JPH0767243A - 短絡回線選択保護継電装置 - Google Patents

短絡回線選択保護継電装置

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JPH0767243A
JPH0767243A JP5209197A JP20919793A JPH0767243A JP H0767243 A JPH0767243 A JP H0767243A JP 5209197 A JP5209197 A JP 5209197A JP 20919793 A JP20919793 A JP 20919793A JP H0767243 A JPH0767243 A JP H0767243A
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JP
Japan
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line
circuit
signal
failure
current
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Pending
Application number
JP5209197A
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English (en)
Inventor
Masao Morita
政夫 森田
Nobuhiko Takeuchi
信彦 竹内
Shinya Taki
慎哉 瀧
Tatsumi Hibino
達巳 日比野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chubu Electric Power Co Inc
Chubu Hitachi Electric Co Ltd
Original Assignee
Chubu Electric Power Co Inc
Chubu Hitachi Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Chubu Electric Power Co Inc, Chubu Hitachi Electric Co Ltd filed Critical Chubu Electric Power Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大規模設備が不要で安価でありながら1甲2
乙運用の母線故障時にも誤動作せず、高信頼性を有する
短絡回線選択保護継電装置を実現する。 【構成】 1号線1Lの電流I1と母線電圧VAは変換器12、1
3、フィルタ14、サンプルホールド15、マルチプレクサ1
6、A/D変換回路17から演算処理回路18に供給され算出部
18aでインピーダンスZFが算出される。故障検出部18bは
ZF1と整定値ZS1の比較結果を判定部18cに供給しZF1がZS
1より小で等符号のとき故障発生と判定し、信号R1を"1"
とする。2号線2Lにも同様な装置が設置され判定部28cは
2号線インピーダンスZF2が整定値ZS2より小で等符号の
とき故障発生と判定し、信号R2を"1"とする。R1、R2は
遮断出力部28d、18dに供給され、出力部18dはR1が"1"で
R2が"0"の場合のみ遮断器110に遮断指令信号を供給し、
出力部28dはR2が"1"でR1が"0"の場合のみ遮断器210に遮
断指令信号を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平衡2回線送電線の短
絡回線選択保護継電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】平衡2回線送電線の短絡回線選択保護継
電装置としては、信頼性、動作時間等の考慮から、イン
ピーダンス平衡継電装置が多く用いられている。図13
は、平衡2回線送電線系統の概略図であり、電流は送電
端母線SBから受電端母線RBへ向かう方向を正とす
る。図13において、1号線1LのF点にて短絡故障が
発生すると、故障電流Iが1号線1L及び2号線2Lに
I1、I2として分流し、変流器CT1には、電流I1が流
れ、変流器CT3には、電流I2が流れる。また、変流器
CT2及びCT4には、電流−I2が流れる。そして、保
護継電装置SSAには、電流I1−I2が流れ、保護継電
器SSBには、電流I2−(−I2)が流れる(なお、P
Sは電源、PT1及びPT2は変圧器、Lは負荷であ
る)。また、上記電流I1及びI2の大きさは、次式(1
−1)及び(1−2)に示すようになる。 I1=0.5(2−α)I −−− (1−1) I2=0.5αI −−− (1−2) ただし、αは、(送電端母線SBからF点までの距離)
/(送電端母線SBから受電端母線RBまでの距離)で
ある。
【0003】上記式において、0<α<1(インピーダ
ンス平衡保護装置の保護範囲内)の場合、I1>I2とな
り、送電端母線SB側では故障回線の電流が健全回線の
電流より大きく、受電端母線RB側では故障回線の電流
と健全回線の電流との方向(符号)が逆になる。よっ
て、1号線1Lと2号線2Lとの差電流を求めれば、故
障回線を判定することができる。ところが、電流の大き
さは系統によって異なり、故障であることを判定する差
電流の大きさも、個々の系統によって異なってくる。こ
のため、差電流による故障検出は、好ましいものではな
い。したがって、母線電圧を送電線差電流で割って、不
平衡インピーダンスを算出し、算出した不平衡インピー
ダンスの大きさに基づいて、故障を検出するインピーダ
ンス平衡継電装置が、短絡回線選択保護継電装置とし
て、多く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、甲乙2重母
線構成の平衡2回線送電線系統において、片母線故障発
生時の電力供給障害が起きないような運用を考えると、
図14に示すように、1号線1Lを甲母線へ接続し、2
号線2Lを乙母線へ接続する1甲2乙運用が望ましい。
そして、図14の例の場合、1号線1Lの送電端側に
は、遮断器CB甲及びCBA1が接続され、受電端側に
は、遮断器CBB1が接続される。また、2号線2Lの
送電端側には、遮断器CB乙及びCBA2が接続され、
受電端側には、遮断器CBB2が接続される。そして、
甲母線と乙母線との間には、遮断器CBTが接続され
る。
【0005】この1甲2乙運用において、例えば、乙母
線に故障が発生すると、母線保護継電装置(図示せず)
により、上記遮断器のうちCB乙、CBT、CBA2が
引き外され、甲母線と1号線1Lは残るため、受電端へ
の電力供給は維持することができる。しかし、実際に
は、多くの甲乙2重母線系統においては、上記のような
1甲2乙運用を行っておらず、甲母線又は乙母線に1号
線、2号線とも接続して運用している。これは、平衡2
