JPH0772257A - 放射線検出器 - Google Patents

放射線検出器

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JPH0772257A
JPH0772257A JP5217309A JP21730993A JPH0772257A JP H0772257 A JPH0772257 A JP H0772257A JP 5217309 A JP5217309 A JP 5217309A JP 21730993 A JP21730993 A JP 21730993A JP H0772257 A JPH0772257 A JP H0772257A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放射線検出器において、記録された放射線画
像情報を時間的に効率よく読取り、また高S/Nの放射
線画像を得る。 【構成】 第1の固体光検出器31と、この固体光検出器
31に隣接して設けられたシンチレータ33とからなる放射
線検出器30の、第1の固体光検出器33に隣接して、前記
第1の固体光検出器31の画素数よりも少ない数の画素を
有する第2の固体光検出器32を設ける。第1の固体光検
出器31から画像情報を読み取るのに先だって、画素数の
より少ない第2の固体光検出器32より画像情報を読み取
って、第1の固体光検出器31より画像情報を読み取る条
件を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放射線検出器に関し、詳
細には画素数の異なる2つの固体光検出器を用いた放射
線検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、医療診断を目的とする放射線
撮影の医療用放射線撮影、物質の被破壊検査等を目的と
する工業用放射線撮影等の種々の分野における放射線撮
影において、増感紙と放射線写真フイルムとを組合せた
いわゆる放射線写真法が利用されている。この方法によ
れば、被写体を透過したX線等の放射線が増感紙に入射
すると,増感紙に含まれる蛍光体はこの放射線のエネル
ギーを吸収して蛍光(瞬時発光)を発する。この発光に
より、増感紙に密着させるように重ね合わされた放射線
写真フイルムが感光し、放射線写真フイルム上には放射
線画像が形成される。このようにして放射線画像は直接
に放射線フイルム上に可視化された画像として得ること
ができる。
【0003】一方、放射線写真フイルムに記録された放
射線画像を光電的に読み取って画像信号を得、この画像
信号に適切な画像処理を施した後、画像を再生記録する
ことが種々の分野で行われている。たとえば、後の画像
処理に適合するように設計されたガンマ値の低いフィル
ムを用いてX線画像を記録し、このX線画像が記録され
たフィルムからX線画像を読み取って電気信号に変換
し、この電気信号(画像信号)に画像処理を施した後コ
ピー写真等に可視像として再生することにより、コント
ラスト,シャープネス,粒状性等の画質性能の良好な再
生画像を得ることが行われている(特公昭61-5193 号公
報参照)。
【0004】また本願出願人により、放射線(X線,α
線,β線,γ線,電子線,紫外線等)を照射すると、こ
の放射線エネルギーの一部が蓄積され、その後可視光等
の励起光を照射すると蓄積されたエネルギーに応じて輝
尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用し
て、人体等の被写体の放射線画像情報を一旦シート状の
蓄積性蛍光体に記録し、この蓄積性蛍光体シートをレー
ザー光等の励起光で走査して輝尽発光光を生ぜしめ、得
られた輝尽発光光を光電的に読み取って画像信号を得、
この画像データに基づき被写体の放射線画像を写真感光
材料等の記録材料、CRT等に可視像として出力させる
放射線画像記録再生システムがすでに提案されている
(特開昭55-12429号,同56-11395号,同55-163472 号,
同56-104645号,同55- 116340号等)。
【0005】このシステムは、従来の銀塩写真を用いる
放射線写真システムと比較して極めて広い放射線露出域
