JPH0780638B2 - エレベ−タの群管理制御方法 - Google Patents

エレベ−タの群管理制御方法

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JPH0780638B2
JPH0780638B2 JP62078585A JP7858587A JPH0780638B2 JP H0780638 B2 JPH0780638 B2 JP H0780638B2 JP 62078585 A JP62078585 A JP 62078585A JP 7858587 A JP7858587 A JP 7858587A JP H0780638 B2 JPH0780638 B2 JP H0780638B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明はエレベータの群管理制御に係わり、特に知識工
学の応用により、各種の群管理制御においてそれぞれの
目標値に良好に追従させることのできるようにしたエレ
ベータの群管理制御方法に関するものである。
(従来の技術) 近年、複数台のエレベータを並設した場合に、エレベー
タの運転効率の向上およびエレベータ利用者へのサービ
ス向上を図るため、各階床のホール呼びに対する応答号
機をマイクロコンピュータ等の小形コンピュータを用い
て合理的に、且つ、速やかに割当てることが行なわれて
いる。
すなわちこれは群管理制御と呼ばれる制御方式であり、
ホール呼びが発生すると、そのホール呼びに対処するの
に最適なエレベータを選定し、早期にそのホール呼びに
応答させるエレベータを割当てるとともに、他のエレベ
ータはそのホール呼びに応答させないようにしたり、あ
るいは朝の出勤時や退社時、昼食時等のような交通需要
の増加時、更には夜間等のような交通減少時などそのビ
ル独特の交通変化に合わせて予め設定した運転モードに
切換えつつ効率的な運用を図るべく各エレベータを制御
するものである。
ところで近年のような小型コンピュータの著しい発達に
伴う小型コンピュータのコスト低減により群管理装置の
他にも単体のエレベータの制御を行うエレベータ制御装
置等にも小型コンピュータは使用されるようになった。
またこれらのコンピュータに対する情報の伝達方法とし
てはシリアル伝送方法が主流となりつつある。そして、
これら群管理制御装置と、エレベータ単体制御装置は各
伝送装置と、ソフトウエアによる一定の手続により、単
純に結線(又は光ケーブル接続)で自由に群管理データ
を授受出来るようになっている。
また、多数台のエレベータを群管理制御する大規模ビル
においても、ビル管理用コンピュータや、OA(オフィス
オートメーション)用コンピュータなどにより、ビル全
体を管理したり、各フロア間の情報の授受を行ってい
る。これらの情報の中にはビルの交通に関係するものが
多数含まれている。また群管理制御用コンピュータの情
報にも、ピル管理時に必要なホールデータ(例えばホー
ルの乗客検出)も含まれている。しかしながら、これら
のビル管理用のデータと群管理制御データの授受は、ほ
とんど行われていない。このため、それぞれに情報入手
のためのセンサや報知装置を取付るケースも見受けられ
る。
しかし、一般的にはエレベータの群管理制御はホール呼
びに対する割当の制御と、高交通需要に対する特殊オペ
レーション制御が中心となっている。
ホール呼びに対する割当制御においては、従来は到着時
間等、各種演算データを利用した評価によって行ってい
た。このため、予測失敗により割当の失敗が発生するこ
ともあった。
このようなことを無くすために、日々の交通の流れを学
習したり、また、その予測データの信頼性を求めるもの
なのがあった。
しかし、エレベータシステムにおいては上述のようにい
くら学習を行っていても確率的に発生するホール呼び
や、派生するかご呼びを完全に予測することは不可能で
あり、そのデータの信頼性は低い。しかしながら、デー
タの信頼性が低くても予測演算により、ある程度のオー
ダーの値が求められ、評価演算に組入れざるを得ない。
このことは、評価の決定に多くの失敗の可能性をはらん
でいることを意味している。また、このことは、予測値
を利用した条件の設定に対して、真の設計者の考える条
件との食違いがあることを示しており、設計者の条件の
設定はよりきつい完全な条件を目指すことになって、設
計者の意図していたような軽快な動きと裏腹な動きとな
る傾向がある。
また、割当ての評価演算へ設計者の考えを組入れる場
合、関数値の変更や重みの変更程度に止どまり、間接的
な組込みとなって十分に制御に反映できない。
エレベータの群管理制御は、ホール呼びに対する割当制
御と、高需要に対する特殊オペレーション制御が中心で
あり、これらの制御を行ううえで、次に示す2つの要素
で制御指示が決定されていた。尚、場合によっては一方
を利用していた。
保守的な、確定的な条件によるベーシック制御ルー
ル 不確定なものに対して、評価演算による制御指示の
決定 割当制御において一例を示すと、部分では、そのホー
ル呼に対してハードウエア的に応答可能かの条件(群中
条件)等の基本ルールであり、に合格したものに対
し、の評価演算を行い最良のものに割当指示を行って
いた。
これらの評価において、予測未応答時間や、予測荷重等
の予測により確定的に予測値が求められ、あたかもそれ
が100%正確であるように使用された。また、場合によ
ってはその不確定さに対し、悪化の重みがのせられた。
また、少しでもその確定値が正確となるように日々の交
通の流れを学習するものもあった。
[発明が解決しようとする問題点] 従来の方法では、次に示す3点に問題がある。
(a) において条件が確定的なルールとなるため
に、保守的となり、きめ細かいルールをセットできな
い。
(b) において、システムの状態に追従させる場
合、係数の変化等のレベルのために大きな状態の変化や
短時間の変化に対応できない。また、データの不確定さ
により制御失敗が起る。
(c) ルールを追加して大きな状態の変化や短時間の
変化に対応させようとしても、その条件が不確定の場合
(たとえば予測未応答時間)誤まった指示となる可能性
が高い。
以上のことは、群管理のデータのもつ不確定さと、最終
的な指示の決定のための評価演算に、そのままその不確
