JPH0765193B2 - レーザ溶接用のアルミニウム系部材 - Google Patents

レーザ溶接用のアルミニウム系部材

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JPH0765193B2
JPH0765193B2 JP2191615A JP19161590A JPH0765193B2 JP H0765193 B2 JPH0765193 B2 JP H0765193B2 JP 2191615 A JP2191615 A JP 2191615A JP 19161590 A JP19161590 A JP 19161590A JP H0765193 B2 JPH0765193 B2 JP H0765193B2
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laser welding
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は各種の産業において使用されているアルミニウ
ム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム系部材に
おいて、そのレーザ溶接性を向上させたアルミニウム系
部材に関する。
[従来の技術] レーザはエネルギ密度が極めて高いという特長を有す
る。このため、従来から用いられてきたアークを熱源と
する溶接法に比してレーザ溶接法は、より高能率及び高
速度の溶接が可能である。従って、このレーザ溶接法は
鋼板等の溶接にはかなり使用されるようになった。
しかし、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるア
ルミニウム系部材のようにレーザの反射率が高く、熱伝
導率が高い部材に対するレーザ溶接は困難とされてき
た。
これに対し、アルミニウム系被溶接物の表面に窒化ホウ
素(BN)(特開平2−19420)又はグラファイト等のレ
ーザ吸収率が高い材料を塗布したり、シールドガス中に
N2又はO2等のガスを混入させてビーム吸収率を向上させ
る方法(特開昭62−254992)が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、これらの方法には以下に示す問題点があ
る。
即ち、アルミニウム系被溶接物の表面に窒化ホウ素又は
グラファイト等のレーザ吸収率が高い材料を塗布する方
法では、レーザ溶接工程の前に被溶接物の表面にこれら
の材料を塗布する工程を設け、レーザ溶接後には残存し
たレーザ吸収材を除去する工程が必要となる。このた
め、作業性が阻害される。また、塗布物の膜厚を一定に
することが困難であるので、溶接部の溶込み深さが不安
定となりやすく、溶接手の機械的性能にバラツキが生じ
やすいという欠点を有する。更に、グラファイト等の異
物が溶接金属中に混入し、この異物の混入により溶接継
手の性能が劣化する虞るがある。
また、シールドガスにN2又はO2等のガスを混合させる方
法においては、これらのN2又はO2ガスの存在により溶接
金属中にブローホール等の欠陥が発生する可能性があ
る。また、被溶接物として、鋼材とアルミニウム系部材
とが混在する場合には、シールドガスとして、鋼材用の
純アルゴンガスと、アルミニウム系部材用のアルゴンガ
スにN2又はO2ガスを混合した混合ガスとの2種類のガス
を用意する必要がある。このため、実作業時にはこのシ
ールドガスの切替えが必要となり、作業性が悪いという
欠点がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、
レーザ溶接法により溶接する際に、前処理及び後処理が
不要であると共に、シールドガス及び溶接装置として、
専用品ではなく、汎用的なものを使用することができる
レーザ溶接用のアルミニウム系部材を提供することを目
的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明に係るレーザ溶接用のアルミニウム系部材は、ア
ルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム
系部材本体の表面に厚さが0.05乃至0.30μmの亜鉛メッ
キ層を形成したことを特徴とする。
[作用] 本発明においては、溶接せんとするアルミニウム系部材
本体の表面の0.05乃至0.30μmの厚さの亜鉛メッキ層が
形成されている。これにより、レーザビームの吸収率が
高くなり、レーザ溶接が可能となる。
亜鉛メッキ層は、アルミニウム系材料の素材の製造段階
でメッキ処理により形成することができるので、溶接作
業時にはグラファイト等の塗布(前工程)及び除去(後
工程)等の余分な工程が不要である。このため、溶接作
業性が優れている。また、メッキ処理により亜鉛層を形
成するので、その厚さは均一であり、機械的性能のバラ
ツキが少ない溶接継手が得られる。更に、異物が溶接金
属中に混入することもない。更にまた、溶接作業時に
は、通常の鋼板等をレーザ溶接する場合と同様のシール
ドガスを使用して同様の工法で施工することができる。
次に、亜鉛メッキ層の厚さの限定理由について説明す
る。
レーザビームの吸収率が高いと共に、溶接部に欠陥が生
じないような亜鉛メッキ層の厚さを見い出すべく、亜鉛
メッキ層の厚さを種々変えて実験し、レーザビームの吸
収率及び溶接欠陥の有無と亜鉛メッキ層の厚さとの関係
を調べた。その結果、下記第1表に示すように、レーザ
ビームの吸収率は亜鉛メッキ層の厚さが0.04μm以下の
場合は不十分であるが、亜鉛メッキ層の厚さが0.05μm
以上の場合には、通常のグラファイトと同等以上のレー
ザ吸収性を有する。
一方溶接欠陥については、亜鉛メッキ層の厚さが薄い方
