JPH0782557B2 - 硬貨識別装置 - Google Patents

硬貨識別装置

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JPH0782557B2
JPH0782557B2 JP60023003A JP2300385A JPH0782557B2 JP H0782557 B2 JPH0782557 B2 JP H0782557B2 JP 60023003 A JP60023003 A JP 60023003A JP 2300385 A JP2300385 A JP 2300385A JP H0782557 B2 JPH0782557 B2 JP H0782557B2
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定利 草谷
正史 内藤
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、材質や径等の識別要素によって硬貨の金
種,真偽を識別する装置に関するものである。
(従来の技術およびその問題点) 従来の硬貨識別装置においては光センサ,磁気センサ等
によって通過する硬貨の識別要素、即ち径,材質等の要
素を検出し、その検出信号を予め固定的に設定記憶され
ているそれぞれの判別レベルと比較し、これら比較結果
に基づいて硬貨の金種,真偽を識別するようにしてい
る。例えば硬貨分類機(硬貨入金機,硬貨入出金機を含
む)に適用する硬貨識別装置にあっては、多金種混合さ
れた硬貨を高速で処理しなければならず、硬貨識別部を
通過させる際、硬貨を通路の一側面に確実に規制させる
ことは困難であり、硬貨は通常通路の幅方向のいずれの
位置を通っても識別できるように考慮されてはいる。し
かしながら、各種センサの取付位置の誤差や各パーツの
バラツキ等により正常貨であっても、検出信号が判別レ
ベルの基準内に収まらず、偽貨と識別してしまうことも
多かった。このため、製造工程で非常に緻密な調整を必
要としていた。
(発明の目的) この発明は上述のような事情からなされたもので、基準
となる硬貨を予め通過させて、その結果、正常硬貨と識
別されなかった硬貨があった場合、基準となる各識別要
素の判別レベルの上限値又は下限値の修正を、その正常
と識別されなかった硬貨のデータに基づいて適性量だけ
修正し、その修正値が予め金種別に定められた限界値内
のときに更新記憶されるようにし、綿密な調整なしで通
過率(正常硬貨を正常硬貨として識別する割合)の高い
硬貨識別装置を提供することを目的とする。
(発明の概要) この発明は硬貨識別装置に関するもので、硬貨(420)
の識別要素を検出するための検出手段(100,200)と、
前記各識別要素毎に合否を判断するための上限値と下限
値とからなるの判別レベルを予め記憶する判別レベル記
憶手段(540、541)と、前記検出手段(100,200)の各
出力と前記上限値と下限値とからなる判別レベルとをそ
れぞれ前記各識別要素毎に比較して前記判別レベルの領
域外の硬貨(420)の検出出力を記憶する異常値記憶手
段(541)と、前記判別レベルの上限値又は下限値の修
正が必要な場合オペレータによって指示される判別レベ
ル修正指示手段(545)と、この判別レベル修正指示手
段(545)により修正が指示されたとき、前記判別レベ
ル記憶手段(540,541)に予め記憶されている判別レベ
ルの上限値又は下限値を前記異常値記憶手段(541)の
記憶内容に基づき修正し、修正された判別レベルの上限
値又は下限値が、金種別に定められた限界値内のときに
修正された判別レベルの上限値又は下限値を更新記憶す
る判別レベル修正手段(500,540,541)と、を具えたも
のである。
(発明の実施例) 先ず、この発明に用いる検出手段としての材質検出用の
センサ100を第3図及び第4図について説明する。
センサ100は全体が樹脂等によりモールドされて一体化
されているが、硬質が通過するための中央部101と上部
中央部102とが開放されている。底部の1次コア103には
励磁のための1次コイル104と2次コイル105が巻回さ
れ、上部には中央部102で左右に分離された2次コア106
及び107が配設されており、これら2次コア106及び107
にはそれぞれ2次コイル108及び109が巻回されている。
