JPH0774113A - ガス供給装置 - Google Patents

ガス供給装置

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JPH0774113A
JPH0774113A JP5243874A JP24387493A JPH0774113A JP H0774113 A JPH0774113 A JP H0774113A JP 5243874 A JP5243874 A JP 5243874A JP 24387493 A JP24387493 A JP 24387493A JP H0774113 A JPH0774113 A JP H0774113A
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雅之 纐纈
Shinichi Nitta
慎一 新田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 常温常圧では液化しやすいプロセスガスを加
熱保温しながら、所定量正確に供給するためのガス供給
装置を提供すること 【構成】 ガス供給装置は、常温常圧で液化しやすいジ
クロールシランFを供給するガス供給装置であって、ジ
クロールシランFの質量流量を計測しながら所定の質量
流量の気体を通過させる質量流量計付電磁弁53と、質
量流量計付電磁弁の53入力ポートと接続する入力ブロ
ック10と、入力ブロック10に付設される入力開閉弁
52と、質量流量計付電磁弁53の出力ポートと接続す
る出力ブロック11と、出力ブロック11に付設される
出力開閉弁54と、入力ブロック10および出力ブロッ
ク11に埋設された棒状ヒータ14,15とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造装置等で使
用されるガス供給装置に関し、さらに詳細には、気化温
度が高く、常温において外部から熱を加えないと液化し
やすいジクロールシラン、WF6、HBr等のプロセス
ガスを液化させることなく、高精度に供給するガス供給
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体集積回路中の絶縁膜と
して、気相成膜された酸化珪素薄膜等が多用されてい
る。かかる酸化珪素等の気相成膜は、成膜槽中に載置さ
れたウエハ上に、化学蒸着成膜法にて行うのが普通であ
る。そのための珪素供給源としては、例えばモノシラン
SiH4のような常温常圧で気体であるものばかりでな
く、ジクロールシランのような、常温常圧では液体であ
るものも多く使用されている。
【0003】ジクロールシラン等の液化しやすいプロセ
スガスを供給する場合、プロセスガスの供給ルートであ
る高圧ボンベ、配管、マスフローコントローラ、反応チ
ャンバ等を加熱することが必要となる。その理由は、供
給ルートの途中でジクロールシランが液化すると、流量
計測が正確に行えず、製造される半導体集積回路等の性
能を悪くするからである。また、液化したジクロールシ
ラン等が質量流量計付電磁弁の細管を詰まらせて流量計
測を不正確にする問題もあった。ジクロールシラン等の
プロセスガスの液化を防止するため、従来のガス供給装
置では、例えば図8に示すように、テープ状のヒータ5
1を配管、継手、ガス弁52,54等の外側に巻き付け
ることにより、ジクロールシラン等が気化温度以上にな
るように加熱保温していた。また、図9および図10に
示すように、質量流量計付電磁弁53のうちプロセスガ
スの流路となるステンレスボディ部53aを両側面から
シリコンラバーヒータ56を張り付け、その上から断熱
板で固定することにより、質量流量計付電磁弁53を加
熱保温することが行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ガス供給装置では、以下の問題点があった。 (1)図8に示すように、ガス供給装置は、形状が異な
る複数のガス弁52,54、継手および質量流量計付電
磁弁53等より構成されており、外形に段差等があるた
め、テープ状のヒータ51をガス弁52,54、継手お
よび質量流量計付電磁弁53の表面に均等に密着させて
