JPH076435A - 光磁気記録方法 - Google Patents

光磁気記録方法

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JPH076435A
JPH076435A JP17108893A JP17108893A JPH076435A JP H076435 A JPH076435 A JP H076435A JP 17108893 A JP17108893 A JP 17108893A JP 17108893 A JP17108893 A JP 17108893A JP H076435 A JPH076435 A JP H076435A
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magnetic
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JP17108893A
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English (en)
Inventor
Yasuo Shibata
恭夫 柴田
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 初期化磁石を用いずに直接積層二層膜構成の
光磁気記録媒体に直接オーバーライト動作を行なうこと
ができる光磁気記録方法を提供する。 【構成】 記憶層3に直接に積層されていて面に垂直な
方向で特定な向きに着磁させてある補助層4を備えてい
る光磁気記録媒体の2値記録を、記録層のキュリー温度
と補助層のキュリー温度との双方の温度よりも低い温度
領域内に予め設定した高低2つの記録温度Th>Tlで
行なう。光磁気記録媒体に補助層4の磁化によって記録
層3に与えられている磁界の向きとは逆向きの記録バイ
アス磁界Hbを与えておく。記録層側から強度変調され
ている記録用光ビームを入射させ、記録層3と補助層4
とを前記した高低2つの記録温度Th,Tlに加熱し、
低い記録温度Tlに加熱された後の冷却過程では、補助
層4の磁化の態様が磁気的交換相互作用により記録層3
に記録されるように、高い記録温度Thに加熱された後
の冷却過程においては、記録層への記録が記録バイアス
磁界Hbによって行なわれるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光磁気記録方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁性材料における熱による磁気特性の変
化を利用して磁気記録媒体の磁性層に記録情報と対応し
た磁化の変化によって情報の記録を行なったり、前記し
た磁気記録媒体の磁性層に記録されていた記録情報と対
応した磁化の変化の状態をファラディ効果やカー効果な
どのような磁気に付随する光学効果を利用して読出すよ
うにした光磁気記録再生方式は、前記の磁性層として垂
直磁化膜を使用することにより高密度記録再生が可能な
ために、各種の光磁記記録媒体を使用した多くの方式が
提案されており、近年になって円盤状の光磁気記録媒体
を用いた光磁気ディスクメモリについて、書換えができ
る大容量ファイルとして盛んに研究開発が行われて、商
品化されている例も見られるに至っている。
【0003】さて、従来から、光磁気ディスクにおいて
直接にオーバーライトを実現できるようにするための手
段としては、例えば(1)回転する光磁気ディスクを一定
の光強度の微小なスポットで照射するとともに、記録バ
イアス磁界強度を記録の対象にされている情報信号によ
って強度変調して光磁気ディスクにオーバーライトを行
なう。(2)例えば特開昭62ー175948号公報、そ
の他の文献に開示されているように重希土類金属と遷移
金属との非晶質合金により高保磁力と低キュリー温度を
有していて記録再生のための記録層として機能する磁性
層と、重希土類金属と遷移金属との非晶質合金により低
保磁力と高キュリー温度を有していて書込みの補助を行
なう補助層としての機能を有する磁性層とを備えて構成
された二層型の光磁気ディスクを用いてオーバーライト
を行なう。(3)例えば、特開昭63ー268103号公
報、特開平1ー241051号公報、その他の文献等に
開示されているように、前記した二層型の光磁気ディス
クにおける重希土類金属と遷移金属との非晶質合金によ
る記録層や補助層などの他に、少なくとも初期化層を備
えて構成させた三層型、あるいは四層型の光磁気ディス
クを用いてオーバーライトを行なう。等の各種の提案が
行なわれて来ていることは周知のとおりである。
【0004】ところが、前記した(1)の既提案は記録の
対象にされている情報信号によって磁界を発生させるこ
とが必要とされるために、高密度記録に対しては高い周
波数で変化する高周波磁界を発生させなければならない
が、周知のように高周波で充分な強度の磁界を発生させ
ることは困難であるから、この(1)の光磁気オーバーラ
イト方式では情報の転送速度を大にすることは困難であ
り高密度記録再生を実現することが容易でないという点
が問題になる。前記した(1)の光磁気オーバーライト方
式における情報の転送速度を大にすることが困難である
という問題点は、(2),(3)に示した既提案の光磁気ディ
スクを使用すれば解消できる。しかし、前記した(2)の
二層型の光磁気ディスクは、補助層としての機能を有す
る磁性層の初期化のための外部磁界の印加手段と、記録
