JPH0776593A - アミノ糖活性物質、その製造方法及び医薬としてのその使用 - Google Patents

アミノ糖活性物質、その製造方法及び医薬としてのその使用

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JPH0776593A
JPH0776593A JP6190719A JP19071994A JPH0776593A JP H0776593 A JPH0776593 A JP H0776593A JP 6190719 A JP6190719 A JP 6190719A JP 19071994 A JP19071994 A JP 19071994A JP H0776593 A JPH0776593 A JP H0776593A
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ラースロウ・フエルテシ
Werner Aretz
ヴエルナー・アーレツ
Hans-Wolfram Fehlhaber
ハンス−ヴオルフラム・フエールハーバー
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 サルマイシンA,B,C及びDを除く、抗菌
効果を持つ式 X−B−Y (I) (式中、Xはキャリア残基であり、Bはなくてもよいリ
ンカーであり、そしてYはアミノ単糖残基である)の化
合物。 【効果】 本化合物は細菌感染症の治療に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はアミノ糖、リンカー及びキャリア
分子からなる化合物、それらの製造及び医薬としての使
用に関する。欧州特許出願第 93118511.0 号はサルマイ
シン(salmycin)と称する鉄キレート(シデロホア(si
derophore ))、単糖及びアミノ単糖からなる抗生物質
を記述している。サルマイシンの構造は次の式で表され
る。
【0002】
【化4】 サルマイシンA:R=NOH,R″=−(CH2)5−OH サルマイシンB:R=O,R″=−(CH2)5−OH サルマイシンC:R=O,R″=−(CH2)4−OH サルマイシンD:R=NOH,R″=−(CH2)4−OH
【0003】鉄含有抗生物質の構成成分として見出され
たのはカテコール誘導体のヒドロキサマト鉄(III)錯
体又はキレートである。これらの鉄錯体はシデロホアと
称する。シデロホアは B.F. Matzanke等により「鉄キャ
リア及び鉄タンパク質(Ironcarriers and iron protei
ns )」(Th.M. Loehr編集、 VCH Publishers, 1989年
刊)、1〜121ページで概説されている。シデロホアは細
菌により鉄を細胞内に輸送するために使用される。細胞
膜は物質の能動輸送に対する種々の特異的な型のゲート
を持つ。細菌輸送系の例は H. Zahner, Angew. Chem.
(1977年)89巻、696〜703ページに見出される。これら
の輸送系のいくつかは天然に存在する抗生物質の成分で
あり、これにより抗生物質が細菌細胞内に進入するのを
助ける。この発見に基づいて輸送系を活性物質と組み合
わせることによる人工の抗生物質を得る試みがなされて
いる。このように、H. Zahner等(The Japanese Journa
l ofAntibiotics(1977年)XXX巻、補遺、S-201)はい
ずれもシデロホアであるフェリオキサミニルB又はフェ
リクロシニル基のスルホンアミドとの化学結合を記述し
ている。A. Brochu等(Antimicrobial Agents and Chem
otherapy(1992年)36巻、2166〜2175ページ)はある種
のシデロホアをセファスポリンと結合させている。キャ
リア系の活性物質との結合はしばしば抗生物活性のない
化合物を生じる。
【0004】驚くべきことに、サルマイシンA〜Dの鉄
キレート成分を他のシデロホアで置き換えると抗生物効
果を持つ化合物を生じることを見出した。サルマイシン
の鉄キレート成分の置換えの外に、シデロホアとアミノ
糖単位の間のブリッジである単糖残基を他の化合物で置
き換えることも可能である。形成される物質は、従って
鉄キレート成分、橋かけ化合物(リンカー)及びアミノ
糖単位からなる。
【0005】従って、本発明はサルマイシンA,B,C
及びDを除く式 X−B−Y (I) (式中、Xはキャリア残基であり、Bはリンカーであっ
て、省略されるものであってもよく、そしてYはアミノ
単糖残基である)の化合物に関する。
【0006】キャリア残基は適当な結合した輸送系であ
ればいずれでもよいものとする。キャリア残基は好まし
くはシデロホア、例えばフェリクロシン、フェリクリシ
ン、フェリロジン、フェリクロムA及びフェリルビンを
