JPH0764585B2 - 磁気ヘッド用封着組成物とその製造法 - Google Patents

磁気ヘッド用封着組成物とその製造法

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JPH0764585B2
JPH0764585B2 JP16451187A JP16451187A JPH0764585B2 JP H0764585 B2 JPH0764585 B2 JP H0764585B2 JP 16451187 A JP16451187 A JP 16451187A JP 16451187 A JP16451187 A JP 16451187A JP H0764585 B2 JPH0764585 B2 JP H0764585B2
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康男 水野
西野  敦
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は磁気ヘッドの封着に用いる封着組成物と、その
製造法に関するものである。
従来の技術 被封着体の接着部を低融点のガラスで結合する方法は古
くから管球,CRTチューブ等において用いられてきたが、
近年エレクトロニクスの発達により、シリコン半導体,I
Cなどの接着やパッケージ用、液晶ディスプレイ用セル
組立、磁気ヘッドギャップ用等に、その用途を広げつつ
ある。
以下では従来技術を詳細に説明する例として、磁気ヘッ
ド用封着ガラスをとり挙げて説明する。第1図はフロッ
ピーディスクに用いられる磁気ヘッドの代表的な製造工
程図、第2図は第1図におけるセラミック接着工程
(d)の拡大図を示している。
フェライト材料(a)1,2のうちフェライト材料2側に
溝入れし(b)、フェライト材料2と1を突き合せ高融
点ガラス8を用いてギャップ形成を行なう(c)。左側
に低融点ガラス7を用いてセラミック5を接着(d)し
た後切断(e)する。またフェライト材料3,4も同様に
(b),(c),(d)を経て、異なる幅に切断(e)
される。これらの切断されたものを組合せて樹脂で接着
し、表面研摩された後組立られる。
セラミック接着工程(第2図)はフェライト1,2とセラ
ミック(TiO2−BaOやTiO2−CaO)5とが、7〜10μmの
たとえば金属箔からなるスペース6を介して接着され
る。ここで用いられるセラミック5とフェライトコア1
との間の低融点ガラス7は狭いスペースに充分流動しう
るものでなくてはならない。流動性が乏しいと第3図
(b)に示したようにガラスがスペースの途中で止まっ
てしまい、セラミックとフェライトとの充分な接着が得
られない。低融点ガラス7の流動性が良い場合は第3図
(a)に示したようになり、セラミックとフェライトと
の充分な接着が得られる。流動性を上げるためには、本
工程の作業温度を高くすれば良いが、フェライトのギャ
ップを形成している高融点ガラス8の軟化温度以上にな
ると、ギャップが緩むことになる。
ここで高融点ガラス8はフェライトの耐熱性から、ギャ
ップ形成作業を750℃以下で行なうため、その軟化点が
約580〜610℃のものが用いられている。それゆえ、接着
工程の作業温度は570℃以下であることが要求される。
この温度で充分流動しうる低融点ガラス7について予備
実験した結果、ガラスの軟化点は390℃以下でなければ
ならないことが判った。
またガラスの膨張係数はセラミック(TiO2−BaOで約92
×10-7/℃,TiO2−CaOで約108×10-7/℃)やフェライ
ト(Mn−Znで約115×10-7/℃,Ni−Znで約90×10-7
℃)に近くないと、双方にクラックを生じる恐れがあ
る。
さらに第1図で説明したようにヘッドは組立前に表面研
摩される際、水が用いられるので、ガラスの耐水性が優
れていることが必要である。
軟化点が390℃以下の封着用ガラスの従来例として、特
公昭30−4728号公報には、軟化点361〜393℃の鉛系ガラ
スが記載されているが、SiO2分が少ないために耐水性が
悪いものであった。
また特開昭51−33112号公報には屈伏点300〜311℃,特
開昭57−55528号公報には軟化点300〜325℃の鉛系ガラ
スが記載されているが、いずれも低融化のために原料に
5.9〜13wt%のPbF2を含んでおり、またSiO2分も少ない
ために、耐水性の悪いものであった。さらに両者に開示
