JPH0781154B2 - しゅう動部材 - Google Patents

しゅう動部材

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JPH0781154B2
JPH0781154B2 JP4216930A JP21693092A JPH0781154B2 JP H0781154 B2 JPH0781154 B2 JP H0781154B2 JP 4216930 A JP4216930 A JP 4216930A JP 21693092 A JP21693092 A JP 21693092A JP H0781154 B2 JPH0781154 B2 JP H0781154B2
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sliding
fluororesin
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喜九夫 住吉
金吾 宮坂
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/28Brasses; Bushes; Linings with embedded reinforcements shaped as frames or meshed materials

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Sealing Devices (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Lubricants (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械装置、構造物など
に使用されるしゅう動部材、特に、常温から高温に至る
広い温度範囲で使用することができ、しゅう動面に油若
しくはグリースなどの潤滑剤の適用が困難であったり、
あるいは、適用を嫌う用途、所謂乾燥摩擦条件下におい
て使用されて好適なしゅう動部材に関するものである。
ここで、本発明におけるしゅう動部材とは、荷重と滑り
とを受ける滑り板、ブシュなどの軸受、あるいはこれら
の機能に加えて密封機能をも具備している接触型パッキ
ンなどのシールを指すものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のしゅう動部材としては、
鋳鉄、銅合金あるいはステンレス鋳物などから成る金属
材料に穴あるいは溝を設け、この穴あるいは溝に黒鉛、
二硫化モリブデンあるいは四ふっ化エチレン樹脂などの
固体潤滑剤を充填したもの、あるいは、銅合金、鉄合金
などの金属粉末と黒鉛、二硫化モリブデンなどの固体潤
滑剤粉末とを混合し、これを焼結したもの、更にはふっ
素樹脂繊維と他の繊維との交織布をベースとなる金属材
料若しくは合成樹脂などにはり付けたもの、などが知ら
れている。
【0003】しかしながら、これらのしゅう動部材は、
いずれも耐熱性には優れているが、乾燥摩擦条件下にお
いては摩擦、摩耗特性に問題があったり、機械的強度、
特に耐衝撃性に難点があったり、また相手材との馴染み
性が必ずしも良好でなかったり、微小滑りに対してはそ
の機能を十分に発揮し得ないなどの問題があった。この
ような問題を解決するために、例えば、米国特許第1,
137,373号明細書や、特公昭44−23966号
公報に開示されているように、黒鉛を特殊処理して得ら
れる膨張黒鉛を補強材と共に造形することによってしゅ
う動部材を製造することが開発されているが、このしゅ
う動部材は、耐熱性を有し、相手材との馴染み性にも優
れ、普通の黒鉛に比較してむしろやや高く、加えて乾燥
摩擦におけるしゅう動時に往々にして異常摩擦音を発生
するという欠点がある。その他、雲母や石綿などの耐熱
材料を同様に補強材と共に造形して得られるしゅう動部
材も知られているが、これらについても同様の問題があ
る。
