JPH076141B2 - 湯の花を用いる染色方法 - Google Patents

湯の花を用いる染色方法

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JPH076141B2 JP2152380A JP15238090A JPH076141B2 JP H076141 B2 JPH076141 B2 JP H076141B2 JP 2152380 A JP2152380 A JP 2152380A JP 15238090 A JP15238090 A JP 15238090A JP H076141 B2 JPH076141 B2 JP H076141B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、湯の花を用いる染色方法に関する。より詳
細には、この発明は、草木染等の天然の染料による染色
において、媒染染料又は媒染剤である湯の花を染液に直
接混入させて染色する染色方法に関する。
〔従来の技術〕
草木染をはじめとする動植物の天然染料による染色にお
いては、効果的に発色、染着を行なう等の目的で媒染と
称される染色の工程を行なうことが通常である。この媒
染に用いる媒染剤としては、藁、籾殻、椿等の草木の灰
汁;梅酢等の酢;酢酸第一鉄を主成分とするおはぐろ及
び木酢酸鉄、酢酸アルミニウム、明ばん、硫酸銅、石灰
等の金属塩類;タンニン系物質等が一般に用いられてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、これらの媒染剤を用いて媒染を行なった
場合、染着がむらになりやすく、しかも色が黒ずんでし
まうという欠点がある。
一方、塩化第一錫、塩化第二錫等の錫化合物を用いて媒
染を行なうと、色は比較的良く仕上がるが、そのために
は2〜3回媒染を行なわなければならないという欠点が
ある。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者は、上記の欠点を克服するため鋭意研
究を重ねた結果、温泉水の沈殿物である湯の花を染液に
直接混入させて染色すると、効果的に発色、染着を行な
うことができ、しかも、色合の微妙な調節を浸漬回数を
変化させることにより、自在かつ容易に行なえることを
見出し本発明を完成させたのである。
即ち、本発明によれば、動植物の天然染料を使用する染
色方法において、媒染剤である藁、籾殻、椿等の草木の
灰汁;梅酢等の酢;酢酸第一鉄を主成分とするおはぐろ
及び木酢酸鉄、酢酸アルミニウム、明ばん、硫酸銅、石
灰等の金属塩類;タンニン系物質等は、染液とは厳然と
区別され、常識として、媒染剤を染液に混入させては染
色が巧く行かないと信じられていた。前記藁、籾殻、椿
等の草木の灰汁;梅酢等の酢;酢酸第一鉄を主成分とす
るおはぐろ及び木酢酸鉄、酢酸アルミニウム、明ばん、
硫酸銅、石灰等の金属塩類;タンニン系物質等の媒染剤
にあっては、そのとおりであるが、本願発明者は、媒染
剤として温泉の湯の花を用いた場合には、当該湯の花
は、媒染剤としての機能する他、染液としても機能する
ことを発見し、また、この湯の花を染液に直接混入させ
た場合にも、染色が可能なことを見出した。むしろ、湯
の花を染液に直接に混入させることにより、効果的に発
色、染着を行なうことができ、しかも、色合の微妙な調
節を浸漬回数を変化させることにより、自在かつ容易に
行なえることを見出し本発明を完成させたのである。
〔作用〕
本発明においては、湯の花を媒染剤又は染色剤として用
いるため、邑なく染着するとともに、しかも浸漬回数を
変えることで仕上りの色合を自在かつ容易に調節するこ
とができる。そのため、所望のあじわいのある色合、柄
を染色することができ、さらに、染液に湯の花を加えた
ので、媒染工程を省略することも可能である。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1) 本発明の一実施態様として、浸染による染色方法を実施
した。その全工程のフローチャートを第1図に示す。
