JPH0777681B2 - アルミナ―ジルコニア―シリコンカーバイド―マグネシアセラミック製品 - Google Patents

アルミナ―ジルコニア―シリコンカーバイド―マグネシアセラミック製品

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明の背景 本発明は、ジルコニアとシリコンカーバイドを含むアル
ミナを主成分とするセラミック切削工具に関し、得に、
鉄や非鉄金属及び合金を高速度でラフな機械加工する際
に使用されるセラミック切削工具に関する。
過去においては、ジルコニアは、破断靭性及び若しくは
曲げ強度を高めるために米国特許第4.534.345号及び第
4.507.224号で述べられている選択されたアルミナ−シ
リコンカーバイドホイスカーで補強された組成に特定量
加えられていた(米国特許第4.657.877号及び4.749.667
号,日本特許公告昭62−265182号,Clausen外の『ホイス
カーにより補強された酸化物セラミックス』物質対談録
Cl、補遺No.2、47巻1986年2月、ページCl−693〜Cl−7
02;Becher外の『ホイスカー補強によるセラミックスの
靭性強化』セラミックス破断機構7、Bradt等の編集、
プレナムプレス社、ニユーヨーク(1986)、ページ61〜
73を参照されたし)。
ジルコニアは、破断靭性及び若しくは曲げ強度を改善す
るためには単斜晶系及び若しくは(準安定の)正方晶系
の相でなければならないと述べられて来た。更に、準安
定の正方晶系の相は、ジルコニア粒子寸法を小さくする
ことによって、又は立方晶系相を完全に安定化させるの
に必要とされるよりも少ない量のイットリア、カルシ
ア、マグネシア及び希土類酸化物のような立方晶系ジル
コニア安定化促進剤を使用して得られるものと述べられ
て来た。
アルミナ、ジルコニア及びシリコンカーバイドホイスカ
ーに他の添加物を加えたもの又は加えないものを含む色
々な組成のものから構成された切削工具が提案されてい
る(ヨーロッパ特許出願第86107916.8(第0208910号と
して1987年1月21日に公告された);米国特許第4.749.
667号;『セラミックの多重靭性化』テクノジャパン、1
9巻、第10、1986年10月、ページ78;第0194811号として1
986年9月17日公告されたヨーロッパ特許出願第8630159
7.0を参照すること)。
上記文献のいずれも、鉄や非鉄金属及び合金の高速荒削
りに使用する金属切削インサートにとって、切削性能は
ジルコニア、アグネシア、シリコンカーバイド及び正方
晶系ジルコニアの含有量に対して本願出願人が今知見し
た限界範囲の組合せ以内にアルミナ主成分のセラミック
組成を制御することによって大幅に改善されると云うこ
とを教示しておらず、示唆していない。
発明の要約 本発明は、約1.5〜37.5容量%のシリコンカーバイドホ
イスカーと、約5〜17.5容量%のジルコニアと、残渣の
酸化マグネシウム又は他のマグネシウム−酸素の化合物
の添加と、少なくとも2容量%の正方晶系のジルコニア
とを含むアルミナ主成分の製造製品、好ましくはセラミ
ック切削インサートを提供するものである。わずかなマ
グネシアの添加物は、室温では正方晶系(即ち準安定の
正方晶系)のジルコニアの量を減少されるように作用す
ることを知見したとはいえ、効果的な量のこの添加物は
AISI(アメリカ鉄鋼協会)104号鋼のような柔かい鋼を
高速で粗い旋盤加工にかけると切削エッヂの寿命に大い
に確実に影響するということが驚きをもって知見され
た。
マグネシアは、約0.03〜3容量%、より好ましくは約0.