が欠陥が発生しにくい。亜鉛メッキ層の厚さが0.30μm
以下の場合には、このメッキ層を構成する亜鉛はレーザ
ビームの照射により瞬時に蒸発し、溶接金属中には残留
しない。このため、溶接継手部の性能には何ら悪影響を
与えない。しかし、亜鉛メッキ層の厚さが0.35μm以上
になると、レーザビームの照射により発生する亜鉛蒸気
の全量が溶接金属から離脱するということはできず、溶
接金属中に残存する亜鉛蒸気によりブローホール状の欠
陥が発生することがある。
このような理由で、亜鉛メッキ層の厚さは0.05乃至0.30
μmにする。
なお、レーザ溶接施工は、CO2レーザ又はYAGレーザ等、
種々の方法により実施することができる。このCO2レー
ザ又はYAGレーザのいずれの場合も、出力は1KW以上とす
ることが好ましい。出力が1KW未満では、亜鉛メッキを
施しても、アルミニウム系部材本体を溶融させることが
困難である。
[実施例] 次に、本発明の実施例について添付の図面を参照して説
明する。
実施例1 第1図に示すように、アルミニウム系部材本体1とし
て、厚さが1.2mmのJIS A5083アルミニウム板を用意し、
この本体1の表面に厚さが0.10μmの亜鉛メッキ層2を
予め形成した。
この一対の本体1をその端面同士を突き合わせて配置
し、CO2レーザを使用し、3KWの出力でレーザビーム3を
突き合わせ部に照射して溶接を行った。溶接速度は1m/
分、シールドガスの組成はアルゴン100%、シールドガ
ス流量は30/分である。
その結果、第2図に示すように、極めて良好な形状の溶
接接合部4が得られた。
一方、比較のために、表面に亜鉛メッキを施さないアル
ミニウム系部材本体1同士をその端面同士を突き合わせ
て溶接施工した。この本体1は厚さが1.2mmのJIS A5083
アルミニウム板である。レーザ溶接条件は第1図の場合
と同様である。その結果、第3図に示すように、溶接ビ
ード5が接合面全体に亘って形成されるということがな
く、接合不良であった。
実施例2 厚さが1.0mmのJIS A5052アルミニウム板からなるアルミ
ニウム系部材本体1の表面及び裏面に夫々0.15μmの厚
さの亜鉛メッキ層2を形成した。そして、一方のアルミ
ニウム系部材の表面と他方のアルミニウム系部材の裏面
とを一部だけ相互に重ね合わせ、この重ね合わせた部分
にレーザビーム3を照射した。使用したレーザはCO2
ーザであり、出力は2.5KWである。また、溶接速度は1m/
分、シールドガスの組成はアルゴンガス100%、シール
ドガスの流量は30/分である。この条件で溶接した結
果、第5図に示すように、極めて優れた溶接接合部6が
得られた。
一方、比較のために、表面にメッキを施していないアル
ミニウム系部材本体1をその厚さ方向に一部で重ね合わ
せて、第4図と同様の条件でレーザビームを照射した。
本体1は厚さが1.0mmのJIS A5052アルミニウム板であ
る。その結果、第6図に示すように、ビード7は上層の
本体1の表面のみに形成され、本体1間の境界にまでは
ビード7が到達していない。従って、接合できなかっ
た。
更に、比較のために、第7図に示すように、厚さが1.0m
mのJIS A5052アルミニウム系部材本体の表面及び裏面に
厚さが0.50μmの亜鉛メッキ層8を形成した1対のアル
ミニウム系部材をその一部で相互に重ね合わせ、第4図
の場合と同一の溶接条件でレーザ溶接した。その結果、
得られた溶接接合部9はアルミニウム系部材の厚さ方向
に貫通するものであったが、その重ね合わせ面の近傍に
ブローホール10が存在し、接合部9に欠陥が認められ
た。
なお、上記各実施例は、いずれもCO2レーザを使用した
ものであるが、YAGレーザ等の他のレーザ溶接において
も、同等の効果がある。
また、アルミニウム系部材同士の溶接の場合に限らず、
アルミニウム系部材と鋼材等の他の材料との間のレーザ
溶接にも本発明を適用できる。
[発明の効果] 本発明によれば、アルミニウム系部材本体の表面に亜鉛
メッキ層を形成したから、レーザ溶接作業の前又は後に
格別の処理工程を設ける必要がなく、鋼板等の他の材料
の場合と同様の方法でレーザ溶接することができる。即
ち、本発明に係るアルミニウム系部材を使用すれば、汎
用のレーザ装置及び汎用のシールドガスを使用して通常
の溶接条件でアルミニウム系部材同士又はアルミニウム
系部材と他の材料との間の溶接を行うことができる。
また、重ね溶接であっても部材間の溶接部にブローホー
ル等の欠陥が発生しない。
更に、亜鉛メッキ層は、アルミニウム系部材の製造時に
形成されるため、その厚さは極めて高精度且つ均一であ
り、レーザの吸収率の局部的バラツキは極めて少ない。
このため、安定した品質の溶接接合部が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は実施例1を示す側面図、第3図はそ
の比較例を示す側面図、第4図及び第5図は実施例2を
示す側面図、第6図及び第7図はその比較例を示す側面
図である。 1;アルミニウム系部材本体、2,8;亜鉛メッキ層、4,6,9;
溶接接合部、5,6;ビード、10;ブローホール

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム又はアルミニウム合金からな
    るアルミニウム系部材本体の表面に厚さが0.05乃至0.30
    μmの亜鉛メッキ層を形成したことを特徴とするレーザ
    溶接用のアルミニウム系部材。
JP2191615A 1990-07-19 1990-07-19 レーザ溶接用のアルミニウム系部材 Expired - Fee Related JPH0765193B2 (ja)

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