JPH078840A - 遠心分離機の給液方法 - Google Patents

遠心分離機の給液方法

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JPH078840A
JPH078840A JP15515493A JP15515493A JPH078840A JP H078840 A JPH078840 A JP H078840A JP 15515493 A JP15515493 A JP 15515493A JP 15515493 A JP15515493 A JP 15515493A JP H078840 A JPH078840 A JP H078840A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】内面の凹凸が少ない固形物層を得ることができ
る遠心分離機の給液方法を提供する。 【構成】バスケット7の軸線方向に間隔を開けて設定さ
れた複数の給液位置をそれぞれ検出するリミットスイッ
チ23a〜23eを設け、各リミットスイッチにより検
出される給液位置で給液口9Aを停止させ得るようにし
ておく。各給液位置でバスケットの内周の固形物層Sの
厚みを検出する厚みセンサ26a〜26eを設け、セン
サ26a〜26eにより検出された固形物層Sの厚みに
所定の差が生じた場合に、検出された固形物層の厚みが
最も薄い給液位置に給液口9Aを移動させて原液の供給
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遠心分離機のバスケッ
ト内への原液の供給を制御する給液方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】周知のように、遠心分離機は、高速回転
しているバスケット内に供給した原液を、遠心力を利用
して固形物(ケーキ)と液分とに分離する装置である。
遠心分離機においては、給液口がバスケットの内周側に
指向するように形成された給液パイプがバスケット内に
挿入され、該給液パイプからバスケットの内周側に原液
が供給される。
【0003】図4は従来の縦形の遠心分離機の一例を示
したもので、同図において1はベース2に緩衝装置3を
介して支持された円筒状のケーシングである。ケーシン
グ1の上端の開口部を閉じるカバー4に軸受装置5が取
付けられ、該軸受装置5により回転軸6が支持されてい
る。カバー4は補強板4aにより補強されている。回転
軸6は鉛直方向に延びるように設けられていて、該回転
軸6にバスケット7が取り付けられている。
【0004】バスケット7は周壁部7aと、該周壁部の
上端から径方向の内側に突出した状態で設けられた環状
の端部壁7bと、底壁部7cとを有し、周壁部7aには
多数の透孔7dが形成されている。底壁部7cの中央部
にはボス部7eが設けられて、該ボス部7eが回転軸6
に結合され、ボス部7eの周囲には、放射状に設けられ
た多数のリブ7fにより仕切られた固形物排出口7gが
形成されている。ケーシング1の底部1aには、固形物
排出口7gに整合する排出口1bが形成されている。ケ
ーシング1の周壁部の下部にはバスケット7の透孔7d
を通して分離された液分を排出するための排出口1cが
設けられている。バスケット7の内周には、図示しない
フィルタが取付けられ、該フィルタと透孔7dとを通し
て液分が排出されるようになっている。
【0005】軸受装置5の上端には回転軸6を回転駆動
するための油圧モータ8が取り付けられ、該油圧モータ
によりバスケット7が回転駆動される。なお油圧モータ
の代りにインバータ等により駆動される電動機が用いら
れる場合もある。
【0006】バスケット7内に原液(スラリー)を供給
するため、ケーシングのカバー4を貫通して取付けられ
た給液パイプ9がバスケット7内に挿入されている。給
液パイプ9はその下端に給液口9Aを有しており、給液
パイプの下端は、給液口9Aをバスケット7の内周に指
向させるように直角に折り曲げられている。給液口9A
の開口部は例えば図5(A),(B)に示すように、上
下方向に長い形状を呈するように小判形に形成されてい
る。
【0007】バスケット7内にはまた、掻取装置10が