含むフェリクロム、フェリオキサミンB及びフェリオキ
サミンGを含むフェリオキサミン、N5−アセチル−N5
−ヒドロキシ−L−オルニチン・トリペプチド・シデロ
ホア及びアルボマイシンに存在するシデロホア、フェノ
ール又はカテコール含有誘導体、例えばスペルミジン−
カテコール・シデロホア(A. Brochu等、Antimicrobial
Agents and Chemotherapy(1992年)36巻、2166〜2175
ページ参照)である。
【0007】特に好ましいキャリア残基はフェリクロシ
ン、フェリオキサミンB,N5−アセチル−N5−ヒドロ
キシ−L−オルニチン・トリペプチド誘導体及びスペル
ミジン−カテコール誘導体である。さらに、本発明はキ
ャリア残基を特に好ましくはリンカーを介してアミノ単
糖に結合反応により結合させることからなる式Iの化合
物の製造に関する。結合のため、キャリア残基を、リン
カー、アミノ単糖残基又はリンカー及びアミノ単糖残基
からなる基を用いて、官能基が存在しそして結合反応が
起こり得るように化学的に変換することができる。カル
ボキシル基又はその化学的同等物の導入がキャリア残基
の変換にとって好ましい。
【0008】化学変換はキャリア残基の官能基の化学的
活性化(例えばカルボキシル基の酸クロリド又は無水物
への変換、又はカルボジイミド、2,6−ジクロロベン
ゾイルクロリド又は2,4,6−トリクロロベンゾイルク
ロリドとの反応)又は二官能性化合物の付着を意味する
ことがある。二官能化合物の例は脂肪族又は芳香族ジカ
ルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマ
ル酸、アジピン酸、フタル酸、脂肪族又は芳香族アミノ
カルボン酸例えばアミノ酸、アミノプロピオン酸、アミ
ノ酪酸又はニコチン酸、ヒドロキシカルボン酸例えばヒ
ドロキシ酢酸、ヒドロキシプロピオン酸又はヒドロキシ
酪酸、又はグリコール例えばモノ、オリゴ又はポリエチ
レングリコールである。二官能性化合物の化学的付着の
ため、有機合成において慣用的な適当な活性化された化
合物を使用することが可能である。二官能性化合物はま
たリンカーでありうる。
【0009】例えば、コハク酸(酸クロリド又は無水物
として)をフェニルオキサミンBの末端アミノ基又はフ
ェリクロシンの遊離ヒドロキシル基に結合させて変性さ
れたキャリア残基を得ることができる。結合反応として
例えばエステル化、エステル転移、アミド形成、エーテ
ル形成、アルキル化、N−アルキル化、ウィッティヒ反
応又は置換を使用することが可能である。
【0010】既に結合基として適当なカルボキシル基を
持つか又は対応して変性されたキャリア残基はエステル
転移によりサルマイシンの二糖成分に結合させることが
でき、この場合サルマイシンのキャリア残基が置換され
る。この目的のため、保護基を伴うこともあるサルマイ
シンA,B,C又はDを過剰のキャリア残基と反応させ
る。
【0011】製造方法は保護基を含む生産物を意味する
ことがある。これらの保護基は慣用的な方法例えば Th,
W. Greene and P.G.M. Wuts、「有機合成における保護基
(Protective groups in organic synthesis)」(John
Wiley & Sons, New York-Chichester-Brisbane-Toront
o-Singapore, 1991年)に記述されたそれにより除くこ
とができる。
【0012】式Iの化合物はさらに、H. Zahner等(The
Japanese Journal of Antibiotics(1977年)XXX巻、
補遺、S-201)及び A. Brochu等(Antimicrobial Agent
s andChemotherapy(1992年)36巻、2166〜2175ペー
ジ)により記述された方法と類似の方法で作ることがで
きる。キャリア残基は天然物質特に抗生物質から、又は
合成により得ることができる。シデロホアの合成の総説
は W. Wierenga「天然生産物の全合成(The total Synt
hesis of natural product)」、4巻、3章、274〜286
ページ及び R.J. Bergeron, Chem. Rev.(1984年)84
巻、587〜602ページに記載されている。
【0013】フェリクロームは真菌の培養物から得るこ
とができる(この詳細は The MerckIndex, 第11版、Mer
ck & Co. Inc., N.J., USA, 1989年、631ページに述べ
られている)。フェリクロシンは Kappner等、Arch. Mi
crobiol,(1977年)により記述されたように得られる
(Fiedler and Sauerbier, Eur. J. Appl. Microbiol.
