JPH078669U - 携帯用油圧作動機の開閉弁 - Google Patents

携帯用油圧作動機の開閉弁

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JPH078669U
JPH078669U JP4192193U JP4192193U JPH078669U JP H078669 U JPH078669 U JP H078669U JP 4192193 U JP4192193 U JP 4192193U JP 4192193 U JP4192193 U JP 4192193U JP H078669 U JPH078669 U JP H078669U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弁室と作動油流出口との中心位置がばらつく
場合にも、確実に閉弁できしかも円滑な弁動作を得るこ
とのできる携帯用油圧作動機の開閉弁を提供する。 【構成】 リリーフ弁42は、有底略円筒状の弁室66
を有する大径部68とその大径部に連続して形成されて
作動油導入路70を有する円筒状の小径部72とから成
る略円筒状の弁本体74と、前記弁室66の底面中央部
に開口させられて作動油導入路70と連通している作動
油流出口76と、その作動油流出口76より大径であっ
てそれを閉塞する球状弁子78と、弁室66の内部に嵌
め入れられた略円筒状の保持部材80と、その保持部材
80に挿通させられる押圧部82を先端に有し、バネ9
2により球状弁子78を押圧する方向に付勢されている
押圧部材84とを備えている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、携帯用油圧作動機に用いられる開閉弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動モータと、その電動モータの一端に連結されたハウジング内に設けられて 電動モータにより回転駆動される油圧ポンプと、そのハウジングに該電動モータ と反対側に設けられ、その油圧ポンプから圧送される作動油によって駆動される 油圧シリンダと、油圧回路内の油圧を一定限度以下に維持するリリーフ弁や油圧 を逃がすための手動或いは自動戻し弁等の開閉弁とを一体的に備え、その油圧シ リンダにより所定の作業工具を駆動する形式の携帯用油圧作動機が知られている 。このような携帯用油圧作動機には、油圧シリンダによって駆動される切断工具 、圧着工具、圧縮工具等が取り付けられるので、比較的大きな荷重を必要とする 鉄筋の切断作業、大型圧着端子の大径電線への圧着作業、接続用管状ジョイント のパイプへの圧縮作業などが能率的に行われる。
【0003】
【考案が解決すべき課題】
一般に、上記携帯用油圧作動機の開閉弁は、それ程高精度の弁機能が要求され ないため、比較的構造が簡単で小型化が容易なポペットタイプ、ガイドピストン タイプ等の直動型弁が用いられている。これらの開閉弁は、有底円筒状の弁室と 、その弁室の底面中央部に設けられた作動油流出口と、バネ等の付勢手段を有し た押圧部材の一端に固着或いは形成されて、その付勢力に従って前記作動油流出 口を閉塞する円錐状等の弁子とを備えており、例えばリリーフ弁であれば作動油 流出口のリリーフ圧が所定の圧力(リリーフ圧)に達したとき、また、手動戻し 弁であれば手動戻しレバーが操作されたときに、それぞれ作動油流出口が開かれ て油圧が逃がされるようにされている。
【0004】 作動油流出口を閉塞するための弁子は、通常、有底円筒状の弁室内に軸方向の 摺動可能に嵌合されるため、弁室の径方向の移動は抑制されている。ところが、 前記のような携帯用油圧作動機では高圧化、小型化が成されているために、弁室 が小径に形成されており、特に弁室底面中央部に設けられた作動油流出口はきわ めて小径とされているので、作動油流出口の高精度の加工が困難になって弁室と の中心位置がばらつくことが避けられない。このため、径方向の移動が抑制され ている弁子が閉弁方向に押圧されて作動油流出口に着座すると作動油流出口の全 面に弁子が着座せず、または弁子がこじれて円滑な弁動作が得られないという問 題があった。
