JPH0761594B2 - 工作機械の主軸台 - Google Patents

工作機械の主軸台

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JPH0761594B2
JPH0761594B2 JP7419187A JP7419187A JPH0761594B2 JP H0761594 B2 JPH0761594 B2 JP H0761594B2 JP 7419187 A JP7419187 A JP 7419187A JP 7419187 A JP7419187 A JP 7419187A JP H0761594 B2 JPH0761594 B2 JP H0761594B2
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威夫 志賀
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、工作機械、特に、OA部品、光学部品、電子
機械部品等を加工対象とする精密旋盤等の工作機械の主
軸台に関する。
〔従来の技術〕
一般に、工作機械、特に、OA部品、光学部品、電子機械
部品等を加工対象とする精密旋盤等の工作機械について
は、旋削加工の際の反作用等によって主軸に歪が生じな
いように機械の剛性を向上させるために強固な主軸台が
設けられている。この主軸台については、加工精度に重
要な影響を与える構成要素であるため、機械の稼動に伴
って主軸と軸受との間で発生する回転摩擦熱と、主軸と
軸受けとの間の間隙内に切削油及び切削油内に含まれる
微細切屑の侵入とに対して充分な注意を払う必要があ
る。
従来、主軸台の軸受には精密軸受を使用し、軸受空間容
量の約15%程度の高品質グリースを精密軸受に塗布し、
潤滑油撹拌によって発生する熱を抑えていた。
また、実開昭61−144943号公報に記載されているよう
に、工具回転主軸を複数の軸受を介して保持する主軸ケ
ーシングの外周に半径方向に突出する複数のフィンを設
け、フィンの先端から離間して位置する凹面を有する主
軸支持台を備え、主軸後端部に羽根車を取付けて、軸受
で発生する回転摩擦熱を羽根車で生じた空気流れによっ
てフィンから放熱する工作機械の主軸の冷却構造が知ら
れている。
更に、実開昭61−131254号公報に記載されているよう
に、軸方向前後の軸受を介して主軸ケーシングに保持さ
れる工具回転主軸に、前記軸受の内側において放熱フィ
ン又は放熱リングを嵌合取着し、前記主軸ケーシング外
部から貫通する孔を通して放熱リングに空気を送り込ん
で軸受で発生する回転摩擦熱を空気放熱する工作機械の
主軸の冷却構造が知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、これら従来技術については、高品質グリ
ースを使用する場合に、グリース使用量が少量であると
はいえ、主軸の回転に伴って軸受部に回転摩擦熱が発生
するのを避けることができない。また、主軸が主軸ケー
シングから突出する端部において、両者の間隙を狭くし
たラビリンスを設けて高速軸密封としており、このラビ
リンスは、グリースの運動エネルギーを熱エネルギーに
変換させ、グリースが主軸ケーシング外部へ漏れ出るの
を防止しているが、このような構造であっても完全な密
封が得られるものではなく、従って、切削油に含まれる
微細切屑が工作機械の稼動時間の経過につれて回転主軸
と主軸ケーシングとの間隙内に侵入して精密軸受に対し
て悪影響を与えることがあった。加えて、切削油の油質
が工作物材質に対して最適であっても、切削油に含まれ
る添加剤が精密軸受に塗布した高品質グリースに化学変
化を生じさせることがあり、切削油の選定に細心の注意
を払う必要があった。
また、前掲実開昭61−144943号公報に記載された工作機
械の主軸の冷却構造にあっては、冷却風を生じさせる羽
根車が主軸後端部に取付けてあるので、主軸ケーシング
全体を冷却するといっても主軸ケーシング後部からの空