03〜2.0容量%、最も好ましくは0.04〜1.0容量%の量だ
け加えられるのが望ましい。
好ましくは本発明に係わるアルミナ主成分のセラミック
化合物は約2.5〜35容量%、より好ましくは約5〜32.5
容量%のシリコンカーバイドホイスカーを含むものであ
る。
本発明に係わるジルコニア含有量は、好ましくは7.5〜1
7.5容量%、より好ましくは10〜15容量%である。本発
明によると、ジルコニアの相当な量は正方晶系のジルコ
ニアの形を成しており、又上記組成の少なくとも2容量
%を形成しなければならない。好ましくは組成の中少な
くとも4容量%、より好ましくは少なくとも容量%、最
も好ましくは8容量%は正方晶系のジルコニアの形を成
している。
本発明のこれらの又他の局面は、以下に簡潔に説明され
た図面を参照して本発明の詳細な説明を検討することに
より明らかになるであろう。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明に係わる正方形の切削インサートの一
実施例の等角図である。
第2図は、マグネシア又はイットリアの添加物の容量%
の関数として組成内の正方晶系ジルコニアの容量パーセ
ントのグラフを示している。
発明の詳細な説明 本発明において、第1図に示すように好ましくは割出し
可能の金属切削インサート10は、レーキ面30とフランク
面50とこれらレーキ及びフランク面の接合部の切削刃70
を有している。切削刃70は、第1図に示されているよう
に面取りされた状態(例えばK−ランド)となってい
る。金属切削インサートは、約1.5〜37.5容量%のシリ
コンカーバイドホイスカーと、約5〜17.5容量%のジル
コニアと、切削刃の金属切削寿命を延ばすのに有効な量
だけ加えられた残渣の酸化マグネシウム又は他のマグネ
シウム−酸素の化合物の添加物とを含むアルミナ主成分
のセラミック組成物で構成されている。シリコンカーバ
イドホイスカーとジルコニアと残渣のマグネシアは、ア
ルミナ主成分のマトリックスに実質的に均質に分散され
ている。
シリコンカーバイドホイスカーは、切削刃の寿命を確実
に改善するために少なくても約1.5容量%のレベルで存
在する。より好ましくは、シリコンカーバイドホイスカ
ーは、約2.5容量%又はそれ以上、最も好ましくは約5
容積%又はそれ以上存在する。シリコンカーバイドホイ
スカーの含有量は、好ましくは組成の約37.5容量%を越
すべきでない。シリコンカーバイドホイスカーの含有量
がこの値を越えると、切削刃の寿命を大幅に減ずる結果
になるものと我々は信じている。
従って、高速の荒削り旋盤加工中において更に切削刃の
寿命を最大にするために、シリコンカーバイドホイスカ
ーの最大含有量は、アルミナ主成分のセラミック組成の
約35容量%に又はこれ以下により好ましくは32.5容量%
に保持されることが望ましい。最適のシリコンカーバイ
ドホイスカーのレベルは、用途に依存している。
ここで使用されるシリコンカーバイドホイスカーは、例
えばこれまでニッケル主成分の超合金を機械加工するた
めにアルミナ主成分の金属切削インサートに使用されて
きた市販で入手可能ないずれのブランドでもよい。
好ましくないのはほぼ等軸形状の又は小板形状のシリコ
ンカーバイド粒子がこの発明のシリコンカーバイドホイ
スカーの一部分にとってかわっている場合である。
ジルコニアの含有量は、セラミック組成の約5〜17.5容
量%の範囲に入っている。この範囲からはずれたジルコ
ニアの含有量は、AISI 1045鋼の高速度荒削り切削中に
切削刃寿命を減ずるような組成を提供するものと信じら
れる。
好ましくは、切削刃の寿命を最大にするには、ジルコニ
アの含有量は組成の約7.5〜17.5容量%、より好ましく
は約10〜15容量%の範囲内に入っているべきである。正
方晶系のジルコニアの濃度は、最良の切削性能のために
最大にすべきであると我々は信じているのであるが、室
温で存在する可能な限り多量な正方晶系ジルコニアを、
機械加工中切削刃に生ずる温度又は可能な限り近い温度
での変成による靭性化を図るために利用できることが我
々の意見では、例えより多くとは言わずとも等しく重要