【0005】 本考案は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的は、上述 のように弁室と作動油流出口との中心位置がばらつく場合にも、確実に閉弁でき 、しかも円滑な弁動作を得ることのできる携帯用油圧作動機の開閉弁を提供する ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成するために、本考案の要旨とするところは、有底円筒状の弁 室と、その弁室の底面の中央部に設けられた作動油流出口とを備え、その作動油 流出口が開閉させられる形式の携帯用油圧作動機の開閉弁であって、前記作動油 流出口よりも大きい径を有し、その作動油流出口に着座させられてその作動油流 出口を閉塞する球状弁子と、その球状弁子を前記弁室の径方向の所定の範囲内で 移動可能に保持する球状弁子保持手段と、前記弁室内において軸方向の移動可能 に嵌め入れられ、付勢手段の付勢力に従ってその球状弁子を閉塞方向に押圧する 押圧部材とを設けたことにある。
【0007】
【作用および考案の効果】
このようにすれば、球状弁子が所定の範囲内で弁室の径方向の移動可能に保持 されているため、作動油流出口の加工によってその作動油流出口と弁室の中心位 置が相互にずれてばらついたとしても、球状弁子が球状弁子保持手段によって前 記所定の範囲内の移動可能に保持されているため、その中心が作動油流出口の軸 心上に容易に位置させられ得る。したがって、球状弁子が押圧部材により閉弁方 向に押圧されたときは、その着座によって球状弁子の中心が作動油流出口の軸心 上に自動的に位置させられ、作動油流出口全面が閉塞されて、確実に閉弁動作が 果たされると共に、弁室内に嵌め入れられた押圧部材がこじれないので、円滑な 弁動作が得られる。
【0008】 好適には、前記開閉弁はリリーフ弁であり、前記押圧部材の外周面と前記弁室 の内周壁の隙間は、リリーフ圧が生じて前記球状弁子により開かれた作動油流出 口からの作動油がその隙間を通過することに基づいてその押圧部材が往復運動さ せられる大きさに設定されている。このようなリリーフ弁は、油圧が所定のリリ ーフ圧に達して作動させられる際に、押圧部材の往復運動に基づいて球状弁子が 閉塞位置と開放位置とを往復し、閉塞するときの作動油流出口の着座面、球状弁 子および押圧部材の相互の接触により打音が連続的に発生する。したがって、油 圧作動機の作動の終了等によりリリーフ弁が作動させられたことが、連続音の発 生により容易に確認される。
【0009】
【実施例】
以下に、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。
【0010】 図1は、本考案の一実施例であるリリーフ弁が適用された携帯用の圧着加工機 10の全体の構成を示す図である。この圧着加工機10は電池収納部12を備え て片手により把持されるグリップ部14と、そのグリップ部14に設けられたス イッチ16が押込操作されている間だけONとなるポンプ駆動用電動モータ18 と、その電動モータ18の回転力を伝達する歯車機構や油圧ポンプ要素やバルブ 類等を収容するとともに油タンク20が取り付けられたハウジング22と、油圧 シリンダ24と、圧着用工具26とを一体的に備えている。この圧着加工機10 は携帯用油圧作動機の一例である。
【0011】 図2は、上記圧着加工機10の油圧回路を示す図であり、一点鎖線内はハウジ ング22内に収容されている油圧ポンプ要素やバルブ類を示している。電動モー タ18により作動させられる油圧ポンプ28は、逆止弁30を介して油タンク2 0に接続されていると共に、逆止弁32を介して吐出油路34に接続されている 。また、吐出油路34は、逆止弁36を介して給排油路38に接続されていると 共に、分岐油路40を介してリリーフ弁42に接続されている。給排油路38は 、油圧シリンダ24の加圧室44へ作動油を供給したり、その加圧室44から作 動油を排出するための油路である。リリーフ弁42は、回路内の油圧が必要以上 に高くなった場合に開かれることにより分岐油路40を排出油路46に接続して 吐出油路34内の作動油を油タンク20側へリリーフさせるものである。