にわたって画像を記録しうるという実用的な利点を有し
ている。すなわち、蓄積性蛍光体においては、放射線露
光量に対して蓄積後に励起によって輝尽発光する発光光
の光量が極めて広い範囲にわたって比例することが認め
られており、従って種々の撮影条件により放射線露光量
がかなり大幅に変動しても、蓄積性蛍光体シートより放
射される輝尽発光光の光量を読取ゲインを適当な値に設
定して光電変換手段により読み取って電気信号に変換
し、この電気信号を用いて写真感光材料等の記録材料、
CRT等の表示装置に放射線画像を可視像として出力さ
せることによって、放射線露光量の変動に影響されない
放射線画像を得ることができる。
【0006】しかしながら、このような放射線写真シス
テムにより放射線画像を得るためには、上述した放射線
画像を直接可視化する際に、撮影に用いる放射線写真フ
イルムと増感紙との感度領域を一致させて撮影を行う必
要がある。
【0007】また、上述した放射線写真フイルム、蓄積
性蛍光体シートを用いて光電的に放射線画像を読み取る
システムにおいては、放射線画像に画像処理をおこなっ
て目的に応じた濃度およびコントラストを有するように
調整したり、放射線画像を一旦電気信号に変換しなけれ
ばならず、そのための画像読取装置を用いて読取り走査
を行う必要があり、放射線画像を得るための操作が煩雑
なものとなり、放射線画像を得るまでの時間がかかるも
のとなっている。
【0008】そこで、従来のシステムによる上記のよう
な問題点を解決するために、放射線検出器が提案されて
いる(例えば特開昭59-211263 号公報、特開平2-164067
号公報、PCT国際公開番号WO92/06501号、Signal,n
oise,and read out considerations in the developmen
t of amorphous silicon photodiode arrays for radio
therapy and diagnostic x-ray imaging,L.E.Antonuk
et.al ,University of Michigan,R.A.Street Xerox,
PARC,SPIE Vol.1443 Medical Imaging V;Image Physic
s(1991) ,p.108-119 )。
【0009】この放射線検出器は、例えば厚さ3mm の石
英ガラスからなる基板にアモルファス半導体膜を挟んで
透明導電膜と導電膜とからなるマトリックス状に配され
た複数の固体光検出素子および互いに直交するようにマ
トリックス状にパターン形成される複数の信号線と走査
線とから構成されている固体光検出器に放射線を可視光
に変換するシンチレータを積層することにより構成され
てなるものである。
【0010】この放射線検出器をシンチレータが放射線
入射側の面を向くように配置し、放射線検出器に被写体
を透過した放射線を照射することにより、放射線がシン
チレータに直接入射して可視光に変換され、この変換さ
れた可視光が固体光検出素子の光電変換部により検出さ
れて放射線画像情報を担持する画像信号に光電変換され
る。この画像信号は、放射線検出器の各固体光検出素子
に設けられた転送部から所定の読出手段により読み出さ
れて出力される。
【0011】一方、シンチレータを要しない放射線検出
器も提案されており、この放射線検出器は上述の放射線
検出器において、シンチレータを除去し、通常の固体光
検出器の代わりに、(i) 放射線の透過方向の厚さが通常
のものより10倍程度厚く設定された固体光検出器(MATE
RIAL PARAMETERS IN THICK HYDROGENATED AMORPHOUS SI
LICON RADIATION DETECTORS,Lawrence Berkeley Labora
tory.University of California,Berkeley.CA 94720 Xe
rox Parc.Palo Alto.CA 94304)、あるいは、(ii)放射線
の透過方向に、金属板を介して2つ以上積層された固体
光検出器(Metal/Amorphous Silicon Multilayer Radiat