定なデータを確定化して利用していることに起因する。
また、このことは、きめ細かいルールが使用できず、大
ざっぱな評価演算で指示を決定せざるを得ないために、
きめ細かい制御による目標への追従を難しくする結果と
なっている。
そこでこの発明の目的とするところは不確定、あいまい
なデータをもとにしてきめ細かく目標に追従でき、利用
者への一層のサービス向上を図ることができるようにし
たエレベータの群管理制御方法を提供することにある。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明は次のようにする。す
なわち、複数のサービス階床に対して複数のエレベータ
を就役させてなるエレベータシステムにおけるエレベー
タの運行制御のための群管理制御において、各制御目標
への追従のための手段として、発生した制御要求に対し
その要求を満たす各種の制御指示を決定する際、意図す
る制御目的を達成するために経験則に基づき用意してあ
る各種条件による制御指示内容と、専門家の制御戦略を
条件と指示とにより表した一連の制御規則を用いて仮に
制御指示を行った場合の制御規則の条件成立の度合いを
求め、この仮制御指示の適合度を合成するとともに、そ
の適合の度合いが最良のものを最適な制御指示として決
定するようにする。
(作用) このような方法は、発生した制御要求に対しその要求を
満たす各種の制御指示を決定する際、意図する制御目的
を達成するために経験則に基づき各種条件による制御指
示と、専門家の制御戦略を条件と指示とにより表した一
連の制御規則を用いて仮に制御指示を行った場合の制御
規則の条件成立の度合いを求める。そして、次にこの仮
制御指示の適合度を合成するとともに、その適合の度合
いが最良のものを最適な制御指示として決定する。これ
によれば、確率分布としてその時点での平均的に最も良
好な制御指示の選択となり、良好な制御の可能性を大と
して、状況の悪化の可能性を減少せしめるから、きめ細
かく、目標に追従でき、且つ、エレベータ利用者へのサ
ービス向上を図ることを可能にする。
(実施例) 以下、本発明の実施例について説明するがその前に本方
法の基本的考え方を説明しておく。本方法は データのあいまいさをそのまま条件のあいまいさで
利用する。
きめこまかい制御ルールの集合により制御指示を出
力する。
この2点を可能とし、良好にきめ細かく目標に追従し、
エレベータ利用者へのサービスを向上することができる
エレベータの群管理方法を提供することにある。
そのために多くの制御目標に対し、その追従の方法を一
連の制御ルールとし、そこに専門家の制御戦略を移植す
る。それらは条件−指示の形式となっており、その条件
の成り立つ度合によって、その指示の重みが決定され、
それぞれの目標追従のための出力が出される。それらの
多くの制御ルールによって出力された値より、最適な推
論手法により最終的な制御指示の決定を行う。
このため、条件を決めるデータは確率分布の形式で利用
され、最終的な指示は、良好な可能性を残し、悪化の可
能性を減す出力となる。
また、専門家の制御戦略をルールとしてそのまま移植す
るために、きめ細かいコントロールが可能である。ま
た、多くのルールの最適な推論方法で使用するために、
有効に制御に利用できる。
ここで専門家の制御戦略とは、エレベータの群管理につ
いて熟知したエレベータの群管理の専門家が経験的に得
た効率の高い群管理制御の実際的な知識である。
次に条件と指示とによって表わされた制御規則とは一般
形として「もしAならばB」という形で表現された規則
である。例えば、ホール呼びの割当て制御においては、
専門家の制御戦略を条件と指示とによって表わした制御
規則の一規則として「もし長待ちになるならば割当てを
行わない。」というように表わされる。このように専門
家の制御戦略を「もしAならばB」という形で表現した
規則が複数用意されている。
推論機能においては、制御規則に基づく制御指令を制御
対象に与えた際の制御規則に示される条件の成立する度
合いを予測し、この度合いから制御規則に示される指示
の重み付けを行い、それらの多くの出力より最適な指示
を決定する。たとえば、制御規則が「もし長待ちになる
ならば割当てを行わない。」であるとする。そのときに
制御対象の内の一制御対象であるエレベータ号機に制御
指令として「乗場呼びを割当てる。」を与えた場合、制
御規則に示す条件である「長待ちになる」が成立する度
合いを予測する。すなわち、乗場呼びを割当てたことに
よって長待ちになる度合いを予測する。この予測された
度合いより「割当てを行う」という指示に重み付けを決
定する。
上述にて制御規則の条件の成立する度合い及び指示の重
み付けを決定することを多くの制御規則毎に行い、最終
的に重み付けされた指示より最悪と最良の幅がせまく、
平均が最良の制御指令を決定する。
以上により、多くの制御ルールに対し最適な推論方法
で、制御出力の決定に利用している。
以下本発明の一実施例に係るエレベータの群管理制御方
法を第1図を参照して説明する。
第1図において、1は群管理制御装置で群管理コントロ
ール部1A、知識工学応用部1B、補助記憶部1Cからなり、
エレベータ制御装置2、伝送コントローラ3、エレベー
タ監視モニタ4と、シリアル伝送による伝送専用LSIに
よるシステムバスで結合されている。ホールゲート、ラ
ンプ、センサ、ディプレイとのI/Oコントローラ5との
結合は伝送専用LSIと汎用の伝送ソフトウェアによるシ
リアル伝送により行われている。かご内コントローラー
6とエレベータ制御装置2もシリアル伝送により結合さ
れている。ビル管理コンピュータ7のデータや、OA用コ
ンピュータ8のデータ、タイムレコーダ9Aのデータ入力
装置7、報知データや入口カウンタ10AのデータのI/Oコ
ントローラ10は伝送コントローラ3のインタフェースに
より結合され、シリアルシステムバスに伝送される。
本システムは最大仕様に近い例であり、このため一部分
がないシステムであっても、本発明を用いることが出来
る(入力されるものに対して行なう)。尚、7A,8A,4Aは
CRT端末、キー入力等の操作表示系である。
次に第2図を参照してそのソフトウェア構成の説明を行
なう。
第2図において、群管理制御装置1(第1図)がスター
ト(S)後、タスク管理プログラム20により、どのタス