(1977年)も参照され、いずれも H. Zahner等、The Ja
panese Journal of Antibiotice (1977年)XXX巻、補
遺、S-201により引用されている)。
【0014】フェリオキサミンはストレプトミセス培養
から得ることができる(H. Bickel等、 Helv. Chim. Ac
ta (1960年)43巻、2119〜2128ページを参照)。フェ
ニオキサミンB及びD1の合成は V. Prelog及び A. Wal
ser, Helv. Chim. Acta(1962年)45巻、631ページによ
り記述されている。
【0015】N5−アセチル−N5−ヒドロキシ−L−オ
ルニチン・トリペプチド及びそれらの誘導体の合成は
E.K. Dolence等、J. Med. Chem.(1991年)34巻、956〜
968ページ及び968〜978ページ; J. Med. Chem.(1990
年)33巻、461〜464ページにより記述されている(A. B
rochu 等、Antimicrobial Agents and Chemotherapy(1
992年)36巻、2166〜2175ページも参照される)。
【0016】カテコール様鉄(III)錯体はグラム陰性
細菌を使用して得ることができる(I.G. O'Brien, F. G
ilson, Biochim. Biophys. Acta(1970年)215巻、393
ページ)。カテコール様シデロホアの合成は、例えば
W. Wierenga「天然生産物の全合成」、4巻、3章、274
〜286ページ及び R.J. Bergeron, Chem. Rev.(1984
年)84巻、587〜602ページに記載されている。後の文献
には非環状エンテロバクチン類似体の合成が記述されて
いる。カテコール−スペルミジン誘導体は McKee等、Bi
oconjugate Chem. (1991年)2巻、281〜291ページによ
り記述されたように合成することができる(A. Brochu
等、Antimicrobial Agents and Chemotherupy(1992
年)36巻、2166〜2175ページにより引用されている)。
【0017】適当なリンカーの例は糖である。糖はそれ
らが細菌細胞により容易に開裂される利点を持つ。リン
カーとして特に適当なのは式II
【化5】 (式中、RはO,(−OH)2,OH及びH,NH2及び
H,NOR′又はNOHであり、R′はフェニル又は炭
素原子数1〜10、好ましくは炭素原子数1〜6、特に
炭素原子数1〜3の枝分かれした又は枝分かれしていな
いアルキルであり、そしてX及びYはHである)の化合
物である。
【0018】本発明は同様に前記式IIの化合物に関する
が、但しR=Oの化合物を除く。R=Oである式IIの化
合物は文献で既知である(例えば Chapman及び Hall,
「炭水化物(Carbohydrates)」を参照)。それはグル
コソンである。本発明は同様にR=NOH又は(−O
H)2である式IIの化合物の製造に関する。オキシムはサ
ルマイシンA又はDの加水分解又は合成により得ること
ができる。オキシムは好ましくはグルコソンをヒドロキ
シルアミンと、例えばpH4.5で反応させることによ
り合成される。R=(−OH)2の化合物はグルコソンの
アセタールに相当する。アセタールは水溶液中で慣用的
な方法によりグルコソンから形成させることができる。
式IIのさらに別の化合物は相当するサルマイシン誘導体
の加水分解により得ることができる。
【0019】本発明は、さらに式IIIのアミノ単糖、そ
の製造方法、及び活性物質特に抗生物質の成分としての
使用に関する。アミノ単糖は次の構造
【化6】 (式中、R′はOHである)を持つ。式IIIの化合物の
製造方法は、サルマイシン又はサルマイシン誘導体、又
はそれから得られる単糖を加水分解するか又は還元後酵
素的に開裂する。
【0020】アミノ単糖は好ましくはサルマイシンA〜
Dから、例えばサルマイシンの水性トリフルオロ酢酸に
よる高温での加水分解、又はサルマイシンA〜Dの二糖
残基又は游離の二糖の還元とその後の酵素的加水分解に
より得られる。二糖の還元の結果グルコース又はマンノ
ース類似体が生成し、この物はそれぞれグルコシダーゼ
又はマンノシダーゼにより加水分解することができる。
【0021】本発明はさらに式IVの二糖及びそれらの製
造方法に関する。この二糖は構造
【化7】 (式中、RはO,(−OH)2,OH及びH,NH2及び
