JPH0770973A - 塗被紙の表面仕上げ方法 - Google Patents

塗被紙の表面仕上げ方法

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JPH0770973A
JPH0770973A JP21659693A JP21659693A JPH0770973A JP H0770973 A JPH0770973 A JP H0770973A JP 21659693 A JP21659693 A JP 21659693A JP 21659693 A JP21659693 A JP 21659693A JP H0770973 A JPH0770973 A JP H0770973A
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JP
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roll
coated paper
metal roll
paper
coating
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JP21659693A
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English (en)
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Takashi Ibayashi
尚 伊林
Hiroyuki Yoshino
博幸 吉野
Yoshihisa Matsumoto
佳久 松本
Yasuyuki Matsushita
泰之 松下
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】100℃以上の加熱高温カレンダーで表面仕上
げを行い、光沢度と平滑性に優れると同時に紙腰および
剛度がある塗被紙を、効率良く生産する塗被紙の表面仕
上げ方法を提供する。 【構成】塗液を原紙に塗被乾燥後、100℃以上に加熱
された金属ロールと弾性ロールを組み合わせた高温カレ
ンダーに通紙するにあたり、金属ロール加工用の原ロー
ルの表面粗さRMAX (JIS B 0651)を0.5〜8.0μ
mにして表面の凹部にテフロン樹脂を充填し、加工後の
金属ロールの凸部の頂点にテフロン樹脂皮膜を残さない
ように表面研磨し、表面粗さRMAX を4.0μm以下に
した金属ロールを用いる塗被紙の表面仕上げ方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗被紙の表面仕上げ方法
に関し、特に100℃以上の加熱高温カレンダーで表面
仕上げを行い、光沢度と平滑性に優れると同時に紙腰お
よび剛度がある塗被紙を、効率良く生産する塗被紙の表
面仕上げ方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷物、成形物、装飾物、包装
物、展示物等のビジュアル化、カラー化、高級化に伴
い、塗被紙の高光沢性、高平滑性および高級感を伴う紙
腰、剛度の向上等の要望が高まっている。また、印刷技
術の進歩に伴う高速化にも、適した印刷適性と同時に紙
厚さの嵩高い紙腰の強い塗被紙が要望されている。
【0003】高光沢、および高平滑な印刷用塗被紙の製
造工程に関しては各種の提案があり、例えばブレードコ
ーターによる多層コーティング法(特公昭49-21252) 、
特定の材料と高温カレンダー仕上げによる高光沢、高平
滑化方法(特公昭53−7964、特開昭54−125712、56−68
188 、56−96992 、56−107098号)等が提案されてい
る。
【0004】一般的に、紙や板紙を原紙とする塗被紙
は、顔料や接着剤、あいは高分子材料を主成分とする塗
液を原紙に塗被し、スーパーキャレンダーや各種のキャ
レンダーに通紙して高光沢や高平滑性を付与する表面仕
上げ方法によって製造されている。また、可塑状態にあ
る塗被層を加熱鏡面ドラムに圧接して仕上げるキャスト
コーティング方法等が知られている。
【0005】特殊な塗被表面仕上げを行うキャストコー
ティング方法は高品質の塗被紙が得られるが、両面性や
生産性に難点がある。
【0006】生産性に優れたスーパーキャレンダーによ
る表面仕上げ方法は、通常は金属ロール表面温度が60
〜70℃、線圧150〜500kg/cmの範囲の多段
ニップで使用される。しかし、スーパーキャレンダーの
場合は、高光沢や高平滑性を付与しようとすると、通紙
速度を低下するか、あるいは線圧を増加することによっ