第1図において、1は図案の作成工程、2は下絵描き工
程、3は素材(生地)の選択工程、4は糊抜き、精錬工
程及び、必要に応じて行なう、呉付け工程、5は染剤の
選択工程、6は染液取り工程、7は絞り作業工程、8は
染色工程、9は糸解き工程、10は仕上工程及び、必要に
応じて行なう、後加工工程である。
先ず、目的、意図に従い、図案の決定1、素材の選択3
及び染剤の選択5を行なう。本実施例では、図案として
梅の花および亀甲の模様を選択したが、もちろん無地に
染めることも自由である。素材としては、絹、木綿、毛
織物等の布地の他、和紙等であっても良く、特に制限は
ない。また、布として製織する前の絹糸、木綿糸、毛糸
等でもよい。
本実施例では、絹及び木綿の布地を用いた。これらの素
材は、一般に糊張りがしてあることが多く、染料が着き
にくいため、前処理として、糊抜き、精錬処理4を行な
い、また、植物素材に対しては、着色のために、前処理
として、必要であれば呉汁(大豆汁)に浸けて呉付け処
理4を行なう。この糊抜き処理は、素材を湯にかけて糊
を抜く、いわゆる湯通しをして行なう。また、精錬は、
素材を灰汁、石灰、各種石鹸、苛性ソーダ、炭酸ソー
ダ、珪酸ソーダ等のアルカリ類で約1時間煮ることによ
り行なう。呉付けは、染料の着色を容易にするために行
うもので、一般に、絹等のタンパク性の素材については
必ずしも必要でなく、木綿等のタンパク性でない素材に
ついて行なうことが必要である。呉付けは、例えば、木
綿の場合には、2回行なうことがその効果を高める点で
望ましい。なお、呉汁に変えて2倍に薄めた牛乳を用い
てもよい。呉付けを行なった素材は乾燥させておく。本
実施例では、絹地には呉付けを行なわず、木綿地には2
回呉付けを行なった。
この様にして4の工程を施した素材に、図案として選択
した模様を施す作業を行なう。前記の様に、本実施例で
は、図案として梅の花及び亀甲の模様を選択したので、
それに従い、それぞれ縫絞り及び板締絞りを行なった。
縫い絞りを行なう場合には、4の工程を施した素材に、
先ず、青花(つゆくさ)の花汁で下絵を描き2、その
後、絞り作業7を行なう。
板締絞りの場合は、4の工程を施した素材を、二枚一組
の板締用の折畳み板に挟み込んで締めることにより絞り
作業7を行なう。
なお、4の工程において呉付けを行なわなかった場合
は、絞り作業7を行なった後、素材を水に約2〜3時間
浸けておく。
一方、5で選択した染材から染液取り6を行なう。
染材としては、動植物の天然のものを用いる。植物の染
材としては、植物の皮、花、実、葉、幹、茎、根等が挙
げられる。具体的には、玉葱の甘皮、煎茶、キハダ、榛
の木、クヌギ、桧、上溝桜等の皮、榛の木、クヌギ、ク
チナシ、ヒイラギナンテン等の実、ヨモギ等の葉、茎、
小鮒草、ピラカンサス、マリーゴールド等の花、榛の木
等の幹、茜草等の根等が挙げられる。動物の染材として
は、コチニール、ラック(貝殻虫)等が挙げられる。
本実施例では、染材として、廃物利用をかねて玉葱の甘
皮を用い、これを、以下の様に処理して、染液取り6を
行なった。
玉葱の甘皮を鍋に入れ、水又は湯を鍋の7〜8分目ほど
加え火にかける。玉葱の甘皮の量は、甘皮が乾燥してい
る場合は素材の布の目方とほぼ同量、湿っている場合は
布の目方のほぼ2倍量である。鍋の代りに、洗面器(ホ
ーロー引きのものがよい)又は釜等を用いてもよい。約
20分間熱煎した後、しょうぎ又はざるを上に置いたポリ
バケツ等の容器に煎汁をあける(一番液)。染材を鍋ま
たは釜に戻し、一番液の時と同様にして水又は湯を加
え、約20分間熱煎し2回目の煎汁をとる(二番液)。二
番液をとる手順を繰返して、通常三〜四番液までとる
が、場合によっては八番液までとる。本実施例では、二
番液までとった。これらの煎汁を、その都度絹目の篩又
はろ紙を通した後混合するか、あるいは、混合した後絹
目の篩又はろ紙にかけることにより染液を得る。
以上の様にして得られた染液と絞り作業7を施した絞り
布を用いて以下の様に染色8を行なう。
染色工程8のフローチャートを第2図に示し、これを参
照しながら染色工程8を説明する。