ion Detectors,IEE TRANSACTIONS ONNUCLEAR SCIENCE.V
OL.36.NO.2.APRIL 1989) 、あるいは、(iii) CdTe
等の半導体放射線検出器(特開平1-216290号公報)を用
いた構成の放射線検出器であって、可視光を介すことな
く、直接に放射線を検出して電気信号等に変換し、この
信号は、前述の放射線検出器と同様に走査線に入力され
る読出信号により、マトリクス状に配された固体光検出
素子(上記(i) 〜(iii) の放射線検出器を構成する多数
の素子)より各別に読み出されて出力される。
【0012】このように出力された画像信号は、後段の
信号処理装置により種々の信号処理が成された後にCR
T等の再生手段により可視情報等として再生される。
【0013】上記放射線検出器を用いることにより、被
写体の放射線画像を煩雑な操作を行うことなくリアルタ
イムで放射線画像情報を得ることができ、直ちに再生す
ることができ、上述した従来のシステムの欠点を解消す
ることができる。
【0014】ここで上記蓄積性蛍光体シートを用いた放
射線画像記録再生システムにおいて、蓄積性蛍光体シー
トに照射された放射線の線量等に応じて最適な読取条件
で読み取って画像信号を得る前に、予め低レベルの光ビ
ームにより蓄積性蛍光体シートを走査してこのシートに
記録された放射線画像の概略を読み取る先読みを行い、
この先読みにより得られた先読画像信号を分析し、その
後上記シートに高レベルの光ビームを照射して走査し、
この放射線画像に最適な読取条件で読み取って画像信号
を得る本読みを行うように構成されたシステムもある。
【0015】また、この先読みを行うシステムか先読み
を行わないシステムかによらず、得られた画像信号(先
読画像信号を含む)を分析し、画像信号に画像処理を施
す際の最適な画像処理条件を決定するようにしたシステ
ムもある。ここで画像処理条件とは、画像信号に基づく
再生画像の階調や感度等に影響を及ぼす処理を該画像信
号に施す際の各種の条件を総称するものである。この画
像信号に基づいて最適な画像処理条件を決定する方法
は、蓄積性蛍光体シートを用いるシステムに限られず、
たとえば従来のX線フィルム等の記録シートに記録され
た放射線画像から画像信号を得るシステムにも適用され
ている。
【0016】上記画像信号(先読画像信号を含む)に基
づいて読取条件および/または画像処理条件(以下、読
取条件等と呼ぶ。)を求める演算は、あらかじめ多数の
放射線画像を統計的に処理した結果からそのアルゴリズ
ムが定められている。
【0017】この従来採用されているアルゴリズムのひ
とつとして、画像信号のヒストグラムを求め、このヒス
トグラムに基づいて読取条件等を求める方法が知られて
いる(特開昭60-156055 号公報、特開昭60-185944 号公
報、特開昭61-280163 号公報、特開昭63-233658 号公
報、特開昭61-170730 号公報、特開昭63-262141 号公報
等)。
【0018】このように個々の画像の性質を直接的に担
持する画像信号のヒストグラムに基づいて決定した読取
条件により読み取り、さらには画像処理条件に従って画
像処理を行うことにより、例えば個々の画像の撮影にお
いて被写体や撮影部位の変動あるいは放射線被ばく量の
変動等に基づくシートに蓄積記録された放射線エネルギ
ーレベル範囲の変動があっても、常に観察読影適性の優
れた、すなわち常に必要な被写体画像情報が観察読影に
好適な濃度範囲に表示された可視像を得ることができ
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで医療用の放射
線画像においては、微細な病変部の発見を主たる目的と
して一層の高分解能が求められており、上記放射線検出
器においても分解能の向上のため、単位面積当たりの画
素数(検出素子数)は増加されている。
【0020】しかし画素数が増加すると、全ての画素か
ら各画素に蓄積された放射線画像情報を出力させるのに
時間がかかるという問題が生じる。また、ある面積を有
する放射線検出器に対して、その面積の一部にしか画像
情報が記録されていない場合に、この情報の記録されて
いない領域にある画素を含めた全ての画素から画像情報
