JPH0781206B2 - 消臭ポリエステル繊維 - Google Patents

消臭ポリエステル繊維

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JPH0781206B2
JPH0781206B2 JP62031975A JP3197587A JPH0781206B2 JP H0781206 B2 JPH0781206 B2 JP H0781206B2 JP 62031975 A JP62031975 A JP 62031975A JP 3197587 A JP3197587 A JP 3197587A JP H0781206 B2 JPH0781206 B2 JP H0781206B2
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polyester fiber
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信亮 竹内
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は耐久性にすぐれた消臭性能を有するポリエステ
ル繊維に関するものである。
〈従来技術〉 ポリエステル繊維はすぐれた性能を有しており、衣料、
寝装、インテリヤ、産業資材などの用途に広く用いられ
ている。ことに日常生活用途に用いられるポリエステル
繊維製品では、人体より分泌される汗や飲食物のこぼれ
や塵埃などの付着物に発生するダニ、かびおよび細菌の
繁殖によって悪臭が発生する問題があり、耐久性のある
消臭性能を有するポリエステル繊維の要求が高まってい
る。
従来の消臭性能の付与方法としては消臭剤を繊維の表面
に塗布する方法、消臭剤分散液中に浸漬する方法、香料
をスプレーするマスキング方法などが提案されている
が、何れも耐久性に欠けたり、洗濯や摩擦などによって
脱落するなどの問題があった。
本発明者等は耐久性にすぐれ、しかも消臭性能が永続す
る方法について鋭意研究の結果、本発明に到達したもの
である。
〈発明が解決しようとする問題点〉 Fe(III)又はCo(II)フタロシアニン多価カルボン酸
の消臭性能に関しては繊維学会誌41No.8 p.267(198
5)、加工技術21No.6 p.27(1986)および特開昭55−32
519などによって報告されている。
Fe(III)又はCo(II)フタロシアニン多価カルボン酸
(以下Mt−PaPcと略す)はすぐれた消臭性能を有する
が、繊維の表面へ塗布した場合、石けんなどの弱アルカ
リ性水溶液によって容易に溶解し脱落し易い欠点があ
る。
そこで本発明者等はMt−PaPcをポリエステルポリマー中
に均一に分散配合を行なったのち繊維化することによっ
て耐久性のある消臭ポリエステル繊維とする方法につい
て研究を行ない次の問題点があることが判明した。
(1)Mt−PaPcをポリエステルポリマー中に均一に分散
配合を行なって繊維化を容易にするとともに、消臭効果
を十分に発揮させるためには着色顔料並びに超微粉体と
してポリマー中に存在させることが必要である。
しかしながらMt−PaPcの場合ポリエステル中での凝集性
が極めて強いために、強力な剪断力をかけて超微粉体を
分散する操作を行なっても粗大粒子が生成する。このた
め、消臭性能が十分発揮されない上に、ポリエステルの
紡糸に際し、フィルターの目詰りを起こしたり、延伸の
際に糸切れの原因になるなど不利な点が多い。
(2)Mt−PaPcにおいて分子内にカルボキシル基を8コ
有するオクタカルボン酸のように隣接するカルボキシル
基が存在する場合には、カルボキシル基間で加熱によっ
て脱水反応が起こり、そのために予じめ十分加熱乾燥を
行なったMt−PaPcの微粉末ですら、高温のポリエステル
ポリマー中で混合するとき水分が発生してポリエステル
ポリマーの加水分解による重合度の低下による紡糸時の
曵糸性の低下と間歇的なガスの噴出に伴なう糸切れを生
じて繊維化出来ない。
こうした困難な問題点を解決するための手段としてMt−
PaPcをエステル化して親油性とする方法についても研究
したが、ポリエステルポリマーと十分な相溶性を得るこ
とはなお不十分であり解決にはならなかった。