染液取り6により得られた染液の約3分の2を、染色釜
に入れて火にかける(ステップ11)。染色釜の代りにジ
ュラルミン又はホーロー引きの鍋を用いてもよい。
前記染液に湯の花を所定量混入する(ステップ11′)。
湯の花が混入された染液を加熱して、80℃くらいになっ
たら、素材である絞り布を染液に浸す(ステップ12)。
絞り作業7の後に絞り布を水に浸けた場合は、水を切っ
てから絞り布を染液に浸す。染液に浸した絞り布は、む
ら無くよく染るように、棒等でよくかき回しながら煮染
めする(ステップ13)。煮染は、染液の沸騰後約20分〜
約30分行なう。
本発明においては、媒染液又は染液として湯の花を水又
は湯で溶かした湯の花液あるいは、源泉(温泉の湯その
もの)を用いる。
湯の花の量としては、素材の布の重量の約1.5〜5重量
%とした。しかしながら、この湯の花の量を変化させる
ことにより、仕上りの色合を調節することができる。湯
の花の量が多いと色が渋くなり、深いが増し、濃くな
る。一方、湯の花の量が少ないと淡い色になる。
なお、色を一層鮮やかにしたい場合は、上記の方法のほ
かに、湯の花による媒染の前にいわゆる通常の錫媒染を
施してもよい。この錫媒染における媒染剤の量は、布の
重量の約1.5重量%である。
本発明の実施例において、湯の花及び源泉は全実施例を
通じて同じものを用いた。該湯の花を分析したところ、
以下のような成分を含むものであった。
H2O 6.79重量% SiO2 24.60重量% Al2O3 3.66重量% Fe2O3 58.14重量% CaO 3.08重量% MgO 0.17重量% P2O5 1.60重量% CO2 0.47重量% また、源泉としては、上記の湯の花を採取した源泉を使
用した。
湯の花を始めから染液に入れたので、草木染めに特有の
媒染工程を省略することができた。
煮染した絞り布は、湯の花が混入した染液から取り出し
て絞り、よく水洗い(ステップ15)をした後、必要なら
ば再び煮染めする(ステップ16)。この場合の再煮染
は、湯の花が混入した染液が沸騰してから約20分〜約30
分行ない、この段階で発色の工合をみる。
煮染工程16の後、絞り布を水洗い工程(ステップ17)を
経て、陽にあてて中干し工程(ステップ18)へ進む。
ここで、使用後の染液と、染液取り6で得た染液の残り
の約3分の1を合せて火にかける。染液が約80℃になっ
たら、中干しした絞り布を入れて染液沸騰後約20〜30分
まで再々煮染する(ステップ19)。絞り布を染液から取
り出し水洗いする(ステップ20)。このとき、板締絞り
の場合には、板をはずしてから水洗いする。その後、絞
り布を陽に干す(ステップ21)。以上が染色工程8であ
るが、特に濃い色合、渋い色合等が所望の場合には、こ
の染色工程8を繰返してもよい。
染色工程8終了の後、よく乾いた絞り布の糸解き工程9
を行なう。糸解き工程を経た布に対し、仕上工程を施す
(ステップ10)。この場合、糸解きをした布に滓等がつ
いている場合は、軽く水洗いをして乾かした後、仕上10
をする。仕上げ工程10は、湯のし仕上げ又は裏からスチ
ームアイロン等をかけることにより行なう。その仕上を
以て、又は、さらに、必要であれば後加工を施して本実
施例の染色方法の全工程を終了する。
以上の様にして得た染物は、薄茶色の温みと味わいのあ
る色合のものであった。
(実施例2) 染材を実施例1における玉葱の甘皮の代りにキハダの
皮、クチナシの実、ヒイラギナンテンの実、マリーゴー
ルドの花、榛の木の皮に替えた以外は実施例1と同様に
してそれぞれ染色を行なった。黄褐色〜薄茶色の染物が
得られた。何れの場合も、温かみとこくのある色合であ
った。
(実施例3) 本実施例では、下絵を用いて行う型染を行なった。先
ず、図案を決定し、素材及び染材を選択した。
図案にしたがい美濃紙又は和紙のトレーシングペーパー
に下絵を描く。下絵を渋紙の型紙に貼り、型彫り刀等で
型彫りして型紙を作る。作った型紙は水に浸けておく。
素材としては、本実施例では、木綿及び絹を選択した。
木綿、絹は、実施例1と同様にして糊抜き、精錬4を行
なった。