2次コア106及び107の縦断面の形状は、上部中央102の
開放部から各々外側に向って各下面と1次コア103の上
面との距離が広がるようにしてある。第4図は1次コア
103と2次コア106,107との間の位置関係を示しており、
1次コア103が1次コイル104によって励磁されると、2
次コア106及び107に向って延びる磁束線110が発生され
る。
第5図(A)は2次コアが無い場合の磁束線110の様子
を示しており、外方に曲って延びている様子が分る。そ
して、1次コア103の上方に、1次コア103と分離された
2つの直方体状の2次コア106A及び107Aを配置した場
合、その磁束線110は第5図(B)のように外方への傾
きが小さくなることが確認された。しかし、2次コア10
6A及び107Aの形状がこのようなものであると、磁束線11
0は図に示すように一様な向きとはなっていないので、
後述する検出のためのコイル差動出力の和は中央部101
を通過する物体の左右へのずれにより変化してしまう。
そこで、第5図(C)に示すように2次コア106及び107
の底部に傾斜を付け、1次コア103との間隔を中央部で
小さくすれば、2次コア106及び107の各々の中央より部
分での磁束線110の外方への傾きが更に小さくなると共
に、2次コア106及び107の底部での磁束密度もほぼ等し
いものとなる。
第6図(A)及び(B)を用いてその作用を説明する。
第6図(A)に示すように、硬貨120がセンサ100の中央
部101の一番左側を通過するときをx=0とし、硬貨120
が右にずれたときのコイル出力MSを同図(B)に示す。
第6図(B)でAは第3図の2次コイル105と2次コイ
ル108の差動出力を、Bは2次コイル105と109の差動出
力をそれぞれ示している。ここでは、このような差動出
力A,Bを加算して物体の材質を検出するが、その加算結
果は、2次コアが第5図(B)のような構造の場合に
は、xの違いによって特性Dの如く曲線となってしまう
が、第5図(C)の如く傾斜を付けることによって特性
Cの一定な直線となる。したがって、硬貨120が左右に
ずれても、常に正確に物体の材質を検出することができ
る。
次に、硬貨分類機の例を第7図について説明する。
401は回転円盤で、この中に投入されている混合金種の
硬貨420は回転による遠心力により周囲壁402に沿って移
動し、図示しない厚み規制部材により2枚以上に重なっ
た硬貨は阻止され、1枚ずつ送出口403から通路404へと
送り出される。送り出された硬貨420はプーリ405及び40
6に張設された丸ベルト407により、通路404上を図示N
方向に強制的に搬送される。硬貨420が回転円盤401から
送り出される速度よりも丸ベルト407の速度を早くして
いるので、連なった硬貨420は分離されて搬送される。
硬貨420は通路404に設置されているセンサ200(後述す
る)の上を通り、更にセンサ100の中央部101の中を通
る。これら2つのセンサの出力により硬貨420の材質,
径,穴の有無が判断される。もし偽貨もしくは異常と判
別されると、センサ410がこの硬貨を検知したとき、通
路底面に設けられている長穴411から分岐板(図示せ
ず)がソレノイドの駆動により突出し、この偽貨は第7
図右方向へ選別され、ガイド412を通り下に設けられて
いる収納部(図示せず)に収納される。センサ410と分
岐板がペアになっており、通路404の後段にも各金種に
対応して複数組設けられており、センサ200及び100の各
出力に基づく真偽、金種判別結果により、硬貨420が該
当する選別個所に達した時点で、当該する分岐板が通路
404上へ突出して硬貨は金種毎の収納部に確実に収納さ
れるようになっている。なお、選別部分等で万一硬貨42
0が詰ったときは、プーリ406の軸を支点としてプーリ40
5側が上方に回転できるようになっており、丸ベルト407
は材質検出用のセンサ100の開放した上部中央部102を通
って上方へ移動できるため、詰った硬貨を簡単に取り除
くことができる。
第1図に制御系のブロック図を示す。先ず上述したセン
サ100の出力の基本的な処理について説明する。
2次コイル108,109と1次コア103の2次コイル105の出
力は、それぞれ増幅器501,511,521、半波整流器502 512
522及びローパスフイルタ503 513 523を介して加減算