【0012】 また、給排油路38には分岐油路48を介して手動操作式の戻し弁50が接続 されている。この戻し弁50は、戻しレバー52の押圧操作に従って分岐油路4 8を排出油路54に接続するもので、作動油は排出油路54を通って油タンク2 0に戻されるようになっている。
【0013】 以上の油圧回路を有した圧着加工機10は、スイッチ16が押し込まれて電動 モータ18により油圧ポンプ28が作動させられると、逆止弁32、吐出油路3 4、逆止弁36、給排油路38を介して加圧室44に作動油が供給され、ピスト ン56がバネ58の付勢力に抗して図2における右方向に移動させられる。この ため、ピストン56の加圧室44の反対側に備えられたピストンロッド60によ り雄ダイス62が図1の左方向に移動させられて、雌ダイス64との間に挿入さ れた圧着端子(図示せず)のかしめが行われる。かしめが終了した後、戻しレバ ー52を押圧することにより作動油が油タンク20側へ戻され、バネ58の付勢 力によって雄ダイス62が元の位置に戻される。なお、本実施例の油圧作動機1 0においては、図1に示すように上記戻しレバー52がスイッチ16の上方に備 えられているため、スイッチ16および戻しレバー52の押圧操作を片手で連続 的に行うことが可能であり、操作性が高められている。
【0014】 上記リリーフ弁42の構造を以下に説明する。なお、ハウジング22やシリン ダ部24の内部構造および、ハウジング22内に納められた油圧ポンプ28やバ ルブ類の構成については、実開平4−89617号公報や実開平5−2808号 公報等に詳述されているものと概略同等であるため説明を省略する。
【0015】 上記リリーフ弁42は、図3に示すような断面構造を備えている。すなわち、 有底略円筒状の弁室66を有する大径部68とその大径部68に連続して形成さ れて作動油導入路70を有する円筒状の小径部72とから成る略円筒状の弁本体 74と、前記弁室66の底面中央部に開口させられて作動油導入路70と連通し ている作動油流出口76と、その作動油流出口76より大径であってそれを閉塞 する球状弁子78と、弁室66の内部に嵌め入れられた略円筒状の保持部材80 と、その保持部材80に挿通させられる押圧部82が先端に備えられた押圧部材 84と、前記弁本体74の開放端側に螺着されて前記押圧部材84の他端に備え られたロッド86が一端から挿通させられるセットスクリュー88と、そのセッ トスクリュー88の他端のネジ穴に螺着されてロッド86との当接に基づいて押 圧部材84の軸方向の動きを制限する止めネジ90とを備えており、押圧部材8 4は、一端がセットスクリュー88に支持されたバネ92により球状弁子78を 押圧する方向に付勢されている。なお、本実施例では、保持部材80が球状弁子 保持手段に、バネ92が付勢手段にそれぞれ相当する。
【0016】 ハウジング22の油タンク20側の面には前記弁体に対応する形状の有底円筒 状の段付き穴94が設けられており、弁本体74は小径部72の外周部に形成さ れた雄ネジにより段付き穴94に螺着されて、分岐油路40と作動油導入路70 とが連通させられている。また、リリーフ弁42のハウジング22の外部に突き 出している部分は、油タンク20内のゴム袋96内に納められて作動油98に浸 漬されており、弁本体74の突き出した部分に設けられた排出油路46は、油タ ンク20内に連通させられている。このゴム袋96は、図示しないシール構造に よりハウジング22との間が油密となるように取り付けられている。なお、前記 段付き穴94の段部には小径部72を油密にする銅ワッシャ100が備えられて おり、また、六角ナット102,104はそれぞれセットスクリュー88および 止めネジ90の緩みを防止するために設けられている。
【0017】 図4は前記保持部材80を示す図であって、(b) は平面図を、(a) は(b) にお けるa−a断面図を表す。保持部材80は、中央部に前記押圧部82が挿通させ られる挿通口106を有し、弁室66の底面と当接する一端面には十字溝108 が形成され、側面には二つの作動油流通溝110が軸心を挟んで対向する位置に 形成されている。