されたガラスの熱膨張係数は(110〜123)×10-7/℃と
大変大きいため、セラミック接着後のガラスに引張応力
を生じ、そのためクラックを生じ易いものであった。
また特開昭52−108414号公報には軟化点392〜399℃の鉛
系ガラスが記載され、耐水性を向上させるためCoOが1
〜5wt%含有されている。
しかし、その結果ガラスが濃く着色し、ヘッドの表面研
摩時にギャップ深さを確認しにくいという問題点を有し
ていた。
発明が解決しようとする問題点 以上述べた様に、従来のガラスでは耐水性が悪い、熱膨
張係数が大きすぎる、透明性が悪いといった問題点を有
していた。
本発明は上記問題点を解決するため、流動性に優れ、フ
ェライトやセラミックとの熱膨張係数が一致し、耐水性
の良い、透明性に優れた封着組成物およびその製造法を
提供するものである。
問題点を解決するための手段 本発明は封着組成物の組成として、重量パーセントでSi
O2を3〜6%、B2O3を7〜11%,PbOを74〜77%,ZnOを3
〜5%,Al2O3を1%未満,CdOを5〜9%含有し、かつS
iO2/(SiO2+B2O3)が0.3以上であることを特徴とす
る。
またその製造法として少なくとも2種の異なる組成のガ
ラスを混合,溶融して封着組成物を得るものであって、
該封着組成物の組成が重量パーセントでSiO2を3〜6
%,B2O3を7〜11%,PbOを74〜77%,ZnOを3〜5%,Al
2O3を1%未満,CdOを5〜9%含有し、かつSiO2/(SiO
2+B2O3)が0.3以上とすることを特徴とする製造法であ
る。
作用 本発明の封着組成物は流動性,耐水性,透明性に優れ、
フェライトやセラミックの熱膨張係数との適合性も良い
ため磁気ヘッドに最適である。
実施例 表1に本発明の封着組成物の一覧を、表2に基礎となる
ガラスの組成を示す。
表1でPbイオン量とあるのは初めから最終組成になる
よう合成した封着組成物のそれを、とあるのは異なる
組成の基礎ガラスを混合,溶融して合成した封着組成物
のそれを、とあるのは乾式急冷法により合成した基礎
ガラスを混合,溶融して合成した封着組成物のそれを示
している。
ここでPbイオン量は封着組成物の耐水性を評価する尺度
として示したもので、純水100mlに本組成物の200〜350m
eshの粉末5gを入れ、1時間煮沸して、溶出したPbイオ
ン量を原子吸光法で測定したものである。
実施例1〜8の組成物につき、基礎ガラスの重量混合比
は以下に示す通りである。
表1の封着組成物および基礎ガラスは、原料粉末(ケ
イ砂,ほう酸,鉛丹,亜鉛華,アルミナ,酸化カドミウ
ム)を白金ルツボにて900℃で溶融後、水中に投下して
急冷し、乾燥して得た。但し表1の場合の基礎ガラス
は、溶融後双ローラーにて急冷することにより得た。表
1の場合は基礎ガラスを所定の重量比にて混合後900
℃で溶融して得た。
表1より明らかなようにNo.1〜8の組成物は膨張係数が
(100〜104)×10-7/℃でフェライトやセラミックのそ
れに近く、軟化点は380〜390℃と低く、Pbイオン量は8.
3ppm以下で耐水性に優れていることが判る。また,
を比較して判るように、初めから最終組成になるように
合成するよりも、異なる組成のものを混合,溶融して最
終組成物としたほうが、より耐水性に優れたものが得ら
れる。また,を比較して判るように乾式急冷法で合
成した基礎ガラスを用いた場合、さらに耐水性の向上し
たものが得られる。この理由は定かではないが、水中急
冷の場合、ガラスが水の作用で多少変質するものと思わ
れる。一方乾式急冷の場合は水に接触しないため、ガラ
スの変質が少ないものと思われる。
表1の流動性,透明性は、本発明の組成物を用いてセラ
ミック接着(570℃,60分)を行った場合の目視結果を示
すが、いずれも良好であった。
実施例1の組成物においてSiO2とB2O3の比を変えて、
Pbイオン量との相関を調べた。その結果第4図に示した
ようにSiO2/(SiO2+B2O3)が0.3以上でPbイオン量が5
ppm以下になることが判った。
他方切断したヘッドチップ(第1図の(e))を60℃の
純水中に1時間浸漬して、セラミック接着部分の低融点
ガラス表面の曇りや荒れについて調べたところ、変化の
少ないものは、Pbイオン量が5ppm以下のガラスであり、
2ppm以下ではほとんど変化が見られないことが判った。
以上のことから、組成物中のSiO2/(SiO2+B2O3)が0.