回路542に入力され、2次コイル105及び108の差出力A
と、2次コイル105及び109の差出力Bとが計算され、更
に差出力A及びBの加算値Cが求められる。そして、こ
の加算値C(CH5)を増幅器544で増幅(CH4)してか
ら、A/D変換器543により所定のタイミングでディジタル
信号に変換し、この信号をCPU500を介してRAM541に順次
記憶していく。このとき、前回記憶した値と今回値を比
較し、今回値の方が大きければこの値を最大値として記
憶する。硬貨420がセンサ100に近づくに従って差動出力
の和Cは第8図に示すように大きくなり、硬貨420中心
がセンサ100の中心CLより過ぎると逆に小さくなってい
く。信号のピークは最大値としてRAM541に記憶されてい
るので、これを読出して予めROM540内に記憶されている
各判別レベルと比較し、第9図におけるどの範囲C0〜C4
に属しているかを決定し、識別要素の材質2の判別結果
としてC0〜C4のいずれかがRAM541に記憶される。なお、
ピーク値は硬貨の材質のみによるのではなく、径及び質
量の3つの要素によって決定されるものである。第9図
は種々の硬貨に対する加算信号のCのレベルを比較して
示しており、10円硬貨,1円硬貨,5円硬貨,500円硬貨,100
円硬貨,50円硬貨の順番に信号Cのレベルが小さくなっ
ており、500円硬貨と韓国の500ウオンとの差は極めて小
さくなっている。ここに、一部金種では加算信号の値が
重畳しているが、他の識別要素を加味すれば最終的に金
種を特定できる。なお、第9図において、範囲C1〜C4以
外の範囲がC0となっている。また、2次コア106及び107
の傾きの形状は、差動出力の和Cが一定となるように最
終的には実験的に定められている。この場合、磁束密度
が一定となるような軌跡を一応の目やすとして傾斜角を
決めるのが望ましい。そして、硬貨がセンサ100の中で
ゴム等により上下方向にジャンプしても、上下で差動を
とっているので出力はほとんど変化しない。
以上のようなセンサでは、センサ100の環境の温度Tが
変化するとコイルインピーダンスが変化して、2次コイ
ル105,108及び109に流れる電流が変化して差動出力A,B
も変化してしまうので、より正確な判別を行なう場合に
は、温度Tに対応して出力C又はROM540内の基準値を補
正する必要がある。その一例を以下に説明する。
ところで、温度Tは硬貨420がセンサ100の付近にないと
きの2次コイル105の出力レベルによって検出すること
ができる。硬貨がないことの検出は、例えば加減算回路
542の出力Cと2次コイル105の出力とを交互にサンプリ
ングし、差動出力の和の値Cが所定時間(所定回数)変
化せず、しかもその値が硬貨が付近に存在しないときの
レベルであるときに硬貨なしと判断し、このとき読込ん
だ2次コイル105の値を予めROM540に記憶させてある温
度毎(たとえば1℃ピッチ)の値と比較することによ
り、温度Tを検出することができる。この温度情報に基
づき差動出力の和Cの最大値(第8図)が求まった後、
この最大値を補正してから基準値と比較して材質を判断
する。あるいは上記温度情報に基づき基準値を補正して
から、求められた差動出力の和の最大値と比較して判断
してもよい。いずれも補正値を温度に基づいてその都度
演算して求めてもよいし、予め温度毎に補正値をROM540
に書込んでおき、検出温度に対応するアドレスから直接
補正値を取出すようにしてもよい。また温度検出時期と
しては電源を入れた直後、スタート指令直後、硬貨処理
中における硬貨の流動途切れ時点等の場合が考えられ
る。
次に、第10図に穴検知用のセンサ200の構成を示す。こ
のセンサ200は公知の差動磁気センサであり、硬貨420の
通貨時には上の2次コイル202と下の2次コイル203の出
力に差が生じ、この差DSを出力として取り出す。その出
力DSは第1図に示すように増幅器531,半波整流路532,ロ
ーパスフイルタ533を介してA/D変換器543に入力され、
ディジタル量に変換されるようになっている。第11図
(A)は穴がある5円硬貨についての出力DSの例を示
し、第12図は穴なしの1円硬貨についての出力DSの例を
示しており、同図(B)はそれぞれの微分出力を、同図
(C)はその3値化出力をそれぞれ示している。
第13図のフローに従って硬貨420に対するセンサ200の穴