【0018】 上記保持部材80は、押圧部82が挿通させられると共に、球状弁子78を、 弁室66の径方向では所定の範囲内で、軸心方向では自由に、それぞれ移動可能 に保持するものであり、挿通口106の内径は球状弁子78の直径よりも大きく 、十字溝108の幅は球状弁子78の直径よりも小さくされている。また、保持 部材80の軸心方向の長さは、球状弁子78が押圧部材84により押圧されて閉 弁状態になっているときに、保持部材80と押圧部材84の大径部112との間 に隙間113が生じ得る寸法にされている。これは、閉弁時の球状弁子78の当 接に基づいて作動油流出口76の開口端のへたりが生じると、閉弁時の大径部1 12の位置が当初の位置よりも作動油流出口76側すなわち図3における上側に 移動するが、その際に保持部材80と大径部112との当接に起因して、球状弁 子78が押圧されなくなることを防止するためである。
【0019】 以上のように構成されたリリーフ弁42の作動を以下に説明する。図3に示す 状態では吐出油路34すなわち分岐油路40内の油圧が充分に低く、球状弁子7 8はバネ92により付勢された押圧部材84によって押圧されて、閉弁位置すな わち作動油流出口76の開口部に着座させられている。吐出油路34の油圧が作 動油流出口76やバネ92等により予め設定された圧力(リリーフ圧)以上にな ると、バネ92の付勢力に抗して球状弁子78が開弁方向すなわち図3における 下方に移動させられる。球状弁子78の移動により弁室66内に作動油が流入す ると、保持部材80に形成された十字溝108および作動油流通溝110を通り 、押圧部材84の大径部112の外周面と弁室66の内周壁との隙間を経由して 、弁室66に設けられた排出油路46からゴム袋96内に作動油が戻される。
【0020】 前記開弁方向に球状弁子78が移動させられたときには、球状弁子78に加え て押圧部材84の大径部112も作動油流出口76からの油圧を受ける受圧面と されるため、バネ92に抗して押圧部材84を図3の下方に押す力は開弁直後に は急激に増大するが、所定時間経過の後に吐出油路34内の圧力が所定の値より も小さくなると、球状弁子78が作動油流出口76に着座させられて閉弁される 。すなわち、吐出油路34内の圧力をP,リリーフ圧をPr ,閉弁時の受圧面積 (作動油流出口76の断面積)をS1 ,開弁時の受圧面積(大径部112の断面 積)をS2 ,バネ92の付勢力をfとすれば、P≧Pr になったときP・S1 ≧ fの関係が成立して開弁し、開弁後はP・S2 <fになったときに閉弁する。こ のことから閉弁するときの圧力Pは、P=Pr ・S1 /S2 で示される値である 。本実施例においては、S1 <S2 であるから、閉弁するときの圧力Pはリリー フ圧Pr にS1 /S2 を乗じただけ小さくなる。この圧力Pの低下する速度は、 前記の大径部112の外周面と弁室66の内周壁との間の隙間を経由してゴム袋 96内に作動油が戻される速度により定められるものであり、そのため、開弁し てから閉弁するまでの時間は、この隙間により定められる値になる。この隙間は 球状弁子78が往復運動させられる大きさ、すなわち開弁−閉弁を繰り返す大き さにされており、リリーフ弁42が作動してからも油圧ポンプ28が継続して作 動させられている場合には、図5の(a) に示すように、吐出油路34の油圧は一 定の周期で上下する。
【0021】 ここで、上記リリーフ弁42は、前述のように球状弁子78の直径が保持部材 80の挿通口106の内径よりも小さくされており、十字溝108の幅は球状弁 子78の直径よりも小さくされているため、球状弁子78は挿通口106の内径 に許容される範囲内で径方向に自由に移動可能である。したがって、本実施例の ように弁室66の底面に小径の作動油流出口76が設けられた弁本体74におい て、その穿孔加工の困難性から作動油流出口76が正確に底面中央部に形成され ず弁室66の中心位置に対してずれが生じた場合にも、球状弁子78が押圧部材 84により閉弁方向に押圧されたときには、作動油流出口76に嵌まり込んで球 状弁子78の中心が作動油流出口76の軸心上に自動的に位置させられ、作動油 流出口76全面が確実に閉塞されると共に、押圧部材84のこじれがなく、円滑 な弁動作が得られる。