なものである。従ってマグネシアが切削刃の寿命を最大
限伸すために重要であることが見電出されてきたあるわ
ずかなしかし効果的な量だけ存在することがが本発明に
とって重要である。本発明によると、セラミック組成の
少なくても2容量%は正方晶系のジルコニアでなければ
ならない。好ましくは正方晶系のジルコニアは組成の少
なくとも約4容量%、より好ましくは組成の少なくとも
約6容量%、最も好ましくは組成の少なくとも約8容量
%を形成している。
マグネシア添加物は、室温で観察される正方晶系のジル
コニアの量を減じると云う事実にもかかわらず、組成の
約0.03〜3容量%、好ましくは約0.03〜2容量%、より
好ましくは約0.04〜1.0容量%の範囲で加えられる。マ
グネシアは、成形体圧縮の直前にアルミナ又はジルコニ
アとブレンドされるか、又はアルミナ又はジルコニアと
事前にブレンドされるか又は合金にされる。事前にブレ
ンドされたマグネシアは、高温準安定の正方晶系ジルコ
ニアの作り出すのにより効果であって、かくしてより少
量のマグネシアの添加を可能とし多量のマグネシアの添
加による有害な作用(例えば、より低い溶融点のガラス
とMg−Al−0の形成)を最少にするのにより有効である
と信じられているので、マグネシア粉体を事前にブレン
ドしておくことが好ましい。マグネシアをつくるために
カルシネーションのような追加の処理工程を必要とする
マグネシウムカーボネート(炭酸石灰)のような他のマ
グネシウム−酸素化合物の等量をもってマグネシア添加
物の全部又は1部に代替される。ブレンドされた組成物
の焼結後は、マグネシア添加物は、分離された相では存
在せず、残渣として存在する。この残渣は、例えば、マ
グネシウムアルミ酸塩、マグネシアとアルミナの固溶
体、マグネシアとジルコニアの固溶体及び若しくは、例
えば、シリコンカーバイドホイスカー上の薄いコーテイ
ングとして存在するシリコン二酸化物の不純物で形成さ
れたガラスを含んでいる。
セラミック組成物の残りは、基本的には、アルミナであ
り、好ましくは不純物を除いて全てアルミナである。あ
らゆる場合、このアルミナ主成分のセラミック組成物
は、少なくても40容量%のアルミナ、好ましくは少なく
ても50容量%のアルミナを含んでいる。
ホイスカーとして及び若しくは実質的に等軸の粒子とし
てのチタミウムカーバイドは、組成の約2〜35容量%、
好ましくは約10〜30容量%の量添加される。チタニウム
カーバイドは、アルミナよりも高い熱膨張係数を有して
いる。従って、チタニウムカーバイドの添加によって、
より多くの正方晶系ジルコニアが室温で保持されること
が許されると思われている。チタニウムカーバイドホイ
スカーは、A.Kato等の『化学蒸気析出でのチタニウムカ
ーバイドホイスカーの生長速度』J.Cryst Growth、37
(1977)、ページ293〜300と、N.Tamari等の『化学蒸気
析出によるTiCホイスカーの生長に関する各種金属及び
耐火酸化物の触媒効果』J.Cryst Growth、46(1979)、
ページ211〜237に述べられた方法によって製造され且つ
採取される。チタニウムカーバイドホイスカーとそれら
のアルミナ主成分の切削インサートへの組込みと利用に
ついては、1987年5月28日に出願され且つKennametal社
に譲渡され現在米国特許第4.852.999となっているMehro
tra等の米国特許出願第056.091号に開示されている。
ここで使用されるアルミナ粉は、ALCOA(例えば、グレ
ードA16SG)によって、又はCeralox(例えば、マグネシ
アを含む又は含まないグレードHPA−0.5)によって、又
はReynolds Chemicals(グレードRC−HP又はRC−HP−DB
M)によって生産されているような高純度アルミナ(即
ち、>99%純度)でなければならない。
イットリア、カルシア、希土類酸化物及び正方晶系から
単斜晶系への変成温度における還元を介して切削刃寿命
に悪影響を持つ、他の化合物は、存在するとしても単に
不純物としてのみ存在していることが好ましい。
本発明に係る上記金属は、粉砕され、ブレンドされ、高