H,NOR′又はNOHであり、R′はフェニル又は炭
素原子数1〜10、好ましくは炭素原子数1〜6、特に
炭素原子数1〜3の枝分かれした又は枝分かれしていな
いアルキルであり、そしてX及びYはHである)を持
つ。
【0022】式IVの二糖は特にキャリア残基の結合にと
って好ましい。式IVの化合物の製造方法はサルマイシン
又は適当なサルマイシン誘導体の加水分解を含む。
【0023】式IVの二糖は好ましくは発酵により生産さ
れたサルマイシンA,B,C又はDの加水分解により得
られる。この目的のため、そしてその後のキャリア単位
との選択的結合のため、保護基例えばベンジル、置換さ
れたベンジル、シリル又はアリル基を使用してサルマイ
シンのヒドロキシル基を保護するのが好ましい。そのよ
うな保護基を導入する条件は当業者に知られており、そ
して Th.W. Greene 及び P.G.M. Wuts,「有機合成にお
ける保護基」(John Wiley & Sons, New York-Chichest
er-Brisbane-Toronto-Singapore, 1991 年刊)を参照す
ることができる。保護された又は游離のサルマイシンは
おだやかな条件で加水分解されるべきであり、これはp
H約9.5及び室温で水酸化アンモニウム溶液のような
希薄塩基を使用して起こすことができる。通常加水分解
は2時間後にほとんど完了する。二糖はクロマトグラフ
ィー例えば逆相、吸着又はゲルクロマトグラフィーによ
り単離することができる。当初のサルマイシンが保護さ
れている場合、結合に使用され得る遊離ヒドロキシル基
を1つのみ持つ二糖が生成する。
【0024】アミノ糖活性物質の例を下に挙げる。残基
Rは式IVの二糖を表し、そして図示したキャリア残基は
Xの意味を持つ。
【0025】キャリア残基としてフェリオキサミンBを
含むアミノ糖活性物質:
【化8】
【0026】キャリア残基としてフェリクロシンを含む
アミノ糖活性物質:
【化9】
【0027】キャリア残基としてN5−アセチル−N5
ヒドロキシ−L−オルニチン・トリペプチド誘導体を含
むアミノ糖活性物質(デスフェリ体を示す):
【化10】
【0028】キャリア残基としてスペルミジン−カテコ
ール誘導体を含むアミノ糖活性物質(デスフェリ体を示
す):
【化11】
【0029】サルマイシン誘導体は次のように製造する
ことができる。 ヒドロキシ誘導体:サルマイシンBのカルボニル基は通
常の還元剤を使用するか又は陰極還元により還元するこ
とができる。この反応は好ましくはナトリウム・ボロヒ
ドリド(NaBH4)のpH7の水溶液中で実行する。
還元により2つの異性体化合物が得られる。生成物はク
ロマトグラフィー好ましくはC18シリカゲルを固定相と
して使用する逆相クロマトグラフィーにより分離しそし
て精製する。
【0030】アミノ誘導体:サルマイシンBのカルボニ
ル基は還元的アミノ化によりアミノ基に変換することが
できる。好ましくはサルマイシンを低温で、メタノール
中アンモニアの乾燥溶液(室温で乾燥メタノール中最高
で17重量%のNH3)及び等モル量のナトリウム・ボ
ロヒドリド(NaBH4)を使用して攪拌しながら処理
する。アミノ生成物が数分以内に形成される。溶剤及び
過剰のアンモニアは減圧下で蒸発させることができる。
生成物はクロマトグラフィー、好ましくはC18−シリカ
ゲルを固定相とする逆相クロマトグラフィーにより精製
する。2つの異性体が得られる。
【0031】サルマイシンBのオキシムエーテル:サル
マイシンBのオキシムエーテルの製造には、フェノキシ
−又はアルコキシ−アンモニウムクロリド、好ましくは
メトキシ−(CH3ONH3Cl)又はエトキシ−アンモ
ニウムクロリド(C25ONH3Cl)、及びサルマイ
シンBの水溶液を混合する。反応は好ましくはpH7の
溶液中で、室温で数時間実行する。溶液の処理は濃縮及
び脱塩からなる。生成物はクロマトグラフィー、好まし
くはC18−シリカゲルを固定相とする逆相クロマトグラ
フィーにより精製する。2つの可能なオキシムエーテル
が得られる。
【0032】本発明は相当するサルマイシン誘導体の加
水分解による式IIの化合物の製造方法にも関する。加水
分解は好ましくはpH9.5で0.1MのNaOH又はK
OH溶液のような塩基をサルマイシン誘導体の水溶液に
室温で添加することにより実行することができる(反応
時間は約2時間)。
【0033】本発明はさらに一つ又はそれより多い式I
の化合物、それらの化学的同等物又はそれらの生理的に