て、塗被紙密度を高くさせるしか方法はなく、紙厚さが
薄くなり密度が高くなりすぎて紙腰が低下して塗被紙の
高級感が損なわれる。
【0007】一方、加熱高温カレンダーの場合、通常は
金属ロール表面温度が100〜300℃、線圧100〜
400kg/cmの範囲の1〜6ニップで使用され、熱
の効果によって塗被層表面が軟化し、少ニップ数でも高
光沢塗被紙が得られる。また、少ニップ数であることか
ら塗被紙の密度変化を最小限に止めることが可能とな
り、従来のスーパーカレンダー表面仕上げ方法では困難
であった嵩高で高光沢な塗被紙を得ることがある程度可
能である。
【0008】しかし、ロール温度が高温になるに従っ
て、上記のような品質向上効果が得られる反面、塗被層
中の熱可塑性物質が加熱された高温の金属ロール表面に
付着、堆積して金属ロール表面の平滑性を低下させ、塗
工紙品質を維持することができなくなる。
【0009】このように、特に、両面塗被紙の表面仕上
げ方法において塗被面の高光沢、高平滑性、さらには嵩
高で紙腰剛度に優れ、しかも高生産性の塗被紙の表面仕
上げ方法についての提案は、いまだに満足されていない
のが現状である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、100℃以
上の加熱高温カレンダーによって塗被紙の表面を仕上げ
る方法において、上記のような欠点を改良する方法を提
供する。即ち、本発明者等は塗被紙の加熱高温キャレン
ダー表面仕上げ方法で、従来の方法では相反する品質特
性と操業性を、同時に可能にする方法について鋭意研究
を重ねた結果、金属ロールの表面粗度と離型処理方法を
特定することによって、ロール汚れ等の操業トラブルを
発生することなく、効率的に塗被面の高光沢化、高平滑
化し、同時に嵩高で高剛度を有する塗被紙を高生産性で
得る方法を見出し、ついに本発明を完成するに至った。
【0011】
【問題を解決するための手段】本発明は、塗液を原紙に
塗被乾燥後、100℃以上に加熱された金属ロールと弾
性ロールを組み合わせた高温カレンダーに通紙する塗被
紙の表面仕上げ方法において、金属ロール加工用の原ロ
ールの表面粗さRMAX (JIS B 0651)を0.5〜8.0
μmにして表面の凹部にテフロン樹脂を充填し、加工後
の金属ロールの凸部の頂点にテフロン樹脂皮膜を残さな
いように表面研磨して表面粗さRMAX を4.0μm以下
にした金属ロールを用いることを特徴とする塗被紙の表
面仕上げ方法である。
【0012】
【作用】本発明の方法を、一例として両面高光沢塗被紙
の製造方法に適用する場合でさらに詳細に説明する。塗
被紙の製造方法において、塗被層を形成するために用い
られる塗液として、水性塗液が用いられるが、この水性
塗液は従来の塗被紙用塗液と同様に顔料および接着剤あ
るいは高分子材料を主成分とするものである。
【0013】顔料としては、例えばクレー、カオリン、
水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン、
硫酸バリウム、酸化亜鉛、サチンホワイト、硫酸カルシ
ウム、タルク、プラスチックピグメント等の通常の塗被
紙用顔料の一種以上が適宜選択して使用される。
【0014】接着剤としては、例えばカゼイン、大豆蛋
白、合成蛋白等の蛋白質類;スチレン・ブタジエン共重
合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の
共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル酸エステル及
び/又はメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等
のアクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル
共重合体等のビニル系重合体ラテックス、或いはこれら
の各種重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含
有単量体で変性したアルカリ溶解性或いはアルカリ非溶
解性の重合体ラテックス;ポリビニルアルコール、オレ
フィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂等の合成樹
脂系接着剤;陽性澱粉、酸化澱粉等の澱粉類;カルボキ
シメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の
セルロース誘導体等の通常の塗被紙等接着剤の一種以上
が適宜選択して使用される。