時に必要とされるバイアス磁界の印加手段との2つの外
部磁界が不可欠とされており、そのために装置が大型化
するという点が問題になる他、前記した(2)の二層型の
光磁気ディスク及び(3)の三層型の光磁気ディスクは、
記録層として機能する磁性層と書込みの補助を行なう補
助層として機能する磁性層、その他の磁性層として、そ
れぞれ必要な磁気特性を有するものとして構成させるこ
とが困難であるという点が問題になることが従来から指
摘されて来ている。
【0005】すなわち、前記した(2)の二層型の光磁気
ディスクは、重希土類金属と遷移金属との非晶質合金に
より高保磁力Hc1と低キュリー温度Tc1を有していて記
録再生のための記録層として機能する磁性層と、重希土
類金属と遷移金属との非晶質合金により低保磁力Hc2と
高キュリー温度Tc2を有していて書込みの補助を行なう
補助層としての機能を有する磁性層とが、磁気的交換相
互作用を生じるように直接に積層されている構成とされ
ており、また、光磁気ディスクへの記録動作のために、
初期化のための磁界Hiを発生する永久磁石と、情報の
記録時に用いられるバイアス磁界Hbとを発生させる永
久磁石とを使用することが必要とされていて、前記した
二層型の光磁気ディスクの記録層の保磁力Hc1と、補助
層の保磁力Hc2と、初期化のための磁界強度Hiと、バ
イアス磁界の磁界強度Hbとの間には、Hc1>Hi>H
c2>Hbの関係を満足するようにされており、また前記
した二層型の光磁気ディスクの記録層のキュリー温度T
c1と、補助層のキュリー温度Tc2との間には、Tc2>T
c1の関係を満足するものとされている。
【0006】そして、結像レンズによって集光されたレ
ーザ光で加熱される二層型の光磁気ディスクの磁性層
は、記録層に対して情報「1」を記録する際にはレーザ光
の照射により、記録層のキュリー温度Tc1と、補助層の
キュリー温度Tc2とに対して、Tc2>Tp1>Tc1の関係
に在る温度Tp1に加熱され、また、記録層に対して情報
「0」を記録する際にはレーザ光の照射により、二層型
の光磁気ディスクの磁性層の温度が、補助層のキュリー
温度Tc2よりも高い温度Tpoにされる。前記した二層型
の光磁気ディスクにおけるオーバライトの動作は次のよ
うにして行なわれる。特定な方向に回転している二層型
の光磁気ディスクにおける記録層と、書込みの補助を行
なう補助層とが、初期化磁界を発生している永久磁石に
よって発生されている初期化磁界Hi中に入ると、室温
における保磁力と初期化磁界強度との関係が、既述のよ
うにHc1>Hi>Hc2の関係にあるために、記録層の磁
化の状態は前記した初期化磁界によっても変化すること
はないが、書込みの補助を行なう補助層の磁化の方向
は、前記の初期化磁界Hiによって初期化磁界Hiの方
向に整列される。
【0007】レーザ光強度を記録層のキュリー温度Tc1
よりは高く、補助層のキュリー温度Tc2よりは低いTc2
>Tp1>Tc1の関係に在る温度Tp1となるように、前記
した記録層と補助層からなる磁性層を加熱すると、記録
層のキュリー温度Hc1以上に加熱された記録層は一たん
磁化を失なうが、補助層はそれのキュリー温度Tc2に達
しない温度までにしか加熱されないために、補助層の磁
化の状態は初期化磁界Hiの方向に磁化された状態のま
まに保持されている。前記した補助層の磁化の状態は、
バイアス磁界発生用の永久磁石によって発生されたHc2
>Hbの関係にあるバイアス磁界Hbの印加によっても
変化しない。そして、光磁気ディスクの回転に伴ってレ
ーザ光が照射していた部分がレーザ光の照射位置からず
れて、記録層の温度がそれのキュリー温度Tc1以下に低
下すると、磁気的交換相互作用によって補助層の磁化が
記録層に記録されて、情報「1」を表わす上向きの磁化
が記録層に記録されることになる。
【0008】次に記録層に情報「0」を記録する場合に
は、記録層のキュリー温度Tc1と、補助層のキュリー温
度Tc2との何れよりも高いTpo>Tc2>Tc1の関係に在
る温度Tp2となるように、前記した記録層と補助層とか
らなる磁性層をレーザ光によって加熱する。それにより
記録層と補助層との双方が、それらのキュリー温度Hc
1,Hc2以上に加熱されるために、記録層と補助層との
双方が一たん磁化を失なうが、光磁気ディスクの回転に
伴ってレーザ光が照射していた部分がレーザ光の照射位
置からずれて、まず補助層の温度がそれのキュリー温度
Tc2以下に低下すると、補助層がバイアス磁界発生用の
永久磁石によって発生されたHc2>Hbの関係にあるバ
イアス磁界Hb(初期化磁石による磁界Hiとは反対方
向の磁界)の方向に磁化される。次いで記録層の温度が
それのキュリー温度Tc1以下に低下すると、磁気的交換
相互作用によって補助層の磁化が記録層に記録されて、
情報「0」を表わす上向きの磁化が記録層に記録される
ことになる。
【0009】前記した二層型の光磁気ディスクに対する
記録動作に際しては、既述のように補助層の初期化のた
めの外部磁界の印加手段と、記録時に必要とされるバイ
アス磁界の印加手段との2つの外部磁界の使用が不可欠
とされているが、重希土類金属と遷移金属との非晶質合
金により高保磁力Hc1と低キュリー温度Tc1を有してい
て記録再生のための記録層として機能する磁性層と、重
希土類金属と遷移金属との非晶質合金により低保磁力H
c2と高キュリー温度Tc2を有していて書込みの補助を行
なう補助層としての機能を有する磁性層とを、磁気的交
換相互作用が生じるように直接に積層させてある構成に