クを起動するかが決定される。タスクは機能別ソフトウ
ェアモジュールであり、条件により起動される。
ここで各タスクの説明を簡単に行なう。
32はRAMやCPUのレジスタのイニシャライズ及び各LSIの
イニシャライズを行なうイニシャライズタスクであり、
初期状態や動作のモードが切りかわった場合に起動され
る。
21はCCT(カーコンデションテーブル)、KCT(かごコン
デションテーブル)、HCT(ホールコンデションテーブ
ル)等の外部入力をRAM上にセットする外部入力タスク
である。この外部入力タスク21は優先度が高く、100m s
ec程度ごとに再起動が行なわれる。ここで、HCTはホー
ルコンディションテーブルの略名で、エレベータ制御装
置によりホール呼び登録されそのデータが入力される。
ここで仮に群中号機をA〜Dの4台として、1〜8フロ
アと仮定すると、上記HCT,CCT,KCTはそれぞれ第3図,
第4図,第5図のようなビット構成となっている。すな
わち、第3図に示したホール状態を表わすHCTにおい
て、0〜13のホールサブインデックス(HS)に対して8
階の下降(8D)から7階の上昇(7U)まで各8ビットの
情報が格納されている。各階毎のホール状態を具体的に
説明する。例えば5階のエレベータホールにて上昇スイ
ッチが押されるとHS11(5U)の7ビットが1となり、こ
のホール呼びに対応するサービスエレベータが後述する
手法でA号機と決定すると、HS11の0ビッイトおよび6
ビットが1となる。そして、上記A号機が5階に到着す
ると、HS11の0,6,7ビットがすべて0にリセットされ
る。すなわち、0〜3ビットは各エレベータ号機セット
を示し、6ビットはホール呼びに対するエレベータの割
付けの有無を示し、さらに7ビットはホール呼びの有無
を示す。
第4図のかご状態を表わすCCTにおいて、0〜3のイン
デックスに対して、エレベータA号機からD号機まで各
16ビットの情報が格納されている。すなわち、0〜3ビ
ットにはかごの荷重状態が2進法で示されている。これ
ら0〜3ビットの意味は、“0011"“0010"“0011"“010
0"“0101"“0110"“0111"“1000"“1001"“1010"“101
1"“1100"に対してそれぞれ0〜10%、11〜20%、21〜3
0%、31〜40%、41〜50%、51〜60%、61〜70%、71〜8
0%、81〜90%、91〜100%、101〜110%、111%以上を
示す。
5ビットはかごの走行状態を示し、“1"は走行中、“0"
は減速中を示す。7ビットは扉の開閉状態を示し、“1"
は開放中、“0"は閉鎖中を示す。8〜13ビットはかご位
置を2進法で示したものである。14,15ビットはかごの
移動方向を示し、“10"は上昇中、“01"は下降中、さら
に“00"は無方向、すなわち停止中を示す。
第5図のかご呼び状態を表わすKCTにおいて、第3図のH
CTと同様に、0〜3ビットがエレベータA〜D号機に対
するかご呼びの有無を示す。
以上によりエレベータやホール呼びの状態が入力された
ことになる。
第2図において、22は割付を行なう割付タスクである。
この割付タスク22は100msec程度ごとに新発生ホール呼
びをチェックし、もし発生があれば、予測未応答時間演
算サブルーチン24、満員等、ダメージ予測サブルーチン
25及び評価サブルーチン23により、予測未応答時間、満
員等のダメージに対する合成を行ない、合成値の最良な
号機を決定する。
26は割付見直しタスクであり、この割付見直しタスク26
は約1秒に1回程度起動されるレベルの低いタスクで、
長持ちや満員となったり、予測されたりするホール呼び
に対して、割付変更を行なうものである。28は各単体エ
レベータ交信用タスクであり、サイクリックに行なわれ
るデータの伝送の他に、必要に応じてコントロールの出
力やデータ要求など割付、割付キャンセル等、乗車人
数、降車人数、新発生かご呼び等が行なわれる、これら
はバッファを利用して行なわれ、第6図に示すような内
容のデータが第7図に示すようなフォーマットで伝送さ
れてくる。
29は年間タイマ、各種タイマであり、10ms,100ms、1秒
等の各種のインターバルタイマと、それらと組み合わさ
れた年間タイマのルーチンである。また、これらのデー
タは外部タイマにより補正される。
年間タイマには月、日付、曜日、休日、六曜、その他の
行事等情報があり、フロッピディスク(フレキシブルデ
ィスク)用のタスクである第2のI/Oタスク31やCRT用の
タスクである第1のI/Oタスク30等により情報が更新さ
れる。
CRT伝送インプット/アウトプット、キャラクタディス
プレイターミナル用のタスクである第1のI/Oタスク30
は、外部の端末や他のコンピュータ等との情報の伝送に
使用される。このタスク30は他の群管理タスクを害さな
いように低いレベルでタイムスライスされて起動する。
フロッピーディスクコントロール用のタスクである第2
のI/Oタスク31は、外部のフロッピーディスクに学習デ
ータ等を記憶するときに起動される。第1のI/Oタスク3
0と同様に低いレベルで起動される。学習データ処理タ
スク27は、外部入力や単体からのデータにより、その時
点の状態のデータテーブルにセットしてゆき、また次の
状態に変化する時などそのデータの入れ換えを行なうタ
スクであり、データの変化時や状態の変化時に起動され
る。また低いレベルのタスクであり、高い群管理タスク
を害さないように起動される。ただし、特別のフラグや
優先順の変更等が行なわれた場合は変化する。ここで、
学習データは第8図(a)(b)(c)(d)(e)に
示すように月、日付、曜日、六曜、休日、時間帯(タイ
ムバンド)などの要素によりいくつかの同等の交通モー
ドに分類され、そのモード別に第9図及び第10図に示す
ようなデータをもつ。
第9図及び第10図にそれらの例を示してある。第9図及
び第10図において記号は以下である。
HCT&RAT:15分間の平均ホール呼び発生個数。
KCT&RAT:平均かご呼び発生個数。
IN&RAT:乗車人数平均。
OUT&RAT:降車人数平均。
KCT&SET:各階に対するかご呼び発生率。
HCT&RAT〜OUT&RATは方向付階床のインデックスHS(ホ
ールサブインデックス)によって示される。KCT&RATは