冷であるため、加工精度に最も重要な部分である工具取
付部分又は工作物取付部分としての前方軸受部を冷却す
るのに時間を費やしてしまう問題がある。更に、冷却風
は主軸ケーシング後部から送風されるので、主軸ケーシ
ング前部を冷却する冷却風は既に主軸ケーシング後部や
中央部で熱を奪って加熱されているため、主軸ケーシン
グ前部の冷却効率が悪いという問題がある。そこで、冷
却羽根車を主軸前端部に取付ければ上記問題点は幾分解
消するが、主軸ケーシングへの冷却羽根車の取付スペー
スを確保する必要がでてくるので、主軸ケーシングから
工具のチャック取付面までのオーバーハング距離が大き
くなり、加工精度維持に良い方策とは言えない。まして
や切削油を使用する加工にあっては冷却羽根車が切削油
を主軸台に向けて飛散させるため、切削油等の回転部分
への侵入のみならず作業環境を劣悪にさせることにな
る。
更に、前掲実開昭61−131254号公報に記載された工作機
械の主軸の冷却構造にあっては、発熱源である回転摩擦
熱を生じる軸受部の近傍を冷却しているため、上記従来
例に比べると、冷却効率は良いが、加熱フィン又は放熱
リングに冷却風を送る空気供給装置を必要とし、しかも
主軸回転速度の変化に対して供給する空気圧と空気量が
一定である。従って、空気供給装置による供給空気圧が
必要以上に高すぎると回転部分に封入されている潤滑油
が押し流されてしまう危険性が高く、逆に前記空気圧が
必要以下に低いとラビリンス効果が不足して外部からの
微細切削屑が軸受部への侵入するという問題があり、最
適な供給空気圧を調整維持するのが難しいという欠点が
ある。また、前軸受と後軸受に対する送風空気量、空気
圧が独自に制御できないので、軸受状態に応じた冷却を
行うのが難しいという欠点もあった。
この発明の目的は、この様な事情に鑑みて案出されたも
のであり、精密加工で嫌われる熱を、その熱を発生源近
くで冷却すると共に、空気供給圧力と供給量を主軸の回
転速度に対して順特性で変化するようにし、更に外部の
空気供給装置を不要にするために主軸の回転駆動力の一
部を利用し、加えて外部から取入れる空気に油分、微細
切削屑等の異物混入を防止するために空気流入路にフィ
ルタ機能を持たせ、それによって熱の発生源である主軸
の軸受の冷却と、この主軸軸受に塗布されたグリースの
品質を保つことができる工作機械の主軸台を提供するこ
とである。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、上記の問題点を解決し、上記の目的を達成
するために、次のように構成されている。即ち、この発
明による工作機械の主軸台は、一対の軸受を介して主軸
を主軸ケーシングに回転自在に支持し、前記軸受間の前
記主軸に送風機を取付け、前記送風機が空気吸引路を通
じて空気を吸引して前記軸受に送風すると共に、前記送
風機と前記軸受との間の部位の前記主軸ケーシングに圧
力調整弁を備えた空気排出路を形成して前記軸受への空
気流量を調節することを特徴とする工作機械の主軸台に
関し、更に具体的に詳述すると、前記空気吸引路は前記
主軸ケーシングに形成され且つ前記空気吸引路にはフィ
ルタ及び一方弁が設けられており、前記送風機が主軸回
転中心軸線に対してそれぞれ取付角度が逆向きに取付け
られた一対の羽根を有し、また、前記空吸引路が前記主
軸ケーシングを半径方向に貫通し且つ前記主軸と前記主
軸ケーシングとで囲まれた前記羽根間に形成された第一
空間部に連通するように形成されているか、又は前記空
気吸引路が前記主軸を貫通し且つ前記主軸と前記主軸ケ
ーシングとで囲まれた前記羽根間に形成された第一空間
部に連通するように形成され、更に、前記軸受の軸方向
外側における前記主軸と前記主軸ケーシングとの間には
ラビリンスが形成されていることを特徴とする工作機械
の主軸台に関する。
〔作用〕
この発明による工作機械の主軸台は、上記のように構成
されているので、次のような作用をする。即ち、被加工
物に切削等の加工を行うために主軸を回転すると、前記
主軸に取付けた送風機の羽根が回転する。前記送風機の