検知動作を説明する。
センサ200の出力DSはA/D変換器543に入力されている
が、CPU500からのチャンネル切換信号により順次差動出
力の差C、2次コイル105の出力CH3,センサ200の出力DS
=f(t)が各々サンプリング値として繰返しRAM541へ
書込まれている(ステップS1)。サンプリング回数は1
枚当り数百回程度である。サンプリング周期をαとする
と、センサ200の出力DSが読込まれる毎に、微分係数に
ほぼ相当するf′(t)=f(t+α)−(t)も演算
されて記憶され、f(t)の値により硬貨420がセンサ2
00上を通過しきったと判断する(ステップS2)。そし
て、記憶されている微分係数f′(t)の内で最大値Ma
x{f′(t)}と最小値Min{f′(t)}を検出し
(ステップS3)、これら2つの値から微分係数f′
(t)をパルス化するためのスレッショルドS+及びS
−を演算する(ステップS4)。正側のスレッショルドは
S+=K1×Max×{f′(t)}、負側のスレッショル
ドはS−=K1×Min×{f′(t)}となる。K1は定数
で設計上任意に設定できるが、例えば0.2とする。これ
は出力レベルの変動に対処するためのものである。この
結果、RAM541に記憶されている微分係数f′(t)の個
々の値がスレッショルドS+及びS−と比較され、3値
にパルス化される(ステップS5)。すなわち、f′
(t)≧S+なら“1",S−<f′(t)<S+なら
“0",f′(t)≦S−なら“−1"が新たにRAM541に記憶
される。そして、“+1"となっている箇所で最大幅部分
t1と、“−1"となっている箇所で最大幅部分t2とを検出
し(連続して+1(又は−1)となっているアドレスの
個数により判別する)(ステップS6)、それらの値に定
数K2を乗算した時間t1′とt2′とを演算する(ステップ
S7)。時間幅t1′とt2′とを固定としないのは、搬送速
度の変化にも対応できるようにするためである。時間t
1′部分に相当するRAM541のアドレスからデータを読出
し、“−1"があるか否かを判断し、更に時間t2′部分に
相当するRAM541のアドレスからデータを読+1し、“+
1"があるか否かを判断し、“−1,+1"が該当部分にあっ
たときには穴があいた硬貨が通過したものと判別する
(ステップS8)。また、時間t1′,t2′部分には当該パ
ルスがなく、かつ時間t1,t2部分以外の箇所にパルス
(+1,−1)がないときには、穴なし硬貨と判断する
(ステップS9)。さらに、時間t1′,t2′部分には当該
パルスがないが、時間t1,t2部分以外の箇所にパルスが
あったとき(例えばt1′部分に−1ではなく+1があっ
た場合)には、折曲されたような変形硬貨と判断する。
このような変形硬貨と判断される信号DSは、たとえば第
14図(A)に示すようなものとなり、その微分波形は同
図(B)、その3値出力は同図(C)のようになる。
また、信号DSの最大値も材質信号としてRAM541に記憶さ
れている。この出力は硬貨の径,質量(厚み)にはほと
んど依存せず、材質のみに依存する。以後この識別要素
を材質1とする。第15図に示すように、その出力により
A0,A1,A2の3つのいずれかの範囲が特定される。たとえ
ば範囲A2が白銅系,範囲A1がその他の正貨,範囲A0が異
材質貨を示しており、範囲A0〜A2のいずれかがRAM541に
材質1の判別結果として記憶される。
次に、このセンサ200と上述センサ100の双方の出力値に
基づき、硬貨の直径を判別する場合の例を説明する。
第16図に硬貨420と各センサ100,200の位置関係を示す。
穴なしの硬貨420が矢印方向に搬送されるとセンサ200の
出力DSは第17図(A)のようになり、センサ100の出力
Cは同図(B)のようになる。先ずセンサ200の出力DS
=f(t)が立上り、その後に硬貨420がセンサ100の位
置に達するとC=g(t)が立上る。
第18図のフローチャートに基づいて径判別動作を説明す
る。サンプリングは前述したように、センサ100の差動
出力の和C、2次コイル105の出力、センサ200の出力DS
の順に繰返し行なわれている(ステップS10)。センサ2
00の出力DS=f(t)、センサ100の差動出力の和の値
C=g(t)はサンプリング値が記憶されていき、同時
に前回の値と比較され、今回値が大きければ最大値が更