回線送電線保護として、主に適用されているインピーダ
ンス平衡保護継電装置が、母線故障発生時に不要動作し
受電端が全停となる可能性があるためである。
【0006】図15〜図17に、甲乙2重母線構成の平
衡2回線送電線系統を示し、1甲2乙運用時に甲母線に
て3線短絡故障が発生した場合を例にとり、インピーダ
ンス平衡保護継電装置の問題点について説明する。ま
ず、図15に示すように、乙母線のF点で、3線短絡故
障が発生すると、母線保護継電装置(図示せず)が動作
して、遮断器CB乙、CBT、CBA2を引き外す動作
が行われる。この場合、遮断器CB乙、CBT、CBA
2が同時に遮断せず、遮断タイミングがずれ(アークの
発生等により)、例えば、遮断器CBA2の引き外しが
遅れることがある(図15において、各遮断器におい
て、×印は遮断されている状態を示す)。
【0007】すると、図16に示すように、送電線に故
障電流が流れ、インピーダンス平衡保護継電装置SS
A、SSBから見た電圧、電流、インピーダンスは、次
式(2−1)〜(2−3)、(3−1)〜(3−3)に
示すようになる。 SSA 電圧 VA=2ZLI −−−(2−1) 電流 IA=I−(−I)=2I −−−(2−2) インピーダンス VA/IA=ZL −−−(2−3) SSB 電圧 VB=ZLI −−−(3−1) 電流 IB=(−I)−I=−2I−−−(3−2) インピーダンス VB/IB=−0.5ZL −−−(3−3) よって、継電装置SSAは遮断器CBA1を引き外し、
継電装置SSBは遮断器CBB2を引き外すため、図1
7に示すように1号線1L及び2号線2L共に甲母線及
び乙母線から切り離され、受電端は全停電となってしま
う。このように、インピーダンス平衡保護継電装置は、
上述のように全停電となる可能性があるため、1甲2乙
運用を適用することができなかった。
【0008】送電線保護としては、この他に1甲2乙運
用でも誤動作の可能性がないキャリヤ保護継電装置、パ
イロット保護継電装置があるが、その原理上、端子間の
通信設備が必要であり、設備新設に非常にコストがかか
るため重要回線以外は適用することが困難であった。例
えば、パイロットワイヤ保護継電装置を図18に示す。
この図18において、保護継電装置PRにより送電線の
電流情報が、電気信号に変換され、伝送装置TDに伝送
される。この伝送装置TDにおいて、供給された電気信
号は、PCM信号に変換された後、パラレル信号からシ
リアル信号に変換される。さらに、シリアル信号に変換
された信号は、光信号に変換され、光インターフェース
OIに供給される。この光インターフェースOIには、
他の装置からの保護リレー信号や制御信号等も供給され
ている。また、光ターミナルOTは長距離通信可能なよ
うに、送受信する光信号レベルの増幅、情報圧縮、高速
度伝送化を行う。そして、この光ターミナルOTは、複
数の鉄塔STの頂点に支持された光ファイバー内蔵架空
地線OPGWが接続され、受電端の通信装置等との信号
の送受信が行われる。このように、パイロットワイヤ保
護継電装置は、大規模な通信設備が必要であり、高価で
あるため、重要な回線にしか適用することができなかっ
た。
【0009】本発明の目的は、大規模な設備を用いるこ
となく、安価でありながら1甲2乙運用の母線故障時に
も誤動作せず、高信頼性を有する短絡回線選択保護継電
装置を実現することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、次のように構成される。平衡2回線の短絡
回線選択保護継電装置において、1号線電流と送電端母
線電圧とに基づいて、1号線に故障が発生したか否かを
判定する第1の1号線判定手段と、2号線電流と送電端
母線電圧とに基づいて、2号線に故障が発生したか否か
を判定する第1の2号線判定手段と、1号線判定手段が
故障発生と判定し、かつ2号線判定手段が故障発生なし
と判定したときのみ1号線の送電端近辺に配置された第
1の遮断器に遮断指令を供給する第1の遮断指令手段
と、2号線判定手段が故障発生と判定し、かつ1号線判
定手段が故障発生なしと判定したときのみ2号線の送電
端近辺に配置された第2の遮断器に遮断指令を供給する
第2の遮断指令手段と、1号線電流と受電端母線電圧と
に基づいて、1号線に故障が発生したか否かを判定する
第2の1号線判定手段と、2号線電流と受電端母線電圧
とに基づいて、2号線に故障が発生したか否かを判定す
る第2の2号線判定手段と、第2の1号線判定手段が故
障発生と判定し、かつ第2の2号線判定手段が故障発生
なしと判定したときのみ1号線の受電端近辺に配置され
た第3の遮断器に遮断指令を供給する第3の遮断指令手
段と、第2の2号線判定手段が故障発生と判定し、かつ
第2の1号線判定手段が故障発生なしと判定したときの
み2号線の受電端近辺に配置された第4の遮断器に遮断
指令を供給する第4の遮断指令手段とを備える。
【0011】好ましくは、上記平衡2回線の短絡回線選
択保護継電装置において、第1及び第2の1号線判定手
段は、1号線電流と送電端又は受電端母線電圧とから、
1号線線路インピーダンスを算出するインピーダンス算
出手段と、算出されたインピーダンスが整定値より小で
あり、かつ整定値の正負の符号と等しいか否かを判定す
る故障判定手段とを、それぞれ有し、第1及び第2の2
号線判定手段は、2号線電流と送電端又は受電端母線電
圧とから、2号線線路インピーダンスを算出するインピ
ーダンス算出手段と、算出されたインピーダンスが整定
値より小であり、かつ整定値の正負の符号と等しいか否
かを判定する故障判定手段とを、それぞれ有する。
【0012】また、好ましくは、上記平衡2回線の短絡
回線選択保護継電装置において、第1及び第2の1号線
判定手段と、第1及び第2の2号線判定手段とは、ディ
ジタル回路により構成され、それぞれ、電流信号及び電
圧信号から基本波信号を抽出するフィルタ回路と、フィ
ルタ回路の出力信号を一時的に保持するサンプルホール
ド回路と、このサンプルホールド回路の出力信号が供給
されるマルチプレクサ回路と、このマルチプレクサ回路
の出力信号をディジタル信号に変換するA/D変換回路
とを有し、このA/D変換回路からの出力信号が各判定
手段に供給される。
【0013】また、好ましくは、上記平衡2回線の短絡
回線選択保護継電装置において、第1及び第2の1号線
判定手段と、第1及び第2の2号線判定手段とは、ディ
ジタル回路により構成され、第1の1号線判定手段及び
第1の2号線判定手段は、1号線電流及び2号線電流信
号と電圧信号とから基本波信号を抽出するフィルタ回路
と、フィルタ回路の出力信号を一時的に保持するサンプ
ルホールド回路と、このサンプルホールド回路の出力信
号が供給されるマルチプレクサ回路と、このマルチプレ
クサ回路の出力信号をディジタル信号に変換するA/D
変換回路と、を共通して有し、このA/D変換回路から
の出力信号のうち、1号線電流信号に対応する信号と送