【0004】これは、これらの耐熱材料の静止摩擦係数
と動摩擦係数のと間の差が大きいこと、及びこのような
材料から成るしゅう動部材が若干柔軟性を有しているこ
と、などにその原因があるものと考えられ、更に、しゅ
う動系を構成する各部材の形状及び材料の固有振動も影
響を与えているものと考えられる。
【0005】上述した問題の解決を図るために、本出願
人は、先に、特願昭56−120701号(以下「先行
技術」という)において、しゅう動部材を提案した。こ
こで、この先行技術を簡単に説明すると、次のとおりで
ある。すなわち、先行技術は、膨張黒鉛、雲母、石綿な
どの1種又は2種以上を混合した耐熱材料を金属繊維、
金属細線又はこれらを織り、あるいは、編むことによっ
て得られる網から成る補強材と一緒に造形して得られる
しゅう動体母材の表面に四ふっ化エチレン樹脂あるいは
四ふっ化エチレンと六ふっ化プロピレンとの共重合体か
ら成る潤滑組成物を被着させたしゅう動部材である。
【0006】しかしながら、上記先行技術においては、
しゅう動体母材の表面に被着された潤滑組成物が、相手
材との摩擦しゅう動、特に、摩擦初期の段階で低摩擦性
を発揮し、しゅう動摩擦抵抗が小さく、異常摩擦音の発
生がない極めて良好な性能を示したが、高温時におい
て、潤滑組成物の軟化流動が起こり、表面から脱落して
しゅう動体母材の耐熱材料との摩擦に移行し、異常摩擦
音の発生を引き起こすという問題が見い出された。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決し、乾燥摩擦条件下において常温から高温に
至る広い温度範囲で使用することができ、微小滑り運動
においても、しゅう動特性に優れると共に異常摩擦音の
生じない耐久性に優れているしゅう動部材を得ること
を、目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、金属細線から形成された金網から成る補
強材と膨張黒鉛、雲母、セラミック、アスベストの内1
種又は2種以上を選択して組合わせたシート状耐熱材料
とから形成された筒状母材の内面又は外面に、金属細線
とふっ素樹脂糸を共織り又は共編みして形成したしゅう
動面材が一体に造形され、該母材の内面又は外面は、変
形して絡み合った金属細線とふっ素樹脂糸と網目及び金
属細線間に充填保持された耐熱材料とから成り、かつ金
属細線が10〜30%、ふっ素樹脂糸が10〜30%、
耐熱材料が40〜80%の面積割合で露出して成るしゅ
う動部材を提供するものである。
【0009】このように、本発明のしゅう動部材は、そ
の表面(しゅう動面)に一定の割合で補強材である網を
構成する金属細線と、ふっ素樹脂糸と、この網によって
補強された耐熱材料とが混在する構成であるため、しゅ
う動部材の摩擦初期には、ふっ素樹脂の低摩擦性が発揮
され、相手材とのしゅう動摩擦抵抗が著しく低減される
と共に異常摩擦音の発生はなくなり、微小滑りや、微小
角揺動をする用途に好適であるという効果をもたらすも
のである。
【0010】ここで、上述した構成から成り立っている
本発明によるしゅう動部材の製造方法について検討する
と、次の方法が考えられる。第一の方法 膨張黒鉛などのシート状耐熱材料と、補強材としての金
属細線から成る金網とを重ね合わせて積層体を形成す
る。この時、シート状耐熱材料は、金網の長手方向の一
方の端部若しくは両端部から次の巻回工程での1巻き分
だけ突出する長さを有しており、該耐熱材料を金網の一
方の端部若しくは両端部から突出させて重ね合わせる。
一方、前記補強材と同様の金属細線とふっ素樹脂糸とを
共織り又は共編みして構成したしゅう動面材を形成す
る。次いで、上記積層体の耐熱材料の突出部分に、しゅ
う動面材を重ね合わせ、該しゅう動面材を内側にして、
又はしゅう動面材が最外周に位置するように一端うず巻
状に巻回して筒状母材を形成する。このようにして得た
筒状母材を所望の形状を有する金型に入れ、該母材の軸
線方向に圧縮することによって、完成品、すなわちしゅ
う動部材を得る。
