JPH0776237B2 - 蛋白質修飾物 - Google Patents

蛋白質修飾物

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JPH0776237B2
JPH0776237B2 JP63227468A JP22746888A JPH0776237B2 JP H0776237 B2 JPH0776237 B2 JP H0776237B2 JP 63227468 A JP63227468 A JP 63227468A JP 22746888 A JP22746888 A JP 22746888A JP H0776237 B2 JPH0776237 B2 JP H0776237B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はハプテン抗体作成に用いるハプテン(低分子量
抗原)の担体として、或いは種々の免疫分析に用いる多
価化したハプテン抗体作成用担体として用いられる蛋白
質修飾物またはポリペプチド修飾物に関するものであ
る。
(発明の背景) 薬剤などの低分子量化合物を抗原(Ag)とする抗体(A
b)の作成は、これら低分子量抗原(ハプテン)又はそ
の類縁体をBSA(牛血清アルブミン)などの蛋白質担体
に結合した複合体を免疫動物に免疫して行なっている。
担体蛋白質のハプテン結合部位には蛋白質に存在する官
能基のうちアミノ基またはカルボキシル基が考えられる
が、結合反応が容易なことから従来は主としてアミノ基
にハプテンを結合していた。
しかし、ハプテンは蛋白質担体のアミノ基全てに結合す
るわけではなく、ハプテン未結合のアミノ基が多く存在
する領域は、蛋白質本来の立体構造を保持しているの
で、蛋白質本来の抗原決定基(Ag*)として働く。従っ
て、ハプテン担持蛋白質で免疫して得た血清中には担体
蛋白質自体に対応する抗体(Ab*)も生成することにな
る。このため得られたハプテン抗血清(Ab)は、予め担
体自体(Ag*)で吸収する必要がしばしばあった。
又このような不都合は同じハプテン蛋白質複合体をいわ
ゆる受身凝集に用いた場合にも生じうる。受身凝集と
は、モノエピトープなハプテン(Ag)を複数個、担体に
担持させて、見かけ上多価の抗原として抗原・抗体結合
をさせマトリックス凝集を起させるものである。すなわ
ち、複数のハプテン抗原(Ag)を担持する担体と、抗ハ
プテン抗体(Ab)とを接触させ、抗原抗体マトリックス
を形成させる。その形成量は濁度変化から検出する。こ
のとき1価の遊離ハプテン抗原が共存すると、マトリッ
クス形成は阻害され濁度低下が観察される。この濁度低
下から遊離ハプテン抗原すなわち測定試料中の抗原の量
を定量することができる。この場合にも、担体自体(Ag
*)の抗体(Ab*)が有れば、このAg*-Ab*を介したマト
リックス形成即ち凝集が生じる。従ってここで使用する
抗ハプテン抗体(Ab)は予め担体自体(Ag*)で吸収す
るか、免疫時に使用した担体(Ag*)とは別の担体にハ
プテン(Ag)を結合した複合体を受身凝集反応系に供す
る必要がある。
このような不都合をなくすため蛋白質担体のアミノ基を
全てハプテンでブロックし、蛋白質を事実上完全変性さ
せる方法も考えられるが、その実現はきわめて困難であ
るし、また実現できるとしても多量のハプテンが必要と
なり、ハプテンが微量しかない場合にはこのような方法
がとれないという不都合もあった。
一方、ハプテンが微量しかない場合や、溶媒への溶解度
が低くて低濃度のハプテン溶液しか使用できない場合な
どには、担体蛋白質にハプテンを充分導入できず、その
結果得られる抗体力価も十分なものとはならなという問
題がある。従って、担体上のハプテン導入部位を出来る
だけ多くして、ハプテン導入効率の高い担体とすること
が望ましい。
(発明の目的) 本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、担