許容される塩及び一つ又はそれより多い賦形剤又は補助
物質、例えば増量剤、乳化剤、滑沢剤、遮蔽用香味料、
着色剤又は緩衝物質を含有し、そして適当な製剤形体例
えば錠剤、カプセル又は懸濁液又は溶液で投与すること
ができる医薬に関する。
【0034】賦形剤の例は、トラガカント、乳糖、タル
ク、寒天、ポリグリコール、ヒドロコロイド、エタノー
ル及び水である。非経口投与に適し且つ好ましいのは例
えば水中の懸濁液又は溶液である。同様に、活性物質を
添加剤なしに、適当な形体例えばカプセルで投与するこ
とも可能である。次の実施例および特許請求の範囲の記
載内容は、本発明をより詳細に説明するものである。
【0035】
【実施例】
1.サルマイシンの取得 実施例1.1:ストレプトミセス・ビオラセウスの培養 ストレプトミセス・ビオラセウス(1993年5月13
日、ドイツ微生物コレクション(Deutsche Sammlung fu
er Mikroorganismen )に寄託したDSM8286)を
次の固体栄養培地で維持する: 澱粉 10g/リットル カゼイン 1g/リットル ペプトン 1g/リットル 酵母エキス 1g/リットル 麦芽エキス 10g/リットル K2HPO4 0.5g/リットル 寒天 15g/リットル
【0036】培地を121℃で30時間殺菌し、45℃
に冷却し、ペトリ皿に注入する。ペトリ皿に胞子懸濁液
を播種し、28℃で8日間培養する。4℃で保存する。
培養した平板の1cm2を500mlの前培養への種菌とし
て使用する: ブドウ糖 15g/リットル 大豆粉 15g/リットル コーンスティープリカー 5ml/リットル CaCO3 2g/リットル NaCl 5g/リットル pH 7.2
【0037】これを28℃で回転数240rpmのロータ
リーシェーカーで振盪しながら2日間培養する。25ml
の前培養を、50ml/300mlエルレンマイヤーフラス
コの次の組成の主培養への種菌として使用する: 大豆粉 20g/リットル マンニトール 20g/リットル pH 7.5 主培養は28℃及び240rpmで3〜4日間培養する。
この培養時間の後、拡散試験はスタフィロコッカス・オ
ーレウス209Pの阻止帯の直径が21〜23mmの生物
活性を示す。
【0038】実施例1.2:発酵槽におけるサルマイシ
ンA,B,C及びDの生産 ストレプトミセス・ビオラセウス(DSM8286)の
菌株維持と前培養は実施例1.1と同様に行う。主培養
は12リッター発酵槽中の9リッターの実施例1の主培
養栄養液で実行する。種菌は主培養培地容量の1%であ
る。培養は28℃、500rpm、そして0.5リッター/
分の通気量で2〜3日間実行する。得られる平均生物活
性はスタフィロコッカス・オーレウス209Pの阻止帯
の直径として22〜27mmである。
【0039】実施例1.3:粗サルマイシンの分離: 実施例1.2により得られた180リッターの培養濾液
をpH6.8に調節し、17リッターの吸着剤樹脂を充
填したカラムに負荷する。好ましく使用される吸着剤は
粉末状のスチレン及びジビニルベンゼンコポリマー、例
えばダイアイオン(登録商標)HP-20 (Mitsubishi Che
m. Ind., Japan )である。次いで負荷された支持体を
脱イオン水で洗浄し、ここでサルマイシンの錯体を0〜
20容量%のイソプロパノールを含む濃度勾配により溶
離する。画分を集め、生物活性を試験する。サルマイシ
ンを含む画分を合併する(全部で約30リッター)。酸
性成分を除くため、溶液を、pH7.0の酢酸アンモニ
ウム溶液で平衡化したアニオン交換カラム(1リッター
のジエチルアミノエチル−セファロース、例えば Pharm
acia Fine Chemicals AB, Swedenが販売するDEAE−
(登録商標)SephadexFast Flow)を通して濾過する。
次いで試料溶液を半透性及び選択透過性の膜、例えば
(登録商標)Nadir UF-CA-1膜(Hoechst; Frankfurt, G
ermany)を使用する限外濾過により濃縮しそして凍結乾
燥する。38gのサルマイシン粗生産物が得られる。
【0040】実施例1.4:粗生産物混合物の予備分離 実施例1.3で得られる35gの粗生産物混合物を50
0mlの蒸溜水に溶解し、そしてスチレン及びジビニルベ
ンゼンコポリマーに基づく吸着剤例えば(登録商標)MC
l Gel CHP 20P(Mitsubishi Kasei Corp., Tokyo, Japa
n)を充填した容量3.5リッターのカラム(内径11.
