JPH0788446B2 - フイルム成形用樹脂組成物 - Google Patents

フイルム成形用樹脂組成物

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JPH0788446B2
JPH0788446B2 JP61185811A JP18581186A JPH0788446B2 JP H0788446 B2 JPH0788446 B2 JP H0788446B2 JP 61185811 A JP61185811 A JP 61185811A JP 18581186 A JP18581186 A JP 18581186A JP H0788446 B2 JPH0788446 B2 JP H0788446B2
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徹 田中
信 加畑
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旭化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、優れた押出成形性と延伸性を持つとともに、
ヒートシール性、衝撃強度特性、引張強度特性、柔軟
性、耐寒性、透明性等の数多くの優れた特性を有するポ
リオレフイン系フイルムを得ることのできる組成物に関
する。
この組成物は複合フイルムの主体となる樹脂層を構成す
るものとして有用なものであり、このような複合フイル
ムは食品包装用ストレッチフイルムとして好適である。
〔従来の技術〕
食品包装用ストレッチフイルムには、可塑化ポリ塩化ビ
ニル(以下PVCと略記する)のフイルムが主として使わ
れているが、可塑剤の食品への移行等の衛生上の問題、
焼却時に有毒ガスを発生する等の公害問題を有してい
る。このため、PVCフイルムに代わるものとして、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体(以下EVAと略記する)のフ
イルムが販売されているが、PVCフイルムの代替可能な
レベルに達していない。すなわち、EVA系フイルムは伸
びやすくするために酢酸ビニル含量を増やせば弱く破れ
やすくなり、それを防ぐために、フイルム厚みを例えば
16μから20μ、25μと増していくと、又伸びにくくな
る。又、酢酸ビニル含量を増やすと、フイルムはゴム的
な弾性挙動を示すようになり、フイルム同志の粘着・シ
ールができなくなり、又、厚みの増加はコスト的にも不
利である。
このような相反する問題点を解決するストレッチフイル
ムに適する組成物として、例えば、EVA、エチレン−α
−オレフイン共重合体エラストマー、ポリプロピレンの
三元組成物を開示する特公昭59-38976号公報があり、
又、フイルムとしては特開昭60-79932号公報の発明があ
る。そして、このフイルムは従来のオレフイン系ストレ
ッチフイルムに較べて極めて高い耐熱性、ヒートシール
性、ストレッチ性を有するフイルムであった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
近年、ストレッチ包装の分野において、機械化や多様化
が進んでいる。包装の主流は従来のハンドラッパーを用
いるハンド包装から、省力化、高速化が可能な機械包装
へ移行している。又、機械包装においても、以前は機械
調整(例えばストレッチ率等)を十分行なった後に特定
の被包装物を大量に包装する方式がとられていたが、最
近では多種多様の材質、形状のトレーを少量ずつ機械調
整をほとんどせず、ランダムに包装する方式に変化して
いる。又、フイルムが破れやすい突起を有した被包装物
(カニのハサミ、冷凍魚等)の包装も機械で行なわれる
ようになり、ストレッチフイルムには、このような汎用
性の要求が極めて高いものとなっている。
特公昭59-38976号公報等に開示されている従来の組成物
では、フイルムに成形してもその汎用性が十分でなく、
多種多様な材質や形状のトレーのランダム包装に適応で
きないという問題点があり、特殊な被包装物については
包装不能であった。又、この組成物を主体として用いる
場合には、延伸、脱配向等の条件を変えてフイルムの物
性を高めようとすると偏肉が悪化し、製膜性を低下する
という問題点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は、ストレッチ包装における機械包装適性、そ
の汎用性を向上すべく鋭意研究を行なった結果、低密度
ポリエチレン、又は特定のエチレン共重合体類と超低密
度ポリエチレンと結晶性ポリオレフインの3成分の特定
配合割合からなる三元組成物が優れた冷間延伸性を有す
ることを見い出し、又、成形されたフイルムは伸びやす
