JPH0789104A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

Info

Publication number
JPH0789104A
JPH0789104A JP23941393A JP23941393A JPH0789104A JP H0789104 A JPH0789104 A JP H0789104A JP 23941393 A JP23941393 A JP 23941393A JP 23941393 A JP23941393 A JP 23941393A JP H0789104 A JPH0789104 A JP H0789104A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
recording medium
image
light
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23941393A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazushi Nagato
一志 永戸
Kazuhiko Higuchi
和彦 樋口
Koichi Ishii
浩一 石井
Hideyuki Nakao
英之 中尾
Shuzo Hirahara
修三 平原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP23941393A priority Critical patent/JPH0789104A/ja
Publication of JPH0789104A publication Critical patent/JPH0789104A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】従来の熱記録装置の欠点を解消して、より効率
の良い熱記録装置を提供する。 【構成】フラッシュ1に対向して、フラッシュ1からの
光を透過する透過部と光を透過しない透過部からなる画
像パターン6を有するマスターフィルム4と、インクリ
ボン7を配置し、マスターフィルム4およびインクリボ
ン7と記録紙10をインクリボン7のインク剤塗布面が
記録紙10と接触するように圧接させ、フラッシュ1か
らの光をマスターフィルム4に照射することでインクリ
ボン7を加熱し、記録紙10上に着色剤を転写あるいは
遷移させることによって画像を形成することを特徴とす
る記録装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
(1)熱記録装置は、構成が簡単でメンテナンスが容易
であることや、カラー化が簡単に実現できること、更に
高解像度の奇麗な文字を記録できることなどの特徴があ
るために、OA機器の出力端末装置などに多く使用され
ている。
【0003】例えば熱転写記録装置では、多数の発熱抵
抗体が並んだサーマルヘッドと、加熱によって軟化・溶
融するインクがベースフィルム上に塗布されたインクリ
ボンを使用している。インクリボンのベースフィルム側
にサーマルヘッドを、インク側に記録紙をそれぞれ押し
付けて、サーマルヘッド上の個々の発熱抵抗体を選択的
に発熱させることにより、インクリボン上のインクが軟
化・溶融して記録紙に転写され、画像が形成される。
【0004】熱記録装置には、上述した熱転写記録装置
の他に、加熱によって発色する材料を記録紙上に塗布し
た感熱記録や、加熱によって染料が昇華あるいは拡散し
て記録紙上に画像を形成する熱昇華記録方式もあるが、
いずれもサーマルヘッドで発生した熱を使用して記録紙
上に画像を形成している。
【0005】(2)最近、地球環境資源の問題が記録装
置に関する分野でも大きく取り上げられるようになって
きている。例えば記録装置の省電力化、記録紙のリサイ
クルシステムとそれに対応した記録装置の開発、記録装
置の各部品のリサイクル、オゾン発生量が少ない電子写
真プリンタの開発などがその例である。
【0006】これらの一つとして、多数回の記録・消去
を行うことが可能な、いわゆるリライタブル記録媒体の
開発が盛んに行われている。リライタブル記録媒体は、
熱や光などのエネルギーにより化学変化あるいは物理変
化で可逆的に画像の記録・消去が可能ないわゆるリライ
タブル材料を記録層に用いたものである。リライタブル
材料の一例として、低分子・高分子マトリクス系のリラ
イタブル材料などがある。この系のリライタブル材料
は、樹脂母材中に分散された有機低分子物質による透明
度変化を利用したもので、高温の熱を加えると光の乱反
射により白濁画像が記録でき、低温加熱すると透明状態
に消去できるものである。この他にも、フォトクロミッ
ク材料、ロイコ染料、あるいは高分子液晶を使用したリ
ライタブル材料の研究開発が行われている。
【0007】この様なリライタブル記録媒体を使用する
ことで、記録紙の消費量を減少させることができる。 (3)資源保護の為に記録、消去を可逆的に行うことが
でき、記録媒体が複数回使用可能な記録方式の開発がな
されている。この様な可逆的に記録、消去する記録方式
として、従来よりメモリ性のある液晶を用いた方法が考
えられている。図25は、このような従来の記録方式の
一例を説明するための図である。記録媒体160はスメ
クティック液晶層161を透明膜162および基材16
3で挟んだ構成からなる。液晶層161は膜厚を一定に
するめに、スペーサとして球形の透明粒子164を適当
に分散している。記録ヘッド165はサーマルヘッドで
あり、発熱抵抗体166の上に保護層167および電位
の基準となる導電層168が設けられている。導電層1
68はアース電位に設定されている。
【0008】この記録媒体160は記録に先立ち、予め
一様に消去状態にされる。記録媒体160を消去状態に
するには、図26中に消去動作を示した様に、ある温度
以上に加熱した後、交流電界をかけながら冷却すること
でなされる。図25のスイッチ169を交流電源170
側に接続し、電極171に交流電圧を印加することで液
晶層161に電界をかける。記録媒体160の液晶は加
熱により等方性液体状態にされ、この状態にて電界を印
加されながら冷えるために、液晶分子が電界方向に配向
された状態に固定される。この状態では液晶層は透明状
態になっており、記録媒体160を透明膜162側から
見ると、基材163の色が見えることになる。
【0009】記録媒体160への記録は、図26中に記
録動作を示した様に、電界を印加しない状態で記録媒体
160を加熱した後、冷却することによってなされる。
このとき、図25のスイッチ169はアース電位側に接
続し、液晶層161には電界がかからないようにする。
液晶は加熱されることにより等方性液体状態になり、そ
の後電界をかけない状態で冷却されるので、液晶分子の
向きがランダムな状態で固定される。よって、記録媒体
160を透明膜162側から見ると、記録された部分は
光が散乱されるので白濁状態となり、白く見えることに
なる。
【0010】記録の際の加熱手段としては、図25の様
にサーマルヘッドを用いる場合もあるし、レーザ光を用
いる場合もある。消去の際の加熱手段としては、図25
の様に記録の加熱手段と兼ねる場合や、消去専用の画素
構造のない加熱手段を用いる場合もある。
【0011】このように、分子の配向にメモリ性のある
液晶を使い、電界を印加しながら加熱・冷却することで
消去(透明化)を、また電界が無い状態で加熱・冷却す
ることで記録(白濁化)を可逆的に行うことが出来る。
【0012】(4)環境問題、省資源といった面から紙
の大量消費が問題視されているが、これを解決する手段
として、再生紙や繰り返し記録・消去が可能な記録媒体
の使用が挙げられる。後者の開発に関しては記録分野で
盛んに行われているが、その一つに熱によって透明/白
濁を繰り返す材料を記録媒体に用いる技術がある(例え
ば、特開昭57−89993、同57−117140な
ど)。この方式で用いる材料は、一般に図27のような
熱特性を示す。まず、初期状態として記録媒体が透明で
あるとすると(A)、温度がT2以上になるまで加熱し
てから冷却すると図中のB,Cを経てDに達し、白濁状
態となる。次に、再度加熱してT1まで加熱してから冷
却するとDからBを経てAに戻り、再び透明状態とな
る。
【0013】透明状態を消去状態、白濁状態を書き込み
状態とするとポジ画像が得られ、また透明状態を書き込
み状態、白濁状態を書き込み状態とするとネガ画像が得
られるが、透明から白濁に変える動作の方が容易である
ため、前者の使い方の方が一般的であり、ここではポジ
画像を得るものとして取り扱う。この方式では書き込み
を行うための温度T2と消去を行うための温度T1が存
在するが、書き込みのためには記録媒体がT2以上に昇
温するように加熱すれば良いので、緩い条件と言える。
一方、消去時には温度をT1にした後、冷却する必要が
あるので、これは、T1にある程度の範囲(10〜20
℃)があるものの、条件が厳しいと言える。そのため、
加熱時の記録媒体の温度分布が広いと消去状態にむらが
出てしまう。また、環境の変化などにより図27の特性
自体がシフトする可能性もあり、良好な消去は困難であ
った。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
(1)従来より熱記録装置に用いられているサーマルヘ
ッドは、セラミック基板の上に発熱抵抗体を薄膜あるい
は厚膜で形成し、さらに駆動回路を搭載して構成される
ため、発熱抵抗体で発生した熱はインクリボンに与えら
れるばかりでなく、一部が基板に蓄積されたり、基板か
ら放出されてしまう。この本来の記録に消費される以外
の熱の量がかなり多く、一般的にはサーマルヘッドに供
給したエネルギーの半分以上は、記録以外に消費されて
しまっている。
【0015】第1の発明は、このような従来の熱記録装
置の欠点を解消して、より効率の良い熱記録装置を提供
することを目的とする。 (2)従来のリライタブル記録媒体に用いるリライタブ
ル材料の中で、最も注目されているのが温度変化によっ
て白濁と透明を変化させるタイプである。このタイプの
リライタブル材料は、サーマルヘッドを使用して簡単に
文字や画像を記録・消去できるという特徴も、注目され
る要因となっている。
【0016】このようなリライタブル記録媒体の主要な
用途の一つとして、この材料をカード状態にして専用の
リーダ/ライタを使用してリライタブルカードとして使
用することが考えられている。具体的には、鉄道などの
定期券や商品券などのプリペイドカードへの利用が考え
られている。もう一つのリライタブル記録媒体の大きな
利用分野として、OHPなどの投射型の表示装置などへ
の利用も考えられている。
【0017】上述した様に、熱によってリライタブル記
録媒体を白濁させたり、透明化させたりして使用する方
法は簡単であり、従来のパーソナルワープロ等に使用さ
れる熱転写プリンタを用いて容易に記録を行うことがで
きるため、広く利用されている。また、消去についても
媒体全体を暖めれば良いので、専用の消去器がなくて
も、例えばドライヤや温水、あるいは発熱量を絞った熱
転写プリンタなどを使用することによって、簡単に行う
ことができる。この様に簡単に記録・消去ができるため
に、熱を使用したリライタブル記録媒体が広く利用され
るようになってきた。
【0018】しかし、リライタブル記録媒体に記録した
い画像は、必ずしも熱複写プリンタで記録したものでな
い場合も多い。ワープロ用などの熱転写プリンタは一般
にシリアルプリンタのため、記録速度が遅い問題もあ
り、最近ではワープロ用プリンタとして、インクジェッ
トプリンタが使用される例も増えてきた。一方、パソコ
ン用の出力装置としてのプリンタでは、電子写真方式の
プリンタやインクジェットプリンタがほとんどであり、