前記羽根は一対の羽根即ち前羽根と後羽根が取付角度を
互いに逆向きになるように取付けられているので、前記
送風機の回転速度、即ち前記主軸の回転速度が上昇する
につれて、前記前羽根と前記後羽根の中間に位置し且つ
前記主軸と主軸ケーシングとの間で形成される第一空間
部の圧力は大気圧より低い圧力となり、負圧となる。負
圧となった前記第一空間部には、外部からフィルタで濾
過された空気が一方弁を介して空気吸引路を通って流入
する。当初、前記第一空間部にあった空気及び後続の流
入空気は、前記前羽根及び前記後羽根の取付角度が上記
の如く逆向きであるため、これら前記両羽根を通って前
軸受と後軸受に向かって、前記軸受と前記送風機との間
に形成された第二空間部へと分流する。前記第二空間部
に流入した空気の一部は、各々の前記軸受で発生した回
転摩擦熱を奪いながら前記主軸と前記主軸ケーシングの
間に形成されたラビリンスを通り外気中に放出される。
また、前記第二空間部に流入した空気の残部は空気排出
路を通り、やはり外気へ放出されるが、前記空気排出路
の排出口に設けた圧力調整弁により、全流入空気の前記
ラビリンスを通って外気中に放出される量と前記圧力調
整弁を通って外気中に放出される量との配分比が調整さ
れる。更に、空気流入量は全量、前記主軸の回転によ
り、前記主軸に取付けてある前記送風機が回転して空気
の吸入を行うので、流入空気は前記主軸の回転速度に比
例した空気量と、該回転速度の二乗に比例した空気圧を
有する。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この発明による工作機械の主軸
台の一実施例を詳述する。
第1図は、主軸台をその主軸の回転軸線を含む垂直面で
切断した構造を示す縦断面図である。
主軸台1は、主として、主軸2、及び該主軸2を回転軸
線A−A方向前後の一対の軸受、即ち前軸受3と後軸受
4とで回転自在に支持する主軸ケーシング5から成る。
この主軸2は、中央に後述のチャック等の操作のため
に、作動ロッドが貫通する貫通孔6を有しており、前方
端部7は貫通孔6に連なる孔径が拡大した形状を有して
チャック取付面8を構成し、切削バイト、工作物取付チ
ャック等が取付可能に構成されている。主軸2の後方端
部9には、キー及びキー溝や止めねじ等の周知手段によ
って主軸駆動プーリ10が取付けられており、この主軸駆
動プーリ10は図示しない駆動源からベルトを介して回転
駆動力を与えられて主軸2を回転する。
主軸ケーシング5は、主軸2の前後両端部7,9の間の略
全長にわたって該主軸2を取り囲んでおり、下部据付部
11によって図示しない機械本体等に据付けられる。主軸
2は、前方端部7、前軸受3の内側レース部43及びスペ
ーサ12を支持する中間部45、送風機40を支持する中間部
13、後軸受4の内側レース部44及びスペーサ14を支持す
る中間部46、並びに後方端部9から成り、これらの部位
はその順序に外径が順次小さくなった外周面を有してい
る。また、これらの外径に合わせて、主軸ケーシング5
は、前軸受3の外側レース部47及びスペーサ15を支持す
る中間部49、送風機40が位置する中間部16、並びに後軸
受4の外側レース部48及びスペーサ17を支持する中間部
50から成り、これらの部位はその順序に内径が順次小さ
くなった内周面に形成されている。従って、主軸2を主
軸ケーシング5に挿入する場合には、主軸2に関して
は、前方端部7の外周面に一方の前軸受押え部材18を嵌
合させ、次いで前軸受3、スペーサ12及びスペーサ15を
所望の数だけ(図では3個宛)嵌合し、更に、主軸2に
ねじ止めした他方の前軸受押え部材19でもって前軸受3
を予め取付けておく。次に、主軸2の中間部13に送風機
40を嵌合して固定する。最後に、主軸2の中間部46にス
ペーサ14及びスペーサ17を所望の数だけ(図では2個
宛)嵌合する。勿論、この段階では主軸駆動プーリ10を
取付けない。一方、主軸ケーシング5の後方端には、後
軸受押え部材20をねじ止めておき、この状態で前方より