さと破れにくさという相反する性質が著しく改善され、
その包装性は卓越した汎用性と仕上がりの美しさを持つ
ことを見い出して、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、(A)低密度ポリエチレン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル
共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマ
ー樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種の重合
体、(B)密度が0.90g/cm3以下、融点110℃以上、1%
モジュラスが100〜1000Kg/cm2の超低密度ポリエチレ
ン、(C)結晶性ポリプロピレン、結晶性ポリブテン−
1のいずれか、又はこれらの混合物、である(A)、
(B)及び(C)の樹脂混合物で、(A)、(B)、
(C)の混合重量比が0.90≧B/(A+B)≧0.30、0.50
≧C/(A+B)≧0.05であるフイルム成形用樹脂組成物
に関するものである。
以下に図面等を用いて本発明を詳しく説明する。
代2図は本発明の組成物を主体としたフイルムを製造す
るのに好適なプロセスの1例を示す概念図である。第2
図に従って具体的にこのプロセスを説明する。
(1)、(1′)、(1″)の3台の押出機を用意し、
うち1台には本発明組成物をベース層用として供給し、
他の2台には耐熱層(H層)用樹脂と、スキン層(S
層)用樹脂を配し、環状ダイ(2)より合体させチュー
ブ状に押出す。この際、ダイ(2)内において、S層/
ベース層/H層/S層、S層/ベース層/H層/ベース層/S層
等の多層に重ね合わせ、押出されたチューブは水冷リン
グ(3)により急冷され、1対のピンチロール(4)に
より折り畳んで原反を得る。原反は2対のピンチロール
(5)、(5′)の間で、内部にエアを入れ、ひねるこ
とにより偏肉を分散させ延伸機に送られる。2対のピン
チロール(6)、(10)の間で、加熱リング(8)、熱
風循環ゾーン(7)で40〜90℃の延伸温度(バブルの延
伸開始点の温度)まで加熱し、エアの内圧により膨脹さ
せバブルを作りエアリング(9)、(9′)により20℃
程度に冷却し、冷間延伸を付与し、デフレーターで折り
畳み、ピンチロール(10)で引き取ってフイルムを得
る。これをヒートセツト装置(11)により熱風で加熱・
収縮させ、巻取機(12)において2枚のフイルムに分け
て巻き取り、製品を得る。
従来、第2図の冷間延伸のプロセスにおいて、加熱温度
50℃以下で延伸を行なう場合、フイルムの応力が高く、
柔軟性が不十分であるという欠点を持っていた。又、第
2図のプロセスは、加熱温度60℃以上の延伸には、一般
に不安定であった。
次に、本発明の樹脂組成の範囲を第1図により説明す
る。
第1図は後に示す実施例1及び比較例1のNo.1〜14に対
応する実験解析図である。
図中、成分(A)は低密度ポリエチレン、EVA、エチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸
共重合体、アイオノマー樹脂のいずれか、又は、これら
の混合物である。低密度ポリエチレンはメルトインデッ
クス(以下MIと略す)0.2〜10、密度0.91〜0.93g/cm3
ものである。エチレン共重合体類はエチレン以外の単量
体の量が2〜12モル%、MI0.2〜10のものである。これ
らの中で高圧法により製造された低密度ポリエチレン、
EVAが好ましい。
成分(B)の超低密度ポリエチレンとは、プラスチッ
ク、エンジニアリング第11巻,P.59〜62(85)に記載さ
れているものであり、エチレンと炭素数3〜8個のα−
オレフインとの共重合体である。
成分(C)の結晶性ポリプロピレン、結晶性ポリブテン
とは、アイソタクシテイの高い結晶性ポリマーであり、
ポリプロピレンはプロピレンの単独重合体、又は、プロ
ピレンと7モル%以下のα−オレフインとの共重合体を
含むもので、MI0.5〜20のものである。ポリブテンは低
分子量の液状、ワックス状のものと異なりブテン−1含
量93モル%以上で、他のモノマーとの共重合体をも含む
高分子量のものである。
第1図の座標系を説明すると、頂点A、B、Cは各々の
成分が100%であることを示し、辺AB上では、成分
(C)が0%で、成分(A)と(B)の比率は頂点Aに
近づくほど成分(A)が多いことを示している。又、辺
ABとの平行線は頂点Cに近づくにつれて、成分(C)が
10%、20%、30%と増えることを示している。例えば、
点イ(66、29、5)は成分(A)66重量%、成分(B)
29重量%、成分(C)5重量%であることを示してい
る。