中にはワイヤドットプリンタも使用されているが、熱転
写プリンタは余り使用されていない。特に、最近ではパ
ソコンにもアウトラインフォント機能が搭載されるよう
になり奇麗な印字が可能となってきているため、パソコ
ンを持つユーザであれば、新たに熱転写プリンタの搭載
されたワープロを持つ必要も薄れて来ている。従って、
今後出力量が多くなってくると予想される電子写真プリ
ンタ、インクジェットプリンタしかない場所で、熱を利
用したリライタブルカードに記録することはできないこ
とになる。また、既に印刷されてある印刷物や複写物を
リライタブル記録媒体を使用したOHPに複写して発表
することも不可能である。
【0019】第2の発明は、この様に熱記録プリンタ以
外のプリンタで記録された原稿や既に印刷されている原
稿をリライタブル記録媒体に簡単に記録することができ
る記録装置を提供することを目的とする。
【0020】(3)従来のメモリ性のある液晶を用いて
記録、消去を可逆的に行う記録装置では、比較的高電圧
の交流電源が必要となることが記録装置の小型化を阻ん
でいる。サーマルヘッドを加熱手段として用いる場合、
サーマルヘッドの加熱面が透明膜側になり、電圧印加の
ための電極が基材側になるが、液晶層の厚さ5〜10μ
mに対して基材の厚さは100〜200μmはあり、液
晶層に必要な電界をかけるには液晶層にかかる電圧の1
0倍以上の電圧値が必要となる。液晶ディスプレイの場
合は、液晶層の両側に電極が接しているので駆動電圧が
数Vで済むが、上述の記録装置では数十V以上必要とな
る。このように記録媒体の両面から加熱と電圧印加を行
う場合には、液晶層と基材に電圧をかける必要があり、
電圧値が大きくなり、このために記録装置の小型化、さ
らに携帯化が難しい。
【0021】また、この方式では各画素毎に電圧を印加
することが困難なため、全面一括しての消去動作しかで
きない。画素毎に個別電極を設けて個別電極毎に電圧印
加のための駆動回路を持てば画素毎の消去は可能である
が、100V程度の交流電圧を扱う駆動回路をIC化す
ることは困難であり、これを画素毎に設けようとすると
駆動回路が非常に大きくなってしまう。このようなこと
から、画素毎に記録・消去を行わせることは実際上難し
いため、記録前に全面一括の消去動作を行う必要があ
り、消去・記録の2ステップが必要となる。記録装置の
中に消去手段と記録手段の2つの手段を持てば、記録速
度は速くなるが、記録装置は大型化する。一方、1つの
加熱手段と電位発生手段で消去・記録を行えば、記録装
置は小さくなるが、記録媒体を記録装置に2回通す必要
があるために記録速度が遅くなるという問題がある。
【0022】第3の発明は、メモリ性のある液晶を有す
る記録層を用いて可逆的に記録、消去を行う記録装置に
おいて交流電圧を用いることなく消去を行うことができ
る記録装置を提供することを目的とする。
【0023】(4)熱により透明/白濁を繰り返す記録
媒体を用いる従来の記録装置においては、書き込んだ画
像を消去する過程において、消去のための温度域が狭
く、また温度域全体が環境の変化によりシフトする可能
性があるなどの理由により、良好な消去を実現すること
が困難となっている。
【0024】第4の発明は、熱により透明/白濁を繰り
返す記録媒体を用いた記録媒体におて消去のための温度
が不安定であることによる影響を受けずにより良好な消
去を可能にする記録装置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
(1)第1の発明は、発熱抵抗体によって間接的にイン
クを溶融させるのではなく、インクそのものを直接発熱
させて軟化・溶融させることで記録を行うことを骨子と
する。
【0026】すなわち、第1の発明に係る記録装置は、
光源と、この光源からの光を透過する透過部と該光を透
過しない透過部とからなる画像パターンを有する原板
と、着色剤を塗布したフィルムとを具備し、原板および
フィルムと被記録体を該フィルムの着色剤塗布面が被記
録体と接触するように圧接させ、光源からの光をフィル
ムに照射することで着色剤を加熱し、被記録体上に着色
剤を転写あるいは遷移させることによって画像を形成す
ることを特徴とする。光源としては、反射笠を有するフ
ラッシュが好適である。
【0027】(2)第2の発明は、熱によって光の反射
率が可逆的に変化するリライタブル記録層を有する記録
媒体と、この記録媒体のリライタブル層側と原稿上の画
像形成面側とを接触させた状態で原稿上の画像形成材料
を加熱するための加熱手段とを具備し、原稿上の原稿形
成材料の発熱によってリライタブル記録層の反射率を変
化させることにより、原稿上の画像を該リライタブル記
録層に複写することを特徴とする。光源としては、反射
笠を有するフラッシュが好適である。
【0028】(3)第3の発明は、分子の配向状態にメ
モリ性のある液晶層を有する記録媒体と、液晶層を画像
データに応じて選択的に加熱するための加熱手段と、液
晶層に電界を印加するための電位発生手段とを具備した
記録装置において、電位発生手段を焦電性材料により構
成し、加熱手段により加熱されるように配置したことを
特徴とする。
【0029】この場合、加熱手段と電位発生手段を一体
化し、かつ記録画素毎に加熱手段と電位発生手段による
記録を制御することにより、記録媒体を記録装置に1回
通すだけで各画素毎に記録・消去の動作で行うようにす
ることもできる。
【0030】(4)第4の発明は、可逆的に記録・消去
が可能な記録媒体に対して情報を記録する記録手段と、
記録媒体に記録された情報を消去する消去手段と、記録
媒体の光学濃度を検知する濃度検知手段と、濃度検知手
段により検知された光学濃度を消去手段にフィードバッ
クする制御手段とを具備することを特徴とする。この場
合、記録媒体に濃度検知のための参照パターンを設けて
もよい。
【0031】
【作用】
(1)通常の熱転写記録に使用されるインクリボンで
は、最も吸収が大きい波長の光に対しても、インクの吸
収率は60%〜70%程度である。すなわち、インクリ
ボンに光を照射した場合、多くの光がインクに吸収され
ずに透過してしまう。しかし、インクを透過した光は被
記録体である白い記録紙で反射されて再びインクに吸収
され、ここで再びインクを透過した光は今度はフラッシ
ュの光反射笠によって反射され、更にインク上に照射さ
れる。この様に、1回発生した光は記録紙と反射笠の間
で多重反射しているうちに、効率良くインクへと吸収さ
れてゆく。
【0032】すなわち、第1の本発明ではインクが直接
発熱するので、インク以外の他の部分を加熱するエネル
ギーを消費することがない上に、発生した光エネルギー
を効率よくインクに吸収することができるため、サーマ
ルヘッドを使用した熱記録装置と比較して効率の良い熱
記録装置を実現することが可能である。
【0033】(2)第2の発明によると、フラッシュな
どの光源から出た光は、原稿のインク層に吸収される。
原稿の白紙部分に照射された光は、ほとんどが吸収され
ずに乱反射する。反射した光はフラッシュの反射笠によ
って反射され、再び原稿を照射する。この時の原稿のイ
ンク面を照射した光はインクに吸収されるが、再び白紙
部を照射した光の大部分は反射されてしまう。
【0034】この様な多重反射を繰り返すことにより、
光源から出た光は効率よく原稿のインク部分に吸収され
て行く。この時、原稿のインク部分の温度はリライタブ
ル記録層を白濁するのに十分な温度まで上昇するため
に、原稿のインク面に圧接されているリライタブル記録
層が原稿通りに白濁する。
【0035】この様にして、熱転写プリンタを使用しな
くても、様々なプリンタで出力した原稿や、既に印刷さ
れた印刷物などをリライタブル記録層を用いた記録媒体
上に複写することが可能となる。
【0036】(3)第3の発明では、焦電性材料からな
る電位発生手段を使うことで、電位の発生を加熱手段に
より制御できる。焦電体材料としては、ポリ弗化ビニリ
デン、弗化ビニリデンと3弗化エチレンとの共重合体、
弗化ビニリデンと4弗化エチレンとの共重合体、シアン
化ビニリデンと他のモノマーとの共重合体等の焦電性を
示す樹脂材料、或いはPZT(Pb2 ZrO3 ,PbT
iO3 )セラミクス、PLZT(Pb2 ZrO3 ,Pb
TiO3 ,La23 )セラミクス等の焦電性セラセミ
クスや、BaTiO3 ,LiTaO3 ,LiNbO3
水晶等の無機焦電性結晶材料や、ロッシェル塩、トリグ
リシンサルフェイト等の有機焦電性結晶材料を粉末化し
熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂からなる群から選ばれ
た樹脂の中に分散した材料を使用できる。
【0037】これらの焦電性材料からなる電位発生手段
は、ポーリング等の分極操作により焦電体層をエレクト
レット化するか、あるいは自発分極の向きを一様に揃え
て使用する。これらの焦電体材料は、温度の変化により
表面に電荷を発生する性質を有し、代表的な値としては
1300〜1800V/Wの感度を持っている。加熱手
段として熱転写記録などで用いられているサーマルヘッ
ドを考えると、サーマルヘッドの出力が1画素当たり最
大0.3Wの出力が得られるので、サーマルヘッドで焦
電性材料を加熱すると最大400V程度の電圧が得られ
ることになる。実際には焦電性材料の上に記録媒体の液
晶層と電極が置かれ、その分だけ静電容量が増えるの
で、出力電圧は減少するが、液晶層の液晶分子を配向す
るだけの電圧値は出力できる。
【0038】この様に焦電性材料からなる電位発生手段
を加熱手段と一体化、具体的には積層化することで、液
晶層に電界を印加するための電位発生手段として、特別
に電源を設ける必要がなくなる。また、画素毎に個別電
極を作らなくても、画素毎に印加する電圧を制御できる
ので、画素毎に記録・消去の動作が可能になる。
【0039】(4)第4の発明では、記録媒体に記録さ
れている画像を消去する前に、例えば記録媒体上の参照
パターンを濃度検知手段で読むことにより、消去のため
の最適な加熱条件を検出することができる。そして、こ
の条件を消去手段にフィードバックして消去に適用する
ことによって、消去の温度域が狭かったり、環境の変化
によって温度域が変化した場合でも、それに拘りなく最
適な消去を行うことができる。
【0040】
【実施例】
(1)まず、第1の発明に係る実施例について説明す
る。図1は、第1の発明に係る熱記録装置の基本的な実
施例を説明するための図である。フラッシュ1は、フラ
ッシュランプ2とリフレクタ(反射笠)3とから構成さ
れている。フラッシュランプ2は、写真用のバルブタイ
プのフラッシュあるいはキセノンフラッシュランプな
ど、強力な発光できるものであれば何でも使用可能であ
る。フラッシュ1の下に、原板4(以下、マスターフィ
ルムという)と着色剤であるインクを塗布したインクリ
ボン7(フィルム)が重ね合わせられ、記録紙10の上
に押し付けられて配置される。
【0041】マスターフィルム4は、フィルム5の一方
の面にフラッシュランプ2からの光を透過する透明な非
画像部(透過部)と、この光を吸収する画像部(非透過
部)とからなる画像パターン6が形成された構造になっ
ている。画像パターン6に使用する画像は、例えば写真
フィルム、透明媒体の上に形成された熱転写記録画像
や、熱昇華記録画像などが使用可能であり、一般に透明
なベースフィルム5の上に形成された色素画像であれば
よい。
【0042】インクリボン7は、ベースフィルム8にイ
ンク層9を形成したものである。インク層9のインクと
しては、熱溶融性のインクや熱昇華性のインクなどが使
用できる。
【0043】図1(a)に示した様にマスターフィルム
4とインクリボン7をセットした状態で、フラッシュラ
ンプ2を発光させる。このとき、フラッシュランプ2か
ら出た光は、マスターフィルム4を照射し、画像パター