A階からB階へというA,Bのマトリクスにより示されて
いる。
また、高需要時はそれらの変化が細かいインタバルで学
習されている。これはAV&MEN&P(HS・t)で各HSと
tについて示される。ただしtは時刻である。
その他のタスクとしては、第2図において、1秒おきに
起動され、外部のビル管理コンピュータとデータの入
力、出力のデータ交信やそれによるデータ収集を行なう
タスク34や、そのデータを利用して需要の先取りを行な
い、交通需要を予測し、運転モデルを決定する交通需要
予測タスク33があり、これらタスク33,34は、100m sec
ごとに起動する。また、これらによって起動される運転
モデルのタスクとして各種運転タスク35がある。
次に、本発明に基づく群管理制御方法におけるホール呼
びに対する割当て制御について説明する。割当て制御は
第1図に示す群管理制御装置1内の群管理実コントロー
ル部1A及び知識工学応用部1B等により行なわれる。第11
図に割当制御のフローチャートを示す。また、説明の便
宜上4台のエレベータ(A号機、B号機、C号機及びD
号機)が群管理制御されるものとする。
上述の構成の説明においては8階床の場合について説明
したが、以下の説明においては便宜上12階床ある場合に
ついて説明する。
エレベータの群管理制御におけるホール呼びに対する割
当制御について説明する。割当制御はエレベータの運行
モードによってその制御の方法が異なる。
一例として各階の交通の流れがバランス状態にある場合
の運行モードにおける割当制御について説明する。
割当制御においては、一例として制御の目標として下記
に示すものがあるとする。
(1) 長待ち呼びを減らす。
(2) 良好な呼びを増す。
(3) 最大長待ちを良好にする。
(4) 高需要階のサービスを良好に保つ。
(5) 満員通過を減らす。
上述の目標は専門家の持っている知識によるものであり
割当制御における専門家の制御戦略である。上述のそれ
ぞれの制御戦略に対応して条件と指示とによって表わさ
れた制御規則が用意される。例えば「長待ち呼びを減ら
す。」に対応する制御規則は「長待ちになるならば割当
てを行わない。」である。「良好な呼びを増す。」に対
しては「良好な呼びならば割当てる。」などであり、他
の制御戦略についても同様に「もしAならばB」の形式
の制御規則が用意される(ただしこれらはよりこまかい
一連の制御規則により合成される)。
本発明においては、上述の制御規則に示される条件の成
立する度合い及び指示の重み付けを推論機能によって各
制御規則毎に決定する。上述の条件の成立する度合いと
は条件が「長待ちになるならば」であれば、長待ちにな
る度合いのことである。この度合いが高いということは
非常に長待ちになることを意味し、度合いが低いことは
多少長待ちになることを意味する。上述の推論において
は、あるエレベータ号機に仮割当てを行うことによって
長待ちになる度合いを予測し、その度合いより指示の重
み付けを行う。すなわち、仮割当てを行った際に長待ち
になりそうならば割当てを行なわない方向に指示の重み
付けを行う。各制御規則毎に決定された指示の重み付け
を総合的に評価し、割当て制御においては「割当てる」
という制御指令の強さを決定する。
以上の制御指令出力の強さの決定を各目標に対する一連
の制御ルールや各エレベータ号機についてそれぞれ行
う。また、制御ルールによる多くの出力値の利用におい
て特に有効と思われる方法を用いる。これは、ルールか
らの最適推論と云い、次に示す決定方法によるものであ
る。出力の最悪と最良の差が小さく平均値が良好である
制御指令の号機に対して割当てを行う方法である。
割当てを決定する際に、上述の目標をすべてに対して完
全に満たすエレベータ号機に割当てを行おうとすると、
割当てを行うことができなくなる。そこで最適推論によ
りなるべく均一にすべての目標を満たすエレベータ号機
に割当てを行う。
そのために、上述の制御戦略に基づいて制御規則を用意
してその条件の成立する度合い及び指示の強さを求めて
制御指令の強さを決定することになる。
次に割当制御について説明する。第11図に示されるフロ
ーチャートを用いて割当制御における割当ての決定につ
いて説明する。ステップS1においては故障中、群外運転
中等で割当制御を行えないエレベータ号機を割当制御の
対象外となる。次のステップS2においては以後のステッ
プS4における推論演算に必要なデータの予測演算を行
う。ステップS3においてはステップS2で得られた各種デ
ータをステップS4の推論演算を行うのに適した形に変換
するための前処理が行われる。ステップS4では推論演算
が行われる。この推論演算は専門家の制御戦略を条件と
指示とによって表わした各々の制御規則の条件の成立す
る度合い及び指示の重み付けを行う。制御規則毎に重み
付けされた指示より制御指令の強さを決定する。この制
御指令とは「ホール呼びに対して割当てる。」ことであ
る。上述のステップS2からステップS4までの各演算が各
号機について行われる。またステップS4においては多く
の目標に対する一連の制御ルールについてそれぞれ行わ
れる。以下、説明の便宜上指示の重み付けの度合いを指
示の強さと言う。ステップS5において各号機の多くの目
標に対する制御指令の強さを比較して、最悪と最良の幅
がせまく平均の良好である号機に最終的に新しく発生し
たホール呼びを割当てる指令を出力する(多数ルールに
対する最適推論を行う)。以上で、新しく発生したホー
ル呼びにどの号機を割当てるのかが決定され割当制御が
完了する。
上述のステップS4においては、各制御規則毎に条件の成
立する度合い及び指示の強さの決定が行なわれるが、以
下制御規則の一つである「長待ちになるならば割当てを
行わない。」の条件の成立する度合い及び指示の強さの
決定について説明する。従って上述の制御規則に対応し
てステップS2においては、各号機の予測到着時間、最小
到着時間、最大到着時間及び到着時間の確信度の演算が
行われる。この確信度とは所定の時間内にかごが到着す
る可能性を示すものである。
上述の予測演算について第12図に示すフローチャートを
用いて説明する。
ステップS2において現在かごのいるホールサブインデッ
クスHSをセットする。第13図にホールサブインデックス