挿入されている。この掻取装置10は、ケーシングのカ
バー4の上面に固定された軸受装置11により支持され
てバスケット7内に挿入された回動軸12と、回動軸1
2に取付けられた掻取刃13と、掻取刃13の下端に取
付けられて掻取刃13により掻き取られた固形物を排出
口7g側に案内する案内板14と、カバー4に固定され
た支持板15に取付けられた油圧シリンダ16により回
動軸12を回動させる駆動機構17とからなっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の遠心分離機にお
いて、高速回転しているバスケット7内に給液パイプ9
から原液を供給すると、遠心力により原液が固形物と液
分とに分離される。液分はバスケット7の透孔7dを通
してケーシング1内に排出され、バスケット7の内周に
固形物層Sが形成される。バスケットの回転軸を鉛直方
向に向けた縦形の遠心分離機では、固形物が重力の影響
を受けて下方に移動する傾向があるため、バスケット7
の内周に形成される固形物層Sは、上部の厚みが薄く、
下部の厚みが厚いものとなる。
【0009】上記のように、バスケットの内周に形成さ
れる固形物層Sの厚みが不均一になり、その内面に大き
な凹凸が生じると、後に行われる固形物の洗浄工程で洗
浄液を固形物層Sに向けて供給した際に、洗浄液が固形
物層Sの厚みが薄い部分(凹部)に流れ込み、固形物の
洗浄を均一に行うことができない。固形物の洗浄を均一
に行わせるためには、厚みがほぼ均一で、内面の凹凸が
少ない固形物層Sを生成させる必要がある。
【0010】そこでバスケットの内周にほぼ均一な厚み
の固形物層を得るための工夫が種々提案されている。例
えば、図6に示すように、給液パイプ9に上下方向に間
隔をあけて複数の給液口9A,9B,9Cを設けること
により、固形物層Sの厚みを均一にすることを狙ったも
のがあるが、この場合、各給液口から流出する原液の量
は均一ではなく、下方に位置する給液口からの流出量が
上方に位置する給液口からの流出量よりも多くなるた
め、固形物層Sの下方の部位の厚みが厚くなる傾向があ
る。また給液口に近い部分で固形物層Sの厚みが厚くな
り、給液口から離れるにしたがって固形物層Sの厚みが
薄くなる。そのため、図5に見られるように、固形物層
Sの厚みが不均一になるのを避けられず、その内面に大
きな凹凸が形成されるのを避けられない。
【0011】また給液口の上下方向位置を異ならせた複
数本の給液パイプをバスケット内に挿入して、それぞれ
の給液パイプの給液口から等量の原液を流出させるよう
に工夫したものもあるが、この場合にも給液口に近い位
置で固形物層の厚みが厚くなり、給液口から離れた部分
で固形物層の厚みが薄くなるため、固形物層の内面に比
較的大きな凹凸が生じるのを避けられない。
【0012】本発明の目的は、内面の凹凸が少ない固形
物層を形成することができるようにした遠心分離機の給
液方法を提案することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、鉛直方向に延
びる回転軸を中心にして回転するバスケット内に給液口
がバスケットの内周側に指向するように形成された給液
パイプを挿入し、該給液パイプからバスケットの内周側
に供給した原液を固形物と液分とに分離する遠心分離機
の給液方法に係わるものである。
【0014】本発明においては、給液口をバスケットの
軸線方向に昇降させ得るようにしておき、バスケットの
内周に生成される固形物層の厚みが薄い部分に重点的に
原液を供給して、固形物層の各部の厚みを補正するよう
に給液口の上下位置を制御しながら原液を供給する。
【0015】上記の制御を行わせるには、例えば、バス
ケット内に所定量の原液を供給したところで一旦給液を
停止して固形物層の内面を露呈させ、固形物層の各部の
厚みを検出してその厚みが薄い部分に重点的に原液を供
給するように給液口の位置を制御すればよい。
【0016】またバスケットの軸線方向に間隔を開けて
複数の給液位置を設定して、設定された各給液位置でバ
スケットの内周に形成された固形物層の厚みを検出し、
複数の給液位置でそれぞれ検出された固形物層の厚みに
差が生じた場合に、検出された固形物層の厚みが最も薄