【0015】なお、一般に接着剤は顔料100重量部に
対して5〜50重量部、より好ましくは10〜30重量
部程度の範囲で配合される、また、塗液中には必要に応
じて消泡剤、着色剤、離型剤、流動性改良剤等の各種助
剤が適宜配合されるが、塗被層の固化を促進する助剤と
して、例えばアミン、アミド、ポリアクリルアミン等
や、亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、
バリウム等の多価金属の塩を顔料100重量部に対して
0.1〜10重量部程度添加してもよい。
【0016】塗液は一般の塗被紙の製造に用いられるコ
ーター装置、例えばブレードコーター、エアーナイフコ
ーター、リバースロールコーター、バーコーター、カー
テンコーター、ダイスロットコーター、グラビアコータ
ー、チャンプレックスコーター、サイズプレスコーター
等を設けたオンマシンあるいはオフマシンによって、単
層または複層に塗被される。
【0017】その際の塗液の固形分濃度は、一般に40
〜75重量%程度であるが、操業性を考慮すると45〜
70%の範囲が好ましい。なお、原紙としては一般の印
刷用塗被紙に用いられる米坪30〜400g/m2 程度
のペーパーベースやボードベースの原紙が用いられる
が、抄紙方法については特に限定されず、酸性抄紙、ア
ルカリ抄紙いずれであってもよく、勿論、高歩留パルプ
を含む中質原紙も使用できる。また、サイズプレス、ビ
ルブレード等で予備塗工した原紙も使用可能である。
【0018】原紙への塗液の塗被量は、一般に乾燥重量
で片面当たり3〜50g/m2 程度であるが、塗被紙の
白紙品質や印刷適性等を考慮すると3〜25g/m2
度の範囲で調節するのが望ましい。
【0019】また、湿潤塗被層を乾燥する方法として
は、従来から知られている、蒸気加熱、熱風加熱、ガス
ヒーター加熱、電気ヒーター加熱、赤外線ヒーター加
熱、高周波加熱、レーザー加熱、電子線加熱等の各種方
法が適宜採用できる。
【0020】表面仕上げ方法は塗被乾燥後、金属ロール
表面が100℃以上に加熱された高温カレンダーに通紙
して表面仕上げを行うが、カレンダーとしては、例えば
スーパーカレンダー、グロスカレンダー、ソフトコンパ
クトカレンダー等の各種カレンダーがオンマシンやオフ
マシンの形態で使用される。
【0021】本発明の塗被紙の表面仕上げ方法は、上記
のような各種カレンダーの金属ロールとして、金属ロー
ルに加工する前の原ロールの表面粗さRMAX (JIS
B0651で定義)が0.5〜8.0μm、より好まし
くは0.5〜6.0μmの範囲であり、原ロールのロー
ル表面の凹部にテフロン樹脂が充填され、加工後の金属
ロール表面の凸部がテフロン樹脂皮膜を残さないように
表面粗さRMAX を4.0μm以下、より好ましくは3.
0μm以下に、表面研磨されている金属ロールを使用す
るすることに特徴がある。
【0022】従来、カレンダーを構成する金属ロール表
面の材質としては、チルド鋼を表面研磨したものや、ロ
ール表面にクロムメッキしたもの等が一般に使用される
が、特に、加熱高温カレンダー仕上げによって高光沢、
高平滑性を付与する場合は、金属ロールの表面の粗さや
離型性が品質および操業性を左右する。
【0023】塗被層は、金属ロールと弾性ロールを組合
せた複数のニップを通過する際、100℃以上の高温に
熱せられた金属ロールからの熱伝達により塗被層の可塑
化が徐々に進行していき、同時に塗被層の金属ロール表
面への密着性が増大し、従来のスーパーカレンダーより
も少ないニップ数でも光沢度、平滑度等の品質に優れた
塗被紙を得ることが可能となる。
【0024】即ち、少ニップ数の加熱高温カレンダー通
紙による品質付与は、塗被層と金属ロール表面の密着性
に大きく依存しており、金属ロール表面の粗さと離型性
は品質レベルとその維持に重要な因子である。
【0025】このため、高温に熱せられた金属ロールと
の接触によって可塑化した塗被層表面は、金属ロール表
面の粗さの状態を受けやすく、特に少ニップ数によって
多段スーパーに近い平滑性を得ようとする場合、金属ロ
ール表面の粗さはできる限り平滑にすることが重要で、
金属ロールの表面粗さRMAX を4.0μm以下、より好
ましくは3.0μm以下に表面研磨する。
【0026】また、金属ロール用の材質としては、チル
ド鋼や、表面にクロムメッキ処理をしたものが一般に用
いられるが、加熱高温カレンダー通紙の場合は金属ロー
ルの表面粗さが品質に与える影響が大きいため、特に、
タングステン、酸化チタン、酸化アルミ、酸化クロム等
の表面セラミック溶射により金属ロール表面の耐熱、耐
