JPH0779799B2 - 呼吸と心拍の評価装置 - Google Patents

呼吸と心拍の評価装置

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JPH0779799B2
JPH0779799B2 JP62183186A JP18318687A JPH0779799B2 JP H0779799 B2 JPH0779799 B2 JP H0779799B2 JP 62183186 A JP62183186 A JP 62183186A JP 18318687 A JP18318687 A JP 18318687A JP H0779799 B2 JPH0779799 B2 JP H0779799B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は生体から得られる呼吸と心拍情報の評価方法及
びその評価装置に関するもので、特に新生児の定常状態
と睡眠時無呼吸状態における呼吸と心拍の相関関係を検
討することにより、新生児の突然死症候群を事前に予測
できる呼吸と心拍情報の評価方法及びその装置に関する
ものである。
[従来の技術] 一般に、生体から得られる情報源には、脳波、心電、呼
吸、眼球運動、筋電図等があるが、これらの情報源から
得られる信号波形は、脳波等と比べると比較的波形自身
の形が明瞭である。そのため心電波形のピーク間隔変動
であるR−R間隔を時系列として解析することが比較的
容易である。
心拍において呼吸性不正脈が、肺の伸展性受容器からの
求心性インパルスによるものであることを考慮すると、
睡眠時無呼吸状態における伸展性受容器からの求心性イ
ンパルス停止は心拍に影響を及ぼす。これまでに、チェ
イネ ストークス(Cheyne Stokes)呼吸の過呼吸時に
心拍数の増大、血圧の低下が起こり、無呼吸時に心拍数
の減少、血圧の上昇が起こることが報告されている。
ここで、睡眠時無呼吸症候群とは、以下の3つの特徴を
有する場合である。
(1)7時間の夜間睡眠の間に少なくとも30回の無呼吸
が出現する。
(2)無呼吸はレム(REM)睡眠にもノンレム(non RE
M)睡眠にも出現する。
(3)無呼吸発作は連続して出現する傾向がみられる。
次に、睡眠時無呼吸症候群の分類について述べる。分類
については、ガストート(Gastaut)により、以下の3
つの型に分類されている。
(1)中枢型:胸部や腹部運動の消失とともに鼻孔や口
での換気の停止のあるもので、呼吸中枢の活動停止を示
す。
(2)閉塞型あるいは上気道型:胸部や腹部の換気努力
にもかかわらず、呼吸が停止したもので、上気道の閉塞
が考えられる。
(3)混合型:中枢型、閉塞型の中間で、無呼吸の始め
には胸部や腹部が停止しているにもかかわらず、次第に
増強する型をいう。
中枢型の場合、無呼吸がほぼ一定の周期で繰り返し出現
することが多く、ノンレム(non REM)睡眠によくみら
れるが、閉塞型の場合は無呼吸が不定の周期で出現しそ
の持続も一定しない。また中枢型の場合は、チェイネ
ストークス(Cheyne Stokes)呼吸の過呼吸の際心拍の
増大、無呼吸の際心拍の減少がみられ周期性変動を示す
こと等があげられる。
中枢型睡眠時無呼吸の発現機序には、神経原説と循環障
害説の2説がある。神経原説は、脳幹に発振中枢、前脳
に発振中枢に対する抑制機構が存在し、睡眠により発振
中枢の興奮性増大、あるいは抑制の増大が出現するとす
るものであり、循環障害説は、循環障害により呼吸中枢
と化学的受容器との間のフィードバックループに遅れが
生じ、発振進現象が起こるとするものである。このどち
らの影響であるか、もしくは両方による影響なのかは、
定説化されていない。
[発明が解決しようとする問題点] 無呼吸発作が、乳幼児突然死症候群等に関与しているこ
とが報告されているが、呼吸と心拍の相関関係について
は明確に解析されていない。従来、新生児の睡眠時無呼
吸の発生については呼吸モニター等により監視を行なっ
ており、無呼吸発作が発生したときに始めて知り事前に
その発生を予測することができなかった。
本発明者は、新生児の呼吸と心拍の相関関係について鋭
意研究を行なった結果、定常状態では呼吸が心拍に対し
て数ビートの進みから睡眠時無呼吸状態となる120秒か
ら180秒以前に数10ビートの遅れあるいは進みに著しく
変化することを見出し本発明に到達したものである。