ン6の画像部ではマスターフィルム4で吸収されるが、
非画像部ではマスターフィルム4を透過してインクリボ
ン7のインク層9を照射する。これにより、インク層9
でフラッシュランプ2の光が吸収されて熱へ変換され、
この熱によってインク9が溶けて記録紙10に転写され
て、記録紙10上に画像が形成される。すなわち、図1
(b)に示すように、記録紙10の上にインク層9のイ
ンクが転写され、画像9′が形成されることになる。
【0044】なお、画像パターン6やインクリボン9
は、光の吸収率が最大でも数10%であり、残りの部分
は透過あるいは反射される。透過した光は最終的には記
録紙10に到達するが、一般的に記録紙は反射率が大き
いので、大部分の光が反射される。これらの反射された
光は再びリフレクタ3によって反射され、マスターフィ
ルム4上を照射するようになる。この様にインク9やマ
スターフィルム4で吸収されなかった光は、多重反射さ
れるうちに最終的には主としてこれらの層に吸収される
ことになる。すなわち、フラッシュランプ2で発生した
光は、効率良くインク層9やマスターフィルム4上の画
像パターン6に吸収されるので、効率良くインクを溶か
し画像を形成することができる。
【0045】次に、図2によりマスターフィルム4につ
いての幾つかの具体例を説明する。図2(a)は、OH
Pシートのような透明なベースフィルム5上に、熱転写
プリンタなどを使用して形成した熱転写画像からなる画
像パターン6が形成されたものである。この様に透明な
ベースフィルム5上にインク画像が形成されているもの
であれば、どの様なものでもマスターフィルム4となり
得る。例えば透明フィルムの上に、熱昇華プリンタ、イ
ンクジェットプリンタ、あるいは電子写真プリンタで画
像を形成したものなどがマスターフィルム4として使用
可能である。
【0046】なお、熱昇華プリンタでは図2(a)に示
した様に透明なベースフィルム5の上に、熱昇華インク
6が完全に載っているのではなく、透明フィルムの一部
に形成されている受像層内にほとんどが拡散した状態で
あるが、この様になっていても問題はない。また、写真
フィルムの様に透明フィルム上に銀塩写真方式で形成さ
れた画像でも、同様のマスターフィルム4として使用す
ることが可能である。さらに、熱で発色するOHPフィ
ルムの様な発色性のものも使用可能である。
【0047】本実施例におけるマスターフィルム4とし
ては、フラッシュなどから発生した光が画像の形成され
ている所では下にあるインクフィルムまで透過しない、
すなわち発光した光を吸収するような特性を持っている
ものであれば、基本的にどの様なものでも使用すること
ができる。要するに、マスターフィルム4上の画像パタ
ーンに形成される画像の色については、発光源(この場
合は、フラッシュランプ2)からの光を吸収するもので
あれば、どの様な色であっても問題ない。また説明の都
合上、ベースフィルム5を透明フィルムとしたが、色が
付いていても、フラッシュランプ2からの光を透過する
割合が吸収する割合よりも大きくなっていれば、使用す
ることが可能である。また本実施例の方式では、画像を
記録してある部分は、記録紙10上に記録されず、ネガ
パターンが記録されていることになる。そこで、マスタ
ーフィルム4上の画像パターンとして、予めネガパター
ンを形成しておく方法もある。
【0048】図2(a)に示した例では、マスターフィ
ルム4上の画像パターン6のインクの付いた部分(画像
部)が光を吸収するので、下のインクリボン7を発色さ
せる光エネルギーはインクの無い部分を通過した光であ
る。つまりマスターフィルム4上に形成された画像パタ
ーンのネガパターンが記録されることになる。
【0049】これに対し、図2(b)に示した方法では
画像が形成された部分を光が通過し、画像が無い部分で
は光が反射されるようになっているマスターフィルム4
の例である。従って、画像が形成されている部分を光が
通過した光が下のインクリボンに到達でき、この光がイ
ンク層に吸収されて画像が形成される。つまり、マスタ
ーフィルムに形成された画像のポジパターンが形成され
ることになる。
【0050】図2(b)に示すマスターフィルム4の具
体的な構成としては、透明なベースフィルム5の上に、
例えばスズやアルミの薄膜を蒸着などによって反射層1
1として形成する。このマスターフィルム4をサーマル
ヘッドなどで加熱したり、あるいは放電記録などによっ
て画像を形成する部分だけ反射層11を飛ばしてしまう
ことにより、画像部を透明にすることができる。
【0051】次に、図2(c)に示した方法は、画像が
形成された部分で光が反射し、画像が無い部分を光が通
過するマスターフィルム4の例である。従って画像が形
成されない部分を通過した光が下のインクリボン7に到
達でき、この光がインク層に吸収されて画像が形成され
る。つまりマスターフィルム4に形成された画像のネガ
パターンが形成されることになる。図2(a)に示した
方法と同様にネガの記録ができるのであるが、この方式
では画像のある部分が光を反射する点が異なっている。
【0052】図2(c)に示すマスターフィルム4の具
体的な構成としては、透明なベースフィルム5の上に、
例えば最近ではリライタブルカードなどの材料として多
数発表されている、熱を加えると白濁するような材料を
反射層12として形成したマスターフィルム4を使用す
る。このマスターフィルム4をサーマルヘッドなどで加
熱したりすることで、画像を形成する部分だけを白濁さ
せる。白濁された部分は、光を反射することができる。
リライタブルカードの材料をマスターフィルムに使用す
ることによって、マスターフィルムを何回も使用するこ
とかできるようになる。
【0053】なお、図2(b)(c)に示した様なマス
ターフィルム4で光を吸収しない方式の方が、図2
(a)に示したマスターフィルム4で光を吸収する方式
に比較してエネルギー効率が良いことは説明するまでも
無い。
【0054】また、原板を何回も使用する方法として
は、上述したようなマスターフィルムに代わって、透過
型の液晶により原板を構成する方法もある。例えば通常
は光を反射あるいは散乱させるような向きに液晶を配向
させておき、画像を形成した部分では光が透過するよう
に液晶を配向させる。この様な原板を構成することによ
って、記録したい画像を高速に何回も書き換えることが
可能になる。この場合においても、液晶層で反射される
光と透過する光を利用するので、エネルギーの利用効率
を高くすることができる。
【0055】次に、上述した原理に基づいた本発明の具
体的な記録装置の実施例について説明する。 (実施例1−1)図3に、本実施例に係る記録装置を示
す。原板であるマスターフィルム4としては図2(c)
で説明した透明フィルム5の上に熱で白濁と透明の間を
制御することができるリライタブル層6を形成してい
る。リライタブル層6は、100℃程度の温度まで加熱
されると冷やされても透明であるが、それ以上、例えば
150℃程度まで加熱した後に冷却すると白濁する特性
を持っている。まず、消去装置20を用いてマスターフ
ィルム4を一様に加熱して、既に形成されていた画像を
消去する。画像を消去する場合には、マスターフィルム
4全体を白濁させることにする。消去装置20は、ヒー
タやサーマルヘッドなどの加熱装置で構成されており、
リライタブル層6を全体が150℃以上まで加熱して白
濁化することができる。
【0056】次に、書き込み装置21によって、マスタ
ーフィルム4の上に画像が形成される。書き込み装置2
1はサーマルヘッドなどから構成されており、記録した
い画像に従ってマスターフィルム4のリライタブル層6
を選択的に加熱する。ここでは、例えば100℃程度の
温度に加熱されるので、加熱された部分が透明になっ
て、マスターフィルム4に画像が形成される。
【0057】画像が形成されたマスターフィルム4は、
次にインクの塗布されたインクリボン22と圧接され
る。インクリボン22は、例えば熱転写装置に使用され
ているインクリボンと同様もので、ベースフィルムにイ
ンクが塗布された構造である。インクリボン22は、繰
り出しリール23から繰り出され、巻き取りリール24
へと巻き込まれて行く。マスターフィルム4とインクリ
ボン22は、更に記録紙25に対し、フラッシュ26の
付近でプレッシャローラ27によって圧接されている。
【0058】この様な状態でフラッシュ26が発光する
と、光はマスターフィルム4の透明な部分を通過してイ
ンクリボン22まで到達する。インクリボン22まで透
過した光は、大部分がインクに吸収されインクの温度を
上昇させる。そしてインクが溶けることにより、インク
はインクリボン22から記録紙25へと転写して画像が
形成される。白濁部分を照射した光の一部は吸収される
が、ほとんどは乱反射される。乱反射された光は、フラ
ッシュ26の反射笠とマスターフィルム4の間を多重反
射して、減衰して行くと同時に、透明部分も通過してイ
ンクの発熱に寄与することになる。この様にして記録紙
25の上に、画像が形成される。
【0059】最後に、マスターフィルム4は再び消去装
置20で加熱され、全面が白濁されてマスターの画像パ
ターンが消去される。なお、同一の画像パターンを何枚
も記録する場合には、指定された枚数が記録されている
間は消去装置20を動作させないことによって、同一画
像の連続記録が可能となる。マスターフィルム4に画像
を形成する時間は、通常フラッシュの発光時間と比較し
て非常に大きいので、一度マスターを作った後、後で何
枚もフラッシュで記録する方が高速に記録できる利点が
ある。
【0060】なお、この実施例のフラッシュは細長いハ
ロゲンランプなどから構成されており、紙の移動に合わ
せて数Hzの周期で点滅している方式で良い。勿論、一
度フラッシュを光らせるだけで記録紙全体に1回で画像
形成を行う方式も使用可能である。また、インクリボン
のインクは基本的にはフラッシュ光を吸収する色であれ
ば何でも良い。更にインクがフラッシュの光を吸収しな
い色であっても、インクリボンのベースフィルムがイン
クを吸収する特性であれば、直接インクが発熱する場合
と比較すると効率が落ちるが、画像を形成することが可
能である。
【0061】また、この例ではマスターフィルム4のリ
ライタブル層6がインクリボン22と接しない様に設置
してある。インクが光を吸収して熱を発生した場合に、
この熱がマスターフィルム4まで伝導し、透明な部分を
白濁させてしまうことがあるからである。しかし、マス
ターフィルム4をこの様な向きに設置すると、逆に解像
度を劣化させてしまう欠点もある。発生する熱量や、ベ
ースフィルムの材質、インクの熱に対する感度などに応
じて、マスターフィルムの表裏は決定されるのが望まし
い。すなわち、場合によってはマスターフィルムのリラ
イタブル層がインクリボンと接するように設置されて
も、差し支えない場合もある。
【0062】(実施例1−2)図4に、本実施例に係る
記録装置を示す。図3の実施例では、熱転写記録用のイ
ンクリボンの様なインクが既に塗布されたフィルムを使
用している。従って、当然のことながら使用しなかった
インクリボンも無駄に捨てられてしまうことになる。多
数回使用できるインクリボンを使用すれば、この問題は
ある程度解決できるが、奇麗な画質を維持してままで多
数回使用することは不可能である。本実施例は、このよ
うな点を解決して省資源化を図っている。
【0063】図4において、図3の場合と同様にマスタ
ーフィルム4としては、リライタブルタイプのフィルム
を使用する例を考える。まず、マスターフィルム4は書
き込み・消去装置30によって非画像部の白濁と画像部
の透明化が同時に行われる。図3の実施例と比較する
と、画像の消去と書き込みを同時に行わせている以外同
じである。書き込み・消去装置30はサーマルヘッドな
どから構成されており、個々の発熱素子の温度を制御す
ることで、消去と書き込みを同時に行っている。すなわ