圧性を向上させたものが望ましい。
【0027】一方、離型性に関しては、金属ロールの温
度上昇に伴い塗被層の金属ロールへの密着性が増大する
と同時に金属ロール表面にバインダーを主体とする塗被
層成分が付着するロール汚れも増大することになる。ロ
ール汚れは塗被紙品質を低下させてしまうため、装置を
一時停止しロールの清浄作業が必要となる。加熱高温カ
レンダーで塗被紙の表面仕上げを行うには、高効率生産
のために離型性の維持確保が必要である。
【0028】従来、離型性の付与には、ワックス類、脂
肪類、脂肪酸類、石鹸類、界面活性剤類、シリコーン樹
脂類等の離型剤を塗料に配合するか、または、仕上げ用
金属ロールに連続して離型剤を塗布することが提案され
ている。しかし、これらの方法では仕上げ用金属ロール
の表面に次第に離型剤が堆積し過剰の離型剤皮膜を形成
するため塗被紙の光沢が低下してしまう。
【0029】また、従来より熱可塑性の樹脂と、他のバ
インダーを混合して用いて、高光沢塗被紙を製造する試
みは良く知られている。こうした、熱可塑性樹脂を使用
した塗料への離型剤の添加は、加熱高温カレンダーに圧
接して仕上げる工程で不可欠であるが、更に塗被紙表面
強度の保全および離型性の改良のために他のバインダー
を混合して用いることも従来より知られている。
【0030】しかし、いずれの場合も100℃を越える
加熱高温カレンダー通紙では、塗被紙の品質を維持しよ
うとした場合、十分な離型性維持が得られていないのが
現状である。本発明者は、加熱高温カレンダーによる品
質向上効果をなんら阻害することなく、ロール汚れを抑
えることを目的に鋭意検討した結果、本発明に到達した
ものである。
【0031】金属ロール表面を、テフロン樹脂等の表面
エネルギーの低い物質で被覆し離型性を付与する方法が
各種分野で広く利用されている。しかし、カレンダー用
金属ロール表面へ適用した場合は卓越した離型性が得ら
れるものの、表面のテフロン樹脂皮膜層は磨耗に対して
磨耗寿命が比較的短いため傷つき易く、ロール表面粗さ
が低下し、表面の傷がそのまま塗被紙へ転写され塗被紙
品質を損なってしまったり、耐圧強度が低いため荷重が
かかると変形(コールドフロー)を起こしやすいなどの
問題があった。
【0032】そこで、本発明者等は金属ロール表面粗さ
を前記したように特定し、その凹部に選択的にテフロン
樹脂を充填し、金属ロール表面の平滑性に影響を与える
ことなく、離型性を付与することを試みた。
【0033】外観を一見したところでは鏡面に見えるよ
うに仕上げされた金属ロール表面も、ミクロ的には研磨
痕や研磨残等の細かな凹凸が無数に存在しており、ロー
ル表面の軸方向断面として観察すると山谷が連続したよ
うな形状を示している。
【0034】そこで、テフロン樹脂加工用の原ロールの
表面を表面粗さRMAX 0.5〜8.0μmの範囲の凹凸
にして、その凹部に約0.2μm 程度のテフロン樹脂粒
子の分散液をコーテイング塗布して充填し、その後、表
面凸部にテフロン樹脂被膜層が形成されないように表面
研磨加工すれば、前記のロール表面の山谷形状の谷部
分、即ち凹部にのみテフロン樹脂が充填され、金属ロー
ル表面は金属部分の頂点とテフロン樹脂が充填された部
分が不規則に分布した形状を示し、谷の凹部はテフロン
樹脂で、山の凸部の頂点付近は実質膜厚ゼロのテフロン
樹脂加工表面が得られる。
【0035】このように、従来のテフロン樹脂皮膜で被
覆する方法とは異なり、ロール表面凸部の頂点付近には
テフロン樹脂皮膜層が存在しないため、テフロン樹脂の
傷つきや圧力下での変形コールドフローなどの問題が解
消され、塗被紙品質の低下を招くことなく、分布するテ
フロン樹脂による離型性によって、高温カレンダー条件
における品質向上と操業性の両方の維持が可能となるの
である。
【0036】なお、金属ロール表面のテフロン樹脂と金
属部分の割合は原ロールの表面粗さに依存することにな
り、原ロールの表面粗さRMAX が大きくなると山と山の
間隔が広がるため、テフロン樹脂の充填量もそれにつれ
て増加し離型性が向上するが、RMAX が8.0μmを越
えて粗大すぎるとロールの表面にテフロン樹脂被膜層を
有する場合と同様に離型性と品質維持のバランスが損な
われるようになる。また、これとは逆にRMAX が0.5
μm未満に微細すぎて表面の平滑性が良すぎても、谷部
分への充填量が減少し品質影響には問題ないが、肝心の
離型性の発現が損なわれることになる。そのため、品質
維持と離型性をバランス良く発現させるには、テフロン
樹脂コーティングする前の金属ロール用原ロールの表面
粗さRMA X が0.5〜8.0μm、より好ましくは0.