新されていき、g(t)が増加後に所定レベル以下にな
ったとき、則ち硬貨420が後段の材質センサ100を殆んど
通過しきるとき、サンプリングされたg(t)の最大値
Max{g(t)}が読出され(ステップS11,12)、g
(t)=Max{g(t)}×0.4を満足するtの値t′に
相当するRAM541のアドレスが検出される(ステップS1
3)。つまり差動出力の和Cがピーク値の4割になった
時点t′を捜す。ピーク値の4割に当る部分は2箇所あ
るが、時間の早い方を用いる。ここで、係数0.4という
数字は後述するセンサ間の距離、センサ200の大きさ等
によって適宜設定できる。g(t′)のアドレスによ
り、同時点t′におけるf(t)の値f(t′)が格納
されているアドレスから、f(t′)が読出される。ま
た、f(t)の最大値Max{f(t)}も読出され(ス
テップS14)、Pr=f(t′)/Max{f(t)}が演算
される(ステップS15)。つまり、後段のセンサ100の差
動出力の和Cがピークの4割になった時点での前段のセ
ンサ200の出力DSが、そのセンサ100のピークの何割に相
当するかを算出するわけである。比Prの値が大きけれ
ば、硬貨420がセンサ200にかかっている割合が大きいと
いうことである。RAM540に予め記憶されている各基準値
を読出して、比Prが第19図のD0〜D3のどの範囲に入って
いるかを判断し、RAM541に記憶する(ステップS16)。
なお、比Prの基準値範囲の例を第19図に示す。ここで、
1円と50円については比Prと径の大小が逆転しているの
は、1円硬貨のアルミは50円硬貨の白銅に比べ磁性が強
く、センサへの影響が大きいためである。同一材質につ
いてはPrと径の大小とを比例関係におくことができる。
前述ではg(t)/Max{g(t)}が0.4となるときの
t′を求めたが、例えばこの比をCrとし、CrとPrとの関
係を求めてもよい。第19図で比Prの基準値範囲が広いの
は、2つのセンサ取付位置の誤差等を考慮したためであ
る。したがって、例えば比Prの演算結果が0.6となった
ときには、5円硬貨又は100円硬貨の2金種のいずれか
と特定されることになるが、他の識別要素により最終的
に1金種又は偽貨と確定できる。
上述の4つの識別要素(材質1及び2,穴の有無,径)の
各判定結果をRAM541から読出し、ROM540に予め記憶され
た各金種の識別パターン(第20図)のいずれと合致する
かを判別し、最終的に金種を確定する。もし、いずれの
パターンにも合わないときには偽貨と判断してリジェク
トするようにする。しかしながら、例えば材質2の1
円,径の5円,100円,50円等の判別レベルは、第9図,
第15図及び第19図から分るように非常に接近したレベル
になっている。つまり、材質2の1円の下限と第6判別
レベルとは接近しており、誤差,バラツキ等により検出
ピーク値が範囲C2に属してしまうこともある。そうなれ
ば1円のパターンと一致しなくなってリジェクトされて
しまい、通過率が下がってしまう。これを防ぐために、
材質2又は径のいずれか一方のみがある金種のパターン
に合わないときのみ、判別の見直しを行なうようにすれ
ばよい。
今、1円の材質2の検出ピーク値が3.25Vとなってお
り、第6判別レベルの3.30V以下となっている場合(他
の3つの識別要素は全てに1円に合っている)には、範
囲C2が記憶されているが、1円の範囲C1の判別レベル、
即ち第6判別レベルと第7判別レベルとを所定量、例え
ば±0.06V(金種に関係なく)シフトさせ、3.24V〜5.06
VまでをC1の範囲とし、測定されたピーク値3.25Vともう
一度比較する。これにより第6判別レベルの低下によ
り、検出値3.25VはC1の範囲に入ることとなり、これで
4つの識別要素の全てが合致することになり、1円と識
別されてリジェクトを防ぐことができる。同様にして、
もし径の要素のみが異なる場合には、他の3つの識別要
素から決まる金種についての径の判別レベルを上下所定
量、例えば±0.05シフトさせてからもう一度比較し、新
たな判別レベル内に収まれば正貨と識別する。
ところで、センサ200は公知の差動型磁気センサであ
り、硬貨がないときの出力は0となっている。このた
め、基準硬貨を用いて出力CH0の値が設定値となるよう
に増幅器531の増幅率を調整しておく。これで初期調整