温で密度を高められ、好ましくは全体がアルミナで、こ
の中にシリコンカーバイド、マグネシア添加物からのマ
グネシア残渣、ジルコニア及びチタニウムカーバイドが
もし幾分でもあれば少なくても実質的に均質に分布され
ているアルミナ主成分のマトリックスを有する少なくと
も98%、好ましくは99%の稠密アルミナ主成分セラミッ
ク組成物を生成する。ホットプレス温度は、好ましく
は、1750℃より低く、より好ましくは1650℃より低く、
最も好ましくは約1600℃より低く保持され、ジルコニア
粒子の生長を最小に抑え、これによって最終製品中に存
在する正方晶系(即ち、準安定正方晶系)ジルコニア相
を最大にする。切削インサートにおける平均的なジルコ
ニア粒子寸法は、約5ミクロンを超えるべきでなく、好
ましくは2ミクロンを、より好ましくは1ミクロンを超
えるべきでない。しかし、このジルコニア粒子は、使用
中に大部分の正方晶系ジルコニアが単斜晶系ジルコニア
に変換できるように充分大きいものでなければならな
い。この最小寸法は、セラミック組成に依存し、現在の
ところ決定されていない。
特定の理論によって束縛されるのを望まないが、出願人
は本発明について次の説明を提供している。アルミナ−
シリコンカーバイドホイスカー−ジルコニア組成物にお
いて、室温で得られる準安定正方晶系ジルコニアの量
は、イットリア、カルシア及び若しくは希土類酸化物の
ようないわゆる立方晶系の安定化剤の添加又はジルコニ
ア粒子寸法の減少によって増大される。(Stevens氏の
『ジルコニアへの紹介−ジルコニア及びジルコニアセラ
ミックス』マグネシウムエレクトロン発刊第113号、マ
グネシウムエレクトロン社イギリス刊行(1986年))。
この文献は、一般に上記リストの安定化剤の内にマグネ
シアを含んでいるが、マグネシアが現在の組成に約0.03
〜3容量%の量加えられると、マグネシアは室温で存在
している正方晶系ジルコニアの量を減じると云うことを
本出願人は発見した。イットリアがジルコニアに加えら
れると、ジルコニアの正方晶系と立方晶系の相をより低
い温度まで安定化させる傾向にある。マグネシアを除い
て全ての上記安定化剤と大部分の不純物は同様の方法で
ジルコニアに作用する(即ち、それらは、正方晶系ジル
コニア相が安定している温度を下げる)。室温で、幾分
かのジルコニアが、準安定正方晶系のジルコニアとして
存在し得る。引張応力の作用の下で、この正方晶系ジル
コニアは、単斜晶系になり変成靭性化を生じさせる。し
かし、温度が上るに従って、正方晶系ジルコニアは安定
化し、従って単斜晶系結晶構造への変成に役立たなくな
る。かくして、より低い温度で正方晶系ジルコニアを安
定化させるイットリアのような添加物や不純物は、切削
チップ温度が高速度機械加工では約1000〜1200℃に上昇
するので金属切削の用途には不適当である。それ故、本
発明の理論に依ると、ジルコニアの単斜晶系から正方晶
系への変成温度を上昇させる添加物が、高温変成靭性化
に必要とされている。我々は、変成温度を上昇させるマ
グネシアとハフニアのただ2つの酸化物の添加物が存在
していることを見い出した。かくして、ジルコニア粒子
寸法を小さく保つことによって大部分のジルコニアは、
マグネシア又はハフニアとジルコニアを合金にすること
によって、金属切削の高温度で準安定正方晶系ジルコニ
アとして保持されるものと我々は信じている。これによ
って、金属切削運転中の切削刃の寿命を高めているもの
と信ずる。ジルコニアは、通常、不純物として約2重量
%迄のハフニアを含んでいることに注意すべきである。
マグネシア添加物が金属切削性能に影響すると云う重要
で明確なインパクトは、本発明を正確に例示している次
の例によってより明白に表示されている。
6つの組成物が用意された(表1)。公称の組成はアル
ミナ−10容量%のシリコンカーバイドホイスカー−10容
量%のジルコニアであった。わずかなイツトリアとマグ
ネシアの添加が行われた。混合物No.6の場合、約0.05重
量%(約0.06容量%)のマグネジアが、粉体製造業者に
よってアルミナと既にブレンドされていた。これで約0.