主軸2を主軸ケーシング5内に挿入して、後軸受4の外
側レース部48が主軸ケーシング5側の後軸受押え部材20
に当接した時に、前方側の前軸受押え部材18を貫通した
ボルト21を主軸ケーシング5にねじ込む。これによっ
て、主軸2を主軸ケーシング5に取付けた状態になる。
前方の前軸受押え部材18をボルト21でねじ止めした場合
に、該前軸受押え部材18の内周面と主軸2の前方端部7
の外周面との間には前方ラビリンス22が形成される。ま
た、主軸2の後方端部9側においては、内側の後軸受押
え部材23を後軸受4の主軸2に形成した雄ねじ部14aに
後軸受4に向かってねじ込むことにより、後軸受4の内
側レース部44の抜け出めを防止すると共に、外側の後軸
受押え部材20の内周面と内側の後軸受押え部材23の外周
面との間に後方ラビリンス24が形成される。最後に、主
軸駆動プーリ10を主軸2の後方端部9にキー止めして固
定し、次いで、加工工具、チャック等を前方端部7のチ
ャック取付面8を取付けることによって主軸台1の組立
てを行うことができる。
次に、第2図及び第3図を参照して、主軸2に取付けら
れた送風機40について説明する。この送風機40は、送風
機前羽根25及び送風機後羽根26(図示の例では各々4枚
から成る)から成る。各々の送風機前羽根25及び送風機
後羽根26は、前軸受3と後軸受4との中間において、主
軸2の中間部13の外周面上に対して、回転軸線A−Aに
対してそれぞれ取付角度が、第2図で示されるように、
角度α,角度−αで表されるように互いに逆向きに取付
けられている。
更に、主軸ケーシング5の中間部16の内外周面は、送風
機前羽根25及び送風機後羽根26の外径先端との間に僅か
な間隙27を形成するように構成されており、従って、こ
の主軸ケーシング5は主軸2の回転を防げることがない
と共に、後述するように吸引空気を効率的に送り出して
いる。
送風機前羽根25と送風機後羽根26との間において、主軸
2の中間部13の外周面と主軸ケーシング5の中間部16の
内周面とで区画された第一空間部28が負圧室として形成
されており、そして送風機前羽根25の前方で且つ前軸受
3の後方、及び送風機後羽根26の後方で且つ後軸受4の
前方においては、いずれも主軸2の中間部13の外周面と
主軸ケーシング5の中間部16の内周面との間に前加圧室
29及び後加圧室30である第二空間部が形成されている。
この負圧室である第一空間部28には、主軸ケーシング5
を半径方向に貫通する複数の空気吸引路31が連通してお
り、空気吸引路31の外気と通じる空気流入口32には流入
外気を濾過するフィルタ33と空気流入方向にのみ開く一
方弁34が設けられている。更に、前加圧室29及び後加圧
室30は、主軸ケーシング5を貫通して外気と連通する空
気排出路35と接続している。この空気排出路35の外気と
通じる空気排出口36には、それぞれ前加圧室圧力調整弁
36aと後加圧室圧力調整弁36bが設けられている。
また、負圧室である第一空間部に連通する空気吸引路に
ついては、主軸ケーシング5側に設ける代わりに、第1
図に符号37で示す想像線のように、主軸2側に設けても
よい。即ち、主軸2の貫通孔6から半径方向に伸びて負
圧室28に連通する複数の空気吸引路37を設け、該吸気吸
引路37に、フィルタ38と一方弁39を設けてもよい。勿
論、上記の空気吸引路31,37については、主軸ケーシン
グ5と主軸2との両者に形成してもよく、又は主軸ケー
シング5又は主軸2のいずれか一方に形成するように構
成してもよいものである。
次に、この発明による工作機械の主軸台の作動について
説明する。図において示す矢印は、冷却用空気又は排気
空気の流れ方向を示すものである。加工工具、工作物等
を取付けた主軸2が主軸駆動プーリ10からの回転駆動力
によって回転すると、送風機羽根25,26も回転し、負圧
室即ち第一空間部28内の空気を各々の加圧室29,30へ送
り出す。これにより第一空間部28内の圧力は下がり始
め、空気吸引路31を介して外気を吸引し始める。空気吸