<問題点を解決するための手段> そこで本発明者等は、Mt−PaPcを二酸化チタン微粒子に
担持させることに着目し、Mt−PaPcを担持した二酸化チ
タンをつくり、これをポリエステルポリマーに添加混合
したところ、該微粒子は極めて均一に分散し、Mt−PaPc
単独の微粒子を添加した場合には困難であった繊維化が
容易に行なえるようになった。
さらに驚くべきことには、Mt−PaPcを二酸化チタン表面
に担持せしめることによりMt−PaPc単独の場合には、激
しかった隣接カルボキシル基の脱水反応が抑制される効
果が認められた。これによりMt−PaPcの二酸化チタン表
面に担持せしめた微粒子をポリエステルに添加する際、
紡糸直前のポリマーへ添加することが可能になった。さ
らに、消臭性能もMt−PaPc単独添加の場合にくらべて向
上することが認められた。
二酸化チタン微粒子表面へのMt−PaPcの担持は、例えば
次のように行なう。即ち、Mt−PaPcのアルカリ水溶液中
に粒子径1μm以下のポリエステル繊維用の二酸化チタ
ンを加えてスラリーとなしたのち酸で中和することによ
って、二酸化チタンの粒子表面へMt−PaPcを析出させ、
コーティングすることができる。Mt−PaPcを担持した酸
化チタンは、これを洗滌精製し、乾燥する。得られた微
粒子は、好ましくは粉砕して1μm以下の微粒子とす
る。
Mt−PaPcの具体的な例としては、Fe(III)−フタロシ
アニンテトラカルボン酸、Fe(III)−フタロシアニン
オクタカルボン酸、Co(II)−フタロシアニンテトラカ
ルボン酸、およびCo(II)−フタロシアニンオクタカル
ボン酸などがある。これらのMt−PaPcは不純物の少いも
のが好ましく、十分精製されるべきである。不純物とし
て鉄やコバルトの酸化物、水酸化物が含まれている場合
は、ポリエステル繊維の物性を低下させる原因となる。
また、これらのMt−PaPcを触媒存在下にアルコール性水
酸基を有する化合物と反応して得られるMt−PaPcのカル
ボン酸エステルを用いることもできるが、これらのカル
ボン酸エステルは精製がしにくく純度の高いものを効率
よく得ることが難しいため工業的には有利とはいえな
い。
また、Mt−PaPcのカルボキシル基をアルカリ金属塩やア
ルカリ土類金属塩の形にした化合物を使用することが考
えられるが、ポリエステル繊維の物性を低下させること
があり好ましくない。
Mt−PaPcのポリエステルに対する添加量は、Mt−PaPcの
種類やポリエステル繊維の断面形状、製造方法などによ
って異なるが、実用的な消臭性能を得るためには、重量
比で0.5%以上が必要である。
Mt−PaPcに対する二酸化チタンの混合割合は重量比で等
量以上、好ましくは2倍以上がよく、二酸化チタンが少
なすぎる場合はアルカリ溶液から酸で中和析出させたと
き二酸化チタンに担持されないMt−PaPcが生成するた
め、ポリエステルに添加した際、均一な分散が得られに
くくなり好ましくない。
Mt−PaPcを担持した二酸化チタンの乾燥微粒子はポリエ
ステルポリマーの重縮合工程、押出機への供給ペレット
中、および紡糸直前の溶融ポリマー中への添加のほか、
マスターペレット化する方法などのポリエステルポリマ
ー中への二酸化チタンの添加と同様の方法が採用でき
る。
また、押出機への供給ペレット中や紡糸直前の溶融ポリ
エステルポリマー中へ添加する場合には添加物の定量
化、添加の操作性および分散性の向上のためにはポリエ
ステルポリマーと相溶性のある高分子重合体や可塑剤な
どを分散媒として予じめスラリー化を行なった添加組成
物の形で加える方法がより好ましい。
本発明で用いられるポリエステルはポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレートであり、改質剤
として、イソフタル酸、アジピン酸などのカルボン酸成
分、ジエチレングリコール、メトキシポリエチレングリ
コール、ペンタエリスリトールなどのアルコール成分、
ソジウム−3,5−ジカルボメトキシスルホイソフタル酸
などのスルホン酸基含有成分、二酸化ケイ素、カーボン
ブラックなどの微粒子、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤
など通常ポリエステルの改質に用いられるものを含有し