04容量%のマグネシア含有量が混合物No.6に与えられ
た。これら粉体の50gのバッチが、1時間アルミナのサ
イクロイドを使用したジャーナルで先ずアルミナとジル
コニア及びもしあれば、安定化添加物)のスラリー(プ
ロパノール)をブレンドすることによって準備された。
超音波処理されたシリコンカーバイドホイスカースラリ
ーが次いで加えられ、混合物全体が1時間ブレンドされ
た。アルミナとジルコニアのスラリーが、予めミルされ
て、夫々0.5〜0.6ミクロンと0.6〜0.8ミクロンの平均粒
子寸法を得る(BETによって計測された対応した比表面
積は、各々10〜14m2/gと20〜40m2/gであった)。次い
で、混合物は、平鍋で乾燥され、100メッシュのスクリ
ーンでふるいにけられ、アルゴン中で1時間表1の下に
示されている温度と圧力で1インチ直径のグラファイト
のダイの中でホットプレスされた。結果として製成され
たビレットは、99%以上の密度で、切断され、研磨さ
れ、物理的及び機械的性質の計測のためにみがかれた。
ビレットは、又切断され研磨されて金属切削テスト用の
割り出し可能なインサートを形成した。
表1:組 成 公称組成:アルミナ−10容量%のシリコンカーバイドホ
イスカー10容量% ジルコニア アルミナ:Alcoa A16SG シリコンカーバイドホイスカー:東海カーボン(株)
(東京.日本) TOKAWHISKER(TOKAMAX)グレード1(0.3−1.0ミクロン
直径;20−50ミクロン長さ) ジルコニア:ZirCar−安定化されていない マグネシア:フィッシャー科学社−リージエント グレードBET=40.4m2/g イットリア:Moly社、BET=15.4m2/g ジルコニアの残りは単斜晶系のジルコニアと思われる。
少量存在するかも知れない立方晶系のジルコニアは、推
測される正方晶系のジルコニアの中に含まれている。
ホットプレスされた組成物の物理的及び機械的性質は、
表2に示されている。
ポーター−ホイアーの公式(ポーター等のJ−アメリカ
センラミック協会、62巻、第5〜6(1979年)、ページ
298〜305)は、単斜晶系ジルコニア(Im(111))の反
射111と正方晶系ジルコニア(111))の反射111ピーク
強度から単斜晶系ジルコニアの分数(Vm)を推定するた
めに修正されて使用された。
Vm=1.603Im(111)/(1.603Im(111)+It(111)
(1) 且つ、 Vt=1−Vm (2) 但しVtは正方晶系ジルコニアの分数である。
全体の組成物中における正方晶系ジルコニアの推定され
た容量の分数(Vt)は、 Vt=Vt vz (3) 但しvzは混合物に加えられた全ジルコニアの容量分数で
ある。上記関係はジルコニアは上で述べた相変成を除い
て硬化中に実質的に変化しないままでいることを想定し
ている。
第2図は、上記組成における正方晶系ジルコニアの量に
与える各種添加物の効果を示している。マグネシア添加
物は、正方晶系ジルコニアの量を低下させ(カーブ1)
これに対してイットリア添加物は、室温で正方晶系ジル
コニアの量を増加させる(カーブ2)ことが明かに見受
けられる。
テスト条件 1000sfm(表面フィート/分) 0.025ipr(インチ/回転) 0.10インチdoc(切込み深さ) SNGN−453T(ANSI B212.4−1986に依る米国国家規格表
示)割り出し可能な切削インサートスタイル(切削刃の
準備:0.008インチ×20゜K−ランド) 15゜リード角(側方切削刃角度) −5゜側方レーキ角 −5゜後方レーキ角 冷却剤無し 切削刃寿命の基準 FW−0.015″一様なフランクの摩耗 MW−0.030″集中したフランクの摩耗 CR−0.004″クレータ摩耗 DN−0.030″切込ノッチの深さ CH−0.030″集中した摩耗又は欠け BK−破断 ※AISI 1045は、統一番号システム(UNS)の表示−G104