【0011】第二の方法 補強材としての金属細線から成る金網を袋編みによって
形成し、これを径方向につぶして帯状金網としたものの
内部に、膨張黒鉛などのシート状耐熱材料を該帯状金網
の長手方向の一方の端部若しくは両端部から突出させて
挿入し、積層体を形成する。一方、前記補強材と同様の
金属細線とふっ素樹脂糸とを袋状に共編みし、これを径
方向につぶしてしゅう動面材を形成する。次いで、上記
積層体のシート状耐熱材料の突出部分を覆って該しゅう
動面材を挿入し、該しゅう動面材を内側にして、又はし
ゅう動面材が最外周に位置するように一端からうず巻き
状に巻回して筒状母材を形成する。このようにして得た
筒状母材を所望の形状を有する金型に入れ、該母材の軸
線方向に圧縮することによって、完成品、すなわちしゅ
う動部材を得る。なお、上述したシート状耐熱材料と補
強材から成る材料構成及び成形技術は、特開昭54−7
6759号公報や特開昭56−124766号公報に開
示されている技術を利用するものである。
【0012】次に、上述した製造方法における各製造工
程及び構成材料を図1〜図3に基づいて詳細に説明す
る。1.製造工程 (イ)筒状母材成形工程 この工程は、膨張黒鉛などから成るシート状耐熱材料と
補強材及びしゅう動面材とを巻回することにより形成さ
れる筒状母材を得る工程で、補強材としては、金属細線
を織ったり、編んだりして得られる金網が使用される。
この補強材としての金網を形成する金網細線としては、
完成品であるしゅう動部材の目的、用途に応じて最適の
ものが選択されるが、特に、鉄系金属細線としてステン
レス鋼線が、また銅合金系金属細線として黄銅、洋白、
ベリリウム青銅、リン青銅、白銅などから成る金属細線
が、それぞれ使用され、その他アルミニウム合金線も使
用される。通常の用途には、銅合金系金属細線が、また
高温雰囲気や腐食性雰囲気の条件下においては、ステン
レス鋼線や白銅線などが、更に比較的高速の滑り条件の
下においてはアルミニウム合金線などがそれぞれ推奨さ
れる。これらの金属細線の線径は、0.1〜0.5mm程
度のものが網を形成させ、しゅう動部材に適用する上で
最も適している。すなわち、余り細すぎると、網を作る
際に製造上の困難さが増し、また反対に余り太すぎる
と、同様に網の製造が困難となるばかりでなく、しゅう
動面の平滑性が損なわれるからである。
【0013】シート状耐熱材料としては、膨張黒鉛、雲
母、アスベスト、セラミックの群の内、いずれか1種又
は2種以上を組合わせて成るものが使用される。膨張黒
鉛は、特公昭44−23966号公報に開示されている
米国ユニオンカーバイド社製の膨張黒鉛粉末から製造さ
れた膨張黒鉛シートが有効に使用される。雲母は、天然
若しくは人口雲母粉末をシリコン樹脂によって接合した
マイカペーパーが好適である。アスベストは、クリソタ
イル又はアモサイト系の繊維又は粉末から成るアスベス
トペーパーあるいはシートなどが有効に使用される。セ
ラミックは、アルミナ・シリカ繊維から成るセラミック
・シート材などが好適である。
【0014】しゅう動面材は、上記補強材を構成する金
属細線と同様の金属細線とふっ素樹脂糸とを共織り又は
共編みして形成されるもので、ふっ素樹脂糸としては、
四ふっ化エチレン樹脂糸や四ふっ化エチレン・六ふっ化
プロピレン共重合体から成る糸が使用される。これら糸
は、単糸でも、紡糸でも良く、上述した線径の金属細線
との組合わせにおいては、おおむね200〜1,200
デニールの範囲のものが好ましい。これら糸と金属細線
とを組合わせるには、次の二つの方法が採られる。 A.織った網(しゅう動面材)とする方法 タテ線(タテ糸)として、金属細線とふっ素樹脂糸とを
一組としたものを使用し、ヨコ線(ヨコ糸)として、同
様に金属細線とふっ素樹脂糸とを一組としたものを使用
する。 B.編んだ網(しゅう動面材)とする方法 金属細線とふっ素樹脂糸とを一組として袋状に編み上げ
る。この編んだ網においては、ふっ素樹脂糸は編組機に
金属細線と同様の条件で供給しても引っ張りを受けるの