図中に記した◎、○、△、×の記号は、上記(A)、
(B)、(C)の3成分組成のもたらす各特性値、すな
わち、フイルムの製膜性を示す原反折幅変動、平均バブ
ル寿命、安定温度域、フイルム偏肉と、ストレッチフイ
ルムとしての必要特性を示す、ヘイズ、落錐衝撃強度、
100%伸び応力の計7つの特性について総合的に評価し
た結果を、(A)、(B)、(C)各成分の比率ととも
に座標系上にプロットしたものである。総合評価が◎、
○で表わされる領域は、点イ(66、29、5)、点ロ(1
0、85、5)、点ハ(7、60、33)、点ニ(47、20、3
3)に囲まれた範囲にあり、その周辺に総合評価△、×
の点が配置されている。このような解析により、点イロ
ハニに囲まれた範囲、すなわち、特許請求の範囲におい
て、ストレッチフイルムとして有用な組成物を与えるこ
とがわかった。
後に掲げる第3表は本発明組成物と従来の特公昭59-389
76号公報の組成物の比較を、組成物の製膜条件とその条
件における特性について示している。第3表によると、
本発明組成物は第2図に示す如き冷間延伸のプロセスに
おいて、従来の組成物では成し得なかった温度範囲での
延伸が極めて安定である。その結果として、本組成物か
ら得られたフイルムは、従来組成の冷間延伸では同時に
満足することが不可能であった、寸法安定性、偏肉、柔
軟性のすべてを満足するものであった。
第4表はフイルムの機械包装適性、その汎用性を示した
ものである。第4表によると本組成物により得られるフ
イルムは、実際に市場において問題となりがちな特殊な
内容物の包装、又、多種多様な材質、形状のトレー包装
に十分適応しており、他のフイルムより優れた包装の仕
上がり、汎用性を示している。このことは、本組成物を
用いたフイルムの高い実用性を示している。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。なお、
実施例中の測定、評価は下記の方法によった。
(評価方法) 1)原反折幅変動 原反の折幅を20mにわたって連続的に測定し、その最大
と最小の差R(mm)を平均折幅で割り、100倍した値。
◎ 4%未満 ○ 4%以上 7%未満 △ 7%以上 10%未満 × 10%以上 2)平均バブル寿命 8時間の製膜テストを最適延伸条件で行なった際の平均
バブル持続時間。
◎ 2時間以上 ○ 1時間以上 2時間未満 △ 30分以上 1時間未満 × 30分未満 3)安定延伸温度域 安定に延伸ができる延伸温度範囲。製膜テストを行な
い、30分以上のバブル寿命を有し、かつ、バブルのゆれ
のない条件を安定な延伸温度とした。
◎ 20℃より大きい ○ 10℃より大きく20℃以下 △ 5℃より大きく10℃以下 × 5℃以下 4)フイルム偏肉 フイルムの幅方向に20mm間隔で40点厚みを測定し、これ
を流れ方向に3回繰り返したとき、その平均厚みからの
厚薄を±X%として表わした。
◎ 5%以下 ○ 5%より大きく10%以下 △ 10%より大きく20%以下 × 20%より大きい 5)ヘイズ値 ASTM-D-1003-52により測定した。
◎ 1.0%以下 ○ 1.0%より大きく2%以下 △ 2.0%より大きく3%以下 × 3.0%より大きい 6)落錐衝撃強度(以下ダート強度と略す) フイルムの破れやすさに対する強度の尺度として用い
た。ASTM-D-1709-67法に準じて測定した。
◎ 30Kg cm以上 ○ 20Kg cm以上 30Kg cm未満 △ 10Kg cm以上 20Kg cm未満 × 10Kg cm未満 7)100%伸び応力 フイルムの伸びやすさ、柔軟性の尺度として用いた。AS
TM-D-882-67法に準じた引張試験を行ない、100%伸び時
の応力(g/10mm幅)を表わしたもので、タテ、ヨコの平
均値で示した。
◎ 200g/10mm幅以下 ○ 200g/10mm幅より大 250g/10mm幅以下 △ 250g/10mm幅より大 300g/10mm幅以下 × 300g/10mm幅より大 8)総合評価 上記7項目について、◎を3点、○を2点、△を1点、
×を0点として合計点により評価した。
◎ 18点以上 ○ 14点以上 17点以下 △ 10点以上 13点以下 × 9点以下 実施例に使用した樹脂のリストを以下に記す。
a1:EVA〔酢酸ビニル含量3.5モル%、MI1.0〕 a2:EVA〔酢酸ビニル含量5.5モル%、MI1.0〕 a3:低密度ポリエチレン(LDPE)〔MI2.0、密度0.918g/
cm3、m.p.103℃〕 a4:エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA) 〔アクリル酸エチル含量5.0モル%、MI1.5〕 a5:アイオノマー樹脂(Io)〔エチレン−メタアクリル
酸共重合体Na中和タイプ、メタアクリル酸含量6.6モル