3cm,高さ36cm)に負荷する。カラムを水で洗浄し、
そして水グラジエントにおける水/0〜10容量%イソ
プロパノールにより溶離する。1リッターの画分を集め
る。サルマイシンBとCを含む画分及び主にサルマイシ
ンAを含む画分が得られる。減圧下の濃縮及び凍結乾燥
により3.2gのサルマイシンBとCの粗混合物及び1.
4gの粗サルマイシンAが得られる。
【0041】実施例1.5:サルマイシンBとCの精製 実施例1.4で得られるサルマイシンBとCの粗混合物
をモレキュラーシーブを充填した内径10cm及び高さ5
2cmのカラムを通過させる。このカラム充填は例えば4
リッターの(登録商標)Fractogel TSK HW-40 F(E. Me
rck, Darmstadt, Germany)であり、この物は100〜
7000g/モルの分子量範囲のデキストランのような
低分子化合物を分離するためのゲル透過クロマトグラフ
ィー用親水性ビニルポリマーである。1容量%の酢酸を
添加した水とメタノールとの混合物(1:1)を溶離剤
として使用する。サルマイシンBとCを含む画分を合併
し、凍結乾燥する。82重量%のサルマイシンB及び3
重量%のサルマイシンCを含む粗生産物510mgが得ら
れる。
【0042】実施例1.6:サルマイシンAの精製 サルマイシンDも含む1.4gの粗サルマイシンAを実
施例1.5におけるようにモレキュラーシーブを充填し
たカラムを使用して精製する。溶離剤は4部の水と1部
のエタノールとからなる。サルマイシンAを含む画分を
合併する。濃縮及び凍結乾燥により、85重量%の粗サ
ルマイシンAを含む粗生成物240mgが得られる(サル
マイシンDが存在する)。
【0043】実施例1.7:純粋なサルマイシンAとD
の取得 サルマイシンDも含む実施例1.6で得られたサルマイ
シンAを蒸溜水に溶解し、逆相クロマトグラフィーによ
り精製する。内径3.2cm、高さ25cmのカラムに20
0mlのC18−シリカゲル、例えば(登録商標)Nucleosi
l 12 C18AB (Macherey & Nagel, Dueren, Germany) を
充填する。溶離剤として水/アセトニトリル濃度勾配
(アセトニトリル0〜10容量%)を使用する。25ml
の画分を集める。各々の場合、サルマイシンAとサルマ
イシンDを含む画分を合併する。濃縮及び凍結乾燥によ
り6mgのサルマイシンD及び99重量%のサルマイシン
Aを含む生産物130mgが得られる。
【0044】サルマイシンAの特徴把握 a)高分解能FAB−質量スペクトル測定: M+H+の分子イオンピーク:1053.4050±0.