HSを示す。ホールサブインデックスHSは、現在かごのい
る階床とかごの運転方向とを考慮したものである。12階
床にあるエレベータについて説明すると12階にかごがい
て、下降運転を行う場合は、このかごのホールサブイン
デックスHSは“0"となる。12階より下降するに従って第
13図に示すようにホールサブインデックスHSの値は大き
くなる。また、1階にかごがあり上昇運転を行う場合は
そのかごのホールサブインデックスHSは“11"となり1
階から上昇するに従って大きくなる。例えば、A号機の
かごが11階にて下降を行う場合は、このかごのホールサ
ブインデックスHSは“1"となる。また、かごのホールサ
ブインデックスHSが“5"であるということはかごが7階
について運転方向が下降であることを意味する。このホ
ールサブインデックスHSの値は以下のステップで行われ
る各階への予測到着時間の演算の開始点を示す。
次にステップS2bが行われる。ステップS2bにおいてはす
でに登録されているホール呼びに対する派生かご呼びを
学習データ等に基づいて発生させる。この派生かご呼び
はホール呼びに対して模擬的に発生させた呼びであり実
在の呼びとは異なることもある。第14図にホール呼び及
びその派生呼びの様子を示す。たとえば、ホール呼びが
9階及び4階にあるとすると、それらの派生かご呼び
は、9階のホール呼びに対して7階であり、4階のホー
ル呼びに対して2階である。以上のように派生かご呼び
の発生完了後、ステップS2cが行われる。
ステップS2cにおいては、各階の予測到着時間Txの演算
を行う。説明の便宜上、ホール呼びにのみ着目しかご呼
びは無いものとして演算を行う。
第15図の各階の予測到着時間Txを示す。ここで1階床間
を上昇あるいは下降するのに要する時間を1秒とし、ホ
ール呼びあるいはかご呼びのある階にかごが到着した際
にその階で乗客の乗降りにより損失時間を10秒とする。
かごが11階について下降する場合を考える。11階(ホー
ルサブインデックスHSは“1")から10階(ホールサブイ
ンデックスHSは“2")まで走行時間として1秒を要す
る。また11階から9階(ホールサブインデックスHS
“3")まで走行時間として2秒を要する。9階ではホー
ル呼びがあるため損失時間として10秒費やされる。従っ
て、11階から8階(ホールサブインデックスHSは“4"で
ある)まで13秒を要することになる。同様にして11階か
ら4階ホールサブインデックスHSは“8"である。)まで
は27秒を要する。11階にあるかごが1階まで下降して、
次に1階から12階まで上昇し、再び11階にもどるのに62
秒を要する。この時間は、9階及び4階にホール呼びが
存在する場合であり、ホール呼びの数が増せばそれに従
って各階への予測到着時間も大きくなる。
ホールかご呼びのある階の予測到着時間RESPT(HS)は
次の式で表わせる。
RANT(Stai,Endi)は停止階から次の停止階までの走行
に要する走行時間である。
また、LOST(Endi)は停止予定階での損失時間である。
KEIKAT(HS)はホール呼びが発生したホールサブインデ
ックスHSに対し、割付けがセットされてからの経過時間
を示す。KEIKAT(HS)は“0"と考えても差し支えないの
で無視する。lは予測到着時間を求めようとする階まで
の呼びの数を示す。(予測到着時間を求めようとする階
の呼びも含む。) 第14図の場合、例えばホール呼びのある9階の予測到着
時間RESPT(3)は次式で表わされる。
RESPT(3)=RANT(Sta1,End1)≒2(秒) 11階と9階との間においては呼びがないのでかごは10階
に停止しないため、損失時間は“0"である。また同様に
4階の予測到着時間RESPT(8)は次式で表わされる。
RESPT(8)=RANT(Sta1,End1)+RANT(Sta2,End2) +RANT(Sta3,End3)+LOST(End1)+LOST(End2) RANT(Sta2,End2)は9階から7階までの走行時間であ
る。RANT(Sta3,End3)は7階から4階までの走行時間
である。この場合、RANT(Sta2,End2)は2秒であり、R
ANT(Sta3,End3)は3秒である。LOST(End1)は9階で
の損失時間であり、LOST(End2)は7階での損失時間で
ある。従ってRESPT(8)は27秒である。以上で、第15
図に示す各階の予測到着時間が求められる。
次にステップS2d及びステップS2eが行われる。ここで
は、ホール呼びのある階についてのみ最小到着時間
Tmin、最大到着時間Tmax及び到着時間の確率分布モード
を決定する。
予測到着時間Txは、実際のホール呼びに対して派生呼び
を発生させ、実際のホール呼びとその派生呼びとかご呼
びとを考慮した際の各階の到着時間である。この予測到
着時間Txに対して最小到着時間Tminは実際のホール呼び
及びかご呼びのみを考慮した際の各階の到着時間であ
る。また、最大到着時間Tmaxはすべての階にホール呼び
が発生した際の各階の到着時間である。最小到着時間T
min及び最大到着時間Tmaxは上述の第(1)式により求
められる。
次に、到着時間の確率分布モードを求める。ホール呼び
のあるかごが所定時間内に到着する可能性を求めるため
に各ホール呼びのある階の確率分布モードを設定する。
第16図にホール呼びのある階の到着時間の確率分布モー
ドとして2種類のモード第16図(a)及び(b)を示
す。この分布モードは予測到着時間Txを中心に分布す
る。また、この分布モードは最小到着時間Tmin、予測到
着時間Tx及び最大到着時間Tmaxの値により分布状態は異
なる。しかし、この分布モードは必ず、最小到着時間T
minと最大到着時間Tmaxとの間に存在し、S1部とS2部の
面積が等しくかつ両者の面積の和は1となり、TL1とTL2
が等しくなる様に設定される。第16図に示される2つの
確率分布モードの選択は、ある階のホール呼びに対して
学習データ等により発生させた派生かご呼びと実際のか
ご呼びとの一致する可能性の大小によって決定される。
すなわち、学習データ等により発生させた派生かご呼び
が実際に発生するかご呼びと一致する可能性の低い場合
は第17図(a)に示されるパターンの確率分布モードが
選択される。第17図(b)は5階の上昇ホール呼びに対