50に相当する。
予かじめ機械加工されたAISI 1045鋼の高速荒削りにお
ける割り出し可能なインサート切削刃の寿命は、表3に
示されている。切削刃の寿命の重要な改善は、マグネシ
アの添加によって達成されるのに対し、イットリアを含
む組成に存在する高レベルの正方晶系ジルコニアにもか
かわらずイットリアが加えられると工具寿命の短縮が起
ることが明白に見受けられる。
表4:組 成 公称組成物:アルミナ−5容量%シリコンカーバイドホ
イスカー10容量%ジルコニア アルミナ:Ceralox−HPA−0.5マグネシア含まず シリコンカーバイドホイスカー:東海グレード1 ジルコニア(マグネシウムエレクトロン(SC 15)−安
定化処理せず(0.5〜0.6ミクロン粒子寸法BET 5〜8m2/
g) 表4示されている第2シリーズの混合物7〜11は、マグ
ネシアのレベルが正方晶系ジルコニア含有量と切削刃の
寿命に与える効果を更に実証するために作られたもので
ある。全てのサンプルは、基本的に、混合物1〜6から
造られたサンプルに対して述べられたように処理され且
つホットプレスされた。
これらの素材の物理的及び機械的性質は、表5に報告さ
れている。正方晶系ジルコニアの含有量は、マグネシア
添加物の量を増大させると再度明らかに減少しているこ
とが明らかに見受けられる。この効果は、第1図のカー
ブ3にも示されている。混合物7〜11は、カーブ1によ
って表わされた素材に見出されるものよりもより多い正
方晶系ジルコニア含有量をもっているのが見受けられ
る。この効果は第2グループの混合物で使用されたより
低いシリコンカーバイドホイスカーの含有量(5容量%
対10容量%)に依るものと思われている。本出願人は、
一般にシリコンカーバイドホイスカー含有量が増大する
に従って正方晶系ジルコニアの量が或る所定のジルコニ
ア含有量とジルコニア粒子寸法に対して減少し、他の全
ては一定に保持されていることを認めた。
AISI 1045鋼の高速荒削りでの割り出し可能なインサー
トの切削刃の寿命は、表6に示されている。
表5と表6に示されたデータを提供するために使用され
たテスト手順及び条件と切削刃の寿命基準については、
表2と表3に対して述べられたものと同じであった。
本発明に係るもう一つ別の例では、アルミナ−2.5容量
%のシリコンカーバイドホイスカー10容量%のジルコニ
ア−1.05容量%のマグネシアを含む組成物がつくられ
た。この組成物の50gのバッチは、1時間アルミナサイ
クロイドを使用したジャー型粉砕機において、アルミナ
(Ceralaxグレード HPA−0.5マグネシア(0.05重量
%)を有する)、ジルコニア(マグネシウムエレクトロ
ン SCl5)及びマグネシア(フイッシャーリージエント
グレード)のスラリー(プロパノール)を先ずブレン
ドすることによって用意された。超音波処理されたシリ
コンカーバイドホイスカー(東海グレード1)のスラリ
ーが次いで加えられ全体の混合物が1時間ブレンドされ
た。アルミナとジルコニアを含んだスラリーは、夫々約
0.5〜0.7ミクロンと0.5〜0.6ミクロンの平均粒子寸法を
得るために予め粉砕されていた。次いで混合物は平鍋で
乾燥され、100メッシュのスクリーンでふるいにかけら
れ、室温で30.000psiで平衡状態で圧縮された。結果生
じた冷えた圧縮された半製品から次いで小片が切出さ
れ、1気圧のアルゴン内で1時間1700℃で焼結され、引
続いて17.000psiのアルゴン内で1時間1600℃で平衡状
態でホットプレスされた。この結果得られたサンプル
は、99%密度よりも大きいものであった。(即ち完全に
緻密なものであった)。
以前の実例で述べたように、サンプルは次いで物理的及