3以上であれば実用上差支えないことが判った。
なお第4図の関係は組成物中のPbOやその他の成分の含
有量によって多少曲線全体が上下するものの、本発明の
組成範囲においては、傾向は同じであった。
実施例1のの組成物はPbイオン量が8.3ppmであるの
で、上記の理由から実用的ではないが、異なる組成の基
礎ガラスを混合,溶融することによって組成物または
のように実用的なものとなる。
(比較例1) 表3は従来の公報にあるガラスのうち、軟化点が390℃
以下のものにつきPbイオン量を調べた結果である。
表より明らかなように、従来例のガラスはPbイオン量が
大変大きく、本発明のガラスよりもかなり耐水性が悪い
ことが判った。
(比較例2) 同種の組成のガラスを再溶融しただけでは、耐水性に優
れたガラスが得られないことを示す。
組成5のガラス単独のPbイオン量は8.5ppmであった。こ
のガラスを900℃で再溶融した後、Pbイオン量を調べた
ところ8.4ppmであって、単独の場合とほとんど変らなか
った。
一方、実施例5で述べたように、組成1のガラス(単独
のPbイオン量は3.1ppm)と組成5のガラスを混合,溶融
して得た組成物のPbイオン量は、それぞれのPbイオン量
を、混合比で足した値(4.7ppm)よりはるかに小さい1.
4ppmであった。すなわち異種組成のガラスを組合せるこ
とにより、より耐水性が向上することが明らかである。
(比較例3) 異種組成のガラスを混合しただけでは、耐水性に優れた
ガラスが得られないことを示す。組成1のガラスと組成
5のガラスを自動らい潰機にて粉砕混合した。本混合物
のPbイオン量は、それぞれのPbイオン量を混合比で足し
た値(4.7ppm)と同値であった。すなわち混合後、溶融
させることが耐水性を向上させるに重要であることが明
白である。
SiO2は、6%を越えると封着物の軟化点が高くなりすぎ
るため好ましくなく、3%より少ないとガラスの耐水性
に問題がある。B2O3は11%を超えると耐水性を欠き、7
%より少ないと軟化点が高くなる。PbOは74%より少な
いと軟化点が高くなり、77%を超えると耐水性が悪くな
る。
ZnO,Al2O3,CdOはそれぞれ5,1,9%を超えると軟化点が高
くなり、ZnOは3%、CdOは5%より少ないと耐水性を低
下させる。
以上の必須成分以外に、ガラスを低軟化点化する成分と
して、Tl2OやBi2O3や少量のアルカリ酸化物を含有させ
たり、清澄剤としてAs2O3やSb2O3を0.5〜1%含有させ
ても良い。また失透しない範囲で少量の金属酸化物を含
有させても良い。
なお以上の説明においては被封着体が磁気ヘッド材料の
場合について詳述したが、熱膨張係数の近接する金属
(例えば白金,チタン,クロム鉄合金等)あるいはガラ
ス(ソーダ石灰ガラス,鉛カリガラス等)の接着や、CR
Tチューブの接着、ハーメチックシール等にも適用可能
であることは言うまでもない。
発明の効果 以上のように本発明の封着組成物および本発明の製造法
による封着組成物は耐水性,流動性,透明性に優れたも
のであり、磁気ヘッド等に適用した場合低作業温度での
流動性,実用上の耐水性があり、ヘッド材料との熱膨張
係数の適合性に優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の封着組成物を用いるフロッ
ピーディスク用磁気ヘッドの代表的な製造工程図、第2
図および第3図はセラミック接着工程の拡大図および接
着後の封着組成物の流動性を示す説明図、第4図は実施
例1の組成物においてSiO2とB2O3の比に対する、Pbイ
オン量の関係図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量パーセントで、SiO2を3〜6%、B2O3
    を7〜11%、PbOを74〜77%、ZnOを3〜5%、Al2O3
    1%未満、CdOを5〜9%含有し、かつSiO2/(SiO2+B
    2O3)が0.3以上であることを特徴とする磁気ヘッド用封
    着組成物。
  2. 【請求項2】少なくとも2種の異なる組成のガラスを混
    合、溶融して重量パーセントで、 SiO2を3〜6%, B2O3を7〜11%, PbOを74〜77%, ZnOを3〜5%, Al2O3を1%未満, CdOを5〜9%, 含有し、かつSiO2/SiO2+B2O3が0.3以上の組成とする
    ことを特徴とする磁気ヘッド用封着組成物の製造法。
  3. 【請求項3】少なくとも2種の異なる組成のガラスが、
    乾式急冷法により合成されたことを特徴とする特許請求
    の範囲第2項記載の磁気ヘッド用封着組成物の製造法。
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