が完了したことになる。
次に、ランニングテストを行なう前にROM540に記憶され
ている標準的な判別レベルをそのまま一旦RAM541内へコ
ピーする。以下、このRAM541に記憶された判別レベルに
基づいて識別を行なう。判別レベルのコピーを行なうに
は、例えば選択スイッチ手段545のロータリスイッチRSW
1及びRSW2とを共に「F」(16進の“F"で10進の“15"に
相当)の位置に選択し、プッシュスイッチ(図示せず)
を押した状態で電源スイッチをオンする。もしRAM541内
に判別レベルが記憶されていなければ(上記操作を全く
行なわないなら)、スタートボタンを押しても硬貨処理
機は動作しないようになっている。RAM541内のデータは
電源を切ってもバッテリによりバックアップされている
ので、通常上記操作は工場出荷前に一度行なうだけで良
い。この状態で各金種別にランニングテストを行なう。
例えば500円硬貨,100枚を通過させる際、前述した如く
径,材質1,材質2,穴の有無の識別要素により一枚ずつ識
別を行ない、全て500円と判別したなら次に100円硬貨を
100枚通過させ、100枚ともパスしたなら以下同様に50円
硬貨,10円硬貨,5円硬貨,1円硬貨と順次行ない、全金種
においてリジェクト(どの金種にも該当しないと判別し
たもの)したものが1枚もなく、誤識別も1枚もないな
らば判別レベルの修正は必要ないので、このまま出荷で
きる。このときのRAM541の判別レベルはROM540の判別レ
ベルに等しい。
次に、リジェクトが発生した場合のこの発明による対処
について説明する。
例えば100円硬貨を100枚通過させたとき、1枚のみリジ
ェクトされたとすると、このときの各識別要素の出力が
RAM541に記憶される。この後、判別レベルの修正モード
にした後、所定操作を行なえばRAM541の判別レベルを上
下どちらかにシフトさせて修正することが可能となる。
この発明ではミスオペレーション防止のため、簡単に修
正モードに移行できないようにしている。すなわち、修
正モードへ移行するには一旦電源を切ってから(リジェ
クトされた硬貨のデータはバッテリによりRAM541に保持
されている)、選択スイッチ手段545のロータリスイッ
チRSW2を「E」の位置に合せ(RSW1は前回に設定した
「F」の位置のまま)てプッシュスイッチを押した状態
で電源スイッチをオンにすると、修正可能フラグがセッ
トされて修正が可能となる。修正が完了した後は電源ス
イッチを切ることにより修正許可フラグがセットされ、
以後修正は禁止される。修正モード時においては、前述
したような見直し識別は禁止されている。
修正モードにおいて100円がリジェクトされたのである
から、第21図からロータリスイッチRSW1を「8」にロー
タリスイッチRSW2を「2」に設定した後、プッシュスイ
ッチを押すことにより装置に判別レベルの修正を指示す
る。100円という金種でエラーが生じたことを装置に対
してオペレータが指示することにより、装置は100円の
判別レベルを修正すればよいことを判断する。今、金種
が指定されたので、リジェクトした硬貨の4つの識別要
素の出力(異常値)パターンをRAM541から読出し、指定
された100円硬貨の4つの識別要素の各パターンと比較
する。例えば径がD3となっており、100円のD2と違うこ
とが分り、他の3つの識別要素が100円と合っているな
らば、径の演算値Prが例えば0.38としてRAM541から読出
され、100円硬貨の径の判別レベルの上限値(第3判別
レベル)の“0.75"と、下限値(第2判別レベル)の
“0.40"と比較され、下限値より“0.02"だけ低いので、
その差“−0.02"(上限値を越えているときには+)が
径の誤差としてRAM541に記憶される。CPU500はこの差
“−.0.02"により径の判別レベルの下限値“0.40"を下
に修正する。径の判別レベルの修正ピッチは金種に関係
なく、例えば±0.01,±0.04,±0.08の3種類が用意され
ており、差の値の絶対値をSとすると、0.01<S≦0.05
ならばピッチは0.01,0.05<S≦0.10ならばピッチは0.0
4,0.10<Sならばピッチは0.08となるように設定されて
おり、今は差が“−0.02"なので下限値の判別レベル
“0.40"が“−0.01"だけ下がって修正判別レベルは“0.
