JPH0762400B2 - 鋼管柱コンクリート充填方法 - Google Patents

鋼管柱コンクリート充填方法

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JPH0762400B2
JPH0762400B2 JP1143280A JP14328089A JPH0762400B2 JP H0762400 B2 JPH0762400 B2 JP H0762400B2 JP 1143280 A JP1143280 A JP 1143280A JP 14328089 A JP14328089 A JP 14328089A JP H0762400 B2 JPH0762400 B2 JP H0762400B2
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良介 雑喉
光一郎 計良
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、土木、建築、海洋構造物築造等に用いられる
鋼管柱のコンクリート充填方法に関し、詳しくは該鋼管
柱にコンクリートを無中断圧入する鋼管柱コンクリート
充填方法に係る。
(従来の技術) 近時土木、建築、海洋構造物築造等において、鋼管構造
が盛んに採用されるようになり、特に土木、建築業界で
は単に鋼管柱を用いるほか、コンクリートを充填した鋼
管柱を多く採用するようになった。即ち鋼管柱にコンク
リートを充填すると、物理的および科学的に両者が補完
し合い、強度が高く、信頼性の高い構造材となるからで
ある。
この鋼管柱にコンクリートを充填する場合、施工後にコ
ンクリートの強度や充填度の不足が発見された場合の再
施工は非常にコスト高となるため、一回の施工で要求品
質を満たさなければならない。このため充填コンクリー
トの品質規準として、鋼管構造設計施工指針・同解説
(日本建築学会編)に示されるJASS5に準拠した値を適
用すると共に、建築物構造を例にすると、下層から上層
に5m〜10m程度築造が進展する都度、鋼管柱にコンクリ
ートを分割充填している。
充填方法としては、鋼管柱の頂部からコンクリートを直
接、又はトレミー管を用いて落とし込む方法が一般的で
あるが、近年では、落下によるコンクリートの品質低下
やポンプ配管手間等を軽減するために、鋼管柱の基部か
らコンクリートを圧入充填する方法が試みられるように
なった。
(発明が解決しようとする課題) 前記分割圧入では、分割回数分の作業手間が発生するた
めコスト高となり、分割の都度にコンクリートの養生期
間を設けなければならないために工期も長くなる。さら
にコンクリートの打ち継ぎ部の品質も低下する。そこで
本発明者等は、コスト削減、工程短縮、品質向上を狙い
として、所望の階層の骨組が完成した時点で、鋼管柱の
基部からコンクリートを柱頭部まで無中断圧入する方法
を研究した。この結果、次のような課題があることを知
った。
本発明者等は、15m〜30mの鋼管柱を製作し、JIS A 1123
に示されるブリージング試験を行い、JASS5に示された
ブリージング量による階級が、一級のコンクリートを用
いて無中断圧入をおこなった。ところが充填後多量のブ
リージングが発生し、鋼管柱の柱頭部のコンクリート強
度が調合強度の半分以下まで極度に低下し、同時に充填
コンクリートに柱材軸方向に沿った連続した空隙の発
生、骨材の片寄りなどの諸欠陥が生じた。
このような課題は、鋼管柱の高さが5m〜10mの低揚程コ
ンクリート充填の際にも発生することがあるが、特に鋼
管柱の高揚程コンクリート充填では発生確率が高く、前
記諸欠陥を発生させない新しい方法を開発する必要性が
ある。
本発明の目的は、低揚程及び高揚程を問わず、鋼管柱コ
ンクリート充填において鋼管柱の柱頭部のコンクリート
強度が低下する恐れが無く、さらに柱材軸方向に沿った
連続した空隙の発生や、骨材の片寄りなどの諸欠点が生
じない信頼性の高いコンクリート充填方法を提供する。
(課題を解決するための手段) 本発明は、前記課題を解決し目的を達成するため、下記
の手段を要旨とする。
a. 鋼管柱の基部からコンクリートを無中断圧入する鋼
管柱コンクリート充填方法において、あらかじめモルタ
ルを前記鋼管柱の基部から先行圧入し、前記鋼管柱の所
定の高さまでモルタルを充填したのち、引き続きコンク