巻き付けるには、熟練が必要とされていた。特に、ガス
弁52,54、継手および質量流量計付電磁弁53の外
壁の厚さ等も異なるため、ガス弁52,54、継手およ
び質量流量計付電磁弁53内を通過する液化しやすいプ
ロセスガスを加熱保温して液化を防止するために、テー
プ状のヒータ51をどの様に巻くのが適当かについて
は、作業者の経験と勘とに頼っていた。
【0005】一方、供給するプロセスガスの温度が大き
く変化すると、質量流量計付電磁弁53の質量流量の計
測が不正確となり、半導体製造プロセスに悪影響を与え
るため、プロセスガスはできるだけ一定温度にコントロ
ールする必要がある。しかし、従来のテープ状のヒータ
51を用いる方法では、作業者の経験に頼らざるを得な
いため、プロセスガスの温度を一定温度に保つことが困
難であった。また、質量流量計付電磁弁53は計測のた
め細い導管を使用しているが、その管で詰まりが発生す
ることがあり、質量流量計付電磁弁53を取り外して整
備することがある。しかし、巻かれているテープ状のヒ
ータ51を取り外して質量流量計付電磁弁53の整備を
して、再びテープ状のヒータ51を巻き付けることは、
きわめて煩雑であった。また、テープ状のヒータ51の
巻き方を正確に再現できないため、整備後のプロセス条
件が変化して半導体製造工程に悪影響を与える場合があ
った。
【0006】(2)従来の質量流量計付電磁弁におい
て、コイルに通電した時に弁体の応答性を高くするた
め、弁体を作動させないときにも一定量のバイアス電流
を流すことが行われていた。本発明者らは、このバイア
ス電流を質量流量計付電磁弁の加熱に利用することを考
え付いた。しかし、従来の質量流量計付電磁弁では、質
量流量計と電磁弁とが直列に接続されていたため、コイ
ルにバイアス電流を流して質量流量計を加熱保温しよう
とすると、質量流量計の計測用導管のコイルに近い部分
の温度が高くなる。そして、導管の温度が流体の流れ以
外の条件で異なってしまうため、質量流量を正確に計測
できない問題があった。また、ゼロ調整が狂ってしま
い、流体が流れていないにもかかわらず、流れている出
力がでる場合があった。質量流量計による計測が不正確
になると、供給されるプロセスガスの質量流量が変化
し、半導体製造プロセスに悪影響を与え、半導体の歩止
まりを悪くしていた。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点を解決し
て、常温常圧では液化しやすいプロセスガスを加熱保温
しながら、所定量正確に供給するためのガス供給装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明のガス供給装置は、常温常圧で液化しやすい
気体を供給するガス供給装置であって、供給される気体
の質量流量を計測しながら所定の質量流量の気体を通過
させる質量流量計付電磁弁と、質量流量計付電磁弁の入
力ポートと接続する入力ブロックと、入力ブロックに付
設される入力開閉弁と、質量流量計付電磁弁の出力ポー
トと接続する出力ブロックと、出力ブロックに付設され
る出力開閉弁と、入力ブロックおよび出力ブロックに埋
設された棒状ヒータとを有する。
【0009】また、本発明のガス供給装置の質量流量計
付電磁弁は、内部を常温常圧で液化しやすい気体が流れ
る導管の周囲に互いに独立して巻かれ、該気体の温度に
応じて抵抗値が変化する2つの抵抗体に流れる電流値よ
り、該導管を流れる気体の質量流量を計測する質量流量
計と、コイルボビンの外周に導線が巻かれてなるコイル
と、コイルボビン孔に固定される固定鉄心と、コイル通
電時に固定鉄心に吸引される可動鉄心とを備えるソレノ
イドと、該可動鉄心の駆動により開閉されて、ポートの
連通を切り換える弁座とを有する質量流量計付電磁弁で
あって、気体が液化するのを防止するために、コイルに
常にバイアス電流を流す制御手段を有している。さら
に、上記質量流量計付電磁弁であって、導管の流入口と
流出口とがコイルの両側に別れてあることを特徴とす
る。
【0010】
【作用】上記の構成よりなる本発明のガス供給装置は、
常温常圧で液化しやすい気体を供給する。質量流量計付