い給液位置に給液口を移動させて原液の供給を行うよう
にしてもよい。
【0017】更に、バスケットの内周に生成される固形
物層の内面の凹凸を少なくするように給液口の上下位置
を変化させる過程をマニュアル操作により試行してその
試行の際の給液口の位置の推移を再現するためのシーケ
ンス制御のプログラムを予め定めておき、このプログラ
ムに従って給液口の上下位置を制御しながらバスケット
内に原液を供給するようにしてもよい。
【0018】溶接ロボット等の自動加工機の分野では、
加工の手順をマニュアル操作により実行することにより
プログラマブルコントローラ(PC)またはシーケンサ
等に直接教示して、教示した通りの手順で自動加工を行
わせる手法が広く採用されており、また現用の遠心分離
機においても、マニュアル操作による試行に基づいてバ
スケットの起動から給液及び脱液工程及び洗浄工程を経
て固形物の排出に至る一連の工程をシーケンス制御する
ためのプログラムを作成する直接教示システムが採用さ
れているが、これらの手法を利用すると本発明を容易に
実施することができる。
【0019】本発明の方法においては、固形物層の厚み
に応じて給液口の位置を制御すると同時に、各位置にお
いて給液口から流出する原液の量を制御することを何等
妨げない。
【0020】
【作用】上記のように、給液パイプの給液口を昇降させ
得るようにして、バスケットの内周に生成される固形物
層の厚みが薄い部分に重点的に原液を供給して、固形物
層の各部の厚みを補正するように給液口の上下位置を制
御しながら原液を供給するようにすると、バスケットの
内周に生成される固形物層の内面の凹凸を少なくするこ
とができるため、洗浄工程における固形物の洗浄を均一
に行わせることができ、得られる固形物の品質を向上さ
せることができる。
【0021】給液口の位置を制御するに当り、上下方向
に間隔を開けて設定した複数の給液位置でそれぞれ給液
を行うようにしておき、各給液位置で固形物層の厚みを
検出して、検出された固形物層の厚みが最も薄い給液位
置に給液口を移動させる方法をとるようにすると、固形
物層の厚みを検出するためのセンサを各給液位置に配置
しておけばよいので、固形物層の各部の厚みを連続的に
検出する複雑な検出装置を用いることなく、本発明を実
施することができる。
【0022】またマニュアル操作による試行から求めた
プログラムに従って給液口の位置をシーケンス制御する
ようにすると、給液口の停止時間の設定等に煩わされる
ことなく、また固形物層の各部の厚みを検出するセンサ
を用いることなく、市販のPCやシーケンサを用いて給
液口の位置を適確に制御することができる。
【0023】
【実施例】図1は本発明の方法を実施する遠心分離機の
一構成例を示したもので、同図において図3に示した従
来の遠心分離機の各部と同等の部分にはそれぞれ同一の
符号を付してある。本実施例において用いる給液パイプ
9は、図5に示したものと同様に、バスケットの軸線方
向に延びる管の下端をバスケットの内周側に直角に折り
曲げたもので、下端にバスケットの内周側に指向する1
つの給液口9Aを有している。なお給液口9Aの形状は
図5に示したものに限らず、円形等の他の形状に形成し
てもよい。
【0024】給液パイプ9は、ケーシングのカバー4を
貫通する部分に設けられたスラスト軸受により上下動自
在に支持され、その下端の給液口9Aが、バスケットの
上端寄りの位置に設定された上部限界位置(図に鎖線で
示した位置)と、バスケットの底部寄りの位置に設定さ
れた下部限界位置(図に実線で示した位置)との間を昇
降し得るように設けられている。
【0025】ケーシングのカバー4の上面には油圧また
はエアシリンダ20がその軸線を上下方向に向けた状態
で取付けられ、該シリンダ20のピストンロッド20A
はカバー4を貫通してバスケット内に挿入されている。
ピストンロッド20Aは給液パイプ9と平行に配置さ
れ、給液パイプ9の下端とピストンロッド20Aの下端
とが連結板21により連結されている。従って、シリン
ダ20を駆動すると、ピストンロッド20Aとともに給
液パイプ9が上下に移動し、給液口9Aが昇降する。
【0026】カバー4上にはまた、給液パイプ9と平行