リートを前記鋼管柱の基部から圧入してゆき、先行圧入
した前記モルタルを押し上げながら前記鋼管柱の内表面
に展着させつつコンクリートを充填する鋼管柱コンクリ
ート充填方法。
b. 先行圧入するモルタル量を、単位鋼管内表面m2当た
り0.5以上1.0以下とする前記a項記載の鋼管柱コン
クリート充填方法。
c. 実荷重加圧脱水率が7%以上22%以下のコンクリー
トを用いる前記a項記載の鋼管柱コンクリート充填方
法。
d. 鋼管柱の基部からコンクリートを無中断圧入する鋼
管柱コンクリート充填方法において、あらかじめ単位鋼
管内表面m2当たり0.5以上1.0以下のマルタルを先行
圧入すると共に、引き続き実荷重加圧脱水率が7%以上
22%以下のコンクリートを圧入する鋼管柱コンクリート
充填方法。
(作 用) 本発明では、鋼管柱にコンクリートを充填する際に、あ
らかじめモルタルを鋼管柱の基部から先行圧入し、鋼管
柱の基部から所定の高さまでモルタルを充填し、引き続
いてコンクリートを同じ基部から圧入する。そのコンク
リート圧入過程において、コンクリートは先行圧入した
モルタルを押し上げてゆくので、モルタルが鋼管柱内表
面に展着されてゆく。このようにして、鋼管内表面に潤
滑材としての機能を備えたモルタルの被膜を形成させ、
ついでコンクリートの圧入を行うので、コンクリートの
圧入における鋼管内表面との摩擦抵抗が極めて少なくな
り、鋼管柱の低揚程および高揚程を問わずコンクリート
の閉塞が起こり難くなり、充填を極めて円滑に行うこと
ができる。
また先行圧入したモルタルは、コンクリートと共に硬化
し一体化するので、品質的に欠陥が無く、充填コンクリ
ートとして信頼性の高い品質値を得ることが出来る。
さらに充填において、モルタルとコンクリートは同一設
備を用い、連続した工程として圧入を行うことが出来る
ので、作業が簡単で充填コストが低廉で済む。
さらに先行圧入するモルタル量を、単位鋼管内表面m2
たり0.5以上1.0以下とした場合は、信頼性の高い潤
滑機能が期待でき、また余剰が生じないので最も経済的
な充填が可能になる。
つぎに充填コンクリートとして、後に詳述する実荷重加
圧脱水率が7%以上22%以下のコンクリートを用いる場
合は、圧入中に閉塞が生じたり、また柱頭部にブリージ
ングが発生したり、骨材の片寄りなどの欠陥が生ずる恐
れは一切無い。
従って、単位鋼管内表面m2当たり0.5以上1.0のモル
タルを先行圧入し、引き続き実荷重加圧脱水率が7%以
上22%以下のコンクリートを圧入すると、たとえば50m
を超える鋼管柱に対しても欠陥の無いコンクリート充填
を行うことが可能になり、品質的に信頼性が高く、コス
ト的にも最も経済的なコンクリート充填が期待出来る。
(実施例) 第1図は、6階建の建築物フロアー1F〜6Fを支持する鋼
管柱1の基部1aに設けた圧入パイプ2を介して、コンク
リート圧送設備3からコンクリートを無中断圧入手段に
より、前記鋼管柱1に圧送している概略説明図で、4は
コンクリートミキサー車、5はコンクリート充填後の閉
塞弁、6は鋼管柱1の内部に設けられたリング状スチフ
ナであって、コンクリート充填にあたり過大な抵抗を与
えないよう適宜な寸法に設計されている。また7は、コ
ンクリート充填後柱頭1bに装着する閉塞板、8はコンク
リート圧送設備3に設けられた圧力計を示す。
本発明では、第1図に示す手段によってコンクリート充
填を行うにあたり、第2図の部分概略断面図に示すよう
に、鋼管柱1の基部1aに設けた圧入パイプ2からまずモ
ルタル9を圧入し、引き続きコンクリート10を圧入す
る。
この際にモルタル9はコンクリート10によって押し揚げ
られる過程において、鋼管柱1の内表面全面に薄く展着
されつつ柱頭1bに達する。そこで展着されたモルタル9
は、コンクリート10に対して高い潤滑性能を発揮し、コ
ンクリート10は混練時の状態を保持したまま柱頭1bに到
達することが出来る。
即ち本発明では、鋼管柱1の内表面とコンクリート10間
に生ずる摩擦抵抗は激減し、かつコンクリート10自体に
含有されたモルタルが鋼管内部に吸着されないので、従
来法によるコンクリート充填において見られたような、
柱頭部における骨材過多で、モルタル分の不足した欠陥
コンクリート部は一切発生しない。
そこで本発明の方法は、低揚程は勿論のこと高揚程の鋼
管柱コンクリート充填において信頼性が高く、かつ経済
的な手段として適用出来るが、圧入モルタル量およびコ