本発明は、呼吸と心拍の相関関係を検討することで、例
えば新生児の定常状態から睡眠時無呼吸状態になる直前
を知り、突然死症候群を事前に予測できる呼吸と心拍の
評価方法を提供することを目的とする。また本発明は、
呼吸と心拍の相関関係を自動的に算出することで、例え
ば新生児の睡眠時無呼吸状態の直前を知ることができる
とともに、その報知が可能になる、呼吸と心拍の評価装
置を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明の呼吸と心拍の評価装置は、生体から心電情報及
び呼吸情報を検出する心電情報検出手段及び呼吸情報検
出手段と、該心電情報検出手段で検出された心電波形か
ら波形間隔変動を算出する波形間隔算出手段と、前記呼
吸情報検出手段で検出された呼吸波形から前記心電波形
の波形間隔でサンプリングして包絡線情報を算出する包
絡線情報算出手段と、前記波形間隔算出手段で算出した
心電波形の波形間隔変動と前記包絡線情報算出手段で算
出した呼吸波形の包絡線情報との相関を分析する相関分
析手段とを備え、相関値の高い値における呼吸と心拍の
進みと遅れの関係を評価することを特徴とするものであ
る。
[作 用] 本発明の呼吸と心拍の評価装置は、心電情報検出手段で
検出した心電情報から波形間隔算出手段で波形間隔変動
を算出し、呼吸情報検出手段で検出された呼吸波形から
包絡線情報算出手段で心電波形の波形間隔でサンプリン
グして包絡線情報を算出し、相関分析手段で心電波形の
波形間隔変動と呼吸波形の包絡線情報との相関を分析す
ることで、相関値の高い値における呼吸と心拍の進みと
遅れの関係を評価すれば、呼吸の時系列を波形間隔時系
列と同じ尺度として解析することができ、相関値の高い
値における呼吸と心拍の進み、遅れの関係が解析され
る。新生児では、定常状態において呼吸が心拍に対して
数ビート(beat)進んでおり、睡眠時無呼吸状態の直前
では呼吸が心拍に対して数ビートの進みから数ビートの
遅れあるいは数10ビートの進みに変化することを示す。
これは新生児の高次中枢や自律神経系が未発達のために
循環器系の刺激伝達が正確に動作しないためである。ま
た睡眠時無呼吸状態では高次中枢や自律神経系が未発達
であることと、無呼吸による循環器障害の両方の原因に
より、中枢神経と化学受容器の間のネガティブ・フィー
ドバックに遅れが生じたことの相互の作用を受けてい
る。睡眠時無呼吸後では、定常状態な結果が得られる。
これは循環器系の刺激伝導が定常状態に戻ろうとしてい
るためである。この呼吸と心拍の相関関係により睡眠時
無呼吸の直前を知ることで報知等が可能になり、突然死
症候群を事前に予測することができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説
明する。
第1図は、本発明の一実施例に係る呼吸と心拍の評価の
原理を示すブロック図である。
同図において、1は生体であり、心電情報及び呼吸情報
が得られる情報源で、例えば新生児である。2は心電情
報検出手段であり、生体1から得られる心電波形を電位
変化として検出するものである。3は呼吸情報検出手段
であり、生体1から得られる呼吸波形を電位変化として
検出するものである。4は演算手段であり、心電情報及
び呼吸情報の相関をマイクロコンピュータ等により演算
するものである。この演算手段4は、心電の波形間隔変
動の算出手段5と、呼吸波形の包絡線情報算出手段6
と、波形間隔変動と包絡線情報との相関分析手段7とを
有する。
第2図は第1図に示す原理に基いた呼吸と心拍の評価装
置の構成を示すブロック図である。
同図において、11は新生児、12は心電検出部、13は呼吸
検出部、14はアナログデータをデジタルデータに変換す
るA/D変換器、15は大量のデータを記録する20メガバイ
ト程度の記憶容量を持つハードディスクからなる記憶装
置、16は記憶装置15のデータを読み出し所定のプログラ
ムに基き、演算、処理を行なうマイクロコンピュータ、
17はディスプレイ、X−Yプロッタ、プリンタ等の出力
装置である。
以上の呼吸と心拍の評価装置において、新生児11である
被検者からの情報は、心電検出部12及び呼吸検出部13で
検出する。次に、マイクロコンピュータ16上で解析でき
るように、A/D変換器14を用いて、記録装置15である20M
ハードディスクにランダムアクセスファイルの形式で取