ち、非画像部では発熱素子を150°以上の高温になる
ように、また画像部では100°程度の温度になるよう
に、各発熱素子に与えるパルスの電圧やパルス幅を制御
することで書き込みと消去を実現している。
【0064】このようにして画像が形成されたマスタフ
ィルム4は、トナー搬送フィルム32と接触させられ
る。トナー搬送フィルム32は、絶縁性の樹脂などによ
り作られている。このトナー搬送フィルム32は、まず
コロナチャージャなどの帯電器33によって、表面が例
えば500V程度に一様帯電される。次に、トナー層塗
布装置34によってトナー搬送フィルム32の上にトナ
ー層が形成される。トナー層塗布装置34は、電子写真
プリンタや複写器の現像器と全く同様の構造・働きであ
るので、詳細な説明は省略する。トナーは通常マイナス
に帯電しており、トナー層塗布装置34には適当なバイ
アス電圧が与えられている。トナー搬送フィルム32が
プラスに帯電しているために、トナー塗布装置との間に
形成される電界に従って、トナーがトナー層塗布装置3
4からトナー搬送フィルム32の方に移動し、トナー搬
送フィルム32の上にトナー層が形成される。
【0065】この様にしてトナー層の形成されたトナー
搬送フィルム32とマスターフィルム4とがプレッシャ
ローラ27で圧接された状態でフラッシュ26の位置に
移動し、その状態でフラッシュ26が照射されると、マ
スターフィルム4の透明部分を通過した光がトナー搬送
フィルム32上のトナー層を照射する。この光をトナー
層が吸収し発熱することで、トナーが軟化・溶融し、記
録紙25へと転写・定着される。この様にして、トナー
による画像が記録紙25上に形成されることになる。
【0066】トナー搬送フィルム32上に残ったトナー
は回収装置35に回収され、再びトナー塗布装置34に
戻されて使用される。従って使用されなかったトナーも
無駄にされること無く、有効に利用される。なお、この
方式では回収装置35は使用しなくても問題はない。つ
まり使用されなかったトナーが、そのままトナー搬送フ
ィルム32上に残ったままで、トナー塗布装置34の位
置まで到来すると、トナー塗布装置34ではトナー層の
厚さを一定にしながら、記録に使用してトナーが無くな
った部分にトナーを塗布して行く。
【0067】このように図4に示した実施例は、トナー
を有効に記録に使用できる特徴を持っている。 (実施例1−3)本実施例は、本発明をカラー記録に応
用した例である。本実施例ではカラー記録の方式とし
て、ワンショットカラー記録方式を説明するが、多数回
の記録でも差し支えない。
【0068】図5に示すように、フラッシュ40として
は反射笠41と3色の異なった波長λ1,λ2,λ3で
それぞれ発光するフラッシュランプ41,42,43を
使用している。このフラッシュ40の下に、例えばトナ
ー搬送フィルム45上に一層に形成されたカラートナー
46が搬送されてくる。このとき使用されるカラートナ
ー46の光に対する透過率と、3色のフラッシュランプ
42,43,44の発光波長λ1,λ2,λ3の関係を
図6に示す。カラートナー46の光に対する透過率は、
現在一般的に使用されているイエロー、マゼンタ、シア
ンのカラートナーの透過率とは少し異なっているが、基
本的な特性は同じである。異なっているところは、マゼ
ンタやシアンの短波長領域での透過率を増加させたこと
と、イエローの長波長領域での吸収を増加させたことで
ある。この様にするには、染料の量や種類を代えたり、
あるいは赤外光の吸収剤を混入することで実現すること
が可能である。
【0069】この様なカラートナー46を使用して、更
に図6に示された様な波長のフラッシュ40を照射した
場合に、ワンショットカラー記録を実現できる。例えば
λ1の光がカラートナーに照射されると、イエローのカ
ラートナーはこの光を吸収するのであるが、マゼンタと
シアンのトナーはこの光をほとんど透過してしまう。従
って、イエローのトナーが軟化・溶融して記録紙47の
上に転写・定着されてイエロー画像が形成される。同様
に、λ2の光ではシアントナーが、λ3の光ではマゼン
タトナーがそれぞれ記録紙に転写・定着され、画像が形
成される。そこで、フラッシュ40とカラートナー層4
6の間隔に、カラー画像が形成されたマスターフィルム
48を置くことによって、マスターフィルム48上のカ
ラー画像パターンに応じて、λ1,λ2,λ3の光を選
択して透過してくることになり、記録紙47の上にはカ
ラー画像が形成されることになる。従って、基本的には
マスターフィルム48に形成される画像は、記録したい
カラー画像の補色の画像になっていれば良い。
【0070】以上の様にして本実施例によれば、ワンシ
ョットカラー記録を実現することができる。また、この
場合の具体的な装置構成は、例えば図4に示したような
方式であり、トナー塗布装置34に入っているのが3色
のカラートナーを混合した物であり、マスターフィルム
の部分が例えば液晶のカラーディスプレイを使用すれば
実現できる。
【0071】なお、この方法ではマスターフィルム48
が図6に示したλ1,λ2,λ3の光の理想に近いフィ
ルタになっているのであれば、フラッシュランプとして
3色のランプを使用しなくても、例えば白色のフラッシ
ュランプを使用しても構わない。また、ここではカラー
トナーを使用した例で説明したが、カラーインクがモザ
イク状に並べられたものや、カラーインクが入ったマイ
クロカプセルが一面に並べられたものなども使用でき
る。
【0072】(2)次に、第2の発明に係る実施例につ
いて説明する。 (実施例2−1)図7は、第2の発明によるリライタブ
ル記録媒体を使用した記録装置の一実施例を示す図であ
る。本実施例の記録装置では、フラッシュ51を使用し
ている。フラッシュ51は、フラッシュランプ52とリ
フレクタ(反射笠)52とから構成されている。フラッ
シュランプ51は、写真用のバルブタイプのフラッシュ
あるいはキセノンフラッシュランプなど、強力な発光を
できるものであれば何でも使用可能である。このフラッ
シュ51の下に、OHPタイプのリライタブル記録媒体
54を用意する。
【0073】リライタブル記録媒体54は、透明なPE
Tフィルムなどからなるベースフィルム56と、ベース
フィルム56上に形成された〜10μm程度の厚さのリ
ライタブル記録層55から構成されている。リライタブ
ル記録層55は、熱によって記録・消去できる層であ
り、例えば図8に示す様にT2以下の低い温度で加熱さ
れて冷却されると透明になり、T2以上の高い温度で加
熱されると白濁する性質を持っている。記録前には、リ
ライタブル層5は透明な状態になっている。このリライ
タブル記録媒体54に、記録紙59の上にインク画像5
8が形成された原稿57を重ねる。このとき、リライタ
ブル記録媒体54のリライタブル記録層55側、原稿5
7上のインク画像58の形成されている面側に接触する
ように重ねられ、更にリライタブル記録媒体54と原稿
57が圧接される。
【0074】図7(a)に示した様な状態で、フラッシ
ュランプ52が点灯される。フラッシュランプ52から
出た光は、透明なリライタブル記録媒体54にほとんど
吸収されることなく透過し、原稿57まで到達する。原
稿57にはインク画像58が形成されており、このイン
ク画像58に照射された光は、反射されるものもある
が、例えば黒画像の場合には大部分がインク画像58に
吸収される。原稿57上のインク画像58が形成されて
ない白紙部分に照射された光は、ほとんどが吸収されず
に乱反射する。この乱反射した光や、インク画像58で
僅かに反射された光は、フラッシュ1を構成しているリ
フレクタ52によって反射され、再び原稿57を照射す
ることになる。このときも、原稿57上のインク画像5
8を照射した光はインクに吸収されるが、再び白紙部を
照射した光の大部分は反射されてしまう。
【0075】この様な多重反射を繰り返し、フラッシュ
51から出た光は効率よく原稿57上のインク画像58
の部分に吸収されて行く。吸収した光のエネルギーによ
って、原稿57のインク画像58部分の温度は、リライ
タブル記録層5を白濁するのに十分な温度まで上昇する
ために、原稿57のインク面側に圧接されているリライ
タブル記録層55を原稿57通りに白濁させる。つま
り、リライタブル層55のインク画像58の形成されて
いた面に接触していた部分は、図7(b)に示す様に、
白濁部分55′となる。この様にして形成されたOHP
シートを投影器に載せると、白濁した部分は光を乱反射
するために黒く表示され、透明な部分は光を透過して画
像を表示することができる。
【0076】以上述べたような方法によって、熱転写プ
リンタを使用しなくても、様々なプリンタで出力した原
稿や、既に印刷された印刷物などをリライタブル記録媒
体上に複写することが可能となる。
【0077】(実施例2−2)図9に、第2の実施例に
係る記録装置を示す。この実施例は、原稿57に於いて
インク画像58が記録されている記録紙59が光を透過
するようになっている場合である。この様な例として
は、既にOHPなどに記録されていた画像、写真フィル
ムやスライドなどに記録された画像などがである。この
場合にも、図8の実施例に示したように、フラッシュ1
に近い方からリライタブル記録媒体54、原稿57とい
う順で設置しても良い。しかし、原稿57が透明である
ので、図9に示すようにフラッシュ51、原稿57、リ
ライタブル記録媒体54の順で並べられていても、リラ
イタブル記録媒体54上に原稿57の像を記録すること
が可能である。
【0078】なお、この実施例の場合にはリライタブル
記録媒体54の裏側に、光を反射するための反射層60
を設ける必要がある。この光反射層60を設けなくて
も、フラッシュ51から出た光が直接インク画像58に
吸収されるので、リライタブル記録媒体54を発色させ
ることができる。しかし、この場合には効率が非常に悪
くなる。つまり通常の文字記録の場合には、文字の部分
は記録紙全体の約10%以内であるので、90%以上の
光はインクに吸収されることなく透過してしまうからで
ある。そこで光反射層60を設けることによって、透過
してしまう光を、多重反射させ、インク画像58に効率
よく吸収させることができるようになる。光反射層60
としては、光を反射あるいは乱反射するものであれば、
どの様な材料であっても使用することが可能である。最
も簡単な材料としては、白い記録紙でも使用可能であ
る。また、アルミニウムなどの金属を薄く蒸着した透明
なプラスチックフィルムなどの使用も可能である。
【0079】(実施例2−3)本実施例では、リライタ
ブル記録媒体54に記録された画像を消去する方法につ
いて説明する。消去の一般的な方法しては、温度制御さ
れたヒートローラの間を画像が記録されたリライタブル
記録媒体を通過させることで実現される。但し、この方
法では消去装置を別に用意する必要がある。
【0080】そこで、本実施例では消去装置を別に設け
ずに、記録の場合と同様の方法で消去する方法について
述べる。図10に示すように、リライタブル記録媒体5
4に消去シート61を圧接し、フラッシュ51を点灯す
る。消去シート61はベースフィルム62の上に、一様
な画像63を記録してあるシート状のものである。ベー
スフィルム62は、フラッシュ51から放射される光に
対しては透明である必要がある。フラッシュ51から放
射された光は、消去シート61のベースフィルム62を
透過して、ベースフィルム62の上に形成された一様画
像63を照射する。一様画像63は、フラッシュ51の
光を適度に吸収するようになっている。この光を吸収し
て一様画像13の温度は、図8に示した温度特性におけ
る消去特性を示すような温度まで上昇する。つまりリラ
イタブル記録材料54を白濁させる程の高温にならない
で、透明化する程度の温度に上昇させる必要がある。こ
の様にすることによって、画像が記録されていたリライ
