JPH0783756B2 - 褥瘡防止用低圧エアパッド - Google Patents

褥瘡防止用低圧エアパッド

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JPH0783756B2
JPH0783756B2 JP5199375A JP19937593A JPH0783756B2 JP H0783756 B2 JPH0783756 B2 JP H0783756B2 JP 5199375 A JP5199375 A JP 5199375A JP 19937593 A JP19937593 A JP 19937593A JP H0783756 B2 JPH0783756 B2 JP H0783756B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長期にわたるベッド生
活によっておこりがちな床ずれを予防するのに効果的な
褥瘡防止用低圧エアパッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、寝たきりの老人や長期療養中の
患者には褥瘡(じょくそう)、すなわちいわゆる床ずれが
生じやすい。褥瘡は、長い間、同じ姿勢で仰臥すること
によって、背中の皮膚のうち、体重が特に加わる部分が
鬱血をおこし、そのうえに湿気、身体の垢等の相乗作用
によって起こるといわれている。すなわち、前記体重が
特に加わる部分における圧力がその部分における末梢毛
細血管の血流阻害圧を越えた場合、鬱血が起こり、組織
の壊死を引き起こして褥瘡となる。
【0003】調査によると、マットレスに寝ているとき
の背中にかかる体圧、例えば仙骨近傍にかかる体圧は、
約55mmHgで、背中の末梢毛細血管が閉塞する圧力
の限界(末梢毛細血管の血流阻害圧)は、概ね32mm
Hgであり、従って、このままでは、末梢毛細血管の血
流阻害圧を上回っており、組織の破壊を招来して褥瘡と
なることが諒解されよう。このような褥瘡を防止するた
めには、ときどき寝返りをさせて体圧を取り除いてや
り、背中の皮膚の鬱血をなくすことが効果的な手段であ
るが、介護者の手不足からくる負担が大きく、さらに
は、患者の傷病状況によっては寝返りをさせることがで
きない場合もあり、現実的でない。そこで、従来では、
床部大の大きさのパッドを、互いに連通した二組の多数
の空胞によって構成すると共に、これら二組の多数の空
胞に対して、それぞれエア供給手段によりエアを供給す
る構成とし、一定時間毎に二組の空胞を交互に膨らませ
ることで、背中にかかる体圧を分散させるようにしたエ
アパッド(APP型)が商品化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ようなAPP型のエアパッドは、能動的ではあるが、身
体をサポートするのは、常にいずれかの一組の多数の空
胞であり、このために接触面積がフラットなパッドに比
較して小さく、サポートしている部分に体圧の負担がか
かり、その上、身体の位置によって体圧のかかり方が偏
在しているので、エアパッドのある程度の高圧で膨らま
せないと、沈み込んでしまうおそれがある。 本発明は
かかる背景から、一定時間毎に二組の空胞を交互に膨ら
ませるのではなく、背中にかかる体圧が前述の末梢毛細
血管の血流阻害圧より低圧とする一方、常時エアを吹き
出すようにして患者寝床時の湿度を調整するようにした
褥瘡防止用低圧エアパッドを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した課題を達成する
ために、本発明は、可撓性シート製の第1の袋状体内
に、この第1袋状体に比較して小さな表面積の可撓性シ
ート製の第2の袋状体を内蔵すると共に、前記第2袋状
体を第1袋状体内面に所定間隔毎に接着する一方、前記
第2袋状体自体の二面を複数箇所において接着し、前記
第1袋状体と第2袋状体との接着箇所のうちの数箇所に
第2袋状体内のエアを噴出させる微細孔を設け、これら
第1袋状体および第2袋状体にそれぞれ給気パイプを連
通接続してエア供給手段から所定の圧力のエアーを供給
する構成とし、前記第1袋状体を所定のエア圧以内とす
る一方、第2袋状体に継続的にエアを供給して前記微細
孔からエアを噴出させる構成としたことを特徴とする。
前述の構成において、第1袋状体におけるエア圧は、末
梢毛細血管の血流阻害圧未満とすることができる。
【0006】
【作用】第1袋状体と第2袋状体との接着箇所が所定間
隔毎に存在し、この接着箇所によって患者の背中は、第
1袋状体に全面が密着することなく、若干のすきまがも
たらされる。かかる第1袋状体は患者を末梢毛細血管の
血流阻害圧以下の低圧でサポートするので、血流が阻害
されることはなく、組織の破壊は起こらず、褥瘡を防止
することができる。また、第1袋状体と第2袋状体との
接着箇所における微細孔から常時エアが吹き出し、患者
寝床時の湿度を調整することができる。
【0007】
【実施例】次に、本発明にかかる褥瘡防止用低圧エアパ