電端母線電圧に対応する信号とが第1の1号線判定手段
に供給され、2号線電流信号に対応する信号と送電端母
線電圧に対応する信号とが第1の2号線判定手段に供給
される。
【0014】
【作用】第1の遮断指令手段は、1号線送電端側に故障
が発生し、2号線送電端側に故障が発生していないとき
のみ、第1の遮断器に遮断指令を供給し、これ以外の条
件の場合には、第1の遮断器に遮断指令を供給すること
はない。また、第2の遮断指令手段は、2号線送電端側
に故障が発生し、1号線送電端側に故障が発生していな
いときのみ、第2の遮断器に遮断指令を供給し、これ以
外の条件の場合には、第2の遮断器に遮断指令を供給す
ることはない。
【0015】同様に、第3の遮断指令手段は、1号線受
電端側に故障が発生し、2号線受電端側に故障が発生し
ていないときのみ、第1の遮断器に遮断指令を供給し、
これ以外の条件の場合には、第1の遮断器に遮断指令を
供給することはない。そして、第4の遮断指令手段は、
2号線受電端側に故障が発生し、1号線受電端側に故障
が発生していないときのみ、第2の遮断器に遮断指令を
供給し、これ以外の条件の場合には、第2の遮断器に遮
断指令を供給することはない。これにより、1甲2乙運
用の母線故障時にも誤動作せず、高信頼性を有する短絡
回線選択保護継電装置が実現される。
【0016】
【実施例】本発明の実施例の説明に先だって、本発明の
原理について説明する。本発明は、1号線と2号線と
に、それぞれ距離保護継電装置を設置し、隣回線の距離
保護継電器が不動作であることと、自回線の距離保護継
電器が動作していることの論理積条件により、自回線の
距離保護継電装置から遮断器の引き外し指令を出すもの
である。ここで、距離保護継電装置とは、送電線故障時
の母線電圧及び線路電流により故障点までの線路インピ
ーダンスを測定し、その値があらかじめ整定(設定する
こと)した値以下で、正の符号があったとき、遮断器に
指令を与え引き外すものである。
【0017】つまり、故障点が、距離保護継電装置の整
定値より近くにあれば故障と判断するものであり、距離
によりその距離保護継電装置の保護範囲を選択しようと
するものであって、1回線送電線の保護に通常使用され
る。本発明では、上記距離保護継電装置を平衡2回線の
短絡回線選択保護に使用するものである。
【0018】図6は、本発明の原理を説明するための図
であり、単母線系統の場合の例である。図6において、
1号線1Lの送電端に設置した距離保護継電装置をDZ
A1、2号線の送電端に設置した距離保護継電装置をD
ZA2、1号線の受電端に設置した距離保護継電装置を
DZB1、2号線の受電端に設置した距離保護継電装置
をDZB2とする。また、それぞれの装置が有する距離
リレーを、RYA1、RYA2、RYB1、RYB2と
する。
【0019】距離リレーRYA1は、変圧器PT1及び
変流器CT1からの出力信号に基づいて、線路インピー
ダンスを算出し、算出した線路インピーダンスが整定値
より小(ただし、符号は正)の場合には、出力信号レベ
ルが”1”となり、整定値より大の場合には、出力信号
レベルは”0”となる。そして、距離リレーRYA1の
出力信号は、距離保護継電装置DZA1のアンド回路A
ND1の一方の入力端に供給されるとともに、リレーR
YA1の出力信号の反転信号が継電装置DZA2のアン
ド回路AND2の一方の入力端に供給される。また、ア
ンド回路AND1の出力信号は、遮断器CBA1に供給
される。
【0020】また、距離リレーRYA2は、変圧器PT
1及び変流器CT3からの出力信号に基づいて、線路イ
ンピーダンスを算出し、算出した線路インピーダンスが
整定値より小の場合には、出力信号レベルが”1”とな
り、整定値より大の場合には、出力信号レベルは”0”
となる。そして、距離リレーRYA2の出力信号は、距
離保護継電装置DZA2のアンド回路AND2の他方の
入力端に供給されるとともに、リレーRYA2の出力信
号の反転信号が継電装置DZA1のアンド回路AND1
の他方の入力端に供給される。また、アンド回路AND
2の出力信号は、遮断器CBA2に供給される。
【0021】距離リレーRYB1は、変圧器PT2及び
変流器CT2からの出力信号に基づいて、線路インピー
ダンスを算出し、算出した線路インピーダンスが整定値
より小の場合には、出力信号レベルが”1”となり、整
定値より大の場合には、出力信号レベルは”0”とな
る。そして、距離リレーRYB1の出力信号は、距離保
護継電装置DZB1のアンド回路AND3の一方の入力
端に供給されるとともに、リレーRYB1の出力信号の
反転信号が継電装置DZB2のアンド回路AND4の一
方の入力端に供給される。また、アンド回路AND3の
出力信号は、遮断器CBB1に供給される。
【0022】また、距離リレーRYB2は、変圧器PT
2及び変流器CT4からの出力信号に基づいて、線路イ
ンピーダンスを算出し、算出した線路インピーダンスが
整定値より小の場合には、出力信号レベルが”1”とな
り、整定値より大の場合には、出力信号レベルは”0”
となる。そして、距離リレーRYB2の出力信号は、距
離保護継電装置DZB2のアンド回路AND4の他方の
入力端に供給されるとともに、リレーRYB2の出力信
号の反転信号が継電装置DZB1のアンド回路AND3
の他方の入力端に供給される。また、アンド回路AND
4の出力信号は、遮断器CBB2に供給される。
【0023】以上説明した構成から理解できるように、
各距離保護継電装置は、自回線のリレーが動作する(出
力信号レベル”1”)とともに、隣回線のリレーが不動
作(出力信号レベル”0”)である場合に、遮断器引き
外し指令信号が出力されるようになっている。例えば、
継電装置DZA1の遮断器引き外し指令信号は、リレー
RYA1が動作、リレーRYA2が不動作で出力され
る。
【0024】なお、整定値については、原理上、リレー
RYA1及びRYA2が線路インピーダンスの1倍以上
(ZL以上)、リレーRYB1及びRYB2が正のイン
ピーダンスとなればよいが、変流器CT、変圧器PTの
誤差、リレー自身の誤差等を考慮して、リレーRYA1
及びRYA2を線路インピーダンスの1.4倍(1.4
ZL)、リレーRYB1及びRYB2を線路インピーダ
ンスの2倍(2ZL)に設定されたとして原理を説明す
る。
【0025】図7に示すように、1号線1Lにおいてα
=0.5のF点(送電端と受電端の中間)で短絡故障が
発生したとすると、各リレーから見た電圧、電流、イン
ピーダンスは、次式(4−1)〜(4−3)、(5−
1)〜(5−3)、(6−1)〜(6−3)、(7−