そして、型つけ板を用意し、敷糊を引いて布を貼り、そ
の上に予め水に浸けておいた型紙を水を切ってからのせ
る。型紙の上からヘラで防染糊を塗り、糊置きをする。
一方、染材として、玉葱の甘皮を選択し、実施例1と同
様して染液取りを行なった。
この糊置きをした布と、湯の花を混入させた染液を用意
して染色工程に移行する。
この場合の湯の花は、湯の花を水又は湯に溶かした湯の
花液、あるいは源泉を用いる。また、濃度を濃くするた
め、源泉に湯の花を溶かしたものを用いてもよい。
以下、本実施例の染色工程について、そのフローチャー
トである第3図を参照しながら説明する。
糊置きをし布を、張り手に張り、伸子を打つ(ステップ
31)。
呉汁を実施例1と同様にして用意し、前記張り手にかけ
た布に刷毛で呉汁を引く(ステップ32)。
呉汁は、木綿の場合は2回、絹の場合は1回引く。呉汁
の引いた布を乾燥させるが、日当りのよいところで短時
間に乾燥させるのがよい。十分に乾燥した後、湯の花を
混入させた染液を刷毛で2回引く(ステップ33)。
同染液を1回引いて、乾かし、その後、2回目を引く。
湯の花を混入させた染液を引いた布を充分に乾燥させた
後、刷毛で、さらに湯の花の液を引いてもよい(ステッ
プ34)。
なお、染液を引く工程において、本発明では、染液に湯
の花を入れたので、工程を一つ省くこともできる。
なお、この時点で所望の色合が得られているかいないか
を点検し、希望する色合いが得られていれば、前記呉汁
引き工程(32)と同様にして、呉汁を引く(ステップ3
6)。
希望する色合いが得られていなければ、前記湯の花が混
入した染液を再び引く工程35を繰返し、所望の色合に調
整する。
このとき、より濃く深い色合が所望であれば、湯の花の
量を増してもよい。
また、この段階で、子刷、丸刷等を使用することによ
り、色差し、ぼかし等を行なうことができ、それを望む
場合には、その工程を取っても良い。
前記湯の花を混入した染液を引く工程35の工程を施した
ら、布を乾燥させ、再び前記呉汁引き工程32と同様にし
て、呉汁を引く(ステップ36)。
再び呉汁を引いた布は、2、3日空気にさらして染料を
落着かせた後、伸子をはずし張り手をとって取込み、水
に浸して糊を落とす(ステップ37)。この場合には、盥
等の様に大きな容器に水をたっぷりはって布を浸けるの
が好ましく、浸ける時間は通常約1〜約2時間である。
その後、布を斜の方向に交互に引張る等して糊を落と
し、水を取替えて糊がなくなるまで良く水洗いする(ス
テップ38)。
布を干した後、これを蒸す(ステップ39)。蒸し時間
は、湯気が上がってから約40分間である。
蒸し上がった布を、張り手に張り伸子を打った後、呉汁
を引く(ステップ40)。
呉汁を引いた布が乾燥したら、伸子をはずし張り手をと
って取込んだ後、数回後処理水洗いする(ステップ4
1)。
この後処理水洗いの後、布を張り手にはり(伸子は打た
ない)、それまでの裏を上にして充分乾燥させる。乾燥
の後、必要であれば、湯のし仕上又は裏からスチームア
イロン等をかけて仕上をする(ステップ42)。
この様にして得られた染物は、味わいのある飽きのこな
い色合いのものであった。
また、湯の花の量を加減することにより、簡単にぼかし
ができ、色彩が豊富になり、濃淡や明暗等が調節できる
ため立体感が出せることを確認した。
(実施例4) 染材を、実施例3における玉葱の甘皮の代りに煎茶、上
溝桜の皮、小鮒草の茎、葉、茜等の根に代えた以外は実
施例3と同様にしてそれぞれ染色を行なった。何れの場
合も、おくゆきのある上品な色合の染物が得られた。
(実施例5) 本実施例では、和紙の型染を行なった。実施例3と同様
にして型紙を作る。板(机等でも良い)の上に新聞紙を
敷き、和紙を上にのせ、その上に型紙をのせる。型紙の
上からヘラで防染糊を塗り、糊置きをする。和紙の場
合、布の場合よりも柔らかい防染糊を薄めに付ける。型
紙を剥がし、糊置きをした和紙を室内に張った選択挟み
でとめ、糊を乾かす。一方、染材として玉葱の甘皮を選
択し、実施例3と同様にして染液取りを行なった。糊が
乾燥した和紙を新聞紙の上に置き、刷毛で染液を2回引