タブル記録媒体54のリライタブル層5全体の温度が消
去温度になり、リライタブル記録媒体54に記録されて
いた画像が消去される。
【0081】この様に消去シート61の発熱温度をリラ
イタブル記録媒体54の白濁温度まで上昇させずに、消
去温度に止めておくために、消去シート61に形成する
一様画像63には、それなりに工夫をする必要がある。
つまりフラッシュ51からの光を完全に吸収しないよう
に、光学濃度で飽和濃度までさせず、例えば光学濃度
0.5程度の薄い画像を形成する方法もある。同様に網
点パターンを使用して、平均光学濃度が0.5程度にな
るような方法も考えられる。更に、一様画像63を形成
したインクの中に金属の微粉末のようなものを入れてお
き、フラッシュの光をある程度反射させるようにする方
法もある。
【0082】更に、図11に示したように一様画像63
を通常の濃度の高いインクで記録しておき、この一様画
像63と消去すべきリライタブル記録媒体54の間に、
フラッシュ51の光に対して透明な温度緩衝層64を設
けても、リライタブル記録媒体54との接触面の温度を
消去温度に保つことができる。また温度緩衝層64を設
けない場合には、リライタブル記録媒体54の表裏を逆
にすればよい。つまり消去シート61の一様画像が記録
された面側と、リライタブル記録媒体64のベース層6
6の側が接触するようにしておく。この様にすること
で、ベース層56が温度緩衝層の役目を果たすため、リ
ライタブル層55の温度を白濁させるような高温にする
ことはなくなる。
【0083】以上の様な方法で、簡単にリライタブル記
録媒体に記録された画像を消去することが可能である。
なお、図10および図11に示した様に、この方式の消
去方式の場合にはフラッシュ51、消去シート61、リ
ライタブル記録媒体54の順で配置されている必要があ
る。リライタブル記録媒体54をフラッシュ51と消去
シート61の間に入けると、リライタブル記録媒体54
に形成されている白濁部分によって光が反射されてしま
うため、消去することができなくなってしまうからであ
る。
【0084】また、消去シート61に形成される一様画
像63は、必ずしも濃度が一様であることに制限される
ものではない。例えばフラッシュが真ん中が光が強いよ
うな分布になっている場合には、光の強い部分が濃度が
薄くなるようにしておくことで、リライタブル記録媒体
64を一様に消去できるようになる。
【0085】(実施例2−4)これまでの実施例では、
光を使用して既に記録されている画像部だけを発熱させ
て、リライタブル記録媒体を発色させる方法を示してき
た。これらの方法は、いずれも光を印刷インクに吸収さ
せて、最終的に光を熱に変換して記録を行っている。印
刷インクは通常、赤外線に対しては十分に吸収する。そ
こで、第4の実施例では赤外線を発生する物体、すなわ
ち発熱体から発生される赤外線を使用してリライタブル
記録媒体に画像を形成する方法について説明する。
【0086】図12は本実施例の構成を示す図であり、
まず予め画像が形成されている原稿57をヒートローラ
70とプレッシャローラ71との間を通過させる。この
際、原稿57をローラ70,71間をゆっくりとした速
度で通過させると、原稿57の全体が熱せられてしま
う。しかし原稿57を高速に通過させると、原稿57の
記録インクに集中的に赤外線が吸収されることになり、
印刷インクだけが高温となる。この温度がリライタブル
記録媒体54の白濁温度以上に達したところで、リライ
タブル記録媒体54と接触させることにより、原稿57
の画像がリライタブル記録媒体54に複写されることに
なる。従ってヒートローラ70で加熱された後の原稿5
7は、加圧ローラ72,73によってリライタブル記録
媒体54を圧接され、画像の複写が行われる。
【0087】なお、原稿57の加熱とリライタブル記録
媒体54への画像の複写速度は一般的には異なってお
り、前者の方が高速である。そこで、図12に示したよ
うに原稿57の加熱とリライタブル記録媒体54への画
像の複写は、別々のステージに分割して行う方が望まし
い。反面、リライタブル記録媒体54は赤外線を通過さ
せてしまう性質があるので、ヒートローラ70を原稿5
7とリライタブル記録媒体54を重ねて通過させる方法
もある。リライタブル記録媒体54全体が十分加熱され
る前に、透過した赤外線によって原稿57上の画像の温
度が上昇することにより、リライタブル記録媒体54へ
の複写を実現することができる。
【0088】ここで述べた様な実施例の場合には、ヒー
トローラ70の温度を検知して制御すれば、リライタブ
ル記録媒体54の画像を消去することもできる利点があ
る。このように同じ記録装置で温度を制御するだけで、
画像の書き込みと消去ができるので、効率的である。な
お、当然のことではあるが、ヒートローラ70は原稿5
7の上画像が形成されている側に設置される必要があ
る。また、ヒートローラ70は原稿57に赤外線を放出
するための部材であり、これに制限されるものではな
い。例えば、ヒートローラにしても、接触式でもよい
が、非接触方式でも使用することができる。またヒート
ローラ以外の方式では、熱板、オーブン、赤外線ランプ
なども使用することが可能である。更に、図12に示し
た実施例の場合には、直接画像面に熱を供給するので、
不透明なリライタブル記録材料にも原稿画像を複写する
ことのできる利点がある。
【0089】(実施例2−5)将来、リライタブル記録
媒体をOHPに使用する用途が多くなった場合には、上
述してきた様に専用のリライタブル記録媒体用の複写装
置を使用するのも一つの方法であるが、現在多数使用さ
れている複写機を改造して、リライタブル記録媒体への
記録・消去ができるようにすることも考えられる。この
様にすれば、リライタブル記録媒体用の記録・消去装置
と通常の複写機を兼用できるので、より効率的となる。
【0090】現在の複写機を見ると、原稿を光で照射し
ている部分や、ヒートローラを備えている。そこで、原
稿とリライタブル記録媒体を重ねて光を照射して、画像
部分だけを発熱させることで、リライタブル記録媒体に
原稿の画像を複写を行うことを考える。また定着用のヒ
ートローラで、画像の形成されているリライタブル記録
媒体を全面加熱して、画像を消去する方法を検討する。
従来より複写機の原稿照射部は、螢光灯やフラッシュラ
ンプが使用されているが、原稿の画像部でリライタブル
記録媒体を白濁させるだけの十分な熱を発生させること
はできない。そこで、リライタブル記録媒体に複写する
装置として使用する場合には、通常の原稿を複写する場
合よりも、螢光灯やフラッシュの光量を増加させる必要
がある。また、ヒートローラを消去に使用する場合に
は、温度が高すぎて全面白濁してしまう。そこで消去用
に使用するためには、ヒートローラの温度を定着に使用
する場合よりも、低温に設定する必要がある。
【0091】例えば図13のフローチャートに示される
様に、複写機の複写スタートスイッチが押された場合、
通常の複写と透明なリライタブル記録媒体への複写モー
ドを切り替えるスイッチの状態から、通常の複写か否か
(リライタブル記録媒体への複写か)を判定し(S
1)、通常の複写の場合には通常の記録モードでの動作
を行う(S2)。リライタブル記録媒体への複写の場合
には、通常の複写の場合と比較して、光量を増加させて
原稿を照射しリライタブル記録媒体への複写を行う(S
3)。この様にすることで、原稿に記録されている画像
が発熱し、原稿に圧接されているリライタブル記録媒体
を原稿に従って白濁させることができる。
【0092】なお、リライタブル記録媒体への複写の場
合には、通常の複写の場合の様な動作をする必要がな
く、原稿の光走査だけを行えば良い。例えば電子写真記
録方式の複写機では、感光ドラムを回転させ、帯電・現
像などを行っているが、光走査以外の動作は必要ない。
他の方式の複写機でも、同様に光走査部分だけを動作さ
せれば良い。
【0093】また、リライタブル記録媒体の消去スター
トスイッチが押された場合には、まず定着ローラの温度
を消去温度に設定し、ローラが消去温度になったところ
で、紙カセットあるいは手差し給紙装置に置かれている
リライタブル記録媒体が装置内に取り込まれ、定着ロー
ラによって消去される。
【0094】以上述べたような構成によって、従来から
使用されている複写装置を一部改造するのみで、リライ
タブル記録媒体への記録・消去装置として兼用できるよ
うになる。なお、この実施例はあくまで一例であり、本
発明はこの実施例に制限されるものではない。この実施
例で述べた方法に関わらず、通常の複写機をリライタブ
ル記録媒体の記録・消去装置に兼用する方法は、全て本
発明の範囲に含まれるものである。また、複写ではない
が、レーザプリンタやLEDプリンタ等の電子写真プリ
ンタで、リライタブル記録媒体上を通常の記録時よりも
大きなエネルギーで記録できるように構成することで、
リライタブル記録媒体も記録できる。
【0095】(3)次に、第3の発明の実施例について
説明する。 (実施例3−1)図14は、加熱手段である発熱抵抗体
と電位発生手段である焦電性物質が一体化された記録ヘ
ッド80と、液晶層を持つ記録媒体81を有する記録装
置を示している。
【0096】記録ヘッド80の加熱手段は、通常の熱転
写プリンタ等に使用されるサーマルヘッドと同じであ
り、発熱抵抗体82が薄膜技術もしくは厚膜技術で作ら
れている。発熱抵抗体82の上には、保護層83と電位
の基準となる導電層84が順次積層されている。導電層
84はアース電位に設定されている。導電層84の上に
の焦電性物質からなる焦電体層85が設けられている。
発熱抵抗体82は画素毎に設けられているが、導電層8
4と焦電体層85は画素構造をしている必要はなく、図
の紙面に垂直方向に連続して設けられている。
【0097】記録媒体81は、スメクティック液晶86
を透明膜87と基材88で挟んだ構造となっている。基
材88の液晶層側には、導電層89が設けられている。
記録濃度のコントラストを上げるために、導電層89と
して反射率のよいアルミニウム薄膜を用いることが望ま
しい。また、導電層89はアース電位に設定されてい
る。液晶層86には、層の厚みを整えるために球形のス
ペーサ20が分散されている。液晶層86の厚みは、例
えば5μmとする。
【0098】記録媒体81と記録ヘッド80は、ゴム製
のプラテン・ローラ21に押されることによって密着し
ている。次に、図15を参照して本実施例の記録装置に
おける記録および消去の動作について説明する。記録媒
体81は記録に先立ち、全面が消去され、初期化されて
いるとする。ここで消去状態とは液晶層86が白濁状態
になっている状態であり、この状態では記録媒体81は
透明膜87側から見ると白く見る。
【0099】記録動作では、記録を行う画素に相当する
発熱抵抗体82がまず加熱される。これにより発熱抵抗
体82の上面にある焦電体層85は、発熱抵抗体82の
温度の上昇に伴って電位を発生する。焦電性物質は温度
の変化量に比例した電位を発生する。従って、記録画素
においては図15に示すように、発熱抵抗体82の温度
と、焦電体85の電位が変化する。液晶が等方性液体状
態に変わるのは40〜50℃程度であり、熱転写記録等
に用いられる発熱抵抗体の性能からすると、瞬時に液晶
は等方性液体状態になる。液晶が等方性液体状態になる
図15のAの時点で発熱抵抗体82での発熱を止める。
すると発熱抵抗体82の温度は急激に下がり、焦電体の
表面の電位は先ほどと逆極性になり、液晶層86には交
流電界が1周期印加されたことになる。
【0100】このとき、液晶層86にかかる電界は図1
5の様に次第に下がっていき、液晶は次第に冷却され、
等方性液体状態から基の液晶状態へと相転移する。液晶
分子は分子長軸が電界方向に配向して固定されていくの
で、1記録周期の終わりには記録画素にあたる液晶層8
