JPH0760972A - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドの製造方法

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JPH0760972A
JPH0760972A JP21432193A JP21432193A JPH0760972A JP H0760972 A JPH0760972 A JP H0760972A JP 21432193 A JP21432193 A JP 21432193A JP 21432193 A JP21432193 A JP 21432193A JP H0760972 A JPH0760972 A JP H0760972A
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Masayoshi Seko
眞義 瀬古
Keiichi Yonezawa
恵一 米沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流路基板のインク流路部は親水性を高くし、
ノズル部は撥水性を高くすることにより、高性能化した
インクジェットヘッドを安価に製造する。 【構成】 ABS樹脂を用いて、インク流路部12及び
ノズル部13を有する流路基板11を成形する。親水性
処理工程は、流路基板全体をクロム酸・硫酸液に浸漬し
て行う。これにより、流路基板全体に親水性が付与され
る。次に流路基板のノズル面側11dをNi−P複合メ
ッキ液中に浸して、ノズル面側及びノズル部の出口部1
3bの内周面に高撥水性のNi−Pが共析した被膜が形
成される。さらに高撥水性を必要とする場合には、Ni
−Pの被膜14の表面に電着法により、撥水性の高い物
質15の層を形成する。この結果、流路基板11のイン
ク流路部12は親水性が高くなり、ノズル部13の出口
部13bは撥水性が高くなり、これを採用することによ
りインクの吐出性能の秀れたものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットヘッド
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットヘッドの一般的な流路基
板の構成は、流路溝を形成してある面に蓋板を被せてイ
ンク流路を作り、インク流路の先端にノズル部を設けて
ある。インク流路の途中には加圧室が設けてあり、これ
らの加圧室と対向する流路基板または蓋板の外面に圧電
素子を設け、加圧室内のインクにエネルギーを付与可能
にしてある。
【0003】加圧室でエネルギーを付与されたインク
は、細いインク流路を通ってノズル部から吐出される。
インク流路内のインクは、毛細管現象によって進行する
ため、インク流路は親水性が高いことが望ましい。その
ため、インク流路を構成する部材には親水性の高い材料
を採用し、または親水性を高くするために親水性処理を
施したりしている。これに対し、ノズル部は、インクを
ノズルの先端から分離して、勢いよく飛び出させるため
には撥水性が高いことが望まれている。このため、ノズ
ル部を構成する部材として撥水性の高い材料を用い、親
水性が高い流路基板を構成する部材と、撥水性が高いノ
ズル部を構成する部材とを積層することが行われてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
に、流路基板とノズル部とを別部材によって構成する
と、インクジェットヘッドの部品点数が増え、かつ組み
立て工数も増えるのでコスト高の原因となっている。
【0005】本発明の目的は、ノズル部を流路基板と一
体とし、インク流路は親水性が高く、そしてノズル部は
撥水性を高くする処理を施すことにより、性能の秀れた
インクジェットヘッドを安価に製造可能にすることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のインクジェットヘッドの製造方法は、流
路基板にインク流路部及びノズル部を形成する工程と、
インク流路部に表面処理により親水性を施す親水性処理
工程と、ノズル部に表面処理により撥水性を施す撥水性
処理工程とを含むところに特徴がある。
【0007】撥水性処理工程としては、無電解複合メッ
キ法によりノズル部に撥水性を有する物質を共析させる
か、あるいは無電解メッキ法によりノズル部をメッキ処
理した後に電着法によりノズル部に撥水性を有する物質
を析出させることが望ましい。
【0008】
【作用】流路基板に形成されたインク流路部に親水性処
理を施して、インクの流通を促進し、同じ流路基板に形
成されたノズル部に撥水性処理を施すことにより、イン
クの噴出を容易にする。したがって、同一の流路基板に
親水性を有するインク流路部と撥水性を有するノズル部
とを設けることができ、性質の相反するものでも別部材
とする必要がなく、インクジェットヘッド構成が簡単に
なる。
【0009】撥水性処理工程として、無電解複合メッキ
法によりノズル部に撥水性を有する物質を共析させれ
ば、ノズル部の撥水性が一層向上する。
【0010】また、撥水性処理工程として、無電解メッ
キ法によりノズル部をメッキ処理した後に電着法によ
り、ノズル部に撥水性を有する物質を析出させれば、ノ
ズル部の撥水性がより一層向上する。
【0011】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照して
説明する。本発明に係るインクジェットヘッドは、流路
基板に形成されたインク流路に親水性処理を施し、ノズ
ル部に撥水性処理を施すところに特徴があり、他の一般
的構成については従来技術と同様の構成及び製造法を採
用しているので、ここでは、流路基板についてのみ説明
することとする。
【0012】図4に示すように、流路基板1は円板部1
aの両側に組み立て用の突部1b,1bを有し、板面に
は24本のインク流路部2が放射状に設けてある。流路
基板1としては、メッキ処理が容易なABS樹脂の射出
成形品を採用している。各インク流路部2には、流路基
板1の縁部1cの内側に沿って、図示しない蓋板に設け
られたインク供給孔と連通するインク受け部2aが形成