39"となる。この値が金種毎に別途定められた限界値を
越えていないかを判断し、越えていればエラー表示を行
ない、修正した判別レベルはRAM541に記憶更新されな
い。限界値内ならばこの判別レベルを100円の下限値と
してRAM541に新たに記憶して、修正は一応終了する。こ
こで、修正ピッチを実際の差の値より小さくしているの
は標準的な判別レベルとの差を小さくしておこうとする
ためである。硬貨が通路面を通過する際、ゴミ等により
軽くジャンプし、わずかに出力値が変化する(変化量が
小さくなるよう考慮されているが)ことも考えられ、そ
のような原因によって判別レベルを全く変えてしまうの
は危険なためである。また、差が極端に大きい場合には
エラー表示をして修正不可にしてもよい。スタートボタ
ンを押してもう一度同じ100円硬貨,100枚を通過させて
テスト確認を行ない、全部通過すれば100円の判別レベ
ルはOKとなる。差の値によって上記テストを繰り返して
行ない、判別レベルを徐々に修正させていく場合もあ
る。上記例では差が丁度“0.01"の場合は修正できない
が、別途ディップスイッチ等を設け、切換により修正で
きるようにしてもよい。また、識別要素の内で材質1,材
質2に関する判別レベルのピッチは金種に関係なく、例
えば±0.01V,±0.04V,±0.08Vの3種類となっており、
差の値によりいずれかのピッチが選択されて判別レベル
が修正されるのは上述と同様である。
また、穴に関しては、パルス化するためのスレッショル
ドS+,S−の定数K1(0.2)を例えば±0.1だけ修正させ
るようにする。
次に、500円硬貨1枚を100円硬貨と万一誤識別したとき
にはロータリスイッチRSW1を「9」に、ロータリスイッ
チRSW2を「2」に設定してプッシュスイッチを押せば、
誤識別した硬貨のデータを金種別に設けられた識別要素
のメモリの100円のメモリから読出し、500円のパターン
と比較し、異なる識別要素について更にRAM541からデー
タを読出し、500円の判別レベルとの差により判別レベ
ルを所定量修正し、修正後に再び識別して確認する(こ
の場合検出出力はリジェクトとは異なり、異常値メモリ
には記憶され得ない)。
第21図に示されているように、ロータリスイッリRSW1を
「C」〜「F」に設定すると種々の情報を、LED等で成
る表示器546に表示させることができる。例えばロータ
リスイッチRSW1を「D」に設定すると、各識別要素の実
際の判別レベルを表示できるようになっているので、市
場でサービスマンがその装置の各判別レベルを確認する
ことも可能である。ロータリスイッチRSW1を「D」,ロ
ータリスイッチRSW2を「4」に設定すると、径の判別レ
ベルが表示される。このとき、複数ある判別レベルの何
番目のレベルかも併せて表示する。プッシュスイッチを
押していくとレベル数が順次変化し、そのときの判別レ
ベルが表示される。
また、100円が1枚リジェクトされたときにロータリス
イッチRSW1を「E」,RSW2を「0」に設定すると、リジ
ェクトした硬貨についての各識別要素のデータ“2(A
2),0(穴なし)4(C4),3(D3)”が表示され、100円
の標準データと比較すれば、4番目の径の要素がずれて
いることが分るので、リジェクト時にロータリスイッチ
RSW1を「8」,RSW2を「2」に設定する代りに、ロータ
リスイッチRSW2を「B」,RSW2を「0」に設定し、プッ
シュスイッチを押して径の要素がずれていることを指示
し、径の判別レベルを修正することもできる。この場
合、フローチャートでは金種が指定されていないので、
径以外の3つの識別要素から金種100円がまず判別さ
れ、径の100円の判別レベルと異常値メモリの径のデー
タ“0.38"とが比較され、その差“−0.02"が記憶され、
その後は上述した場合と同じようにして判別レベルが修
正され、RAM541に記憶更新される。ロータリスイッチRS
W1を「E」にしてロータリスイッチRSW2を「1」〜
「4」に設定すると、異常値を表示させることもでき
る。また、ロータリスイッチRSW1を「F」にして、ロー
タリスイッチRSW2を「1」〜「4」に設定すると、リジ
ェクト以外で最後に通過した硬貨の値を表示させること
もできる。ロータリスイッチRS1を「E」に、RS2を
「2」に設定した場合はリジェクト時のパターンが表示