り込まれる。ランダムアクセスファイルにする利点は、
データを大量に取り込むことができるためである。ハー
ドディスクに取り込んだデータは、必要に応じてマイク
ロコンピュータ16上に読み込み、解析が行なわれる。
ここで心電及び呼吸等の生体より得られる情報は、連続
して非常に長いデータを記録する必要がある。通常はデ
ータをメインメモリ上に記憶させ、ディスクに書き込む
方法を用いる。しかし、長時間のデータ記録は不可能で
ある。そこで本実施例の装置では、A/D変換を一定のサ
ンプリング周波数で行ないながら、並行してディスクへ
書き込むDMA(direct memory access)転送による方法
が用いられている。以下に具体的な方法について説明す
る。
ディスクに連続してデータを書き込む方法として、一定
の大きさのバッファにデータを用意してからそのデータ
をまとめて書き込む。一方A/D変換は一定の周期で行な
い、一定の割合でデータをためる。そこで、ディスクに
まとめて書き込むデータの長さの2倍のバッファを用意
する。そしてA/D変換とその結果の転送は、ハードウエ
アでバッファの初めから終まで何度でも繰り返し書き、
半分が一杯になるとソフトウエアでA/D変換と並行しデ
ィスクに書き込む方法を用いている。この方法では、デ
ータの取り込みを中断することなく連続したデータをデ
ィスクが一杯になるまで記録することができる。ただ
し、ディスクのシークやヘッドロード、回転待ち、バッ
ファの半分が一杯になったかどうかのチェック等の時間
を含めた統合的なディスク書き込み速度が、A/D変換の
サンプリング速度よりも速くなければならないため、サ
ンプリング周波数の最大値が限定される。本実施例で
は、サンプリング周波数1KHzで行なっている。次にバッ
ファの半分が一杯になったかどうかのチェック方法を具
体的に示す。
本A/D変換器14においては、バッファの半分をディスク
に書き込んだ後、最後の1バイトを0に変えておき、そ
のバイトを読み出しチェックして0以外の値になってい
れば、次のデータがそこまで書き進んできたことにな
る。ただし、A/D変換結果はすべてのビットが0になり
得るのでデジタル入力を1つ選び、その入力端子には何
もつながないでおく。こうするとビットの入力は1にな
るので、そのビットをチェックして1になっていれば、
次のデータが書き込まれたことになる。以上の方法を用
いてDMA転送を可能としている。
第3図は本実施例の呼吸と心電の評価手順を示すフロー
チャートである。
同図において、心拍については、まずスッテプ1におい
て生体より心電情報を検出し、スッテプ2で心電波形の
ピーク(R)値の検出と基線の補正を行なった後、ステ
ップ3でR−R間隔変動時系列を算出する。一方、同時
に呼吸については、まずスッテプ4において生体より呼
吸情報を検出し、スッテプ5で呼吸波形のを検出し、ス
ッテプ6でR−R間隔時系列変動のフーリエ変換を行な
う。次に、スッテプ9において、スッテプ7及びスッテ
プ8で得た周波数スペクトルを乗算し、スッテプ10で逆
フーリエ変換により呼吸と心拍の相関演算を行なう。そ
して、スッテプ11において、上記スッテプ10で求めた相
関値から呼吸と心拍の進みと遅れの評価を行なう。
次に、R−R間隔変動時系列と相関演算の方法について
詳細に説明する。
(1)間隔変動時系列 心臓は、静脈から圧力の低い血液を受け取り、圧力の高
い動脈側に送り出すことにより体内に血液を循環させる
ポンプの働きをする。この作用は主として心室の壁の心
筋の収縮により行なわれる。骨格筋の収縮に電気的興
奮、すなわち活動電位が先行したと同じように、心筋の
収縮にも活動電位が先行する。多量の筋繊維が一定の順
序でまとまって電気的興奮をするので、これに伴う活動
電流は全身を流れてかなりの電位変化を生じる。これを
体表から記録したものが心電図である。第4図は心電図
のPQRSTを示す図である。
(a)ピーク値の検出 以下に本発明の実施例で用いたR−R間隔時系列の作成
に用いたピーク値検出法について説明する。
第5図は一定の周期τで量子化された心電図の一部であ
る。この波形を時間軸tにおける関数X(t)で表わす
と、2点t1〜t2における微分値は次の式で表わされる。
また、t2=t1+τとすると式(1)は と表わされる。次に、2区間t1〜t1+τ,t2〜t2+τ(t
2≧t1+τ)について微分を行なう。第6図のように、
ピーク値がt1+τ≦t≦t2となるtにあるときの2区間