ッドについて、一実施例を挙げ、添付の図面を参照しな
がら以下説明する。図1に褥瘡防止用低圧エアパッド1
を示し、この褥瘡防止用低圧エアパッド1は、可撓性シ
ート製の第1の袋状体2内に、この第1袋状体2に比較
して小さな表面積の可撓性シート製の第2の袋状体3を
内蔵すると共に、前記第2袋状体3を第1袋状体2内面
に所定間隔毎に溶着する一方、前記第2袋状体3自体の
二面を複数箇所において溶着形成したものである。前記
第1袋状体2と第2袋状体3との溶着箇所のうちの中央
部の9箇所には、第2袋状体3内のエアを噴出させるた
めの微細孔4が穿設されている。かかる微細孔4が設け
られた箇所は、ちょうど患者の身体の背中から腰にかけ
てのサポート位置に対応している。さらに、これら第1
袋状体2および第2袋状体3にはそれぞれ給気パイプ
5、6が連通接続され、エア供給手段(後述)から所定
の圧力のエアーを供給する構成としている。
【0008】前記第1袋状体2および第2袋状体3は、
ベッド床部の形状に対応する面積を有し、例えば合成樹
脂(塩化ビニル等)によって形成することができる。図
示しているように、第1袋状体2と第2袋状体3との溶
着箇所aは、縦横に適宜な間隔ごとに形成されている。
一方第2袋状体3自体の溶着箇所bは、長手方向に隣合
う溶着箇所a間に位置している。これら溶着箇所a、溶
着箇所bによって、図2に示すように、図1に示すとこ
ろのX−X断面外形が溶着箇所aを谷とするとともに、
第2袋状体3の溶着箇所bを谷とする波形状を呈してい
る。また、これら第1袋状体2および第2袋状体3は、
図1に示すところのY−Y断面外形は、互いに分離して
おり(図3参照)、さらに、図1に示すところのZ−Z
断面外形は、図4に示すとおり、第2袋状体3が第1袋
状体2から分離独立した状態となっている。
【0009】次に、かかる構成の褥瘡防止用低圧エアパ
ッド1に対するエア供給手段の一例を挙げて説明する。
図5にエア供給手段であるエアポンプ装置7を示す。こ
のエアポンプ装置7は、ポンプユニット8と、ポンプユ
ニット8の動作制御を行う制御部9と表示部10と、第
1袋状体2および第2袋状体3における給気パイプ5、
6へエアを供給するためのエア供給回路11とを有する
ものである。前記エア供給回路11は、ポンプユニット
8から分岐パイプ12、逆止弁13を経て第1の供給チ
ューブ14を経る経路と、ポンプユニット8から分岐パ
イプ12、逆止弁15を経て第2の供給チューブ16を
経る経路とを有する。また、前記第1供給チューブ1
4、第2供給チューブ16には、所定の圧力以上になる
とエアを逃がすためのリークバルブ17、18が分岐接
続されている。
【0010】前記分岐パイプ12における逆止弁13、
逆止弁15は、圧力可変型のもので、図6に示すよう
に、管状のケース19一端に流入口20、管壁に吐出口
21を有し、ケース19他端からボール状弁22を弁室
23内に収容して流入口20をふさぐようにばね部材2
4を介して調節つまみ25を螺入する構成としている。
調節つまみ25を回すことで、ばね部材24を圧縮して
ボール状弁22の流入口20から弁室23への入り口を
ふさぐ押圧力を変えるようにしている。この押圧力より
エアの流入圧が大きくなって初めて、ボール状弁22が
ばね部材24の押圧力に抗して移動して入り口が開き、
エアが吐出口21から送り出される構成である。
【0011】また、前記リークバルブ17、18は、第
1袋状体2および第2袋状体3内のエア圧が末梢毛細血
管の血流阻害圧(約32mmHg)を越えるとエアを放
出するようになっている。
【0012】かかる構成のエアポンプ装置7において、
エア供給回路11における第1供給チューブ14には、
チューブ内エア圧を検知するための圧力センサ26が設
けられ、制御部9は、圧力センサ26による検知信号に
基づきポンプユニット8の動作を行わせる構成である。
【0013】以上のようなエアポンプ装置7の他に、褥
瘡防止用低圧エアパッド1は、図7に示すような補助ポ
ンプ27を使用することができる。この補助ポンプ27
は、使用に先立って使用者が第1袋状体2にエアを注入
するためのものである。かかる補助ポンプ27は、合成
樹脂製で復元性を有する蛇腹状の円筒形状のポンプ本体
28を有し、底部に吸気ポート29、排気ポート30を
形成したものである。これら吸気ポート29、排気ポー
ト30には、それぞれ逆止弁31が設けられ、吸気ポー
ト29においてはエアを流入させる一方、排気ポート3
0においてはエアを排出する方向にのみ通気を許容する
構造である。
【0014】本発明にかかる褥瘡防止用低圧エアパッド
1は以上のように構成されるものであり、次にその作用
を説明する。当初、エアパッド1を使用するにあたり、
第1袋状体2の給気パイプ5に補助ポンプ27の排気ポ
ート30を接続しエアを注入する。エアを注入し終わる
と、第1袋状体2および第2袋状体3の給気パイプ5、
6にエアポンプ装置7の第1供給チューブ14、第2供
給チューブ16を接続し、エアポンプ装置7を起動す
る。第1袋状体2のエア圧は、圧力センサ26によって