6は透明状態となる。
【0101】また、消去動作においては図15のように
急激に温度が上がらないように、発熱抵抗体82への電
流量を小さくする。この場合も焦電体層85の表面に電
圧は発生するが、温度変化が小さいために発生する電圧
も低く、液晶分子を電界方向に配向させるのに必要な電
界Ec以上の電界が液晶層86にかかることはない。こ
の結果、液晶分子はランダムな方向に配向され、冷却す
ることにより固定される。
【0102】なお、上の説明では発熱抵抗体82の通電
電流を小さくして、焦電体層85の表面に電位が出ない
ようにしたが、通電電流のパルス幅制御によっても発熱
温度をコントロールでき、同様に焦電体層85の表面電
位を小さくすることが出来ることは自明である。
【0103】また、全面一括消去動作においては、発熱
抵抗体82に電流を流し続け、一定温度になった状態で
記録ヘッド80を記録媒体81上で走査すれば良い。発
熱抵抗体82上の焦電体層85は、発熱抵抗体82が一
定温度になれば電位を発生しなくなるので、液晶層86
は電界が無い状態で加熱されることになる。電界がない
状態で等方性液体状態になった液晶は、液晶分子の向き
がランダムな状態で冷却される。この結果、液晶層86
は光が散乱され白濁状態となる。
【0104】上述の説明の記録方法では、白地に黒い文
字・画像が記録できるポジ・モードとなるが、逆に黒地
に白い文字・画像を記録するネガ・モードとすることも
可能である。その場合、消去動作は図15のポジ・モー
ドでの記録と同様に、発熱抵抗体82に通電を行って焦
電体層85の表面電位を交流的に振らし、液晶層86に
電界を印加する。消去されたところでは、液晶層86が
透明状態になる。記録動作は図15のポジ・モードの消
去の様に発熱抵抗体82への通電電流またはそのパルス
幅を小さくして、発生する電位を低く抑え、液晶分子の
向きをランダムにする。その結果、記録されたところは
光を散乱し、白く見えることになる。
【0105】また、今までの説明では液晶層86を透明
にする場合、1記録周期の間に焦電体層85の表面電位
が1周期分変化した。液晶分子を電界方向に配向させる
には交流電界1周期分では足りない場合もあり得る。足
りない場合は、1記録周期の間に交流電界が複数周期発
生するように、発熱抵抗体82への通電を1記録周期の
間に複数回行うようにする。 (実施例3−2)焦電体層85を介して液晶層86を加
熱する場合、液晶層86への熱の伝導が遅いために液晶
層86が十分に加熱されず、液晶から等方性液体状態に
相変化しない可能性がある。この様なときは、図16に
示すように発熱抵抗体82が焦電体層85を介さずに直
接記録媒体81を加熱できるようにすると、液晶層86
が十分に加熱される。このとき、焦電体層85は図16
中に示すように記録媒体81の進行方向側に設けておく
必要がある。
【0106】(実施例3−3)加熱手段であるサーマル
ヘッドに発熱抵抗体を2種類設け、1種類を液晶層の加
熱用に、もう1種類を焦電体層の加熱用に使うと、液晶
層の白濁化が楽になる。これを図17を使って簡単に説
明する。記録ヘッド80には液晶層86の加熱用の発熱
抵抗体82と、焦電体層85の加熱用の発熱抵抗体94
を設けている。液晶層86を透明にするには、発熱抵抗
体82,94の両方を加熱し、液晶層86に電界がかか
るようにする。液晶層86を白濁せるときは発熱抵抗体
82だけを加熱し、液晶層86を無電界下で加熱・冷却
して白濁させる。
【0107】(実施例3−4)以上の実施例では記録媒
体81として、液晶層86を2枚の板で挟んだ構造とし
たが、本発明は様々な構造の記録媒体に応用できる。
【0108】図18は、液晶を高分子樹脂の間に分散し
たタイプの液晶層を用いた記録媒体である。この記録媒
体100は表面保護膜101、高分子分散液晶層10
2、基材103から構成されており、基材103の液晶
層側には導電層104が設けられている。ここで使われ
る高分子分散液晶層102はスメクティック液晶とポリ
マー材料から構成されており、高分子材料のモノマーと
液晶材料を混ぜた溶液をつくり、モノマーが重合して硬
化する際に液晶が相分離することで液晶小滴が形成され
る。
【0109】高分子分散液晶は、作られた当初は図18
(b)のように液晶分子は液晶小滴の壁面に沿って並
び、全体として液晶分子がランダムな方向に並んでいる
ため光が散乱し、白濁状態となっている。電界を印加し
た状態で加熱・冷却をすると、液体状態まで加熱された
後、液晶分子が電界方向に配向して固定されるので、図
18(a)のように透明状態となる。また、電界が無い
状態で加熱・冷却されると液晶分子は再ランダムな方向
に配向し固定され、高分子液晶層は白濁状態となる。
【0110】この記録媒体100を図14の記録ヘッド
80で記録・消去する際の動作は先の実施例と同じであ
るので、ここでは改めて説明はしない。ポジ・モードも
ネガ・モードも可能であり、また部分的な消去も全面一
括消去も可能である。また、先の実施例に示した記録媒
体81の構造では液晶層の厚みを規制するためにスペー
サ90を入れる関係から可撓性において限界がある。し
かし、本実施例のような高分子分散液晶を使用した記録
媒体100の場合は、スペーサ90が不要であり、高分
子分散液晶をPETのような可撓性のある基材上に作る
ことが簡単なので、紙のような柔らかい記録媒体を作る
には非常に適している。
【0111】(実施例3−5)実施例3−1〜3−4で
は、液晶の熱光学特性を利用した例を示したが、本発明
は液晶の他の特性を利用した場合にも応用できる。図1
9は、強誘電性液晶を使用した記録媒体である。この記
録媒体110は、表面保護層でもある透明膜111、偏
光板112、強誘電性液晶層113、偏光板114、透
明電極115および透明基材116から構成されてい
る。透明電極116はアース電位に設定される。2つの
偏光板112,114の偏光の向きは直交している。強
誘電性液晶層113の傾斜角は22.5°、複屈折率と
層厚の積は約0.25μmとし、コントラストが大きく
取れるように設定した。
【0112】強誘電性液晶の性質として、図19中の矢
印A方向にEc以上の電界がかかるとその部分は光が透
過し、逆方向にEc以上の電界がかかると光は遮断され
る。そして、強誘電性液晶はメモリ性を持ち、電界を取
り除いても光の透過・遮断の状態を維持できる性質を有
する。
【0113】次に、このような性質を持つ強誘電性液晶
を記録媒体に応用した本実施例の記録動作を説明する。
最初に記録媒体110が光を遮断する状態にしておく。
次に発熱抵抗体82に通電し、焦電体層85の表面に電
圧を発生させ、矢印A方向に閾値以上の電界を発生させ
る。次に、発熱抵抗体82への通電を止めると図20の
グラフに示すように電界は逆方向になるが、閾値Ec以
下の電界なので、液晶分子の向きは変わらない。
【0114】一方、消去時には図19の矢印A方向と逆
方向に閾値Ec以上の電界を印加すればよい。矢印A方
向と逆方向の電界を印加する方法としては幾つかの方法
があり、一つには記録媒体110を裏表逆にして記録装
置へ通すことが挙げられる。また、別の方法として、焦
電体層85を先の例と逆向きに張り付けた記録ヘッドを
新たに用意し、このヘッドで矢印A方向と逆方向の電界
を生成し、消去を行うようにしてもよい。この場合、一
つの記録ヘッドの中に記録用の発熱抵抗体と焦電体層の
組み合わせと、消去用の発熱抵抗体と焦電体層の組み合
わせを記録媒体の移動方向に並べて配置すると、記録装
置の小型化が可能となる。
【0115】また、この記録方式では記録媒体表面での
温度は低くても良いので、記録媒体表面が熱で劣化する
ということはなくなり、記録媒体の使用可能回数が非常
に増えるという長所を持つ。
【0116】(実施例3−6)実施例3−1〜3−5で
は、加熱手段である発熱抵抗体と電位発生手段である焦
電体層を一体化したが、図21に示すように液晶層と焦
電体層を一体化してもよい。図21に、本実施例におけ
る記録ヘッドと記録媒体の構成を示す。
【0117】図21において、記録ヘッド80は通常の
熱転写記録に用いるサーマルヘッドそのものでもよい。
記録媒体120は、電極層121、焦電体層122、液
晶層123、透明電極層124および透明基材125か
ら構成される。記録・消去の動作は上述の実施例1と同
じであるので、ここでは改めて説明はしない。本実施例
はポジ・モードもネガ・モードも可能であり、また部分
的な消去も全面一括消去も可能である。図8の構成の記
録媒体120では透明電極層124側から見るために、
記録する画素信号を左右逆にして記録していく必要があ
る。しかし、電極層121、焦電体層122の替わりに
透明電極層、透明焦電体層を使えば、透明電極層12
1、透明焦電体層側122から記録画像を見ることが出
来るので、記録する画素信号を左右逆にする必要はな
い。
【0118】また、先の実施例で説明したような強誘電
性液晶を用いる場合でも、液晶層と焦電体層を一体化し
てもよい。図22を参照してこの例を説明する。図22
において、記録媒体130は偏光板131、透明電極層
132、透明焦電体層133、液晶層134、透明電極
層135および偏光板136から構成される。やはり、
記録・消去の動作は上述の実施例3と同じであるので、
ここでは改めて説明はしない。
【0119】この様に、焦電体層を液晶層と一体化して
記録媒体とすることで、加熱手段は通常のサーマルヘッ
ドだけよく、現在多数使われている熱転写プリンタ等で
この記録媒体を繰り返して使えることになる。
【0120】(実施例3−7)実施例3−1〜3−6で
は、加熱手段として発熱抵抗体を用いたサーマルヘッド
を使ったが、加熱手段としてレーザ光を使うこともでき
る。この場合、記録媒体は液晶層と焦電体層を一体化し
たものとなる。
【0121】図23に、本実施例の記録媒体の構成を示
す。記録媒体140は電極層141、光吸収層142、
焦電体層143、液晶層144、透明電極層145、透
明基材146から構成される。レーザ光は光吸収層14
2で光から熱に変換され、焦電体層143はこの光吸収
層の熱により電圧を発生する。ここでは光吸収層142
の性質として、熱し易く、冷め易い材料が望ましい。
【0122】(実施例3−8)図24の様に偏光板15
1、透明電極層152、光吸収層153、透明焦電体層
154、強誘電性液晶層155、透明電極層156およ
び偏光板157から構成される記録媒体150でも、レ
ーザ光で記録・消去が可能である。このような強誘電性
液晶を用いた記録媒体150では、液晶分子の向きを変
えるのに熱は必要ではなく、焦電体層154が電位を発
生させるだけの熱を与えるだけでよいので、先に述べた
図23の記録媒体140の場合より低出力のレーザ光で
済む。
【0123】この様にレーザ光を加熱手段として用いる
ことにより、非接触で記録媒体を加熱することが出来る
ので、記録媒体表面が熱で劣化するということはなくな
り、記録媒体の使用回数が非常に増えるという長所を持
つ。
【0124】次に、第4の発明の実施例について説明す
る。 (実施例4−1)図28に、本実施例による記録装置2
01の構成を示す。この記録装置201は記録媒体20
2を搬送するための搬送ローラ203と、支持ローラ2
04と、記録媒体202に参照パターンの生成・消去、
画像の書き込み・消去を行うための加熱部205と、記
録媒体202上の参照パターンを読んで濃度を求める濃
度検知部206、および濃度検知部206からの信号を
受け取って加熱部205の制御を行う制御回路207か
らなる。
【0125】記録媒体202は、図29に示すように参
照パターン208と画像部209を有し、加熱により透
明/白濁を繰り返す材料(以後、可逆記録材料と呼ぶ)
から成る。可逆記録材料としては、例えばPVCなどの
マトリクス材と有機低分子からなる感熱体などが有効で
ある(特開昭55−154198号、同57−8208