の微分値は、 となる。
つまり式(3−1),(3−2)の条件を満たす点がピ
ーク値となるが、この値を満たす点点はPQRST各々のピ
ーク値である。本実施例では、R波のピーク値を必要と
するので、PQST波のとり得ない一定のレベルAを決めて
おき式(3−1),(3−2)とX(t)≧Aの2式を
同時に満足する点の最大値をR波のピーク値としてい
る。
第7図において、この手法を用いてピーク値をとる点を
Anとすると、R−R間隔変動Ynは、 Yn=An+1−An ・・・(4) と表わされる。
微分を用いたピーク値の検出は、第6図において非常に
精度の高い検出が可能であるが、第8図のような場合、
(3−1),(3−2)とX(t)≧Aの2式を同時に
満足する点ta,tbの2点となり、正確なピーク検出は不
可能である。以下にこの点を考慮した、他の手法につい
て述べる。
時系列を解析する際に必要なものはピーク値ではなく、
ピーク値をとる時間の間隔である。そこでR波のピーク
をとる点を、ゼロクロス点に置換えてやると、R−R間
隔であるので、R波ピークの置換え対称となるゼロクロ
ス点は、R波に最も近いR−S波間の点を検出してい
る。具体的なゼロクロス点の検出は、微分での方法と同
様に一定のレベルAを決めておき、X(t)≧Aを判定
して検出する。このゼロクロスによる方法を第9図に示
す。同図において、ゼロクロス点をBnとすると、ゼロク
ロス点間の間隔時系列Y′は、 Y′=Bn+1−Bn ・・・(5) と表わされる。第10図はゼロクロス点による間隔時決列
を示す図である。
(b)基線の補正 実際の生体情報から得られる心電、脳波、呼吸等の波形
は一定の基線上を変動しているのではなく基線自身が変
動しており、心電図等によるR−R間隔の正確な検出は
難しい。本実施例では、基線の補正を帯域フィルターを
用いずに、フーリエスペクトル解析により計算で行なっ
た。
心電波形を、フーリエスペクトル解析すると基線の揺れ
による周波数は、心電波形自身の持つ周波数に比較し
て、低い周波数スペクトル情報として現われる。第11図
は基線の揺れを示す図である。そこで、この低い周波数
成分を取り除き、心電波形の周波数成分を残して逆フー
リエ変換を行なう。第12図は、第11図の基線を補正した
ものである。心電波形自身はほとんど変化がなく、R−
R間隔変動も変化しない。またこの手法は高速フーリエ
変換と逆FFTとにより構成されるため、比較的短時間で
処理できる。
基線の補正を行なったR−R間隔時系列において、デー
タの数N、測定時間をTとすると、縦軸はR−R間隔変
動を、横軸は一定の間隔T/(N−1)で表わされる。ま
た、第13図は呼吸波形を示す図であり、第14図は第13図
の呼吸波形が測定された時刻におけるR−R間隔時系列
である。
(2)呼吸と心電の相関 (a)高速フーリエ変換 高速フーリエ変換(FFT)とは、離散的フーリエ変換に
属し、次に示す離散的フーリエ変換式、 を高速に求めるアルゴリズムである。以下に、本実施例
で用いた周波数間引き型FFTについての説明をする。
マイクロコンピュータ上でフーリエ変換を行なうために
はサンプリングとデジタル化が必要となる。まずサンプ
リング操作については、データの必要な情報を失わない
ようなナイキスト周波数になるようサンプリング周波数
を選び、一定の周期τでアナログデータ代表させる操作
である。
(b)周波数間引き型FFT サンプル値データ数Nの数値列g(n)が与えられたと
する。まずg(n)を、前半の数列e(n)と後半の数
列h(n)とに分ける。
e(n)=g(n)(0≦n≦N/2−1) h(n)=g(n+N/2)(0≦n<N/2−1) このとき、g(n)の離散的フーリエ変換GKは、次式で
与えられる。
また、(6)式より、 これより、GKの偶数番目のスペクトルをG2K、奇数番目
をG2K+1とすると、 となる。この式はN=8の場合、偶数スペクトル、G0,G
2,G4,G6が{e(n)+h(n)}のN/2=4個のデータ
から構成される離散的フーリエ変換から求まることを示
しており、同様に奇数のスペクトル、G1,G3,G5,G7
{e(n)−h(n)}WnのN/2=4個のデータから構
成される離散的フーリエ変数から求まることを示してい
る。これにより、1/2の計算量で離散的フーリエ変換を
可能にしている。またN=2Lの際には、N2回の乗算を要
するものが、2Nlog2N回の乗算ですむことになる。
