100814B2 (ja) | 脆性亀裂伝播停止特性と低温靭性の優れた鋼板の製造方法 | |
| JPH06240356A (ja) | 加工性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法 | |
| JP4018318B2 (ja) | 脆性亀裂発生特性に優れた鋼板の製造方法 | |
| KR970009087B1 (ko) | 강인성 후강판의 제조 방법 | |
| JPH075969B2 (ja) | 脆性亀裂伝播停止特性と低温靭性の優れた鋼板の製造方法 | |
| JP2621744B2 (ja) | 超高張力冷延鋼板およびその製造方法 | |
| JPH075967B2 (ja) | 脆性亀裂伝播停止特性の優れた鋼板の製造方法 | |
| JP3212348B2 (ja) | 細粒厚鋼板の製造法 | |
| JP3839955B2 (ja) | 形状凍結性と成形性に優れた高張力複合組織熱延鋼板の製造方法 | |
| JP3325148B2 (ja) | 脆性亀裂伝播停止特性と低温靱性の優れた厚鋼板の製造方法 | |
| JPH08325633A (ja) | 高強度熱延鋼板の製造法 | |
| JPH08253812A (ja) | 脆性亀裂伝播停止特性の優れた厚鋼板の製造法 | |
| JPS63121618A (ja) | 高延性、高靭性Nb添加熱延鋼板の製造方法 | |
| JP3707317B2 (ja) | Ti含有溶接構造用高張力厚鋼板の製造方法 | |
| JP3217111B2 (ja) | 高強度高靭性構造用厚鋼板の製造法 | |
| JP2706122B2 (ja) | 低温靭性の優れた鋼材の製造方法 | |
| JP2706123B2 (ja) | 低温靭性の良好な鋼材の製造方法 | |
| JP3873579B2 (ja) | 高加工性熱延鋼板の製造方法 | |
| JPH04304314A (ja) | 高靭性鋼板の製造方法 | |
| JP2693505B2 (ja) | 高靱性鋼材の製造方法 | |
| JPH04341521A (ja) | 耐リジング性に優れたフェライト単相ステンレス熱延鋼帯の製造方法 | |
| JPH06128634A (ja) | 高強度高靭性構造用鋼板の製造方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |