JPH0768576A - フッ素樹脂薄膜の製造方法 - Google Patents
フッ素樹脂薄膜の製造方法Info
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- JPH0768576A JPH0768576A JP22101693A JP22101693A JPH0768576A JP H0768576 A JPH0768576 A JP H0768576A JP 22101693 A JP22101693 A JP 22101693A JP 22101693 A JP22101693 A JP 22101693A JP H0768576 A JPH0768576 A JP H0768576A
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- Japan
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- thin film
- fluororesin
- film
- humidity
- fluororesin thin
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- Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 空気中で剥離する際にキズ、のび、切れ等の
発生なく、帯電による異物の付着がないフッ素樹脂薄膜
が得られ、さらに洗浄、研磨等の処理なしに基材の再使
用が可能なフッ素樹脂薄膜の製造方法を提供する。 【構成】 40〜95%の湿度下で保存したガラス基材
上にフッ素樹脂薄膜を形成し、乾燥後、再び40〜95
%の湿度下で保存した後、剥離するフッ素樹脂薄膜の製
造方法。
発生なく、帯電による異物の付着がないフッ素樹脂薄膜
が得られ、さらに洗浄、研磨等の処理なしに基材の再使
用が可能なフッ素樹脂薄膜の製造方法を提供する。 【構成】 40〜95%の湿度下で保存したガラス基材
上にフッ素樹脂薄膜を形成し、乾燥後、再び40〜95
%の湿度下で保存した後、剥離するフッ素樹脂薄膜の製
造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフッ素樹脂薄膜の製造方
法に関するものであり、特に、半導体集積回路の製造に
おけるリソグラフィー工程で用いられるフォトマスク及
びレチクル(以下「マスク」と略す)の保護防塵体であ
るペリクルに使用されるフッ素樹脂薄膜の製造方法に関
するものである。
法に関するものであり、特に、半導体集積回路の製造に
おけるリソグラフィー工程で用いられるフォトマスク及
びレチクル(以下「マスク」と略す)の保護防塵体であ
るペリクルに使用されるフッ素樹脂薄膜の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の製造において、レジス
ト材を塗布した半導体ウエハーを露光によりパターニン
グするリソグラフィー工程は、集積回路の歩留りを左右
する重要な工程である。この際パターン原板であるマス
ク上にキズまたは異物が存在すると、パターンとともに
キズまたは異物がウエハー上に転写され、生産される回
路の短絡、断線等の原因となる。このためマスクの保護
および防塵は生産性向上の上で極めて重要な課題であ
る。特に同一のレチクルを用いて一枚のウエハー上に繰
り返しパターン形成を行なうステッパー方式では、レチ
クル上にキズや異物が存在すると発生する欠陥がウエハ
ー上のすべての回路に及ぶため、レチクル上のキズや異
物の付着は極力さけなくてはならない。
ト材を塗布した半導体ウエハーを露光によりパターニン
グするリソグラフィー工程は、集積回路の歩留りを左右
する重要な工程である。この際パターン原板であるマス
ク上にキズまたは異物が存在すると、パターンとともに
キズまたは異物がウエハー上に転写され、生産される回
路の短絡、断線等の原因となる。このためマスクの保護
および防塵は生産性向上の上で極めて重要な課題であ
る。特に同一のレチクルを用いて一枚のウエハー上に繰
り返しパターン形成を行なうステッパー方式では、レチ
クル上にキズや異物が存在すると発生する欠陥がウエハ
ー上のすべての回路に及ぶため、レチクル上のキズや異
物の付着は極力さけなくてはならない。
【0003】そこで、マスクの保護、防塵を目的とし
て、マスクの片面または両面をカバーするペリクルが実
用化されている。ペリクルは一般にアルミ製の支持枠の
一端面に透明な薄膜を張設してなり他端面に設けられた
両面粘着テープまたは粘着剤によりマスク上に装着され
る。ペリクルの装着により異物がマスク表面に直接付着
することを防止でき、たとえペリクル膜上に異物が付着
しても露光装置の光学系の焦点からずれているため、異
物はウエハー上には結像されない。
て、マスクの片面または両面をカバーするペリクルが実
用化されている。ペリクルは一般にアルミ製の支持枠の
一端面に透明な薄膜を張設してなり他端面に設けられた
両面粘着テープまたは粘着剤によりマスク上に装着され
る。ペリクルの装着により異物がマスク表面に直接付着
することを防止でき、たとえペリクル膜上に異物が付着
しても露光装置の光学系の焦点からずれているため、異
物はウエハー上には結像されない。
【0004】従来、ペリクル膜としては主としてニトロ
セルロースの単層膜またはニトロセルロース膜上にフッ
素含有ポリマー、シリコン含有ポリマー、金属フッ化物
または金属酸化物からなる反射防止層を有する膜が使用
されてきた。
セルロースの単層膜またはニトロセルロース膜上にフッ
素含有ポリマー、シリコン含有ポリマー、金属フッ化物
または金属酸化物からなる反射防止層を有する膜が使用
されてきた。
【0005】近年、集積回路の高集積化に伴ないリソグ
ラフィーに使用される光源の短波長化が進むにつれ、ペ
リクルにも波長300nm以下の紫外線に対する透明性
が要求されるようになってきた。
ラフィーに使用される光源の短波長化が進むにつれ、ペ
リクルにも波長300nm以下の紫外線に対する透明性
が要求されるようになってきた。
【0006】しかし、従来使用されてきたニトロセルロ
ース系の膜は300nm以下の紫外線に対する透明性が
低いため、これに替わる膜としてフッ素樹脂を使用した
ペリクルが提案されている(特開昭60−83032
号、特開平1−241557号、特開平3−39963
号等)。
ース系の膜は300nm以下の紫外線に対する透明性が
低いため、これに替わる膜としてフッ素樹脂を使用した
ペリクルが提案されている(特開昭60−83032
号、特開平1−241557号、特開平3−39963
号等)。
【0007】一方、ペリクル膜は、通常、膜材料樹脂の
溶液をシリコンウエハー、ガラス基材等の平滑な基材上
に製膜し、これを剥離することにより製造されるが、ペ
リクル膜は高い光線透過率を得るために膜厚を0.5〜
10μmにする必要があり、剥離の際膜上にキズ、の
び、切れ等の欠陥が発生しやすいという問題がある。
溶液をシリコンウエハー、ガラス基材等の平滑な基材上
に製膜し、これを剥離することにより製造されるが、ペ
リクル膜は高い光線透過率を得るために膜厚を0.5〜
10μmにする必要があり、剥離の際膜上にキズ、の
び、切れ等の欠陥が発生しやすいという問題がある。
【0008】このため、ペリクル膜の剥離方法として種
々の方法が提案されている。すなわち、製膜した基材を
水中に浸漬し水中で剥離する方法(特開昭58−219
023号、特開昭61−106243号、特開昭59−
206406号等)、離型剤を塗布した基材上にペリク
ル膜を形成し剥離する方法(特開昭58−196501
号)、水溶性のゾル−ゲル変換可能な材料を塗布した基
材上に製膜後、温水中でゾル−ゲル変換によりペリクル
膜を分離する方法(特開昭59−182730号)、ベ
ースポリマー上にペリクル膜を形成し、ベースポリマー
のみを溶解する溶媒によりベースポリマーを溶解除去す
る方法(特開昭60−38130号)等である。
々の方法が提案されている。すなわち、製膜した基材を
水中に浸漬し水中で剥離する方法(特開昭58−219
023号、特開昭61−106243号、特開昭59−
206406号等)、離型剤を塗布した基材上にペリク
ル膜を形成し剥離する方法(特開昭58−196501
号)、水溶性のゾル−ゲル変換可能な材料を塗布した基
材上に製膜後、温水中でゾル−ゲル変換によりペリクル
膜を分離する方法(特開昭59−182730号)、ベ
ースポリマー上にペリクル膜を形成し、ベースポリマー
のみを溶解する溶媒によりベースポリマーを溶解除去す
る方法(特開昭60−38130号)等である。
【0009】しかし、水または溶媒を使用する方法で
は、基材上に形成したペリクル膜の周辺から発生した異
物が水または溶媒中に拡散して膜面を汚染したり、膜上
に残った液滴により膜面にシミが残るという問題があ
り、離型剤を使用する方法では膜面に離型剤の一部が膜
上に移行し欠陥になるという問題がある。このためこれ
までニトロセルロース系の膜では清浄な空気中でキズ、
のび、切れ等が発生しないように慎重に剥離する方法が
主として行なわれてきた。空気中でキズ、のび、切れ等
が発生しないように剥離するためには一定速度で応力が
膜の剥離部分に均一にかかるようにする必要があり、可
撓性の枠体をペリクル膜に接着し剥離する方法(特開平
2−84646号)、弾性体が介在した粘着剤層を有す
る柔軟性のある枠体を張り付け剥離する方法(特開平2
−272550号)等である。
は、基材上に形成したペリクル膜の周辺から発生した異
物が水または溶媒中に拡散して膜面を汚染したり、膜上
に残った液滴により膜面にシミが残るという問題があ
り、離型剤を使用する方法では膜面に離型剤の一部が膜
上に移行し欠陥になるという問題がある。このためこれ
までニトロセルロース系の膜では清浄な空気中でキズ、
のび、切れ等が発生しないように慎重に剥離する方法が
主として行なわれてきた。空気中でキズ、のび、切れ等
が発生しないように剥離するためには一定速度で応力が
膜の剥離部分に均一にかかるようにする必要があり、可
撓性の枠体をペリクル膜に接着し剥離する方法(特開平
2−84646号)、弾性体が介在した粘着剤層を有す
る柔軟性のある枠体を張り付け剥離する方法(特開平2
−272550号)等である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところがフッ素樹脂膜
はニトロセルロース系の膜に比べ、強度が低いため空気
中で剥離する方法ではキズ、のび、切れ等が発生する場
合があった。また、剥離の際に帯電しやすく異物が付着
しやすい問題も生じていた。さらに、表面に膜樹脂が残
ったり、帯電による異物の付着があるため基材を再使用
するには洗浄、研磨等により表面を清浄する必要があっ
た。
はニトロセルロース系の膜に比べ、強度が低いため空気
中で剥離する方法ではキズ、のび、切れ等が発生する場
合があった。また、剥離の際に帯電しやすく異物が付着
しやすい問題も生じていた。さらに、表面に膜樹脂が残
ったり、帯電による異物の付着があるため基材を再使用
するには洗浄、研磨等により表面を清浄する必要があっ
た。
【0011】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、空気中で剥離する際にキズ、の
び、切れ等の発生なく、帯電による異物の付着がないフ
ッ素樹脂薄膜が得られ、さらに洗浄、研磨等の処理なし
に基材の再使用が可能なフッ素樹脂薄膜の製造方法を提
供することを目的とする。
であり、その目的は、空気中で剥離する際にキズ、の
び、切れ等の発生なく、帯電による異物の付着がないフ
ッ素樹脂薄膜が得られ、さらに洗浄、研磨等の処理なし
に基材の再使用が可能なフッ素樹脂薄膜の製造方法を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記した課
題を解決するため、種々の検討を行なった。その結果、
表面が親水性の基材を高湿度下で保存し表面に水分を吸
着させた基材を使用することにより剥離抵抗が減少し、
膜の帯電が少なくキズ、のび、切れ、異物等の欠陥のな
いフッ素樹脂薄膜が得られ、さらに洗浄、研磨等の処理
なく使用後の基材を再使用できることを見出し、本発明
を完成するに至ったものである。すなわち、本発明は、
40〜95%の湿度下で保存したガラス基材上にフッ素
樹脂薄膜を形成し、乾燥後、再び40〜95%の湿度下
で保存した後、剥離することを特徴とするフッ素樹脂薄
膜の製造方法である。
題を解決するため、種々の検討を行なった。その結果、
表面が親水性の基材を高湿度下で保存し表面に水分を吸
着させた基材を使用することにより剥離抵抗が減少し、
膜の帯電が少なくキズ、のび、切れ、異物等の欠陥のな
いフッ素樹脂薄膜が得られ、さらに洗浄、研磨等の処理
なく使用後の基材を再使用できることを見出し、本発明
を完成するに至ったものである。すなわち、本発明は、
40〜95%の湿度下で保存したガラス基材上にフッ素
樹脂薄膜を形成し、乾燥後、再び40〜95%の湿度下
で保存した後、剥離することを特徴とするフッ素樹脂薄
膜の製造方法である。
【0013】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
る。
【0014】ガラス基材はフッ素樹脂薄膜を製膜する前
に高湿度下で保存し、表面に水分を吸着させる必要があ
る。高湿度下で保存し表面に水分を吸着させた基材を使
用することにより剥離抵抗が減少し、膜の帯電が少なく
キズ、のび、切れ、異物等の欠陥がなくなるのである。
この際、保存湿度は40〜95%が好ましく、保存時間
が短縮できることと、剥離抵抗がより減少できることか
ら、60〜95%の範囲がさらに好ましい。保存湿度が
40%未満では基材表面に吸着する水分量が少なく剥離
の際にフッ素樹脂薄膜にキズ、のび、切れ等が発生しや
すく、95%を越えると結露により基材上に水滴がつき
シミになることがあり好ましくない。
に高湿度下で保存し、表面に水分を吸着させる必要があ
る。高湿度下で保存し表面に水分を吸着させた基材を使
用することにより剥離抵抗が減少し、膜の帯電が少なく
キズ、のび、切れ、異物等の欠陥がなくなるのである。
この際、保存湿度は40〜95%が好ましく、保存時間
が短縮できることと、剥離抵抗がより減少できることか
ら、60〜95%の範囲がさらに好ましい。保存湿度が
40%未満では基材表面に吸着する水分量が少なく剥離
の際にフッ素樹脂薄膜にキズ、のび、切れ等が発生しや
すく、95%を越えると結露により基材上に水滴がつき
シミになることがあり好ましくない。
【0015】ここに、保存湿度と保存時間との関係とし
ては、湿度が80〜95%の場合は1時間以上の保存が
好ましく、湿度が60〜80%の場合は12時間以上の
保存が好ましい。また、湿度が40〜60%の場合は、
水分が吸着する速度が遅くなるため、効果的な吸着水分
量を得るために24時間以上の保存が必要となる。
ては、湿度が80〜95%の場合は1時間以上の保存が
好ましく、湿度が60〜80%の場合は12時間以上の
保存が好ましい。また、湿度が40〜60%の場合は、
水分が吸着する速度が遅くなるため、効果的な吸着水分
量を得るために24時間以上の保存が必要となる。
【0016】フッ素樹脂薄膜の基材上への形成方法は
0.5〜10μmの膜厚が得られ、膜厚のばらつきが2
%以内で形成できる方法であれば特に限定するものでは
ないが、膜厚のばらつきが少ない均一な膜が得られると
いう点でスピンコーティング法が最も適している。スピ
ンコーティング法では溶媒に溶解した樹脂を平滑な基材
上に塗布することにより形成するため、フッ素樹脂は溶
媒に可溶であることが必要である。また、ペリクル膜と
して使用するためには10μmの膜厚で240nm以上
の紫外線を90%以上透過するものであることが好まし
い。このようなフッ素樹脂としては、例えば、主鎖に環
状パーフルオロアルキルエーテル構造を有するフッ素樹
脂等があげられる。主鎖に環状パーフルオロアルキルエ
ーテル構造を有するフッ素樹脂としては、「サイトップ
(商標)、旭硝子社製」、「テフロン(商標)AF、デ
ュポン社製」等を例示することができる。溶媒としては
フッ素樹脂を溶解するものであれば特に限定するもので
はないが、主鎖に環状パーフルオロアルキルエーテル構
造を有するフッ素樹脂の場合、例えば、パーフルオロヘ
プタン、パーフルオロオクタン、パーフルオロベンゼ
ン、パーフルオロトルエン、パーフルオロ(2−ブチル
テトラヒドロフラン)、パーフルオロトリブチルアミン
等が使用できる。また、これらの溶媒を含有するパーフ
ルオロ溶媒「フロリナート(商標)、3M社製」、「ア
フルード(商標)、旭硝子社製」等も使用できる。
0.5〜10μmの膜厚が得られ、膜厚のばらつきが2
%以内で形成できる方法であれば特に限定するものでは
ないが、膜厚のばらつきが少ない均一な膜が得られると
いう点でスピンコーティング法が最も適している。スピ
ンコーティング法では溶媒に溶解した樹脂を平滑な基材
上に塗布することにより形成するため、フッ素樹脂は溶
媒に可溶であることが必要である。また、ペリクル膜と
して使用するためには10μmの膜厚で240nm以上
の紫外線を90%以上透過するものであることが好まし
い。このようなフッ素樹脂としては、例えば、主鎖に環
状パーフルオロアルキルエーテル構造を有するフッ素樹
脂等があげられる。主鎖に環状パーフルオロアルキルエ
ーテル構造を有するフッ素樹脂としては、「サイトップ
(商標)、旭硝子社製」、「テフロン(商標)AF、デ
ュポン社製」等を例示することができる。溶媒としては
フッ素樹脂を溶解するものであれば特に限定するもので
はないが、主鎖に環状パーフルオロアルキルエーテル構
造を有するフッ素樹脂の場合、例えば、パーフルオロヘ
プタン、パーフルオロオクタン、パーフルオロベンゼ
ン、パーフルオロトルエン、パーフルオロ(2−ブチル
テトラヒドロフラン)、パーフルオロトリブチルアミン
等が使用できる。また、これらの溶媒を含有するパーフ
ルオロ溶媒「フロリナート(商標)、3M社製」、「ア
フルード(商標)、旭硝子社製」等も使用できる。
【0017】本発明において使用されるガラス基材は、
アルカリ成分を含まないガラス基材であることが好まし
い。アルカリ成分を含むガラス基材を使用した場合、高
湿度下保存時にアルカリ成分が基材表面に溶出し、剥離
したフッ素樹脂薄膜表面にくもりを生じることがあるか
らである。アルカリ成分を含まないガラス基材として
は、例えば、無アルカリガラス、合成石英等があげられ
る。
アルカリ成分を含まないガラス基材であることが好まし
い。アルカリ成分を含むガラス基材を使用した場合、高
湿度下保存時にアルカリ成分が基材表面に溶出し、剥離
したフッ素樹脂薄膜表面にくもりを生じることがあるか
らである。アルカリ成分を含まないガラス基材として
は、例えば、無アルカリガラス、合成石英等があげられ
る。
【0018】基材上に塗布したフッ素樹脂は剥離前に溶
媒を除去することが必要である。溶媒の除去は加熱乾
燥、真空乾燥、赤外線照射による乾燥等により行なうこ
とができるが、溶媒を完全に除去するためにはフッ素樹
脂のガラス転移温度以上で加熱乾燥することが好まし
い。この場合に、特に100℃以上で加熱乾燥すると、
ガラス基材表面の加水分解が併せて発生し、基材表面の
親水性が向上するため、水分がより吸着しやすくなり、
フッ素樹脂薄膜の剥離性が向上するためより好ましい。
媒を除去することが必要である。溶媒の除去は加熱乾
燥、真空乾燥、赤外線照射による乾燥等により行なうこ
とができるが、溶媒を完全に除去するためにはフッ素樹
脂のガラス転移温度以上で加熱乾燥することが好まし
い。この場合に、特に100℃以上で加熱乾燥すると、
ガラス基材表面の加水分解が併せて発生し、基材表面の
親水性が向上するため、水分がより吸着しやすくなり、
フッ素樹脂薄膜の剥離性が向上するためより好ましい。
【0019】乾燥後の基材は乾燥時に基材表面の水分が
除去されるため、再び40〜95%の湿度下で保存する
必要がある。この場合の保存湿度と保存時間との関係
は、前記したフッ素樹脂薄膜を製膜する前の基材の保存
条件と同様である。この際、フッ素樹脂薄膜を製膜する
前後の基材の保存条件は、前記した範囲を満たすもので
あれば、互いに同じであっても異なっていてもかまわな
い。
除去されるため、再び40〜95%の湿度下で保存する
必要がある。この場合の保存湿度と保存時間との関係
は、前記したフッ素樹脂薄膜を製膜する前の基材の保存
条件と同様である。この際、フッ素樹脂薄膜を製膜する
前後の基材の保存条件は、前記した範囲を満たすもので
あれば、互いに同じであっても異なっていてもかまわな
い。
【0020】基材上に形成したフッ素樹脂薄膜の剥離は
接着剤または粘着剤により金属、樹脂等の枠体を張り付
け、張り付けた枠体を一端より持ち上げることにより容
易に行なうことができる。
接着剤または粘着剤により金属、樹脂等の枠体を張り付
け、張り付けた枠体を一端より持ち上げることにより容
易に行なうことができる。
【0021】本発明において使用したガラス基材はフッ
素樹脂薄膜の剥離後、再び高湿度下に保存することによ
り繰り返し使用することができる。製膜後乾燥を100
℃以上の加熱乾燥で行なった場合、使用するごとにガラ
ス表面の親水性が上がるためフッ素樹脂の剥離性は使用
回数が増えるにしたがって向上する。
素樹脂薄膜の剥離後、再び高湿度下に保存することによ
り繰り返し使用することができる。製膜後乾燥を100
℃以上の加熱乾燥で行なった場合、使用するごとにガラ
ス表面の親水性が上がるためフッ素樹脂の剥離性は使用
回数が増えるにしたがって向上する。
【0022】本発明のフッ素樹脂薄膜の製造方法はペリ
クル膜の製造に限定されず、他の用途に使用されるフッ
素樹脂膜の製造に使用することもできる。
クル膜の製造に限定されず、他の用途に使用されるフッ