電磁弁は、供給される気体の質量流量を計測しながら所
定の質量流量の気体を通過させる。また、入力ブロック
に埋設された棒状ヒータは、質量流量計付電磁弁の入力
ポートと接続する入力ブロックを加熱保温して、液化し
やすい気体を気化温度以上の所定の温度に保持する。ま
た、出力ブロックに埋設された棒状ヒータは、質量流量
計付電磁弁の出力ポートと接続する出力ブロックを加熱
保温して、液化しやすい気体を気化温度以上の所定の温
度に保持する。
【0011】また、質量流量計付電磁弁の質量流量計
は、内部を常温常圧で液化しやすい気体が流れる導管の
周囲に互いに独立して巻かれ、該気体の温度に応じて抵
抗値が変化する2つの抵抗体に流れる電流値より、該導
管を流れる気体の質量流量を計測する。また、ソレノイ
ドは、コイル通電時に固定鉄心に可動鉄心を吸引する。
弁体は、可動鉄心の駆動により開閉されて、弁座のポー
トの連通を切り換える。制御手段は、気体が液化するの
を防止するために、コイルに常にバイアス電流を流す。
このとき、導管の流入口と流出口とがコイルの両側に別
れているので、コイルで発生する熱が導管を均一に加熱
するため、導管が均一の温度に保持され、質量流量計が
正確に質量流量を計測することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例であるガ
ス供給装置および質量流量計付電磁弁について、図面を
参照しながら詳細に説明する。図1にガス供給装置の全
体構成を概念図で示し、図2にその斜視図を示す。質量
流量計付電磁弁53の入力ポートには、継手ブロック2
4を介して入力ブロック10が付設されている。入力ブ
ロック10の上面には、入力開閉弁52およびパージ弁
12が付設されている。また、入力ブロック10の左側
面には、ヒータ孔10aが穿設されている。ヒータ孔1
0aには棒状ヒータ15が装着され、止めネジ23によ
り固定されている。質量流量計付電磁弁53の出力ポー
トには、継手ブロック25を介して出力ブロック11が
付設されている。出力ブロック11の上面には、出力開
閉弁54およびパージ出力弁55が付設されている。ま
た、出力ブロック11の右側面にはヒータ孔11aが穿
設されている。ヒータ孔11aには棒状ヒータ14が装
着され、止めネジ23により固定されている。
【0013】また、入力ブロック10には、入力開閉弁
52の入力ポートに接続する連通路16、継手ブロック
24の連通路を介して入力開閉弁52の出力ポートと質
量流量計付電磁弁53の入力ポートとパージ弁12の出
力ポートとを連通する連通路18、およびパージ弁12
の入力ポートに接続する連通路17とが穿設されてい
る。連通路16は、ジクロールシランの供給源に連通し
ている。また、連通路17は、入力ブロック10を横断
的に連結する横断ブロック117に形成された連通路を
介して、パージ用の窒素ガス供給源に連通している。ま
た、出力ブロック11には、出力開閉弁54の出力ポー
トに接続する連通路20、パージ出力弁55の出力ポー
トに接続する連通路26、および継手ブロック25の連
通路を介して出力開閉弁54の入力ポート、パージ出力
弁55の入力ポートと質量流量計付電磁弁53の出力ポ
ートとを連通する連通路19とが穿設されている。
【0014】連通路20は、半導体工程でジクロールシ
ランFを使用する供給先に連通している。連通路26
は、出力ブロック11を横断的に連結する横断ブロック
126に形成された連通路を介して、残留したジクロー
ルシランFを廃棄するためのタンクに連通している。ま
た、出力ブロック11には、連通路20とは別に温度セ
ンサ13を埋設するためのセンサ孔11bが穿設されて
いる。また、棒状ヒータ14,15および温度センサ1
3は、ガス供給装置の制御装置21に接続している。制
御装置21は、図示しないマイクロコンピュータ、RO
M、RAM等より構成され、ROMには、温度センサ1
3の出力を受けて入力ブロック10および出力ブロック
11を一定温度に保持するために、棒状ヒータに所定の
電流を供給する温度調整プログラムが記憶されている。
【0015】次に、質量流量計付電磁弁53の一実施例
であるノーマルクローズタイプの質量流量計付電磁弁の