7など)。
【0126】図30は、図29の記録媒体202の長手
方向の断面図である。図30(a)では、可逆記録材料
210と非透光性の支持体211を積層させている。図
30(b)のように参照パターン208と画像部209
のみが可逆記録材料210で構成されていも良い。ま
た、濃度検知部206は、光212を照射する発光部と
反射光213を受ける受光部を有する。図中、太線矢印
は記録媒体202の搬送方向を示す。
【0127】次に、図31と図32を参照して本実施例
の記録装置の動作を説明する。まず、画像書き込み時に
は画像部209、参照パターン208が共に消去状態
(透明状態)にある記録媒体202(図31(a))を
記録装置201に挿入すると、参照パターン208の部
分は加熱部205により全面書き込みされ、続いて画像
部209には像が書き込まれる(図31(b))。
【0128】次に画像消去時には、まず加熱部205に
よって最適な消去状態を得るために加熱のパルス幅を選
択するための参照パターン208を形成する。すなわ
ち、加熱部205の各発熱素子に対して異なるパルス幅
の信号を入力する(図32)。この時、各ドットはパル
ス幅に応じて異なる消去状態を示す(図31(c))。
【0129】次に、濃度検知部206によって各ドット
の濃度を検知する。この時、図30のように記録媒体2
04は非透光性の支持体211を有しているため、予め
支持体211の反射光強度をメモリに格納しておき、各
ドットで得られた反射光強度のうち支持体211の反射
光強度に最も近い値を示すパルス幅を最適なパルス幅と
して選択する。その後、加熱部205の全ドットに対し
て最適なパルス幅を与えて画像部209に記録されてい
る画像を消去する(図31(d))。以上の動作を順次
繰り返す。
【0130】このように、画像を消去する直前に複数の
パルス幅で消去を行い、その中で最適なパルス幅を画像
消去に用いる方法をとると、環境が変化して可逆記録材
料の消去温度が変化しても常に最適な消去条件を得るこ
とができるため、安定した消去が可能となる。また、プ
ロセスがオープンループであるために高速な処理が実現
できる。
【0131】(実施例4−2)図33に本実施例の記録
装置の構成を示す。本実施例は、濃度検知部を構成する
発光部214と受光部215を分離した構成になってい
る。この場合には、記録媒体202の参照パターン20
8の濃度検知のために透過光212Bを利用する。透過
光212Bを利用する場合には、予め支持体211の反
射光強度を調べておく必要がないため、支持体211の
特性に依存することなく濃度検知を行うことが可能とな
る。反射光を利用する場合には、記録媒体202に対し
て平行な同一面上で発光、受光を行わなければならない
ため、ある程度の面積を必要とする。
【0132】これに対し、本実施例のように透過光21
2Bを用いる際は、記録媒体202に対して垂直方向の
光を利用するので、発光・受光素子の面積は反射光を利
用するより、多少なく済むという利点がある。但し、図
30に示した記録媒体202の支持体211は透光性の
材料であることが必要となる。
【0133】(実施例4−3)図34に、本実施例によ
る記録装置の構成を示す。この記録装置は、記録媒体2
02の進行方向で加熱部205の後部に冷却部216を
有する。加熱部205により発生した参照パターン20
8を濃度検知部206で消去状態を知る際に、記録媒体
202が図27の特性で定常状態(AあるいはD)にあ
ることが好ましい。ところが、加熱後の温度低下が不十
分であると、記録媒体202の光透過性は過渡状態にあ
り、真の消去状態を検知することが困難になる。
【0134】そこで、図34に示すように加熱した後に
冷却過程を取り入れて、濃度検知過程に入る前に記録媒
体202の光透過性を定常状態に導くようにすれば、正
確な消去状態を得ることができる。本実施例のように新
たに冷却部216を備えること自体は装置の小型化に不
利に働くが、加熱部205と濃度検知部206との間の
距離を短くすることができるため、逆に小型化に寄与で
きるとも言える。
【0135】(実施例4−4)図35では、参照パター
ン208がマトリックス構造となっている。主走査方向
は加熱部205の発熱素子数相当のパターンが、また副
走査方向には異なるパルス幅の種類数相当のパターンが
展開している。つまり、全ての発熱素子に対して異なる
パルス幅での消去を実行し(図36)、それぞれに対し
て最適なパルス幅を選択する。よって画像部209での
消去には、各素子のパルス幅が必ずしも同一になるとは
限らない。このようにして、各素子毎に最適なパルス幅
を選択することで発熱素子間のバラツキが存在しても、
常に最適な消去状態を得ることが可能となる。
【0136】(実施例4−5)図37に、本実施例の記
録装置の構成を示す。この記録装置は、加熱部205
と、加熱部205の前方に位置する第1の濃度検知部2
17および加熱部205の後方に位置する第2の濃度検
知部218を記録媒体202の搬送路の上下に有する。
【0137】図38は、この記録装置に有用な記録媒体
219の構造を示すもので、参照パターン208を画像
部209の上下に有し、さらに裏面も同一の構造となっ
ている。記録媒体219の長手方向の断面図が図39
(a)(b)であり、(a)は可逆記録材料210と非
透光性の断熱材220とからなる。また、図39(b)
は可逆記録材料210と支持体211および断熱材22
0からなり、参照パターン208と画像部209のみが
可逆記録材料210となっている。なお、図39(b)
の支持体211は断熱材220であってもよい。
【0138】次に、この実施例の記録装置の動作を説明
する。画像書き込み時の動作は実施例4−1と同様であ
るが、書き込み終了時には記録媒体219のいずれかの
面が図40(a)のように上下の参照パターン208と
も全面白濁状態になるようにしておく。このとき、もう
一方の面の参照パターン208は処理を施さないので透
明状態となっている。次に、画像消去時に記録媒体21
9を図37の記録装置に挿入すると、まず上下の第1の
濃度検知部217により記録媒体219の両面の先頭に
ある参照パターン208の濃度を読み取る。このとき、
記録媒体219の全面白濁状態であると判断された方の
面が消去対象面であると判断される。
【0139】この後の処理では、消去対象面に接した方
の加熱部205および第2の濃度検知部218だけが働
くことになる。例えば、記録媒体219の上面が消去対
象面と判断された場合には、上面の構成要素だけが作動
し、記録媒体219の下方に位置する加熱部205、第
2の濃度検知部218は停止状態となる。後の処理方法
は、第1の実施例と同様であるが、消去対象面のもう一
方の参照パターン8は白濁状態のままであるので、後に
述べる理由からこのとき消去しておく必要がある(図1
4(b))。
【0140】このように、記録媒体219の同一面に同
じ状態の参照パターン208を上下に有することで、い
ずれの方向から挿入しても同一の処理が可能となる。さ
らに記録媒体219の両面に同一の構造を保持させて、
参照パターン208の状態を上下面で変えておくことに
より、いずれの面が消去対象であるのかを判断できると
ともに、記録装置に記録媒体219の搬送路を介して上
下に同一構造を持つことによって、記録媒体219のい
ずれの面を上にして挿入しても、同一の処理がなされ
る。このような処理過程をとるため、先程参照パターン
として使用しなかった同一面上のもう一方の参照パター
ン208を消去するのは、消去しないで白濁状態にして
おくと、次回に画像記録面とならなかった場合にも消去
対象面として選択される可能性が生じるからである。
【0141】この実施例では、記録媒体219の挿入
面、挿入方向を選ばないことと、実施例4−1でも述べ
たように処理がオープンループであるために高速である
ことから、駅務、特に自動改札に使用できるカードとし
ても期待できる。
【0142】(実施例4−6)図41に、本実施例の記
録装置の構成を示す。この実施例の記録装置は、記録媒
体202の搬送方向で濃度検知部206の前後に、それ
ぞれ第1、第2の加熱部205A,205Bを有する。
【0143】この記録装置の動作を説明する。実施例4
−1と同様に、記録媒体202への参照パターン28の
生成(図42(a))、参照パターン208の検知によ
る最適パルス幅の選択、最適パルス幅により消去を行う
(第1の消去)と、記録媒体の温度特性が不均一である
場合には図42(b)のように不完全な消去状態が得ら
れる可能性がある。この状態は、選択されたパルス幅に
よる昇温が図27の特性でB点に到達しなかったか、あ
るいはB点を越えてしまったかのいずれかである。前者
の場合は加熱不足であり、後者の場合は加熱過剰によっ
てもたらされるため、加熱パルス幅を適切に調整するこ
とで、より完全な消去が可能になる。
【0144】そこで、第1の加熱部205Aにより消去
された画像が濃度検知部206の直下に搬送されてきた
とき、濃度検知部206で消去不十分な位置を読み取
り、その座標をメモリに格納しておく。次に、第2の加
熱部205Bに対して、第1の消去時に与えたパルス幅
よりも短いパルス幅を与えて、消去不十分な位置のみの
消去を行う(第2の消去;図42(c))。この段階で
消去する部分は、第1の消去で加熱過剰により不透明状
態になった部分である。
【0145】次に、記録媒体202の画像部209全体
が第2の加熱部205Bを通過した時点で、搬送ローラ
203、支持ローラ204を逆回転にして、記録媒体2
02を記録媒体202の挿入方向へ逆搬送する。搬送さ
れてきた記録媒体202の画像部209の消去不十分な
位置を再び濃度検知部206で読み取り、座標を記憶す
る。
【0146】引き続き、第1の加熱部205Aに第1の
消去時に与えたパルス幅よりも長いパルス幅を与えて、
消去不十分な位置のみの消去を行う(第3の消去;図4
2(d))。その後、記録媒体202は挿入口から排出
される。
【0147】このように、記録媒体202内で温度特性
に不均一性が認められると1回の消去では良好な消去状
態を得るのが困難となるが、消去不完全となる要因を考
慮してパルス幅を適切に調整し、複数個の消去を行うこ
とでより良好な消去状態を得ることが可能となる。この
機能を実現するために、本実施例の記録装置は2つの加
熱部205A,205Bを有しているが、加熱部を1つ
しか持たない記録装置(例えば図28)でも実行可能で
ある。上記機能は消去状態の読み込みと加熱手段による
消去を2回分付加することになるので、この場合には記
録媒体202が1.5往復することになる。その分、消
去時間が増加するが、加熱部を増やす必要がないため、
装置が大型化することはない。
【0148】
【発明の効果】
(1)第1の発明によれば、インクを直接発熱させるの
で、インク以外の他の部分を加熱エネルギーを消費する
こともない上に、発生した光エネルギーを効率よくイン
クに吸収することができ、サーマルヘッドを使用した熱
記録装置などと比較すると、効率の良い熱記録装置を実
現することが可能となる。
【0149】(2)第2の発明においては、熱転写プリ
ンタを使用しなくとも、様々なプリンタで出力した原稿
や、既に印刷された印刷物などをリライタブル記録媒体
上に複写することが可能となる。
【0150】(3)第3の発明によれば、焦電性の電位
発生手段を使うことで電位の発生を加熱手段で制御で
き、さらに焦電性物質で電位を発生するために、電位発
生のための電源が不要になることから、記録装置の小型
化が可能になる。また、画素毎に記録・消去を選択でき
るので、記録速度を犠牲にせずに記録装置の小型が可能
になる。
【0151】(4)第4の発明によれば、複数種類のパ
ルス幅を発熱素子に与えて予め特定領域の消去を行い
(参照パターンの生成)、消去状態の最も良いパルス幅