0006ダルトン 単一異性体のM+H+の計算質量:1053.4052ダ
ルトン 式:C4170FeN721 b)1H−NMR(デスフェリ体):D2O中で2.8pp
mにシグナル(N−メチル基)、メチル−プロトンの別
のシグナルは認められない。 c)水溶液の紫外可視分光測定(リン酸緩衝液、pH
7.0):末端吸収及び430nm附近に幅広い吸収
(logε=3.3)
【0045】サルマイシンDの特徴把握 a)ESI−質量スペクトル測定(電子スプレーイオン
化): M+H+の分子イオンピーク:1039.4ダルトン 式:C4068FeN721 b)1H−NMR(デスフェリ体):D2O中で2.8ppm
にシグナル(N−メチル基)、メチル−プロトンの別の
シグナルは認められない。 c)水溶液の紫外可視分光測定(リン酸緩衝液、pH
7.0):末端吸収及び430nm附近に幅広い吸収
(logε=3.3)
【0046】実施例1.8:純粋なサルマイシンBとC
の取得 実施例1.5で得られたサルマイシンBとサルマイシン
Cの混合物を実施例1.7におけるように逆相クロマト
グラフィーにより精製する。溶離剤は水、6容量%のア
セトニトリル及び0.1容量%のトリフルオロ酢酸の混
合物からなる。402mgのサルマイシンB及び8mgのサ
ルマイシンCが得られる。
【0047】サルマイシンBの特徴把握 a)高分解能FAB−質量スペクトル測定: M+H+の分子イオンピーク:1038.3941±0.
0007ダルトン M+H++H2Oの分子イオンピーク:1056.406
±0.001ダルトン M+H++H2Oの計算質量:1056.4053ダルト
ン 式:C4169FeN621 b)1H−NMR(デスフェリ体):D2O中で2.8ppm
にシグナル(N−メチル基)、メチル−プロトンの別の
シグナルは認められない。 c)水溶液の紫外可視分光測定(リン酸緩衝液、pH
7.0):末端吸収及び427nm附近に幅広い吸収(l
ogε=3.3)
【0048】サルマイシンCの特徴把握: a)ESI−質量スペクトル測定(電子スプレーイオン
化): M+H+の分子イオンピーク:1024.4ダルトン M+H++H2Oの分子イオンピーク:1042.4ダル
トン 式:C4067FeN621 b)1H−NMR(デスフェリ体):D2O中で2.8ppm
にシグナル(N−メチル基)、メチル−プロトンの別の
シグナルは認められない。 c)水溶液の紫外可視分光測定(リン酸緩衝液、pH
7.0):末端吸収及び430nm附近に幅広い吸収
(logε=3.3)
【0049】実施例2:二糖の調製 サルマイシンA,B,C又はDの100mg又は保護基を
伴う形体の相当する量を20mlの水に溶解する。溶液の
pHを0.1MのNaOH溶液を滴加してpH9.5に調
節する。加水分解は室温で起こり、2時間後に実質的に
完了する。二糖又は保護された化合物はシリカゲルRP
18上の逆相クロマトグラフィー(HPLC)及び溶離
剤として純水を使用して単離される。
【0050】実施例3:サルマイシンA−オキシムメチ
ルエーテルの調製 100mgのサルマイシンBを100mlのリン酸緩衝液
(pH7)に溶解し、100mgのO−メチルヒドロキシ
ル−アンモニウムクロリド(E. Merck, Art. No.10 59
2)と混合する。反応時間は5時間である。2つの形体
のサルマイシンA−オキシムメチルエーテル(シンとア
ンチ)が形成される。それらを実施例1.7におけるよ
うに単離する。41mgのシン型及び44mgのアンチ型が
得られる。この反応は水/8.75容量%アセトニトリル
/0.1容量%トリフルオロ酢酸の混合物を溶媒とする
HPLC系((登録商標)Nucleosil 7-C18AB; Machere
y& Nagel, Dueren, Germany )により監視する。
【0051】実施例4:サルマイシンBの還元生成物 104mgのサルマイシンBをリン酸カリウム緩衝液(p
H7.0)に溶解し、2mgのナトリウム・ボロヒドリド
を添加する。反応混合物を室温に置く。反応の経過をH
PLC(カラム:(登録商標)Nucleosil 7-C18AB(Mach
erey & Nagel);溶媒:水/10容量%アセトニトリル/
0.1容量%トリフルオロ酢酸)で監視する。2時間
後、反応はほぼ完了する。反応混合物を調製用HPLC
(カラム:80mlの(登録商標)Nucleosil 10-C18 AB
(Macherey & Nagel); 溶媒:水/6容量%アセトニトリ
ル/0.1容量%トリフルオロ酢酸)により分離する。
【0052】画分を減圧濃縮及び凍結乾燥して37mgの
マンノシル−還元生成物及び33mgのグルコシル−還元
生成物を得る。これらの生成物はトリフルオロ酢酸の塩
として現れ、それぞれ97及び95重量%の純度を持
つ。2つの化合物はFAB−MSスペクトルにおいてM
+H+の分子ピーク=1040ダルトンを示し、これは
分子式C4171FeN621に相当する。
【0053】実施例5:サルマイシンBの還元的アミノ
化 10gの乾燥アンモニアガス(NH3)を−10℃で1
00mlの乾燥メタノール中を通過させる。10mlの乾燥
メタノールに溶解したサルマイシンB 100mg及び5m