で、該糸は金属細線の網目間に存在する。
【0015】図1は、金属細線とふっ素樹脂糸を袋状に
共編みして形成した網(しゅう動面材)の展開図を示す
もので、図中、1は金属細線、2はふっ素樹脂糸、3は
金属細線1とふっ素樹脂糸2から形成された網(しゅう
動面材)である。このような方法によって形成された網
(しゅう動面材)の網目の大きさとしては、通常、3〜
6mm程度でよい。ここで、網目とは、金属細線間の寸
法を指すものとする。網目を余り大きくすると、後述す
る圧縮成形工程において、圧縮比が大きくなって金型キ
ャビティを深くしなければならないなどの不利を生じ、
反対に、余り細かいと圧縮成形後の金属細線の絡み合い
が不十分となり、成形物に方向性を生じやすく、層割れ
などの不都合をきたす恐れがある。また、金属細線1と
ふっ素樹脂糸2との組合わせとしては、金属細線一本に
対してふっ素樹脂糸一本、あるいは前者一本に対して後
者二本を用いる、など種々の組合わせが可能である。
【0016】図2は、シート状耐熱材料4を金網から成
る補強材5の長手方向の一方の端部から突出させて重ね
合わせて積層体を形成し、積層体の耐熱材料の突出部分
にしゅう動面材3を重ね合わせた後、しゅう動面材3が
最外周に位置するように一端からうず巻き状に巻回して
形成した筒状母材6を示す平面図である。
【0017】(ロ)圧縮成形工程 この工程は、前記工程(イ)で得た筒状母材6を、所望
のキャビティを有する金型に入れ、該筒状母材6の軸線
方向に圧縮することによって完成品(しゅう動部材)と
する工程である。この圧縮成形工程における成形圧力
は、1〜3t/cm2とすることが好ましい。図3は、
前記図2に示した筒状母材6を、円筒状キャビティを有
する金型内に挿入し、該筒状母材6の軸線方向に圧縮し
て形成した完成品(しゅう動部材)を示すものである。
このしゅう動部材の外周面には、しゅう動面材3を構成
する金属細線1とふっ素樹脂糸2とが変形を受けて混在
して露出していると共にしゅう動面材3の網目間に耐熱
材料4が露出しており、該金属細線1とふっ素樹脂糸2
と耐熱材料4とが混在して露出した面がしゅう動面とな
る。
【0018】2.しゅう動部材の性質 次に、上記(イ)及び(ロ)の工程を経て得られたしゅ
う動部材の性質及び特性について説明する。しゅう動部
材の表面に露出する金属部分とふっ素樹脂糸部分と耐熱
材料部分との面積割合は、金属部分10〜30%、ふっ
素樹脂糸部分10〜30%、耐熱材料部分40〜80%
の範囲である。この面積割合は、 (1)しゅう動面材を構成する金属細線の線径 (2)金属細線に対するふっ素樹脂糸の組合わせ本数 (3)ふっ素樹脂糸のデニール数 (4)ふっ素樹脂糸の断面形状 (5)ふっ素樹脂糸が単糸であるか、紡糸であるかの相
違 (6)紡糸である場合には、そのフィラメント数と撚り
の強弱 (7)しゅう動部材の成形時の成形圧力 などによって種々異なってくる。例えば、単糸と紡糸と
において、同じデニール数の糸であっても、後者を用い
たしゅう動面材を使用して得たしゅう動部材の方が、ふ
っ素樹脂糸部分の面積割合は大きくなる。これは、圧縮
成形の際に、紡糸に「ほぐれ」を生ずるためで、「ほぐ
れ」が著しくなると、しゅう動面が毛羽立ったような状
態となるので、注意を必要とする。
【0019】ふっ素樹脂糸部分の面積割合の変更要求に
対しては、金属細線の線径及び成形圧力は一定としてお
き、ふっ素樹脂糸のデニール数と組合わせ本数とを変更
することによって対処することができる。一例を挙げる
と、0.29mmの線径を有する金属細線一本に対し
て、400デニールの四ふっ化エチレン樹脂単糸二本を
組合わせて3mm目に共編みしてしゅう動面材を形成
し、このしゅう動面材3を、シート状耐熱材料4を金網
から成る補強材5の長手方向の一方の端部から突出させ
て重ね合わせて形成した積層体のシート状耐熱材料の突
出部分に重ね合わせた後、しゅう動面材3が最外周に位
置するように一端からうず巻き状に巻回して形成した筒
状母材6を、金型内に挿入し、該母材の軸線方向に2.