引路31の空気流入口32に設けられたフィルタ33は外気中
の塵埃等の異物を濾過して主軸2の回転に悪影響を与え
ないようにしている。また、空気流入口32の一方弁34
は、空気流入時に開くように設定してある。送風機羽根
25,26より各軸受へ向かって送られた空気は、加圧室29,
30に至り、若干加圧される。加圧室29,30を外気と連通
する空気排出路35の空気排出口36には、それぞれ前加圧
室圧力調整弁36aと後加圧室圧力調整弁36bとが設けてあ
って加圧室29,30内の圧力をそれぞれ独立的に調整可能
に構成されている。次いで、加圧室29,30内の空気は、
それぞれ調整された圧力でもって、一部は空気排出口37
から外気へ放出されるがあ、その他の空気はそれぞれ前
軸受3、後軸受4、そして前方ラビリンス22、後方ラビ
リンス24を通って主軸2の前後端部から外気へ排出され
る。空気は、前軸受3、後軸受4を通る時、回転摩擦に
よって熱を帯びている軸受部から熱を吸収し冷却する。
また、熱を奪い取りつつ軸受部を通過した空気は、ラビ
リンス22,24において常に外気へ流出する流れとなるの
で、雰囲気中の切削油や微細切屑がラビリンス22,24を
通って送風機羽根25,26へ侵入するのが防止される。更
に、ラビリンス22,24を通って外気へ排出される空気流
れの強さは、各加圧室圧力調整弁36a,36bによりそれぞ
れ独立して制御されるので、空気流れが送風機羽根25,2
6に用いられている高品質グリースをラビリンス22,24か
ら外へ排出させることもない。
送風機羽根によって負圧室である第一空間部28から加圧
室29,30へ送り出される空気の空気量と空気圧は、送風
機羽根の回転速度に順特性で増大する。言い換えれば、
空気量は送風機羽根の回転速度に比例して増加し、空気
圧は送風機羽根の回転速度の二乗に比例して増加する。
通常、送風機羽根の大きさ及び回転速度が同一であると
いう条件のもとでは、羽根の枚数を増やせば送風される
空気量も空気圧も増加する。更に、羽根の取付角度を急
にする、即ち取付角度αを大きくとればとるほど、空気
量も空気圧も増すことになる。従って、送風機前羽根25
と送風機後羽根26を上記のように枚数、取付角度を異な
るように構成すれば、負圧室である第一空間部28から前
加圧室29及び後加圧室30へ分流される割合、流量及び圧
力が異なるため、前軸受3及び後軸受4の軸受状態に最
適条件の値に設定することができる。また、羽根の材質
についてはプラスチック成形品等で主軸2の中間部13に
嵌着するスリーブ部分42と一体的に成形し、ビス等の固
着手段41で主軸2に固定してもよいが、熱伝導率の高い
アルミ、銅等の金属で作る方が放熱効果がよい。
以上、この発明による工作機械の主軸台の実施例につい
て詳述したけれども、上記実施例に限定されるものでは
ないことは勿論である。即ち、上記実施例では、図にお
いて送風機として軸流送風機が組み込まれているが、必
ずしも軸流送風機に限定されるものでなく、例えば、遠
心送風機等を適用することも可能であることは勿論であ
る。また、図では空気吸引路を一箇所に設けたものが示
しているが、必ずしも一箇所に限定されるものでなく、
適宜の場所、或いは両軸受に対してそれぞれ設けるよう
に構成することもできることは勿論である。更に、主軸
については、切削バイト、工作物取付チャック等のみに
限らず、工作物を取付けることも可能であることは勿論
である。
〔発明の効果〕
この発明は、以上のように構成されているので、次のよ
うな効果を奏する。即ち、工作機械において、精密な旋
削加工で嫌われる熱は、主軸を回転支持する軸受で発生
するが、この主軸に取付けた送風機羽根が送り出す冷却
風を熱の発生源たる軸受を通すことにより、熱の発生源
の近くで効率的に冷却することができる。また、送風機
羽根によって送られる供給空気圧力と供給空気量は、主
軸の回転速度に対して順特性でもって変化するので、回
転摩擦熱の発生量が多い高回転数の時ほど供給空気圧力