してある二層型の光磁気ディスクにおいては、それの記
録動作に不可欠とされている前記した初期化磁石によっ
て発生させるべき初期化磁界の磁界強度としては、数キ
ロ・エルステッド以下にはならないことが実験結果とし
て明らかになって来たが、そのような初期化磁石は最も
強力な磁界を発生できる永久磁石材料を用いても、大き
な構成形態のものになるために、記録再生装置を小型化
できないということが問題になる他に、各磁性層の組成
変動が微小であっても、初期磁界強度が大巾に変化する
ために製造が困難であるという問題点があった。
【0010】前記の点を解決できる光磁気ディスクとし
て、補助層の初期化のための永久磁石として機能する初
期化層を少なくとも付加したような構成の三層型、また
は四層型の光磁気ディスクが提案された。例えば、記録
再生のための記録層として機能する磁性層と、書込みの
補助を行なう補助層としての機能を有する磁性層と、前
記した記録層及び補助層と初期化層として機能する磁性
層との間の磁気的交換相互作用を接断制御するスイッチ
層として機能する磁性層とからなる四層型の光磁気記録
媒体においては、初期化層として他のどの磁性層よりも
高いキュリー温度を示す磁性層を使用し、記録層または
補助層における磁化の反転直後における冷却過程におい
て、初期化層からの磁気的交換相互作用または漏洩磁界
によって、補助層の磁化の方向を初期化層の磁化の方向
と一致させることができるようにしており、また、補助
層と初期化層との間に設けたスイッチ層として、他のど
の磁性層よりも低いキュリー温度を示す磁性層を用い
て、記録層と補助層がレーザ光の照射によって磁化が反
転する過程に、初期化層からの磁気的な影響が遮断され
るようにして、記録層と補助層との磁化反転過程と初期
化過程との干渉の防止により直接重ね書きのC/Nの向
上が期待されるようにしたもので、この光磁気ディスク
では、情報の記録時に用いられるバイアス磁界Hbを発
生する永久磁石だけが必要で、初期化のための磁界Hi
を発生する永久磁石は不要とされる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記のように四層型の
光磁気ディスクでは、二層型の光磁気ディスクにおいて
必要としていたような初期化用の永久磁石が不要とされ
るために、二層型の光磁気ディスクに比べて有利であ
り、またスイッチ層を備えていない三層型の光磁気ディ
スクに比べても、重ね書き動作がより一層確実となる点
において優れていると考えられる。しかしながら、前記
の四層型の光磁気ディスクは、4つの層を構成する各磁
性層が、それぞれ異なる所定の保磁力Hcと所定のキュ
リー温度とを示す磁性層となるように、組成、成分、膜
厚が定められた重希土類金属と遷移金属との非晶質合金
磁性層による4つの磁性層を積層して構成されているも
のであるから、各磁性層が積層された状態において各磁
性層が示す保磁力の保磁力Hcの値は、各層間に働く磁
気的交換相互作用の存在により、前記した各磁性層が単
独に存在している場合にそれぞれの磁性層が示す保磁力
の値とは異なったものになる。
【0012】そして、前記の各層間に働く磁気的交換相
互作用の存在によって各磁性層の保磁力の値に生じる変
化は、積層される各磁性層の組成、成分、膜厚や、成膜
過程に依存して変化するものであるために、四層型の光
磁気ディスククの全体として所望の特性を得ること自体
が困難であり、また、再現性に乏しいということが問題
になる。また、四層型の光磁気ディスクにおいては、ス
イッチ層自体の磁気的な影響や初期化層の磁気的な影響
が、補助層には及ぶようにしなければならないが、前記
のスイッチ層や初期化層からの磁気的な影響が、仮に記
録層にまで及んだ場合には重ね書きのC/Nが低下する
という問題が生じる。ところが、前記した4つの層は相
互に磁気的に強く結合して一体化している状態にあるか
ら、四層型の光磁気ディスクにおいて、スイッチ層自体
の磁気的な影響や初期化層の磁気的な影響が補助層には
及ぶが、記録層には及ばないようにする、というように
することは容易ではない。
【0013】そこで、磁気的交換相互作用が生じるよう
に記録層と補助層とを直接積層させた構成形態の二層型
の光磁気ディスクで、初期化磁石を不要とするような直
接オーバーライト方法についての諸提案が、例えば特開
平1ー98147号公報、特開平1ー245448号公
報、特開平1ー128246号公報、特開平3ー130
946号公報、特開平4ー103052号公報、特開平
4ー238132号公報などによって開示されたが、そ
の何れの提案によっても満足ができるような成果が得ら
れていない。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも、
記憶層として機能させる磁性層と、前記の記憶層に積層
されているとともに、面に垂直な方向で予め定められた
特定な向きに着磁されている磁性層よりなる補助層とを
備えている光磁気記録媒体に対して、前記した補助層の
磁化によって記録層に与えられている磁界の向きとは逆
向きの記録バイアス磁界を与えておき、また前記の記録
層のキュリー温度と補助層のキュリー温度との双方の温
度よりも低い温度領域内に前記の記憶層へ2値記録を行
なうために予め設定してある高低2つの記録温度の内の
一方の温度となるように選択的に前記した記録層と補助
層とを加熱させうるように、強度変調されている記録用
光ビームを記憶層側から入射させ、前記した記録層と補