を画像消去に用いる方法をとるために、環境の変化で記
録媒体の温度特性が変化しても対応が可能である。ま
た、加熱手段と濃度検知手段の間に冷却手段を設けるこ
とにより、記録媒体が熱的に安定した状態で濃度検知が
行うことができ、正確なパルス幅の選択が可能となる。
さらに、発熱素子毎に最適なパルス幅を選択できるよう
なマトリクスの参照パターンを形成することで、発熱素
子間のバラツキを抑えることができ、より良好な画像消
去が期待できる。また、記録媒体の両面の上下端に参照
パターンを設け、記録装置の記録媒体搬送路を介した上
下に同一の構成要素を設けることで、記録媒体の挿入面
・挿入方向を選ばないような記録システムが実現でき、
自動改札等のカードシステムにも有効である。さらに、
加熱パルス幅を調整しながら複数回の消去を実行するこ
とで、より良好な画像消去が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に係る熱記録装置の概要を示す図
【図2】第1の発明の記録装置に使用するマスターフィ
ルムの具体例を示す図
【図3】第1の発明に係る熱記録装置の第1の実施例を
示す図
【図4】第1の発明に係る熱記録装置の第2の実施例を
示す図
【図5】第1の発明をワンショットカラー記録装置に応
用した第3の実施例を示す図
【図6】図5の実施例におけるトナーの光透過率と各フ
ラッシュランプの発光波長との関係を示す図
【図7】第2の発明に係る記録装置の第1の実施例を示
す図
【図8】第2の発明に係る記録装置における既に記録さ
れているリライタブル記録媒体の消去方式を説明するた
めの図
【図9】第2の発明に係る記録装置の第2の実施例を示
す図
【図10】第2の発明に係る記録装置の第3の実施例を
示す図
【図11】従来の複写装置を利用してリライタブル記録
媒体の書き込み・消去装置に改造する方法の一例を示し
た図
【図12】第2の発明に係る記録装置の第4の実施例を
示す図
【図13】第2の発明に係る実施例の動作を説明するた
めのフローチャート
【図14】第3の発明に係る記録装置の第1の実施例を
示す断面図
【図15】同実施例の記録・消去動作を示すタイミング
【図16】第3の発明に係る記録装置の第2の実施例を
示す断面図
【図17】第3の発明に係る記録装置の第3の実施例を
示す断面図
【図18】第3の発明で用いる液晶の動作を説明するた
めの模式的断面図
【図19】第3の発明に係る記録装置の第4の実施例を
示す断面図
【図20】同実施例の記録・消去動作を示すタイミング
【図21】第3の発明に係る記録装置の第5の実施例を
示す断面図
【図22】第3の発明に係る記録装置の第6の実施例を
示す断面図
【図23】第3の発明に係る記録装置の第7の実施例を
示す断面図
【図24】第3の発明に係る記録装置の第8の実施例を
示す断面図
【図25】従来の記録装置の構成を示す図
【図26】従来の記録装置の記録動作を説明する図
【図27】第4の発明に使用する可逆記録材料の温度特
性を示す図
【図28】第4の発明に係る記録装置の第1の実施例を
示す概略断面図
【図29】同実施例における記録媒体の平面図
【図30】同実施例における記録媒体の断面図
【図31】同実施例の動作を説明するための記録媒体の
平面図
【図32】同実施例における発熱素子への入力パルスの
タイミング図
【図33】第4の発明に係る記録装置の第2の実施例を
示す概略断面図
【図34】第4の発明に係る記録装置の第3の実施例を
示す概略断面図
【図35】第4の発明に係る記録装置の第4の実施例に
おける記録媒体の平面図
【図36】同実施例における発熱素子への入力パルスの
タイミング図
【図37】第4の発明に係る記録装置の第5の実施例を
示す概略断面図
【図38】同実施例における記録媒体の平面図
【図39】同実施例における記録媒体の断面図
【図40】同実施例の動作を説明するための記録媒体の
平面図
【図41】第4の発明に係る記録装置の第6の実施例を
示す概略断面図
【図42】同実施例の動作を説明するための記録媒体の
平面図
【符号の説明】
1…フラッシュ 2…フラッシ
ュランプ 3…リフレクタ 4…マスター
フィルム 7…インクリボン 9…インク層 10…記録用紙 51…フラッ
シュ 52…フラッシュランプ 53…リフレ
クタ 54…リライタブル記録媒体 55…リライ
タブル層 56…ベース層 57…原稿 58…インク画像 61…消去シ
ート 80…記録ヘッド 81…記録媒
体 82…発熱抵抗体 83…発熱抵
抗体の保護層 84…導電層 85…焦電体
層 86…液晶層 87…透明膜 88…基材 89…導電層 90…スペーサ 91…プラテ
ン・ローラ 92…個別電極 93…共通電
極 94…発熱抵抗体 95…個別電
極 100…記録媒体 101…透明
膜 102…液晶層 103…基材 104…導電層 110…記録
媒体 111…透明膜 112…偏光
板 113…液晶層 114…偏光
板 115…導電層 116…基材 120…記録媒体 121…透明
膜 122…焦電体層 123…液晶
層 124…導電層 125…基材 130…記録媒体 131…偏光
板 132…透明膜 133…焦電
体層 134…液晶層 135…導電
層 136…基材 140…記録
媒体 141…電極層 142…光吸
収層 143…焦電体層 144…液晶
層 145…導電層 145…透明
電極層 146…透明基材 151…偏光
板 152…透明電極層 153…光吸
収層 154…透明焦電体層 155…強誘
電性液晶層 156…透明電極層 157…偏光
板 202…記録媒体 205…加熱
部 205A,205B…加熱部 206…光学
濃度検知部 207…制御回路 208…参照
パターン 209…画像部 210…可逆
記録材料 211…支持体 214…発光
部 215…受光部 216…冷却
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/13 505 1/1333 // B41M 5/26 9121−2H B41M 5/26 102 6956−2H 5/18 101 A (72)発明者 中尾 英之 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 平原 修三 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、 この光源からの光を透過する透過部と該光を透過しない
    透過部とからなる画像パターンを有する原板と、 着色剤を塗布したフィルムとを具備し、 前記原板および前記フィルムと被記録体を該フィルムの
    着色剤塗布面が被記録体と接触するように圧接させ、前
    記光源からの光を前記フィルムに照射することで前記着
    色剤を加熱し、前記被記録体上に着色剤を転写あるいは
    遷移させることによって画像を形成することを特徴とす
    る記録装置。
  2. 【請求項2】熱によって光の反射率が可逆的に変化する
    リライタブル記録層を有する記録媒体と、 この記録媒体のリライタブル層側と原稿上の画像形成面
    側とを接触させた状態で原稿上の画像形成材料を加熱す
    るための加熱手段とを具備し、 前記原稿上の原稿形成材料の発熱によって前記リライタ
    ブル記録層の反射率を変化させ、該原稿上の画像を該リ
    ライタブル記録層に複写することを特徴とする記録装
    置。
  3. 【請求項3】分子の配向状態にメモリ性のある液晶層を
    有する記録媒体と、 前記液晶層を画像データに応じて選択的に加熱するため
    の加熱手段と、 前記液晶層に電界を印加するための電位発生手段とを具
    備し、 前記電位発生手段は焦電性材料からなり、前記加熱手段
    により加熱されるように配置されていることを特徴とす
    る記録装置。
  4. 【請求項4】可逆的に記録・消去が可能な記録媒体に対
    して情報を記録する記録手段と、 前記記録媒体に記録された情報を消去する消去手段と、 前記記録媒体の光学濃度を検知する濃度検知手段と、 前記濃度検知手段により検知された光学濃度を前記消去
    手段にフィードバックする制御手段とを具備することを
    特徴とする記録装置。
JP23941393A 1993-09-27 1993-09-27 記録装置 Pending JPH0789104A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23941393A JPH0789104A (ja) 1993-09-27 1993-09-27 記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23941393A JPH0789104A (ja) 1993-09-27 1993-09-27 記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0789104A true JPH0789104A (ja) 1995-04-04

Family

ID=17044410

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23941393A Pending JPH0789104A (ja) 1993-09-27 1993-09-27 記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0789104A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3674824B2 (ja) 印字・消去方法
US6416923B2 (en) Thermal transfer material, and printing method and printer used with the same
US4857908A (en) Wide screen display device using an endless belt
JPH0789104A (ja) 記録装置
EP0488286B1 (en) Method for forming an image
EP1327528B1 (en) Apparatus for processing reversible recording medium and image processing system using the same
US5317345A (en) Image formation apparatus having erasing means responsive to operation status
JP2506166B2 (ja) 画像形成装置
JP2610717B2 (ja) 画像形成システム
JPH03280032A (ja) 画像形成装置
JP3848511B2 (ja) 情報処理システム
US5151781A (en) Method of recording color image information
JP2001277734A (ja) 熱可逆性記録媒体への記録方法及び記録装置
JP2674896B2 (ja) 画像形成装置
JP3455211B2 (ja) プリンタ装置
JP2000033719A (ja) リライタブル記録装置
JP3194398B2 (ja) 可逆性感熱記録画像の消去方法
JPH0624026A (ja) 画像記録装置
JP2001213004A (ja) 印画装置
JP2786027B2 (ja) 画像形成装置
JP2000019477A (ja) 画像記録装置
JPH07186553A (ja) 熱可逆特性を有するリライトカードの印字方法と印字装置
JPH09109510A (ja) 印字装置
JPH04199138A (ja) 画像形成システム
JPH04199141A (ja) 画像形成システム