及び供給空気流量を増大することになり、回転摩擦熱の
発生量に適格的に対応することができる。しかも、冷却
空気の供給は、主軸の回転駆動力のほんの一部を利用す
るのみであるので、冷却空気の供給のみに外部の空気供
給装置を用意する必要がない。更に、空気流入路にはフ
ィルタが設けてあるので、取入れ空気の中に工作機械の
雰囲気中の油分、微細切削屑等の異物混入を防止するこ
とができる。また、前後両端のラビリンスを通して排出
される空気量は、前後の加圧室圧力調整弁により前後独
立して各軸受状態及びラビリンス状態に応じて制御でき
るので、これらラビリンスから軸受に塗布した高品質グ
リースの無駄な露出を防止し、合わせてこの高品質グリ
ースの品質を維持することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による工作機械の主軸台の実施例を示
す断面図、第2図は第1図の工作機械の主軸台における
送風機羽根の正面図、第3図は第2図の線III−IIIの方
向からみた側面図である。 1……主軸台、2……主軸、3……前軸受、4……後軸
受、5……主軸ケーシング、22……前方ラビリンス、24
……後方ラビリンス、25……送風機前羽根、26……送風
機後羽根、27……間隙、28……第一空間部(負圧室)、
29,30……第二空間部(前加圧室,後加圧室)、31,37…
…空気吸引路、32……空気流入口、33,38……フィル
タ、34,39……一方弁、35……空気排出路、36……空気
排出口、36a……前加圧室圧力調整弁、36b……後加圧室
圧力調整弁、40……送風機。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の軸受を介して主軸を主軸ケーシング
    に回転自在に支持し、前記軸受間の前記主軸に送風機を
    取付け、前記送風機は空気吸引路を通じて空気を吸引し
    て前記軸受に送風すると共に、前記送風機と前記軸受と
    の間の部位の前記主軸ケーシングに圧力調整弁を備えた
    空気排出路を形成して前記軸受への空気流量を調節する
    ことを特徴とする工作機械の主軸台。
  2. 【請求項2】前記空気吸引路は前記主軸ケーシングに形
    成され且つ前記空気吸引路にはフィルタ及び一方弁が設
    けられていることを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載の工作機械の主軸台。
  3. 【請求項3】前記送風機は主軸回転中心軸線に対してそ
    れぞれ取付角度が逆向きに取付けられた一対の送風機羽
    根を有することを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
    載の工作機械の主軸台。
  4. 【請求項4】前記空気吸引路は前記主軸ケーシングを半
    径方向に貫通し且つ前記主軸と前記主軸ケーシングとで
    囲まれた前記羽根間に形成された第一空間部に連通する
    ように形成されていることを特徴とする特許請求の範囲
    第3項に記載の工作機械の主軸台。
  5. 【請求項5】前記空気吸引路は前記主軸を貫通し且つ前
    記主軸と前記主軸ケーシングとで囲まれた前記羽根間に
    形成された第一空間部に連通するように形成されている
    ことを特徴とする特許請求の範囲第3項に記載の工作機
    械の主軸台。
  6. 【請求項6】前記軸受の軸方向外側における前記主軸と
    前記主軸ケーシングとの間にはラビリンスが形成されて
    いることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の工
    作機械の主軸台。
JP7419187A 1987-03-30 1987-03-30 工作機械の主軸台 Expired - Lifetime JPH0761594B2 (ja)

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