素樹脂膜の製造に使用することもできる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるもの
ではない。
明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるもの
ではない。
【0024】実施例1 フッ素樹脂「テフロン(商標)AF1600、デュポン
社製」をパーフルオロ溶剤「フロリナート(商標)FC
−40、3M社製」に溶解し、5重量%溶液を調製し
た。この溶液を湿度90%の恒湿槽内に2時間保存した
無アルカリガラス基材(直径175mm,厚さ3mm)
上に滴下し、2000rpmで30秒回転させ、厚さ
1.7μmの薄膜を形成した。この基材を180℃のク
リーンオーブン中で2時間乾燥した後、湿度90%の恒
湿槽内に2時間保存した。この後、薄膜上に紫外線硬化
型接着剤(3052C、スリーボンド社製)を塗布した
アルミニウム製角型ペリクル支持枠(107mm角、高
さ6.04mm、厚さ2.5mm)をのせ裏面から紫外
線を照射して接着剤を硬化させた。支持枠外側の薄膜を
切断後、支持枠を基材から持ち上げたところ、薄膜は抵
抗なく剥離し、キズ、のび、切れ、異物等の欠陥がなく
張りも良好なペリクルが得られた。
社製」をパーフルオロ溶剤「フロリナート(商標)FC
−40、3M社製」に溶解し、5重量%溶液を調製し
た。この溶液を湿度90%の恒湿槽内に2時間保存した
無アルカリガラス基材(直径175mm,厚さ3mm)
上に滴下し、2000rpmで30秒回転させ、厚さ
1.7μmの薄膜を形成した。この基材を180℃のク
リーンオーブン中で2時間乾燥した後、湿度90%の恒
湿槽内に2時間保存した。この後、薄膜上に紫外線硬化
型接着剤(3052C、スリーボンド社製)を塗布した
アルミニウム製角型ペリクル支持枠(107mm角、高
さ6.04mm、厚さ2.5mm)をのせ裏面から紫外
線を照射して接着剤を硬化させた。支持枠外側の薄膜を
切断後、支持枠を基材から持ち上げたところ、薄膜は抵
抗なく剥離し、キズ、のび、切れ、異物等の欠陥がなく
張りも良好なペリクルが得られた。
【0025】実施例2 湿度80%の恒湿槽内に18時間保存した合成石英基材
上に、実施例1と同様の方法によりフッ素樹脂「テフロ
ン(商標)AF1600、デュポン社製」を製膜、乾燥
した。この基材を湿度80%の恒湿槽内に18時間保存
後、実施例1と同様の方法によりフッ素樹脂薄膜上にア
ルミニウム製角型ペリクル支持枠を接着し、支持枠外側
の薄膜を切断後、支持枠を基材から持ち上げて、薄膜を
剥離させた。得られたフッ素樹脂薄膜はキズ、のび、切
れ、異物等の欠陥がなく張りも良好であった。
上に、実施例1と同様の方法によりフッ素樹脂「テフロ
ン(商標)AF1600、デュポン社製」を製膜、乾燥
した。この基材を湿度80%の恒湿槽内に18時間保存
後、実施例1と同様の方法によりフッ素樹脂薄膜上にア
ルミニウム製角型ペリクル支持枠を接着し、支持枠外側
の薄膜を切断後、支持枠を基材から持ち上げて、薄膜を
剥離させた。得られたフッ素樹脂薄膜はキズ、のび、切
れ、異物等の欠陥がなく張りも良好であった。
【0026】実施例3 湿度50%の恒湿槽内に42時間保存した合成石英基材
(直径175mm,厚さ3mm)上にフッ素樹脂「サイ
トップ(商標)、旭硝子社製」の9重量%溶液(サイト
ップ専用パーフルオロ溶媒溶液)を滴下し、1600r
pmで30秒回転させ、厚さ2.4μmの薄膜を形成し
た。この基材を150℃のホットプレート上で15分間
乾燥した後、湿度50%の恒湿槽内に42時間保存し
た。この後、薄膜上に両面接着テープ(日東電工社製、
No.571)を貼付けたポリアセタール樹脂製丸型枠
(内径160mm、外径200mm、厚さ2mm)を圧
着した。枠の一端を基材から持ち上げたところ薄膜は抵
抗なく剥離し、枠上に移し取られた。得られたフッ素樹
脂薄膜にはキズ、のび、切れ、異物等の欠陥がなく張り
も良好であった。
(直径175mm,厚さ3mm)上にフッ素樹脂「サイ
トップ(商標)、旭硝子社製」の9重量%溶液(サイト
ップ専用パーフルオロ溶媒溶液)を滴下し、1600r
pmで30秒回転させ、厚さ2.4μmの薄膜を形成し
た。この基材を150℃のホットプレート上で15分間
乾燥した後、湿度50%の恒湿槽内に42時間保存し
た。この後、薄膜上に両面接着テープ(日東電工社製、