に延びるフレーム22が取り付けられていて、該フレー
ム22に上下方向に間隔を開けて複数(図示の例では5
個)のリミットスイッチ23a〜23eが取り付けられ
ている。給液パイプ9の上端にはリミットスイッチを操
作する操作子24が取付けられ、該操作子が各リミット
スイッチの操作部に接触して各リミットスイッチを動作
させるようになっている。リミットスイッチ23a〜2
3eが設けられた位置はそれぞれバスケット内に設定さ
れた5個の給液位置に対応しており、リミットスイッチ
23a及び23eはそれぞれ上部限界位置及び下部限界
位置に対応している。リミットスイッチ23a〜23e
により得られる信号は、図示しないシリンダ駆動装置に
与えられている。該駆動装置は、リミットスイッチ23
a〜23eにより各給液位置を検出して、給液口9Aを
指定された給液位置に移動させるようにシリンダ20を
駆動する。
【0027】バスケット7内には、その軸線方向に延び
るセンサ支持管25が挿入され、この支持管には、厚み
センサ26a〜26eが取り付けられている。厚みセン
サ26a〜26eはそれぞれ、リミットスイッチ23a
〜23eに対応するバスケット内の給液位置に配置され
ていて、それぞれの給液位置で固形物層Sの内面までの
距離を測定することにより固形物層の厚みを検出する。
固形物層Sの厚みを検出するセンサとしては、被測定物
体に向けて放射した超音波が被測定物の表面で反射して
戻ってくるまでの時間から被測定物の表面までの距離を
検出する超音波式距離センサ、所定の電極と被測定物と
の間の静電容量が電極と被測定物との間の距離により変
化することを利用した静電容量式の距離センサ、或い
は、被測定物体に向けて空気を噴出するノズルを備え
て、該ノズルと被測定物体との間の隙間が変化したとき
にノズルから流出する空気量が変ることを利用してノズ
ルと被測定物体との間の距離を測定する空気式のマイク
ロメータ、イメージセンサ等の光学的検出素子を用いて
表面の凹凸を検出するようにしたもの等を用いることが
できる。
【0028】厚みセンサ26a〜26eから導出された
出力線27は支持管25内を通して外部に導出されて図
示しない制御装置に供給されている。給液パイプ9の上
端はベローズ28と流量調整バルブ29とを介して原液
供給タンクにつながる管に接続されている。その他の構
成は図3に示したものと同様である。
【0029】本実施例においては、ケーシング1の上部
側面に操作盤30が取付けられていて、操作盤30に設
けられたボタンをマニュアル操作することによりシリン
ダ20を駆動して給液パイプ9を上下動させることがで
きるようになっている。
【0030】本発明の給液方法においては、バスケット
7の軸線方向に間隔を開けて設定した複数の給液位置
で、センサ26a〜26eによりバスケットの内周に形
成された固形物層Sの厚みを検出し、複数の給液位置で
それぞれ検出された固形物層の厚みに差が生じた場合
に、検出された固形物層の厚みが最も薄い給液位置に給
液口9Aを移動させて原液の供給を行う。給液口9Aの
制御は、マイクロコンピュータを用いたPCやシーケン
サにより行わせることができる。
【0031】次に図1の遠心分離機を用いて行う本発明
の給液方法の一実施例を図3のフローチャートに従って
説明する。原液の処理を行うに際しては、まずバスケッ
ト7を起動して高速回転させ、給液口9Aの昇降を開始
させる。給液口9Aを昇降させる際には、給液口9Aの
上部限界位置と下部限界位置とをリミットスイッチ23
a及び23eにより検出し、各リミットスイッチにより
給液口の限界位置が検出される毎にシリンダの駆動方向
を反転させることにより、給液パイプ9を上下に往復移
動させて、給液口9Aを上部限界位置と下部限界位置と
の間で往復変位させる。
【0032】給液口9Aの昇降を開始させた後給液を開
始させ、給液時間を計測するタイマをスタートさせる。
タイマが計測している時間Tが予め設定された給液時間
Toになったときに給液を停止させると同時に脱液時間
を計測するタイマをスタートさせ、脱液を行わせる。タ
イマの計測時間Tが予め設定された脱液時間T1 に達し
たときに固形物層Sの各部の厚みdx をセンサ26a〜
26eにより検出する。脱液時間T1 は固形物層Sの内