助層とが前記した高低2つの記録温度の内で、一方の低
い記録温度に加熱された後の冷却過程においては、前記
した低い記録温度付近において高い残留磁束密度を示す
状態で記録磁界を生じさせている補助層の磁化の態様が
磁気的交換相互作用により記録層に記録され、前記した
記録層と補助層とが前記した高低2つの記録温度の内の
高い方の記録温度に加熱された後の冷却過程において
は、前記した高い記録温度付近において小さな残留磁束
密度を示す状態で記録磁界を生じさせている補助層の磁
化の磁気的交換相互作用による記録ではなく、前記した
高い記録温度付近において極めて小さな残留磁束密度の
状態にされている記録層への記録が記録バイアス磁界に
よって行なわれるようにした光磁気記録方法を提供す
る。
【0015】
【作用】記憶層{図1中の3}として機能させる磁性層
と、前記の記憶層に直接に積層されているとともに、例
えば光磁気記録媒体の製作時に、面に垂直な方向で予め
定められた特定な向きに着磁させてある磁性層による補
助層{図1中の4}とを備えている光磁気記録媒体{図
1中のD}における前記の記録層のキュリー温度と補助
層のキュリー温度との双方の温度よりも低い温度領域内
に予め設定した高低2つの記録温度Th,Tlの内で、
低い方の記録温度Tlに記録層と補助層とが加熱された
状態において、記録層を構成している磁性層は、それの
残留磁束密度の値が非常に小さな値を示す状態{図3の
(b)参照}になっており、他方、補助層を構成してい
る磁性層は、それの残留磁束密度の値が飽和磁束密度の
値と等しいような大きな状態{図3の(a)参照}にな
っており、前記とは逆に記録層と補助層とが高い方の記
録温度Thに加熱された状態において、記録層を構成し
ている磁性層は、それの残留磁束密度の値が殆ど零であ
るような極めて小さな値を示す状態{図3の(d)参
照}になっており、他方、補助層を構成している磁性層
は、それの残留磁束密度の値が飽和磁束密度の1/10
以下程度の小さな値の状態{図3の(c)参照}になっ
ている。
【0016】前記の光磁気記録媒体に、前記した補助層
の磁化によって記録層に与えられている磁界の向きとは
逆向きの記録バイアス磁界Hb{図1中のHb}を与え
ておいて、記録層側から強度変調されている記録用光ビ
ームを入射させて、前記した記録層と補助層とが前記し
た高低2つの記録温度Th,Tlに加熱させる。前記し
た記録層と補助層とが前記した低い記録温度Tlに加熱
された後の冷却過程においては、前記した低い記録温度
Tl付近において飽和磁束密度に等しい大きな残留磁束
密度を示す状態で記録磁界を生じさせている補助層の磁
化の態様が磁気的交換相互作用により記録層に記録され
{図4乃至図7の各図における(a),(b)参照}、
また、前記した記録層と補助層とが高い方の記録温度T
hに加熱された後の冷却過程においては、前記した高い
記録温度Th付近において残留磁束密度の値が飽和磁束
密度の1/10以下程度の小さな残留磁束密度を示す状
態で記録磁界を生じさせている補助層の磁化の磁気的交
換相互作用では記録層に対して記録が行なわれず、記録
層への記録は記録バイアス磁界Hbによって行なわれる
{図4乃至図7の各図における(c),(d)参照}。
【0017】本発明の光磁気記録方法で使用される光磁
気記録媒体における記憶層{図1中の3}として機能さ
せる磁性層と、前記の記憶層に直接に積層されていると
ともに、例えば光磁気記録媒体の製作時に、面に垂直な
方向で予め定められた特定な向き(図4乃至図7を参照
して行なわれている以下の説明では、図中で下向きとし
ている)に着磁させてある磁性層による補助層{図1中
の4}とは、既述のように記録層のキュリー温度と補助
層のキュリー温度との双方の温度よりも低い温度領域内
に予め設定した高低2つの記録温度Th,Tlに選択的
に加熱されることにより、記録層に「1」または「0」
の記録が行なわるのであるが、前記した記録層として用
いられる磁性層と、補助層として用いられる磁性層と
が、それぞれ重希土類金属(RE)と遷移金属(TM)
との非晶質合金で構成される場合には、記録層が重希土
類金属リッチ(REリッチ)の状態であったり遷移金属
リッチ(TMリッチ)の状態であったり、補助層が重希
土類金属リッチ(REリッチ)の状態であったり、遷移
金属リッチ(TMリッチ)の状態であったりするのに対
応した組合わせの仕方により、図4乃至図7に示されて
いるように全部で4種類の組合わせ態様が存在すること
になる。
【0018】図4は光磁気記録媒体Dにおける記録層3
と補助層4との双方が遷移金属リッチ(TMリッチ)の
状態の磁性層である場合における情報記録の説明図であ
り、また図5は光磁気記録媒体Dにおける補助層4が遷
移金属リッチ(TMリッチ)の状態の磁性層であり、記
録層3が重希土類金属リッチ(REリッチ)の状態の磁
性層の場合における情報記録の説明図であり、さらに図
6は光磁気記録媒体Dにおける補助層4が重希土類金属
リッチ(REリッチ)の状態の磁性層であり、記録層3
が遷移金属リッチ(TMリッチ…以下、遷移金属をTM
のように記載することがある)の状態の磁性層の場合に
おける情報記録の説明図であり、さらにまた、図7は光
磁気記録媒体Dにおける記録層3と補助層4との双方が
重希土類金属リッチ(REリッチ…以下、重希土類金属
をREのように記載することがある)の状態の磁性層で
ある場合における情報記録の説明図である。
【0019】図4乃至図7において実線矢印は遷移金属
(TM)の原子磁気モーメント(スピン)を表わしてお