5kg/cm2の圧力で圧縮成形して得たしゅう動部材
のしゅう動面における四ふっ化エチレン樹脂糸部分の占
める面積割合は、25%であった。一方、0.29mm
の線径を有する金属細線一本に対して、400デニール
の四ふっ化エチレン樹脂単糸一本を組合わせて3mm目
に共編みしてしゅう動面材を形成し、このしゅう動面材
を使用して上記と同様の条件で得たしゅう動部材のしゅ
う動面における四ふっ化エチレン樹脂糸部分の占める面
積割合は、約15%であった。
【0020】ここで、ふっ素樹脂糸の作用及び効果につ
いて説明する。ふっ素樹脂、特に四ふっ化エチレン樹脂
は、摩擦係数が極めて小さい物質であり、黒鉛や二硫化
モリブデンなどと同様、固体潤滑剤として使用されてい
ることは、周知のとおりであるが、この他、ふっ素樹脂
は、 (イ)静止摩擦係数と動摩擦係数との差がないこと (ロ)他の多くのプラスチック材料が示す「負性抵抗
(摩擦速度の増加に対して、摩擦係数の示す曲線が負勾
配を示すこと)」を示さず、正勾配をとることなどの挙
動(特性ともいえる)をも示す。 この(イ)及び(ロ)の特性は、摩擦時に「スティック
・スリップ」を生じさせることなく、摩擦異音の発生を
防止するという効果をもたらす。
【0021】また、ふっ素樹脂をふっ素樹脂糸の形でし
ゅう動面に配したものは、ふっ素樹脂を粉末コーティン
グとしてしゅう動面に配した場合(前記先行技術)に比
較して、耐摩耗性に優れているという利点がある。これ
は、糸の形での適用は、ふっ素樹脂分子が配向している
ために強度が強く、耐摩耗性に好影響を与えるからであ
る。
【0022】以上、(イ)及び(ロ)の工程を経て得ら
れたしゅう動部材のしゅう動面は、一定の割合で、しゅ
う動面材を構成する金属細線とふっ素樹脂糸と耐熱材料
とが混在して露出しており、そのため、ふっ素樹脂の低
摩擦性が発揮され、相手材とのしゅう動摩擦抵抗が著し
く低減されると共に異常摩擦音の発生もなくなる。ま
た、しゅう動面に露出したふっ素樹脂糸は、前述した先
行技術のふっ素樹脂をコーティングによって形成したも
のの欠点である、ふっ素樹脂のしゅう動面からの脱落は
なく、乾燥摩擦条件下において、長期にわたって優れた
性能を発揮する。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (1)実施例1 線径0.29mmのステンレス鋼線(JIS−SUS3
04−W1)1本と、400デニールの四ふっ化エチレ
ン樹脂単糸(潤工社製、商品名「ゴアテックスY004
T1」)1本とを共編みして網目3mmの網を形成し、
これをしゅう動面材とした。補強材として、線径0.2
9mmのステンレス鋼線(上記と同じ)から成る金網を
使用し、シート状耐熱材料として、膨張シート(ユニオ
ン・カーバイド社製)を使用し、この膨張黒鉛シートを
金網の長手方向の一方の端部から突出させて、該金網に
重ね合わせて積層体を形成すると共に該積層体の耐熱材
料の突出部分に前記しゅう動面材を重ね合わせた後、し
ゅう動面材が内側に位置するように一端からうず巻き状
に巻回して筒状母材を形成した。次いで、この筒状母材
を金型に挿入し、下記の成形条件(以下、他の実施例及
び比較例も同一条件とする。)の下に該筒状母材の軸線
方向に圧縮し、円筒状のしゅう動部材を得た。
【0024】成形条件 成形温度:室温 成形圧力:2.5t/cm2 成形時間:2sec 圧縮比 :75% このしゅう動部材は、内周面がしゅう動面となり、この
しゅう動面に混在して露出したステンレス鋼部と四ふっ
化エチレン樹脂部と膨張黒鉛部との面積割合は、次のと
おりであった。 ステンレス鋼部:25% 四ふっ化エチレン樹脂糸部:15% 膨張黒鉛部:60%