1)〜(7−3)のようになる。 RYA1 電圧 VA=0.5ZL×0.75I−−−(4−1) 電流 IA1=0.75I −−−(4−2) インピーダンスVA/IA1=0.5ZL −−−(4−3) RYA2 電圧 VA=0.5ZL×0.75I−−−(5−1) 電流 IA2=0.25I −−−(5−2) インピーダンスVA/IA2=1.5ZL −−−(5−3) RYB1 電圧 VB=0.5ZL×0.25I−−−(6−1) 電流 IB1=0.25I −−−(6−2) インピーダンスVB/IB1=0.5ZL −−−(6−3) RYB2 電圧 VB=0.5ZL×0.25I−−−(7−1) 電流 IB2=−0.25I −−−(7−2) インピーダンスVB/IB2=−0.5ZL −−−(7−3) よって、リレーRYA1は、1.4ZL>0.5ZLな
ので、出力信号は”1”、リレーRYA2は、1.4Z
L<1.5ZLなので、出力信号は”0”となる。した
がって、距離保護継電装置DZA1は動作し、DZA2
は不動作となる。また、リレーRYB1は、2.0ZL
>0.5ZLなので、出力信号は”1”、リレーRYB
2は、−0.5ZLなので、出力信号は”0”となる。
したがって、距離保護継電装置DZB1は動作し、DZ
B2は不動作となる。このため、遮断器CBA1及びC
BB1が引き外され、1号線1が系統から分離され故障
が除去される(図7において、丸印で囲まれたリレー
は、動作状態であり、丸印で囲まれていないリレーは、
不動作状態を示す)。
【0026】次に、図8に示すように、1号線1Lにお
いて、α=0.9のF点(受電端母線RBの至近位置)
で短絡故障が発生したとすると、各リレーから見た電
圧、電流、インピーダンスは、次式(8−1)〜(8−
3)、(9−1)〜(9−3)、(10−1)〜(10
−3)、(11−1)〜(11−3)のようになる。 RYA1 電圧 VA=0.9ZL×0.55I−−−(8−1) 電流 IA1=0.55I −−−(8−1) インピーダンスVA/IA1=0.9ZL −−−(8−1) RYA2 電圧 VA=0.9ZL×0.55I−−−(9−1) 電流 IA2=0.45I −−−(9−2) インピーダンスVA/IA2=1.1ZL −−−(9−3) RYB1 電圧 VB=0.1ZL×0.45I−−−(10−1) 電流 IB1=0.45I −−−(10−2) インピーダンスVB/IB1=0.1ZL −−−(10−3) RYB2 電圧 VB=0.1ZL×0.45I−−−(11−1) 電流 IB2=−0.45I −−−(11−2) インピーダンスVB/IB2=−0.1ZL −−−(11−3) この場合、リレーRYA1は、1.4ZL>0.9ZL
なので、出力信号は”1”、リレーRYA2は、1.4
ZL>1.1ZLなので、出力信号は”1”となる。し
たがって、距離保護継電装置DZA1及びDZA2は不
動作となる。また、リレーRYB1は、2.0ZL>
0.1ZLなので、出力信号は”1”、リレーRYB2
は、−0.1ZLなので、出力信号は”0”となる。し
たがって、距離保護継電装置DZB1は動作し、DZB
2は不動作となる。このため、遮断器CBB1のみが引
き外される。その後、図9に示すように電流が流れるた
め、リレーRYA1のみが動作し、CBA1を引き外
し、1号線1Lを系統から分離できる。
【0027】また、図10に示すように、送電線保護継
電装置の保護区間外のF点(受電端母線外部)で短絡故
障が発生したとすると、各リレーから見た電圧、電流、
インピーダンスは、次式(12−1)〜(12−3)、
(13−1)〜(13−3)、(14−1)〜(14−
3)、(15−1)〜(15−3)のようになる。 RYA1電圧 VA=ZL×0.5I −−−(12−1) 電流 IA1=0.5I −−−(12−2) インピーダンスVA/IA1=ZL −−−(12−3) RYA2電圧 VA=ZL×0.5I −−−(13−1) 電流 IA2=0.5I −−−(13−2) インピーダンスVA/IA2=ZL −−−(13−3) RYB1電圧 VB=約0 −−−(14−1) 電流 IB1=−0.5I −−−(14−2) インピーダンスVB/IB1=約0(符号は-)−−−(14−3) RYB2電圧 VB=約0 −−−(15−1) 電流 IB2=−0.5I −−−(15−2) インピーダンスVB/IB2=約0(符号は-)−−−(15−3) この場合、リレーRYA1は、1.4ZL>ZLなの
で、出力信号は”1”、リレーRYA2は、1.4ZL
>1.1ZLなので、出力信号は”1”となる。したが
って、距離保護継電装置DZA1及びDZA2は不動作
となる。また、リレーRYB1は、約0(符号は負)な
ので、出力信号は”0”、リレーRYB2も、約0(符
号は負)なので、出力信号は”0”となる。したがっ
て、距離保護継電装置DZA1、DZA2、DZB1、
DZB2は不動作となる。結局、継電装置装置が誤動作
することはない。以上のように、本発明の原理によれ
ば、単母線系統においては、インピーダンス平衡保護継
電装置と同様の動作となり、短絡回線を選択して保護す
ることができる。
【0028】ではここで、従来のインピーダンス平衡保
護継電装置で問題であった1甲2乙運用の場合を考えて
みる。図11に、本発明の原理に基づく1甲2乙運用系
統を示す。この11図に示した例においては、従来のイ
ンピーダンス平衡保護継電装置と異なり、送電端側の各
距離リレーから見た電圧を、1号線1Lに配置されたリ
レーは甲母線より引き込み、2号線2Lに配置されたリ
レーは乙母線より引き込んでいる。
【0029】さて、図12に示すように、乙母線のF点
で故障が発生して、母線保護継電装置(図示せず)が動
作し、遮断器CB乙及びCBTを引き外した後、遮断器
CBA2の引き外しが遅れたとする。この場合、各リレ
ーから見た電圧、電流、インピーダンスは、次式(16
−1)〜(16−3)、(17−1)〜(17−3)、
(18−1)〜(18−3)、(19−1)〜(19−
3)のようになる。
【0030】 RYA1電圧 VA1=2ZLI −−−(16−1) 電流 IA1=I −−−(16−2) インピーダンスVA1/IA1=2ZL −−−(16−3) RYA2電圧 VA2=約0 −−−(17−1) 電流 IA2=−I −−−(17−2) インピーダンスVA2/IA2=約0(符号は-)−−−(17−3) RYB1電圧 VB1=ZLI −−−(18−1) 電流 IB1=−I −−−(18−2) インピーダンスVB1/IA1=−ZL −−−(18−3) RYB2電圧 VB2=ZLI −−−(19−1) 電流 IB2=I −−−(19−2) インピーダンスVB2/IA2=ZL −−−(19−3) この場合、リレーRYA1は、1.4ZL<2ZLなの
で、出力信号は”0”、リレーRYA2は、約0(符号
は負)なので、出力信号は”0”となる。したがって、
距離保護継電装置DZA1及びDZA2は不動作とな
る。また、リレーRYB1は、−ZLなので、出力信号
は”0”、リレーRYB2は、2.0>ZLなので、出
力信号は”1”となる。したがって、距離保護継電装置
DZA1、DZA2、DZB1は不動作、DZB2は動
作となり、遮断器CBB2のみ遮断される。これによ
り、遮断器CB甲、CBA1、CBB1は、遮断されず
残るので、受電端の全停電を防止することができる。