【0022】 これに対して、図6に示すような従来のリリーフ弁114では、押圧部材11 6の一端に形成された円錐状弁子118が用いられており、押圧部材116の大 径部120は、作動油が適度な速度で排出口122を経由して排出油路46へ送 られるように、前記の大径部112の外周面と弁室66の内周壁との隙間と同様 に、弁室66と小さな隙間を形成する大きさにされているため、前述のように作 動油流出口76と弁室66との中心に位置ずれがある場合には、円錐状弁子11 8の一部のみが作動油流出口76の開口部に着座させられ、完全に閉塞されず、 また、こじれによって円滑な弁動作が得られなかったのである。
【0023】 また、本実施例においては、前述のように大径部112の外周面と弁室66の 内周壁との隙間が、吐出油路34の油圧が一定の周期で上下する大きさに設定さ れているため、その油圧の上下に伴って球状弁子78が閉弁位置と開弁位置との 移動を繰り返す。したがって、閉弁時の球状弁子78と弁室66の底面或いは押 圧部82との当接やロッド86と止めネジ90との当接の繰り返しに基づいて連 続的な打音(信号音)が発生し、吐出油路34の油圧が所定値(リリーフ圧)に 達したことすなわち圧着作業の終了を容易に知ることができるのである。なお、 前記隙間が大きすぎる場合には開弁時にきわめて速やかに作動油が排出されて直 ちに球状弁子78が閉弁位置に復帰するため、図5の(b) に示すように油圧の変 化は殆ど生じない。また、反対に隙間が小さすぎる場合にはその隙間から漏れて 排出油路46に送られる作動油の量が少なく、閉弁動作が行われる油圧にまで低 下しないため、球状弁子78は弁室66の底面に着座させられず打音が発生しな いと共に、開弁後の油圧は図5の(C) に示すように前記の排出油路46に送られ る作動油の量だけ低い値で安定することになる。したがって、何れの場合にも作 業終了を知らせる信号音が得られないのである。
【0024】 また、本実施例においては、リリーフ圧の調整は、セットスクリュー88のね じ込み量を変更してバネ92の付勢力を変更することで行われ、押圧部材84の 最大移動量は止めネジ90のねじ込み量を変更することで行われるため、それぞ れ別個に設定することができる。これに対して、例えば図6に示す従来のリリー フ弁114は、セットスクリュー124のねじ込み量を調整することでリリーフ 圧の変更が可能であるが、押圧部材116の移動量を制限する手段を有しないた め、油圧が上昇して急激に押圧部材116が図6における下方に移動させられた 場合には、バネ92の変化が大きくなってバネ定数の低下が生じ易いという問題 があった。また、バネ92のバネ定数の低下を防ぐ、図7に示すようなセットス クリュー126を備えたリリーフ弁128も考えられ、このリリーフ弁128に よれば押圧部材116がセットスクリュー126の底面130に当接することに より、バネ92の大きな動きは防ぐことができるが、その反面、押圧部材116 と底面130の間隔を適度に保とうとする場合には、リリーフ圧を調節するため にセットスクリュー126が自由な位置をとることが不可能となり、実用的では なかったのである。本実施例の構造によれば、前述のようにリリーフ圧の調整と 最大移動量の調整がそれぞれ別個に行われ得るため、ばね92のバネ定数の低下 を防止しつつ最適なリリーフ圧の調整が可能である。
【0025】 また、本実施例のリリーフ弁42は、ハウジング22から突き出した部分が油 タンク20(ゴム袋96)により油密にされて、排出油路46が弁本体74に形 成されて弁本体74と油タンク20が直結されているため、弁本体74をハウジ ング22に螺着する際のシール構造が簡単になると共に、ハウジング22に排出 油路46を加工する必要がなくなっている。