構成を図3に断面図で示す。質量流量計付電磁弁は、上
側の質量流量計部32と下側の電磁弁部31とより構成
されている。電磁弁部31の中心には、中空円筒状のコ
イルボビン39の胴部に銅線が巻かれたコイル38があ
る。また、コイルボビン39の中空部には、固定鉄心3
4がコイルボビン39の内壁と所定の間隔を設けて固定
されている。従って、固定鉄心34の外壁とコイルボビ
ン39の内壁とにより隙間45が形成されている。固定
鉄心34の左側に入力ポート42が開口している。固定
鉄心34の右側に通孔を有する板ばね40aが周囲を内
壁面に固定され本体部が移動可能な弁体40が保持され
ている。また、弁体40の右側に出力ポート43が穿設
されている。また、弁体40の対抗する位置に、入力ポ
ートと出力ポートとを連通させる弁座41が設けられて
いる。また、コイル38の両側に別れてコイルボビン3
9の内壁に流入口33aと流出口33bとが開口し、導
管33が付設されている。
【0016】導管33には、応答性よく正確に質量流量
を計測するため、流体の全質量流量に対して一定比率の
流体を正確に流す必要がある。そのため、主流路と導管
を流れる流体を層流状態に保つことが必要である。質量
流量計部32は、この導管33と、内部を流体が流れる
導管33の上流側と下流側に各々温度係数の大なる一対
の自己加熱型測温体を巻き付け感熱コイルR1,R2と
より構成されている。ここで、導管33の内部を流体F
が矢印で示す方向に流れている。導管33は内径0.5
mm、長さ20mmのSUS316製のチューブであ
る。
【0017】導管33の上流側と下流側とに、直径25
μmの感熱抵抗線を70ターン巻き付けて2つの感熱コ
イルR1,R2が形成されている。感熱抵抗線は、鉄、
ニッケル合金等の温度係数の大なる材質で作られてい
る。感熱コイルR1,R2は導管33にUV硬化樹脂等
で接着され、センサ部32を構成している。そして、各
感熱コイルR1,R2によりブリッジ回路を作り、感熱
コイルR1,R2の温度を一定値に制御して、流体の質
量流量をブリッジ回路間の電位差より演算するようにし
ている。
【0018】次に、上記構成を有するガス供給装置およ
び質量流量計付電磁弁の作用について説明する。始め
に、本実施例のガス供給装置の全体の作用について説明
する。ジクロールシランFの供給が終了した時の動作を
説明する。半導体の製造工程へのジクロールシランFの
供給を遮断するために、質量流量計付電磁弁53への通
電を止めて質量流量計付電磁弁53を閉じる。次に、出
力開閉弁54を閉じてパージ出力弁55を開いて入力ポ
ートと連通路26とを連通させる。また、入力開閉弁5
2を閉じてジクロールシランFの流れを遮断する。次
に、質量流量計付電磁弁53を全開した後、パージ弁1
2を開いて窒素ガスを流入させることにより、連通路1
8、質量流量計付電磁弁53、連通路19内に残留して
いるジクロールシランをパージ出力弁55よりタンクに
排気する。そして、所定時間後パージ弁12を遮断し
て、窒素の流入を止める。これは、質量流量計付電磁弁
53の導管33内にジクロールシランFを長時間残留さ
せると導管33に詰まりが発生し、質量流量の計測が不
正確になるため、それを防止するためである。
【0019】次に、ジクロールシランFを供給する場合
について説明する。質量流量計付電磁弁53を閉じた
後、入力開閉弁52を開き、またパージ出力弁55を閉
じて出力開閉弁54を開いて入力ポートと連通路20と
を連通させる。そして、質量流量計付電磁弁53を動作
させる。質量流量計付電磁弁53の作用について詳細に
説明する。図3は、ノーマルクローズタイプの質量流量
計付電磁弁53であり、コイル38に通電されていない
状態では図3に示すように、弁体40は弁座41に当接
し、入力ポート42と出力ポート43とは連通していな
い。ここで、板ばね40aには、複数の通孔が開口して
おり、板ばね40aの左右の空間は連通している。
【0020】そして、コイル38に通電すると、固定鉄
心34を介して磁界が形成され、弁体40が固定鉄心3
4に吸引され、固定鉄心34方向に移動する。そして、
弁体40と弁座41とが離間することにより、入力ポー
ト42と出力ポート43とが連通し、流体ガスが入力ポ
