JPH0784321B2 - 次亜塩素酸カルシウム組成物の製錠方法 - Google Patents

次亜塩素酸カルシウム組成物の製錠方法

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JPH0784321B2
JPH0784321B2 JP61173705A JP17370586A JPH0784321B2 JP H0784321 B2 JPH0784321 B2 JP H0784321B2 JP 61173705 A JP61173705 A JP 61173705A JP 17370586 A JP17370586 A JP 17370586A JP H0784321 B2 JPH0784321 B2 JP H0784321B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、次亜塩素酸カルシウム組成物の製錠方法に関
するものである。
〔従来の技術および発明が解決しようとする問題点〕
次亜塩素酸カルシウムは強力な酸化剤であり、その殺菌
・漂白効果から、プール水,上下水道水,放流前の浄化
槽内の水等の殺菌・消毒;綿,パルプ等の漂白等々に幅
広く使用されている有用な化合物である。
この次亜塩素酸カルシウムを主成分としてなる組成物は
慣用名で“高度さらし粉”と呼ばれ、その有効塩素含量
から、60wt%高度さらし粉,65wt%高度さらし粉および7
0wt%高度さらし粉として市販されている。
高度さらし粉の形態としては、粉,顆粒および錠剤の三
つに分けられる。錠剤は、粉又は顆粒を打錠機にて製錠
することにより得られ、取扱いは容易で放流前の浄化槽
内の水を中心にして、プール水,水道水等の殺菌や消毒
に用いられている。
錠剤は、そのまま被処理水に投入される場合もあるが、
浄化槽の様に錠剤を薬筒につめ、これを放流前の水と接
触させて殺菌,消毒する場合が多い。
錠剤に要求される物性としては、水と接触した時に速や
かに崩壊し溶解することとされることもあるが、多くの
場合は、水と接触した時表面から徐々に均一に溶解する
ことである。
特に、薬筒を用いる場合、水又は湿気と接触し、吸水ま
たは吸湿して崩壊または膨潤すると、薬筒内で錠剤が閉
塞し、連続的に落ちてこないという所謂 棚吊り現象が
起り、殺菌・消毒ができないといった致命的問題が生じ
たり、又溶解が速やすぎて殺菌・消毒効果が持続しない
といった問題が生じる。
これらの問題に対して、過去多くの試みがなされた。例
えば、特公昭45−21151号公報では製錠時の圧力の工夫
を提案している。しかしながら、圧力の工夫のみでは不
十分であり、問題解決には至らない。又、特開昭57−12
9805号公報は、特異な形状をした柱状成形体を提案して
いる。しかしながら、成形体の製造が困難のみならず、
形状のみでは根本的解決には至らず不十分である。
〔発明の目的〕
本発明は、従来技術のもつ上記問題点を解決すべくなさ
れたものであって、使用時に崩壊や膨潤の起らない次亜
塩素酸カルシウム組成物の製錠方法を提供することを目
的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、崩壊,膨潤の起らない次亜塩素酸カルシ
ウム組成物の製錠方法について、形状,組成,粒度,打
錠圧等の条件を種々検討した。
その結果、限定された組成を有する次亜塩素酸カルシウ
ム組成物を、従来忌避されてきた高温で製錠すると、極
めて効果的であることを見い出し、本発明を完成させる
に至った。
即ち、本発明は、次亜塩素酸カルシウム60wt%以上、か
つ水分2〜22wt%の次亜塩素酸カルシウム組成物を温度
40〜60℃で打錠することを特徴とする次亜塩素酸カルシ
ウム組成物の製錠方法である。
従来、40〜80℃といった高温で打錠することは、次亜塩
素酸カルシウム組成物の分解を促進し、有効塩素含量が
低下するとして忌避され、むしろ風冷等により冷却して
打錠された。
しかしながら、実施すると予想とは全く異なり、分解は
ほとんどなく、永年の課題であった、錠剤の崩壊や膨潤
の問題を解決できたのである。
本発明の方法により製造された錠剤は、水又は湿気と接
触しても崩壊も膨潤もすることはなく、水に表面から均
一に溶解していく。又、薬筒内での棚吊り現象や閉塞は
起らない。更には、殺菌・消毒の持続性も高い。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の次亜塩素酸カルシウム組成物は、次亜塩素酸カ