され、たとえば第11図の例では第22図に示すように表示
される。
リジェクト硬貨のデータは最後の1枚のみでもよいし、
複数枚記憶しておきその平均した値をとってもよい。但
し平均した場合には修正動作後、全データをクリアさせ
る必要がある。材質と穴の有無と、径の判別とを個別に
説明したが、サンプリングは共通である。この3つの判
別条件を加味すれば、より確実な硬貨識別が達成でき
る。
(発明の効果) 以上のようにこの発明によれば、簡単な調整で通過率を
上げることができ、パーツのバラツキや調整者の調整誤
差等に関係なく、硬貨の全種、真偽の識別を行なうこと
ができ、ほこり、ゴミ等によって誤判別を起こすことも
なく、簡単な構成により安価で確実な物体の識別を達成
できる。
また、出荷前のランニングテスト時にリジェクト硬貨が
発生した場合に、判別レベルを修正し、その修正値が限
界値内の場合にのみ修正判別レベルの更新記録を行なう
ので、何らかの異常による誤った判別レベルが更新記憶
されることがない利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の構成を示すブロック図、第2図はこ
の発明の動作例を示すフローチャート、第3図はこの発
明に用いるセンサの構造例を示す図、第4図はその分解
図、第5図(A)〜(C)はこのセンサに用いるコアの
形状を説明するための図、第6図(A)及び(B)は検
出原理を説明するための図、第7図はこのセンサを硬貨
分類機に適用した例を示す構成図、第8図及び第9図は
その動作を説明するための図、第10図は硬貨の金種等を
識別するためのセンサの構造図、第11図(A)〜
(C),第12図(A)〜(C)及び第14図(A)〜
(C)はその動作を説明するための図、第13図は動作例
を示すフローチャート、第14図〜第17図はこの発明に用
いるセンサの動作を説明するための図、第18図は動作例
を示すフローチャート、第19図は硬貨識別を説明するた
めの図、第20図〜第22図はこの発明の動作を説明するた
めの図である。 100……センサ、103……1次コア、106,107……2次コ
ア、105,108,109……2次コイル、200……センサ、420
……硬貨、500……CPU、540……ROM、541……RAM、542
……加減算回路、543……A/D変換器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−65392(JP,A) 特開 昭53−75998(JP,A) 特開 昭58−172120(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硬貨(420)の識別要素を検出するための
    検出手段(100、200)と、前記各識別要素毎に合否を判
    断するための、上限値と下限値からなる判別レベルを予
    め記憶する判別レベル記憶手段(540、541)と、前記検
    出手段(100、200)の各出力と前記上限値と下限値とか
    らなる判別レベルとをそれぞれ前記各識別要素毎に比較
    して前記判別レベルの領域外の硬貨(420)の検出力を
    記憶する異常値記憶手段(541)と、前記判別レベルの
    上限値又は下限値の修正が必要な場合オペレータによっ
    て指示される判別レベル修正指示手段(545)と、この
    判別レベル修正指示手段(545)により修正が指示され
    たとき、前記判別レベル記憶手段(540、541)に予め記
    憶されている判別レベルの上限値又は下限値を前記異常
    値記憶手段(541)の記憶内容に基づき修正し、修正さ
    れた判別レベルの上限値又は下限値が金種別に定められ
    た限界値内のときに、修正された判別レベルの上限値又
    は下限値を更新記憶する判別レベル修正手段(500、54
    0、541)と、を具えたことを特徴とする硬貨識別装置。
  2. 【請求項2】前記判別レベル修正手段による判別レベル
    の修正を、前記異常値記憶手段の記憶内容と前記判別レ
    ベル記憶手段の判別レベルとの差に対応して段階的に行
    なうようにした特許請求の範囲第1項に記載の硬貨識別
    装置。
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