ート42から隙間45、弁座41を通って出力ポート4
3へと流れる。ここで、電磁弁制御回路は、質量流量計
測回路から入力される流体の質量流量の計測値と中央制
御装置から入力される指令値とを比較して、実際の質量
流量が指令値に近づくように、コイル38に流す電流値
を調整する。そして、ソレノイドは、コイル38に電流
が印加されると励磁して、固定鉄心34に可動鉄心であ
る弁体40を吸引する。そして、弁座41は、弁体40
の駆動により開閉される。
【0021】このとき、コイル38に印加される電流値
に比例して、弁体40の移動量が変化し、弁体40と弁
座41とで構成される開口面積が調整され、質量流量が
調整される。そして、所定の流量を送り終わると、コイ
ル38への通電が停止される。そして、弁体40が板ば
ねにより弁座41と当接する位置に復帰し、入力ポート
42と出力ポート43との連通が遮断される。
【0022】次に質量流量計の作用を説明する。導管3
3の内部をジクロールシランFが矢印で示す方向に流れ
ている。感熱コイルR1,R2は各々定温度制御回路に
接続しており、感熱コイルR1,R2の温度が常に相等
しくかつ一定になるように制御している。すなわち、導
管33の管内をジクロールシランFが矢印の方向に流さ
れたとき、導管33の上流側に巻かれた感熱コイルR1
は、ジクロールシランFにより熱を奪われるため温度が
低くなる。それを高くするために、出力電圧は、ジクロ
ールシランFが流れていない時の出力電圧より大きくな
る。また、導管33の下流側に巻かれた感熱コイルR2
は、感熱コイルR1により温められたジクロールシラン
Fによって熱を与えられるため、温度が高くなる。それ
を低くするために、出力電圧は、ジクロールシランFが
流れていない時の出力電圧より小さくなる。従って、定
温度制御回路から出力される電圧は、各々の定温度制御
回路において感熱コイルR1,R2を定温度に維持する
ために必要なエネルギ量に比例している。ここで、電圧
の差は、ジクロールシランFの質量流量に比例するもの
であり、電圧の差を計測することにより質量流量を計測
することができる。これにより、必要な質量流量のジク
ロールシランFを正確に送ることができる。
【0023】以上に通常の作用について説明したが、正
確な質量流量の計測のためには、常温常圧で液化しやす
い気体であるジクロールシランFを加熱保温して液化さ
せないことが必要であり、さらに、導管の温度がジクロ
ールシランの流れ以外の外部要因により変動を受けない
ことも条件である。従って、本実施例では、ジクロール
シランFを常に摂氏55度以上に加熱保持している。
【0024】次に、本発明の主要部であるガス供給装置
の加熱保温方法について説明する。入力ブロック10
は、棒状ヒータ15により加熱保温されている。棒状ヒ
ータ15は、止めネジ23によりヒータ孔10aの内壁
に押し付けられて密着しているため、棒状ヒータ15の
熱が入力ブロック10に効率よく伝達され、入力ブロッ
ク10は均一な温度になる。出力ブロック11は、棒状
ヒータ14により加熱保温されている。棒状ヒータ14
は、止めネジ23によりヒータ孔11aの内壁に押し付
けられて密着しているため、棒状ヒータ14の熱が出力
ブロック11に効率よく伝達され、出力ブロック11は
均一な温度になる。また、出力ブロック11のセンサ孔
11bに装着された温度センサ13は、止めネジ23に
よりセンサ孔11bの内壁に押し付けられて密着してい
るため、出力ブロック11の温度を正確に計測すること
ができる。
【0025】また、本実施例の質量流量計付電磁弁53
にコイルに印加するコイル印加電流と流量との関係を図
6に示す。図に示すように、コイル印加電流が300m
V以上になって始めて弁体40が駆動されるため、30
0mV以下であればバイアス電流を印加することが可能
である。図7にコイル印加電流とコイル温度上昇値との
関係を実験データで示す。ジクロールシランFの温度を
55度以上に保温するために、ジクロールシランFの通
路である固定鉄心34の温度を55度以上に保持してい
る。そのためには、コイル温度を60度に保持すれば良
いことが実験により求められている。従って、図7に示