り、また、丸付実線矢印は重希土類金属(RE)の原子
磁気モーメント(スピン)を表わしている。図4乃至図
7における各(a)に示されている図は、光磁気記録媒
体Dにおける記録層3のキュリー温度と補助層4のキュ
リー温度との双方の温度よりも低い温度領域内に予め設
定した高低2つの記録温度Th,Tlの内で低い方の記
録温度Tlに、記録層3と補助層4とがレーザ光の照射
によって加熱された後に冷却し初めた状態で、補助層4
の磁化の態様が磁気的交換相互作用により記録層3に記
録される状態を示している。次に、図4乃至図7におけ
る各(b)に示されている図は、レーザ光の照射によっ
て記録層3と補助層4とが前記のように記録温度Tlに
加熱された状態から冷却して室温に達した後における前
記の記録層3と補助層4との磁化の状態を示している。
【0020】また、図4乃至図7における各(c)に示
されている図は、光磁気記録媒体Dにおける記録層3の
キュリー温度と補助層4のキュリー温度との双方の温度
よりも低い温度領域内に予め設定した高低2つの記録温
度Th,Tlの内で高い方の記録温度Thに、記録層3
と補助層4とがレーザ光の照射によって加熱された後に
冷却し初めた状態で、記録バイアス磁界Hbによって記
録層3へ生じた記録の状態を示している。次に、図4乃
至図7における各(d)に示されている図は、レーザ光
の照射によって記録層3と補助層4とが前記のように記
録温度Thに加熱された状態から冷却して室温に達した
後における前記の記録層3と補助層4との磁化の状態を
示している。
【0021】図4乃至図7の各図に示されている光磁気
記録媒体Dの補助層4は、光磁気記録媒体Dの製作時
に、たとえば面に垂直な方向で下向きに磁化されてい
る。そして、図4及び図5に例示されている光磁気記録
媒体Dのように、それの補助層4としてTMリッチの磁
性層が用いられている場合には、記録バイアス磁界Hb
の向きは面に垂直に上向きとされるのであり、また、図
6及び図7に例示されている光磁気記録媒体Dのよう
に、それの補助層4としてREリッチの磁性層が用いら
れている場合には、記録バイアス磁界Hbの向きは面に
垂直に下向きとされるのである。すなわち、記憶層3と
して機能させる磁性層に積層されていて、面に垂直な方
向で予め定められた特定な向きに着磁されている磁性層
よりなる補助層4を有する光磁気記録媒体Dに対して、
印加させておく記録バイアス磁界Hbの向きは、前記し
た補助層4の磁化によって記録層3に与えられている磁
界の向きとは逆向きとなるようにされるのである。
【0022】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の光磁気記
録方法の具体的な内容を詳細に説明する。図1は本発明
の光磁気記録方法の概略構成を示すブロック図であり、
図2は本発明の光磁気記録方法で使用される光磁気記録
媒体における記録層と補助層との角型の磁化履歴曲線の
温度による変化態様を例示している特性曲線図、図3は
本発明の光磁気記録方法によって光磁気記録媒体の記憶
層に2値記録が行なわれうることの記録原理を説明する
ための光磁気記録媒体における記録層と補助層との角型
の磁化履歴曲線の温度による変化態様をモデル化して示
した特性曲線図、図4乃至図7は本発明の光磁気記録方
法によって光磁気記録媒体の記憶層に2値記録が行なわ
れる状態を説明している図、図8は本発明の光磁気記録
方法によって情報が記録された光磁気記録媒体からの再
生信号のC/Nを示している図である。
【0023】本発明の光磁気記録方法で使用される光磁
気記録装置の概略構成を示す図1のブロック図におい
て、Dは光磁気記録媒体であり、前記の光磁気記録媒体
Dは、例えばポリカーボネート樹脂製の基板1上に、必
要に応じて例えば、TaOxのような誘電体材料の薄膜
(厚さが例えば650オングストローム)によるカー効
果増大用の中間層2を設けた上に、重希土類金属と遷移
金属との非晶質合金による記録層(例えば、膜厚が10
00オングストロームで、Tb26Fe64Co10の組成の
磁性膜からなる記録層)3と、重希土類金属と遷移金属
との非晶質合金による補助層(例えば膜厚が1000オ
ングストロームで、Tb27Fe43Co30の組成の磁性膜
からなる補助層)4とを積層して構成したものである。
【0024】すなわち、前記した光磁気記録媒体Dにお
ける記録層3と補助層4とは、例えば到達真空度を1掛
ける10のマイナス5乗Torr台とした上で、アルゴ
ンガス圧が7かける10のマイナス3乗Torrである
ような真空雰囲気中で、多元独立スパッタリング法によ
り、Tb,Fe,Co等の各ターゲットからのスパッタ
リング率を制御して、真空を破ることなくそれぞれ所定
の膜厚の磁性膜が積層して構成されるのであり、前記の
スパッタリング法による成膜の終了後に、ディスクの全
体を、例えば20KOeの強度の磁界によって前記の記
録層3と補助層4を、面に垂直な方向における特定の向
き(既述のように図4乃至図7に示されている例では下
向き)に着磁させる。光磁気記録媒体Dに対する前記の
着磁動作は1度だけ行なわれるのであり、前記の着磁動
作が行なわれた後の補助層4は、初期化磁石として機能
する。
【0025】光磁気記録媒体Dは図示されていない回転
駆動機構により、所定の回転数で駆動回転される。結像
レンズLによって集光されたレーザ光は、光磁気記録媒
体Dにおける記録層3に2値記録を行なうことができる
ように強度変調されていて、前記の強度変調されている