体自体のアミノ基をほぼ完全に修飾、変性し、免疫時に
担体自体の抗体を生成することがなく、受身凝集に用い
る場合にも抗ハプテン抗体(Ab)を予めハプテン担持担
体自体(Ag*)で吸収する必要がなく同じ担体でハプテ
ンを担持できる蛋白質修飾物を提供することを第1の目
的とする。
また担体自体の抗体を実質的に生成することがないばか
りか、ハプテン導入効率も高い蛋白質修飾物を提供する
ことを第2の重要な目的とする。
(発明の構成) 本発明のこのような第1の目的は、構造式 で表わされることを特徴とする蛋白質修飾物、または構
造式 で表わされることを特徴とする蛋白質修飾物により達成
される。
ここで蛋白質修飾物における蛋白質にはポリペプチドも
包含され、式中、 Proは蛋白質またはポリペプチド; Xは脱離可能なアミノ保護基; Yは置換または非置換のメチレン基; ZはSまたはO原子; Rは置換または非置換の炭素数2〜15のアルキル基、ア
リール基またはアラルキル基; mは1〜8の整数であり、 rは非修飾状態のProの有するアミノ基の数を上限とす
る整数、 tは整数1から非修飾状態のProの有するカルボキシル
基数を上限とする数の間の整数である。
また本発明の第2の目的は、構造式 で表わされることを特徴とする蛋白質修飾物、または構
造式; で表わされることを特徴とする蛋白質修飾物により達成
される。
式中、Proは蛋白質またはポリペプチド; Xは脱離可能なアミノ保護基; Yは置換または非置換のメチレン基; ZはSまたはO原子; Rは置換または非置換の炭素数2〜15のアルキル基、ア
リール基またはアラルキル基; mは1〜8の整数であり、 rは非修飾状態のProの有するアミノ基の数を上限とす
る整数、 hは整数1からrを上限とする整数、 tは整数1から非修飾状態のProの有するカルボキシル
基数を上限とする数の間の整数である。
すなわち本発明は、蛋白質(又はポリペプチド)のアミ
ノ基を可逆的に脱離可能な保護基でブロックする一方、
カルボキシル基をジアミンでアミド化して新たなアミノ
基を導入したもので、この導入アミノ基にハプテンを結
合させるようにしたものである。さらにアミノ保護基を
離脱させることにより、蛋白質のアミノ基を再生し、こ
の再生アミノ基と導入アミノ基との双方にハプテンが結
合できるようにしてハプテンの導入効率が向上させたも
のである。
蛋白質としては例えばBSA(牛血清アルブミン)、KLH
(キーホール・リンペッド・ヘモシアニン)、IgG、フ
ェリチンなどを用いることができ、また天然或いは合成
ポリペプチドなども担体として用いることができる。
担体蛋白質のアミノ基をブロックする保護基Xとしては
以下のようなものが挙げられる。
‐CO-O-R ‐SO2‐R ‐CO-S-R ‐S-R ‐CO-Y-Z-R ‐CHO ‐CO-CF3 ‐CH2-(C6H5) ‐CH-(C6H5)2 ‐C-(C6H5)3 (但し、Rは置換または非置換の炭素数2〜15のアルキ
ル基、アリール基またはアラルキル基; Yは置換または非置換のメチレン基; ZはSまたはO原子; である)。以下具体例を挙げる。
‐CO-O-R(ウレタン型アミノ保護基); アルキルオキシカルボニル基(アルコキシカルボニル
基)、アリールオキシカルボニル基やアラルキルオキシ
カルボニル基等のいわゆるウレタン型アミノ保護基とし
ては、例えば、 t−ブトキシカルボニル(Boc)基、 イソブチルオキシカルボニル基、 ベンジルオキシカルボニル(Z)基、 パラメトキシベンジルオキシカルボニル基、 t−アミルオキシカルボニル基、 d−イソボルニルオキシカルボニル基 アダマンチルオキシカルボニル基 などがある。またこれらは一部置換されたものでもよ
く、例えばパラ位にハロゲン、ニトロ基、メトキシ基な
どを導入した置換ベンジルオキシカルボニル基などがあ
る。
‐SO2‐R(スルホニル型); で表わされるトルエンスルホニル(Tosyl)基がある。