面を露呈させるに十分な長さに設定しておく。次いでセ
ンサ26a〜26eにより検出された固形物層の各部の
厚み相互間の差を演算して演算された厚みの差の最大値
(検出された厚みの最大値と最小値との差の絶対値)を
最大偏差Δdとし、この最大偏差Δdを許容値Δdo と
比較する。その結果最大偏差が許容値よりも大きい場合
には、シリンダ20を駆動して給液口9Aを移動させ、
リミットスイッチ26a〜26eの内、固形物層の厚み
dx の最小値が検出された給液位置に相応するリミット
スイッチが動作したときに給液口9Aを停止させる。こ
のときの給液口の停止位置は、バスケットの軸線方向に
間隔をあけて設定された複数の給液位置の内、固形物層
の厚みが最も薄い箇所に相当する給液位置である。この
給液位置で給液を開始させるとともに、給液時間計測用
タイマをスタートさせる。タイマの計測時間Tが設定値
T2 に等しくなったときに給液を停止させ、脱液時間計
測用のタイマをスタートさせる。脱液時間T1 が経過し
たときに再び固形物層の各部の厚みdx を検出し、最大
偏差Δdを演算する。その結果最大偏差Δdが許容値Δ
do よりも大きい場合には、固形物層の厚みdx の最小
値が検出された給液位置に給液口9Aを移動させて給液
を開始させると同時にタイマをスタートさせ、該タイマ
の計測時間Tが設定値T2 に等しくなったときに給液を
停止させ、脱液時間計測用のタイマをスタートさせる。
これらの工程を繰り返した結果、最大偏差Δdが許容値
Δdo 以下になったときに、固形物層の厚みdx の平均
値dxmを演算し、この平均値dxmを設定値dxmo と比較
する。その結果平均値dxmが設定値に達していない場合
(所定量の固形物層が形成されていない場合)には、給
液口の昇降を開始させ、再度給液を行わせて、上記の過
程を繰り返す。固形物層の厚みの平均値dxmが設定値に
達している場合には、給液工程を終了し、最終的な脱液
工程を経た後洗浄工程に移行する。
【0033】上記の方法により給液を行うと、固形物層
の各部の厚みをほぼ均一にしてその内面の凹凸を少なく
することができるため、その後に行われる洗浄工程にお
いて、固形物の洗浄を均一に行うことができ、得られる
固形物の品質を向上させることができる。
【0034】図1の実施例では、シリンダ20のピスト
ンロッド20Aをバスケット内に挿入して、バスケット
内でピストンロッド20Aと給液パイプ9とを連結する
ようにしたが、シリンダ20を上記実施例と逆向きに取
付けて、カバー4の上方でピストンロッド20Aと給液
パイプ9とを連結するようにしてもよい。
【0035】また給液パイプを駆動する手段はシリンダ
に限られるものではなく、例えば図2に示したように、
給液パイプ9に固定した板31に設けたネジ孔にネジ棒
32を螺合させて、該ネジ棒32を電動機33により回
転駆動することにより給液パイプ9を上下動させるよう
にしてもよい。この場合には、電動機33を制御するこ
とにより給液口9Aの停止位置を制御することができ
る。
【0036】上記の実施例では、バスケット7内に5箇
所の給液位置を設定したが、本発明において設定する給
液位置の数は任意である。一般に給液位置の数は多けれ
ば多いほど固形物層の厚みのばらつきを少なくすること
ができる。生成される固形物の粒子が緻密である場合に
は、洗浄工程において洗浄液が抜けにくいため、固形物
層の各部の厚みの偏差をできるだけ小さくすることが望
ましく、その場合には、給液位置をできるだけ多く設定
するのが好ましい。これに対し、固形物の粒子が荒い場
合には、洗浄液が抜け易く、固形物層の内面に多少の凹
凸があっても支障なく洗浄が行われるため、給液位置の
数は少なくてもよい。
【0037】上記の実施例では、固形物層の厚みに応じ
て給液口9Aの上下位置のみを制御しているが、各位置
において給液口9Aから流出させる原液の量を制御する
ようにすることもできる。例えば、固形物層の厚みの偏
差が大きい場合には、大量の原液を供給し、偏差が少な
い場合には、供給する原液の量を減少させるように、固
形物層の厚みの偏差に応じて原液の流量を制御するよう
にしてもよい。各位置において給液口から流出させる原