No.571)を貼付けたポリアセタール樹脂製丸型枠
(内径160mm、外径200mm、厚さ2mm)を圧
着した。枠の一端を基材から持ち上げたところ薄膜は抵
抗なく剥離し、枠上に移し取られた。得られたフッ素樹
脂薄膜にはキズ、のび、切れ、異物等の欠陥がなく張り
も良好であった。
【0027】実施例4 実施例3で使用した使用済みの合成石英基材を、洗浄、
研磨等の処理なしにそのままの状態で湿度50%の恒湿
槽内に42時間保存した。この基材上に実施例3と同様
の方法によりフッ素樹脂「サイトップ(商標)、旭硝子
社製」を製膜、乾燥した。この基材を湿度80%の恒湿
槽内に18時間保存後、実施例3と同様の方法によりポ
リアセタール樹脂製丸形枠を圧着し薄膜を剥離した。こ
の剥離後の基材を使用し、同様の操作を繰り返し9回行
ない、1枚の基材からフッ素樹脂薄膜を合計10枚製造
した。得られた10枚のフッ素樹脂薄膜はいずれもキ
ズ、のび、切れ、異物等の欠陥がなく張りも良好であっ
た。
研磨等の処理なしにそのままの状態で湿度50%の恒湿
槽内に42時間保存した。この基材上に実施例3と同様
の方法によりフッ素樹脂「サイトップ(商標)、旭硝子
社製」を製膜、乾燥した。この基材を湿度80%の恒湿
槽内に18時間保存後、実施例3と同様の方法によりポ
リアセタール樹脂製丸形枠を圧着し薄膜を剥離した。こ
の剥離後の基材を使用し、同様の操作を繰り返し9回行
ない、1枚の基材からフッ素樹脂薄膜を合計10枚製造
した。得られた10枚のフッ素樹脂薄膜はいずれもキ
ズ、のび、切れ、異物等の欠陥がなく張りも良好であっ
た。
【0028】比較例1 湿度30%の室内に保存した無アルカリガラス基材上に
実施例1と同様の方法によりフッ素樹脂の薄膜を形成し
た。180℃のクリーンオーブン中で2時間乾燥後、湿
度90%の恒湿槽内に2時間保存した。その後、実施例
1と同様の方法によりアルミニウム製角型ペリクル支持
枠を接着し、フッ素樹脂薄膜を剥離した。剥離抵抗が大
きく、得られたペリクルの膜上には多数ののびとキズが
みられた。
実施例1と同様の方法によりフッ素樹脂の薄膜を形成し
た。180℃のクリーンオーブン中で2時間乾燥後、湿
度90%の恒湿槽内に2時間保存した。その後、実施例
1と同様の方法によりアルミニウム製角型ペリクル支持
枠を接着し、フッ素樹脂薄膜を剥離した。剥離抵抗が大
きく、得られたペリクルの膜上には多数ののびとキズが
みられた。
【0029】比較例2 湿度90%の恒湿槽内に2時間保存した合成石英基材上
に実施例3と同様の方法によりフッ素樹脂の薄膜を形成
した。180℃のクリーンオーブン中で2時間乾燥後、
湿度30%の室内で放冷し、実施例3と同様の方法によ
りポリアセタール樹脂製丸形枠を圧着した。圧着した枠
を持ち上げ剥離しようとしたところ基材と薄膜の密着性
が高く、膜がのびた。
に実施例3と同様の方法によりフッ素樹脂の薄膜を形成
した。180℃のクリーンオーブン中で2時間乾燥後、
湿度30%の室内で放冷し、実施例3と同様の方法によ
りポリアセタール樹脂製丸形枠を圧着した。圧着した枠
を持ち上げ剥離しようとしたところ基材と薄膜の密着性
が高く、膜がのびた。
【0030】参考例 湿度85%の恒湿槽内に3時間保存した合成石英基材上
に実施例3と同様の方法によりフッ素樹脂の薄膜を形成
した。150℃のホットプレート上で15分間乾燥後、
湿度50%の室内で5分間放冷し、その後、直ちに実施
例3と同様の方法によりフッ素樹脂薄膜を剥離した。剥
離抵抗が大きく、得られたペリクルの膜上には多数のの
びとキズがみられた。
に実施例3と同様の方法によりフッ素樹脂の薄膜を形成
した。150℃のホットプレート上で15分間乾燥後、
湿度50%の室内で5分間放冷し、その後、直ちに実施
例3と同様の方法によりフッ素樹脂薄膜を剥離した。剥
離抵抗が大きく、得られたペリクルの膜上には多数のの
びとキズがみられた。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
方法によれば、基材上に形成した薄膜を剥離する際に抵
抗、帯電が少なく剥離できるため、キズ、のび、切れ、
異物等の欠陥のない高品質なフッ素樹脂薄膜、特に、ペ
リクル用フッ素樹脂薄膜が歩留まり良く得られるという
効果を有するものである。さらに製膜後の乾燥を100
℃以上で行なうことにより基材表面の親水性が向上し、
基材を繰り返し使用することができ、ペリクルのコスト