ンクリート品質として下記の条件に適合するものを選定
すると、特に高揚程鋼管柱コンクリート充填において、
経済的で品質的に信頼性の高い方法を提供出来る。即ち
本発明者等の知見によれば、圧入モルタル量としては鋼
管内表面m2当たり0.5以上1.0以下とすることが好ま
しい。
圧入モルタル量を0.5/m2とする理由は、0.5/m2未満
では潤滑不足を生ずる場合があり、特に高揚程では閉塞
を起こす恐れがあるからである。また1.0を超えると
目的に対して余剰となり、柱頭部における余剰モルタル
の排出作業が必要になるほか、余剰モルタルを残した状
態で閉塞板7で柱頭部に蓋をすると、モルタルの硬化収
縮率が大きいため閉塞板7とモルタル間に隙間が発生
し、鋼管柱の強度を低下させることがあるため、前述の
とおり圧入モルタル量は鋼管内表面m2当たり0.5以上
1.0以下とすることが望ましい。
つぎに本発明者らは、鋼管柱のコンクリート充填方法の
開発にあたり、高・低揚程充填における品質を保証する
コンクリート特質の一つとして、実荷重加圧脱水率なる
新概念を創案し、その特質の具体的数値を得ることに成
功した。
即ち本発明者らは、コンクリートの品質を種々に変化さ
せ、多数のコンクリートの高・低揚程充填を試みた結
果、最適な特質のものを得たが、それは、下記の
(1)、(2)式を満足する試験条件下で得られたもの
である。即ちコンクリートの単位容積重量(ton/m2)を
γ、一気に圧入するコンクリートの高さ(m)をHとす
ると、鋼管柱の基部コンクリートに発生する内圧Rは、
R=γ×H(ton/m2)となる。
又加圧脱水試験装置を用いての試験の結果、加圧荷重を
P(ton/m2)、加圧時間をT(分)とすると、 8×R≦P×T≦12×R …… (1) 5≦T≦15 …… (2) 即ち圧入コンクリートの実荷重加圧脱水率とは、加圧に
よりコンクリートから脱水された水量を、加圧前のコン
クリートが含んでいた全水量で除した値であるが、
(1)、(2)式を満足する領域で得られた値が7%以
上、22%以下であると、実際の充填作業において優れた
充填性が期待出来る。
つまり本発明における加圧脱水率は、前述のとおり鋼管
柱における実荷重を基準としているので、実荷重加圧脱
水率と定義するものであり、その範囲は上記(1)、
(2)式を満足する領域で得られるものと規定する。又
その限りにおいて、加圧脱水試験による品質確認結果が
実際の充填作業結果と一致し、その品質を保証する。
このような実荷重加圧脱水率を求めるには、コンクリー
トのポンプによる圧送性を調査する目的で開発された市
販のブリージング測定用の加圧脱水試験装置(昭和61年
2月10日、(株)建設産業調査会発行最新コンクリート
材料・工法ハンドブック232頁記載)を用いることが出
来る。
さて前記実荷重加圧脱水率が7%未満ではコンクリート
の流動が悪くなり、特に高揚程では閉塞状態が起こり易
く、また22%を超えると柱頭部に発生するブリージング
が過多となり、コンクリート強度の著しい低下やブリー
ジングの発生に伴う骨材の片寄り等の欠陥発生の懸念が
増大する。従ってコンクリート品質としては、前述の如
く実荷重加圧脱水率が7%以上22%以下のものを採用す
ることが望ましい。
つぎに第3図、第4図は、本発明者らの研究によって得
られた圧入コンクリートの実荷重加圧脱水率と柱頭部コ
ンクリート強度比、ならびに圧入コンクリートの実荷重
加圧脱水率と柱頭部コンクリートのブリージング水量と
の関係を示すグラフである。
また柱頭部コンクリート強度比は、圧入前のコンクリー
トから強度測定用の資料を採取し、4週間後の強度を測
定した値Aで圧入完了4週間後のコンクリートから強度
測定用の資料(鋼管柱頭から1m下方の位置におけるコン
クリート)を採取し測定した値Bを除した値B/Aであっ
て、さらに柱頭部コンクリートのブリージング水量は、
柱頭部に揚がってきたブリージング水量Xccを鋼管柱肉
厚部分を除いたコンクリート断面積Ym2で除して求めた
値Xcc/Ycm2である。
第3図から明らかなように、圧入コンクリートの実荷重
加圧脱水率が7%以上22%以下の領域では、柱頭部コン
クリート強度比は良い結果を示しているが、22%を超え
ると強度低下が著しい。また前述のとおり実荷重加圧脱
水率が7%未満では、特に高揚程の場合圧入が困難にな
るためグラフ化していない。