%、MI1.0、中和度25%、ケン化度50%〕 b1:超低密度ポリエチレン(VLDPE)〔密度0.89g/cm3
MI0.8、ユニオン・カーバイト社製ユーカーフレツクスD
EFD-1210NT〕 b2:VLDPE〔密度0.90g/cm3、MI0.4、ユニオン・カーバイ
ト社製ユーカーフレツクスDFDA-1138NT〕 c1:結晶性ポリプロピレン(IPP)〔エチレンを4重量
%ランダム共重合したもの、MFR7.0、m.p.117℃〕 c2:結晶性ポリブテン(PB-1)〔ブテン−1含量96モル
%、密度0.905g/cm3、MI1.0〕 c3:IPP〔MFR2.2、密度0.91g/cm3、m.p.164℃〕 実施例1及び比較例1 エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)(a1)20重量%
に、超低密度ポリエチレン(VLDPE)(b1)65重量%と
結晶性ポリプロピレン(IPP)(c1)15重量%を混合
し、ベース用として用意した。又、次にIPP(c1)80重
量%と結晶性ポリブテン(PB-1)(c2)20重量%を混合
しH層用として、EVA(a2)をS層用として、第2図に
示すプロセスを用いて延伸、製膜した。
この際、ベース層用押出機に添加剤として、ジグリセリ
ン・モノオレエート、ポリオキシエチレン・ノニル・フ
エニル・エーテル、ミネラル・オイルを各々1.5重量
%、1.5重量%、1.0重量%の計4重量%を注入、混練し
た。
又、原反の厚み構成は、第1層、第5層がS層で各々7
μ、第2層、第4層がベース層で各々24.5μ、第3層が
H層で7μ、5層合計で70μであった。
延伸温度70℃において、タテ2.2〜2.4倍、ヨコ3.4〜3.6
倍に延伸させ、ヒートセツト装置(11)において50℃の
熱風を吹き付け、タテ5%、ヨコ5%収縮させた後、フ
イルムを得た。
これをNo.1とする。又、第1表に示すような(A)、
(B)、(C)各成分のポリマーの種類、比率を変えた
ベース層用組成を用いて、No.1と同様に第2図に示すプ
ロセスでフイルムを得た。
第2表に実施例1(No.1〜8)と比較例1(No.9〜14)
の延伸製膜性と物性を前記1)〜8)の方法により評価
し、その結果を示す。
以下に、第2表に基づいて、(A)、(B)、(C)各
成分の役割を考察すると、次のようになる。
成分(A)は押出性、透明性等を改良しており、No.7と
No.11の比較でも明らかなように、成分(B)との比率
が10重量%以下になると、ドローレゾナンス(引取共
鳴)なる現象が発生し、原反の折幅変動が急激に劣化
し、後の延伸が不能となってしまう。
成分(B)は衝撃強度、柔軟性、透明性を改良してお
り、成分(A)と(C)の相溶性を向上させ、相乗効果
を高める働きをもっている。成分(B)が少ない場合に
はNo.8とNo.14の比較からわかるように、相溶性の低下
から透明性が著しく低下し、衝撃強度、柔軟性も低いも
のとなってしまう。
成分(C)はフイルムの腰、バブル安定性を改良してお
り、少ない場合にはNo.5とNo.10から明らかなように、
バブル安定性が低下しパンクしやすく、偏肉の悪いフイ
ルムしか得ることができない。一方、成分(C)が多す
ぎる場合はNo.2とNo.12から明らかなように、フイルム
の柔軟性が低下し、ストレッチフイルムとして使用でき
ないものとなってしまう。
比較例2 ベース層組成物として、EVA(a1)65重量%、エチレン
−α−オレフイン共重合体熱可塑性エラストマー〔α−
オレフインがプロピレンで15モル%、エチリデンノルボ
ルネン3重量%を共重合させたもので、MI 0.45、ピカ
ツト軟化点40℃以下〕(b3)20重量%、IPP(C1)15重
量%、PB-1(c3)5重量%を混合してベース層用組成と
し、実施例1と同様の方法で押出し原反を得た。
これを延伸温度45℃でタテ2.3倍、ヨコ3.5倍に延伸さ
せ、ヒートセツト装置でタテ5%、ヨコ5%収縮させた
ものをAとした。又、延伸温度45℃で同様に延伸させた
後、タテ15%、ヨコ10%収縮させたものをBとした。さ
らに、延伸温度70℃で実施例1とまったく同様の延伸、
収縮処理をしたものをCとした。
第3表に各種のフイルムの物性と延伸状態の結果を実施
例1のNo.1の結果とともに示す。
第3表によると、実施例1のNo.1はフイルム応力も低
く、偏肉も優れ、寿命も5時間と極めて優れ、申し分な
いものであった。
Aは、フイルムの偏肉、バブル寿命はまずまずだった
が、フイルムの応力が高いことと、40℃におけるフイル
ムの熱収縮率が高いため、製品として市場を流通する間
に、夏場などは特に幅収縮を発生し商品としては不十分
のものであった。
Bは、比較例1の欠点を補うべく、ヒートセツト装置に