5〜6.0μmの範囲にあることが重要である。なお、
加工した金属ロールの表面粗さは先に説明したとおり、
できる限り平滑に研磨することが重要で、少なくとも表
面粗さ4.0μm以下に研磨する。
【0037】テフロン樹脂の材質としては、ポリテトラ
フルオロエチレンに代表される、低摩擦係数、耐熱性等
の特徴を有するフッソ樹脂系のもので、金属ロール表面
粗さの凹部に充填しうるものであればよく、市販品とし
ては、例えばエスピー工業社製の商品名スーパーコート
がある。
【0038】カレンダーに金属ロールと組合わせて使用
する弾性ロールの材質としては、従来から塗被紙用のカ
レンダーで用いられている、例えばコットン、フィルマ
ットコットン、ホワイトコットン、ウールンペーパー、
アスベスト等も使用可能であるが、これら天然繊維を主
素材とする弾性ロールは、高温耐久性に劣っており、表
面粗さの低下傾向も早いため、例えばウレタン、ポリア
ミド、エポキシ、イソシアネート、シリコン、フッ化ビ
ニリデン、フェノール等の樹脂を一層あるいは多層にし
てロールとした弾性ロールや、ナイロン、テトロン、ア
ラミド等の合成繊維を50%以上含んで成型された弾性
ロール等(以下総称して樹脂ロールと呼ぶ)が好まし
く、特に耐熱性の強いアラミド、エポキシ、ポリアミド
等の樹脂ロールがより好ましく用いられる。また、樹脂
ロールには離型剤を配合したものも使用される。
【0039】弾性ロールの硬度については、高温高圧下
での耐久性や通紙下での粗面化抵抗性を考慮すると、高
温下の測定でショアーD硬度75°以上のロールが望ま
しく、金属ロールの表面温度が150℃以上と高い場合
には、ショアーD硬度85°以上の弾性ロールを使用す
るのが好ましい。
【0040】加熱高温カレンダーで塗被紙を表面仕上げ
処理する際の各種処理条件は、目的とする塗被紙の種
類、原紙条件、塗被層の性質、コート量、紙水分、仕上
げ速度等に応じて適宜調節されるが、カレンダーロール
の表面温度が高い程塗被層の可塑化が促進されるため好
ましく、100〜300℃、より好ましくは100〜2
50℃程度の温度範囲で調節される。
【0041】金属ロールの加熱方式は、蒸気、電気等従
来用いられてきた方法が適宜用いられ、特に限定するも
のではないが、誘導発熱ジャケットロールは、温度の精
度と均一性が保たれ、局部的な加熱による部分的温度変
化が避けられるので特に好ましく用いられる。この誘導
発熱ジャケットロールと呼ばれる金属ロールは、ロール
内部に誘導コイルを組み込み、電圧を印加して磁気束を
発生させて誘導発熱によってロール自体が内部から加熱
され、ロール肉厚内に機密構造のジャケット室を設け
て、ここに水や特殊なオイルを減圧封入してロール表面
温度の均一性を保持できるようにしてある。
【0042】カレンダーロールの加圧条件は、線圧で1
00〜400kg/cmの範囲が好ましく、カレンダー
1基当たりの加圧ニップの数はグロスカレンダーやソフ
トコンパクトカレンダーの場合には通常1〜6ニップで
あり、必要に応じて2基のカレンダーで両面仕上げして
もよい。また、スーパーカレンダーの場合には3〜13
ニップが一般的である。従って、表面仕上げにおいて、
塗被紙は2〜12本程度の金属ロール及び弾性ロールに
加圧接触することになる。
【0043】また、カレンダーのニップに入る前の塗被
紙の水分は3〜10%程度が好ましく、カレンダーの仕
上げ速度は、紙の米坪、紙品種によって大きく異なる
が、100〜1300m/min程度の範囲が好まし
い。また、表面処理後の塗被紙の調湿、加湿のためにロ
ールによる水塗装置、静電加湿装置等を設置したり、従