して12階に派生かご呼びが発生した場合を示す。この場
合、3階にいるかごの8階及び7階への到着時間の確率
分布モードは第16図(a)に示されるモードとなる。
一方、学習データ等により発生させた派生かご呼びが実
際に発生するかご呼びと一致する可能性の高い場合は第
16図(b)に示されるパターンの確率分布モードが選択
される。
すなわち、第17図(b)に示される場合は、ホール呼び
に対して基準階の1階にかご呼びが実際に発生する可能
性が高いため、かごが1階に行く可能性は高くなる。従
って、10階にいるかごの3階の到着時間の確率分布モー
ドは第16図(b)に示される分布モードとなる。
上述のように求められた到着時間の確率分布より到着時
間の確信度を求める。この確信度とは所定の時間内にか
ごが到着する可能性を示すものである。第18図におい
て、横軸は到着予測時間、縦軸は確率値を示す。かごが
30秒以内で到着する可能性すなわち確信度TP0はA部分
の面積を求めることにより得られる。また同様に31秒以
上60秒未満でかごが到着する確信度TP1はB部分の面積
により求めることができ、60秒以上の場合の確信度TP2
についてはC部分の面積により求めることができる。確
信分布モードは面積が1になるように正規化されている
ために、面積を求めることで各到着時間の確信度が求め
られる。この確信度は確率として表わされる。
以上、第12図に示すステップS2c、ステップS2d及びステ
ップS2eによって予測到着時間とその確信度が求められ
る。ステップS2c以下ステップS2gまでを各階ごとに繰り
返し行うことによって各階の予測到着時間及びホール呼
びのある階の予測到着時間の確信度を求める。以上で、
第11図のステップS2による予測到着時間の演算を終了す
る。
第11図に示されるステップS4の割当制御の推論演算につ
いて説明する。
ステップS4の推論演算では割当制御の演算を行う。この
割当制御においては、「長待ち呼びを減らすこと」すな
わち、「60秒以上の長待ち呼びを“0"とすることを目標
として、新しく発生したホール呼びを仮に割当てた際
に、長待ちになる可能性が高くなる号機に対しては割当
てにくくする。すなわち、仮割当てを行ったことにより
「長待ち呼びを減らす。」という目標との偏差(以下、
エラーと言う。)E及びエラー増分△Eによって「ホー
ル呼びに割当てる。」という指示の強さを数値で表わ
す。この指示の強さを各エレベータ号機について求め
る。
割当制御の推論演算を第19図に示すフローチャートを用
いて説明する。
ステップS4aで制御対象であるエレベータのA号機に
「新しく発生したホール呼びを仮割当てする。」という
制御指令を与える。
次にステップS4bが行われる。目標からエラーEとエラ
ー増分△Eを次式より求める。
確信度;かごが60秒以上で到着する確信度TP2 n;仮割当てを含むすべてのホール呼び数 上述の(2)式よりA号機に仮割当てをする前と、仮割
当てをした後でのエラーEa2の値及びエラーEa2の増分△
Eaを求める。仮割当てする前のエラーEの値をEa1
し、仮割当て後のエラーEをEa2とすると、エラーEの
増分△Eaは次式により求める。
△Ea=Ea2−Ea1 …(3) 次に帰属度関数を用いてエラーEa2及びエラーの増分△E
aの値の評価を行う。ここで帰属度関数について説明す
る。
一般に、ある対象が集合Aの要素であるか否かを考える
際に、厳密に分けるのではなく、集合Aの要素である度
合いを考慮するために帰属度関数を用いる。第20図に示
す帰属度関数において、横軸は上述のエラーE、エラー
の増分△Eであり、縦軸は帰属度を示す。第20図には集
合として集合ZO、集合PM及び集合PBのそれぞれの帰属度
関数を示す。集合ZOはエラーE及びエラーの増分△Eが
「だいたい零」である集合、集合PMはエラーE及びエラ
ーの増分△Eが「正で中くらい」である集合、集合PBは
エラーE及びエラー増分△Eが「正で大きい」である集
合を示す。それぞれの帰属度関数はすべてのエラーEあ
るいはエラーの増分△Eにそれぞれの値が集合ZO、集合
PM及び集合PBに含まれる度合いを与える。この度合いと
は集合に属する度合いを示すものであり、帰属度と言い
0.0から1.0までの間の数で示される。帰属度が1.0であ
る場合は対象が集合Aの完全に要素であることを示し、
帰属度が0.0である場合は対象が集合Aの完全に要素で
ないことを示す。
例えば、エラーEのeである場合について、その帰属度
を考える。第20図からもわかるようにエラーeに対して
の集合PBの帰属度は0.7であり、集合PMの帰属度は0.3で
ある。すなわち、エラーeは0.7の帰属度で「正で大き
い」という集合PBに属し、0.3の帰属度で「正で中くら
い」という集合PBに属する。
次に、制御規則の条件の成立する度合いを求める。すな
わち、この条件は「長待ちになるならば」であるので長
待ちになる度合いを求める。この度合いはエラーE及び
エラーの増分△Eの帰属度で表わされる。従ってエラー
E及びエラーの増分△Eの帰属度を求めることによって
条件の成立する度合いを求める。
仮割当てした後のエラーEa2とその際の増分△Eaの帰属
度を第20図に示す帰属度関数より求める。第20図よりエ
ラーEa2の集合PMに対する帰属度は0.9であり、集合ZOに
対する帰属度は0.1である。またエラー増分△Eaの集合P
Mに対する帰属度は0.5であり、集合ZOに対する帰属度は
0.5である。
以上のように、エラーE及びエラーの増分△Eの値が集
合ZO,PM,PBのどの集合に属するのかを帰属度をも考慮し
て求めた。この帰属度関数はエラーE及びエラーの増分
△Eの値に対してその値が大きいかあるいは小さいかの
評価を与えることになる。すなわち、エラーEの値が集
合PBに属することはその値が大きいことを意し、なおか
つ集合PBに対する帰属度が大きいほどエラーEの値が大
きいことを意味する。エラーの増分△Eの値についても
同様である。長待ちになる度合いはエラーE及びエラー
の増分△Eの属する集合及びその帰属度によって表わさ
れるので、エラーE及びエラーの増分△Eが大きいとい
うことは長待ちになる度合いが大きいことである。
第20図に示すように、エラーEa2は集合PMに帰属度0.9で
属し、エラーの増分△Eaは集合PM及び集合ZOに帰属度0.