ルシルム60wt%以上、かつ水分2〜22wt%であることを
必須とする。
次亜塩素酸カルシウム60wt%未満では、殺菌・消毒に多
量の錠剤を必要とし、効率が悪い。
水分2wt%未満では、40〜80℃での打錠効果は乏しく、
崩壊・膨潤の制御作用は小さい。又、22wt%よりも多い
と、打錠時に水が滲み出し、錠剤を得ることが難しくな
る。更に好ましい水分は4〜20wt%であり、特に好まし
くは7〜18wt%である。
又、次亜塩素酸カルシウムは、次亜塩素酸カルシウム二
水化物又はこれと次亜塩素酸カルシウム無水物との混合
物であることが好ましい。この時、水分は結晶水として
存在する。
次亜塩素酸カルシウム組成物に上記以外の成分が含まれ
る場合は、その成分としては、安定剤として作用する水
酸化カルシウムが2〜7wt%、残りは塩化ナトリウムで
あることが望ましい。
又、次亜塩素酸カルシウム組成物は、特公昭57−244号
公報で示された粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物が出
発物質とすることが望ましい。
該粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物は、次亜塩素酸カ
ルシウム二水化物の晶出の際、種晶として次亜塩素酸カ
ルシウム二水化物のa,b(それぞれ幅方向),c(厚み方
向)各軸の比が 0.5≦b/a≦2.0 c/a≧1.5 であり、かつ、c軸が5ミクロン以上である柱状次亜塩
素酸カルシウム二水化物を添加して得られる。
打錠時の次亜塩素酸カルシウム組成物の温度は40〜80℃
であることを必須とする。
40℃未満では、錠剤の崩壊や膨潤を抑制する効果はほと
んどない。又、80℃よりも高いと、次亜塩素酸カルシウ
ムの分解が大きくなる。
40〜80℃にすることによって、製錠時に次亜塩素酸カル
シウムの分解をほとんど起すことなく、崩壊・膨潤の起
らない錠剤を得ることができる。更に好ましい温度は、
50〜70℃である。
次亜塩素酸カルシウム組成物の加温方法は別に問わな
い。製錠機ホッパーにヒーターを巻いても良く、ホッパ
ー内にスチーム配管をしても良い。
又、スチームを直接噴霧して加温しても良い。
加温時間は短い程良く、それは次亜塩素酸カルシウムの
分解をより小さくできるからである。
製錠後、風冷等を行うのが更に望ましい。
製錠に供する次亜塩素酸カルシウム組成物は、粉でも顆
粒でも構わないが、顆粒のほうが製錠が容易であり、好
ましい。
打錠時の圧力は、格別の制限がなく、従来法と同じでよ
いが、それよりも低くすることができる。通常、300〜
3,000kg/cm2であり、500〜1,500kg/cm2が好ましい。
錠剤の形状についても制限はない。柱状,碁石状,大型
錠剤等のいずれにも適用できる。
尚、本発明のように打錠時に40〜80℃とする方法とは別
に常温で打錠して得られた錠剤を加温する方法もある
が、この場合加温に時間がかかり、したがって次亜塩素
酸カルシウムの分解は増し、錠剤表面が変色することも
あり、良策ではない。又、崩壊・膨潤の抑制効果はあま
りない。
〔発明の効果〕
次に本発明の効果を列配する。
(1) 本発明の方法で得られた錠剤は、水又は湿気と
接触しても崩壊や膨潤が起らない。したがって、薬筒内
での閉塞や棚吊り現象も起らない。又、水への溶解は、
表面から徐々に進み、その持続性は大きい。
(2) 本発明の方法で得られた錠剤の表面は、平滑で
あり、取扱いは容易である。
(3) 小さい打錠圧でも錠剤の硬度は大きく、落下等
で壊れることがない。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例及び比較例を示すが、別に示さな
い限り、部及び%は重量に基づくものである。又、本発
明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 次亜塩素酸カルシウム無水物として次亜塩素酸カルシウ
ム二水化物を主成分とし、次亜塩素酸カルシウムが73
%,水分が4.3%(全て結晶水であることを回折X線に
より確認した)の顆粒状次亜塩素酸カルシウム組成物を
60℃に加温し、20gづつ直ちに直径30mmのダイスに入
れ、900kg/cm2の圧力で打錠した。得られた錠剤密度は
2.0g/cm2であり、表面は平滑であり、又組成の変化はな
かった。
この錠剤1個を直径90mm,高さ20mmで水道水11.5mlの入