【0026】 図8は、内部ドレン型のリリーフ弁132に本考案が適用された例である。こ のリリーフ弁132の概略の構造・作動は前記のリリーフ弁42と同様であり、 共通する部分は説明を省く。ハウジング22には排出油路46が備えられて、排 出油路46の一端は油タンク20に接続されており、他端は弁体134が螺着さ れる段付き穴94の大径部133に開口している。段付き穴94の大径部133 は弁体134の大径部135よりもやや大径にされており、弁体134の大径部 135の外周面と段付き穴94の大径部133の内周壁との間には隙間136が 形成されている。また、弁体134の大径部135には排出口138が所定数( 例えば2〜4)設けられており、分岐油路40から与えられる吐出油路34の油 圧がリリーフ圧に達して、球状弁子78が図8の下方に押圧されて作動油流出口 76が開かれたときには、押圧部材84の外周面と弁室66の内周壁との隙間を 通った作動油が、排出口138、隙間136を経由して排出油路46へ導かれる 。なお、隙間136を油密にするためにOリング140が嵌められており、弁室 66を油密にするために、セットスクリュー88の緩みを防止するナットには、 止めネジ90の突出側を覆う袋ナット142が用いられ、弁体134と袋ナット 142の間には銅ワッシャ144が介挿されている。
【0027】 図9は、図3のリリーフ弁42において保持部材80と押圧部材84とが一体 的に構成された、リリーフ弁146を示す図である。このリリーフ弁146にお いては、押圧部材148は、一端に保持部150を備えた押圧部152と、その 押圧部152の他端に備えられているロッド86とから構成されている。保持部 150は、図10に示すように、十字溝154と、端面中央部に設けられた断面 略円形の球状弁子保持部分156とから構成されており、球状弁子保持部分15 6の直径は球状弁子78の直径よりも大径に、十字溝154の幅は球状弁子78 の直径よりも小さくされている。また、押圧部152の側面には、作動油を押圧 部152他端部側に導く導油路158が所定数(例えば4本)形成されている。 押圧部152の他端部側の外周面160と弁室66の内周壁との隙間は、前記リ リーフ弁42における大径部112の外周面と弁室66の内周壁との隙間と同様 に、球状弁子78が往復運動させられる大きさにされている。
【0028】 図11は、本考案の開閉弁が手動の戻し弁50に適用された例である。この戻 し弁50は、ハウジング22に設けられた有底円筒状の弁室162と、弁室16 2の底面中央部に設けられた作動油流出口164と、球状弁子166と、球状弁 子166を保持する保持部材168と、弁室162内に嵌入され、やや小径にさ れた開放端側の端面により保持部材168を弁室162底面に固定すると共にO リング170により弁室162を油密にする有底円筒状の弁蓋172と、弁蓋1 72内に軸方向の移動可能に嵌入され、一端に設けられた押圧部174により球 状弁子166を作動油流出口164側に押圧して閉弁動作を行わせ、Oリング1 76により弁蓋172内周面と押圧部174の間を油密にすると共に、弁蓋17 2の底部に設けられた穴177に嵌通されたロッド178を他端に備えた押圧部 材180と、押圧部材180を前記押圧方向に付勢するバネ182と、ロッド1 78のハウジング22外部に突き出した部分に嵌入され、ナット184,184 により脱落を防止されている戻しレバー52とから構成されている。また、弁室 162には、前記弁蓋172の小径部と弁室162との隙間186に開口し、油 タンク20に接続されている排出油路54が設けられている。なお、Oリング1 70の図11における下側すなわち弁室162の開口側には、弁室162内に高 圧が発生した際に、その油圧によってOリング170が弁蓋172と弁室162 との隙間185へ逃げることを防止するナイロン製の円環状のバックアップ18 7が備えられている。
【0029】 上記の保持部材168は、図12に詳細を示すように、厚肉円板状を成してお り、中央部に両端面に貫通して前記押圧部174が嵌入される穴188を、両端 面に中央部で交差する十字溝190を備え、外周面には両端面のそれぞれ対向す る位置の十字溝190の外周側端部を結ぶ溝192が所定数(例えば4本)形成 されている。穴188は、押圧部174が嵌入されると共に球状弁子166が軸 方向に移動できるようにされたものであり、内径が球状弁子166の直径よりも 大きくされている。また、十字溝190の幅は、球状弁子166の直径よりも小 さくされており、したがって図11において、球状弁子166は穴188の内径 の範囲内ですなわち弁室162の径方向に移動可能に保持されている。