レーザ光は、記録層3と補助層4等を構成している磁性
層の温度を、記録層3のキュリー温度と補助層4のキュ
リー温度との何れよりも低い温度領域内に設定された所
定の高低2つの温度Th,Tlに選択的に上昇させるこ
とができるようにされている。また、Mbは情報の記録
時に用いられる記録バイアス磁界Hbを発生する永久磁
石である。なお、図1中に示されている記録バイアス磁
界Hbの向きは、補助層4としてTMリッチの磁性層を
備えている光磁気記録媒体D、例えば図4及び図5中に
例示されている光磁気記録媒体Dが使用される場合の記
録バイアス磁界Hbであることを示している。補助層4
としてREリッチの磁性層を備えている光磁気記録媒体
D、例えば図6及び図7中に例示されている光磁気記録
媒体Dが使用される場合の記録バイアス磁界Hbとして
は、図1中に示されている記録バイアス磁界Hbとは逆
向きの記録バイアス磁界Hbが使用されることはいうま
でもない。
【0026】ところで、前記した光磁気記録媒体Dで積
層構成されている記録層3と補助層4とにおける記録層
3が、前述のように膜厚が1000オングストローム
で、Tb26Fe64Co10の組成を有する重希土類金属と
遷移金属との非晶質合金の磁性膜であり、また、前記の
補助層4が前述のように膜厚が1000オングストロー
ムで、Tb27Fe43Co30の組成を有する重希土類金属
と遷移金属との非晶質合金の磁性膜である場合には、記
録層3の角型の磁化履歴曲線の温度による変化態様は図
2の(a)に示されているものになり、また、補助層4
の角型の磁化履歴曲線の温度による変化態様は図2の
(b)に示されているものになる。なお、図2の(a)
に示されている記録層3の角型の磁化履歴曲線と、図2
の(b)に示されている補助層4の角型の磁化履歴曲線
とは、前記した記録層3として用いられた前記した組成
の磁性膜と、前記した補助層4として用いられた前記し
た組成の磁性膜との温度を、それぞれ特定な種々の温度
に設定した状態として、±20キロエルステッドの掃引
磁界の下で、前記の各磁性膜の特性をホール効果を利用
して測定したものである。
【0027】図2の(a)に例示されている各異なる温
度における記録層3の角型の磁化履歴曲線の形状の変化
と、図2の(b)に例示されている各異なる温度におけ
る補助層4の角型の磁化履歴曲線の形状の変化とをみる
と、記録層3を構成している磁性層の角型比(残留磁束
密度/飽和磁束密度)と、補助層4を構成している磁性
層の角型比とは、磁性層の温度が低い領域では角型比が
1となっているが、磁性層の温度が上昇するのにつれ
て、角型比が0に近付いて行く傾向を示している。そし
て、図2の(a)に例示されている記録層3の温度変化
による角型の磁化履歴曲線の形状の変化態様と、図2の
(b)に例示されている補助層4の角型の磁化履歴曲線
の形状の変化態様とは、記録層3を構成している磁性層
の組成と、補助層4を構成している磁性層の組成との違
いによって、記録層3の方は温度が170度以上になる
と磁化履歴曲線の形状が角型でなくなるのに対し、補助
層4の方は温度が220度付近まで角型の磁化履歴曲線
になっている。
【0028】そして、前記した光磁気記録媒体Dにおけ
る記録層3と補助層4とにおけるそれぞれの磁化履歴曲
線の温度変化に伴う磁化履歴曲線の形状の変化態様が、
前記した図2の(a),(b)によって示されるような
場合には、記録層3のキュリー温度と補助層4のキュリ
ー温度との何れの温度よりも低い温度領域内に設定され
るべき既述した所定の高低2つの温度Th,Tlとして
は、前記の高い方の温度Thを摂氏210度〜摂氏23
0度に選び、また前記の低い方の温度Tlを摂氏170
度〜摂氏190度に選ぶと良い。光磁気記録媒体Dにお
ける記録層3に対して2値記録を行なうことができるよ
うに強度変調されているレーザ光が、結像レンズLによ
って集光されて、記録層3と補助層4等を構成している
磁性層の温度が、所定の高低2つの温度Th,Tlとし
て設定された既述した高い方の温度Th(摂氏210度
〜摂氏230度)と、低い方の温度Tl(摂氏170度
〜摂氏190度)に選択的に変化されるのに伴って、光
磁気記録媒体Dにおける記録層3には前記した温度T
h,Tlと対応して2値記録が行なわれるのである。
【0029】すなわち、記録層3のキュリー温度と補助
層4のキュリー温度との双方の温度よりも低い温度領域
内に予め設定した高低2つの記録温度Th,Tlの内
で、低い方の記録温度Tl(摂氏170度〜摂氏190
度)に記録層3と補助層4とが加熱された状態において
は、記録層3を構成している磁性層は、図2の(a)に
示されているように、記録温度Tl(摂氏170度〜摂
氏190度)における残留磁束密度の値が非常に小さな
値を示す状態になっているのに対して、補助層4を構成
している磁性層は、記録温度Tl(摂氏170度〜摂氏
190度)におけるそれの残留磁束密度の値が図2の
(b)に示されているように、飽和磁束密度の値と等し
いような大きな状態になっている。この状態において記
録層3には補助層4の磁化に基づくい磁界強度に比べて
非常に弱い記録バイアス磁界Hbが印加されているとと
もに、前記した記録バイアス磁界Hbとは逆向きの大き
な磁気的交換相互作用が補助層4から働いている。
【0030】前記とは逆に、記録層3と補助層4とが高
い方の記録温度Th(摂氏210度〜摂氏230度)に
加熱された状態においては、記録層3を構成している磁
性層は、図2の(a)に示されているように、記録温度