すように、バイアス電流として250mVのコイル印加
電流をコイルに印加している。バイアス電流を印加する
とき、導管33の流入口33aと流出口33bとをコイ
ル38の両側に別れて配設しているので、導管33が均
等にコイル38の発熱の影響を受けるため、正確にジク
ロールシランの質量流量を計測することができる。
【0026】次に、棒状ヒータ14,15およびバイア
ス電流を印加した状態でのガス供給装置各部の計測デー
タを図4および図5に示す。図4のa〜iは、ガス供給
装置の計測箇所を示し、図5はa〜iの計測箇所で計測
した温度を示している。a〜iの計測箇所は、いずれも
ジクロールシランFの通路の表面温度を計測するポイン
トである。これらの温度は、加熱保温状態を一定時間以
上続けて温度が飽和した時点で計測したデータである。
図5に示すように、ジクロールシランFの通路の表面温
度が55〜58度の間で保持されていることがわかる。
従って、ジクロールシランFの温度を常に55度以上の
少ないばらつきの範囲に加熱保持することができ、ジク
ロールシランFが液化することを防止できる。また、ジ
クロールシランFが外乱により受ける温度変化を少なく
できるため、質量流量計に与える影響を少なくして、質
量流量を正確に計測することが可能となる。
【0027】以上詳細に説明したように、本実施例のガ
ス供給装置によれば、入力ブロック10および出力ブロ
ック11に埋設された棒状ヒータ15,14とを有して
いるので、ガス弁付近の流体通路を所定温度に加熱保温
できるため、ジクロールシラン等の液化しやすい気体を
供給する場合でも、ジクロールシラン等を液化させずに
確実に供給することができる。また、テープ状のヒータ
51と異なり、質量流量計の整備のため質量流量計付電
磁弁53を取り外して再組み付けした場合でも、取り外
す前の状態を確実に再現することができる。
【0028】また、本実施例のガス供給装置によれば、
気体が液化するのを防止するために、質量流量計付電磁
弁53のコイル38に常にバイアス電流を流す制御手段
を有しているので、質量流量計付電磁弁53の流体通路
を直接加熱保温できるため、ジクロールシラン等の液化
しやすい気体を供給する場合でも、ジクロールシラン等
を液化させずに確実に供給することができる。また、テ
ープ状のヒータ51と異なり、質量流量計の整備のため
質量流量計付電磁弁53を取り外して再組み付けした場
合でも、取り外す前の状態を確実に再現することができ
る。また、本実施例のガス供給装置によれば、導管33
の流入口33aと流出口33bとが、コイル38の両側
に別れてあるので、コイル38にバイアス電流を流して
も、導管33が均一に加熱されるため、質量流量の計測
に誤差を発生することがなく、ジクロールシラン等の液
化しやすい気体を正確に供給することができる。
【0029】なお、前記実施例は本発明を何ら限定する
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種
々の変形、改良が可能であることはもちろんである。例
えば、本実施例では、入力ブロック10および出力ブロ
ック11の各々に一づつの棒状ヒータ14,15を備え
付けているが、各々に2以上の棒状ヒータを備え付けて
もよい。また、本実施例では、出力ブロック側にのみ温
度センサをおいて全体の温度制御を行っているが、入力
ブロック側にも温度センサをおいて各々の棒状ヒータを
各々の温度センサの出力により制御してもよい。また、
本実施例では、質量流量計付電磁弁に温度センサを設け
ずに、実験データによりオープン制御を行っているが、
質量流量計付電磁弁の気体通路に温度センサを取り付け
てフィードバック制御を行ってもよい。
【0030】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明のガス供給装置によれば、入力ブロックおよび出力
ブロックに埋設された棒状ヒータを有しているので、ガ
ス弁付近の流体通路を所定温度に加熱保温できるため、
ジクロールシラン等の液化しやすい気体を供給する場合
でも、ジクロールシラン等を液化させずに必要量だけ確
実に供給することができ、半導体の歩止まりを向上させ