検出することができ、末梢毛細血管の血流阻害圧(約3
2mmHg)を越えないようにすることができる。例え
ば、患者がエアパッド1に乗ったときの衝撃で一時的に
第1袋状体2のエア圧が上昇すると、第1袋状体2と連
通しているエアポンプ装置7の第1供給チューブ14内
もエア圧が上昇する。すると、リークバルブ17からエ
アが放出され、エア圧を戻すことができる。
【0015】一方、第2袋状体3は、エアが注入されて
いないので、ポンプユニット8から分岐パイプ12、逆
止弁15を経て第2の供給チューブ16を介し給気パイ
プ6にエアを注入するようにする。この際、エアをエア
ー圧が0〜30mmHgの範囲となるように常時注入す
るようにする。すなわち、注入されたエアは、第2袋状
体3に行き渡る一方、第1袋状体2と第2袋状体3との
溶着箇所aにおける微細孔4から噴出する。なお、微細
孔4が設けられた位置は、患者の背中から腰部に対応
し、第1袋状体2と第2袋状体3との溶着箇所aが凹部
となってエアの通路が確保され、噴出するエアによって
背中から腰部にかけて湿度調整がなされる。また、第2
袋状体3のエアー圧を0〜30mmHgの範囲で調節す
ることによりエアの噴出量を変えることができる。
【0016】以上のように、エアパッド1は、基本的に
第1袋状体2によって患者を支持することができるが、
第2袋状体3には、常時エアが供給されるので、湿度調
整と共に、第1袋状体2と共にクッションの機能を有
し、患者を安定してサポートすることができる。また、
第1袋状体2は、末梢毛細血管の血流阻害圧以下である
ので、血流が阻害されることはなく、組織の破壊は起こ
らず、褥瘡を防止することができる。
【0017】
【発明の効果】以上、本発明によれば、患者を末梢毛細
血管の血流阻害圧以下で支持することができ、しかも、
第1袋状体と第2袋状体との溶着箇所が凹部となってエ
アの通路が確保される一方、エアを常時噴出させること
により、湿度調整がなされ、血流が阻害されることはな
く、組織の破壊は起こらず、褥瘡を防止することができ
る。
【0018】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる褥瘡防止用低圧エアパッドを示
した全体平面説明図である。
【図2】図1に示す褥瘡防止用低圧エアパッドのX−X
線に対応する断面説明図である。
【図3】図1に示す褥瘡防止用低圧エアパッドのY−Y
線に対応する断面説明図である。
【図4】図1に示す褥瘡防止用低圧エアパッドのZ−Z
線に対応する断面説明図である。
【図5】本発明にかかる褥瘡防止用低圧エアパッドに適
用されるエアポンプ装置の一例を示す構成説明図であ
る。
【図6】図5に示すエアポンプ装置における逆止弁の拡
大断面説明図である。
【図7】本発明にかかる褥瘡防止用低圧エアパッドに適
用される補助ポンプの一例を示す外観斜視説明図であ
る。
【図8】図7に示す補助ポンプの平面説明図である。
【符号の説明】
1 褥瘡防止用低圧エアパ
ッド 2 第1袋状体 3 第2袋状体 4 微細孔 5、6 給気パイプ 7 エアポンプ装置 8 ポンプ 9 制御部 10 表示部 11 エア供給回路 12 分岐パイプ 13、15 逆止弁 14 第1供給チューブ 16 第2供給チューブ 17、18 リークバルブ 19 ケース 20 流入口 21 吐出口 22 ボール状弁 23 弁室 24 ばね部材 25 調節つまみ 26 圧力センサ 27 補助ポンプ 28 ポンプ本体 29 吸気ポート 30 排気ポート 31 逆止弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性シート製の第1の袋状体内に、
    この第1袋状体に比較して小さな表面積の可撓性シート
    製の第2の袋状体を内蔵すると共に、前記第2袋状体を
    第1袋状体内面に所定間隔毎に接着する一方、前記第2
    袋状体自体の二面を複数箇所において接着し、前記第1
    袋状体と第2袋状体との接着箇所のうちの数箇所に第2
    袋状体内のエアを噴出させる微細孔を設け、これら第1
    袋状体および第2袋状体にそれぞれ給気パイプを連通接
    続してエア供給手段から所定の圧力のエアーを供給する
    構成とし、前記第1袋状体を所定のエア圧以内とする一
    方、第2袋状体に継続的にエアを供給して前記微細孔か
    らエアを噴出させる構成としたことを特徴とする褥瘡防
    止用低圧エアパッド。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の第1袋状体におけるエ
    ア圧は、末梢毛細血管の血流阻害圧未満であることを特
    徴とする褥瘡防止用低圧エアパッド。
JP5199375A 1993-08-11 1993-08-11 褥瘡防止用低圧エアパッド Expired - Fee Related JPH0783756B2 (ja)

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