【0030】 以上の構成の戻し弁50は、例えば圧着作業が終了して加圧を解除するときに 戻しレバー52を押圧操作することにより、押圧部材180がバネ182の付勢 力に抗して図11における下方に移動させられる。すると球状弁子166が作動 油流出口164から供給される作動油の圧力により開弁方向(すなわち図11の 下方)に移動させられ、弁室162内に作動油が導かれる。弁室162内に導か れた作動油は、保持部材168の弁室162底面側の十字溝190、側面の溝1 92を経由して隙間186に導かれ、排出油路54から油タンク20側に戻され る。
【0031】 このとき、上記のように球状弁子166が弁室162の径方向に移動可能に保 持されているため、前述のリリーフ弁42と同様に作動油流出口164が、弁室 162の底部に設けられてその穿設加工が困難であることに起因して正確に弁室 162の底面中央部に加工されず弁室162との同心度が低下し、球状弁子16 6が作動油流出口164の開口部に着座させられるときにその軸心と球状弁子1 66の中心がずれた場合にも、前記範囲内で球状弁子166が移動することによ って前記軸心と中心とが一致した状態で着座させられ、確実に閉弁動作が果たさ れる。
【0032】 これに対して、図13に示すような従来の戻し弁194は、作動油流出口16 4側の押圧部材196の一端に円錐状弁子198が固着或いは形成されており、 押圧部材196の大径部200は油密性を高めるために弁室202内で径方向の 移動不能に嵌入されているため、上記のように弁室202と作動油流出口164 との同心度が低下した場合には、円錐状弁子198の円錐面の一部のみが作動油 流出口164の開口部に当接して、その開口部が完全に閉塞されなかったのであ る。
【0033】 また、本実施例においては、保持部材168がその軸心方向に直角な面に関し て対称な形状にされているため、方向性がなく、戻し弁50の組付作業が容易に されている。
【0034】 また、保持部材168は、必ずしも弁室162の底面に密着されていなくとも 良く、球状弁子166が十字溝190上を通って移動し得ない程度であれば、底 面と保持部材168の端面との間に隙間が形成されていても良い。したがって、 弁蓋172のねじ込み量を変更することによりバネ182の付勢力を調節するこ とが可能である。
【0035】 上述の実施例は、本考案の開閉弁が戻しレバー52の押圧操作によって開閉さ れる手動の戻し弁50を備えた圧着加工機10に適用された例について説明した が、本考案は図14に油圧回路図を示す、油圧ポンプ28からの作動油の供給状 態によって切り換えられる切換弁204を設け、スイッチ16の押し込み操作を 解除することによって油圧シリンダ24内の作動油がバネ58の作用により自動 的に排出される構成にされた油圧加工機のリリーフ弁42にも同様に適用される 。なお、切換弁204の構成およびそれが用いられた油圧作動機の全体の構成に ついては、実開平4−89617号公報等に詳述されているので省略する。
【0036】 以上、本考案の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本考案は更に別 の態様でも実施される。
【0037】 例えば、実施例においては本考案が圧着加工機10の開閉弁、特にリリーフ弁 42,132,146と戻し弁50に適用された例を示したが、本考案の開閉弁 は、切断加工機、鉄筋曲げ加工機、かしめ加工機や圧縮加工機等の種々の携帯用 油圧作動機に適用され、また、有底円筒状の弁室とその底面中央部に設けられた 作動油流出口を備えたその他の開閉弁にも適用されるものである。
【0038】 また、前述の実施例においては、セットスクリュー88と止めネジ90が別部 材とされている開閉弁を示したが、例えば図6や図7に示したようなセットスク リュー124或いは126等が用いられていても本考案の効果は充分に得られる 。