び機械的テストのために準備され、割り出し可能な切削
インサートに研磨された。サンプルは、約6.6容量%の
正方晶系ジルコニアを含むことが決定された。このよう
に処理された素材は、約5ミクロン又はそれ以下のジル
コニア粒子寸法を有しているものと推定される。表3で
述べられたスタイルの切削インサートは、表3で使用さ
れた条件のもとでテストされた。14.4分(DN破損)と1
8.9分(FWとCHの破損)の切削刃寿命が得られた。
切削刃寿命は、もし切削刃がホーニング仕上げされ及び
若しくはインサート表面がラッピングされたり又は磨か
れ、大部分の素材の塊(即ち磨かれた表面)の特性より
も大きいパーセントの単斜晶系ジルコニアとより低いパ
ーセントの正方晶系ジルコニアとを含む表面材を除去す
れば延長され又はより均一化されるものと思われる。研
磨応力は、準安定正方晶系ジルコニアの一部が単斜晶系
ジルコニアに変成されている表面層を形成することが知
られている。使用中に高温にさらされるインサートの少
なくともそれら表面域は、高温での変成に役立つ最大量
の正方晶系ジルコニアの有しているのが好ましい。
上記例は、柔らかい鋼を切削する際の本発明の価値を示
しているが、本発明に係わる切削インサートは、最良の
結果を生むように組成を最適化することによって他の素
材を機械加工するために使われ得るものと理解すべきで
ある。例えばニッケル主成分の超合金の高速荒削り旋盤
加工に対して約25〜37.5容量%のシリコンカーバイドホ
イスカーを含む組成が最も適したものであろう。
ここで参照された全ての特許特許出願及び文献は、参考
としてここに組込まれている。
本発明の他の実施例については、ここで開示された発明
のこの明細書又は実施を考慮すると当業者にとって明ら
かになろう。本発明の真正な技術的範囲及び精神は、次
の請求の範囲によって示されているものであり、明細書
や実例は単に例示するものにすぎないものであることが
意図されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−56355(JP,A) 特公 昭59−6274(JP,B2) 米国特許4749667(US,A) 欧州特許出願公開283454(EP,A)

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属切削インサートにおいて、 レーキ面と、 フランク面と、 当該レーキ面とフランク面との接合部における切削刃と
    から構成され、 当該切削インサートは、約1.5〜37.5容量%のシリコン
    カーバイドホイスカーと、 約5〜17.5容量%のジルコニアと、 約0.03〜3容量%の量で加えられたマグネシア添加物の
    残渣と、 本組成の残りを本質的に形成するアルミナとから本質的
    に成るアルミナ主成分のセラミック組成を有し、 当該シリコンカーバイドホイスカーと当該ジルコニアと
    上記マグネシア添加物の残渣とは、上記アルミナから成
    るマトリックスの中に実質的に均質に分散されており; 当該セラミック組成の少なくとも約2.0容量%は正方晶
    系ジルコニアであることを特徴とする金属切削インサー
    ト。
  2. 【請求項2】当該組成の少なくても約4.0容量%は正方
    晶系ジルコニアであることを特徴とする請求の範囲第1
    項記載の金属切削インサート。
  3. 【請求項3】当該組成の少なくても6容量%は、正方晶
    系ジルコニアであることを特徴とする請求の範囲第1項
    記載の金属切削インサート。
  4. 【請求項4】当該マグネシア添加物の残渣を約0.03〜2
    容量%含むことを特徴とする請求の範囲第1項記載の金
    属切削インサート。
  5. 【請求項5】当該マグネシア添加物の残渣を約0.04〜1.