く。1回目に引いた染液が乾いてから2回目の染液を引
く。なお、和紙の場合、染液を引く前に呉汁を引く必要
はないが、色むらの生じないように染め上げるために
は、蒟蒻糊を引いて乾かす。また、和紙の場合、刷毛で
和紙を痛めないように注意する。染液を引いた後、刷毛
で染液又は媒染剤である源泉または湯の花液を引く。和
紙の場合も、染液に染液又は媒染剤である湯の花を入
れ、それを和紙に引いて工程を省略しても良い。湯の花
を混入した染液を引いた和紙は、数時間乾燥させる。こ
こで色差し、ぼかし等を行なっても良い。乾燥した和紙
を、表を下にして水に浸す。約1時間浸した後、和紙の
表に軽く水をかけて糊を落とす。水を替えて和紙を濯い
だ後、水からあげてよく水を切る。水を切った和紙を紐
にかけて干す。得られた染上がりの和紙は、和紙独特の
味わいのある美しい色合のものであった。
(実施例6) 染材を、実施例5における玉葱の甘皮の代りに煎茶、上
溝桜の皮、小鮒草の花、茜草の根に代えた以外は実施例
5と同様にしてそれぞれ染色を行なった。何れの場合
も、和紙独特の味わいのある美しい色合のものが得られ
た。
〔発明の効果〕
本発明においては、湯の花を水又は湯にとかした湯の花
液あるいは源泉を混入した染液を用いるため、発色及び
染着が効果的に行なわれる。そのため、1回の媒染でも
むらなく美しく染上がる。また、湯の花を用いた場合、
湯の花の量を変化させるだけで、容易に微妙な色彩の調
節が自在にできる。そのため、色の濃淡や明暗等を自由
に選択でき、鮮やかな色、渋みのある色、深みのある色
等味わいのある豊かな色彩が表現できる。しかも、様々
な色彩を自由に選択できるため、濃淡や明暗等により立
体感を出すことやぼかしが容易にできる。そのため、多
様で味わいのある色合と柄の表現が可能であり、上品で
飽きのこない染物を創り出すことができる。
更に、安価な湯の花又は、源泉を使用するため経済的で
あり、しかも資源活用にもなることから温泉の湧出する
地域の地場産業に寄与するものと期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例を示す浸染による染色方法
を実施する全工程のフローチャート、第2図は、染色工
程8のフローチャート、第3図は、第3実施例に係る染
色工程のフローチャートである。 1;図案の作成工程、2;下絵描き工程、3;素材(生地)の
選択工程、4;糊抜き、精練工程及び、必要に応じて行な
う、呉付け工程、5;染剤の選択工程、6;染液取り工程、
7;絞り作業工程、8;染色工程、9;糸解き工程、10;仕上
工程及び、必要に応じて行なう、11;染色釜加熱、1
1′;染液に湯の花を混入する、12;染液に浸す、13;煮
染め、15;水洗い、16;再煮染、17;水洗い、18;中干し、
19;再々煮染、20;再水洗い、21;陽に干す、31;伸子を打
つ、32;呉汁を引く、33;染液を引く、35;繰り返し湯の
花が混入した染液を引く、36;再び前記呉汁を引く、37;
糊を落とす、38;水洗い、39;蒸す、40;呉汁を引く、41;
後処理水洗い、42;仕上工程

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動植物の天然染料を使用する染色方法にお
    いて、媒染染料または媒染剤である湯の花を染液に直接
    混入させて染色したことを特徴とする染色方法。
  2. 【請求項2】動植物の天然染料を使用する染色方法にお
    いて、湯の花を染液に直接混入させる第1の工程と、混
    入された染色液に被染色物を浸漬する第2の工程と、所
    定の水洗い、中干しの後、湯の花を染液に直接混入させ
    た染色液に被染色物を再び浸漬する第3の工程とからな
    ることを特徴とする染色方法。
JP2152380A 1990-06-11 1990-06-11 湯の花を用いる染色方法 Expired - Lifetime JPH076141B2 (ja)

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