を出力させたのでは時間的に効率が悪い。
【0021】さらに放射線検出器に記録された画像情報
から、適切なダイナミックレンジを有する再生画像を得
るためには、放射線検出器から画像情報を読み出す段階
において、適切なゲインを得るようにすることが重要で
ある。このような上記先読みシステムあるいは画像処理
条件を決定するシステム(以下、総称してEDR処理と
いう)は、従来の蓄積性蛍光体シートを用いたシステム
において実用化されているが、放射線検出器は一度画像
情報を読み出してしまうとその情報は失われてしまうた
め、記録された画像情報を予め読み出すことはできず、
その結果、再生される放射線画像のS/Nを向上させる
ことができないという難点がある。
【0022】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、記録された放射線画像情報を時間的に効率よく読
み出すことができ、また高S/Nの放射線画像を再生し
うる放射線検出器を提供することを目的とするものであ
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明による放射線検出
器は、画素(固体光検出素子)数の異なる2つの放射線
検出器を積層させて形成してなるものである。
【0024】すなわち本発明による第1の放射線検出器
は請求項1に記載したように、画像情報を担持する放射
線を検出して全体として放射線画像を表す画像信号の出
力に変換する、2次元状に多数の固体光検出素子が配さ
れた第1の固体光検出器と、該第1の固体光検出器に積
層された、該第1の固体光検出器の固体光検出素子数よ
りも少ない数の固体光検出素子を有する第2の固体光検
出器とからなることを特徴とするものである。
【0025】ここで上記第1および第2の固体光検出器
としては、例えば、所定の厚さの石英ガラスからなる基
板に、アモルファス半導体膜を挟んで透明導電膜と導電
膜とからなるマトリックス状に配された複数の固体光検
出素子および互いに直交するようにマトリックス状にパ
ターン形成される複数の信号線と走査線とから構成され
てなる固体光検出器であって、前述した(i) 放射線の透
過方向の厚さが通常のものより10倍程度厚く設定された
固体光検出器や、(ii)放射線の透過方向に、金属板を介
して2つ以上積層された固体光検出器や、(iii) CdT
e等の半導体放射線検出器などを用いることができる。
また、所定の厚さとは、放射線の吸収量が放射線画像の
画質を低下させるほどに大きくない程度の厚さをいう
が、具体的には固体光検出器を支持するためのある程度
の強度が必要であるため、数百ミクロン程度であること
をいう。
【0026】さらに上記第1の固体光検出器の画素数よ
りも少ない数の画素を有するとは、各画素の大きさが、
第1の固体光検出器の画素よりも大きく設定されること
により、第1の固体光検出器の画素数よりも少ない画素
数により構成されることを意味する。
【0027】また本発明による第2の放射線検出器は請
求項2に記載したように、画像情報を担持する放射線を
可視光に変換する平面状のシンチレータと、該シンチレ
ータに隣接して設けられた、該シンチレータの各部より
変換された可視光をそれぞれ検出して全体として放射線
画像を表す画像信号の出力に変換する、2次元状に多数
の固体光検出素子が配された第1の固体光検出器と、該
第1の固体光検出器または前記シンチレータに積層され
た、該第1の固体光検出器の固体光検出素子数よりも少
ない数の固体光検出素子を有する第2の固体光検出器と
からなることを特徴とするものである。
【0028】ここで上記固体光検出器としては、本発明
の第1の放射線検出器を構成する、放射線を直接に電気
信号に変換し得る固体光検出器とは異なり、放射線に対
しては高感度でないものの、可視光を電気信号に変換す
る通常の固体光検出器を用いることができる。
【0029】本発明の第2の放射線検出器の構成要素の
配列は、具体的には下記(1)〜(2)に示す配列を意
味する。すなわち、(1)シンチレータ,第1の固体光
検出器,第2の固体光検出器の順の配列または、(2)
第1の固体光検出器,シンチレータ,第2の固体光検出
器の順の配列により構成される。