来から塗被紙製造分野で知られている各種技術を組み合
わせて使用することは勿論可能である。
【0044】なお、本発明の方法が適用可能な塗被紙と
しては、上記に一例として説明したような印刷用塗被紙
のみに限定されるものではなく、例えば情報関連塗被
紙、包装用塗被紙、工業用家庭用塗被紙などにも適用で
きる。また、その他にフィルム類を基材とする各種の塗
被シート、例えば、上記以外にも磁性体塗被シート、感
光性材料塗被シート等にも勿論適用可能である。
【0045】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。な
お、特に断らない限り、例中の「部」及び「%」は、そ
れぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
【0046】なお、実施例中の塗被紙の品質評価方法は
下記により行った。 光沢度:白紙光沢度をJIS P8142法に準じ、
村上色彩研究所製(GM3−D)を用いて75°の光沢
値を測定した。 平滑度:白紙平滑度を東英電子社製スムースター平滑
度計(DSM−01)を用いて測定した。
【0047】ロール汚れ:ロール表面の汚れ易さを、
金属ロール温度100℃、線圧100Kg/cm 、速度10
0m/minの通紙条件で塗被紙を10,000m通紙
したあとの金属ロール表面の汚れを目視で3段階評価し
た。(良−○、やや劣る−△、劣る−×) 経時離型性:表面離型性の耐久性を、上記と同じ通紙
条件で塗被紙を100,000m通紙したあと、金属ロ
ール表面を清浄にしさらに上記と同じ通紙条件で10,
000m通紙したあとの表面の汚れを目視で3段階評価
した。(良−○、やや劣る−△、劣る−×)
【0048】実施例1と2 カオリン(商品名;UW−90、EMC社製)80部、
微粒子重質炭酸カルシウム(商品名;カービタル90、
富士カオリン社製)20部を分散剤としてポリアクリル
酸ソーダ0.2部を用いてコーレス分散機で分散し、固
形分濃度68%の顔料スラリーを調製した。この顔料ス
ラリーに酸化澱粉(固形分)2部、スチレン・ブタジエ
ン共重合体ラテックス(商品名;JSR0696、日本
合成ゴム社製)(固形分)13部を加え、更に水を加え
て固形分濃度60%の塗液を調製した。この塗液を、7
6g/m2 の原紙に乾燥塗被量が片面当たり26g/m
2となるようにブレードコーターで両面塗布し、120
℃のドライヤーで乾燥して水分6%の両面塗被を行っ
た。
【0049】続いて、原ロールとして、表面粗さRMAX
が0.8μm(実施例1)、1.5μm(実施例2)の
酸化クロム系セラミック溶射ロール(ユニオンカーバイ
ト社製)の表面にテフロン樹脂コーティング(商品名;
スーパーコート、エスピー工業社製)して原ロール表面
の凹部にテフロン樹脂を充填した後、ロール表面の凸部
にテフロン樹脂皮膜を残さないところまで表面研磨し
た。この加工後の金属ロールの表面粗さRMAX は実施例
1と2とも原ロールの表面粗さRMAX 以下であった。こ
の金属ロールと、ポリウレタン系の弾性ロールからなる
片面2ニップのソフトコンパクトカレンダー2基を用い
て、表面温度120℃、スピード100m/min、線
圧200kg/cmの条件で表面仕上げして高光沢両面
塗被紙を得て、それぞれの塗被紙について、前記評価項
目に従って評価を行い、その結果を表1に記載した。
【0050】実施例3と4 サチンホワイト(白石工業社製)10部、カオリン(商
品名;UW−90、EMC社製)50部、微粒子重質炭
酸カルシウム(商品名;カービタル90、富士カオリン
社製)40部を分散剤としてポリアクリル酸ソーダ0.