ったシャーレに入れ、そのまま密閉容器内に置き、状態
を観察した(試験Ao以下同じ)。7日後に於ても、崩
壊,膨潤は起らず、表面は滑らかであった。尚、10日後
崩壊,膨潤はないが表面に凹凸がみられた。
又、錠剤2個を二段に重ねて前記と同様のシャーレに入
れ、そのまま密閉容器内に置き、上段の錠剤の状態を観
察した(試験BO以下同じ)。14日後に於ても湿気による
崩壊や膨潤は観察されず、20日後崩壊,膨潤はないが、
表面に凹凸がみられたのみであった。
実施例2〜5 次亜塩素酸カルシウム組成物の温度を45℃,55℃,65℃,7
5℃にする外、全て実施例1と同様に操作し、それぞれ
の錠剤を製造した。
これらの錠剤について、実施例1と同様に試験したとこ
ろ、いずれも水や湿気による崩壊,膨潤は観察されず、
実施例1とほぼ同じ結果であった。但し、45℃での製錠
品は試験Aで5日後表面にやや凹凸が見られ、75℃での
製錠品は0.5%以下ではあるが製錠後次亜塩素酸カルシ
ウム含量の低下がみられた。
実施例6 10%クエン酸水溶液30g,水酸化カルシム112g,48%苛性
ソーダ水溶液239gおよび水449gを撹拌機を備えた1の
晶出槽に入れ15℃に維持しつつ塩素ガス201gを約150g/h
r・の速度にて吹き込んだ。塩素化終了時のpHは10.3
であり、a軸,b軸が5〜15ミクロン,c軸が20〜120ミク
ロン,c/aが約7の円柱状に近い柱状に次亜塩素酸カルシ
ウム二水化物が得られ、柱状種晶のスラリーとした。
尚、スラリー濃度は9.5%であった。
次に、オーバーフロー管を備えた1の撹拌機付円筒状
晶出槽に、Ca(ClO)が4.1%,CaCl2が35.8%の水溶液
80g/hr、40%水酸化カルシウムのスラリー89g/hr、塩素
ガス33g/hrおよび前記柱状種晶のスラリー8.4g/hrを各
々別々に連続して30℃に維持した前記晶出槽に導入し塩
素化した。同時に210g/hrにてスラリーを抜き出した。
柱状種晶の成長はよく、結晶見掛滞在時間5時間で45時
間後、a軸,b軸が20〜400ミクロン,c軸が20〜150ミクロ
ンの四方両錐台状に近い粗大次亜塩素酸カルシウム二水
化物のスラリーで得られた。
この粗大次亜塩素酸カルシウム二水化物のスラリーを、
バスケットタイプの遠心分離後で3000rpmにて1分間の
分離,2分間の洗浄を行ったところ、次亜塩素酸カルシウ
ムが69.0%,水酸化カルシウムが1.0%,水分が28.0
%,塩化カルシウムが0.8%の洗浄ケークが得られた。
尚、洗浄液は水であり、その使用量は洗浄ケークの65%
であった。
次に、該洗浄ケーク100部に対して1.5部の市販符号石灰
(水酸化カルシウム)を添加混合し、90℃に維持した熱
風乾燥機で処理して次亜塩素酸カルシウムが85.0%,水
分が8.5%の次亜塩素酸カルシウム組成物粉末を得た。
そして、該粉末を温度60℃に加温し、20gつづ直ちに直
径30mmのダイスに入れ、600kg/cm2の圧力で打錠した。
得られた錠剤の密度は2.0g/cm2であり、表面はすこぶる
平滑であり、組成の変化はなかった。
こうして得られた錠剤を実施例1と同様に試験したとこ
ろ、試験Aでは15日後でも崩壊や膨潤は全くなく、表面
は滑らかであった。試験Bに於ては20日後に於ても変化
はなく、表面は滑らかであった。
比較例1 次亜塩素酸カルシウム組成物の温度を室温(22℃)にす
る外、全て実施例1と同様に操作したところ密度は1.8g
/cm2であった。
又、実施例1と同様に試験したところ、試験Aに於ては
5日後膨潤し、体積は約1.5倍になった。試験Bに於て
は10日後吸湿により膨潤し、体積は約1.5倍になった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次亜塩素酸カルシウム60wt%以上、かつ水
    分2〜22wt%の次亜塩素酸カルシウム組成物を温度40〜
    80℃で打錠することを特徴とする次亜塩素酸カルシウム
    組成物の製錠方法。
  2. 【請求項2】次亜塩素酸カルシウム組成物の水分が4〜
    20重量%である、特許請求の範囲第1項記載の次亜塩素
    酸カルシウム組成物の製錠方法。
  3. 【請求項3】温度50〜70℃で製錠する、特許請求の範囲
    第1項又は第2項いずれか記載の次亜塩素酸カルシウム
    組成物の製錠方法。
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