Th(摂氏210度〜摂氏230度)におけるそれの残
留磁束密度の値が殆ど零であるような極めて小さな値を
示す状態になっており、また補助層4を構成している磁
性層は、記録温度Th(摂氏210度〜摂氏230度)
におけるそれの残留磁束密度の値が図2の(b)に示さ
れているように、それの残留磁束密度の値が飽和磁束密
度の1/10以下程度の小さな値の状態になっている。
この状態において記録層3には記録バイアス磁界Hbが
印加されているとともに、前記した記録バイアス磁界H
bとは逆向きで非常に小さな磁気的交換相互作用が補助
層4から働いている。
【0031】それで、光磁気記録媒体Dにおける補助層
4の磁化によって記録層3に与えられている磁界の向き
とは逆向きの記録バイアス磁界Hbを光磁気記録媒体D
に与えておいて、記録層3側から強度変調されている記
録用光ビームを入射させ、前記の記録層3と補助層4と
を前記した高低2つの記録温度Th,Tlの内で、低い
記録温度Tlに加熱した後の冷却過程では、前記した低
い記録温度Tl付近において飽和磁束密度に等しい大き
な残留磁束密度を示す状態で記録磁界を生じさせている
補助層4の磁化の態様が磁気的交換相互作用により記録
層3に記録される。また、前記した記録層3と補助層4
とが高い方の記録温度Thに加熱された後の冷却過程に
おいては、前記した高い記録温度Th付近において残留
磁束密度の値が飽和磁束密度の1/10以下程度の小さ
な残留磁束密度を示す状態で記録磁界を生じさせている
補助層4の磁化の磁気的交換相互作用では記録層3に対
して記録が行なわれず、記録層3への記録が記録バイア
ス磁界Hbによって行なわれる。このように本発明の光
磁気記録方法においては、初期磁界の印加手段を用いず
に直接オーバーライト動作を行なうことが可能であり、
また本発明の光磁気記録方法で使用される記録層3と補
助層4との直接積層二層膜構成の光磁気記録媒体Dで
は、室温における記録層3と補助層4との保磁力の大き
さの関係や、前記した記録層3と補助層4との双方のキ
ュリー温度の関係等は任意で良いために光磁気記録媒体
の製造が極めて容易である。
【0032】図8は本発明の光磁気記録方法により情報
が記録された光磁気記録媒体Dからの再生信号のC/N
を示している図であり、この図8は既述した光磁気記録
媒体Dを毎分1800回転させて、半径が30mmの位
置に、繰返し周波数が0.5MHzと1MHzの矩形波
信号を交互に記録した場合におけるC/Nを示している
{図8の(a)は繰返し周波数が0.5MHzの矩形波
信号、図8の(b)は繰返し周波数が1MHzの矩形波
信号}なお、記録時に用いた記録バイアス磁界強度は1
30エルステッド、記録層3と補助層4とを温度Thに
させる場合のレーザ光パワーは10.5mw、記録層3
と補助層4とを温度Tlにさせる場合のレーザ光パワー
は7.5mwである。本発明の光磁気記録方法では、図
8に示されているように、C/Nが35dBで消残りの
全くない直接オーバーライトが可能であることが判か
る。C/Nが低下しない繰返し記録回数として1万回程
度までは確認できている。繰返し記録回数が数万回以上
になるとキャリアの低下と、ノイズの上昇とが若干認め
られた。
【0033】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように本発明の光磁気記録方法は、記憶層として機能
させる磁性層と、前記の記憶層に直接に積層されている
とともに、例えば光磁気記録媒体の製作時に、面に垂直
な方向で予め定められた特定な向きに着磁させてある磁
性層による補助層とを備えている光磁気記録媒体におけ
る前記の記録層のキュリー温度と補助層のキュリー温度
との双方の温度よりも低い温度領域内に予め設定した高
低2つの記録温度Th,Tlの内で、低い方の記録温度
Tlに記録層と補助層とが加熱された状態において、記
録層を構成している磁性層は、それの残留磁束密度の値
が非常に小さな値を示す状態になっているのに対して、
補助層を構成している磁性層は、それの残留磁束密度の
値が飽和磁束密度の値と等しいような大きな状態になっ
ているようにし、また前記とは逆に記録層と補助層とが
高い方の記録温度Thに加熱された状態において、記録
層を構成している磁性層は、それの残留磁束密度の値が
殆ど零であるような極めて小さな値を示す状態になって
いるのに対して、補助層を構成している磁性層は、それ
の残留磁束密度の値が飽和磁束密度の1/10以下程度
の小さな値の状態になっているようにするとともに、前
記の光磁気記録媒体に、前記した補助層の磁化によって
記録層に与えられている磁界の向きとは逆向きの記録バ
イアス磁界Hbを与えておいて、記録層側から強度変調
されている記録用光ビームを入射させ、前記の記録層と
補助層とを前記した高低2つの記録温度Th,Tlに加
熱し、前記した記録層と補助層とが前記した低い記録温
度Tlに加熱された後の冷却過程においては、前記した
低い記録温度Tl付近において飽和磁束密度に等しい大
きな残留磁束密度を示す状態で記録磁界を生じさせてい
る補助層の磁化の態様が磁気的交換相互作用により記録
層に記録されるように、他方、前記した記録層と補助層
とが高い方の記録温度Thに加熱された後の冷却過程に
おいては、前記した高い記録温度Th付近において残留
磁束密度の値が飽和磁束密度の1/10以下程度の小さ
な残留磁束密度を示す状態で記録磁界を生じさせている
補助層の磁化の磁気的交換相互作用では記録層に対して