【0031】このように本発明では、1甲2乙運用時に
母線故障が発生して、送電線遮断器のうち、例えば、遮
断器CBA2の遮断が、他の遮断器の遮断タイミングに
遅れても、受電端の全停電を招くことはない。したがっ
て、安価でありながら、高信頼性を有し、1甲2乙運用
にも適用可能な短絡回線保護継電装置を実現することが
できる。
【0032】以下、上述した本発明の原理に基づいた実
施例を説明する。図1は、本発明の第1の実施例の概略
構成図であり、1号線1L側と2号線2L側とに、それ
ぞれ独立した距離保護継電装置10及び20を設置し、
それらの距離リレー動作条件を、送受信することによっ
て保護継電動作を実行する場合の例である。
【0033】ただし、この図1には、平衡2回線送電線
系統における送電線母線側に配置され、ディジタル回路
により構成した保護継電装置を示し、図示は省略した
が、受電端母線側には、図1に示した保護継電装置と同
様な保護継電装置が配置される。
【0034】さて、図1において、1号線1Lの電流I
1は、1号線電流検出器11により検出され、検出され
た電流は、入力変換器(変圧器)12を介して、フィル
タ回路14の一方の入力端へ供給される。
【0035】また、送電端母線電圧VAは、母線電圧検
出器31により検出され、検出された電圧は、入力変換
器(変圧器)13を介して、フィルタ回路14の他方の
入力端へ供給される。そして、このフィルタ回路14に
より、電流I1及び電圧VAの基本波成分が抽出され
る。
【0036】このフィルタ回路14の出力信号は、サン
プルホールド回路15へ供給され、一時的に保持され
る。そして、サンプルホールド回路15からの出力信号
は、マルチプレクサ回路16を介して、A/D変換回路
17に供給され、アナログ信号からディジタル信号に変
換される。
【0037】ディジタル変換された1号線電流I1と母
線電圧VAとは、演算処理回路18に供給される。この
演算処理回路18において、まず、インピーダンス算出
部18aによって、インピーダンス演算プログラムに従
って、母線電圧VAと1号線電流I1との比、すなわち
送電端母線から故障点までの1号線側のインピーダンス
ZF1が算出される。
【0038】そして、算出されたインピーダンスZF1
は、故障検出部18bに供給され、判定プログラムに従
って、インピーダンスZF1が整定値ZS1より大か否
か、符号は正か負かが判定される。この判定結果を示す
信号が判定部18cに供給される。
【0039】判定部18cにおいては、故障検出部18
bから供給された判定結果から、インピーダンスZF1
が整定値ZS1よりも小さく、この整定値ZS1と符号
が等しい場合には、整定範囲内で短絡故障が発生したと
判定され、1号線側リレー動作信号R1のレベルを”
1”とする。インピーダンスZF1が整定値ZS1より
以上であれば、動作信号R1のレベルを”0”とする。
そして、この動作信号R1は、遮断出力部18dに供給
されるとともに、入出力部19及び29を介して、遮断
出力部28dに供給される。
【0040】遮断出力部18dは、動作信号R1が”
1”レベルであり、かつ、動作信号R2が”0”レベル
である場合のみ、遮断器110に遮断指令信号を供給す
る。動作信号R1及びR2が、上記条件以外の場合は、
遮断出力部18dからは遮断器110に、遮断指令信号
が供給されることはない。
【0041】また、2号線2Lにも1号線1Lと同様な
構成の距離保護継電装置20が設置されている。つま
り、2号線電流検出器21により検出された2号線電流
I2及び母線電圧検出器31により検出された母線電圧
VAは、それぞれ入力変換器(変圧器)22及び23を
介して、フィルタ回路24に供給される。そして、この
フィルタ回路24からの出力信号が、サンプルホールド
回路25、マルチプレクサ26、A/D変換回路27を
介して、演算処理回路28のインピーダンス算出部28
aに供給される。
【0042】インピーダンス算出部28aにおいては、
母線電圧VAと2号線電流I2との比、すなわち2号線
側のインピーダンスZF2が算出される。算出されたイ
ンピーダンスZF2は、故障検出部28bに供給され、
整定値ZS2より大か否か、符号は正か負かが判定され
る。この判定結果を示す信号が判定部28cに供給され
る。
【0043】判定部18cにおいては、インピーダンス
ZF2が整定値ZS2よりも小さく、符号が等しい場合
には、短絡故障が発生したと判定され、2号線側リレー
動作信号R2のレベルを”1”とする。インピーダンス
ZF2が整定値ZS2より以上であれば、動作信号R2
のレベルを”0”とする。そして、この動作信号R2
は、遮断出力部28dに供給されるとともに、入出力部
29及び19を介して、遮断出力部18dに供給され
る。
【0044】遮断出力部28dは、動作信号R2が”
1”レベルであり、かつ、動作信号R1が”0”レベル
である場合のみ、遮断器210に遮断指令信号を供給す
る。動作信号R1及びR2が、上記条件以外の場合は、
遮断出力部28dからは遮断器210に、遮断指令信号
が供給されることはない。
【0045】以上のように、本発明の第1の実施例によ
れば、上述した本発明の原理戸」同様に、単母線系統に
おいては、インピーダンス平衡保護継電装置と同様の動
作となり、短絡回線を選択して保護することができると
ともに、1甲2乙運用時に母線故障が発生して、送電線
遮断器のうち、一つの遮断器が、他の遮断器の遮断タイ
ミングに遅れても、受電端の全停電を招くことはない。
したがって、安価でありながら、高信頼性を有し、1甲
2乙運用にも適用可能な短絡回線保護継電装置を実現す
ることができる。
【0046】なお、図1の例において、遮断出力部18
d及び28dの一構成例としては、図2に示す構成があ
る。つまり、図2において、遮断出力部18dは、AN
D回路により構成され、このAND回路18dの一方の
入力端には、判定部18cからの出力信号R1が供給さ
れる。また、AND回路18dの他方の入力端には、判
定部28cからの出力信号R2が入出力部29及び19
を介して、その否定信号が供給される。また、遮断出力
部28dも、AND回路により構成され、このAND回
路28dの一方の入力端には、判定部28cからの出力
信号R2が供給される。また、AND回路28dの他方
の入力端には、判定部18cからの出力信号R1が入出
力部19及び29を介して、その否定信号が供給され
る。上述したAND回路18dの出力信号は、信号R1
が”1”であり、信号R2が”0”のときのみ、”1”
(遮断指令信号)となる。また、AND回路28dの出
力信号は、信号R2が”1”であり、信号R1が”0”
のときのみ、”1”(遮断指令信号)となる。したがっ
て、これらAN回路18d及び28dにより、遮断出力
部18d及び28dを構成することができる。
【0047】また、図1の例において、入出力部19と
29と間の信号の送受信は、電気信号そのものを用いて