液の流量の制御は、給液時間T2 を一定として図示しな
い流量調節バルブの開度を調整することにより行っても
よく、また流量調節バルブの開度を一定として、給液時
間T2 を変化させることにより行ってもよい。
【0038】上記の実施例では、バスケット内に複数の
給液位置を設定して、給液口9Aの位置を段階的に制御
するようにしたが、給液パイプの位置を連続的に検出し
得る位置センサを設けて、該位置センサにより検出され
た給液パイプの位置を目標位置に一致させるように給液
パイプの駆動源を制御することにより、給液口9Aのの
位置を連続的に制御するようにしてもよい。例えば図2
に示したように電動機33によりネジ棒32を介して給
液パイプ9を上下動させるように構成する場合には、電
動機33の回転を検出するロータリエンコーダ34を取
付けて、該エンコータ34の出力から給液口9Aの位置
を検出し、検出された位置と目標位置(固形物層の厚み
が薄い位置)との偏差を零にするように電動機33の回
転を制御することにより、給液口9Aの位置を連続的に
制御することができる。このように、給液口の位置を連
続的に制御する場合には、固形物層の各部の厚みを連続
的に検出することが必要であるので、上下方向に駆動さ
れる支持棒をバスケット内に挿入して該支持棒に厚みセ
ンサを取り付け、該支持棒を上下に移動させることによ
り固形物層の各部の厚みを検出、記憶させる。
【0039】上記の実施例では、固形物層の厚みを検出
して、その検出結果に応じて給液口の位置を制御するよ
うにしたが、バスケット7の内周に生成される固形物層
の各部の厚みをほぼ均一にするように給液口の上下位置
を変化させる過程をマニュアル操作により試行してその
試行の際の給液口の位置の推移(時間の経過に伴う給液
口の位置の変化)を再現させるようにプログラムを作成
して、該プログラムによりPCまたはシーケンサを動作
させることにより、給液口の位置を連続的または段階的
に制御するようにしてもよい。このようにすると、固形
物層の各部の厚みを検出する必要がないため、バスケッ
ト内に厚みセンサを挿入する必要がなくなり、装置の構
成を簡単にすることができる。
【0040】上記の実施例では、バスケットの底部に固
形物の排出口を有する形式の遠心分離機を例にとった
が、バスケットの底部を閉鎖して、バスケットの内周の
固形物を掻取装置10によりバスケットの底部に掻き落
し、バスケットの底部に溜った固形物をバキュームを利
用した吸引管等の排出手段を通して外部に排出する形式
の遠心分離機にも本発明を適用できるのはもちろんであ
る。
【0041】図1に示した実施例では、給液パイプの位
置を検出する位置センサとしてリミットスイッチを用い
ているが、非接触で給液パイプの位置を検出するセンサ
を用いることもできる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、給液パ
イプの給液口を昇降させ得るようにして、バスケットの
内周に生成される固形物層の厚みが薄い部分に重点的に
原液を供給し、固形物層の各部の厚みを補正するように
給液口の上下位置を制御しながら原液を供給するように
したので、バスケットの内周に生成される固形物層の内
面の凹凸を少なくして、洗浄工程における固形物の洗浄
を均一に行わせることができる利点がある。
【0043】また請求項2または3に記載した発明によ
れば、固形物層の各部の厚みを検出して、検出された厚
みが薄い箇所に重点的に原液を供給するようにしたの
で、バスケットの内周に形成される固形物層の厚みの実
際の変化に即して給液口の位置を制御することができ、
原液の種類の如何に係わらず給液位置の制御を適確に行
わせて、内面の凹凸が少ない固形物層を得ることができ
る。
【0044】更に、請求項4に記載した発明によれば、
マニュアル操作による試行から求めたプログラムに従っ
て給液位置をシーケンス制御するようにしたので、固形
物の厚みを検出するセンサを用いることなく、市販のP
Cやシーケンサを用いて、種々の原液の供給を適確に行
わせることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する遠心分離機の構成例を
示した断面図である。