記録が行なわれず、記録層への記録が記録バイアス磁界
Hbによって行なわれるようにしているから、この本発
明の光磁気記録方法によれば、初期磁界の印加手段を用
いずに直接オーバーライト動作を行なうことが可能であ
るから、オーバーライト機能を有しない通常の光磁気デ
ィスク装置との互換性が得られ、また、記録層と補助層
との直接積層二層膜構成の光磁気記録媒体を使用するの
で、既述した従来の三層膜構成、四層膜構成の光磁気記
録媒体を使用する場合に比べて、光磁気記録媒体の製造
が容易である他、また、従来、提案された初期化磁石を
使用しない二層膜構成の光磁気記録媒体によるオーバー
ライト方式の場合には、室温における記録層と補助層と
の保磁力が特定な関係にあることや、前記した記録層と
補助層との双方のキュリー温度が特定な関係にあること
等が必要とされていたが、本発明の光磁気記録方法で使
用される記録層と補助層との直接積層二層膜構成の光磁
気記録媒体では、室温における記録層と補助層との保磁
力の大きさ関係や、前記した記録層と補助層との双方の
キュリー温度の関係等は任意で良いために光磁気記録媒
体の製造が極めて容易であり、既述した従来の問題点は
本発明によってすべて良好に解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気記録方法の概略構成を示すブロ
ック図である。
【図2】本発明の光磁気記録方法で使用される光磁気記
録媒体における記録層と補助層との角型磁化履歴曲線の
温度による変化態様を例示している特性曲線図である。
【図3】本発明の光磁気記録方法によって光磁気記録媒
体の記憶層に2値記録が行なわれうることの記録原理を
説明するための光磁気記録媒体における記録層と補助層
との角型の磁化履歴曲線の温度による変化態様をモデル
化して示した特性曲線図である。
【図4】本発明の光磁気記録方法によって光磁気記録媒
体の記憶層に2値記録が行なわれる状態を説明している
図である。
【図5】本発明の光磁気記録方法によって光磁気記録媒
体の記憶層に2値記録が行なわれる状態を説明している
図である。
【図6】本発明の光磁気記録方法によって光磁気記録媒
体の記憶層に2値記録が行なわれる状態を説明している
図である。
【図7】本発明の光磁気記録方法によって光磁気記録媒
体の記憶層に2値記録が行なわれる状態を説明している
図である。
【図8】本発明の光磁気記録方法によって情報が記録さ
れた光磁気記録媒体からの再生信号のC/Nを示してい
る図である。
【符号の説明】
1…基板、2…カー効果増大用の中間層、3…記録層、
4…補助層、D…光磁気記録媒体、L…結像レンズ、M
b…情報の記録時に用いられる記録バイアス磁界Hbを
発生する永久磁石、

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、記憶層として機能させる磁
    性層と、前記の記憶層に積層されているとともに、面に
    垂直な方向で予め定められた特定な向きに着磁されてい
    る磁性層よりなる補助層とを備えている光磁気記録媒体
    に対して、前記した補助層の磁化によって記録層に与え
    られている磁界の向きとは逆向きの記録バイアス磁界を
    与えておき、また前記の記録層のキュリー温度と補助層
    のキュリー温度との双方の温度よりも低い温度領域内に
    前記の記憶層へ2値記録を行なうために予め設定してあ
    る高低2つの記録温度の内の一方の温度となるように選
    択的に前記した記録層と補助層とを加熱させうるよう
    に、強度変調されている記録用光ビームを記憶層側から
    入射させ、前記した記録層と補助層とが前記した高低2
    つの記録温度の内で、一方の低い記録温度に加熱された
    後の冷却過程においては、前記した低い記録温度付近に
    おいて高い残留磁束密度を示す状態で記録磁界を生じさ
    せている補助層の磁化の態様が磁気的交換相互作用によ
    り記録層に記録され、前記した記録層と補助層とが前記
    した高低2つの記録温度の内の高い方の記録温度に加熱
    された後の冷却過程においては、前記した高い記録温度
    付近において小さな残留磁束密度を示す状態で記録磁界
    を生じさせている補助層の磁化の磁気的交換相互作用に
    よる記録ではなく、前記した高い記録温度付近において
    極めて小さな残留磁束密度の状態にされている記録層へ
    の記録が記録バイアス磁界によって行なわれるようにし
    た光磁気記録方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5903526A (en) * 1996-09-20 1999-05-11 Victor Company Of Japan, Ltd. Magneto-optical recording medium having multiple magnetic layers

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5903526A (en) * 1996-09-20 1999-05-11 Victor Company Of Japan, Ltd. Magneto-optical recording medium having multiple magnetic layers

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