もよいし、入出力部19及び29において、電気-光変
換を実行して、光信号により行ってもよい。さらに、電
気−音響変換により音響信号により、入出力部19と2
9との信号の送受信を行ってもよい。
【0048】図3は、本発明の第2の実施例の概略構成
図であり、図1の例においては1号線1Lと2号線2L
とに、それぞれ距離保護継電装置10及び20を設置し
たが、この図3の例においては、1号線1L側と2号線
2L側とで併せて1台の距離保護継電装置30を設置
し、1号線側距離リレー動作条件と2号線側距離リレー
動作条件を装置内部で送受信することにより保護継電装
置を構成した場合の例である。
【0049】また、この例は、平衡2回線送電線系統に
おける送電端母線側において、ディジタル回路により構
成した装置の場合の例であり、受電端母線側にも同様な
装置が設置されているものである。図3において、1号
線1Lの電流I1及び変圧器31の電圧VAは、1号線
電流検出器11により検出され、検出された電流は、入
力変換器12及び32、フィルタ回路33、サンプルホ
ールド回路34、マルチプレクサ35、A/D変換回路
36を介して、演算処理回路37のインピーダンス算出
部37aに供給される。
【0050】また、2号線2Lの電流I2は、2号線電
流検出器21により検出され、検出された電流は、入力
変換器22、フィルタ回路33、サンプルホールド回路
34、マルチプレクサ35、A/D変換回路36を介し
て、演算処理回路37のインピーダンス算出部37eに
供給される。変圧器31の電圧VAは、A/D変換回路
36から、インピーダンス算出部37eにも供給され
る。
【0051】インピーダンス算出部37a、故障検出部
37b、判定部37c、遮断出力部37dは、図1の例
のインピーダンス算出部18a、故障検出部18b、判
定部18c、遮断出力部18dと同様な動作を実行す
る。また、インピーダンス算出部37e、故障検出部3
7f、判定部37g、遮断出力部37hは、図1の例の
インピーダンス算出部28a、故障検出部28b、判定
部28c、遮断出力部28dと同様な動作を実行する。
ただし、判定部37c及び37gからの出力信号R1及
びR2は、入出力部を介すことなく、それぞれ遮断出力
部37h及び37dに供給される。
【0052】そして、遮断出力部37dにおいては、信
号R1が”1”で、信号R2が”0”のときのみ、遮断
器110に遮断指令信号を供給する。また、遮断出力部
37hにおいては、信号R2が”1”で、信号R1が”
0”のときのみ、遮断器110に遮断指令信号を供給す
る。
【0053】上述した本発明の第2の実施例によれば、
図1の例と同等な効果を得ることができる。ただし、図
3の例は、図1の例に比較して、1台の装置が大型とな
る。なお、この図3の例においても、図1の例と同様に
して、遮断出力部37d及び37hは、図2に示したよ
うに、AND回路により構成することができる。
【0054】図4は、本発明の第3の実施例の概略構成
図であり、1号線側と2号線側にそれぞれに、アナログ
回路により構成された距離保護継電装置40及び50を
設置した場合の例である。また、この例は、上記第1及
び第2の実施例と同様に、平衡2回線送電線系統におけ
る送電端母線側において、構成した装置の場合の例であ
り、受電端母線側にも、同様な保護継電装置が設置され
るものである。
【0055】図4において、1号線1Lの電流I1は、
1号線電流検出器11により検出され、検出された電流
は、入力変換器12を介して、インピーダンス演算回路
41の一方の入力端へ供給される。また、送電線母線電
圧VAは、母線電圧検出器31により検出され、検出さ
れた電圧は、入力変換器13を介して、インピーダンス
演算回路41の他方の入力端へ供給される。
【0056】そして、このインピーダンス演算回路41
において、母線電圧VAと1号線電流I1との比、すな
わち送電端母線から故障点までの1号線側のインピーダ
ンスZF1が算出され、算出されたインピーダンスZF
1を示す信号が故障検出回路42に供給される。故障検
出回路42は、供給された信号により、インピーダンス
ZF1が整定値ZS1より大か否か、符号は等しいかを
判定する。ただし、ZS1は、故障検出回路42の記憶
手段(図示せず)に予め入力されているものである。そ
して、その判定結果を示す信号が、判定出力回路43に
供給される。
【0057】インピーダンスZF1が、整定値ZS1よ
りも小さく、符号が等しい場合には、整定範囲内で短絡
故障が発生したと判定され、判定出力回路43からの出
力信号R1のレベルは、”1”となる。インピーダンス
ZF1が、上記条件以外の場合には、出力信号R1は”
0”レベルとなる。そして、この出力信号R1は、遮断
出力回路44及び54に供給される。
【0058】遮断出力回路44には、出力信号R1だけ
ではなく、後述する判定出力回路53の出力信号R2も
供給されている。そして、この遮断出力回路44は、出
力信号R1が”1”レベルであり、出力信号R2が”
0”レベルの場合にのみ、遮断器110に遮断信号を供
給する。
【0059】また、2号線2Lの電流I2は、2号線電
流検出器21により検出され、検出された電流は、入力
変換器22を介して、インピーダンス演算回路51の一
方の入力端へ供給される。また、母線電圧検出器31に
より検出された電圧VAは、入力変換器23を介して、
インピーダンス演算回路51の他方の入力端へ供給され
る。
【0060】そして、このインピーダンス演算回路51
において、母線電圧VAと2号線電流I2との比である
インピーダンスZF2が算出され、算出されたインピー
ダンスZF2を示す信号が故障検出回路52に供給され
る。故障検出回路52は、供給された信号により、イン
ピーダンスZF2が整定値ZS2より大か否か、符号は
等しいかを判定する。ただし、ZS2は、故障検出回路
52の記憶手段(図示せず)に予め入力されているもの
である。そして、その判定結果を示す信号が、判定出力
回路53に供給される。
【0061】インピーダンスZF2が、整定値ZS2よ
りも小さく、符号が等しい場合には、整定範囲内で短絡
故障が発生したと判定され、判定出力回路53からの出
力信号R2のレベルは、”1”となる。インピーダンス
ZF2が、上記条件以外の場合には、出力信号R2は”
0”レベルとなる。そして、この出力信号R2は、遮断
出力回路54及び44に供給される。遮断出力回路54
は、出力信号R2が”1”レベルであり、出力信号R1
が”0”レベルの場合にのみ、遮断器210に遮断信号
を供給する。
【0062】上述した本発明の第3の実施例によれば、
図1の例と同等な効果を得ることができる。なお、この
図4の例においても、図1の例と同様にして、遮断出力
回路44及び54は、図2に示したように、AND回路
により構成することができる。また、図4の例におい
て、インピーダンス演算回路41及び51は、例えば、
(「保護継電器のハードウェア(2)」、渡井三夫他