【0025】(2)実施例2 実施例1と同一のステンレス鋼線1本と、400デニー
ルの四ふっ化エチレン樹脂単糸(実施例1と同一品)2
本とを共編みして網目3mmの網を形成し、これをしゅ
う動面材とした。以下実施例1と同様の方法で円筒状の
しゅう動部材を得た。このしゅう動部材の内周しゅう動
面に混在して露出したステンレス鋼部と四ふっ化エチレ
ン樹脂糸部と膨張黒鉛部との面積割合は、次のとおりで
あった。 ステンレス鋼部:20% 四ふっ化エチレン樹脂糸部:25% 膨張黒鉛部:55%
【0026】(3)実施例3 線径0.29mmの洋白線(C7541W)1本と、40
0デニールの四ふっ化エチレン樹脂単糸(実施例1と同
一品)2本とを共編みして網目3mmの袋状網を形成
し、これを径方向につぶして帯状網としたものをしゅう
動面材とした。補強材として、線径0.29mmの洋白
線から袋状金網を形成し、これを径方向につぶした帯状
金網を使用し、またシート状耐熱材料として、シリコン
樹脂によって接合したマイカペーパーを使用し、このマ
イカペーパーを該帯状金網の内部に該金網の長手方向の
一方の端部から突出させて挿入して積層体を形成すると
共に該積層体の耐熱材料の突出部分に前記しゅう動面材
を挿入した後、しゅう動面材が内側に位置するように一
端からうず巻き状に巻回して筒状母材を形成した。次い
で、この筒状母材を金型に挿入し、実施例1と同様の条
件で成形し、円筒状のしゅう動部材を得た。このしゅう
動部材の内周しゅう動面に混在して露出した洋白部と四
ふっ化エチレン樹脂糸部とマイカ部との面積割合は、次
のとおりであった。 洋白部:23% 四ふっ化エチレン樹脂糸部:27% マイカ部:50%
【0027】比較試験 次に、上記の各実施例で得たしゅう動部材と、従来のし
ゅう動部材との比較試験を行なった。この比較試験のた
めに二種類の比較例を選択した。 (1)比較例1 この比較例1は、特開昭54−76759号公報に開示
された技術に基づいて作られたしゅう動部材である。す
なわち、実施例1と同様のステンレス鋼線を編んで形成
した金網を補強材とし、この補強材に膨張黒鉛シート
(実施例1と同一品)を重ね合わせた後、該膨張黒鉛シ
ートが内側に位置するように一端から巻回し、筒状母材
を形成した。次いで、この筒状母材を実施例1と同様の
方法で成形し、円筒状のしゅう動部材を得た。このよう
にして得たしゅう動部材は、その内周面に膨張黒鉛が現
れ、この内周面をしゅう動面とした。
【0028】(2)比較例2 この比較例2は、前記先行技術である特願昭56−12
0701号公報の技術に基づいて作成したしゅう動部材
である。すなわち、実施例1と同様のステンレス鋼線を
編んで網を形成し、これを補強材とした。一方、シート
状耐熱材料として、膨張黒鉛シートの一方の面に、一定
の長さ分(巻回時の一巻き分)だけ四ふっ化エチレン樹
脂を0.1mmの厚さをもって被着した。次いで、この
膨張黒鉛シートを補強材に重ね合わせ、四ふっ化エチレ
ン樹脂の被着面が内側に位置するようにうず巻き状に巻
回して筒状母材を形成すると共にこの筒状母材を実施例
1と同様の方法で成形し、円筒状のしゅう動部材を得
た。このようにして得たしゅう動部材は、その内周面に
四ふっ化エチレン樹脂の被着面が現れ、この内周面をし
ゅう動面とした。
【0029】このように比較例を用意した後、上述した
各実施例及び各比較例について以下の試験条件で性能の
比較試験を行なった。試験条件 荷重:30kg/cm2 揺動角度:±3゜ 揺動速度:60回/分 雰囲気温度:300℃ 相手材:JIS−SUS304 試験回数:20万回
【0030】試験結果 上記試験条件による各実施例及び各比較例から成るしゅ
う動部材の試験結果は、表に示すとおりである。
【0031】
【表1】