    0容量%含むことを特徴とする請求の範囲第1項記載の
    金属切削インサート。
  6. 【請求項6】約7.5〜17.5容量%のジルコニアを含むこ
    とを特徴とする請求の範囲第1項記載の金属切削インサ
    ート。
  7. 【請求項7】10.0〜15.0容量%のジルコニアを含むこと
    を特徴とする請求の範囲第1項記載の金属切削インサー
  8. 【請求項8】当該ジルコニアは、2ミクロンよりも小さ
    い平均粒子寸法を有していることを特徴とする請求の範
    囲第1項記載の金属切削インサート。
  9. 【請求項9】当該ジルコニアは、1ミクロンよりも小さ
    いか又は等しい平均的粒子寸法を有していることを特徴
    とする請求の範囲第1項記載の金属切削インサート。
  10. 【請求項10】金属切削インサートにおいて、 レーキ面と、 フランク面と、 当該レーキ面とフランク面との接合部における切削刃と
    から構成されており、 当該切削インサートは、約1.5〜37.5容量%のシリコン
    カーバイドホイスカーと、 約5〜17.5容量%のジルコニアと、 約0.03〜3容量%の量で加えられたマグネシア添加物の
    残渣と、 当該シリコンカーバイドホイスカーと当該ジルコニアと
    当該酸化マグネシウム添加物の残渣とが実質的に均質に
    分散されたアルミナマトリックスとから成るアルミナ主
    成分のセラミック組成を有しており、 正方晶系ジルコニアが、上記アルミナ主成分のセラミッ
    ク組成のうちの少なくとも2容量%を形成していること
    を特徴とする金属切削インサート。
  11. 【請求項11】少なくても4容量%の正方晶系ジルコニ
    アを含むことを特徴とする請求の範囲第10項記載の金属
    切削インサート。
  12. 【請求項12】少なくても6容量%の正方晶系ジルコニ
    アを含むことを特徴とする請求の範囲第10項記載の金属
    切削インサート。
  13. 【請求項13】少なくても8容量%の正方晶系ジルコニ
    アを含むことを特徴とする請求の範囲第10項記載の金属
    切削インサート。
  14. 【請求項14】当該ジルコニアは、5ミクロン以下の平
    均粒子寸法を有することを特徴とする請求の範囲第10項
    記載の金属切削インサート。
  15. 【請求項15】当該ジルコニアは、2ミクロンより小さ
    い平均粒子寸法を有することを特徴とする請求の範囲第
    10項記載の金属切削インサート。
  16. 【請求項16】少なくても約5MPam1/2のKIC(E&C)
    靭性と、少なくとも93のロックウエルA硬度と少なくと
    も98%の理論密度とを有するアルミナ主成分のセラミッ
    ク組成から成り、 当該アルミナ主成分のセラミック組成は、基本的に、 シリコンカーバイドホイスカーやチタニウムカーバイド
    ホイスカーから成るグループから一つ又は組合せて選択
    された約1.5〜37.5容量%のカーバイドホイスカーと、 約5〜17.5容量%ジルコニアと、 約0.03〜3容量%の量で加えられたマグネシア添加物の
    残渣と、 本組成の残りを基本的に形成するアルミナとから成り、 当該ホイスカーと、当該ジルコニアと当該マグネシア添
    加物の残渣とは、当該アルミナから形成されているマト
    リックスに実質的に均質に分散されており、 当該セラミック組成のうち少なくとも約2.0容量%は、
    正方晶系ジルコニアであることを特徴とする製造物品。
  17. 【請求項17】当該組成のうち少なくても約4.0容量%
    は、正方晶系ジルコニアであることを特徴とする請求の
    範囲第16項記載の製造物品。
  18. 【請求項18】当該組成のうち少なくても6容量%は、
    正方晶系ジルコニアであることを特徴とする請求の範囲
    第16項記載の製造物品。
  19. 【請求項19】約0.03〜2容量%の当該マグネシア添加
    物の残渣を含むことを特徴とする請求の範囲第16項記載
    の製造物品。
  20. 【請求項20】約0.04〜1.0容量%の当該マグネシア添
    加物の残渣を含むことを特徴とする請求の範囲第16項記
    載の製造物品。
  21. 【請求項21】約7.5〜17.5容量%のジルコニアを含む
    ことを特徴とする請求の範囲第16項記載の製造物品。
  22. 【請求項22】約10.0〜15容量%のジルコニアを含むこ
    とを特徴とする請求の範囲第16項記載の製造物品。
  23. 【請求項23】当該ジルコニアは、2ミクロンよりも小
    さい平均粒子寸法を有することを特徴とする請求の範囲
    第16項記載の製造物品。
  24. 【請求項24】当該ジルコニアは、1ミクロンよりも小
    さいか又は等しい平均粒子寸法を有することを特徴とす
    る請求の範囲第16項記載の製造物品。
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