‐CO-S-R; フェニルチオオキシカルボニル基 ベンジルチオオキシカルボニル基、 ブチルチオオキシカルボニル基、 ‐S-R(チオ型); o−ニトロフェニルスルフェニル基 o,p−ジニトロフェニルスルフェニル基 ‐CO-Y-Z-R型; (Yは置換または非置換のメチレン基; ZはSまたはO原子) ‐CO-CH2-O-CCH3 アセトアセチル基 ‐CO-CH2-O-C6H5-NO2 オルトフェノキシアセチル基 その他には ‐CHO ホルミル基 ‐CO-CF3 トリフロオロアセチル基 ‐CH2-(C6H5) ベンジル基 ‐CH-(C6H5)2 ジベンジル基 ‐C-(C6H5)3 トリフェニルメチル(トリチル)基 等がある。
以上のアミノ保護基はいずれもアミノ基のN原子と一重
結合を介してブロックするものであるが、アミノ基(-NH
2)を −N=CH−R のようにブロックしてN原子と二重結合を形成してもよ
い。
これらアミノ保護基の導入や、その脱離も公知方法に従
って行なうことができる。例えばウレタン型アミノ保護
基の場合はイソシアナート法、アジドホルメート法、混
合カルボナート法、ハロホルメート法などでアミノ基を
ブロックすることができる。またアミノ保護基の脱離の
方法としては、接触還元、Na-NH3処理、酸処理(例え
ば、臭化水素、トリフルオロ酢酸、フッ化水素など)、
アルカリ処理、電気分解、光分解などがある。
以上のアミノ保護基、その導入方法および脱離方法は、 「ペプチド合成」(泉屋他著、丸善、1975年) 「ペプチド合成の基礎と実験」 (泉屋他著、丸善、1985年) 「生化学実験講座1,タンパク質の化学IV」 (日本生化学会編、東京化学同人、1977年) などに詳細に記載されたペプチド合成における公知技術
を使用することができる。
このようにして導入されるアミノ保護基Xの数のrは非
修飾状態の蛋白質Proの有するアミノ基の数pと同じか
少ない整数である。
担体蛋白質のカルボキシル基をアミド化するジアミンは
炭素数1〜8のジアミンが好ましく、この範囲のジアミ
ンを用いることにより得られる蛋白質修飾物の水溶性を
確保できる。またジアミンの炭素数を選択して、担体と
ハプテンとの間の長さ(スペーサ長)を調節することが
できる。このようなジアミンのとしては、例えばメチレ
ンジアミン、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン
が好ましい。なおジアミンの代わりとしてトリアミンも
同様な目的に使用することができる。
ジアミンにより蛋白質に新たに導入されるアミノ基の数
tは少くとも1で、天然状態(すなわちアミド化する以
前の状態)の蛋白質Proの有するカルボキシル基数sを
最大とする。通常のハプテン蛋白質複合体の導入量が通
常10分子/担体以上好ましくは20分子/担体以上である
ことを考慮すれば、導入アミノ基数は通常10以上であ
り、好ましくは20以上である。
従って前述のアミノ保護基Xをほぼ完全に脱離すれば、
蛋白質修飾物上のアミノ基の数は、非修飾蛋白質に比べ
通常10以上、好ましくは20以上多くなり、ハプテンの導
入効率が高くなることになる。
また蛋白質やポリペプチドのように高分子量分子は、ア
ミノ保護基によるブロックにより3次構造が変化する
と、たとえ保護基を除去しても元の高次構造には戻らず
変性したままである。非修飾状態で生じるような担体自
体の抗体を実質的に生じることがなくなる。
次に本発明の蛋白質修飾物の製造方法について説明す
る。
第1図のフローチャート図に示すように、まず蛋白質の
アミノ基を温和な条件下で脱離可能な保護基でブロック
する(ステップ1)。ウレタン型アミノ保護基の場合
は、通常弱アルカリ性下でアミノ基に対し数倍モル量の
保護化剤を使用することにより、アミノ基をほぼ完全に
ブロックすることができる。
次にカルボキシル基をジアミンでアミド化する(ステッ
プ2)。ジアミンはmの数に応じてメチレンジアミン、
エチレンジアミン、トリメチレンジアミン等を用いる。
反応に際しては蛋白質のカルボキシル基を予めカルボジ
イミドを活性化して、これを大過剰量の(分子内架橋と