つぎに第4図で明らかなように、圧入コンクリートの実
荷重加圧脱水率が7%以上22%以下の領域では、ブリー
ジング水量Xcc/Ycm2は少ないが、加圧脱水率が22%を超
えるとブリージング水量が多すぎて前述のとおり品質欠
陥の問題が生じ、また経済性も失う。また実荷重加圧脱
水率が7%未満ではブリージング水量が激減し、第3図
と同様に圧入が困難になるためグラフ化していない。
使用モルタルの材質としては、硬化後圧入コンクリート
と同様、もしくはそれ以上の強度を発揮するものを選定
することが望ましいことは言うまでも無い。さらに、圧
入コンクリートに関しては、鋼管構造設計施工指針・同
解説に示されるJASS5に準拠し、最も適当なワーカービ
リティー、コンシステンシー、プラスティシティーを有
するものを選定する。
(発明の効果) 本発明は、鋼管柱コンクリート充填に際して、モルタル
を先行圧入し引き続きコンクリートの圧入を行うことに
より、経済的で品質欠陥の無い高能率な鋼管柱コンクリ
ート充填を可能とし、さらに低揚程は勿論、従来法では
実施困難であった高揚程鋼管柱コンクリート充填を低コ
ストで可能とするのみならず、品質的にも欠陥の無い方
法を提供するものであり、その実用上の効果は多大であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる鋼管柱コンクリート充填状況を
示す概略説明図、第2図は先行圧入モルタルとコンクリ
ートの圧入状況を示す部分概略断面図、第3図は圧入コ
ンクリートの実荷重加圧脱水率と柱頭部コンクリート強
度化を示すグラフ、第4図は圧入コンクリートの実荷重
加圧脱水率と柱頭部コンクリートのブリージング水量の
関係を示すグラフである。 1F〜6F……フロアー、1……鋼管柱、1a……鋼管柱基
部、1b……柱頭、2……圧入パイプ、3……コンクリー
ト圧送設備、4……コンクリートミキサー車、5……閉
塞弁、6……リング状スチフナ、7……閉塞板、8……
圧力計、9……モルタル、10……コンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志村 保美 千葉県君津市君津1 新日本製鐵株式会社 君津製鐵所内 (56)参考文献 特開 平2−27062(JP,A) 特開 昭62−148769(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼管柱の基部からコンクリートを無中断圧
    入する鋼管柱コンクリート充填方法において、あらかじ
    めモルタルを前記鋼管柱の基部から先行圧入し、前記鋼
    管柱の所定の高さまでモルタルを充填したのち、引き続
    きコンクリートを前記鋼管柱の基部から圧入して、先行
    圧入した前記モルタルを押し上げながら前記鋼管柱の内
    表面に展着させつつコンクリートを充填する鋼管柱コン
    クリート充填方法。
  2. 【請求項2】先行圧入するモルタル量を、鋼管内表面m2
    当たり0.5以上1.0以下とする請求項(1)記載の鋼
    管柱コンクリート充填方法。
  3. 【請求項3】実荷重加圧脱水率が7%以上22%以下のコ
    ンクリートを用いる請求項(1)記載の鋼管柱コンクリ
    ート充填方法。
  4. 【請求項4】鋼管柱の基部からコンクリートを無中断圧
    入する鋼管柱コンクリート充填方法において、あらかじ
    め単位鋼管内表面m2当たり0.5以上1.0以下のモルタ
    ルを先行圧入すると共に、引き続き実荷重加圧脱水率が
    7%以上22%以下のコンクリートを圧入する鋼管柱コン
    クリート充填方法。
JP1143280A 1989-06-06 1989-06-06 鋼管柱コンクリート充填方法 Expired - Lifetime JPH0762400B2 (ja)

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JPH0730628B2 (ja) * 1985-12-23 1995-04-10 鹿島建設株式会社 鋼管コンクリ−ト柱の造成工法
JP2631868B2 (ja) * 1988-07-18 1997-07-16 株式会社竹中工務店 逆打工法

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