【図2】本発明の方法を実施するために用いる遠心分離
機の変形例の要部を示した断面図である。
【図3】本発明の実施例における給液口の位置制御のア
ルゴリズムを示すフローチャートである。
【図4】従来の給液方法により給液を行う遠心分離機の
構成を示した断面図である。
【図5】(A)及び(B)は給液パイプの要部を示す正
面図及び側面図である。
【図6】従来の他の給液方法を採用した遠心分離機を示
した断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 7 バスケット 8 油圧モータ 9 給液パイプ 9A 給液口 10 掻取装置 20 シリンダ 23a〜23e リミットスイッチ 26a〜26e 厚みセンサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉛直方向に延びる回転軸を中心にして回
    転するバスケット内に給液口がバスケットの内周側に指
    向するように形成された給液パイプを挿入し、該給液パ
    イプからバスケットの内周側に供給した原液を固形物と
    液分とに分離する遠心分離機の給液方法であって、 前記給液口をバスケットの軸線方向に昇降させ得るよう
    にしておき、 バスケットの内周に生成される固形物層の厚みが薄い部
    分に重点的に原液を供給して固形物層の各部の厚みを補
    正するように給液口の上下位置を制御しながら原液を供
    給することを特徴とする遠心分離機の給液方法。
  2. 【請求項2】 鉛直方向に延びる回転軸を中心にして回
    転するバスケット内に給液口がバスケットの内周側に指
    向するように形成された給液パイプを挿入し、該給液パ
    イプからバスケットの内周側に供給した原液を固形物と
    液分とに分離する遠心分離機の給液方法であって、 前記給液口をバスケットの軸線方向に昇降させ得るよう
    にしておき、 前記バスケット内に所定量の原液を供給したところで給
    液を一旦停止して固形物層の内面を露呈させ、 該固形物層の各部の厚みを検出してその厚みが薄い部分
    に重点的に原液を供給するように給液口の位置を制御す
    ることにより固形物層の各部の厚みを補正して内面の凹
    凸が少ない固形物層を得ることを特徴とする遠心分離機
    の給液方法。
  3. 【請求項3】 鉛直方向に延びる回転軸を中心にして回
    転するバスケット内に給液口がバスケットの内周側に指
    向するように形成された給液パイプを挿入し、該給液パ
    イプからバスケットの内周側に供給した原液を固形物と
    液分とに分離する遠心分離機の給液方法であって、 前記給液口をバスケットの軸線方向に昇降させ得るよう
    にしておき、 前記バスケットの軸線方向に間隔を開けて複数の給液位
    置を設定して、設定された各給液位置で前記バスケット
    の内周に形成された固形物層の厚みを検出し、 前記複数の給液位置でそれぞれ検出された固形物層の厚
    みに所定の差が生じた場合に、検出された固形物層の厚
    みが最も薄い給液位置に前記給液口を移動させて原液の
    供給を行うことを特徴とする遠心分離機の給液方法。
  4. 【請求項4】 鉛直方向に延びる回転軸の回りを回転す
    るバスケット内に、給液口がバスケットの内周側に指向
    するように形成された給液パイプを挿入し、該給液パイ
    プからバスケットの内周側に供給した原液を固形物と液
    分とに分離する遠心分離機の給液方法であって、 前記給液口をバスケットの軸線方向に昇降させ得るよう
    にしておき、 前記バスケットの内周に生成される固形物層の内面の凹
    凸を減少させるように給液口の上下位置を変化させる過
    程をマニュアル操作により試行してその試行の際の給液
    口の位置の推移を再現するためのシーケンス制御のプロ
    グラムを予め定めておき、このプログラムに従って給液
    口の上下位置を制御しながらバスケット内に原液を供給
    することを特徴とする遠心分離機の給液方法。
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