(c)時間窓と周波数スペクトル ディジタル処理では、無限に多くのサンプル値系列を扱
うことができないため、波形のサンプル時系列から、そ
の一部を切り取って計算することになる。FFTにおい
て、この切り出し区間がちょうど一周期もしくは数周期
になっているのが理想であるが、FFTの場合2のベキ乗
となるよう制約を受けるため一致させることは困難であ
る。よって切り出し区間の始めと終わりが、スペクトル
特性に影響を及ぼす。この影響を軽減させるため時間窓
を通したデータを解析する。時間窓は、切り取り区間を
定めるだけでなく、切り取った区間の両端に急激な変化
が起きないように徐々に零にする、時間軸に沿った加重
関数という作用も兼ね備えている。本実施例では、これ
らの影響を軽減するために、時間窓として、ハニング窓
の時間関数を示す。
一周期の時間をTとすると、ハニング窓h(t)は次式
で表わされる。
h(t)=o.5−0.5cos(2πt/T) ・・・(15) (d)FFTを用いた相関分析 第15図に相関関係の計算フローチャートを示す。信号v1
(t),v2(t)における相関関数Rv1v2(τ)は、時間
差τをパラメータとして次の時間領域の畳込み演算式で
定義される。
ここで、v1(t)及びv2(t)の周波数スペクトルをv1
(f)及びv2(f)とすると、相関関数Rv1v2(τ)は
次の周波数領域の積で表わされる。
つまり、v1(f)とv2(f)の積の逆フーリエ変換で表
わされることになる。よって、v1(t)とv2(t)の相
関関数は、v1(t)とv2(t)の各々をフーリエ変換
し、その周波数領域の積を逆フーリエ変換することによ
り求められる。
(e)R−R間隔時系列と呼吸の相関 本実施例では、FTFを用いて相関を求めているが、呼吸
とR−R間隔時系列の相関を求める場合、同じ測定時間
内でサンプル点数が異なる。呼吸波形をR−R間隔時系
列と同じサンプリング周波数で量子化すると、R−R間
隔時系列に比べナイキスト周波数が著しく下がり、呼吸
波形のもって持っている特徴を失ってしまう。ここで呼
吸波形の波形をR−R間隔時系列と同じサンプリング周
波数で量子化すると、呼吸波形の特徴は失われない。次
にこれらの波形を形式的にサンプリング時間1として、
新たな時間軸に置換える。これによって呼吸の波形とR
−R間隔時系列とを同じ時間軸にすることにより、相関
が可能となる。また本実施例においては、振幅の違いの
影響と波形の対称性を考慮して、相関をとる前に正規化
を行なっている。
以上の評価方法及びその装置に基いた心拍と呼吸の分析
結果について説明する。
第16図乃至第19図は新生児の呼吸と心拍の相関分析結果
を示す図である。ここで相関の位相は、呼吸を基準とし
て行なっており、相関において±1となる点において相
関値が最も高いことを示している。
第16図は定常状態における呼吸と心拍の相互関係を示す
図である。同図において、相関値が最も高い矢印Aで
は、呼吸が心拍に対して数ビート進んでいることを示し
ている。
第17図は睡眠時無呼吸状態に入る数分(2分から3分)
前における呼吸と心拍の相互関係を示す図である。同図
において、相関値が最も高い矢印Bでは、呼吸が心拍に
対して数10ビート遅れていることを示している。これは
新生児の高次中枢と自律神経系が未発達なために、循環
器系の刺激伝導が正確に行なわれないために起こってい
ると考えられる。
第18図は睡眠時無呼吸状態における呼吸と心拍の相互関
係を示す図である。同図において、相関値がどこにある
か不明であり、呼吸と心拍が進む場合と遅れる場合があ
ることを示している。これは高次中枢と自律神経系が未
発達であることだけでなく無呼吸における循環器障害が
発生したためであると考えられる。
第19図は睡眠時無呼吸状態後における呼吸と心拍の相互
関係を示す図である。同図において、相関値が最も高い
矢印Cでは、呼吸が心拍に対して数ビート進んでいるこ
とを示している。これは、第16図に示す定常状態に近い
値であり、循環器系の刺激伝導が定常状態に戻ろうとし
ていることを示している。
以上の心拍と呼吸の分析結果から中枢性睡眠時無呼吸が
発生する数分前に相互相関が定常状態から変化すること
を示した。この呼吸と心拍の相互関係を利用すること
で、新生児の突然死症候群を事前に予測することが可能
である。またこの相互関係を自動的に解析できる装置に
よれば、中枢性睡眠時無呼吸が発生する数分前に報知等