5で属するのでやや長待ちになることを意味する。
上述したエラーE,エラーの増分△Eの評価結果より上述
の制御規則に示される指示の強さを決定する。この評価
結果とはエラーE及びエラーの増分△Eが集合ZO,PM,PB
の内どの集合にどのくらいの帰属度で属するかというこ
とである。
第19図のステップS4dの条件−指示テーブルを第21図に
示す。第21図はエラーE及びエラーの増分△Eに対応し
た指示△Uを示すものである。例えばエラーEが「だい
たい零)(集合ZO)、エラー増分△Eが「正で大きい」
(集合PB)という場合、指示△Uとして「割当てる必要
はない」を得る。指示△Uとしては5種類あり、POは
「割当てる」、PSは「割り当ててもよい」、ZOは「ふつ
う」、NSは「割当てる必要はない」、NEは「割当てな
い」である。エラーEとしての集合の数は集合PB、集合
PM及び集合NEの3種類であり、エラー増分△Eの場合も
同様に3種類であり、エラーEとエラー増分△Eとの組
み合せにより9種類の規則がある。従って9種類の規則
を考え、その規則を第22図に示す。規則1はエラーEが
「正で大きい。」、エラーの増分△Eが「正で大き
い。」ときは指示△Uを「割当てない。」とすることを
意味し、規則2以下同様である。
第21図に示すように条件−指示テーブルはエラーE及び
エラーの増分△Eの値が属する集合を条件として指示△
Uを決定するものである。したがって第21図に示される
条件−指示テーブルは「もしAならばB」型で表わされ
たプロダクション・ルールをマトリクス化したものであ
る。また条件に対する指示は人為的に決定されるもので
あり、専門家の知識に基づく制御戦略によるものであ
る。
次に、第21図よりエラーEa2及びエラーの増分△Eaの評
価より指示△Uを求める。エラーEa2は集合PM及び集合Z
Oに属し、エラーの増分△Eaは集合PM及び集合ZOに属す
る。従ってエラーEa2及び増分△Eaの属する集合と条件
として指示△Uを求めると次に示す4通りがある。
(イ) エラーEa2が集合PMに属し、かつ増分△Eaが集
合PMに属するならば指示△UはNE(割当てない。)とな
る。
(ロ) エラーEa2が集合PMに属し、かつ増分△Eaが集
合ZOに属するならば指示△UはZO(普通に割当てる。)
となる。
(ハ) エラーEa2が集合ZOに属し、かつ増分△Eaが集
合PMに属するならば指示△UはNS(割当てる必要はな
い。)となる。
(ニ) エラーEa2が集合ZOに属し、かつ増分△Eaが集
合ZOに属するならば指示△UはPO(割当てる。)とな
る。
以上によりエラーEa2の属する集合と増分△Eaの属する
集合との組合せ(イ)〜(ニ)により4つの規則が上述
の9種類の規則から抽出される。この抽出された規則は
第22図に示す規則5,規則6,規則8及び規則9である。エ
ラーEa2及び増分△Eaに対して4つの規則に示される4
つの指示△Uを得たが、これらの4つの指示△Uを同じ
強さでエレベータ号機に与えることはできない。すなわ
ち、4つの規則のうち強く適用できるものと弱くしか適
用できない規則がある。そこで各々の規則が出した指示
を、その規則の条件が満たされている程度によって比較
する。すなわち、各々の規則の指示に重み付けをして、
この重み付けされた指示を重み付き平均をして指示の強
さUを決定する。
第23図を用いて各々の規則の指示の重み付け及び重み付
き平均して得られる指示の強さについて説明する。第23
図において各規則に対するエラーE及び増分△Eのグラ
フの横軸はエラーEあるいは増分△Eの値であり、縦軸
は帰属度である。また指示△Uを示すグラフの横軸の正
の方向は割当てる方向を示し、負の方向は割当てない方
向を示し、縦軸は帰属度を示す。
第23図に示される規則5に関していえばエラーEに対し
集合PMは、0.9の度合いで満たされ、エラー増分△Eに
対し集合PMは0.5の度合いで満たされる。規則5の満た
される度合いは2つの集合が満たされる度合いのうち、
小さい値となる。従って規則5は0.5の度合いで満たさ
れることになる。指示△Uを示す集合はこの0.5という
度合いで制限される。以下、同様に規則6,規則8,規則9
について指示△Uを示す集合を求める。以上でステップ
S4cを終了する。
次にステップS4eが行われる。ステップS4eにおいてはス
テップS4cで得られる各規則に対する指示の集合で論理
和をとり、これを集合に属する度合いで重み付き平均
し、最終的に指示の強さUを求める。ここでは第24図に
示されるように指示の強さUは−0.69となる。上述の指
示の強さUは制御規則「長待ちになるならば割当てを行
わない。」に示される指示「割当てを行わない。」に対
する重み付けの度合いを示す。
以上により「長待ちになるならば割当てを行わない」と
いう制御規則に基づいて条件の成立する度合い及び指示
の重み付けの決定について説明したが、同様にして推論
演算を行って他の制御規則についても条件の成立する度
合い及び指示の重み付けを決定する。各制御規則毎に求
めた指示の重み付け、すなわち指示の強さUより制御指
令の強さを決定する。ここで言う制御指令とは「ホール
呼びに対して割当てる。」ことである。この制御指令の
決定を各号機に対して行う。以上でステップS4eが終了
するとともに第11図に示されるステップS4が完了する。
次に、ステップS5においては、ステップS4で各号機につ
いて求めた制御指令の強さより最終的にどの号機に割当
てを行うかを決定する。新しく発生したホール呼びに対
してどの号機を割当てるかを決定後、その号機に「割当
てる。」という制御指令を出力する。
ステップS5を終了することによってホール呼びに対する
割当制御が完了する。
割当制御の推論演算で用いられる第20図に示される帰属
度関数及び第21図に示されるエラーEとの増分△Eと指
示△Uとの関係は人為的に決定されるものである。
すなわち、帰属度関数は専門家の検験則を用いて決定さ
れる。また第21図に示すエラーEとその増分△Eに対し
てどの指示を用いるのかをも専門家の経験則を用いて決
定される。従って割当制御において専門家の経験則の直
接的表現による推論を行うことができるので、正確な割
当てを行うことができる。ホール呼びなどは確率的に発
生するものであり、その確率を考慮し数学的な公式で割
当て演算を正確に行うことは非常に難しいが、上述の推
論演算に示すように各種データに重み付けをし人間の経
験則の直接的表現を用いることによって正確な割当制御
を行うことができる。
また、割当制御において、予測到着時間の「確信度」を
考慮しているため、同一の予測到着時間でもその値の
「確信度」の高い号機に割当てることができるので長待
ち呼びの発生を減少することができる。
制御指令を決定する際に複雑な評価式を用いず専門家の
直接的なアルゴリズム表現を用いるため、予報精度の向
上が容易に行え、またアルゴリズムの表現である規則の
追加、変更が容易に行えるため交通需要の異なる各種ビ
ルに容易にまた迅速に適応できる。エレベータの群管理
制御においては、下記の目標が考えられる。
但しこれらは一例であり、その他、本システムでは制御
失敗のデータの収集によりこの失敗を解消すべく自動生
成された目標と一連のルール等もある。
群管理の目標としては (1) 長待ち呼びを減らす。
(2) 良好な呼びを増す。
(3) 最長待ち呼びを減らす。
(4) 高需要階のサービスを良好に保つ。
(5) 満員通過を減らす。
(6) かご呼び先着を減らす。