1部を用いてコーレス分散機で分散し、固形分濃度65
%の顔料スラリーを調製した。この顔料スラリーに、リ
ン酸変性澱粉(固形分)1部、スチレン・ブタジエン共
重合体ラテックス(商品名;0696、日本合成ゴム社
製)(固形分)15部を加え、更に水を加えて固形分濃
度60%の塗液を調製した。この塗液をカオリン(商品
名;HT、EMC社製)20部、重質炭酸カルシウム
(商品名;カービタル75、富士カオリン社製)80
部、GPC酸化変性澱粉15部、スチレン・ブタジエン
共重合体ラテックス(固形分)10部からなる塗料を、
76g/m2 の原々紙にオンマシンのゲートロールコー
ターで乾燥塗被量が両面で10g/m2 となるように塗
布した原紙に、乾燥塗被量が片面当たり21g/m2
なるようにブレードコーターで両面塗布し、120℃の
ドライヤーで乾燥して水分7.5%の両面塗被を行っ
た。
【0051】続いて、原ロールの表面粗さRMAX が2.
5μm(実施例3)、5.0μm(実施例4)の表面に
セラミック溶射加工を施していないチルド鋼表面にテフ
ロンコーティング(商品名;スーパーコート、エスピー
工業社製)して原ロール表面の凹部にテフロン樹脂を充
填した後、ロール表面の凸部にテフロン樹脂皮膜を残さ
ないところまで表面研磨した。この加工後の金属ロール
の表面粗さRMAX は1.5μm(実施例3)、2.5μ
m(実施例4)であった。この金属ロールと、ポリウレ
タン系の弾性ロンパクトカレンダー2基を用いて、表面
温度150℃、スピード600m/min、線圧250
kg/cmの条件で表面仕上げして高光沢塗被紙を得
て、それぞれの塗被紙について、前記評価項目に従って
評価を行い、その結果を表1に記載した。
【0052】比較例1と2 実施例3のチルド鋼ロールの表面に10μmの厚さのテ
フロンフィルムコーティング処理をし、RMAX をそれぞ
れ3μm(比較例1)、4μm(比較例2)としてテフ
ロン被覆金属ロールとした以外は、実施例1と同様にし
て両面光沢塗被紙を得て、それぞれの評価結果を表1に
記載した。
【0053】比較例3と4 実施例4において、チルド鋼の表面をテフロンコーティ
ング(商品名;スーパーコート、エスピー工業社製)し
た金属ロールにおいて、RMAX をそれぞれ8μm(比較
例3)、10μm(比較例4)とした以外は、実施例3
と同様にして両面光沢塗被紙を得て、評価結果を表1に
記載した。
【0054】比較例5と6 実施例3で使用した表面粗さRMAX がそれぞれ0.8μ
m(比較例5)、1.5μm(比較例6)の金属ロール
表面にオレイン酸を塗布後通紙した以外は、実施例3と
同様にして両面光沢塗被紙を得て、評価結果を表1に記
載した。
【0055】比較例7 実施例3において、原ロールとして表面粗さRMAX
0.0μmのチルド鋼を用いた以外は実施例3と同様に
して両面光沢塗被紙を得て、評価結果を表1に記載し
た。なお、加工後の金属ロールの表面粗さRMAX は5.
0μmであった。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
の製造方法によって各実施例で得られた塗被紙は、いず
れも加熱高温カレンダーの金属ロール汚れが少なく、光
沢度、平滑度においても極めて高級な塗被紙を、極めて
効率良く生産することが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松下 泰之 兵庫県尼崎市常光寺4丁目3番1号 神崎 製紙株式会社神崎工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗液を原紙に塗被乾燥後、100℃以上に
    加熱された金属ロールと弾性ロールを組み合わせた高温
    カレンダーに通紙する塗被紙の表面仕上げ方法におい
    て、金属ロール加工用の原ロールの表面粗さRMAX (JI
    S B 0651)を0.5〜8.0μmにして表面の凹部にテ
    フロン樹脂を充填し、加工後の金属ロールの凸部の頂点
    にテフロン樹脂皮膜を残さないように表面研磨して表面
    粗さRMAXを4.0μm以下にした金属ロールを用いる
    ことを特徴とする塗被紙の表面仕上げ方法。
  2. 【請求項2】金属ロール加工用の原ロールが表面セラミ
    ック溶射ロールである請求項1記載の塗被紙の表面仕上
    げ方法。
  3. 【請求項3】金属ロールが誘導発熱ジャケットロールで
    表面温度100〜250℃に加熱される請求項1または
    2記載の塗被紙の表面仕上げ方法。
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