【0030】また本発明による第3の放射線検出器は請
求項3に記載したように、本発明の第2の放射線検出器
において、第2の放射線検出器の被積層面または外側の
面に隣接して設けられた第2のシンチレータを備えてな
ることを特徴とするものである。
【0031】ここで本発明の第3の放射線検出器の構成
要素の配列は、具体的には下記(3)〜(5)に示す配
列を意味する。すなわち、(3)第1のシンチレータ,
第1の固体光検出器,第2の固体光検出器,第2のシン
チレータの順の配列または、(4)第1の固体光検出
器,第1のシンチレータ,第2の固体光検出器,第2の
シンチレータの順の配列または、(5)第1のシンチレ
ータ,第1の固体光検出器,第2のシンチレータ,第2
の固体光検出器の順の配列により構成される。
【0032】
【作用】本発明の第1の放射線検出器によれば、被写体
を透過し、あるいは被検体より発せられるなどにより放
射線画像情報を担持する放射線は、第1の固体光検出器
および第2の固体光検出器によりそれぞれ検出される。
このように2つの固体光検出器により検出された放射線
画像情報を、まず固体光検出素子(画素)数の少ない第
2の固体光検出器から読み出し、読み出された放射線画
像情報に基づいて、被写体あるいは被検体の放射線画像
情報が記録されている照射野の概略を認識し、その結果
に基づいて第1の固体光検出器の再生を要する領域から
のみ放射線画像情報を読み出すことによって、被写体
(あるいは被検体)の放射線画像情報の記録されていな
い領域(いわゆる素抜け部)や、再生を要しない領域か
らの画像情報の読出しを省略することが可能となり、全
体として読み出す画素数を少なくすることができるた
め、所望の放射線画像情報を時間的に効率よく出力する
ことができる。
【0033】また、第2の固体光検出器により検出され
た放射線画像情報を読み出して、記録された放射線量等
を認識し、その認識された放射線量等の種々の情報に基
づいて、本読み条件を決定(先読みシステム)し、もし
くは画像処理条件を決定(画像処理条件を決定するシス
テム)し、その結果に基づいて第1の固体光検出器から
放射線画像情報を、適切なダイナミックレンジで読み出
すことができる。
【0034】このように本発明の第1の放射線検出器に
よれば、検出された放射線画像情報を時間的に効率よく
読み取ることができ、また、適切なダイナミックレンジ
で放射線画像情報を読み取ることができるため、高S/
Nの放射線画像を得ることができる。
【0035】また本発明の第2の放射線検出器によれ
ば、被写体を透過し、あるいは被検体より発せられるな
どにより放射線画像情報を担持する放射線は、シンチレ
ータにより、その放射線の強度に応じた強度の可視光に
変換される。この作用により得られる可視光は、被写体
(あるいは被検体)の放射線画像情報を担持し、第1の
固体光検出器および第2の固体光検出器によりそれぞ
れ、全体として被写体の放射線画像情報として検出され
る。以下、本発明の第1の放射線検出器と同様の作用を
なす。
【0036】また本発明の第3の放射線検出器によれ
ば、第2の固体光検出器に隣接して第2のシンチレータ
が設けられているため、この放射線検出器に入射した放
射線が第2のシンチレータによっても可視光に変換さ
れ、第2の固体光検出器によりその可視光が検出され
て、第2の固体光検出器の集光効率を増大することがで
きる。
【0037】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例について
説明する。
【0038】図1は本発明にかかる放射線検出器の実施
例を示す概略構成図である。図示の放射線検出器30は、
可視光を検出して電気信号に変換する、所定の数の画素
(固体光検出素子)を有する第1の固体光検出器31と、
第1の固体光検出器31に隣接して設けられたシンチレー
タ33と、第1の固体光検出器33に隣接して設けられた、
前記第1の固体光検出器31の画素数よりも少ない数の画
素(固体光検出素子)を有する第2の固体光検出器32と
から構成される。ここで例えば第1の固体光検出器31の
画素数が 640×400 (=2.56×105 )画素の場合、第2
の固体光検出器32の画素数としては、 160×100 (=1.