(7) 早い呼びを増す。
などがある。
上記の群管理制御の割当制御における目標毎に上述の推
論演算のルーチンがリスト形式で表現されている。その
ため各ルーチンの追加、変更が容易に行うことができ
る。
これらの目標とその一連の制御ルールは、コンピュータ
は今までに収集したダメージリスト(制御指示の失敗の
リスト)より、自動的に作り出した特殊なものも含まれ
る。このため多数のルールがその割当モードにより使用
されることになる。
これらの多数のルール出力より、うまく推論し、制御指
示の決定を行うのが第11図ステップS5の部分である(第
25図参照)。
前記(1)〜(7)の目標に追従するために、一連の制
御ルールの出力値をrule OUT(指示ナンバー,目標ルー
ルナンバー)とする。これは指示ナンバーと目標ルール
ナンバーのマトリクスとなっている。指示ナンバーは割
当においては、割当を行う号機ナンバーとなる。また、
目標ルールナンバーは(1)〜(7)の目標値のナンバ
ーとなる。
第25図において、各指示ナンバーに対し、S25aで最小出
力の目標ルールナンバー値;minruleOUTとS25bで最大の
出力の目標ルールナンバー値;maxruleOUTとS25cで平均
の出力の値;averuleOUTが求められた。
次にS25eにおいて最大(maxruleOUT)と最小(minruleO
UT)の幅が一定値以下で、平均(averuleOUT)が最良の
指示ナンバーが求められる(S26a,S26b)。
つまり、多数の目標に対し、すべてある程度のオーダー
で良好で、しかも全体的に最良の指示が選ばれる。尚第
25図S25eの部分の詳細フローチャートが第26図である。
もし仮に、その最大,最小の幅が一定値以下となるもの
がない場合は、最悪の値が、最良となる指示が選ばれる
(S26c)。
以上により、最適な推論方法により、多数のルールの中
より、1つの制御指示が決定された。
尚、エレベータの群管理制御においては交通需要に対応
して運行モデルを決定することにより輸送力の増強や、
割当方法を変更する。この運行モデルには発散モデル,
集中モデル及びこれらの複合モデルがあるが、これらの
運転モデルの切換においても、本発明による推論演算を
用いることができる。上述の運転モデルに対してそれぞ
れ所定の割当制御が行われる。この割当制御においても
推論演算が用いられるが、各割当制御の目標はそれぞれ
上記の(1)〜(7)の目標から必要なものが選ばれ
る。また、それらに追従される目標もある。
また、アップピークや昼食時に起きる周期的な集中、発
散の高需要や、会議室等のある階への一時的な高需要に
対し、それらのミクロ、マクロの交通の流れをモデル化
し、その高需要に対応できるような運行モードの決定に
おいても本発明を適用することができる。
また、多数ルールからの最適な推論方法において、第26
図のS26cのみを用いることも考えられる。
以上のように専門家の制御戦略を条件と指示とによって
表わした複数の制御規則の条件が成立する度合い及び指
示の重み付けを制御規則毎に決定し、この多数の制御規
則毎に重み付けされた指示出力より最適推論により群管
理制御における制御指令を決定することにより、効率の
高い群管理制御を行うことができ、エレベータの利用者
へのサービスを向上することができる。
尚、以上の本発明を要約すると、本発明方法は次のよう
な特徴を持つ。すなわち、 (1) 複数のサービス階に対して複数のエレベータを
就役させエレベータの運行を制御する群管理制御方法に
おいて、各制御目標への追従の手段として、専門家の制
御戦略を条件と指示とによって表わした一連の制御規則
を用いて、仮に制御指示を行った場合の制御規則の条件
の成立する度合いを求め、その仮制御指示の適合度を合
成する方法を用い、特定の推論方法により最終的に最適
な制御指示を設定することを特徴とする。
(2) (1)において、最終的に制御指示を決定する
うえでこれらの一連の制御規則からの仮制御指令に対す
る適合の度合を用い、最大と最小の幅が一定値よりせま
く、平均値が良好となるような仮制御指令を最終的な制
御指示となることを特徴とする。
(3) (2)において、適合の度合の最大と最小の幅
が一定値よりせまいものがない場合において、各仮制御
指示における適合の度合の最小値の中で、最良である仮
制御指示を最終的な制御指示とすることを特徴とする。
(4) 尚、(1)の制御指令において、ホール呼びに
対する割当制御指令および、交通需要に対するピークオ
ペレーション指令に用いることができ、 (5) また(1)の条件成立の度合を求めるうえで、
それらの要素の予測確率分布を用いることができる。
(6) 更に(5)における要素の予測確率分布とし
て、予測未応答時間確率分布および予測荷重確率分布を
用いることもできる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば推論を用いた群管理
制御において、きめ細かく目標に追従できて利用者への
サービス向上を図ることのできるエレベータの群管理制
御方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に基づく一実施例のエレベータの群管理
制御装置のシステム構成図、第2図は同実施例を実現す
るソフトウェア構成図、第3図乃至第10図は同実施例を
実現するためのメモリデータを示す図、第11図は同実施
例の割当制御のフローチャート図、第12図は割当制御に
用いられる予測演算のフローチャート図、第13図は予測
演算で用いられるかごのホールサブインデックスを示す
図、第14図はホール呼びに対する派生かご呼びの状態を
示す図、第15図は予測到着時間の演算結果を示す図、第
16図は予測到着時間の確率分布モードを示す図、第17図
はホール呼びに対する派生かご呼びの状態を示す図、第
18図は予測到着時間の確信度を求めるための図、第19図
は推論演算のフローチャート、第20図は帰属度関数を示
す図、第21図及び第22図は条件−指示を示す図、第23
図,第24図は制御指令を求めるための図、第25図,第26
図は多数のルール出力より制御指示を決定するルーチン
のフローチャートである。 1……群管理制御装置、2……エレベータ制御装置、3
……伝送コントローラ、4……エレベータ監視モニタ、
5……ホールゲート,ランプ,センサ,ディスプレイI/
Oコントローラ、6……かご内コントローラ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のサービス階床に対して複数のエレベ
    ータを就役させてなるエレベータシステムにおけるエレ
    ベータの運行制御のための群管理制御において、 各制御目標への追従のための手段として、発生した制御
    要求に対しその要求を満たす各種の制御指示を決定する
    際、意図する制御目的を達成するために経験則に基づき
    用意してある各種条件による制御指示内容と、専門家の
    制御戦略を条件と指示とにより表した一連の制御規則を
    用いて仮に制御指示を行った場合の制御規則の条件成立
    の度合いを求め、この仮制御指示の適合度を合成すると
    ともに、その適合の度合いが最良のものを最適な制御指
    示として決定することを特徴とするエレベータの群管理
    制御方法。
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