低減に効果を有する。
方法によれば、基材上に形成した薄膜を剥離する際に抵
抗、帯電が少なく剥離できるため、キズ、のび、切れ、
異物等の欠陥のない高品質なフッ素樹脂薄膜、特に、ペ
リクル用フッ素樹脂薄膜が歩留まり良く得られるという
効果を有するものである。さらに製膜後の乾燥を100
℃以上で行なうことにより基材表面の親水性が向上し、
基材を繰り返し使用することができ、ペリクルのコスト
低減に効果を有する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00
Claims (4)
- 【請求項1】 40〜95%の湿度下で保存したガラス
基材上にフッ素樹脂薄膜を形成し、乾燥後、再び40〜
95%の湿度下で保存した後、剥離することを特徴とす
るフッ素樹脂薄膜の製造方法。 - 【請求項2】 フッ素樹脂が環状パーフルオロアルキル
エーテル構造を主鎖に含むフッ素樹脂であることを特徴
とする請求項1に記載のフッ素樹脂薄膜の製造方法。 - 【請求項3】 ガラス基材がアルカリ成分を含まないこ
とを特徴とする請求項1に記載のフッ素樹脂薄膜の製造
方法。 - 【請求項4】 基材上に形成したフッ素樹脂薄膜の乾燥
が100℃以上の加熱乾燥であることを特徴とする請求
項1に記載のフッ素樹脂薄膜の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22101693A JPH0768576A (ja) | 1993-09-06 | 1993-09-06 | フッ素樹脂薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22101693A JPH0768576A (ja) | 1993-09-06 | 1993-09-06 | フッ素樹脂薄膜の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0768576A true JPH0768576A (ja) | 1995-03-14 |
Family
ID=16760166
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22101693A Pending JPH0768576A (ja) | 1993-09-06 | 1993-09-06 | フッ素樹脂薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0768576A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6342292B1 (en) | 1997-12-16 | 2002-01-29 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Organic thin film and process for producing the same |
| JP2020166063A (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-08 | 三井化学株式会社 | ペリクルの製造方法 |
-
1993
- 1993-09-06 JP JP22101693A patent/JPH0768576A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6342292B1 (en) | 1997-12-16 | 2002-01-29 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Organic thin film and process for producing the same |
| US6797207B2 (en) | 1997-12-16 | 2004-09-28 | Asahi Kasei Emd Corporation | Process for producing organic thin film |
| JP2020166063A (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-08 | 三井化学株式会社 | ペリクルの製造方法 |
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