6 ×104 )画素程度に設定すればよく、第2の固体光検
出器32の1画素の面積が第1の固体光検出器31の16画素
分の面積を有している。ここでシンチレータ33は、Gd
2 2 S,CsI等の蛍光体からなるものである。
【0039】図2は本実施例の放射線検出器に用いられ
る固体光検出器31を構成する固体光検出素子Pの詳細な
構成を示す構成図である。固体光検出素子Pは、樹脂シ
ートからなる基板31Aの上にパターン成形した導電膜か
らなる信号線31B,31Hがあり、アモルファスシリコン
31Cと透明電極31Dとからなる光電変換部としてのフォ
トダイオード31E、アモルファスシリコン31F内に転送
電極31Jを有する、転送部としての薄膜トランジスタ31
G、により構成されてなるものである。ここで転送電極
31Jはゲートであり図示しない走査線に接続され、信号
線31Hはドレインであり図示しない信号線に接続されて
いる。そしてこのように構成された固体光検出素子Pを
2次元状に複数配置することにより固体光検出器31が構
成されている。この固体光検出素子Pの作用は、入射し
た光がフォトダイオード31Eにより受光され、フォトダ
イオード31Eにおいて信号電荷が発生して蓄電される。
次いで走査線に接続された図示しない信号読出回路から
走査線に所定の走査信号が送られ、走査線に接続された
ゲートとしての転送電極31Jに電圧がかかり、信号線31
B/31H間を電流が流れる状態となる。すなわち、フォ
トダイオード31Eで発生した信号電荷は薄膜トランジス
タ31Gを通じて図示しない転送レジスタに転送されて出
力される。
【0040】次に本発明の放射線検出器30の作用につい
て説明する。図3は本発明の放射線検出器30の作用を説
明するために、本発明の放射線検出器30を使用した第1
の放射線画像読取り装置の要部の構成を示す概略構成図
である。
【0041】図1に示すように、シンチレータ33が、放
射線源20より出射された放射線Rの入射面となるよう
に、放射線検出器30を配置し、放射線検出器30に被写体
10を透過した放射線Rを照射することにより、放射線R
がシンチレータ33に直接入射し、この放射線Rはシンチ
レータ33によりその強度に応じた強度の可視光に変換さ
れ、この変換された可視光は、シンチレータ33に隣接し
て設けられた第1の固体光検出器31のアモルファスシリ
コン31C (図2参照)により検出される。そしてこの可
視光が放射線画像情報を担持する第1の画像信号Eに光
電変換され、アモルファスシリコン31C 内に可視光の発
光強度に応じた静電容量信号Cp として各固体光検出素
子に蓄積され、この蓄積された各静電容量信号Cp は図
示しない信号読出回路から所定の走査信号が付与される
ことにより各固体光検出素子から各別に読み出される。
【0042】さらにシンチレータ33により変換された可
視光は、第1の固体光検出器31を透過して第2の固体光
検出器32に到達し、この第2の固体光検出器32により上
記と同様の作用により検出されて、放射線画像情報を担
持する第2の画像信号E′に光電変換される。この光電
変換された後の画像信号E′は、上述と同様の作用によ
り静電容量信号Cp ′として各固体光検出素子に蓄積さ
れ、蓄積された各静電容量信号Cp ′は図示しない信号
読出回路から所定の走査信号が付与されることにより各
固体光検出素子から各別に読み出される。
【0043】最初に第2の画像信号E′(静電容量信号
Cp ′)がEDR処理装置51に出力され、EDR処理装
置51により、この放射線検出器30に照射された放射線量
などの概略が認識され、その結果に基づいて、本読み条
件を決定(先読みシステム)して、もしくは画像処理条
件を決定(画像処理条件を決定するシステム)して、ゲ
イン変調手段52にその結果を書き込む。
【0044】次いで第1の固体光検出器31から読み取ら
れた画像信号E(静電容量信号Cp)はアンプ61,対数
変換器62を介して可変ゲイン(オフセット)アンプ63に
入力される。ここでゲイン変調手段52は、上記書き込ま
れた決定条件に基づいて、可変ゲイン(オフセット)ア
ンプ63に入力された画像信号Eを、適切なダイナミック
レンジで読み取る。適切なダイナミックレンジで読み取
られた画像信号Eは、A/D変換器64に出力され、デジ
タル信号化されて後段の画像再生装置65により可視画像
として再生される。この再生される可視画像は、適切な