されている。また、受け部2aに続いて設けられた加圧
室2b及び加圧室からインクを流路基板1の中心部に向
けて導く流出部2cが形成してある。各流出部2cの先
端部には、紙面に垂直方向に貫通するノズル部3…が形
成してある。各ノズル部3は、流路基板1の板厚方向に
垂直に設けられており、入り口部3aを大きくし、出口
部3bを小さくするテーパ状に形成してある(図2参
照)。
【0013】これらの各インク流路部2には、親水性処
理が施してあり、ノズル部3の出口部3bには、撥水性
処理が施してある。流路基板1のインク流路部側1eに
は、図示しない蓋板が被せてあり、その上にさらに図示
しないインクプール基板が積層してある。
【0014】次に流路基板の製造方法について説明す
る。流路基板1は、ABS樹脂の射出成形により製造す
る。このとき、インク流路部2及びノズル部3も同時に
形成される。
【0015】次にインク流路部2に親水性処理を施す。
親水性処理工程は、クロム酸・硫酸液中に流路基板1全
体を浸漬し、流路基板全体を洗浄することにより行われ
る。クロム酸・硫酸により表面が活性化し、このクロム
酸・硫酸に浸漬された流路基板全体の表面に親水性が付
与される。この結果、流路基板1のインク流路部2の親
水性が向上するとともに、ノズル面側1dのメッキ処理
も容易になる。
【0016】次に、流路基板1のノズル部3の撥水性処
理工程は、流路基板のノズル面側1dに無電解複合メッ
キを施すことにより行われる。
【0017】無電解複合メッキは、Ni−P溶液中にノ
ズル面だけを静かに浸漬することにより行われる。図1
に示すように、このメッキ処理により流路基板1のノズ
ル面1d及びノズルの出口部3bにのみ、Ni−Pのメ
ッキ層からなる撥水性を有する物質の層4が形成され
る。このとき、ノズル部3の出口部3bの直径は数十μ
mと微小なものであるため、メッキ液を強制的に循環さ
せない限り内部にはメッキがつかないので、ノズル面側
1d及びノズル部の出口部3bにだけメッキが施され
る。
【0018】無電解複合メッキ法として、ふっ素樹脂の
粒子を共析させるメッキ液を用いると、ノズル部3の出
口部3bの内周面に撥水性の高いふっ素樹脂が共析して
被覆するためノズル部の撥水性を向上させることができ
る。
【0019】他の実施例として、図3に示すように、流
路基板11のノズル面に無電解メッキ層14を形成し、
さらにその上に電着塗装により、撥水性の高い物質、例
えばアクリル系あるいはアミノアルキド樹脂系などの物
質15を被覆する。こうすると、ノズル部13の撥水性
が向上し、さらにインクの吐出が良好になる。
【0020】無電解メッキ層14は、電着塗装の下地処
理としてのみ機能させる場合には、Cuなどの金属メッ
キ層であれば何でもよいが、ふっ素樹脂など撥水性の高
い物質を共析させた無電解メッキ層とすればさらに撥水
性の高いものが得られる。
【0021】なお、本実施例では、流路基板の素材とし
て、メッキ性の良好なABS樹脂を採用しているが、こ
れをガラスやセラミック等他の基板材料で構成した場合
にも同様に適用可能である。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、流路基板のインク流路
部に親水性処理を施し、ノズル部に撥水性処理を施す行
程を経てインクジェットヘッドを製造するものであるた
め、高い親水性を要求される部分と、これと相反する性
質である高い撥水性を要求される部分を同一の素材によ
って構成することができる。このため、インクジェット
ヘッドの構成が簡単となり、インクジェットヘッドのコ
ストの引き下げに寄与する。
【0023】また、撥水性処理工程として、無電解複合
メッキ法により、ノズル部に撥水性を有する物質を共析
させるようにすれば、ノズル部の撥水性が向上し、さら
に性能の秀れたインクジェットヘッドが得られる。さら
にまた、無電解メッキ法によりノズル部をメッキした後
に、電着法により撥水性の高い物質を析出させるように
すれば、さらに一層秀れたインクジェットヘッドが製造
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】流路基板のノズル部に無電解メッキ法により撥
水性処理を施した状態を示すモデル図である。
【図2】撥水性処理前の流路基板の状態を示すモデル図
である。
【図3】流路基板のノズル部に無電解メッキ処理を施
し、その上に電着法により撥水性処理を施した状態を示
すモデル図である。
【図4】流路基板の流路部側の構成例を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1,11 流路基板 2,12 インク流路部 3,13 ノズル部 4,14 無電解メッキ法により形成された撥水
性を有する物質 15 電着法により形成された撥水性を有す
る物質

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流路基板にインク流路部及びノズル部を
    形成する工程と、 上記インク流路部に表面処理により親水性を施す親水性
    処理工程と、 上記ノズル部に表面処理により撥水性を施す撥水性処理
    工程とを含むことを特徴とするインクジェットヘッドの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記撥水性処理工程
    は、無電解複合メッキ法により上記ノズル部に撥水性を
    有する物質を共析させることを特徴とするインクジェッ
    トヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記撥水性処理工程
    は、無電解メッキ法により上記ノズル部をメッキ処理し
    た後に電着法により上記ノズル部に撥水性を有する物質
    を析出させることを特徴とするインクジェットヘッドの
    製造方法。
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Cited By (4)

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