分子間架橋が実質的に生じない程度の過剰量の)ジアミ
ンに添加して行なう。なお蛋白質由来のアミノ基はステ
ップ1で殆どブロックされているから、このステップ2
でのカルボキシル基活性化の際に担体の分子内、分子間
架橋が生じることはない。もしステップ1を行なわない
でステップ2を行なえば、分子間架橋により担体は重合
して不均一な修飾物となる。また水に対する溶解度も一
般に大きく減少するからハプテン導入の反応が困難にな
るという不都合もある。この点、本発明によれば担体の
分子内、分子間架橋が無いので、均一で、また水溶性の
良好な担体用蛋白質修飾物を得ることができる。
こうして得られた蛋白質修飾物では、蛋白質由来のアミ
ノ基の殆どがブロックされており、新たに導入されたジ
アミン由来のアミノ基だけが蛋白質に存在する。
この導入アミノ基に対しハプテンをそのカルボキシル基
を介して結合させれば、ハプテン担持担体が得られ、免
疫動物への免疫に用いることができる(ステップ4)。
この時必ずしも導入アミノ基の全てにハプテンが結合す
る訳ではないので、ハプテン導入数iは導入アミノ基数
tよりも少ない。但し通常は約10以上である。
一方、前述のアミノ保護基Xを温和な条件下で可逆的に
脱離させる(ステップ3)と、得られた蛋白質修飾物に
は再生されたアミノ基とステップ2で導入された導入ア
ミノ基との双方が存在することになる。ステップ1,2で
のアミノ基の保護・脱離が理想的に行なわれれば、再生
アミノ基の数hは非修飾蛋白質本来のアミノ基pとほぼ
同数まで回復するから、蛋白質修飾物には非修飾の場合
に比較しておよそカルボキシル基に導入されたアミノ基
の数tだけ多くのアミノ基が存在することになる。従っ
てハプテンの導入反応点は最大限の増加して効率的にハ
プテンを導入することができ、高力価の抗体産生に適し
たハプテン担体コンジュゲートを得ることができる(ス
テップ5)。
この場合でもアミノ基の全てにハプテンが結合するわけ
ではなく、再生・導入アミノ基に結合するハプテン数j
およびkはそれぞれ再生アミノ基数hや導入アミノ基数
tよりも少ないが、非修飾蛋白質やステップ2で得られ
る蛋白質本来のアミノ基をブロックした担体を用いる場
合よりもアミノ基の総数(h+t)は多くなるから、ハ
プテン導入効率は高いものとなる。免疫に必要なハプテ
ン導入数は通常は10以上/担体分子であるといわれてい
るが、本発明のようにハプテンン導入点を最大限にした
蛋白質修飾物では、容易にその数を超えることができ
る。
また本発明による蛋白質修飾物を受身凝集による複数の
ハプテン抗原(Ag)を担持する担体として用いれば、蛋
白質がステップ1の修飾反応により充分変性し元の蛋白
質に対する抗原性を失っているため、複数の抗ハプテン
抗体(Ab)を担持する担体と接触させても、その抗体
(Ab)は担体自体(Ag*)とは結合しない。従って用い
る抗血清(Ab)を予め担体自体(Ag*)で吸収する必要
もなく、またここで用いた担体以外の担体を用いる必要
もない。
このことはステップ3でアミノ基を再生した場合でも同
様である。すなわち低分子量ペプチドではアミノ保護基
の離脱により完全に元の構造の戻ることができるが、蛋
白質やポリペプチドのような高分子量分子では、アミノ
保護基によるブロックにより3次構造が一度変化する
と、たとえ保護基を除去しても元の高次構造には戻らず
に変性したままである。従って再生アミノ基をハプテン
導入点として用いても、非修飾状態で生じるような担体
自体の抗体を実質的に生じることがない。
(発明の効果) 以上のように第1の発明は、蛋白質のアミノ基を脱離可
能な保護基でブロックする一方、カルボキシル基をジア
ミンでアミド化して新たなアミノ基を導入した。このた
め、蛋白質由来のアミノ基を消失或いは少なくして蛋白
質の変性度を高めることができ、担体蛋白質自体の抗体
(Ab*)を実質的に生成することがない。
従ってハプテンが微量の場合でも効率的に抗体(Ab)を
作製することができる。