著、電気書院、第7章、トランジスタ距離継電器)の記
載に基づいて、構成することができる。また、保護継電
装置40と50との信号R1及びR2の送受信は、電気
信号、光信号、音響信号のいずれの信号で行ってもよ
い。
【0063】図5は、本発明の第4の実施例の概略構成
図であり、1号線側と2号線側で併せて1台の距離保護
継電装置60を設置し、1号線側距離リレー動作条件と
2号線側距離リレー動作条件とを装置内部で送受信する
ことにより保護継電装置を構成した場合の例である。ま
た、上記第1、第2、第3の実施例と同様に、平衡2回
線送電線系統における送電端母線側において、構成した
装置の場合の例であり、受電端母線側にも、同様な保護
継電装置が設置されるものである。
【0064】図5において、1号線1Lの電流I1は、
1号線電流検出器11により検出され、検出された電流
は、入力変換器12を介して、インピーダンス演算回路
61の一方の入力端へ供給される。また、送電線母線電
圧VAは、母線電圧検出器31により検出され、検出さ
れた電圧は、入力変換器32を介して、インピーダンス
演算回路61の他方の入力端へ供給される。
【0065】そして、このインピーダンス演算回路61
において、母線電圧VAと1号線電流I1との比である
1号線側のインピーダンスが算出され、算出されたイン
ピーダンスZF1を示す信号が故障検出回路62に供給
される。故障検出回路62は、供給された信号により、
インピーダンスZF1が整定値ZS1より大か否か、符
号は正か負かを判定する。ただし、整定値ZS1は、故
障検出回路62の記憶手段(図示せず)に予め入力され
ているものである。インピーダンスZF1が整定値ZS
1よりも小さく、符号が等しい場合には、整定範囲内で
短絡故障が発生したと判定され、判定出力回路63の出
力信号R1のレベルは、”1”となる。そして、この出
力信号R1は、遮断出力回路64及び68に供給され
る。遮断出力回路64においては、信号R1が”1”レ
ベルであり、信号R2が”0”レベルのときのみ、遮断
指令信号を遮断器110に供給する。
【0066】また、2号線2Lの電流I2は、2号線電
流検出器21により検出され、検出された電流は、入力
変換器22を介して、インピーダンス演算回路65の一
方の入力端へ供給される。また、送電線母線電圧VA
は、母線電圧検出器31により検出され、検出された電
圧は、入力変換器32を介して、インピーダンス演算回
路65の他方の入力端へ供給される。
【0067】そして、このインピーダンス演算回路65
において、母線電圧VAと2号線電流I2との比である
2号線側のインピーダンスが算出され、算出されたイン
ピーダンスZF2を示す信号が故障検出回路66に供給
される。故障検出回路66は、供給された信号により、
インピーダンスZF2が整定値ZS2より大か否か、符
号は正か負かを判定する。ただし、整定値ZS2は、故
障検出回路66の記憶手段(図示せず)に予め入力され
ているものである。インピーダンスZF2が整定値ZS
2よりも小さく、符号が等しい場合には、整定範囲内で
短絡故障が発生したと判定され、判定出力回路67の出
力信号R2のレベルは、”1”となる。そして、この出
力信号R2は、遮断出力回路68及び64に供給され
る。遮断出力回路68においては、信号R2が”1”レ
ベルであり、信号R1が”0”レベルのときのみ、遮断
指令信号を遮断器210に供給する。
【0068】上述した本発明の第4の実施例によれば、
図3の例と同等な効果を得ることができる。なお、この
図5の例においても、図1の例と同様にして、遮断出力
回路44及び54は、図2に示したように、AND回路
により構成することができる。また、図5の例におい
て、インピーダンス演算回路61及び65は、上述し
た、(「保護継電器のハードウェア(2)」、渡井三夫
他著、電気書院、第7章、トランジスタ距離継電器)の
記載に基づいて、構成することができる。また、保護継
電装置40と50との信号R1及びR2の送受信は、電
気信号、光信号、音響信号のいずれの信号で行ってもよ
い。
【0069】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、次のような効果がある。平衡2回線の短絡
回線選択保護継電装置において、1号線電流と送電端又
は受電端母線電圧とに基づいて、1号線に故障が発生し
たか否かを判定する第1及び第2の1号線判定手段と、
2号線電流と送電端又は受電端母線電圧とに基づいて、
2号線に故障が発生したか否かを判定する第1及び第2
の2号線判定手段と、第1又は第2の1号線判定手段が
故障発生と判定し、かつ第1又は第2の2号線判定手段
が故障発生なしと判定したときのみ1号線の送電端又は
受電端近辺に配置された第1又は第3の遮断器に遮断指
令を供給する第1及び第3の遮断指令手段と、第1又は
第2の2号線判定手段が故障発生と判定し、かつ第1又
は第2の1号線判定手段が故障発生なしと判定したとき
のみ2号線の送電端又は受電端近辺に配置された第2又
は第4の遮断器に遮断指令を供給する第2及び第4の遮
断指令手段とを備える。したがって、大規模な設備を用
いることなく、安価でありながら1甲2乙運用の母線故
障時にも誤動作せず、高信頼性を有する短絡回線選択保
護継電装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の概略構成図である。
【図2】図1の例における遮断出力部の一構成例であ
る。
【図3】本発明の第2の実施例の概略構成図である。
【図4】本発明の第3の実施例の概略構成図である。
【図5】本発明の第4の実施例の概略構成図である。
【図6】本発明の原理説明図である。
【図7】図6の例において、短絡故障が発生した場合の
一例を示す図である。
【図8】図6の例において、短絡故障が発生した場合の
他の例を示す図である。
【図9】図8の状態が変化した状態を示す図である。
【図10】図6の例において、短絡故障が発生した場合
のさらに他の例を示す図である。
【図11】本発明の原理を1甲2乙運用系統に適用した
場合の概略構成図である。
【図12】図11の例において、短絡故障が発生した場
合の一例を示す図である。
【図13】従来における短絡回線選択保護継電装置の一
例の概略構成図である。
【図14】従来における短絡回線選択保護継電装置を1
甲2乙運用に適用した場合の概略構成図である。
【図15】図14の例において、短絡故障が発生した場
合の一例を示す図である。
【図16】図15の例において、ある遮断器の引き外し
タイミングが遅れた場合に流れる電流の説明図である。
【図17】ある遮断器の引き外しタイミングが遅れた場
合の各遮断器の遮断状態を示す図である。
【図18】パイロットワイヤ保護継電装置の概略構成図
である。
【符号の説明】