【0032】一般に、しゅう動部材においては、摩擦係
数と摩耗量とは二律背反的な面があるが、表から判るよ
うに、本発明によるしゅう動部材は、比較例と同等以上
の性能を示し、特に、摩擦係数と、摩耗量とを合わせて
評価した場合、つり合いの取れた性能を示していること
は明らかである。なお、比較例2のしゅう動部材は、摩
擦係数及び摩耗量共に、本発明のしゅう動部材と同等の
性能を示したが、試験経過と共にしゅう動面の四ふっ化
エチレン樹脂の一部が脱落し、当該部位では膨張黒鉛と
の摩擦に移行し、異常音の発生が認められた。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明によるしゅう動部
材は、その表面(しゅう動面)に一定の割合で、補強材
である網を構成する金属細線とふっ素樹脂糸と耐熱材料
とが混在して露出しており、そのため、ふっ素樹脂の低
摩擦性が発揮され、相手材とのしゅう動摩擦抵抗が著し
く低減されると共に異常摩擦音の発生もなくなるもので
ある。また、本発明のしゅう動部材は、先行技術の欠点
である、しゅう動面からの潤滑剤組成物の脱落はなく、
しゅう動部材としての耐久性を向上させることができる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属細線と四ふっ化エチレン樹脂糸とを袋編み
することによって得られる摺動面材の展開図である。
【図2】筒状母材を示す平面図である。
【図3】円筒状のしゅう動部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 金属細線 2 ふっ素樹脂糸 3 しゅう動面材 4 シート状耐熱材料 5 補強材 6 筒状母材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 5/08 7421−4F (C10M 111/04 103:00 Z 103:04 103:02 Z 103:06 A 107:38) C10N 10:02 10:06 10:12 10:16 20:06 B 30:08 40:02 50:08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属細線から形成された金網から成る補
    強材と、膨張黒鉛、雲母、セラミック、アスベストの内
    1種又は2種以上を選択して組合わされたシート状耐熱
    材料とから形成された筒状母材の内面又は外面に、金属
    細線ふっ素樹脂糸を共織り又は共編みして形成したし
    ゅう動面材が一体に造形され、該母材の内面又は外面
    は、変形して絡み合った金属細線とふっ素樹脂糸と網目
    及び金属細線間に充填保持された耐熱材料とから成り、
    かつ金属細線が10〜30%、ふっ素樹脂糸が10〜3
    0%、耐熱材料が40〜80%の面積割合で露出してい
    いることを特徴とするしゅう動部材。
  2. 【請求項2】 補強材を構成する金属細線が、ステンレ
    ス鋼線、銅合金線、アルミニウム合金線の1種又は2種
    以上の組合わせから成る請求項1記載のしゅう動部
    材。
  3. 【請求項3】 しゅう動面材を構成する金属細線と共織
    り又は共編みされるふっ素樹脂糸、四ふっ化エチレン
    樹脂糸、四ふっ化エチレン・六ふっ化プロピレン樹脂糸
    である請求項1記載のしゅう動部材。
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特公昭29−4552
特公昭40−485

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