lのメタノールに懸濁したナトリウム・ボロヒドリド
(NaBH4)5mgをこの溶液に添加する。反応混合物
を10分間攪拌する。溶媒とNH3を減圧下で除く。残
留物を実施例4におけるように精製する。式Idで表さ
れる2つのアミノ化合物異性体が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハンス−ヴオルフラム・フエールハーバー ドイツ連邦共和国デー−65510イートシユ タイン.トーマス−マン−シユトラーセ5 アー

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サルマイシンA,B,C及びDを除く式 X−B−Y (I) (式中、Xはキャリア残基であり、Bはリンカーであっ
    て、省略されるものであってもよく、そしてYはアミノ
    単糖残基である)の化合物。
  2. 【請求項2】 キャリア残基を特に好ましくはリンカー
    を介して結合反応によりアミノ単糖に結合させることか
    らなる請求項1記載の式Iの化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 式II 【化1】 (式中、Rは(−OH)2,OH及びH,NH2及びH,
    NOR′又はNOHであり、R′はフェニル又は炭素原
    子数1〜10の枝分かれした又は枝分かれしていないア
    ルキルであり、そしてX及びYはHである)の化合物。
  4. 【請求項4】 サルマイシンA又はD又は適当に置換さ
    れたサルマイシンを加水分解するか、又はグルコソンを
    ヒドロキシルアミンと反応させることからなる請求項3
    記載のR=NOHである式IIの化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 グルコソンからアセタールを形成させる
    ことからなる請求項1記載のR=(−OH)2である式II
    の化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 式III 【化2】 (式中、R′はOHである)の化合物。
  7. 【請求項7】 サルマイシン又はそれから得られる二糖
    を加水分解するか又は還元後酸素的に開裂することから
    なる式IIIの化合物の製造方法。
  8. 【請求項8】 式IV 【化3】 (式中、Rは(−OH)2,OH及びH,NH2及びH,
    NOR′又はNOHであり、R′はフェニル又は炭素原
    子数1〜10の枝分かれした又は枝分かれしていないア
    ルキルであり、そしてX及びYはHである)の化合物。
  9. 【請求項9】 サルマイシン又は適当に置換されたサル
    マイシンを加水分解することからなる請求項8記載の式
    IVの化合物の製造方法。
  10. 【請求項10】 医薬としての請求項1、3、5及び8
    記載の化合物。
  11. 【請求項11】 請求項1、3、5及び8の少なくとも
    1つの化合物とこれに加えて適当な場合、慣用的な補助
    物質及び/又は賦形剤を含む医薬。
  12. 【請求項12】 細菌感染の治療のための医薬を製造す
    るため請求項1、3、5又は8記載の化合物の使用。
  13. 【請求項13】 リンカーとして請求項3記載の式IIの
    化合物の使用。
JP6190719A 1993-08-13 1994-08-12 アミノ糖活性物質、その製造方法及び医薬としてのその使用 Pending JPH0776593A (ja)

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EP93710014A EP0639583A1 (en) 1993-08-13 1993-08-13 Antibiotics, called Salmycin A, B and C, a process for their preparation and their use as a pharmaceutical
DE19934343001 DE4343001A1 (de) 1993-12-16 1993-12-16 Aminozuckerwirkstoffe, Verfahren zu deren Herstellung und Verwendung als Arzneimittel
DE4343001:5 1993-12-16
DE93710014:7 1993-12-16

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JPS54135759A (en) * 1978-04-14 1979-10-22 Kureha Chem Ind Co Ltd Amino sugar-steroid hormone combination
WO1989004672A1 (en) * 1987-11-20 1989-06-01 The Upjohn Company Derivatives of lincosaminide antibiotics
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