が可能になる。
なお、上記実施例において、新生児の中枢性睡眠時無呼
吸ついて説明しているが、これに限定されることなく、
例えば糖尿病性自律神経障害を起している成人において
も上記疾患患者に無呼吸状態となる場合があり、この場
合にも適用することにより無呼吸状態を報知することが
可能になる。
また、生体から検出する心電情報は少なくとも波形間隔
変動を算出すればよく、R−R間隔、ゼロクロス点の間
隔等に限定されない。
さらに、上記実施例において呼吸を基準として相関関係
を分析しているが、心拍を基準に分析してもよく、この
ようにした場合には呼吸と心拍の進みと遅れの関係が逆
になる。
また、上記実施例の装置において分析された相互相関か
ら相関値の高くなる場合の呼吸と心拍の関係を自動的に
算出し、その結果に基いて睡眠時無呼吸状態になる前に
新生児に音、振動等を発したり、あるいは看護婦、医師
等に報知する装置を設けることもできる。
また、上記実施例の装置において心電情報及び呼吸情報
を一定期間連続的に検出しながら相関分析を実施すれば
常に新生児等の中枢性睡眠時無呼吸を監視する装置を実
現できる。
[発明の効果] 以上詳細に説明したように、本発明の呼吸と心拍の評価
方法及びその装置によれば、呼吸と心拍の相関関係を検
討することで、例えば新生児の定常状態から睡眠時無呼
吸状態になる直前を知り、突然死症候群を事前に予測で
きる。また、呼吸と心拍の相関関係も自動的に算出する
ことで、例えば新生児の睡眠時無呼吸状態の直前を知る
ことができるとともに、その報知が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る呼吸と心拍の評価の原
理を示すブロック図、 第2図は第1図に示す原理に基いた呼吸と心拍の評価装
置の構成を示すブロック図、 第3図は本実施例の呼吸と心電の評価手順を示すフロー
チャート、 第4図は心電図のPGRSTを示す図である。 第5図は一定の周期τで量子化された心電図を示す図、 第6図は一定の周期τで量子化された心電図を示す図、 第7図は心電波形のR−R間隔変動を示す図、 第8図は心電図のR波形に2個所ピークがある図、 第9図はゼロクロス点を示す図、 第10図はゼロクロス点による心電波形のR−R間隔変動
を示す図、 第11図は基線の揺れを示す図、 第12図は第11図の基線の揺れを補正した図、 第13図は呼吸波形を示す図、 第14図は第13図の呼吸波形が測定された時刻におけるR
−R間隔時系列を示す図、 第15図は相互相関の計算フローチャートを示す図、 第16図は定常状態における呼吸と心拍の相互関係を示す
図、 第17図は睡眠時無呼吸状態に入る数分前における呼吸と
心拍の相互関係を示す図、 第18図は睡眠時無呼吸状態における呼吸と心拍の相互関
係を示す図、 第19図は睡眠時無呼吸状態後における呼吸と心拍の相互
関係を示す図である。 図中、1……生体、 2……心電情報検出手段、 3……呼吸情報検出手段、 4……演算手段、 5……波形間隔変動算出手段、 6……包絡線情報算出手段、 7……相関分析手段、 11……新生児、 12……心検出部、 13……呼吸検出部、 14……A/D変換器、 15……記憶装置、 16……マイクロコンピュータ、 17……出力装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主体から心電情報及び呼吸情報を検出する
    心電情報検出手段及び呼吸情報検出手段と、該心電情報
    検出手段で検出された心電波形から波形間隔変動を算出
    する波形間隔算出手段と、前記呼吸情報検出手段で検出
    された呼吸波形から前記心電波形の波形間隔でサンプリ
    ングして包絡線情報を算出する包絡線情報算出手段と、
    前記波形間隔算出手段で算出した心電波形の波形間隔変
    動と前記包絡線情報算出手段で算出した呼吸波形の包絡
    線情報との相関を分析する相関分析手段とを備え、相関
    値の高い値における呼吸と心拍の進みと遅れの関係を評
    価することを特徴とする呼吸と心拍の評価装置。
JP62183186A 1987-07-22 1987-07-22 呼吸と心拍の評価装置 Expired - Lifetime JPH0779799B2 (ja)

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