また受身凝集に用いる場合にも抗ハプテン抗体(Ab)を
予め担体自体(Ag*)で吸収する必要がない。また免疫
時と同じ担体で多価ハプテン抗原複合体を作成できる。
また第2の発明は、一度ブロックしたアミノ基を再生し
て、再生アミノ基と導入アミノ基の双方のハプテンを結
合できるようにしたので、非修飾蛋白質よりもハプテン
結合部位が多くなり、ハプテン導入効率が高い。従って
微量のハプテンでも効率的に抗体(Ab)を作製すること
ができる。またアミノ基保護のため一度修飾されている
ので変性度が高く、担体自体の抗体(Ab*)を実質的に
生成することもない。
(実施例) 以下実施例により説明する。
実施例1;Boc化BSAの調製 BSAのアミノ基を混合カルボナート法によりt−ブトキ
シカルボニル(Boc)化してブロックした。
BSA(シグマ社製)1gを、100mlの50mM燐酸緩衝液(pH
9)に溶かし、これにトリエチルアミン0.6mlを加え、さ
らにt−ブチル(4,6−ジメチルピリミジル−2−チオ
ール)カルボナート(アルドリッチ社製)の2%ジオキ
サン溶液50mlを滴下混合した。室温下で終夜撹拌反応し
た後、水100mlを加えて反応を停止した。未反応のカル
ボナートを酢酸エチルで抽出・除去した後、水層を流水
に対し透析して脱塩した。凍結乾燥後のBoc化BSAの収量
は1.08gであった。反応後の残存アミノ基の数をフルオ
レサミン(fluorescamine;F・ホフマン・ラ・ロシュ社
製)で定量したところ、反応前BSAの0.1%以下であっ
た。
実施例2:Boc化BSAへのアミノ基導入 Boc化BSAのカルボキシル基とエチレンジアミンとを縮合
させて新たなアミノ基を導入した。
実施例1で調製したBoc化BSA1gを50mlの50mM燐酸緩衝液
(pH8)に溶かし、これに水溶性カルボジイミド(1−
エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボ
ジイミド)の5%水溶液5mlを氷冷下、滴下混合して、B
oc化BSAのカルボキシル基を活性化した。本液を、50ml
の1Mエチレンジアミン水溶液(pH8)に氷冷下撹拌しな
がら滴下・混合し反応させた。室温に戻して1時間反応
させた後、反応液を流水に対して透析・脱塩し、その後
凍結乾燥した。得られた標品の導入アミノ基の量をフル
オレサミンで定量したところ、BSA1分子当り約60分子の
新しいアミノ基(エチレンジアミン由来)が導入された
ことが分かった。
実施例3:BSA修飾物へのハプテン結合及び抗体作製 1−カルボキシブチル−フェノバルビタールをハプテン
としてBSA修飾物に結合させた。
実施例2で得たBSA修飾物100mgを10mlの50mMトリス塩酸
緩衝液(pH9)に溶解した。一方、1−カルボキシブチ
ル−フェノバルビタール100mgをジメチルスルホキシド5
mlに溶かし、これに1.1倍当量のトリエチルアミン及び
1.1倍当量のイソブチルクロロ蟻酸を加え混合酸無水物
を形成して活性化した。この混合酸無水物溶液を上記BS
A修飾物溶液に添加し反応させた。4℃で30分、さらに
室温下で1時間反応させた後、反応液を流水に対し透析
して脱塩した。凍結乾燥後の標品について、フェノバル
ビタール導入量を紫外吸収スペクトル(280nmおよび300
nmの2波長で測定)より定量した。導入量はBSA1分子当
り43モルという高値であった。
得られたハプテン担持BSAを常法に従い家兎に免疫した
ところ、高力価の抗フェノバルビタール血清が得られ
た。
実施例4:BSA修飾物のアミノ保護基の脱離 実施例2で得たBSA修飾物500mgを50mlの臭化水素/氷酢
酸に溶解し、室温下20分間反応させた。反応後、溶媒を
減圧留去した後、100mlの水を加え、これを流水透析し
て脱塩し、その後凍結乾燥した。得られた標品は約440m
gであった。フルオレサミンを用いてアミノ基を定量し
たところBSA1分子当り約120分子のアミノ基が検出さ
れ、実施例2での値約60との差から、120−60=60個の