おいてフイルムを大きく収縮させ、フイルム応力と40℃
熱収縮率を引き下げたものである。しかし、ヒートセツ
トにおいて過大な収縮をさせるために、フイルムの偏肉
が低下してしまう欠点を持っている。又、製品の厚みを
一定にすると、後の収縮量が多いため延伸時のバブルの
フイルム厚みが著しく薄くなり、バブルの寿命が低下し
てしまう。
Cは、実施例1と同じ条件で製膜しようと試みものだ
が、バブルの安定性が著しく悪いため、偏肉の悪いフイ
ルムの断片がわずかに得られたのみであった。
このように、実施例1のNo.1のフイルムは、比較例A、
B、Cでは不可能であった、寸法安定性、偏肉、柔軟
性、安定製膜性のすべてを満足するものであった。
比較例3 超低密度ポリエチレンとしてb2の代わりに密度0.91、MI
1.0のLDPEを用いた以外は、実施例1のNo.6(第1表)
と同じ組成のベースポリマー混合物を用い、実施例1の
No.1と同じ方法で、フイルムを得た。
該フイルムの物性を評価し、その結果を第4表に示す。
成分(B)として密度0.91g/cm3、MI1.0のPEを用いた本
比較例3では、密度0.90g/cm3、MI0.4のPE(b2)を用い
た実施例1のNo.6に比べて×印で示した項目及び総合評
価で劣っていることが分かる。
機械包装テスト例 実施例1のNo.1、No.6と比較例2のB、市販のPVC系及
びEVA系のストレッチフイルムについて機械包装テスト
を行なった結果を第5表に示した。
包装機械は直線型の大森機械工業(株)製ST-6090を用
い、テスト1として、発泡ポリスチレン製標準型トレー
に内容物模擬の粘土を入れたものを包装した。テスト2
として、つぶれやすいハイインパクトポリスチレン製深
型トレーに粘土を入れたものを包装した。テスト3とし
て、トレーエツジでフイルムの破れやすい2軸延伸ポリ
スチレン製大型トレーに粘土を入れ包装した。テスト4
として、仕上がりにシワの残りやすいサンマ包装用長型
トレーに粘土を入れ包装した。テスト5として、突起の
あるカニの爪を内容物として、テスト1と同様のトレー
で包装した。又、包装機械の調整はそれぞれのフイルム
ごとにストレッチ率等のフイルムの張り調節をテスト1
で行ない、同じ条件でテスト2〜5を行なった。
評価は、 ◎ すべてうまく包装できたもの ○ 一部小さなシワやひずみのでたもの △ シワ、破れ、トレーつぶれのあるもの × 包装できなかったもの とし、◎を3点、○を2点、△を1点、×を0点として
総合評価した。
第4表より明らかなように、実施例1のNo.1、No.6は比
較例2のBと比べて、著しく包装の汎用性が向上してお
り、市販PVCフイルムと比べて、同等以上の性能を有し
ていた。市販EVA系は他のフイルムに比べると、破れや
すく包装の総合評価も極めて低いレベルであった。又、
テスト5のごとき機械における包装が極めて難しい内容
物についても、実施例1のNo.1、No.6は優れた包装性を
有していた。
〔発明の効果〕 叙述のとおり本発明の組成物は、優れた押出成形性と延
伸性を有するとともに、優れた柔軟性、衝撃強度特性、
引張強度特性、透明性を有するフイルムを得ることので
きる組成物である。又、このような組成のフイルムは、
ストレッチフイルムに要求される機械包装性を満たす効
果を有し、産業界に果たす役割は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の樹脂組成物の3成分組成の範囲を示
す三角座標図である。 第2図は、本発明組成物を主体とする複合フイルムを製
造するのに好適なプロセスの1例を示す概念図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(A)、(B)、(C)の混合樹脂で
    あり、その混合重量比が 0.90≧B/(A+B)≧0.30 0.50≧C/(A+B)≧0.05 であるフイルム成形用樹脂組成物。 記 (A)低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
    合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン
    −アクリル酸共重合体、アイオノマー樹脂からなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種の重合体、 (B)密度0.90g/cm3以下、融点110℃以上、1%モジュ
    ラス100〜1000Kg/cm2の超低密度ポリエチレン、 (C)結晶性ポリプロピレン、結晶性ポリブテン−1の
    いずれか、又はこれらの混合物。
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