ダイナミックレンジで放射線検出器30より読み取られた
情報に基づく画像であるから、高S/Nの画像とするこ
とができる。
【0045】図4は本発明の放射線検出器30の作用を説
明するために、本発明の放射線検出器30を使用した第2
の放射線画像読取り装置の要部の構成を示す概略構成図
である。
【0046】前記第1の放射線画像読取り装置と同様
に、被写体10を透過した放射線Rがシンチレータ33に入
射し、この放射線Rはシンチレータ33により可視光に変
換され、この変換された可視光は、シンチレータ33に隣
接して設けられた第1の固体光検出器31により検出され
て、放射線画像情報を担持する第1の画像信号Eに光電
変換される。この光電変換された後の画像信号Eは、静
電容量信号Cp として各固体光検出素子に蓄積され、こ
の蓄積された各静電容量信号Cp は図示しない信号読出
回路からの所定の走査信号により各固体光検出素子より
各別に読み出される。
【0047】シンチレータ33により変換された可視光
は、第1の固体光検出器31を通過して第2の固体光検出
器32に到達し、この第2の固体光検出器32により検出さ
れて、放射線画像情報を担持する第2の画像信号E′に
光電変換される。この光電変換された後の画像信号E′
は、上述と同様の作用により静電容量信号Cp ′として
各固体光検出素子に蓄積され、蓄積された各静電容量信
号Cp ′は図示しない信号読出回路からの所定の走査信
号により各固体光検出素子から各別に読み出される。
【0048】最初に第2の画像信号E′(静電容量信号
Cp ′)が信号値比較器72に入力され、メモリ71に予め
記憶された所定値Vref との間で値の大小比較がなされ
る。ここで所定値Vref は、放射線検出器30に放射線が
照射された場合に示す検出値と、照射されない場合に示
す検出値との間の値であって、放射線が照射されたか否
かを判別する所定のしきい値である。
【0049】信号値比較器72による大小比較の結果、画
像信号E′の値の方が所定値Vrefより大きい場合は、
その画像信号E′は照射野認識メモリ73に入力され、そ
の画素が照射野内にあることが認識され、一方、所定値
Vref の方が画像信号E′の値より大きい場合は、その
画像信号E′は照射野認識メモリ73に入力されず、その
画素が照射野内に無いことが認識される。その結果、照
射野認識メモリ73に入力された画素は放射線Rの照射野
内にあり、その画素を示す信号が読取画素選択手段78に
入力され、読取画素選択手段78により上記照射野内の画
素に対応する、第1の固体光検出器31の画素のみから、
画像信号Eが読み取られる。
【0050】このように、画素数の多い第1の固体光検
出器31より、全ての画素について画像信号Eを読み出す
のに先だって、画素数の少ない第2の固体光検出器32よ
り、全ての画素について画像信号E′を読み出して放射
線照射野を認識し、第1の固体光検出器31の照射野内の
画素についてのみ画像信号Eを読み出すことにより、読
取り画素数を少なくすることができ、時間的に効率よく
放射線画像情報を読み取ることができる。
【0051】上述のように本実施例の放射線検出器によ
れば、放射線画像情報を時間的に効率よく読み取ること
ができ、また高S/Nの放射線画像を再生することがで
きる。
【0052】なお本発明の放射線検出器は図1に示した
実施態様の他、図5に示す各実施態様の構成を採ること
ができる。すなわち (a)第1の固体光検出器31に隣接してシンチレータ33
を設け、このシンチレータ33に隣接して第2の固体光検
出器32を設けた構成 (b)シンチレータ33に隣接して第1の固体光検出器31
を設け、この第1の固体光検出器31に隣接して第2の固
体光検出器32を設け、第2の固体光検出器32に隣接して
第2のシンチレータ34を設けた構成 (c)第1の固体光検出器31に隣接してシンチレータ33
を設け、このシンチレータ33に隣接して第2の固体光検
出器32を設け、第2の固体光検出器32に隣接して第2の
シンチレータ34を設けた構成 (d)第1の固体光検出器31に隣接してシンチレータ33
を設け、このシンチレータ33に隣接して第2のシンチレ
ータ34を設け、第2のシンチレータ34に隣接して第2の
固体光検出器32を設けた構成 である。
【0053】上述のような各構成において第2のシンチ
レータ34は、第2の固体光検出器32が、より多くの、放
射線画像情報を担う可視光を受光できるようにするため
に設けるものである。