アミノ基が再生されたことがわかった。
実施例5:アミノ基再生BSAへのハプテン結合及び抗体作
製 実施例4で得られたアミノ基を再生したBSA100mgに,実
施例3と同様の方法で、1−カルボキシブチル−フェノ
バルビタールを結合させた。BSA1分子当りのフェノバル
ビタール導入量は65モルとアミノ基再生前の担体への導
入量(実施例2;43モル)の値より高値を示していた。
得られたハプテン担持BSAを家兎に免疫したところ、高
力価の抗フェノバルビタール血清が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による蛋白質修飾物の製造方法及び使用
方法を説明するフローチャート図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造式; (式中、Proは蛋白質またはポリペプチド; Xは脱離可能なアミノ保護基; mは1〜8の整数であり、 rは非修飾状態のProの有するアミノ基の数を上限とす
    る整数、 tは整数1から非修飾状態のProの有するカルボキシル
    基数を上限とする数の間の整数である) で表わされることを特徴とする蛋白質修飾物。
  2. 【請求項2】前記アミノ保護基Xが以下の構造式から選
    ばれたものであることを特徴とする請求項1記載の蛋白
    質修飾物。 ‐CO-O-R ‐SO2‐R ‐CO-S-R ‐S-R ‐CHO ‐CO-CF3 ‐CH2-(C6H5) ‐CH-(C6H5)2 ‐C-(C6H5)3 (但し、Rは置換または非置換の炭素数2〜15のアルキ
    ル基、アリール基またはアラルキル基である)
  3. 【請求項3】構造式; (式中、Proは蛋白質またはポリペプチド; Yは置換または非置換のメチレン基; ZはSまたはO原子; Rは置換または非置換の炭素数2〜15のアルキル基、ア
    リール基またはアラルキル基; mは1〜8の整数であり、 rは非修飾状態のProの有するアミノ基の数を上限とす
    る整数、 tは整数1から非修飾状態のProの有するカルボキシル
    基数を上限とする数の間の整数である) で表わされることを特徴とする蛋白質修飾物。
  4. 【請求項4】構造式; (式中、Proは蛋白質またはポリペプチド; Xは脱離可能なアミノ保護基; mは1〜8の整数であり、 rは非修飾状態のProの有するアミノ基の数を上限とす
    る整数、 hは整数1からrを上限とする整数、 tは整数1から非修飾状態のProの有するカルボキシル
    基数を上限とする数の間の整数である) で表わされることを特徴とする蛋白質修飾物。
  5. 【請求項5】前記アミノ保護基Xが以下の構造式から選
    ばれたものであることを特徴とする請求項4記載の蛋白
    質修飾物。 ‐CO-O-R ‐SO2‐R ‐CO-S-R ‐S-R ‐CHO ‐CO-CF3 ‐CH2-(C6H5) ‐CH-(C6H5)2 ‐C-(C6H5)3 (但し、Rは置換または非置換の炭素数2〜15のアルキ
    ル基、アリール基またはアラルキル基である)
  6. 【請求項6】構造式; (式中、Proは蛋白質またはポリペプチド; Yは置換または非置換のメチレン基; ZはSまたはO原子; Rは置換または非置換の炭素数2〜15のアルキル基、ア
    リール基またはアラルキル基; mは1〜8の整数であり、 rは非修飾状態のProの有するアミノ基の数を上限とす
    る整数、 hは整数1からrを上限とする整数、 tは整数1から非修飾状態のProの有するカルボキシル
    基数を上限とする数の間の整数である) で表わされることを特徴とする蛋白質修飾物。
JP63227468A 1988-04-13 1988-09-13 蛋白質修飾物 Expired - Fee Related JPH0776237B2 (ja)

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