1L 1号線 2L 2号線 10 1号線距離保護継電装置 11、21 電流検出器 12、13 入力変換器 14、24 フィルタ 15、25 サンプルホールド回路 16、26 マルチプレクサ 17、27 A/D変換回路 18、28 演算処理回路 19、29 入出力部 20 2号線距離保護継電装置 22、23 入力変換器 30 距離保護継電器 31 電圧検出器 32 入力変換器 33 フィルタ 34 サンプルホールド回路 35 マルチプレクサ 36 A/D変換回路 37 演算処理回路 40、50 距離保護継電装置 41、51 インピーダンス演算回路 42、52 故障検出回路 43、53 判定出力回路 44、54 遮断出力回路 60 距離保護継電装置 61、65 インピーダンス演算回路 62、66 故障検出回路 63、67 判定出力回路 64、68 遮断出力回路 SB 送電端母線 RB 受電端母線
フロントページの続き (72)発明者 竹内 信彦 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社技術開発本部電力 技術研究所内 (72)発明者 瀧 慎哉 愛知県稲沢市幸町120番地の1 株式会社 中部日立エレクトリック内 (72)発明者 日比野 達巳 愛知県稲沢市幸町120番地の1 株式会社 中部日立エレクトリック内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1号線電流と送電端母線電圧とに基づい
    て、1号線に故障が発生したか否かを判定する第1の1
    号線判定手段と、 2号線電流と送電端母線電圧とに基づいて、2号線に故
    障が発生したか否かを判定する第1の2号線判定手段
    と、 1号線判定手段が故障発生と判定し、かつ2号線判定手
    段が故障発生なしと判定したときのみ1号線の送電端近
    辺に配置された第1の遮断器に遮断指令を供給する第1
    の遮断指令手段と、 2号線判定手段が故障発生と判定し、かつ1号線判定手
    段が故障発生なしと判定したときのみ2号線の送電端近
    辺に配置された第2の遮断器に遮断指令を供給する第2
    の遮断指令手段と、 1号線電流と受電端母線電圧とに基づいて、1号線に故
    障が発生したか否かを判定する第2の1号線判定手段
    と、 2号線電流と受電端母線電圧とに基づいて、2号線に故
    障が発生したか否かを判定する第2の2号線判定手段
    と、 第2の1号線判定手段が故障発生と判定し、かつ第2の
    2号線判定手段が故障発生なしと判定したときのみ1号
    線の受電端近辺に配置された第3の遮断器に遮断指令を
    供給する第3の遮断指令手段と、 第2の2号線判定手段が故障発生と判定し、かつ第2の
    1号線判定手段が故障発生なしと判定したときのみ2号
    線の受電端近辺に配置された第4の遮断器に遮断指令を
    供給する第4の遮断指令手段と、 を備えることを特徴とする平衡2回線の短絡回線選択保
    護継電装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の平衡2回線の短絡回線選
    択保護継電装置において、第1及び第2の1号線判定手
    段は、1号線電流と送電端又は受電端母線電圧とから、
    1号線線路インピーダンスを算出するインピーダンス算
    出手段と、算出されたインピーダンスが整定値より小で
    あり、かつ整定値の正負の符号と等しいか否かを判定す
    る故障判定手段とを、それぞれ有し、第1及び第2の2
    号線判定手段は、2号線電流と送電端又は受電端母線電
    圧とから、2号線線路インピーダンスを算出するインピ
    ーダンス算出手段と、算出されたインピーダンスが整定
    値より小であり、かつ整定値の正負の符号と等しいか否
    かを判定する故障判定手段とを、それぞれ有することを
    特徴とする平衡2回線の短絡回線選択保護継電装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の平衡2回線の短絡回線選
    択保護継電装置において、上記第1及び第2の1号線判
    定手段と、上記第1及び第2の2号線判定手段とは、デ
    ィジタル回路により構成され、それぞれ、電流信号及び
    電圧信号から基本波信号を抽出するフィルタ回路と、フ
    ィルタ回路の出力信号を一時的に保持するサンプルホー
    ルド回路と、このサンプルホールド回路の出力信号が供
    給されるマルチプレクサ回路と、このマルチプレクサ回
    路の出力信号をディジタル信号に変換するA/D変換回
    路と、を有し、このA/D変換回路からの出力信号が上
    記各判定手段に供給されることを特徴とする平衡2回線
    の短絡回線選択保護継電装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の平衡2回線の短絡回線選
    択保護継電装置において、上記第1及び第2の1号線判
    定手段と、上記第1及び第2の2号線判定手段とは、デ
    ィジタル回路により構成され、第1の1号線判定手段及
    び第1の2号線判定手段は、1号線電流及び2号線電流
    信号と電圧信号とから基本波信号を抽出するフィルタ回
    路と、フィルタ回路の出力信号を一時的に保持するサン
    プルホールド回路と、このサンプルホールド回路の出力
    信号が供給されるマルチプレクサ回路と、このマルチプ
    レクサ回路の出力信号をディジタル信号に変換するA/
    D変換回路と、を共通して有し、このA/D変換回路か
    らの出力信号のうち、1号線電流信号に対応する信号と
    送電端母線電圧に対応する信号とが第1の1号線判定手
    段に供給され、2号線電流信号に対応する信号と送電端
    母線電圧に対応する信号とが第1の2号線判定手段に供
    給されることを特徴とする平衡2回線の短絡回線選択保
    護継電装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100759986B1 (ko) * 2001-06-28 2007-09-19 주식회사 효성 오부동작 및 오작동을 예방하는 계전기의 결선 구조
JP2009278816A (ja) * 2008-05-16 2009-11-26 Chugoku Electric Power Co Inc:The 距離継電装置
JP2010115079A (ja) * 2008-11-10 2010-05-20 Chugoku Electric Power Co Inc:The 短絡保護継電システム
KR20210143551A (ko) * 2020-05-20 2021-11-29 한국전력공사 송전 선로에서의 고장점 위치 검출 장치 및 그 방법

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