【0054】なお本発明による放射線検出器は、必ずし
も上記実施例のようにシンチレータを用いる構成のもの
に限るものではなく、上記実施例の放射線検出器におい
て、通常の固体光検出器の代わりに、例えば前述した
(i) 放射線の透過方向の厚さが通常のものより10倍程度
厚く設定された固体光検出器、または(ii)放射線の透過
方向に、金属板を介して2つ以上積層された固体光検出
器、または(iii) CdTe等の半導体放射線検出器など
を用いた構成を採用した場合は、シンチレータを具備す
る必要はない。
【0055】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
る放射線検出器は、現実に再生画像を得るための信号検
出用固体光検出器と、その固体光検出器から画像情報を
読み出す条件を決定するための、画素数のより少ない読
取条件決定用固体光検出器とを一体的にあるいは密着さ
せて形成し、後者の固体光検出器により、照射野等の読
取りに必要な範囲を先に検出し、その範囲内のみを前者
の固体光検出器で検出するようにしたことにより、放射
線検出器全体として読み出す画素数を少なくすることが
でき、記録された放射線画像情報を時間的に効率よく読
み出すことができる。
【0056】また、後者の固体光検出器により放射線照
射量を先に読み出して、適切な読取り条件を決定し、そ
の条件にしたがって前者の固体光検出器より放射線画像
情報を読み取ることにより、適切なダイナミックレンジ
で放射線画像情報を読み出すことができるため、高S/
Nの放射線画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる放射線検出器の実施例を示す概
略構成図
【図2】図1に示した実施例の固体光検出器を構成する
固体光検出素子の詳細な構成を示す構成図
【図3】図1に示した実施例の放射線検出器30の作用を
説明するために、本発明の放射線検出器30を使用した第
1の放射線画像読取装置の要部の構成を示す概略構成図
【図4】放射線検出器30の作用を説明するために、本発
明の放射線検出器30を使用した第2の放射線画像読取装
置の要部の構成を示す概略構成図
【図5】本発明にかかる放射線検出器の他の実施態様を
示す概略構成図
【符号の説明】
10 被写体 20 放射線源 30 放射線検出器 31 第1の固体光検出器 32 第2の固体光検出器 33 第1のシンチレータ 34 第2のシンチレータ 51 EDR処理装置 52 ゲイン変調手段 61 アンプ 62 対数変換器 63 可変ゲイン(オフセット)アンプ 64 A/D変換器 65 画像再生装置 71 メモリ 72 信号値比較器 73 照射野認識メモリ 74 読取画素選択手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/14 H04N 5/32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報を担持した放射線を検出して全
    体として放射線画像を表す画像信号の出力に変換する、
    2次元状に多数の固体光検出素子を有する第1の固体光
    検出器と、該第1の固体光検出器に積層された、該第1
    の固体光検出器の固体光検出素子数よりも少ない数の固
    体光検出素子を有する第2の固体光検出器とからなるこ
    とを特徴とする放射線検出器。
  2. 【請求項2】 画像情報を担持する放射線を可視光に変
    換する平面状のシンチレータと、該シンチレータに隣接
    して設けられた、該シンチレータの各部より変換された
    可視光をそれぞれ検出して全体として放射線画像を表す
    画像信号の出力に変換する、2次元状に多数の固体光検
    出素子が配された第1の固体光検出器と、該第1の固体
    光検出器または前記シンチレータに積層された、該第1
    の固体光検出器の固体光検出素子数よりも少ない数の固
    体光検出素子を有する第2の固体光検出器とからなるこ
    とを特徴とする放射線検出器。
  3. 【請求項3】 前記第2の固体光検出器の被積層面また
    は外側の面に隣接して設けられた第2のシンチレータを
    備えてなることを特徴とする請求項2記載の放射線検出
    器。
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