【0039】 また、保持部材80,168および保持部150は、必ずしも十字溝108, 154および190等を備えていなくとも良く、一つの直径方向に設けられた一 本の溝や、保持部材の端面の中心から等間隔に3方向に広がるように形成された 溝等を備えていても良い。この保持部材の端面に設けられた溝は、その端面から 他端面に向かう溝(実施例においては側面に設けられた溝)と連通させられるこ とによって排出油路46等に作動油を戻す油路を形成するものであり、特に形状 は問題とならず、作動油を戻すために充分な油路が形成されるものであれば良い 。また、上記の端面から他端面に向かう溝は、必ずしも実施例のように外周部に 設けられる必要はなく、両端面間に貫通する穴であっても良い。なお、保持部1 50と押圧部152とが一体的に形成されている押圧部材148においては、溝 158は保持部150の設けられた端面から外周面160の方向に貫通する穴で あっても良い。
【0040】 また、球状弁子保持手段に対応する部分の形状は、必ずしも実施例で示した挿 通口106,球状弁子保持部分156および穴188のように円形断面とされて いなくとも良く、四角形等でも良い。球状弁子保持手段は形状は特に問題ではな く、球状弁子78,166が作動油流出口76等を確実に閉塞できるように所定 の範囲内で移動可能なものであれば良いのである。
【0041】 また、弁室66の内周壁と、押圧部材84の大径部112の外周面或いは押圧 部材148の外周面160との隙間は、実施例で説明したような大きさに限られ るものではなく、作業終了を知らせる信号音を得ることが必要でない場合には自 由に設定されるものである。
【0042】 その他、一々例示はしないが、本考案はその主旨を逸脱しない範囲で種々変更 を加え得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案が適用された開閉弁を備えた圧着加工機
(油圧作動機)の全体の構成を示す図である。
【図2】図1の圧着加工機の油圧回路を示す図である。
【図3】図2の油圧回路におけるリリーフ弁(本考案の
一実施例)の構造を示す図である。
【図4】図3のリリーフ弁の保持部材の構造を示す図で
ある。
【図5】図1の圧着加工機を用いて作業をした場合の吐
出油路の油圧の変化を説明する図である。
【図6】従来のリリーフ弁の構造を示す図である。
【図7】従来の他のリリーフ弁の構造を示す図である。
【図8】本考案の他の実施例であるリリーフ弁を示す図
である。
【図9】本考案の更に他の実施例であるリリーフ弁を示
す図である。
【図10】図9のリリーフ弁の押圧部材の主要部を示す
図である。
【図11】本考案が手動の戻し弁に適用された例であ
る。
【図12】図11の戻し弁の保持部材の構造を示す図で
ある。
【図13】従来の手動の戻し弁を示す図である。
【図14】切換弁を備えた油圧作動機の油圧回路を示す
図である。
【符号の説明】
42:リリーフ弁 66:弁室 76:作動油流出口 78:球状弁子 80:保持部材(球状弁子保持手段) 84:押圧部材

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底円筒状の弁室と、該弁室の底面の中
    央部に設けられた作動油流出口とを備え、該作動油流出
    口が開閉させられる形式の携帯用油圧作動機の開閉弁で
    あって、 前記作動油流出口よりも大きい径を有し、該作動油流出
    口に着座させられて該作動油流出口を閉塞する球状弁子
    と該球状弁子を前記弁室の径方向の所定の範囲内で移動
    可能に保持する球状弁子保持手段と、 前記弁室内において軸方向の移動可能に嵌め入れられ、
    付勢手段の付勢力に従って該球状弁子を閉塞方向に押圧
    する押圧部材とを設けたことを特徴とする携帯用油圧作
    動機の開閉弁。
  2. 【請求項2】 前記開閉弁はリリーフ弁であり、 前記押圧部材の外周面と前記弁室の内周壁との隙間は、
    リリーフ圧が生じて前記球状弁子により開かれた作動油
    流出口からの作動油が該隙間を通過することに基づいて
    該押圧部材が往復運動させられる大きさに設定されてい
    ることを特徴とする請求項1の携帯用油圧作動機の開閉
    弁。
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