ていてもよい。
以下に実施例で詳細に説明する。
実施例−1 鉄フタロシアニンオクタカルボン酸[アースクリーン;
日清化学(株)製]1kgを1モルの苛性ソーダ水溶液20
中に加えて沸点以下で加熱して溶解し、不溶解物を濾
別する。
得られた鉄フタロシアニンオクタカルボン酸Na塩の濃緑
色の水溶液中へポリエステル繊維用の二酸化チタン(平
均粒子径0.2μm最大粒子径0.7μmのもの)を3kg加え
て混合し、ホモジナイザーによって二酸化チタンの小塊
を完全にほぐして十分に二酸化チタンを分散させたの
ち、塩酸で中和して鉄フタロシアニンオクタカルボン酸
を二酸化チタンの表面へ析出させる。
鉄フタロシアニンオクタカルボン酸を担持した二酸化チ
タンを分別して、塩素イオンが認められなくなるまで水
で洗滌を行ない、得られたケーキを150℃で乾燥したの
ち、粉砕して1μm以下の微粒子とする。
実施例−2 実施例−1で得た鉄フタロシアニンオクタカルボン酸を
担持した酸化チタンの微粒子粉末と分散媒として1,4ブ
チレングリコールとアジピン酸を重合してなる分子量約
2,500の脂肪族ポリエステルポリオールとを100〜110℃
で等重合混合して添加組成物とした。
紡糸直前の極限粘度[η]=0.64のポリエチレンテレフ
タレート100重量部に対し、前記の鉄フタロシアニンオ
クタカルボン酸を含む添加組成物6重量部を添加し、混
練機によって混合分散せしめた後、孔径0.30mmの口金か
ら押し出し、通常の方法で紡糸し、80℃の水浴で延伸し
て3デニールのポリエステル繊維を得た。
繊維は青色に着色しており、繊維中の鉄成分の分析によ
って求めた鉄フタロシアニンオクタカルボン酸の含有量
は0.72重量%であった。
実施例−3 分散媒として分子量20,000のポリエチレングリコールを
用いた以外は実施例−2と同様にして3デニールの青色
に着色したポリエステル繊維を得た。
得られた繊維中の鉄分の定量結果から鉄フタロシアニン
オクタカルボン酸の含有量は0.73重量%であった。
実施例−4 エステル化反応率95%のビス(β−ヒドロキシルエチ
ル)テレフタレート100kgを重合槽に仕込み280℃に加熱
して溶融し、触媒として三酸化アンチモンをポリエステ
ルを構成する酸成分1モルに対して2×10-4モルと、実
施例−1で得た鉄フタロシアニンオクタカルボン酸を担
持した酸化チタンの粉末を生成ポリエステルに対して3
重量%添加したのち280℃で最終的に0.1mmHgの減圧下で
3時間重縮合を行なって、極限粘度[η]=0.64のポリ
マーを得た。
得られたポリマーを通常の方法で紡糸延伸を行なって3
デニールの青色に着色したポリエステル繊維を得た。
得られたポリエステル繊維中の鉄分の定量結果より鉄フ
タロシアニンオクタカルボン酸の含有量は0.72重量%で
あった。
比較例 実施例−4の鉄フタロシアニンオクタカルボン酸を担持
した酸化チタンに代えて、酸化チタンのみを生成ポリエ
ステルに対して2.25重量%添加した以外は同様にして極
限粘度[η]=0.64のポリマーを得て繊維化を行ない3
デニールの白色のポリエステル繊維を得た。
消臭性能の評価方法 アンモニアと硫化水素について実施した。
繊維7gを1の細口ガラスビンに入れてアンモニアにつ
いては初期濃度400ppm、硫化水素については初期濃度10
0ppmとして密栓をして25℃で静置したのち60分後の1
細口ガラスビン内の残存濃度を北川式ガス検知器によっ
て測定した。
その結果を第1表に示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 6/92 302

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Fe(III)又はCo(II)フタロシアニン多
    価カルボン酸を担持せしめた粒子径1μm以下の二酸化
    チタン微粒子をポリエステルポリマー中に配合してな
    り、該フタロシアニン多価カルボン酸の含有量が0.5重
    量%以上で、二酸化チタンの含有量は該多価カルボン酸
    の等量以上であることを特徴とする消臭ポリエステル繊
    維。
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