ることができる。また、テープ状のヒータと異なり、質
量流量計の整備のため質量流量計付電磁弁を取り外して
再組み付けした場合でも、取り外す前の状態を確実に再
現することができる。
【0031】また、本発明のガス供給装置によれば、気
体が液化するのを防止するために、質量流量計付電磁弁
のコイルに常にバイアス電流を流す制御手段を有してい
るので、質量流量計付電磁弁の流体通路を直接加熱保温
できるため、ジクロールシラン等の液化しやすい気体を
供給する場合でも、ジクロールシラン等を液化させずに
必要量だけ確実に供給することができ、半導体の歩止ま
りを向上させることができる。また、テープ状のヒータ
と異なり、質量流量計の整備のため質量流量計付電磁弁
を取り外して再組み付けした場合でも、取り外す前の状
態を確実に再現することができる。
【0032】また、本発明のガス供給装置によれば、導
管の流入口と流出口とが、コイルの両側に別れてあるの
で、コイルにバイアス電流を流しても、導管が均一に加
熱されるため、質量流量の計測に誤差を発生することが
なく、ジクロールシラン等の液化しやすい気体を正確に
供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるガス供給装置の構成を
示す概念図である。
【図2】ガス供給装置の斜視図である。
【図3】本発明の一実施例である質量流量計付電磁弁の
構成を示す断面図である。
【図4】ガス供給装置の実験方法を示す概念図である。
【図5】ガス供給装置の実験結果を示すデータ図であ
る。
【図6】質量流量計付電磁弁のコイル印加電流と気体流
量との関係を示すデータ図である。
【図7】コイル印加電流とコイル温度上昇値との関係を
示すデータ図である。
【図8】従来のガス供給装置の構成を示す外観図であ
る。
【図9】従来の別のガス供給装置の構成を示す外観図で
ある。
【図10】質量流量計付電磁弁の従来の保温方法を示す
外観図である。
【符号の説明】
10 入力ブロック 11 出力ブロック 12 パージ弁 13 温度センサ 14,15 棒状ヒータ 33 導管 38 コイル 40 弁体 41 弁座 52 入力開閉弁 53 質量流量計付電磁弁 54 出力開閉弁 55 パージ出力弁 F ジクロールシラン R1,R2 感熱コイル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温常圧で液化しやすい気体を供給する
    ガス供給装置において、 前記供給される気体の質量流量を計測しながら、所定の
    質量流量の気体を通過させる質量流量計付電磁弁と、 前記質量流量計付電磁弁の入力ポートと接続する入力ブ
    ロックと、 前記入力ブロックに付設される入力開閉弁と、 前記質量流量計付電磁弁の出力ポートと接続する出力ブ
    ロックと、 前記出力ブロックに付設される出力開閉弁と、 前記入力ブロックおよび前記出力ブロックに埋設された
    棒状ヒータとを有することを特徴とするガス供給装置。
  2. 【請求項2】 内部を常温常圧で液化しやすい気体が流
    れる導管の周囲に互いに独立して巻かれ、該気体の温度
    に応じて抵抗値が変化する2つの抵抗体に流れる電流値
    より、該導管を流れる気体の質量流量を計測する質量流
    量計と、 コイルボビンの外周に導線が巻かれてなるコイルと、コ
    イルボビン孔に固定される固定鉄心と、コイル通電時に
    固定鉄心に吸引される可動鉄心とを備えるソレノイド
    と、 該可動鉄心の駆動により開閉されて、ポートの連通を切
    り換える弁座とを有する質量流量計付電磁弁において、 前記気体が液化するのを防止するために、前記コイルに
    常にバイアス電流を流す制御手段を有することを特徴と
    する質量流量計付電磁弁。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載するものにおいて、 前記導管の流入口と流出口とが、前記コイルの両側に別
    れてあることを特徴とする質量流量計付電磁弁。
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